JP3510422B2 - グリセリン脂肪酸エステルの製造法 - Google Patents

グリセリン脂肪酸エステルの製造法

Info

Publication number
JP3510422B2
JP3510422B2 JP10348296A JP10348296A JP3510422B2 JP 3510422 B2 JP3510422 B2 JP 3510422B2 JP 10348296 A JP10348296 A JP 10348296A JP 10348296 A JP10348296 A JP 10348296A JP 3510422 B2 JP3510422 B2 JP 3510422B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fatty acid
reaction
acid ester
producing
glycerin fatty
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10348296A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09268299A (ja
Inventor
宏暢 南部
恒夫 山根
雄吾 岩崎
友紀 宇於崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Kagaku KK
Original Assignee
Taiyo Kagaku KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Kagaku KK filed Critical Taiyo Kagaku KK
Priority to JP10348296A priority Critical patent/JP3510422B2/ja
Publication of JPH09268299A publication Critical patent/JPH09268299A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3510422B2 publication Critical patent/JP3510422B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油脂とグリセリン
を基質とし、グリセロリシス反応によりグリセリン脂肪
酸エステルを得る製造法に関する。さらに詳しくは、グ
リセロリシス反応により得られた反応生成物中のモノグ
リセリド含有量が未精製時において70%以上である事
を特徴とするグリセリン脂肪酸エステルの製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】グリセリン脂肪酸エステルは、食品,医
薬品,化粧品及び工業分野において乳化剤として広く用
いられており、その中でもモノグリセリドは最も汎用さ
れている。一般的にモノグリセリドの製造法としては、
グリセリンと脂肪酸及び脂肪酸メチルあるいは油脂とグ
リセリンを高温,金属触媒存在下にてエステル反応させ
る手法が知られているが、200℃以上の高温反応であ
るために熱履歴によるエステルの酸化劣敗が生じ易く、
特に不飽和脂肪酸を構成脂肪酸とする場合にはその傾向
が著しく、また有害な金属触媒の完全除去が難しい点が
問題とされてきた。近年になり、リパーゼを用いた温和
な条件下にて天然油脂からモノグリセリドを製造する方
法が注目されるに至っているが、その反応生成物中のモ
ノグリセリド含有量は20〜40%に過ぎないため、製
品化するために分子蒸留等の精製処理によってモノグリ
セリド含有量を70〜95%に高める事が必須となって
いた。一般的なモノグリセリドの分子蒸留精製には14
0〜160℃の加熱処理が必要であり、反応時には温和
な温度条件であっても、精製時に受ける熱履歴による成
分及び色調の劣化は避けがたく、特に構成脂肪酸に不飽
和脂肪酸が含まれる場合は劣化が著しいために、加熱が
伴う精製を経ずにモノグリセリドを高含有率で生成する
製造法が望まれてきた。
【0003】従来、リパーゼは油脂又は高級脂肪酸エス
テルを加水分解する酵素であるが、適当な条件下におい
ては逆反応であるエステル交換反応またはグリセロリシ
ス反応を行う事が知られている。この逆反応を利用した
脂肪酸モノグリセリドの酵素的製造法としては、キャン
ディダ・シリンドラセ(Candida cylindracea) 等由来の
リパーゼを用いて脂肪酸エステルとグリセリンからグリ
セリドを合成する方法(特開昭59−118094,同
59−118095号)、ペニシリウム・サイクロピウ
ム(Penicillium cyclopium) 由来のリパーゼを用いて脂
肪酸又は脂肪酸エステルとグリセリンからグリセリドを
合成する方法(特開昭61−181390号)、アルカ
リ性リパーゼを用いて油脂とグリセリンからグリセリド
を合成する方法(特開昭60−102192号)等が提
案されている。
【0004】しかしながら、上記の方法はいずれもO/
Wエマルジョン系の反応であり、反応生成物は無差別分
布法則に従い、モノグリセリドの合成を試みた場合、反
応生成物はグリセリン,モノグリセリド,ジグリセリ
ド,トリグリセリドの混合物となり、未蒸留精製条件下
でのモノグリセリド含有量は40%前後に過ぎず、モノ
グリセリドのみを蒸留精製等の熱処理を経ずに高純度で
得ることは困難である。また、リパーゼを種々の担持体
に固定化して再利用する方法(特開平3−43092,
同平3−151885号)等、低コスト化の提案もなさ
れているが、モノグリセリドの生成率は40〜50%に
過ぎず、2〜3回の使用によって反応率が著しく低下し
てしまうため、工業的に有利とは言い難い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情を
鑑みてなされたもので、高温下での蒸留精製工程等の熱
履歴を経る事なく高率でモノグリセリドを製造する事を
目的とする。例えば、炭素数6〜24の不飽和脂肪酸を
有する天然油脂とグリセリンを基質とし、固定化リパー
ゼによるグリセロリシス反応によりモノグリセリド含有
量が70%以上であるグリセリン脂肪酸エステルの製造
法を提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため鋭意検討を重ねた結果、この製造法は例え
ば、グリセロリシス反応により得られるモノグリセリド
含量が未精製時においても70%以上であることを特徴
とするグリセリン脂肪酸エステルの製造法を見出した。
例えば、天然油脂とグリセリンを基質とし、予め調製し
た平均粒子径30μm以下のカルシウム塩微粉末を担持
体とする固定化リパーゼを混合した後、原料油脂の融点
以下の温度帯においてグリセロリシス反応を実施する事
で、未精製時における反応生成物中にモノグリセリド含
有量が70%以上の高率で生成できるものである。以下
に本発明を更に詳述する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明におけるグリセロリシス反
応とは、特に限定するものではないが一般に加グリセリ
ン反応と呼ばれるものであり、例えば、天然油脂とグリ
セリンを基質とした反応が挙げられる。本発明に用いる
天然油脂としては、特に限定するものではないが、炭素
数6〜24の不飽和脂肪酸を含む油脂、即ちオレイン
酸,リノール酸,リノレン酸,リシノレイン酸,エイコ
セン酸,エイコサペンタエン酸,ドコセン酸,アラキド
ン酸,ドコサヘキサエン酸等が構成脂肪酸の主を成す動
植物油を好ましいものとして挙げる事ができるが、さら
に好ましくはオレイン酸,リノール酸,リノレン酸,リ
シノレイン酸を含む油脂であり、その融点が反応に用い
るリパーゼの活性を発揮し得る低温限界より低い油脂
は、到達目標反応率に至る所要時間が著しく長くなるた
め好ましくない。本発明に用いる固定化リパーゼは特に
限定するものではないが、炭酸カルシウム,硫酸カルシ
ウム,ピロリン酸カルシウム等の水不溶性のカルシウム
塩を担体とする担体吸着法にて調製したものが好まし
い。さらに好ましくは炭酸カルシウム担体である。また
リパーゼは、特に限定するものではないが、室温以下の
低温領域での活性が比較的高いPseudomonas 属由来のリ
パーゼが好適である。担体の平均粒子径は、反応系での
均一分散性の見地から30μm以下が望ましく、更に好
ましくは、2〜20μmのものが良い。2μm未満の平
均粒子径の場合、固定化リパーゼを簡易濾過等の単純作
業にて回収する事が困難となってくる為好ましくなく、
30μm以上の場合は比重差による沈降が著しくなり、
反応系での均一分散が困難となる。また、固定化された
リパーゼ量は担体1gに対して0.1〜500mgの蛋
白質量、特に蛋白質中のリパーゼ含有量が2〜90%程
度の物が好適である。
【0008】本発明において、固定化リパーゼの使用量
は特に限定されないが、上記原料油脂100重量部に対
して1〜1000重量部、好ましくは10〜200重量
部の範囲とする事ができる。本発明において、グリセロ
リシス反応を進行させる温度は熱変成の全く生じない室
温以下であれば、特に限定するものではないが、経時的
に温度を低下させていく事が好ましい。即ち、反応平衡
則によるMG含量の飽和平衡量を高率に傾ける為に、生
成されたMGが反応系外に順次析出する温度条件を設定
することが望ましい。具体的に述べると、室温(20〜
30℃)で反応を開始し、モノグリセリド生成量が反応
生成物中の30〜40%となった段階で反応温度を10
〜15℃とし、モノグリセリド生成量が反応生成物中の
50〜60%とのなった段階でさらに反応温度を0℃〜
5℃とすることにより調製することができる。一般的に
油脂(トリグリセリド)はエステル化度が低下して、ジ
グリセリドを経てモノグリセリドとなるに従い、その融
点が上昇する。グリセロリシス反応の進行に応じて反応
温度を低下させると、融点が最も高いモノグリセリドが
結晶化して反応系から徐々に脱離し、その結果モノグリ
セリド含有量が飛躍的に上昇する。通常の酵素反応にお
いては、化学的合成時と同様に無差別分布法則に準じて
反応終点でのモノグリセリド含有量は40〜50%程度
となるが、本発明においては90%以上を達成する事が
可能であり、5回以上さらには10回以上固定化リパー
ゼの反復使用を経た後も70%以上のモノグリセリド含
有量を達成するに足りる残存活性が確認された。本発明
におけるモノグリセリド含有量は、公知の測定方法を用
いることができ、特に限定するものではないが、一般的
にガスクロマトグラフィーを用いることより測定するこ
とができる。例えば、ステアリン酸モノグリセライドを
内部標準としてそのピーク面積より求めることができ
る。以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する
が、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
【0009】
【実施例】固定化リパーゼの調製方法 Pseudomonas sp. KWI−56菌株由来の培養上澄液
(リパーゼ活性;16,400単位/ml)10リットル
をプロペラ攪拌機にて攪拌しつつ、炭酸カルシウム(平
均粒径8μm;太陽化学(株)製)4Kgを徐々に添加
し、全量が混合分散した後、室温下1時間攪拌を継続す
る。得られた分散液を圧搾濾過して固形分を回収し、冷
アセトン20l中に再度分散させて洗浄した後、圧搾濾
過して固形分を回収し、真空乾燥してアセトンを除去し
て固定化リパーゼ4.3Kgを得た。固定化リパーゼの
比活性は、約20,000単位/gであった。固定化リパーゼのグリセロリシス能 オリーブ油50g,精製グリセリン26g(水分含有量
3%)を基質とし、先に調製した固定化リパーゼ3gを
攪拌下加え、25℃にて0〜1時間,10℃にて1〜2
4時間,5℃にて24〜96時間と経時的に反応温度を
低下させながらグリセロリシス反応を行い、得られた反
応混合物から未反応のグリセリン及び固定化リパーゼを
アセトン等の有機溶剤を用いて分離除去した後、得られ
た油性画分の組成比をクロロホルムに溶解したものを試
料としてホウ酸処理クロマロッドS(ヤトロン社製)に
スポットし、ベンゼン−クロロホルム−酢酸(70:3
0:2)の展開溶媒にて薄層クロマトグラフィーを行
い、イアトロスキャン(MK−5型,ヤトロン社製)を
用いて分析した。その結果を表1に示すが、グリセロリ
シス反応における一般的無差別分布則におけるMG含有
量(40〜50%)に比べ、著しくMG含有量の高い反
応生成物を得られた。
【0010】
【表1】
【0011】以上の結果からPseudomonas sp. KWI-56
株から得られたリパーゼが優れたグリセロリシス能を有
する事が判明した。また、Pseudomonas pseudoalkaliや
Pseudomonas fluorescens、あるいはPseudomonas gluma
e由来のリパーゼも同様に実施したところ、高いモノグ
リセリド生成能を有している事が判明した。
【0012】実施例1 オリーブ油15Kg,精製グリセリン7.8Kg(水分
含有量3%)を基質とし、先に調製した固定化リパーゼ
1.08Kgを攪拌下加え、25℃にて0〜1時間,1
0℃にて1〜24時間,5℃にて24〜120時間と経
時的に反応温度を低下させながらグリセロリシス反応を
行い、反応開始後4,8,12時間後及びその後12時
間毎に得られた反応混合物から未反応のグリセリン及び
固定化リパーゼをアセトン等の有機溶剤を用いて分離除
去した後、得られた油性画分をクロロホルムに溶解した
ものを試料としてホウ酸処理クロマロッドS(ヤトロン
社製)にスポットし、ベンゼン−クロロホルム−酢酸
(70:30:2)の展開溶媒にて薄層クロマトグラフ
ィーを行い、イアトロスキャン(MK−5型,ヤトロン
社製)を用いてグリセリド異性体の組成比を分析した。
また、第1回目の反応が終了後、濾過回収した固定化リ
パーゼを用いて上記と同様の基質にてグリセロリシス反
応を行い、同様の組成分析を実施した。以降同様の操作
を繰り返して総計9回の反応を実施した結果を表2及び
図1に示した。表2より明らかな様に本固定化リパーゼ
は、9回のリサイクル使用を行った後も、78.3%と
高いMG生成能を呈した。
【0013】
【表2】
【0014】実施例2 精製魚油15Kg,精製グリセリン7.8Kg(水分含
有量3%)を基質とし、先に調製した固定化リパーゼ
1.08Kgを攪拌下加え、20℃にて0〜1時間,5
℃にて1〜24時間,0℃にて24〜120時間と経時
的に反応温度を低下させながらグリセロリシス反応を行
い、反応開始後4,8,12時間後及びその後12時間
毎に得られた反応混合物から未反応のグリセリン及び固
定化リパーゼをアセトン等の有機溶剤を用いて分離除去
した後、得られた油性画分をクロロホルムに溶解したも
のを試料として実施例1と同様の操作にてグリセリド異
性体の組成比を分析した。また、第1回目の反応が終了
後、濾過回収した固定化リパーゼを用いて上記と同様の
基質にてグリセロリシス反応を行い、同様の組成分析を
実施した。以降同様の操作を繰り返して総計10回の反
応を実施した結果を表3に示した。
【0015】
【表3】
【0016】表3より明らかな様に本固定化リパーゼ
は、10回のリサイクル使用を行った後も71.8%と
高いMG生成能を呈した。
【0017】本発明の実施態様ならびに目的生成物を挙
げれば以下のとおりである。 (1)グリセロリシス反応により得られた反応生成物中
のモノグリセリド含有量が未精製時において70%以上
であることを特徴とするグリセリン脂肪酸エステルの製
造法。 (2)グリセロリシス反応により得られた反応生成物中
のモノグリセリド含有量が未精製時において90%以上
であることを特徴とするグリセリン脂肪酸エステルの製
造法。 (3)グリセロリシス反応における基質が油脂及びグリ
セリンである(1)〜(2)いずれか記載のグリセリン
脂肪酸エステルの製造法。 (4)構成脂肪酸として炭素数6〜24の不飽和脂肪酸
の不飽和脂肪酸を有する油脂を基質とすることを特徴と
する(3)記載のグリセリン脂肪酸エステルの製造法。 (5)構成脂肪酸として、オレイン酸、リノール酸、リ
ノレン酸、リシノレイン酸、エイコセン酸、エイコサペ
ンタエン酸、ドコセン酸、アラキドン酸、ドコサヘキサ
エン酸より選ばれる1種又は2種以上を有する油脂を基
質とすることを特徴とする(3)〜(4)いずれか記載
のグリセリン脂肪酸エステルの製造法。
【0018】(6)構成脂肪酸として、オレイン酸、リ
ノール酸、リノレン酸、リシノレイン酸より選ばれる1
種又は2種以上を有する油脂を基質とすることを特徴と
する(3)〜(5)いずれか記載のグリセリン脂肪酸エ
ステルの製造法。 (7)構成脂肪酸として、オレイン酸を有する油脂を基
質とすることを特徴とする(3)〜(6)いずれか記載
のグリセリン脂肪酸エステルの製造法。 (8)構成脂肪酸として、リノール酸を有する油脂を基
質とすることを特徴とする(3)〜(6)いずれか記載
のグリセリン脂肪酸エステルの製造法。 (9)構成脂肪酸として、リノレン酸を有する油脂を基
質とすることを特徴とする(3)〜(6)いずれか記載
のグリセリン脂肪酸エステルの製造法。 (10)構成脂肪酸として、リシノレイン酸を有する油
脂を基質とすることを特徴とする(3)〜(6)いずれ
か記載のグリセリン脂肪酸エステルの製造法。
【0019】(11)グリセロリシス反応が酵素により
行われることを特徴とする(1)〜(10)いずれか記
載のグリセリン脂肪酸エステルの製造法。 (12)グリセロリシス反応がリパーゼにより行われる
ことを特徴とする(1)〜(11)いずれか記載のグリ
セリン脂肪酸エステルの製造法。 (13)リパーゼがPseudomonas属由来であることを特
徴とする(12)記載のグリセリン脂肪酸エステルの製
造法。 (14)リパーゼが固定化リパーゼであることを特徴と
する(12)〜(13)いずれか記載のグリセリン脂肪
酸エステルの製造法。 (15)固定化リパーゼが担体吸着法により調製される
ことを特徴とする(14)記載のグリセリン脂肪酸エス
テルの製造法。
【0020】(16)固定化リパーゼの担体がカルシウ
ム塩であることを特徴とする(14)〜(15)いずれ
か記載のグリセリン脂肪酸エステルの製造法。 (17)固定化リパーゼの担体が不溶性のカルシウム塩
であることを特徴とする(14)〜(16)いずれか記
載のグリセリン脂肪酸エステルの製造法。 (18)固定化リパーゼの担体が炭酸カルシウム、硫酸
カルシウム、ピロリン酸カルシウムより選ばれる1種又
は2種以上のカルシウム塩であることを特徴とする(1
4)〜(17)いずれか記載のグリセリン脂肪酸エステ
ルの製造法。 (19)固定化リパーゼの担体が炭酸カルシウムである
ことを特徴とする(14)〜(18)いずれか記載のグ
リセリン脂肪酸エステルの製造法。 (20)担体の平均粒径が30マイクロメートル以下で
あることを特徴とする(14)〜(19)いずれか記載
のグリセリン脂肪酸エステルの製造法。
【0021】(21)担体の平均粒径が2〜20マイク
ロメートルであることを特徴とする(14)〜(20)
いずれか記載のグリセリン脂肪酸エステルの製造法。 (22)酵素の繰り返し使用が可能であることを特徴と
する(11)〜(21)いずれか記載のグリセリン脂肪
酸エステルの製造法。 (23)リパーゼの繰り返し使用が可能であることを特
徴とする(12)〜(21)いずれか記載のグリセリン
脂肪酸エステルの製造法。 (24)固定化リパーゼの繰り返し使用が可能であるこ
とを特徴とする(14)〜(21)いずれか記載のグリ
セリン脂肪酸エステルの製造法。 (25)基質と酵素との反応が、室温以下の温度コント
ロール条件下で行われることを特徴とする(11)〜
(24)いずれか記載のグリセリン脂肪酸エステルの製
造法。
【0022】(26)基質と酵素との反応が、段階的に
反応温度を低下させながら行われることを特徴とする
(11)〜(24)いずれか記載のグリセリン脂肪酸エ
ステルの製造法。 (27)基質と酵素との反応が、少なくとも2段階の応
温度条件下で行われることを特徴とする(11)〜(2
4)いずれか記載のグリセリン脂肪酸エステルの製造
法。 (28)基質と酵素との反応が、少なくとも3段階の反
応条件下で行われることを特徴とする(11)〜(2
4)いずれか記載のグリセリン脂肪酸エステルの製造
法。 (29)基質と酵素との反応が、室温以下で開始され、
反応組成物中のモノグリセリド含量が30〜40%とな
った段階で、反応温度を低下させることを特徴とする
(11)〜(28)いずれか記載のグリセリン脂肪酸エ
ステルの製造法。 (30)低下された反応温度が15度以下であることを
特徴とする(29)記載のグリセリン脂肪酸エステルの
製造法。
【0023】(31)低下された反応温度が10度以下
であることを特徴とする(29)記載のグリセリン脂肪
酸エステルの製造法。 (32)基質と酵素との反応が、室温以下で開始され、
反応組成物中のモノグリセリド含量が50〜60%とな
った段階で、反応温度を低下させることを特徴とする
(11)〜(29)いずれか記載のグリセリン脂肪酸エ
ステルの製造法。 (33)低下された反応温度が5度以下であることを特
徴とする(32)記載のグリセリン脂肪酸エステルの製
造法。 (34)低下された反応温度が0度以下であることを特
徴とする(32)記載のグリセリン脂肪酸エステルの製
造法。 (35)基質と酵素との反応が室温以下で開始され、反
応組成物中のモノグリセリド含量が30〜40%となっ
た段階で、反応温度を低下させ、さらに反応組成物中の
モノグリセリド含量が50〜60%となった段階で、反
応温度を低下させることを特徴とする(11)〜(2
9)いずれか記載のグリセリン脂肪酸エステルの製造
法。
【0024】(36)モノグリセリド含量が30〜40
%での段階で低下された反応温度が15度以下であるこ
とを特徴とする(35)記載のグリセリン脂肪酸エステ
ルの製造法。 (37)モノグリセリド含量が30〜40%での段階で
低下された反応温度が10度以下であることを特徴とす
る(35)記載のグリセリン脂肪酸エステルの製造法。 (38)モノグリセリド含量が50〜60%での段階で
低下された反応温度が5度以下であることを特徴とする
(35)記載のグリセリン脂肪酸エステルの製造法。 (39)モノグリセリド含量が50〜60%での段階で
低下された反応温度が0度以下であることを特徴とする
(35)記載のグリセリン脂肪酸エステルの製造法。 (40)酵素の繰り返し使用可能な回数が少なくとも2
回以上である(11)〜(38)いずれか記載のグリセ
リン脂肪酸エステルの製造法。 (41)繰り返し使用可能な回数が少なくとも5回以上
である(11)〜(38)いずれか記載のグリセリン脂
肪酸エステルの製造法。 (42)繰り返し使用の回数が少なくとも10回以上で
ある(11)〜(38)いずれか記載のグリセリン脂肪
酸エステルの製造法。
【0025】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、風味,色調
に優れた不飽和脂肪酸モノグリセリドを高収率に得る事
が可能となり、大規模なバイオリアクター等の反応器を
必要とせず、工業的に有利に合成する事ができる。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】 固定化リパーゼの繰り返し実験結果を列挙し
た図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−253873(JP,A) 特開 平6−253786(JP,A) 特開 平6−88090(JP,A) 特開 昭55−84397(JP,A) 特開 昭60−251891(JP,A) 特開 昭59−152998(JP,A) 特開 昭60−102192(JP,A) 特開 昭61−257192(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C11C 3/00 - 3/14 C12P 7/64

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルシウム塩微粉末を担持体とする固定
    化リパーゼを用いたグリセロリシス反応により、得られ
    た反応生成物中のモノグリセリド含有量が、未精製時に
    おいて70%以上である事を、特徴とするグリセリン脂
    肪酸エステルの製造法。
  2. 【請求項2】 カルシウム微粉末の平均粒子径が30μ
    m以下である担持体を用いることを、特徴とする請求項
    1記載のグリセリン脂肪酸エステルの製造法。
JP10348296A 1996-03-29 1996-03-29 グリセリン脂肪酸エステルの製造法 Expired - Fee Related JP3510422B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10348296A JP3510422B2 (ja) 1996-03-29 1996-03-29 グリセリン脂肪酸エステルの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10348296A JP3510422B2 (ja) 1996-03-29 1996-03-29 グリセリン脂肪酸エステルの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09268299A JPH09268299A (ja) 1997-10-14
JP3510422B2 true JP3510422B2 (ja) 2004-03-29

Family

ID=14355236

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10348296A Expired - Fee Related JP3510422B2 (ja) 1996-03-29 1996-03-29 グリセリン脂肪酸エステルの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3510422B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4283351B2 (ja) * 1998-08-27 2009-06-24 サントリー酒類株式会社 新規な油脂組成物の製造方法および用途
JP3970669B2 (ja) 2001-08-02 2007-09-05 日清オイリオグループ株式会社 共役脂肪酸含有モノグリセリドおよびその製造方法
DE10314078A1 (de) 2003-03-28 2004-10-14 Nutrinova Nutrition Specialties & Food Ingredients Gmbh Verfahren zur Aufreinigung von Verbindungen mit funktionellen Gruppen
JP6168275B2 (ja) * 2012-12-05 2017-07-26 国立研究開発法人産業技術総合研究所 炭酸カルシウム・マイクロカプセル固定化リパーゼ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09268299A (ja) 1997-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1210409A (en) Rearrangement process
US5219744A (en) Process for modifying fats and oils
JP4290162B2 (ja) 対称型トリグリセリドの製造方法
JP2002537442A (ja) 海産油のリパーゼ触媒したエステル化
CA2803477C (en) Process for separating polyunsaturated fatty acids from long chain unsaturated or less saturated fatty acids
JPH09510091A (ja) 精油組成物
AU2021201921B2 (en) Polyunsaturated fatty acid triglyceride and preparation and uses thereof
JPH0439995B2 (ja)
WO1999009119A1 (en) Process for producing diglycerides
EP1582594A2 (de) Verbessertes enzymatisches Verfahren zur Herstellung von Triglyzeriden ungesättigter Fettsäuren
US5061498A (en) Method for reforming fats and oils with enzymes
JP4079516B2 (ja) トリグリセリドの製造方法
JP3510422B2 (ja) グリセリン脂肪酸エステルの製造法
EP1582595A1 (de) Enzymatisches Verfahren zur Herstellung von Triglyzeriden, ausgehend von Alkylestern mehrfach ungesättigter Fettsäuren
EP0349606B1 (en) Process for producing highly pure oleic acid by hydrolysis of sunflower oil
JP3847445B2 (ja) ジグリセリドの製造法
JP3340182B2 (ja) ドコサヘキサエン酸含有トリグリセリドの製造法
JP2004285182A (ja) グリセリドおよびその製造方法
JPH0730352B2 (ja) 酵素による油脂の精製法
JPH0665310B2 (ja) ジグリセリドの製造法
JP2570774B2 (ja) 油脂の改質法
JPS6291188A (ja) 高度不飽和脂肪酸グリセリドの製造法
JP2006288404A (ja) ジグリセリドの製造法
KR100385625B1 (ko) 고순도 디글리세리드의 분리 및 정제방법
JPH0528114B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031225

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090109

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090109

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100109

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100109

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100109

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110109

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130109

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees