JP3510374B2 - 遊星ローラ式トラクションドライブ装置 - Google Patents
遊星ローラ式トラクションドライブ装置Info
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- JP3510374B2 JP3510374B2 JP07948395A JP7948395A JP3510374B2 JP 3510374 B2 JP3510374 B2 JP 3510374B2 JP 07948395 A JP07948395 A JP 07948395A JP 7948395 A JP7948395 A JP 7948395A JP 3510374 B2 JP3510374 B2 JP 3510374B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動力伝達系に適用され
る遊星ローラ式トラクションドライブ(摩擦伝動)装置
に関し、例えばヘリコプターの動力伝達系や風力発電設
備の動力伝達系における減速機あるいは増速機に好適
な、遊星ローラ式トラクションドライブ装置に関する。
また上記のほか、一般に低騒音を要求される増速機(例
えば水中ロボットの推進機)などにも利用可能である。
る遊星ローラ式トラクションドライブ(摩擦伝動)装置
に関し、例えばヘリコプターの動力伝達系や風力発電設
備の動力伝達系における減速機あるいは増速機に好適
な、遊星ローラ式トラクションドライブ装置に関する。
また上記のほか、一般に低騒音を要求される増速機(例
えば水中ロボットの推進機)などにも利用可能である。
【0002】
【従来の技術】従来から、一対のローラに押圧荷重を作
用させてローラ間の転がり接触面での油膜を剪断するこ
とにより、一方のローラ(駆動側ローラ)の回転トルク
回転を他方のローラ(被動側ローラ)に伝達するように
した動力伝達装置は、トラクションドライブ装置として
知られている。
用させてローラ間の転がり接触面での油膜を剪断するこ
とにより、一方のローラ(駆動側ローラ)の回転トルク
回転を他方のローラ(被動側ローラ)に伝達するように
した動力伝達装置は、トラクションドライブ装置として
知られている。
【0003】ここでトラクションドライブ装置の動力伝
達の原理を説明すると、図6に示すように、一対のロー
ラ10a,10bに荷重Pが付与され、駆動側ローラ10aを
回転すると、伝達力f・P(fはトラクション係数)が
生じ、被動ローラ10bをf・Pの力で回転させることが
できる。
達の原理を説明すると、図6に示すように、一対のロー
ラ10a,10bに荷重Pが付与され、駆動側ローラ10aを
回転すると、伝達力f・P(fはトラクション係数)が
生じ、被動ローラ10bをf・Pの力で回転させることが
できる。
【0004】そして、この原理を遊星方式の変速機に応
用して、図7に示すような、太陽ローラ11,遊星ピン17
と遊星ローラ軸受14に内周面を支持された遊星ローラ12
とリングローラ19とで構成される遊星ローラ式トラクシ
ョンドライブ装置が提案されている。ここで、各ローラ
間に押付け力(法線力)を発生させるため、リングロー
ラ19は焼嵌めされている。
用して、図7に示すような、太陽ローラ11,遊星ピン17
と遊星ローラ軸受14に内周面を支持された遊星ローラ12
とリングローラ19とで構成される遊星ローラ式トラクシ
ョンドライブ装置が提案されている。ここで、各ローラ
間に押付け力(法線力)を発生させるため、リングロー
ラ19は焼嵌めされている。
【0005】なお図7に示したトラクションドライブ装
置において、太陽ローラ11に第1軸(入力軸)15が取り
付けられており、遊星ローラ12に内側から当接する遊星
ローラ軸受14をそなえた遊星ピン17はキャリヤ18と一体
に形成されている。キャリヤ18は第1軸15と同心状の第
2軸(出力軸)16を有し、かつ第1軸15に対して遊嵌状
態に軸受16aにより回転可能に支持されている。また、
遊星ローラ12は同一径のものが複数個設けられており、
リングローラ19はトラクション力で回転することがない
ように、ケーシング(図示せず)にピン止めされてい
る。
置において、太陽ローラ11に第1軸(入力軸)15が取り
付けられており、遊星ローラ12に内側から当接する遊星
ローラ軸受14をそなえた遊星ピン17はキャリヤ18と一体
に形成されている。キャリヤ18は第1軸15と同心状の第
2軸(出力軸)16を有し、かつ第1軸15に対して遊嵌状
態に軸受16aにより回転可能に支持されている。また、
遊星ローラ12は同一径のものが複数個設けられており、
リングローラ19はトラクション力で回転することがない
ように、ケーシング(図示せず)にピン止めされてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、ヘリコプター
では、一定の馬力で機体を浮上させる必要があり、その
ため機体を構成する部材は軽量化することが必要であ
る。また、風力発電用増速機はタワーの上部先端に増速
機を設置する必要があり軽量化が求められる。しかし、
従来の遊星式トラクションドライブ装置は、図7に示し
たように、各ローラはその断面を中空円筒形状に形成さ
れており、また、遊星ローラを貫通する構造で遊星ロー
ラ軸受が配設されている。したがって、従来のものでは
断面形状が中空円筒であることにより、必要な強度を得
ると同時に軽量化することが難しい、という問題点があ
る。
では、一定の馬力で機体を浮上させる必要があり、その
ため機体を構成する部材は軽量化することが必要であ
る。また、風力発電用増速機はタワーの上部先端に増速
機を設置する必要があり軽量化が求められる。しかし、
従来の遊星式トラクションドライブ装置は、図7に示し
たように、各ローラはその断面を中空円筒形状に形成さ
れており、また、遊星ローラを貫通する構造で遊星ロー
ラ軸受が配設されている。したがって、従来のものでは
断面形状が中空円筒であることにより、必要な強度を得
ると同時に軽量化することが難しい、という問題点があ
る。
【0007】本発明は、このような問題点の解決をはか
ろうとするもの、遊星ローラやリングローラを改良し
て、従来のものとほぼ同じ程度の強度を確保しながら軽
量化をはかれるようにした、遊星ローラ式トラクション
ドライブ装置を提供することを目的とする。
ろうとするもの、遊星ローラやリングローラを改良し
て、従来のものとほぼ同じ程度の強度を確保しながら軽
量化をはかれるようにした、遊星ローラ式トラクション
ドライブ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の遊星ローラ式トラクションドライブ装置
は、第1軸を取り付けられた太陽ローラと、同太陽ロー
ラの外周面に押圧配設される複数個の同径の遊星ローラ
と、上記第1軸と同心状の第2軸と上記各遊星ローラを
それぞれ遊星ローラ軸受を介して回転可能に支持する複
数本の遊星ローラピンとをそなえて上記第1軸に対し遊
嵌状に配設されたキャリヤと、上記各遊星ローラの外周
に焼嵌めされたリングローラとをそなえ、上記遊星ロー
ラが、同遊星ローラの軸芯を含む面の断面形状をI型の
断面形状に形成されるとともに、上記遊星ローラ軸受
が、上記遊星ローラに内接固定装着されていることを特
徴としている。
め、本発明の遊星ローラ式トラクションドライブ装置
は、第1軸を取り付けられた太陽ローラと、同太陽ロー
ラの外周面に押圧配設される複数個の同径の遊星ローラ
と、上記第1軸と同心状の第2軸と上記各遊星ローラを
それぞれ遊星ローラ軸受を介して回転可能に支持する複
数本の遊星ローラピンとをそなえて上記第1軸に対し遊
嵌状に配設されたキャリヤと、上記各遊星ローラの外周
に焼嵌めされたリングローラとをそなえ、上記遊星ロー
ラが、同遊星ローラの軸芯を含む面の断面形状をI型の
断面形状に形成されるとともに、上記遊星ローラ軸受
が、上記遊星ローラに内接固定装着されていることを特
徴としている。
【0009】また、本発明の遊星ローラ式トラクション
ドライブ装置は、第1軸を取り付けられた太陽ローラ
と、同太陽ローラの外周面に押圧配設される複数個の同
径の遊星ローラと、上記第1軸と同心状の第2軸と上記
各遊星ローラをそれぞれ遊星ローラ軸受を介して回転可
能に支持する複数本の遊星ローラピンとをそなえて上記
第1軸に対し遊嵌状に配設されたキャリヤと、上記各遊
星ローラの外周に焼嵌めされたリングローラとをそな
え、上記遊星ローラが、同遊星ローラの軸芯を含む面の
断面形状をI型の断面形状に形成されるとともに、上記
リングローラも、同リングローラの軸芯を含む面の断面
形状をI型の断面形状に形成されていることを特徴とし
ている。
ドライブ装置は、第1軸を取り付けられた太陽ローラ
と、同太陽ローラの外周面に押圧配設される複数個の同
径の遊星ローラと、上記第1軸と同心状の第2軸と上記
各遊星ローラをそれぞれ遊星ローラ軸受を介して回転可
能に支持する複数本の遊星ローラピンとをそなえて上記
第1軸に対し遊嵌状に配設されたキャリヤと、上記各遊
星ローラの外周に焼嵌めされたリングローラとをそな
え、上記遊星ローラが、同遊星ローラの軸芯を含む面の
断面形状をI型の断面形状に形成されるとともに、上記
リングローラも、同リングローラの軸芯を含む面の断面
形状をI型の断面形状に形成されていることを特徴とし
ている。
【0010】さらに、本発明の遊星ローラ式トラクショ
ンドライブ装置は、第1軸を取り付けられた太陽ローラ
と、同太陽ローラの外周面に押圧配設される複数個の同
径の遊星ローラと、上記第1軸と同心状の第2軸と上記
各遊星ローラをそれぞれ遊星ローラ軸受を介して回転可
能に支持する複数本の遊星ローラピンとをそなえて上記
第1軸に対し遊嵌状に配設されたキャリヤと、上記各遊
星ローラの外周に焼嵌めされたリングローラとをそな
え、上記リングローラが、同リングローラの軸芯を含む
面の断面形状を、ローラ面と同ローラ面の中央部に垂設
されたウェブとによりT型の断面形状に形成されている
ことを特徴としている。
ンドライブ装置は、第1軸を取り付けられた太陽ローラ
と、同太陽ローラの外周面に押圧配設される複数個の同
径の遊星ローラと、上記第1軸と同心状の第2軸と上記
各遊星ローラをそれぞれ遊星ローラ軸受を介して回転可
能に支持する複数本の遊星ローラピンとをそなえて上記
第1軸に対し遊嵌状に配設されたキャリヤと、上記各遊
星ローラの外周に焼嵌めされたリングローラとをそな
え、上記リングローラが、同リングローラの軸芯を含む
面の断面形状を、ローラ面と同ローラ面の中央部に垂設
されたウェブとによりT型の断面形状に形成されている
ことを特徴としている。
【0011】また本発明の遊星ローラ式トラクションド
ライブ装置は、第1軸を取り付けられた太陽ローラと、
同太陽ローラの外周面に押圧配設される複数個の同径の
遊星ローラと、上記第1軸と同心状の第2軸と上記各遊
星ローラをそれぞれ遊星ローラ軸受を介して回転可能に
支持する複数本の遊星ローラピンとをそなえて上記第1
軸に対し遊嵌状に配設されたキャリヤと、上記各遊星ロ
ーラの外周に焼嵌めされたリングローラとをそなえ、上
記リングローラが、同リングローラの軸芯を含む面の断
面形状をI型の断面形状に形成されていることを特徴と
している。
ライブ装置は、第1軸を取り付けられた太陽ローラと、
同太陽ローラの外周面に押圧配設される複数個の同径の
遊星ローラと、上記第1軸と同心状の第2軸と上記各遊
星ローラをそれぞれ遊星ローラ軸受を介して回転可能に
支持する複数本の遊星ローラピンとをそなえて上記第1
軸に対し遊嵌状に配設されたキャリヤと、上記各遊星ロ
ーラの外周に焼嵌めされたリングローラとをそなえ、上
記リングローラが、同リングローラの軸芯を含む面の断
面形状をI型の断面形状に形成されていることを特徴と
している。
【0012】さらに本発明の遊星ローラ式トラクション
ドライブ装置は、第1軸を取り付けられた太陽ローラ
と、同太陽ローラの外周面に押圧配設される複数個の同
径の遊星ローラと、上記第1軸と同心状の第2軸と上記
各遊星ローラをそれぞれ遊星ローラ軸受を介して回転可
能に支持する複数本の遊星ローラピンとをそなえて上記
第1軸に対し遊嵌状に配設されたキャリヤと、上記各遊
星ローラの外周に焼嵌めされたリングローラとをそな
え、上記遊星ローラが、同遊星ローラの軸芯を含む面の
断面形状をI型の断面形状に形成されており、上記リン
グローラが、同リングローラの軸芯を含む面の断面形状
を、ローラ面と同ローラ面の中央部に垂設されたウェブ
とによりT型の断面形状に形成されていることを特徴と
している。
ドライブ装置は、第1軸を取り付けられた太陽ローラ
と、同太陽ローラの外周面に押圧配設される複数個の同
径の遊星ローラと、上記第1軸と同心状の第2軸と上記
各遊星ローラをそれぞれ遊星ローラ軸受を介して回転可
能に支持する複数本の遊星ローラピンとをそなえて上記
第1軸に対し遊嵌状に配設されたキャリヤと、上記各遊
星ローラの外周に焼嵌めされたリングローラとをそな
え、上記遊星ローラが、同遊星ローラの軸芯を含む面の
断面形状をI型の断面形状に形成されており、上記リン
グローラが、同リングローラの軸芯を含む面の断面形状
を、ローラ面と同ローラ面の中央部に垂設されたウェブ
とによりT型の断面形状に形成されていることを特徴と
している。
【0013】
【作用】上述の本発明の遊星ローラ式トラクションドラ
イブ装置では、遊星ローラおよびリングローラのいずれ
かまたはすべてが、各ローラの軸芯を含む面の断面形状
をI型の断面形状あるいはT型の断面形状に形成され、
これにより円筒型断面形状のローラとほぼ同じ強度を確
保しながらローラの軽量化がはかられる。
イブ装置では、遊星ローラおよびリングローラのいずれ
かまたはすべてが、各ローラの軸芯を含む面の断面形状
をI型の断面形状あるいはT型の断面形状に形成され、
これにより円筒型断面形状のローラとほぼ同じ強度を確
保しながらローラの軽量化がはかられる。
【0014】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例としての
遊星ローラ式トラクションドライブ装置について説明す
ると、図1はその要部縦断面図、図2はその側面図、図
3〜5は作用説明図である。
遊星ローラ式トラクションドライブ装置について説明す
ると、図1はその要部縦断面図、図2はその側面図、図
3〜5は作用説明図である。
【0015】図1,2において、符号1は一端面に第1
軸としての入力軸5をそなえた太陽ローラを示してお
り、この太陽ローラ1の外周面に、同一径の3個の遊星
ローラ2が配設されている。遊星ローラ2は、その軸芯
を含む面の断面形状を、ローラ面2bとローラ面2bの
内面中央部に垂設されたウエブ2aとによりI型に形成
されるとともに、ローラ面2bの内側に内接固定装着さ
れた遊星ローラ軸受4により、遊星ピン7を介してキャ
リヤ8に回転可能に支持されるようになっている。
軸としての入力軸5をそなえた太陽ローラを示してお
り、この太陽ローラ1の外周面に、同一径の3個の遊星
ローラ2が配設されている。遊星ローラ2は、その軸芯
を含む面の断面形状を、ローラ面2bとローラ面2bの
内面中央部に垂設されたウエブ2aとによりI型に形成
されるとともに、ローラ面2bの内側に内接固定装着さ
れた遊星ローラ軸受4により、遊星ピン7を介してキャ
リヤ8に回転可能に支持されるようになっている。
【0016】キャリヤ8は入力軸5と同心状の第2軸と
しての出力軸6をそなえるとともに、軸受6aにより回
転可能にケーシング(図示せず)支持されている。リン
グローラ9はその軸芯を含む面の断面形状を、ローラ面
9bとローラ面9bの中央部に垂設されたウエブ9aと
によりT型に形成されるとともに、各遊星ローラ2の外
側に焼ばめされている。そして、この構成により、リン
グローラ9と遊星ローラ2および遊星ローラ2と太陽ロ
ーラ1との間に押付け力が発生する。なおトラクション
力でリングローラ9が回転しないように、リングローラ
9はケーシング(図示せず)に回り止めピン(図示せ
ず)により連結されている。
しての出力軸6をそなえるとともに、軸受6aにより回
転可能にケーシング(図示せず)支持されている。リン
グローラ9はその軸芯を含む面の断面形状を、ローラ面
9bとローラ面9bの中央部に垂設されたウエブ9aと
によりT型に形成されるとともに、各遊星ローラ2の外
側に焼ばめされている。そして、この構成により、リン
グローラ9と遊星ローラ2および遊星ローラ2と太陽ロ
ーラ1との間に押付け力が発生する。なおトラクション
力でリングローラ9が回転しないように、リングローラ
9はケーシング(図示せず)に回り止めピン(図示せ
ず)により連結されている。
【0017】このようにして、遊星ローラ2の断面形状
をI型に形成することにより、遊星ローラ2の軽量化
を、従来の中空円筒形状断面のものとほぼ同じ程度の強
度を確保しながら、はかることができる。
をI型に形成することにより、遊星ローラ2の軽量化
を、従来の中空円筒形状断面のものとほぼ同じ程度の強
度を確保しながら、はかることができる。
【0018】また、遊星ローラ2が中空円筒形状断面で
なくI型断面形状に形成されたため、遊星ローラ軸受4
が、遊星ローラ2のローラ面の内側に内接させ固定装着
させるように構成されている。これにより遊星ローラ2
に遊星ピン7を貫通させることなく、遊星ローラ軸受4
により、遊星ローラ2を遊星ピン7を介してキャリヤ8
に回転可能に支持することができる。
なくI型断面形状に形成されたため、遊星ローラ軸受4
が、遊星ローラ2のローラ面の内側に内接させ固定装着
させるように構成されている。これにより遊星ローラ2
に遊星ピン7を貫通させることなく、遊星ローラ軸受4
により、遊星ローラ2を遊星ピン7を介してキャリヤ8
に回転可能に支持することができる。
【0019】またリングローラ9は、太陽ローラ1およ
び遊星ローラ2を内蔵させるため、中空形状にせざるを
得ないが、軸芯を含む面の断面形状をT型に形成するこ
とにより、従来の中空円筒形状断面のものとほぼ同じ程
度の強度を確保しながら、軽量化が可能となる。
び遊星ローラ2を内蔵させるため、中空形状にせざるを
得ないが、軸芯を含む面の断面形状をT型に形成するこ
とにより、従来の中空円筒形状断面のものとほぼ同じ程
度の強度を確保しながら、軽量化が可能となる。
【0020】ここで、リングローラ9の軸芯を含む面の
断面形状をT型に形成することにより、従来の中空円筒
形状断面のものとほぼ同程度の強度を確保しながら軽量
化をはかることが可能である点について、図3〜5によ
り具体的に説明する。
断面形状をT型に形成することにより、従来の中空円筒
形状断面のものとほぼ同程度の強度を確保しながら軽量
化をはかることが可能である点について、図3〜5によ
り具体的に説明する。
【0021】図3に示した円環20に荷重Pが加わった時
のA,B点におけるそれぞれの変形量DA,DBは、[数
1],[数2]式で示される。
のA,B点におけるそれぞれの変形量DA,DBは、[数
1],[数2]式で示される。
【数1】
【数2】
(E:弾性係数,I:断面二次モーメント,R:曲率半
径,P:荷重,k1,k2:定数) そして、同一荷重に対する変形量を小さくすること、す
なわち剛性を大きくするためには[数1],[数2]式
においてR3/Iの値を小さくすれば良い。
径,P:荷重,k1,k2:定数) そして、同一荷重に対する変形量を小さくすること、す
なわち剛性を大きくするためには[数1],[数2]式
においてR3/Iの値を小さくすれば良い。
【0022】中空円筒のもの(断面形状は図4の矩型21
である)のR3/Iと体積V0とは、[数3],[数4]
式で得られる。(ここでR=312.8mm,ローラ幅b=127
mmとする。) R=312.8mm
である)のR3/Iと体積V0とは、[数3],[数4]
式で得られる。(ここでR=312.8mm,ローラ幅b=127
mmとする。) R=312.8mm
【数3】
【数4】
【0023】次に、T型形状(図5の符号22で示す)も
のにおいて、R3/Iは[数5]式で得られる。(ここ
で、Rとbは中空円筒と同じ数値。)
のにおいて、R3/Iは[数5]式で得られる。(ここ
で、Rとbは中空円筒と同じ数値。)
【0024】ここで、t1=10mm,t2=50mm,h=100m
mとおくと
mとおくと
【数5】
[数3],[数5]式を比較することにより、R3/I
の値は、T型断面形状の方が中空円筒断面形状のものよ
り小さく、剛性が大きいことがわかる。
の値は、T型断面形状の方が中空円筒断面形状のものよ
り小さく、剛性が大きいことがわかる。
【0025】一方T型断面形状のものの体積VTは、
[数6]式となる。
[数6]式となる。
【数6】
[数4]と[数6]式とを比較すると、[数7]式とな
る。
る。
【数7】
【0026】すなわち、断面形状をT字型にすることに
より重量を22%減少させ、剛性を(13.59/11.32=1.
2)20%増加させることが可能となることを、上記の各
数式は示している。また、リングローラ9の軸芯を含む
面の断面形状をI型の断面形状に形成した場合も、従来
の円筒型断面形状のローラとほぼ同じ強度を確保しなが
ら軽量化が可能なことは、言うまでもない。
より重量を22%減少させ、剛性を(13.59/11.32=1.
2)20%増加させることが可能となることを、上記の各
数式は示している。また、リングローラ9の軸芯を含む
面の断面形状をI型の断面形状に形成した場合も、従来
の円筒型断面形状のローラとほぼ同じ強度を確保しなが
ら軽量化が可能なことは、言うまでもない。
【0027】なお、遊星ローラ2およびリングローラ9
のいずれか一つを、I型の断面形状(あるいはT型の断
面形状)に形成しても、一応の軽量化が可能なことは明
らかであろう。遊星ローラ2およびリングローラ9のす
べてをI型,T型等の断面形状に形成したものがベスト
であることは言うまでもない。また、第2軸を入力軸と
し第1軸を出力軸とした動力伝達も可能である。
のいずれか一つを、I型の断面形状(あるいはT型の断
面形状)に形成しても、一応の軽量化が可能なことは明
らかであろう。遊星ローラ2およびリングローラ9のす
べてをI型,T型等の断面形状に形成したものがベスト
であることは言うまでもない。また、第2軸を入力軸と
し第1軸を出力軸とした動力伝達も可能である。
【0028】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の遊星ロー
ラ式トラクションドライブ装置によれば、強度を従来の
ものとほぼ同じ程度に確保しながら遊星式トラクション
ドライブ装置を軽量化することができる、という利点が
得られるる。
ラ式トラクションドライブ装置によれば、強度を従来の
ものとほぼ同じ程度に確保しながら遊星式トラクション
ドライブ装置を軽量化することができる、という利点が
得られるる。
【図1】本発明の一実施例としての遊星ローラ式トラク
ションドライブ装置の要部縦断面図。
ションドライブ装置の要部縦断面図。
【図2】同側面図。
【図3】同作用説明図。
【図4】同作用説明図。
【図5】同作用説明図。
【図6】トラクションドライブ装置の原理説明図。
【図7】従来の遊星ローラ式トラクションドライブ装置
の要部縦断面図。
の要部縦断面図。
1 太陽ローラ
2 遊星ローラ
2a ウエブ
2b ローラ面
3 軸受
4 遊星ローラ軸受
5 第1軸としての入力軸
6 第2軸としての出力軸
7 遊星ローラピン
8 キャリヤ
9 リングローラ
9a ウエブ
9b ローラ面
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭63−176855(JP,A)
実開 昭56−35940(JP,U)
実開 昭63−4453(JP,U)
実開 平4−56955(JP,U)
特許35530(JP,C1)
仏国特許出願公開2704038(FR,A
1)
英国特許出願公開2149878(GB,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F16H 13/00 - 15/56
Claims (5)
- 【請求項1】 遊星ローラ式トラクションドライブ装置
において、第1軸を取り付けられた太陽ローラと、同太
陽ローラの外周面に押圧配設される複数個の同径の遊星
ローラと、上記第1軸と同心状の第2軸と上記各遊星ロ
ーラをそれぞれ遊星ローラ軸受を介して回転可能に支持
する複数本の遊星ローラピンとをそなえて上記第1軸に
対し遊嵌状に配設されたキャリヤと、上記各遊星ローラ
の外周に焼嵌めされたリングローラとをそなえ、上記遊
星ローラが、同遊星ローラの軸芯を含む面の断面形状を
I型の断面形状に形成されるとともに、上記遊星ローラ
軸受が、上記遊星ローラに内接固定装着されていること
を特徴とする、遊星ローラ式トラクションドライブ装
置。 - 【請求項2】 遊星ローラ式トラクションドライブ装置
において、第1軸を取り付けられた太陽ローラと、同太
陽ローラの外周面に押圧配設される複数個の同径の遊星
ローラと、上記第1軸と同心状の第2軸と上記各遊星ロ
ーラをそれぞれ遊星ローラ軸受を介して回転可能に支持
する複数本の遊星ローラピンとをそなえて上記第1軸に
対し遊嵌状に配設されたキャリヤと、上記各遊星ローラ
の外周に焼嵌めされたリングローラとをそなえ、上記遊
星ローラが、同遊星ローラの軸芯を含む面の断面形状を
I型の断面形状に形成されるとともに、上記リングロー
ラも、同リングローラの軸芯を含む面の断面形状をI型
の断面形状に形成されていることを特徴とする、遊星ロ
ーラ式トラクションドライブ装置。 - 【請求項3】 遊星ローラ式トラクションドライブ装置
において、第1軸を取り付けられた太陽ローラと、同太
陽ローラの外周面に押圧配設される複数個の同径の遊星
ローラと、上記第1軸と同心状の第2軸と上記各遊星ロ
ーラをそれぞれ遊星ローラ軸受を介して回転可能に支持
する複数本の遊星ローラピンとをそなえて上記第1軸に
対し遊嵌状に配設されたキャリヤと、上記各遊星ローラ
の外周に焼嵌めされたリングローラとをそなえ、上記リ
ングローラが、同リングローラの軸芯を含む面の断面形
状を、ローラ面と同ローラ面の中央部に垂設されたウェ
ブとによりT型の断面形状に形成されていることを特徴
とする、遊星ローラ式トラクションドライブ装置。 - 【請求項4】 遊星ローラ式トラクションドライブ装置
において、第1軸を取り付けられた太陽ローラと、同太
陽ローラの外周面に押圧配設される複数個の同径の遊星
ローラと、上記第1軸と同心状の第2軸と上記各遊星ロ
ーラをそれぞれ遊星ローラ軸受を介して回転可能に支持
する複数本の遊星ローラピンとをそなえて上記第1軸に
対し遊嵌状に配設されたキャリヤと、上記各遊星ローラ
の外周に焼嵌めされたリングローラとをそなえ、上記リ
ングローラが、同リングローラの軸芯を含む面の断面形
状をI型の断面形状に形成されていることを特徴とす
る、遊星ローラ式トラクションドライブ装置。 - 【請求項5】 遊星ローラ式トラクションドライブ装置
において、第1軸を取り付けられた太陽ローラと、同太
陽ローラの外周面に押圧配設される複数個の同径の遊星
ローラと、上記第1軸と同心状の第2軸と上記各遊星ロ
ーラをそれぞれ遊星ローラ軸受を介して回転可能に支持
する複数本の遊星ローラピンとをそなえて上記第1軸に
対し遊嵌状に配設されたキャリヤと、上記各遊星ローラ
の外周に焼嵌めされたリングローラとをそなえ、上記遊
星ローラが、同遊星ローラの軸芯を含む面の断面形状を
I型の断面形状に形成されており、上記リングローラ
が、同リングローラの軸芯を含む面の断面形状を、ロー
ラ面と同ローラ面の中央部に垂設されたウェブとにより
T型の断面形状に形成されていることを特徴とする、遊
星ローラ式トラクションドライブ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07948395A JP3510374B2 (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 遊星ローラ式トラクションドライブ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07948395A JP3510374B2 (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 遊星ローラ式トラクションドライブ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08247239A JPH08247239A (ja) | 1996-09-24 |
JP3510374B2 true JP3510374B2 (ja) | 2004-03-29 |
Family
ID=13691150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07948395A Expired - Fee Related JP3510374B2 (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 遊星ローラ式トラクションドライブ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3510374B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2149878A (en) | 1983-11-18 | 1985-06-19 | Black & Decker Inc | Friction drive |
FR2704038A1 (fr) | 1993-04-16 | 1994-10-21 | Desgardin Marcel | Dispositif mécanique de réduction et de variation de vitesse de rotation. |
-
1995
- 1995-03-10 JP JP07948395A patent/JP3510374B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2149878A (en) | 1983-11-18 | 1985-06-19 | Black & Decker Inc | Friction drive |
FR2704038A1 (fr) | 1993-04-16 | 1994-10-21 | Desgardin Marcel | Dispositif mécanique de réduction et de variation de vitesse de rotation. |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08247239A (ja) | 1996-09-24 |
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