JP3510361B2 - Mri用バードケージコイル - Google Patents

Mri用バードケージコイル

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JP3510361B2
JP3510361B2 JP00182595A JP182595A JP3510361B2 JP 3510361 B2 JP3510361 B2 JP 3510361B2 JP 00182595 A JP00182595 A JP 00182595A JP 182595 A JP182595 A JP 182595A JP 3510361 B2 JP3510361 B2 JP 3510361B2
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mri
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徹男 荻野
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ジーイー横河メディカルシステム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、MRI(Magnetic
Resonance Imaging)用バードケージコイルに関し、さ
らに詳しくは、外部から電気的にコイルとしての機能を
オン・オフすることができるMRI用バードケージコイ
ルに関する。特に、受信専用バードケージコイルとして
有用である。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来のMRI用バードケージコ
イルの一例を示す構成図である。このMRI用バードケ
ージコイル500は、多数のエレメントEを第1リング
R51と第2リングR2の間に介設し、前記第1リング
R51と前記エレメントEの複数の接続点間および前記
第2リングR2と前記エレメントEの複数の接続点間に
それぞれコンデンサCを介設してなる。そして、前記第
1リングR51に介設されたコンデンサCのそれぞれに
は、コンデンサCとの並列共振周波数がMRI用RFパ
ルスの周波数に略合うようにインダクタンスを定めたイ
ンダクタLおよび逆並列接続された2つのダイオードD
(バリスタでもよい)の直列回路を、並列に接続する。
したがって、別の送信コイル(例えばボディコイル)か
らのMRI用RFパルスの送信時には、大きな誘導起電
力によりダイオードDがオンして、前記コンデンサCお
よびインダクタLが並列共振することとなり、コイルと
しての機能をオフして、別の送信コイルとデカップリン
グ(Decoupling)することが出来る。一方、NMR信号
の受信時には、誘導起電力は極めて微弱なので、ダイオ
ードDがオンすることはなく、コイル(受信コイル)と
して機能する。なお、上記のMRI用バードケージコイ
ル500の基本構成は、特願平1−282477号にか
かる公開公報に開示されている。この種のデカップリン
グ回路は、一般に、パッシブ(Passive;受動)型デカ
ップリング回路と呼ばれる。
【0003】図8は、従来のバードケージコイルの別の
一例を示す構成図である。このバードケージコイル60
0は、多数のエレメントEを第1リングR51と第2リ
ングR2の間に介設し、前記第1リングR51と前記エ
レメントEの複数の接続点間および前記第2リングR2
と前記エレメントEの複数の接続点間にそれぞれコンデ
ンサCを介設してなる。そして、前記第1リングR51
に介設されたコンデンサCのいずれかの両端からMRI
用RFパルスを給電するためのMRI用RFパルス伝送
ケーブルK51を導出する(コンデンサCの両端にMR
I用RFパルス伝送ケーブルK51の心線および外部導
体を接続する)。さらに、前記第2リングR2に介設さ
れたコンデンサCのそれぞれには、NMR信号の周波数
と略同じ並列共振周波数を持つ並列共振回路を形成しう
るLC回路が並列に接続されている。すなわち、インダ
クタL52とコンデンサC52の直列回路の2つを1組
として、各直列回路の一端をそれぞれ前記コンデンサC
の両端に接続し、各直列回路の他端をダイオードDを介
して接続する。
【0004】MRI用RFパルスの送信時には、バイア
スケーブルB1,B2を通じて前記ダイオードDに逆方
向電圧(すなわちアノード電圧Va<カソード電圧V
k)を加えてダイオードDをオフし、前記直列回路を電
気的に切り離す。この結果、送信コイルとして動作でき
る。一方、別の受信コイル(例えばサーフェイスコイ
ル)によるNMR信号の受信時には、バイアスケーブル
B1,B2を通じて前記ダイオードDに順方向電圧(す
なわちアノード電圧Va>カソード電圧Vk)を加えて
ダイオードDをオンし、並列共振回路を形成する。この
結果、コイルとしての機能をオフして、別の受信コイル
とデカップリングすることが出来る。なお、この種のデ
カップリング回路は、一般に、アクティブ(Active;
能動)型デカップリング回路と呼ばれる。
【0005】図9は、従来のバードケージコイルのさら
に別の一例を示す模式的外観図である。このバードケー
ジコイル700は、多数のエレメントEa,Eb,…を
第1リングR61と第2リングR62の間に介設し、前
記エレメントEa,Eb,…の中央にスイッチ回路S
a,Sb,…を介設した構成である。
【0006】スイッチ回路Saは、図10に示すよう
に、エレメントEaの前端側にコンデンサC61aの一
端とコンデンサC62aの一端を接続し、コンデンサC
61aの他端とダイオードD61aのアノードを接続
し、コンデンサC62aの他端とダイオードD62aの
カソードを接続し、ダイオードD61aのカソードとダ
イオードD62aのアノードとコンデンサC63aの一
端を接続し、コンデンサC63aの他端をエレメントE
aの後端側に接続し、ダイオードD61aのアノードを
一つのバイアス端子とし、ダイオードD62aのカソー
ドにコンデンサC64aとコイルLaの並列回路からな
るブロッキング回路の一端を接続してそのブロッキング
回路の他端をもう一つのバイアス端子としたものであ
る。他のスイッチ回路Sb,…も上記スイッチ回路Sa
と同様の構成である。
【0007】そして、スイッチ回路Saのブロッキング
回路側のバイアス端子が外部からの制御線βに接続さ
れ、スイッチ回路Saのブロッキング回路がない側のバ
イアス端子がスイッチ回路Sbのブロッキング回路側の
バイアス端子に接続されている。以下同様にして各スイ
ッチ回路は直列に接続され、最後のスイッチ回路からも
う一つの制御線αが導出される。
【0008】これらのスイッチ回路Sa,Sb,…は、
制御線αに正,制御線βに負の電圧を印加するときは、
オンとなる。また、制御線αに負,制御線βに正の電圧
を印加するときはオフとなる。すなわち、上記のMRI
用バードケージコイル700の機能を、電気的にオン・
オフすることが出来る。なお、上記のバードケージコイ
ル700の基本構成は、実開平4−50006号公報に
開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のMRI用バ
ードケージコイル500では、MRI用RFパルスの送
信時には、大きな誘導起電力によりダイオードDが自律
的にオンして送信コイルとデカップリングされるので、
動作が自己完結的であり、構成を比較的簡素にできる利
点がある。しかし、動作の確実性を担保するためには、
MRI用RFパルスの送信時の誘導起電力が十分に大き
い必要があるので、小型のバードケージコイルへの適用
が困難な問題点がある。
【0010】また、上記従来のMRI用バードケージコ
イル600では、バイアスケーブルB1,B2を通じて
外部からコイルの機能をオン・オフするので、小型形状
であっても、オン・オフを確実に行える利点がある。し
かし、MRI用RFパルス伝送ケーブルK51とは別
に、多数のバイアスケーブルS1,S2(図8参照)を
導出する必要があるので、構成が複雑化したり,コイル
特性が劣化したりする問題点がある。
【0011】さらに、上記従来のバードケージコイル7
00では、エレメントEa,Eb,…の中央にスイッチ
回路Sa,Sb,…を介設し、それらスイッチ回路の2
つから制御線α,βを導出するので、上記従来のMRI
用バードケージコイル600と同じ問題点を生じる。ま
た、スイッチ回路Saには、7つの回路素子(2つのダ
イオードD61a,D62aと、4つのコンデンサC6
1a,C62a,C63a,C64aと、コイルLa)
を用いるので、回路構成が複雑化する問題点がある。
【0012】そこで、この発明の目的は、他のコイルと
のデカップリングを確実に行え、本来のコイル特性を損
わず、しかも、回路構成が比較的に簡単なMRI用バー
ドケージコイルを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、この発
明は、第1リングと第2リングの間に複数のエレメント
を介設してなるMRI用バードケージコイルにおいて、
前記第1リングと前記エレメントの複数の接続点間の一
つに介設された第1コンデンサおよび第2コンデンサの
コンデンサ直列回路と、前記第1コンデンサと並列接続
され且つ第1コンデンサとの並列共振周波数がMRI用
RFパルスまたはNMR信号の周波数に略合うようにイ
ンダクタンスを定めた第1インダクタおよび第1ダイオ
ードの直列回路と、前記第1リングと前記エレメントの
他の接続点間にそれぞれ介設され且つ前記コンデンサ直
列回路と略同じ容量を持つ複数の第3コンデンサと、そ
れら第3コンデンサと並列接続され且つ第3コンデンサ
との並列共振周波数がMRI用RFパルスまたはNMR
信号の周波数に略合うようにインダクタンスを定めた第
2インダクタおよび前記第1ダイオードと同じ向きの第
2ダイオードの直列回路と、前記第2リングと前記エレ
メントの接続点間にそれぞれ介設された複数の第4コン
デンサと、前記第2コンデンサの両端から外部へ導出さ
れ且つ前記第1ダイオードおよび第2ダイオードをオン
/オフする順方向電圧/逆方向電圧を供給すると共にN
MR信号を取り出すか又はMRI用RFパルスを給電す
るための信号伝送ケーブルとを具備したことを特徴とす
るMRI用バードケージコイルを提供する。
【0014】第2の観点では、この発明は、第1リング
と第2リングの間に複数のエレメントを介設してなるM
RI用バードケージコイルにおいて、前記第1リングと
前記エレメントの複数の接続点間の一つおきに介設され
た複数の第1直流カット用コンデンサと、前記第2リン
グと前記エレメントの複数の接続点間の一つおきに前記
第1直流カット用コンデンサとは互違いに介設された複
数の第2直流カット用コンデンサと、前記複数のエレメ
ントの一つの略中央に介設された第3コンデンサおよび
第4コンデンサのコンデンサ直列回路と、前記第3コン
デンサと並列接続され且つ第3コンデンサとの並列共振
周波数がMRI用RFパルスまたはNMR信号の周波数
に略合うようにインダクタンスを定めた第1インダクタ
および第1ダイオードの直列回路と、前記コンデンサ直
列回路が設けられたエレメントに隣接したエレメントお
よびそれらから一つおきのエレメントの略中央にそれぞ
れ介設され且つ前記コンデンサ直列回路と略同じ容量を
持つ複数の第5コンデンサと、それら第5コンデンサと
並列接続され且つ第5コンデンサとの並列共振周波数が
MRI用RFパルスまたはNMR信号の周波数に略合う
ようにインダクタンスを定めた第2インダクタおよび前
記第1ダイオードとは逆向きの第2ダイオードの直列回
路と、他のエレメントの略中央にそれぞれ介設され且つ
前記コンデンサ直列回路と略同じ容量を持つ複数の第6
コンデンサと、それら第6コンデンサと並列接続され且
つ第6コンデンサとの並列共振周波数がMRI用RFパ
ルスまたはNMR信号の周波数に略合うようにインダク
タンスを定めた第3インダクタおよび前記第1ダイオー
ドと同じ向きの第3ダイオードの直列回路と、前記第4
コンデンサの両端から外部へ導出され且つ前記第1,第
2,第3ダイオードをオン/オフする順方向電圧/逆方
向電圧を供給すると共にNMR信号を取り出すか又はM
RI用RFパルスを給電するための信号伝送ケーブルと
を具備したことを特徴とするMRI用バードケージコイ
ルを提供する。
【0015】
【作用】上記第1の観点のMRI用バードケージコイル
では、第1リングに介設された第1コンデンサ,第3コ
ンデンサに、並列共振周波数がMRI用RFパルス又は
NMR信号の周波数に略合うようにインダクタンスを定
めた第1,第2インダクタおよび第1,第2ダイオード
(同じ向き)の直列回路を並列に接続する。したがっ
て、信号伝送ケーブルを通じて第1ダイオードおよび第
2ダイオードをオンする順方向電圧を加えることで、第
1リングに沿って複数の並列共振回路(高インピーダン
ス状態)が形成され、コイルとしての機能をオフでき
る。また、信号伝送ケーブルを通じて第1ダイオードお
よび第2ダイオードをオフする逆方向電圧を加えること
で、第1,第2インダクタおよび第1,第2ダイオード
の直列回路を電気的に切り離し、ハイパス型バードケー
ジコイルとして動作できる。以上のように、信号伝送ケ
ーブルに、本来の伝送信号(NMR信号またはMRI用
RFパルス)の伝送と、コイルとしての機能をオン・オ
フするための直流電圧の供給とを兼用させるので、回路
構成を簡単化でき、本来のコイル特性を損わずにすむ。
また、アクティブ型のデカップリング回路を用いるか
ら、他のコイルとのデカップリングを確実に行える。
【0016】上記第2の観点のMRI用バードケージコ
イルでは、第1リングとエレメントの複数の接続点間の
一つおきに複数の第1直流カット用コンデンサを介設
し、第2リングと複数のエレメントの接続点間に第1直
流カット用コンデンサとは互違いに第2直流カット用コ
ンデンサを介設する。そして、複数のエレメントの一つ
に第3コンデンサおよび第4コンデンサのコンデンサ直
列回路を介設し、第3コンデンサに、並列共振周波数が
MRI用RFパルスまたはNMR信号の周波数に略合う
ようにインダクタンスを定めた第1インダクタおよび第
1ダイオードの直列回路を並列に接続する。さらに、他
のエレメントの略中央には、前記コンデンサ直列回路と
略同じ容量をもつ第5,第6コンデンサを介設し、それ
ら第5,第6コンデンサには、並列共振周波数がMRI
用RFパルスまたはNMR信号の周波数に略合うように
インダクタンスを定めた第2,第3インダクタおよび第
2,第3ダイオード(隣り合うエレメントごとに向きが
逆)の直列回路を、並列に接続する。したがって、信号
伝送ケーブルを通じて第1,第2,第3ダイオードをオ
ンする順方向電圧を加えることで、各エレメントに並列
共振回路(高インピーダンス状態)が形成され、コイル
としての機能をオフできる。また、信号伝送ケーブルを
通じて第1,第2,第3ダイオードをオフする逆方向電
圧を加えることで、第1,第2,第3インダクタおよび
第1,第2,第3ダイオードの直列回路を電気的に切り
離し、ローパス型バードケージコイルとして動作でき
る。以上のように、信号伝送ケーブルに本来の伝送信号
(NMR信号またはMRI用RFパルス)の伝送と、コ
イルとしての機能をオン・オフするための直流電圧の供
給とを兼用させるので、回路構成を簡単化でき、本来の
コイル特性を損わずにすむ。また、アクティブ型のデカ
ップリング回路を用いるから、他のコイルとのデカップ
リングを確実に行える。
【0017】
【実施例】以下、図に示す実施例によりこの発明をさら
に詳細に説明する。なお、これによりこの発明が限定さ
れるものではない。
【0018】−第1実施例− 図1は、この発明の第1実施例のMRI用バードケージ
コイルを示す構成図である。説明の都合上、コンデンサ
とインダクタンスについては、容量やインダクタンスが
等しい限り同じ参照符号を用いる。このMRI用バード
ケージコイル100は、多数のエレメントEを第1リン
グR1と第2リングR2の間に介設し、前記第1リング
R1と前記エレメントEの複数の接続点間の一つに第1
コンデンサC1および第2コンデンサC2のコンデンサ
直列回路を介設してなる。そして、前記第1コンデンサ
C1には、第1コンデンサC1との並列共振周波数がM
RI用RFパルスに略合うようにインダクタンスを定め
た第1インダクタL1および第1ダイオードD1の直列
回路を並列に接続する。また、前記第1リングR1と前
記エレメントEの他の接続点間には、第3コンデンサC
を介設する。前記第3コンデンサCの容量は、上記従来
のMRI用バードケージコイル500(図7参照)にか
かるコンデンサCの容量と同じである。なお、前記コン
デンサ直列回路の容量は、コンデンサCの容量に等しい
(すなわち、1/C=1/C1+1/C2を満たす)。
そして、前記第3コンデンサCには、第3コンデンサC
との並列共振周波数がMRI用RFパルスの周波数に略
合うようにインダクタンスを定めた第2インダクタLお
よび前記第1ダイオードD1と同じ向きの第2ダイオー
ドD2の直列回路を並列に接続する。さらに、前記第2
リングR2と前記エレメントEの複数の接続点間には、
第4コンデンサCをそれぞれ介設する。さらにまた、前
記第2コンデンサC2の両端から、NMR信号を取り出
すためのNMR信号伝送ケーブルK1を導出する(第2
コンデンサC2の両端にNMR信号伝送ケーブルK1の
心線および外部導体を接続する)。なお、前記NMR信
号伝送ケーブルK1は、本来の伝送信号に加えて、正ま
たは負の直流電圧を重畳され得る。
【0019】さて、別の送信コイルからのMRI用RF
パルスの送信時には、NMR信号伝送ケーブルK1に正
の直流電圧を重畳する(この場合、本来の伝送信号はな
いので、単に直流電圧を供給すればよい)。すると、第
1ダイオードD1および第2ダイオードD2がオンし
て、並列共振回路が形成される。図2に、この時の実質
的な回路構成を示す(点線は、第1リングR1とインダ
クタLを通じて流れる直流ループ電流iを示す)。この
結果、第1リングR1がMRI用RFパルスに対して高
インピーダンス状態となり、コイルとしての機能がオフ
され、別の送信コイルとデカップリングすることが出来
る。
【0020】一方、NMR信号の受信時には、NMR信
号伝送ケーブルK1に負の直流電圧を重畳する。する
と、第1ダイオードD1および第2ダイオードD2がオ
フするので、第1ダイオードD1および第1インダクタ
Lの直列回路と,第2インダクタL2および第2ダイオ
ードD2の直列回路が、電気的に切り離される。図3
に、この時の実質的な回路構成を示す。この結果、受信
用のハイパス型バードケージコイルとして動作できる
(この場合、NMR信号が負の直流電圧に重畳され
る)。
【0021】上記第1実施例のMRI用バードケージコ
イル100によれば、NMR信号伝送ケーブルK1に本
来の伝送信号すなわちNMR信号の伝送と、コイルとし
ての機能をオン・オフするための直流電圧の供給とを兼
用させるので、回路構成を簡単化でき、本来のコイル特
性を損わずにすむ。また、アクティブ型のデカップリン
グ回路を用いるから、他のコイルとのデカップリングを
確実に行える。
【0022】−第2実施例− 図4は、この発明の第2実施例のMRI用バードケージ
コイルを示す構成図である。説明の都合上、コンデンサ
とインダクタンスについては、容量やインダクタンスが
等しい限り同じ参照符号を用いる。このMRI用バード
ケージコイル200は、多数のエレメントEを第1リン
グR11と第2リングR12の間に介設し、前記第1リ
ングR11と前記エレメントEの複数の接続点間の一つ
おきに複数の第1直流カット用コンデンサ(高周波的な
インピーダンスを小さくするため一般に大容量)Cxを
介設し、前記第2リングR12と前記エレメントEの複
数の接続点間の一つおきに前記第1直流カット用コンデ
ンサCxとは互違いに第2直流カット用コンデンサCx
を介設してなる。また、前記エレメントEの一つの略中
央には、第3コンデンサCaおよび第4コンデンサCb
のコンデンサ直列回路を介設し、前記第3コンデンサC
aには、第3コンデンサCaとの並列共振容量がMRI
用RFパルスの周波数に略合うようにインダクタンスを
定めた第1インダクタLaおよび第1ダイオードD1の
直列回路を、並列に接続する。
【0023】前記コンデンサ直列回路が介設されたエレ
メントに隣接するエレメントおよびそれから一つおきの
エレメントの略中央には、前記コンデンサ直列回路と略
同じ容量をもつ第5コンデンサCを介設する(すなわち
1/C=1/Ca+1/Cbを満たす)。それら第5コ
ンデンサCには、第5コンデンサCとの並列共振容量が
MRI用RFパルスの周波数に略合うようにインダクタ
ンスを定めた第2インダクタLbおよび前記第1ダイオ
ードD1とは逆向きの第2ダイオードD2の直列回路
を、並列に接続する。また、他のエレメント(前記コン
デンサ直列回路が設けられたエレメントから一つおきの
エレメント)の略中央には、前記コンデンサ直列回路と
略同じ容量をもつ第6コンデンサCを介設する。それら
第6コンデンサCには、第6コンデンサCとの並列共振
容量がMRI用RFパルスの周波数に略合うようにイン
ダクタンスを定めた第3インダクタLbおよび前記第1
ダイオードD1と同じ向きの第3ダイオードD3の直列
回路を、並列に接続する。さらに、前記第4コンデンサ
Cbの両端から、NMR信号を取り出すためのNMR信
号伝送ケーブルK1を導出する(第4コンデンサCbの
両端にNMR信号伝送ケーブルK1の心線および外部導
体を接続する)。なお、前記NMR信号伝送ケーブルK
1は、本来の伝送信号に加えて、正または負の直流電圧
を重畳され得る。
【0024】さて、別の送信コイルからのMRI用RF
パルスの送信時には、NMR信号伝送ケーブルK1に正
の直流電圧を重畳する(この場合、本来の伝送信号はな
いので、単に直流電圧を供給すればよい)。すると、第
1,第2,第3ダイオードD1,D2,D3がオンし
て、並列共振回路が形成される。図5に、この時の実質
的な回路構成を示す(点線は、第1,第2リングR1
1,R12とインダクタLa,Lbを通じて流れる直流
ループ電流iを示す)。この結果、各エレメントEがM
RI用RFパルスに対して高インピーダンス状態とな
り、コイルとしての機能がオフされ、別の送信コイルと
デカップリングすることが出来る。
【0025】一方、NMR信号の受信時には、NMR信
号伝送ケーブルK1に負の直流電圧を重畳する。する
と、第1,第2,第3ダイオードD1,D2,D3がオ
フするので、第1,第2,第3インダクタLa,Lb,
Lcおよび第1,第2,第3ダイオードD1,D2,D
3の直列回路が、電気的に切り離される。図6に、この
時の実質的な回路構成を示す。この結果、受信用のロー
パス型バードケージコイルとして動作できる(この場
合、NMR信号が負の直流電圧に重畳される)。
【0026】上記第2実施例のMRI用バードケージコ
イル200によれば、ローパス型のMRI用バードケー
ジコイルについても、上記第1実施例と同じ効果を得る
ことが出来る。
【0027】なお、上記第1,第2実施例では、受信用
のMRI用バードケージコイルについて説明したが、送
信用のMRI用バードケージコイルにも同様に適用でき
る。この場合には、ダイオードとしては、MRI用RF
パルスの給電時の破損を防止するため、耐電力が十分に
大きいものを用いる。
【0028】
【発明の効果】この発明のMRI用バードケージコイル
によれば、小型形状の場合でも、MRI用RFパルスの
送信時またはNMR信号の受信時に他のコイルと確実に
デカップリングできるようになる。また、比較的簡単な
構成になる。したがって、均一性の高いRF磁場を形成
したり、高いSNR(Signal To Noise Ratio;信号
対雑音比)を得るのに有用となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例のMRI用バードケージ
コイルを示す構成図である。
【図2】コイルの機能をオフする時の実質的な回路構成
を示す説明図である。
【図3】コイルの機能をオンする時の実質的な回路構成
を示す説明図である。
【図4】この発明の第2実施例のMRI用バードケージ
コイルを示す構成図である。
【図5】コイルの機能をオフする時の実質的な回路構成
を示す別の説明図である。
【図6】コイルの機能をオンする時の実質的な回路構成
を示す説明図である。
【図7】従来のMRI用バードケージコイルの一例を示
す構成図である。
【図8】従来のMRI用バードケージコイルの別の一例
を示す構成図である。
【図9】従来のMRI用バードケージコイルのさらに別
の一例を示す構成図である。
【図10】図9のMRI用バードケージコイルのスイッ
チ回路の説明図である。
【符号の説明】
100,200 MRI用バードケ
ージコイル R1,R2,R11,R12 リング E エレメント C1,C2,C,Ca,Cb,Cx コンデンサ L,L1,La,Lb インダクタ D1,D2,D3 ダイオード K1 NMR信号伝送ケ
ーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/055

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1リングと第2リングとの間に複数の
    エレメントを介設してなるMRI用バードケージコイル
    において、 前記第1リングと前記エレメントとの複数の接続点間の
    一つに介設された第1コンデンサおよび第2コンデンサ
    のコンデンサ直列回路と、 前記第1コンデンサと並列接続され且つ第1コンデンサ
    との並列共振周波数がMRI用RFパルスの周波数に略
    合うようにインダクタンスを定めた第1インダクタおよ
    び第1ダイオードの直列回路と、 前記第1リングと前記エレメントとの他の接続点間にそ
    れぞれ介設され且つ前記コンデンサ直列回路と略同じ容
    量を持つ複数の第3コンデンサと、 それら第3コンデンサと並列接続され且つ第3コンデン
    サとの並列共振周波数がMRI用RFパルスの周波数に
    略合うようにインダクタンスを定めた第2インダクタお
    よび前記第1ダイオードと同じ向きの第2ダイオードの
    直列回路と、 前記第2リングと前記エレメントとの接続点間にそれぞ
    れ介設された複数の第4コンデンサと、 前記第2コンデンサの両端から外部へ導出され且つ前記
    第1ダイオードおよび第2ダイオードをオン/オフする
    順方向電圧/逆方向電圧を供給すると共にNMR信号を
    取り出すための信号伝送ケーブルとを具備したことを特
    徴とするMRI用バードケージコイル。
  2. 【請求項2】 第1リングと第2リングとの間に複数の
    エレメントを介設してなるMRI用バードケージコイル
    において、 前記第1リングと前記エレメントとの複数の接続点間の
    一つおきに介設された複数の第1直流カット用コンデン
    サと、 前記第2リングと前記エレメントとの複数の接続点間の
    一つおきに前記第1直流カット用コンデンサとは互い違
    いに介設された複数の第2直流カット用コンデンサと、 前記複数のエレメントの一つの略中央に介設された第3
    コンデンサおよび第4コンデンサのコンデンサ直列回路
    と、 前記第3コンデンサと並列接続され且つ第3コンデンサ
    との並列共振周波数がMRI用RFパルスまたはNMR
    信号の周波数に略合うようにインダクタンスを定めた第
    1インダクタおよび第1ダイオードの直列回路と、 前記コンデンサ直列回路が設けられたエレメントに隣接
    したエレメントおよびそれらから一つおきのエレメント
    の略中央にそれぞれ介設され且つ前記コンデンサ直列回
    路と略同じ容量を持つ複数の第5コンデンサと、 それら第5コンデンサと並列接続され且つ第5コンデン
    サとの並列共振周波数がMRI用RFパルスまたはNM
    R信号の周波数に略合うようにインダクタンスを定めた
    第2インダクタおよび前記第1ダイオードとは逆向きの
    第2ダイオードの直列回路と、 他のエレメントの略中央にそれぞれ介設され且つ前記コ
    ンデンサ直列回路と略同じ容量を持つ複数の第6コンデ
    ンサと、 それら第6コンデンサと並列接続され且つ第6コンデン
    サとの並列共振周波数がMRI用RFパルスまたはNM
    R信号の周波数に略合うようにインダクタンスを定めた
    第3インダクタおよび前記第1ダイオードと同じ向きの
    第3ダイオードの直列回路と、 前記第4コンデンサの両端から外部へ導出され且つ前記
    第1、第2、第3ダイオードをオン/オフする順方向電
    圧/逆方向電圧を供給すると共にNMR信号を取り出す
    か又はMRI用RFパルスを給電するための信号伝送ケ
    ーブルとを具備したことを特徴とするMRI用バードケ
    ージコイル。
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