JP3509899B2 - ノンサポート型手袋及びその製造方法 - Google Patents

ノンサポート型手袋及びその製造方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はノンサポート型手袋に関
し、さらに詳細には、家庭用もしくは作業用手袋として
の使用の際に表面が滑りにくいノンサポート型手袋に関
する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニルやゴム等を利用して形成され
る家庭用あるいは作業用手袋には、サポート型のもの
と、ノンサポート型のものがある。このうち、サポート
型の手袋は、メリヤス等で編成した手袋の表面をゴムや
高分子物質で処理したものである。
【0003】一方、ノンサポート型の手袋は、手型を手
袋を構成する高分子ゾルに浸漬し、付着した高分子ゾル
を加熱してゲル化、製膜後、反転させて製品とするもの
である。
【0004】サポート型の手袋において、その表面に滑
り止め効果を与えるためには、最終仕上げ段階で滑り止
め層を基体上に設ければよく、容易に行えることである
が、ノンサポート型手袋では最後に反転が必要であると
いう製法上の制約のためこの方法を適用することはでき
なかった。
【0005】従って現在、ノンサポート型手袋に滑り止
め効果を与えるためには、手型の表面に凸凹の模様をつ
け、これを手袋表面に転写することで満足していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ノンサ
ポート型手袋の表面に転写された凸凹は、肉眼的にはと
もかく、微視的に見ればやはりなめらかな手袋基体高分
子の表面に他ならず、より優れた滑り止め付与方法を開
発する余地があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】斯る実情に鑑み、本発明
者らはノンサポート型手袋においてもサポート型手袋と
同様な滑り止め効果を得べく鋭意検討した結果、製造方
法を工夫することにより、ノンサポート手袋であっても
その基体に滑り止め層を形成しうることを見出だし、本
発明を完成した。
【0008】すなわち本発明は、手袋基体表面の一部ま
たは全部に滑り止め層を設けたことを特徴とするノンサ
ポート型手袋およびその製造方法を提供するものであ
る。
【0009】本発明のノンサポート型手袋(以下、単に
「手袋」と略称する)の滑り止め層は、その製造法から
見て最初の段階で形成させる必要がある。
【0010】すなわち、まず、手型の一部または全部を
滑り止め層を形成することのできる高分子ゾル(以下、
「滑り止め形成ゾル」という)に浸漬し、滑り止め層を
形成させた後、以下通常の方法によりその上に手袋基体
層を成膜、乾燥させ、これを手型から反転離型させれば
良い。
【0011】本発明手袋の滑り止め層は、これが破泡し
た高分子層により形成される場合と、微粉体を含有する
高分子層により形成される場合があり、それぞれの場合
において用いる滑り止め形成ゾルが相違する。
【0012】まず、滑り止め層が破泡した高分子層(以
下、「破泡層」ということがある)により形成される場
合の滑り止め形成ゾルは、塩化ビニルペースト樹脂、可
塑剤、安定剤、ゲル化剤等よりなるの高分子ペースト中
に有機発泡剤、無機発泡剤等の発泡剤を添加することに
より調製される。
【0013】この滑り止め形成ゾル中の発泡剤の配合量
は、高分子ペーストに対し一般には、0.5〜5重量%
程度で良く、この配合量が多過ぎると発泡により形成さ
れる空孔が連続してしまい、十分な滑り止め効果を示さ
ない場合がある。 また、配合量が少ない場合は表面に
現われる空孔が少なくなり十分な滑り止め効果が得られ
ない。
【0014】この破泡層を形成させるには、手型を滑り
止め形成ゾルに数秒間浸漬し、次いで100〜250℃
程度、好ましくは200℃程度の温度で1〜5分程度、
好ましくは2分間程度ゲル化、発泡させれば良い。
【0015】また、滑り止め層が微粉体を含有する高分
子層(以下、「フィラー層」ということがある)により
形成される場合の滑り止め形成ゾルは、前記と同様の高
分子ペースト中に炭酸カルシウム、シリカ等の微粒子を
添加すれば良い。
【0016】この滑り止め形成ゾル中の微粉体の配合量
は、前記高分子ペーストに対し一般には、30〜150
重量%程度で良く、この配合量が多過ぎると滑り止め層
のフィルム強度が大幅に低下する場合があり、また、配
合量が少な過ぎる場合は滑り止め効果が不十分な場合が
ある。
【0017】このフィラー層を形成させるには、手型を
滑り止め形成ゾルに数秒程度浸漬し、次いで100〜2
50℃程度、好ましくは200℃程度の温度で1〜5分
程度、好ましくは2分間程度加熱し、半ゲル化(セミキ
ュアー)させれば良い。
【0018】本発明の手袋の製造は、まず最初に滑り止
め層を設ける以外は、ノンサポート型手袋の製造におい
て通常行われている条件および方法に従い実施すること
がでる。
【0019】すなわち、上記滑り止め層を形成後は、そ
の上に常法にしたがって基体層を形成し、必要に応じて
起毛層を設けることによりノンサポート型手袋を調製す
ることができる。
【0020】基体層を構成する高分子層としては、塩化
ビニル、ニトリルゴム(NBR)、天然ゴム等を利用す
ることができるが、滑り止め層との相溶性等を考慮して
選択することが好ましい。また、起毛層を設ける場合
は、起毛を基体に接着させるための接着剤中に抗菌剤や
抗かび剤を加えても良い。
【0021】上記の様にして調製されるノンサポート型
手袋は、最終的にゾルを乾燥させた後、これを手型から
反転離型させることにより、製品として得ることができ
る。
【0022】
【作用】本発明のノンサポート型手袋は、滑り止め層自
体が有する摩擦力により滑り止め効果を与えるものであ
り、手型に付された凹凸の摩擦力で滑り止め効果を与え
る従来のノンサポート型手袋とはその作用が大きく異な
るものである。
【0023】
【発明の効果】本発明のノンサポート型手袋は、外部に
滑り止め層を有するので、物品が掴み易く、取り落とし
などの少ないものである。特に、湿潤状態でのノンサポ
ート型手袋の使用、例えば、台所等での水仕事において
も水に濡れたコップ、皿等を滑り落とすことが少なく、
使用感の良いものである。
【0024】
【実施例】次に、実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるも
のでない。
【0025】実 施 例 1 表1の組成の、破泡層形成塩化ビニルゾルに陶磁器性手
型の掌部を数秒間浸漬し、引き上げた。 次にこの手型
を加熱窯(200℃)中で2分間加熱処理し、手型表面
のゾルをゲル化、破泡させて破泡層を形成した
【0026】この破泡層が形成された手型を、表2の組
成の塩化ビニルゾル中に 秒間浸漬し、ゾルが滴下
しない程度の速さで引き上げ、手型表面に塩化ビニルゾ
ルを付着させた。 次にこの手型を加熱窯(200℃)
中で6分間加熱処理し、全体を完全にゲル化した後、手
型より反転離型して手袋を得た(本発明品1)。
【0027】
【0028】
【0029】実 施 例 2 表3の組成の、微粉体含有塩化ビニルゾルに陶磁器性手
型の掌部を数秒間浸漬し、引き上げた。 次にこの手型
を加熱窯(200℃)中で2分間加熱処理し、手型表面
のゾルをゲル化させてフィラー層を形成した
【0030】このフィラー層が形成された手型を、実施
例1の表2の組成の塩化ビニルゾル中に10秒間浸漬
し、ゾルが滴下しない程度の速さで引き上げ、手型表面
に塩化ビニルゾルを付着させた。 次にこの手型を加熱
窯(200℃)中で6分間加熱処理し、全体を完全にゲ
ル化した後、手型より反転離型して手袋を得た(本発明
品2)。
【0031】
【0032】実 施 例 3 破泡層とフィラー層が同時に形成できる組成物として、
表4の塩化ビニルゾルを用い、実施例1と同様にしてノ
ンサポート型手袋を得た(本発明品3)。
【0033】
【0034】試 験 例 1 実施例1ないし3で得られた塩化ビニル製手袋につい
て、30名のパネルにより、湿潤状態およびドライ状態
(非湿潤状態)における滑りやすさを調べた。なお、対
照としては、破泡層やフィラー層を設けていない塩化ビ
ニル製手袋を用いた。この結果を表5に示す。
【0035】 * 評価基準は次の通りである。 ◎ : 品物が非常につかみ易い。 ○ : 品物がつかみ易い。 △ : 品物がつかみにくい。
【0036】この試験結果から、本発明手袋は滑りにく
く、作業性も高いものであることが明らかになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の破泡層を有する手袋の断面を模式的
に示す図面。
【図2】 本発明のフィラー層を有する手袋の断面を模
式的に示す図面。
【符号の説明】
1 手袋基体 2 破泡層 3 フィラー層 4 基毛層 A 外側 B 内側 以 上
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−119204(JP,A) 特開 昭58−91801(JP,A) 特開 昭54−120668(JP,A) 実開 昭64−45116(JP,U) 実開 昭63−183221(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A41D 19/00 - 19/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手型を手袋を構成する高分子ゾルに浸漬
    し、付着した高分子ゾルを加熱してゲル化、製膜後、手
    型から反転離型させて製造されるノンサポート型手袋に
    おいて、手袋基体表面の一部または全部に微粉体を含有
    しかつ破泡した高分子層により形成された滑り止め層を
    設けたことを特徴とするノンサポート型手袋。
  2. 【請求項2】 手型を、発泡剤を含有する高分子ゾルに
    浸漬した後、これを焼成して破泡させ、次いで、基体を
    構成する高分子ゾルに浸漬し、ゲル化、成膜した後、手
    型から反転離型することを特徴とするノンサポート型手
    袋の製造方法。
  3. 【請求項3】 手型を、発泡剤及び微粉体を含有する高
    分子ゾルに浸漬した後、これを焼成して破泡させ、次い
    で、基体を構成する高分子ゾルに浸漬し、ゲル化、成膜
    した後、手形から反転離型することを特徴とするノンサ
    ポート型手袋の製造方法。
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