JP3509825B2 - 多相流流量計 - Google Patents
多相流流量計Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多相の混相流体の流量
を各相別に計測する多相流流量計に関するのである。
を各相別に計測する多相流流量計に関するのである。
【0002】
【従来の技術】管路の中を例えば水,油或いは気体等多
相の流体が混相して流れる場合、その多相流体の流量を
各相別に計測する多相流流量計は既に知られている。し
かし、この公知の多相流流量計は、例えば平均流速を求
める流量計とγ線密度計等よりなる大がかりな装置の組
合せで構成されていた。しかも、この従来装置にあって
は、各相の流速が一定と仮定して演算により求めるよう
にしているが、実際には各相の流速は一定ではなくそれ
が誤差要因となっており、更に各相の体積比率によって
は精度的にも不十分なものであった。
相の流体が混相して流れる場合、その多相流体の流量を
各相別に計測する多相流流量計は既に知られている。し
かし、この公知の多相流流量計は、例えば平均流速を求
める流量計とγ線密度計等よりなる大がかりな装置の組
合せで構成されていた。しかも、この従来装置にあって
は、各相の流速が一定と仮定して演算により求めるよう
にしているが、実際には各相の流速は一定ではなくそれ
が誤差要因となっており、更に各相の体積比率によって
は精度的にも不十分なものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来装置が
有する上記のような問題点を解決する為になされたもの
で、構成が比較的簡単で、しかも高精度で各相別の流量
を測定することの出来る多相流流量計を提供することを
目的としたものである。
有する上記のような問題点を解決する為になされたもの
で、構成が比較的簡単で、しかも高精度で各相別の流量
を測定することの出来る多相流流量計を提供することを
目的としたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、周波
数が可変の電圧を電極間に印加することにより多相の混
相流体の比誘電率に応じて可変する前記電極間の静電容
量の変化を計測するインピーダンス測定回路と、このイ
ンピーダンス測定回路の出力を受けて前記混相流体の各
相の比率を演算により求める演算回路をそれぞれ具備
し、一定間隔を隔てて被測定の前記混相流体が流れる配
管に取付けるようにした2組の混相密度計、及びこの2
組の混相密度計より得られる比率信号が加えられ前記混
相流体の流れに伴うゆらぎを検出し夫々の信号の相関関
数のピーク値に対応する遅延時間を求めることにより前
記混相流体の各相毎の流量を求める相関演算回路、前記
電極より上流側において前記配管に設けられ被測定の前
記混相流体の流れを均一化するミキシング装置、このミ
キシング装置を通過した混相流体の流量を検出する差圧
式流量計、この差圧式流量計の出力と前記混相密度計を
構成する演算回路の出力及び前記相関演算回路の出力を
それぞれ受け、前記混相流体の各相毎の流量を求める流
量演算回路で構成したものである。
数が可変の電圧を電極間に印加することにより多相の混
相流体の比誘電率に応じて可変する前記電極間の静電容
量の変化を計測するインピーダンス測定回路と、このイ
ンピーダンス測定回路の出力を受けて前記混相流体の各
相の比率を演算により求める演算回路をそれぞれ具備
し、一定間隔を隔てて被測定の前記混相流体が流れる配
管に取付けるようにした2組の混相密度計、及びこの2
組の混相密度計より得られる比率信号が加えられ前記混
相流体の流れに伴うゆらぎを検出し夫々の信号の相関関
数のピーク値に対応する遅延時間を求めることにより前
記混相流体の各相毎の流量を求める相関演算回路、前記
電極より上流側において前記配管に設けられ被測定の前
記混相流体の流れを均一化するミキシング装置、このミ
キシング装置を通過した混相流体の流量を検出する差圧
式流量計、この差圧式流量計の出力と前記混相密度計を
構成する演算回路の出力及び前記相関演算回路の出力を
それぞれ受け、前記混相流体の各相毎の流量を求める流
量演算回路で構成したものである。
【0005】
【0006】
【作用】このような本発明では、周波数に応じた混相流
体の比誘電率より各相の比率を求めると共に流体が2点
間を流れるのに必要な時間を相関法によって求めること
により、各相別の流速が求められる。以下図面を用いて
本発明を説明する。
体の比誘電率より各相の比率を求めると共に流体が2点
間を流れるのに必要な時間を相関法によって求めること
により、各相別の流速が求められる。以下図面を用いて
本発明を説明する。
【0007】
【実施例】図1は本発明に係わる流量計の一実施例の構
成説明図である。図において、10は配管で、この中を
例えば水,油,或いは気体(空気)等の混相された多相
の被測定流体が矢印Y方向に流れている。20と30は
それぞれ混相密度計、40は混相密度計20と30のそ
れぞれの出力信号を受けて両信号の相関を演算し、各相
の流速を求める相関演算回路、50は相関演算回路40
の出力信号を受け、流速信号を流量信号に変換する演算
回路である。
成説明図である。図において、10は配管で、この中を
例えば水,油,或いは気体(空気)等の混相された多相
の被測定流体が矢印Y方向に流れている。20と30は
それぞれ混相密度計、40は混相密度計20と30のそ
れぞれの出力信号を受けて両信号の相関を演算し、各相
の流速を求める相関演算回路、50は相関演算回路40
の出力信号を受け、流速信号を流量信号に変換する演算
回路である。
【0008】混相密度計20において、21aと21b
は管路10の外壁に互いに対向して取り付けられた電
極、22は周波数可変機能を持ったインピーダンス計測
回路で、電極21a,21bにそれぞれ接続されてい
る。23は被測定流体の各相の比率を演算により求める
演算回路で、その入力端はインピーダンス計測回路22
に接続され、出力端は相関演算回路40の一方の入力端
40aに接続されている。混相密度計30は混相密度計
20と同一構成のもので、電極21a,21bと一定距
離Lを隔て管路10に取付けられた一対の電極31a,
31b,及びインピーダンス計測回路32と演算回路3
3よりなっており、演算回路33の出力端は相関演算回
路40の他方の入力端40bに接続されている。このよ
うな構成の本発明に係わる流量計の動作を以下に説明す
る。
は管路10の外壁に互いに対向して取り付けられた電
極、22は周波数可変機能を持ったインピーダンス計測
回路で、電極21a,21bにそれぞれ接続されてい
る。23は被測定流体の各相の比率を演算により求める
演算回路で、その入力端はインピーダンス計測回路22
に接続され、出力端は相関演算回路40の一方の入力端
40aに接続されている。混相密度計30は混相密度計
20と同一構成のもので、電極21a,21bと一定距
離Lを隔て管路10に取付けられた一対の電極31a,
31b,及びインピーダンス計測回路32と演算回路3
3よりなっており、演算回路33の出力端は相関演算回
路40の他方の入力端40bに接続されている。このよ
うな構成の本発明に係わる流量計の動作を以下に説明す
る。
【0009】水,油或いは気体が混相された被測定流体
は管路10内を矢印Y方向に流れ、混相密度計20及び
30の各電極部分を通る。混相密度計20においては、
インピーダンス計測回路22により管路10に取付けら
れた電極21aと21bに周波数可変の高周波正弦波電
圧が印加される。このインピーダンス計測回路は、電極
21a,21b間に高周波電圧を印加することにより、
この電極間の静電容量に伴って生じるZ=1/jωCで
表さられるインピーダンスを計測する。Cは電極21
a,21b間の静電容量を示すもので、 C=Kε …(1) で表される。(1)式において、Kは電極21aと21
bの形状,大きさ等で定まる定数、εは被測定の混相流
体が直列で、静電容量Cが並列接続で表される場合の平
均比誘電率で、 ε=Hw・εw+HO・εO+Ha・εa …(2) で表される。(2)式において、各Hは混相流体の体積
比率を表し、サフイックスWは水,Oは油,aは気体(空
気)をそれぞれ表す。
は管路10内を矢印Y方向に流れ、混相密度計20及び
30の各電極部分を通る。混相密度計20においては、
インピーダンス計測回路22により管路10に取付けら
れた電極21aと21bに周波数可変の高周波正弦波電
圧が印加される。このインピーダンス計測回路は、電極
21a,21b間に高周波電圧を印加することにより、
この電極間の静電容量に伴って生じるZ=1/jωCで
表さられるインピーダンスを計測する。Cは電極21
a,21b間の静電容量を示すもので、 C=Kε …(1) で表される。(1)式において、Kは電極21aと21
bの形状,大きさ等で定まる定数、εは被測定の混相流
体が直列で、静電容量Cが並列接続で表される場合の平
均比誘電率で、 ε=Hw・εw+HO・εO+Ha・εa …(2) で表される。(2)式において、各Hは混相流体の体積
比率を表し、サフイックスWは水,Oは油,aは気体(空
気)をそれぞれ表す。
【0010】ここで、一般に誘電体の周波数特性は図2
で示される。図2は誘電体として水とアルコール(油)
の周波数に対する比誘電率εを示すもので、横軸に周波
数〔GHz〕を,縦軸にεを取ってある。図2から明ら
かなように、水の比誘電率εは低い周波数では80程度
で一定あるが、10GHz前後で吸収特性を示す。又、
アルコールの比誘電率εは低い周波数では35程度で一
定であるが、1GHz前後で吸収特性を示す。なお、気
体(空気)の比誘電率は周波数に関係無く一定で、ほぼ
1程度であることが知られている。このように、図2に
示す高い周波数f1〜f2の範囲においては水は比誘電
率εが大きく変化するが、アルコール及び気体はこの周
波数範囲では共にεは変化しない。
で示される。図2は誘電体として水とアルコール(油)
の周波数に対する比誘電率εを示すもので、横軸に周波
数〔GHz〕を,縦軸にεを取ってある。図2から明ら
かなように、水の比誘電率εは低い周波数では80程度
で一定あるが、10GHz前後で吸収特性を示す。又、
アルコールの比誘電率εは低い周波数では35程度で一
定であるが、1GHz前後で吸収特性を示す。なお、気
体(空気)の比誘電率は周波数に関係無く一定で、ほぼ
1程度であることが知られている。このように、図2に
示す高い周波数f1〜f2の範囲においては水は比誘電
率εが大きく変化するが、アルコール及び気体はこの周
波数範囲では共にεは変化しない。
【0011】従って、被測定の混相流体は管路10内に
おいて混相密度計20の電極21a,21b部分を流れ
るが、そのときインピーダンス計測回路22で2つの周
波数f1,f2を電極21aと21bに加えて静電容量
Cに伴うインピーダンスZを計測する。この場合、両電
極間に生じる静電容量Cの変化量ΔC(インピーダンス
の変化量)と周波数f1,f2との間の関係は下式
(3)で示される。 ΔC=K{ε(f1)−ε(f2)} …(3) 周波数をf1からf2に変化させた場合、(2)式にお
けるHO・εO及びHa・εaは変化せず、唯一Hw・εwの
み変化する。よって、f1からf2に変化させた場合、
(2)式のεの変化量は水の比誘電率の変化に伴って生
じることになる。比誘電率εと電極21a,21b間の
静電容量Cとの間には(1)式の関係があるので(3)
式は下式で示される。 ΔC=K{εw(f1)−εw(f2)}Hw …(4) よって、周波数をf1からf2に変化させた場合のイン
ピーダンスZの変化量を演算回路23で計測することに
より、管路10を流れる混相流体の内の水の体積比率H
wを求めることができる。
おいて混相密度計20の電極21a,21b部分を流れ
るが、そのときインピーダンス計測回路22で2つの周
波数f1,f2を電極21aと21bに加えて静電容量
Cに伴うインピーダンスZを計測する。この場合、両電
極間に生じる静電容量Cの変化量ΔC(インピーダンス
の変化量)と周波数f1,f2との間の関係は下式
(3)で示される。 ΔC=K{ε(f1)−ε(f2)} …(3) 周波数をf1からf2に変化させた場合、(2)式にお
けるHO・εO及びHa・εaは変化せず、唯一Hw・εwの
み変化する。よって、f1からf2に変化させた場合、
(2)式のεの変化量は水の比誘電率の変化に伴って生
じることになる。比誘電率εと電極21a,21b間の
静電容量Cとの間には(1)式の関係があるので(3)
式は下式で示される。 ΔC=K{εw(f1)−εw(f2)}Hw …(4) よって、周波数をf1からf2に変化させた場合のイン
ピーダンスZの変化量を演算回路23で計測することに
より、管路10を流れる混相流体の内の水の体積比率H
wを求めることができる。
【0012】同様に、電極21aと21bに加える周波
数をf3とf4に変化させることによる静電容量C,即
ちインピーダンスZの変化量よりアルコールの体積比率
HOを求めることができる。管路10を流れる全体の混
相流体の体積比率は下式で示される。 1=Hw+Ho+Ha …(5) 上記のように、周波数により水とアルコールの体積比率
HwとHoが求められるので、(5)式より空気の体積比
率Haを演算回路23により求めることができる。ここ
で、混相流体の平均密度をρとすると、 ρ=Hw・ρw+Ho・ρo+Ha・ρa …(6) で表さられる。水,油及び気体の密度ρw,ρo,ρaの
値はそれぞれ既知であるので、演算回路23は(6)式
で示される各相の密度ρを含んだ比率Hw・ρw,Ho・
ρO及びHa・ρaを演算回路23により求め、その出力
信号,即ち各相の比率信号を相関演算回路40の一方の
入力端子40aに送出する。
数をf3とf4に変化させることによる静電容量C,即
ちインピーダンスZの変化量よりアルコールの体積比率
HOを求めることができる。管路10を流れる全体の混
相流体の体積比率は下式で示される。 1=Hw+Ho+Ha …(5) 上記のように、周波数により水とアルコールの体積比率
HwとHoが求められるので、(5)式より空気の体積比
率Haを演算回路23により求めることができる。ここ
で、混相流体の平均密度をρとすると、 ρ=Hw・ρw+Ho・ρo+Ha・ρa …(6) で表さられる。水,油及び気体の密度ρw,ρo,ρaの
値はそれぞれ既知であるので、演算回路23は(6)式
で示される各相の密度ρを含んだ比率Hw・ρw,Ho・
ρO及びHa・ρaを演算回路23により求め、その出力
信号,即ち各相の比率信号を相関演算回路40の一方の
入力端子40aに送出する。
【0013】被測定の混相流体は電極21a,21bよ
り距離Lを隔てて配置された混相密度計30の電極31
a,31b部分を流れる。その結果、混相密度計30の
演算回路33により混相密度計20と同様に混相流体の
各比率信号Hw・ρw,Ho・ρO及びHa・ρaに対応した
信号が得られ、これらの信号は相関演算回路40の他方
の入力端子40bに加えられる。
り距離Lを隔てて配置された混相密度計30の電極31
a,31b部分を流れる。その結果、混相密度計30の
演算回路33により混相密度計20と同様に混相流体の
各比率信号Hw・ρw,Ho・ρO及びHa・ρaに対応した
信号が得られ、これらの信号は相関演算回路40の他方
の入力端子40bに加えられる。
【0014】次に、相関器演算回路40の動作について
説明する。一般に、被測定の混相流体(例えば混相流体
の密度信号ρ)は管路10内を不規則なゆらぎをもって
流れる。tは時間を示すものである。この場合、混相密
度計20における電極21a,21b部分を流れる図3
の(イ)で示すゆらぎをもつ混相流体はこの電極より一
定間隔Lを隔てて下流側に配置された混相密度計30に
おける電極32a,32b部分を図3の(ロ)で示す如
くほぼそのままのゆらぎの形で通過する。ここで、被測
定の混相流体が電極21a,21bから電極32a,3
2b迄に到達するに要する時間をτo秒とすると、混相
密度計30の演算回路33で得られた密度信号ρは混相
密度計20の演算回路23で得られた比率信号よりτo
秒後に得られる。
説明する。一般に、被測定の混相流体(例えば混相流体
の密度信号ρ)は管路10内を不規則なゆらぎをもって
流れる。tは時間を示すものである。この場合、混相密
度計20における電極21a,21b部分を流れる図3
の(イ)で示すゆらぎをもつ混相流体はこの電極より一
定間隔Lを隔てて下流側に配置された混相密度計30に
おける電極32a,32b部分を図3の(ロ)で示す如
くほぼそのままのゆらぎの形で通過する。ここで、被測
定の混相流体が電極21a,21bから電極32a,3
2b迄に到達するに要する時間をτo秒とすると、混相
密度計30の演算回路33で得られた密度信号ρは混相
密度計20の演算回路23で得られた比率信号よりτo
秒後に得られる。
【0015】このように、混相密度計20と30より得
られる各相の比率信号を基にして相関演算回路40によ
り先ず水の比率信号Hw・ρwを基にして水の流速を求め
る。この場合、混相密度計20の演算回路23より得ら
れ、相関演算回路40に加えられる信号をSW23とす
ると、混相密度計30の演算回路33からはτo秒遅れ
て下式(7)で表さられる信号SW33が表れる。 SW33=SW23(t−τo) …(7) ここで、上流側信号SW23と下流側信号SW33との相
関をΦ3とすると、Φ3は周知の相関の定義より Φ3=(1/T)∫0 TSW23(t)・SW33(t+τ)dt …(8) で表され、その曲線は図4に示すようにτ=τoでピー
ク値をもつ相関曲線で表すことができる。図4に示す相
関曲線よりピーク値τoの値を求めるには、相関値Φ3
の微分値を求めることにより得る方法が知られている。
(8)式及びこの式に基づいて相関曲線のピークになる
τの値τoを求める演算は、相関演算回路40において
行われる。このようにして求められたτoの値は流速演
算回路50に送られ、流速演算回路50ではこのτoよ
り下式(9)より水の流速VWを求める。 VW=L/τ0(ms)■ …(9) 同様に、混相密度計20と30より得られるアルコール
の比率信号(HO・ρO),及び気体の比率信号(Ha・
ρa)を基にして油及び気体について夫々相関が求めら
れ、相関演算回路40においてその相関曲線よりピーク
になるそれぞれのτ0が求められる。各τ0の値より、相
関演算回路40により油及び気体の夫々の流速VO,Va
を求めることができる。これら各相別の流速信号は流量
演算回路50に加えられれ、この流量演算回路の出力端
51より各相別の流量信号を取り出すことができる。
られる各相の比率信号を基にして相関演算回路40によ
り先ず水の比率信号Hw・ρwを基にして水の流速を求め
る。この場合、混相密度計20の演算回路23より得ら
れ、相関演算回路40に加えられる信号をSW23とす
ると、混相密度計30の演算回路33からはτo秒遅れ
て下式(7)で表さられる信号SW33が表れる。 SW33=SW23(t−τo) …(7) ここで、上流側信号SW23と下流側信号SW33との相
関をΦ3とすると、Φ3は周知の相関の定義より Φ3=(1/T)∫0 TSW23(t)・SW33(t+τ)dt …(8) で表され、その曲線は図4に示すようにτ=τoでピー
ク値をもつ相関曲線で表すことができる。図4に示す相
関曲線よりピーク値τoの値を求めるには、相関値Φ3
の微分値を求めることにより得る方法が知られている。
(8)式及びこの式に基づいて相関曲線のピークになる
τの値τoを求める演算は、相関演算回路40において
行われる。このようにして求められたτoの値は流速演
算回路50に送られ、流速演算回路50ではこのτoよ
り下式(9)より水の流速VWを求める。 VW=L/τ0(ms)■ …(9) 同様に、混相密度計20と30より得られるアルコール
の比率信号(HO・ρO),及び気体の比率信号(Ha・
ρa)を基にして油及び気体について夫々相関が求めら
れ、相関演算回路40においてその相関曲線よりピーク
になるそれぞれのτ0が求められる。各τ0の値より、相
関演算回路40により油及び気体の夫々の流速VO,Va
を求めることができる。これら各相別の流速信号は流量
演算回路50に加えられれ、この流量演算回路の出力端
51より各相別の流量信号を取り出すことができる。
【0016】図5は本発明の他の実施例の構成説明図で
ある。図5において、混相密度計20,30及び相関演
算回路40部分は図1と全く同じであるので、それらの
説明は省略する。図5において、10は前記した流体管
路で、この管路内に前記のように水,油,或いは気体
(空気)等の混相された多相の被測定流体が流れてい
る。60は管路10において、混相密度計20,30の
上流側に設けられたミキシング装置で、このミキシング
装置により管路10を流れる混相流体は均一化される。
70はミキシング装置60と混相密度計20の間におい
て管路10に設けられた公知の差圧式流量計で、この差
圧式流量計は差圧検出器71と、この検出器の出力信号
に演算処理を施す信号処理回路72よりなっている。5
0は前記流量演算回路で、差圧式流量計の信号処理回路
72と混相密度計20を構成する演算回路23及び相関
演算回路50の各出力端が接続されている。
ある。図5において、混相密度計20,30及び相関演
算回路40部分は図1と全く同じであるので、それらの
説明は省略する。図5において、10は前記した流体管
路で、この管路内に前記のように水,油,或いは気体
(空気)等の混相された多相の被測定流体が流れてい
る。60は管路10において、混相密度計20,30の
上流側に設けられたミキシング装置で、このミキシング
装置により管路10を流れる混相流体は均一化される。
70はミキシング装置60と混相密度計20の間におい
て管路10に設けられた公知の差圧式流量計で、この差
圧式流量計は差圧検出器71と、この検出器の出力信号
に演算処理を施す信号処理回路72よりなっている。5
0は前記流量演算回路で、差圧式流量計の信号処理回路
72と混相密度計20を構成する演算回路23及び相関
演算回路50の各出力端が接続されている。
【0017】前記のように、被測定の混相流体の周波数
変化に伴う比誘電率εの変化を基にして混相流体の比率
を求め、その比率信号の相関を求めることにより各相の
流速を求めるようにしたが、特に油の種類によっては比
誘電率εが周波数によっては必ずしも明確に変化しない
場合がある。図5の装置はこのような場合に用いて好適
なものである。即ち、差圧式流量計70で検出される差
圧ΔPは ΔP=ΔPw+ΔPO+ΔPa =Kpw・Hw・ρw・Vw2+KpO・HO・ρO・VO 2+ Kpa・Ha・ρa・Va 2 …(10) で表される。(10)式において、Kpは定数,Vはミキシ
ング装置60によって流れが均一化された流体の平均流
速(V=Vw=VO=Va)を示すもので、この平均流速
Vは(9)式で示されるように混相密度計20及び相関
演算回路40によって被測定の混相流体の相関を求める
ことによって得られる。ここで、空気の密度は小さいと
して無視すると ΔP=Kpw・Hw・ρw・Vw2+KpO・HO・ρO・VO …(11) 水の体積比率Hwは前記した混相密度計20の演算回路
23よって得られる。Hwが求まれば(11)式より油の体
積比率HOを求めることができる。HwとHOが求まれ
ば、(5)式より気体の体積比率Haを求めることが出
来る。各相の体積比率Hが求まれば、流量演算回路50
より各相の体積流量 Q=KV・H・V …(12) より各相毎の流量を測定することができる。
変化に伴う比誘電率εの変化を基にして混相流体の比率
を求め、その比率信号の相関を求めることにより各相の
流速を求めるようにしたが、特に油の種類によっては比
誘電率εが周波数によっては必ずしも明確に変化しない
場合がある。図5の装置はこのような場合に用いて好適
なものである。即ち、差圧式流量計70で検出される差
圧ΔPは ΔP=ΔPw+ΔPO+ΔPa =Kpw・Hw・ρw・Vw2+KpO・HO・ρO・VO 2+ Kpa・Ha・ρa・Va 2 …(10) で表される。(10)式において、Kpは定数,Vはミキシ
ング装置60によって流れが均一化された流体の平均流
速(V=Vw=VO=Va)を示すもので、この平均流速
Vは(9)式で示されるように混相密度計20及び相関
演算回路40によって被測定の混相流体の相関を求める
ことによって得られる。ここで、空気の密度は小さいと
して無視すると ΔP=Kpw・Hw・ρw・Vw2+KpO・HO・ρO・VO …(11) 水の体積比率Hwは前記した混相密度計20の演算回路
23よって得られる。Hwが求まれば(11)式より油の体
積比率HOを求めることができる。HwとHOが求まれ
ば、(5)式より気体の体積比率Haを求めることが出
来る。各相の体積比率Hが求まれば、流量演算回路50
より各相の体積流量 Q=KV・H・V …(12) より各相毎の流量を測定することができる。
【0018】なお、上述した実施例においては、インピ
ーダンスの計測に比誘電率の実数部εを用い、このεの
変化量を計測したが、比誘電率の虚数部の変化量を用い
るようにしても良い。比誘電率の虚数部の周波数特性を
図2のε’で示す。又電極は夫々一対設けた場合を説明
したが一対に限るものではなく、図6で示す如く複数対
の電極21a,21b、21a’,21b’であっても
よい。このように複数の電極対とすることで、各相の分
布が計測でき、またより高精度に相別の流速を計測する
ことが可能となる。
ーダンスの計測に比誘電率の実数部εを用い、このεの
変化量を計測したが、比誘電率の虚数部の変化量を用い
るようにしても良い。比誘電率の虚数部の周波数特性を
図2のε’で示す。又電極は夫々一対設けた場合を説明
したが一対に限るものではなく、図6で示す如く複数対
の電極21a,21b、21a’,21b’であっても
よい。このように複数の電極対とすることで、各相の分
布が計測でき、またより高精度に相別の流速を計測する
ことが可能となる。
【0019】
【発明の効果】本発明においては、周波数に応じた混相
流体の比誘電率より各相の比率を求めると共に流体が2
点間を流れるのに必要な時間を相関法によって各相毎の
流量を測定するように構成したので、従来装置の如くγ
線密度計のような大がかりな装置を用いる必要が無く、
構成が比較的簡単で、しかも高精度で各相別の流量を測
定することの出来る多相流流量計が得られる効果があ
る。
流体の比誘電率より各相の比率を求めると共に流体が2
点間を流れるのに必要な時間を相関法によって各相毎の
流量を測定するように構成したので、従来装置の如くγ
線密度計のような大がかりな装置を用いる必要が無く、
構成が比較的簡単で、しかも高精度で各相別の流量を測
定することの出来る多相流流量計が得られる効果があ
る。
【図1】本発明の一実施例を示した構成図である。
【図2】誘電体の比誘電率の周波数特性を示す図であ
る。
る。
【図3】相関式流量計の原理を説明する為の図である。
【図4】相関式流量計の原理を説明する為の図である。
【図5】本発明の他の実施例を示した構成図である。
【図6】本発明に用いられる電極の他の実施例を示した
構成図である。
構成図である。
10 配管
20,30 混相密度計
21a,21b、31a,31b 電極
22,32 インピーダンス計測回路
23,33 演算回路
40 相関演算回路
50 流量演算回路
60 ミキシング装置
70 差圧式流量計
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭58−190719(JP,A)
特開 昭63−150655(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G01F 1/00 - 9/02
G01N 27/06
Claims (3)
- 【請求項1】周波数が可変の電圧を電極間に印加するこ
とにより多相の混相流体の比誘電率に応じて可変する前
記電極間の静電容量の変化を計測するインピーダンス測
定回路と、このインピーダンス測定回路の出力を受けて
前記混相流体の各相の比率を演算により求める演算回路
をそれぞれ具備し、一定間隔を隔てて被測定の前記混相
流体が流れる配管に取付けるようにした2組の混相密度
計、 この2組の混相密度計より得られる比率信号が加えられ
前記混相流体の流れに伴うゆらぎを検出し夫々の信号の
相関関数のピーク値に対応する遅延時間を求めることに
より前記混相流体の各相別の流量を求める相関演算回
路、 前記電極より上流側において前記配管に設けられ被測定
の前記混相流体の流れを均一化するミキシング装置、こ
のミキシング装置を通過した混相流体の流量を検出する
差圧式流量計、この差圧式流量計の出力と前記混相密度
計を構成する演算回路の出力及び前記相関演算回路の出
力をそれぞれ受け、前記混相流体の各相毎の流量を求め
る流量演算回路 よりなる多相流流量計。 - 【請求項2】前記インピーダンスの測定に混相流体の比
誘電率の実数部又は虚数部を用いてなる請求項1記載の
多相流流量計。 - 【請求項3】前記各電極に一対又は複数対の電極をそれ
ぞれ用いたことを特徴とする請求項1記載の多相流流量
計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07120995A JP3509825B2 (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 多相流流量計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07120995A JP3509825B2 (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 多相流流量計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08271309A JPH08271309A (ja) | 1996-10-18 |
JP3509825B2 true JP3509825B2 (ja) | 2004-03-22 |
Family
ID=13454072
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07120995A Expired - Fee Related JP3509825B2 (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 多相流流量計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3509825B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015161663A (ja) * | 2014-02-28 | 2015-09-07 | 横河電機株式会社 | 多相流流量計 |
JP2016040544A (ja) * | 2014-08-13 | 2016-03-24 | 横河電機株式会社 | 多相流流量計 |
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---|---|---|---|---|
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JP2006071296A (ja) * | 2004-08-31 | 2006-03-16 | Aichi Tokei Denki Co Ltd | 水流検知センサー |
JP4752769B2 (ja) * | 2007-01-15 | 2011-08-17 | トヨタ自動車株式会社 | ガス流速計測方法、及び、ガス流速計測装置 |
DE102008055032B4 (de) | 2008-12-19 | 2014-12-24 | Helmholtz-Zentrum Dresden - Rossendorf E.V. | Anordnung und Verfahren zur Mehrphasendurchflussmessung |
US8264246B2 (en) * | 2010-01-05 | 2012-09-11 | General Electric Company | Electrical network representation of a distributed system |
JP6312118B2 (ja) * | 2013-05-16 | 2018-04-18 | 学校法人東京理科大学 | 電気特性測定装置、電気特性測定方法およびプログラム |
EP2913641B1 (en) | 2014-02-28 | 2019-07-31 | Yokogawa Electric Corporation | Multiphase flowmeter |
GB201416182D0 (en) * | 2014-09-12 | 2014-10-29 | Ind Tomography Systems Plc | Density measurement system and method |
US11085803B2 (en) * | 2015-09-24 | 2021-08-10 | Micro Motion, Inc. | Entrained fluid detection diagnostic |
-
1995
- 1995-03-29 JP JP07120995A patent/JP3509825B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015161663A (ja) * | 2014-02-28 | 2015-09-07 | 横河電機株式会社 | 多相流流量計 |
JP2016040544A (ja) * | 2014-08-13 | 2016-03-24 | 横河電機株式会社 | 多相流流量計 |
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JPH08271309A (ja) | 1996-10-18 |
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