JP3508160B2 - 抵抗溶接装置 - Google Patents

抵抗溶接装置

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JP3508160B2
JP3508160B2 JP15236893A JP15236893A JP3508160B2 JP 3508160 B2 JP3508160 B2 JP 3508160B2 JP 15236893 A JP15236893 A JP 15236893A JP 15236893 A JP15236893 A JP 15236893A JP 3508160 B2 JP3508160 B2 JP 3508160B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワーク(被溶接物)へ
の確実な給電とワークの正確な位置決めが可能な抵抗溶
接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】抵抗溶接は、電気回路の一部をワーク
(被溶接物)で構成し、溶接すべき継手部を通じて電流
を流し、ここに発生する抵抗熱を利用して溶接を行う方
法である。ワークは、通常、位置決め治具によって所定
の位置に位置決めされた状態で抵抗溶接が行われる。
【0003】図6は、従来の抵抗溶接装置の一例を示し
ている。図6において、1はワークを示しており、2は
ワーク1に接合される別のワークを示している。ワーク
1は円筒状に形成され、ワーク2は一部がワーク2の外
周面に沿って湾曲する円弧部2aを有している。ワーク
2の円弧部2aの内面には、接合のための突起2bが複
数形成されている。また、ワーク2の他方には、位置決
めのための位置決め穴2cが形成されている。
【0004】ワーク1は、位置決め基準治具4のV字ブ
ロック部4aによって位置決め(芯出し)されている。
ワーク2の位置決め穴2cには、位置決め基準治具4の
アーム部4bに設けられた位置決めピン4cが挿入され
ている。これにより、ワーク2はワーク1に対して正規
の位置に位置決めされている。位置決め基準治具4は、
位置決め定盤5に取付けられている。
【0005】位置決め定盤5は、フローティング用スプ
リング6を介してベース定盤7に保持されている。位置
決め定盤5は、フローティング用スプリング6の弾性変
形により、ベース定盤7に対して上下左右方向に変位可
能となっている。
【0006】位置決め基準治具4のV字ブロック部4a
の中心線X上には、上部電極8および下部電極9が配置
されている。上部電極8は、ワーク2の上方に位置して
いる。上部電極8は加圧ガン10と連結されており、加
圧ガン10によって昇降可能となっている。上部電極8
の下面部は、ワーク2の外周面と接触可能となってい
る。
【0007】下部電極9は、ワーク1の下方に配置され
ている。下部電極9の上面部は、ワーク1の外周面と接
触可能となっている。下部電極9は、ベース定盤7に固
定されている。上述した位置決め基準治具4は、下部電
極9に対して上下左右方向に変位自在となっている。
【0008】このように構成された従来の抵抗溶接装置
においては、ワーク1が位置決め基準治具4のV字ブロ
ック部4aにセットされた後、ワーク2が位置決め基準
治具4の位置決めピン4cが設けられるアーム部4bに
セットされる。この状態では、ワーク1にワーク2が重
ね合わされることになる。
【0009】ワーク1およびワーク2が位置決めされる
と、加圧ガン10の作動により上部電極8が下降し、ワ
ーク2がワーク1に押し付けられる。ワーク2がワーク
1に所定の加圧力で押圧されると、上部電極8と下部電
極9との間に溶接電流が流され、ワーク2の突起2bが
抵抗熱によって溶融し、ワーク1とワーク2との接合が
行われる。
【0010】ここで、ワーク1を位置決めするV字ブロ
ック部4aの中心と上部電極8および下部電極9の中心
とは一致しているので、ワーク1には垂直方向のみの力
が作用し、ワーク1とワーク2とは正確に所定の位置に
位置決めされた状態で溶接される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6お
よび図7に示す抵抗溶接装置には、つぎの問題が存在す
る。
【0012】図8に示すように、上部電極8または下部
電極9と位置決め基準治具4とが位置ずれしたり、上部
電極8および下部電極9が著しく偏摩耗している場合
は、各電極8、9よる加圧によってワーク1が別の部材
に倣ってしまいV字ブロック部4aの中心から外れてし
まう。すなわち、各電極8、9の中心とV字ブロック部
4aの中心とがずれた場合には、ワーク1には電極8、
9の加圧力によって水平方向の力が作用し、ワーク1が
水平方向にずれた状態で位置決めされることになる。し
たがって、接合されたワーク1、2は精度不良となり、
使用できないという問題が生じる。
【0013】また、従来の抵抗溶接装置にはつぎのよう
な問題も存在する。図9は、従来の抵抗溶接機における
ワークへの給電部分を示している。ワークには、寸法管
理を行うための基準面が存在する。この基準面はワーク
の他の部位よりも精度上重要な部位であり、この基準面
から給電は極力避けなければならないが、溶接設備など
の制約により基準面から給電を行なわざるを得ない場合
がある。
【0014】図9において、ワーク1の端面には基準面
2dが形成されている。基準面2dの近傍には、給電電
極11が配置されている。給電電極11には、アースケ
ーブル12が接続されている。給電電極11は、絶縁体
13を介してテールストック治具14に連結されてい
る。テールストック治具14は、加圧シリンダ15と連
結されている。給電電極11は、加圧シリンダ15の伸
長動作によってワーク2の基準面2dに押圧されるよう
になっている。
【0015】テールストック治具14には、給電電極1
1の移動量を検知するプログラマブルスイッチ(PS
W)16が連結されている。PSW16は、給電電極1
1の移動量からワーク2の種別を判別するようになって
いる。また、給電電極11の押圧によってワーク2の位
置決めを行うことも可能である。
【0016】給電電極11は、頻繁にワーク2と接触す
ることから耐摩耗のある硬質の金属材料から構成するの
が望ましいが、熱処理した硬質の金属材料を使用する
と、導電性が銅合金に比べて低いので接触抵抗による電
圧降下が大きく、問題がある。また、給電電極11に導
電性の高い軟質の銅合金を用いた場合は、摩耗、変形が
大きくなり、PSW16による種類判別が不可となった
り、これを防ぐために給電電極11の交換を頻繁に行わ
なければならず、ランニングコストが高くなるという問
題がある。
【0017】本発明は、ワーク(被溶接物)への確実な
給電とワークの正確な位置決めが可能な抵抗溶接装置を
提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係る抵抗溶接装置は、つぎのように構成され
ている。
【0019】(1)ベース定盤に対して進退可能な加圧
ヘッドと、前記ベース定盤にフローティング手段を介し
て変位可能に取付けられ、ワークを所定の位置に位置決
めする位置決め基準治具と、前記加圧ヘッド側に設けら
れ、前記位置決め基準治具によって位置決めされた前記
ワークを一方から加圧する上部電極と、前記ベース定盤
側に設けられ、前記ワークを他方から加圧する下部電極
と、前記加圧ヘッド側に設けられ、前記上部電極をワー
クの加圧方向に対してほぼ直角方向にスライド可能に保
持する第1のスライド機構部と、前記ベース定盤側に設
けられ、前記下部電極をワーク加圧方向に対してほぼ直
角方向にスライド可能に保持する第2のスライド機構部
と、を備えたものからなる。
【0020】(2)ベース定盤に対して進退可能な加圧
ヘッドと、前記加圧ヘッドに設けられ、ワークを一方か
ら押圧しワークの位置決めする第1の位置決め基準治具
と、前記加圧ヘッドに第1の付勢手段を介して変位可能
に保持され、該第1の付勢手段によりワークに押圧され
る上部電極と、前記ベース定盤に固定され、ワークを他
方から押圧しワークの位置決めする第2の位置決め基準
治具と、前記ベース定盤に第2の付勢手段を介して変位
可能に保持され、該第2の付勢手段によりワークに押圧
される下部電極と、を備えたものからなる。
【0021】(3)ワークを位置決めする位置決め治具
と、前記位置決め治具によって位置決めされたワークを
加圧する上部電極と、ワークを前記上部電極によって加
圧する前にワークの基準面に押圧されてワークを位置決
めする硬質の位置決めブロックと、前記位置決めブロッ
クと摺動自在に接触し、位置決めブロックよりも高い導
電性を有する給電電極と、前記給電電極を前記ワークの
基準面に当接させ押圧する加圧スプリングと、を備えた
ものからなる。
【0022】
【作用】このように構成された抵抗溶接装置において
は、つぎの作用が行なわれる。
【0023】上述の(1)の抵抗溶接装置においては、
上部電極が第1のスライド機構部を介して加圧ヘッド側
に設けられており、下部電極が第2のスライド機構部を
介してベース定盤側に設けられているので、位置決め基
準治具と上、下電極とが位置ずれした場合でも、その芯
ずれは各スライド機構部による各電極の移動により補正
される。したがって、ワークは位置ずれすることなく位
置決め基準治具によって位置決めされ、かつ確実な給電
が行われる。
【0024】上述の(2)の抵抗溶接装置においては、
上部電極が第1の付勢手段を介して加圧ヘッドに変位可
能に保持され、下部電極が第2の付勢手段を介してベー
ス定盤に保持されているので、各位置決め基準治具と
上、下電極とが位置ずれした場合でも、その芯ずれは各
付勢手段の弾性変形によって補正される。したがって、
ワークは各位置決め基準治具によって所定の位置に正確
に位置決めされ、かつ確実な給電が行われる。
【0025】上述の(3)の抵抗溶接装置においては、
ワークの基準面に押圧される硬質の位置決めブロック部
と導電性の高い給電電極が摺動自在となっているので、
ワークの基準面に硬質のブロック部が押圧された状態で
は、軟質の給電電極も第3の付勢手段によってワークの
基準面に押圧される。硬質の位置決めブロック部は位置
出し用としてワークに頻繁に接触することになるが、摩
耗、変形が小さいので、長期にわたりワークの位置出し
精度が高められる。また、給電電極は位置決めブロック
よりも導電性が高く、第3の付勢手段によってワークに
十分押圧されるので、確実な給電が可能となる。
【0026】
【実施例】以下に、本発明に係る抵抗溶接装置の望まし
い実施例を、図面を参照して説明する。
【0027】第1実施例 図1は、本発明の第1実施例を示している。図1におい
て、21はワークを示しており、22はワーク21に接
合される別のワークを示している。ワーク21は円弧状
に形成され、ワーク22は一部がワーク21の外周面に
沿って湾曲する円弧部22aを有している。ワーク22
の円弧部22aの内面には、接合のための突起22bが
複数形成されている。また、ワーク22の他方には、位
置決めのための位置決め穴22cが形成されている。
【0028】ワーク21は、抵抗溶接装置31の位置決
め基準治具34のV字ブロック部34aによって位置決
め(芯出し)されている。ワーク22の位置決め穴22
cには、位置決め基準治具34のアーム部34bに設け
られた位置決めピン34cが挿入されている。これによ
り、ワーク22はワーク21に対して正規の位置に位置
決めされている。位置決め基準治具34は、位置決め定
盤35に取付けられている。
【0029】位置決め定盤35は、フローティング手段
としての圧縮スプリング36を介してベース定盤37に
保持されている。位置決め定盤35は、圧縮スプリング
36の弾性変形により、ベース定盤37に対して上下に
変位可能となっている。
【0030】位置決め基準治具34のV字ブロック部3
4aの中心線X1 上には、上部電極38および下部電極
39が配置されている。上部電極38は、ワーク22の
上方に位置している。上部電極38は、第1のスライド
機構部41を介して加圧ヘッド40と連結されている。
第1のスライド機構部41は、レール41aとガイド部
41bとから構成されている。レール41aは加圧ヘッ
ド40に取付けられており、上部電極38はガイド部4
1bに取付けられている。
【0031】第1のスライド機構部41のガイド部41
bは、水平方向に延びるレール41aに摺動自在に装着
されている。これにより、上部電極38は所定の範囲内
において水平方向に移動可能となっている。上部電極3
8は、図示されない加圧シリンダと連結される加圧ヘッ
ド40によって昇降可能となっている。加圧ヘッド40
が下降した際には、上部電極38の下面部は、ワーク2
2の外周面と接触するようになっている。
【0032】下部電極39は、ワーク21の下方に配置
されている。下部電極39は、第2のスライド機構部4
2を介してベース定盤37に取付けられている。第2の
スライド機構部42は、レール42aとガイド部42b
とから構成されている。レール42aはベース定盤37
に取付けられており、下部電極39はガイド部42bに
取付けられている。
【0033】第2のスライド機構部42のガイド部42
bは、水平方向に延びるレール42aに摺動自在に装着
されている。これにより、下部電極39は所定の範囲内
において水平方向に移動可能となっている。下部電極3
9の上面部は、ワーク21の外周面と接触可能となって
いる。
【0034】つぎに、第1実施例における作用について
説明する。ワーク21が位置決め基準治具34のV字ブ
ロック部34aにセットされた後、ワーク22が位置決
め基準治具34の位置決めピン34cが設けられるアー
ム部34bにセットされる。この状態では、ワーク21
にワーク22が重ね合わされることになる。
【0035】ワーク21およびワーク22が位置決めさ
れると、加圧ヘッド40の作動により上部電極38が下
降し、ワーク22がワーク21に押し付けられる。ワー
ク22がワーク21に所定の加圧力で押圧されると、上
部電極38と下部電極39との間に溶接電流が流され、
ワーク22の突起22bが抵抗熱によって溶融し、ワー
ク21とワーク22との接合が行われる。
【0036】ここで、ワーク21を位置決めするV字ブ
ロック34aの中心と上、下電極の中心とがずれている
場合でも、上、下電極38、39は各スライド機構部4
1、42によって水平方向に移動自在となっているの
で、その位置ずれは各スライド機構部41、42による
各電極38、39の移動により補正される。したがっ
て、上、下電極38、39による加圧力が大であって
も、ワーク21は位置ずれすることなく位置決め基準治
具34のV字ブロック部34aによって正確に位置決め
される。
【0037】また、上、下電極38、39の動きは、位
置決め基準治具34によって邪魔されることもないの
で、ワーク22は上部電極38によって十分に押圧さ
れ、ワーク21は下部電極39によって十分に押圧され
る。したがって、ワーク21、22への確実な給電が可
能となり、溶接品質の向上が図れる。
【0038】第2実施例 図2は、本発明の第2実施例を示している。第2実施例
が第1実施例と異なるところは、ワークの位置決め構成
および電極の配置のみであり、その他の部分は第1実施
例に準じるので、準じる部分に第1実施例と同一の符号
を付すことにより準じる部分の説明を省略し、異なる部
分についてのみ説明する。
【0039】図2において、加圧ヘッド40には、ワー
ク22の位置決めおよび加圧を行う第1の位置決め基準
治具51が取付けられている。第1の位置決め基準治具
51と隣接した位置には、上部電極52が配置されてい
る。上部電極52は、第1の付勢手段としての加圧スプ
リング53を介して加圧ヘッド40に連結されている。
上部電極52は、加圧スプリング53の弾性変形により
上下左右方向に変位可能となっている。なお、ワーク2
2がベース定盤37に固定された位置決め基準治具(図
示略)で位置決めされる場合は、第1の位置決め基準治
具51は単なる加圧手段として機能することになる。
【0040】ベース定盤37には、ワーク21を位置決
めする第2の位置決め基準治具56が取付けられてい
る。第2の位置決め基準治具56と隣接した位置には、
下部電極57が配置されている。下部電極57は、第2
の付勢手段としての加圧スプリング58を介してベース
定盤37に連結されている。下部電極57は、加圧スプ
リング58の弾性変形により上下左右方向に変位可能と
なっている。本実施例では、第1実施例に示した位置決
め定盤35およびフローティング手段36は用いられて
いない。
【0041】このように構成された第2実施例において
は、上部電極52が加圧スプリング53を介して加圧ヘ
ッド40に変位可能に保持され、下部電極57が加圧ス
プリング58を介してベース定盤37に保持されている
ので、各位置決め基準治具51、56と上、下電極5
2、57が位置ずれした場合でも、この位置ずれを各加
圧スプリング53、58の弾性変形によって補正するこ
とが可能となる。
【0042】したがって、ワーク21、22は位置決め
基準治具51、56によって所定の位置に正確に位置決
めされる。また、各電極52、57も各加圧スプリング
53、58の弾性変形によってワーク21、22に密着
させることができ、確実な通電が可能となる。
【0043】図3は、第2実施例の変形例を示してい
る。第2実施例では、上部電極52をワーク22の円弧
部22aに押圧させていたが、図3では上部電極52は
位置決め穴が形成されるブラケット部22eを押圧する
ようになっている。この状態では、ワーク22の円弧部
22aは第1の位置決め基準治具51によってワーク2
1に押圧されているので、ワーク22の加圧力には問題
は生じない。また、上部電極52は加圧スプリング53
によってワーク22のブラケット部22eに十分に押圧
されているので、給電も確実に行われる。
【0044】第3実施例 図4および図5は、本発明の第3実施例を示している。
第1実施例および第2実施例は、ワーク21にワーク2
2を接合させる場合を示したが、本実施例ではワークの
位置決め、ワークの測長、給電に適用した場合を示して
いる。
【0045】図4において、25はワークを示してい
る。ワーク25の端部には、基準面25aが形成されて
いる。本実施例では、上述した下部電極は用いずに代り
に位置決めブロック部61と給電電極62を用いてワー
ク25とワーク26との接合を行うようになっている。
抵抗溶接装置31は、ワーク25の基準面25aに押圧
される硬質の位置決めブロック部61と導電性の高い給
電電極62を有している。
【0046】給電電極62は、位置決めブロック61に
対して導電性が著しく高い銅合金から構成されている。
給電電極62は、電極ホルダ63に螺合により取付けら
れている。位置決めブロック部61は、摩耗、変形を抑
制するため熱処理されている。位置決めブロック部61
は、電極ホルダ63および給電電極62に摺動自在に保
持されている。位置決めブロック部61の他方は、ベー
スブロック65とねじ結合されている。
【0047】ベースブロック65は、絶縁体66を介し
てテールストック治具67に連結されている。テールス
トック治具67は、図示されない加圧シリンダと連結さ
れている。ベースブロック67の一方の外周面には、加
圧力調整ナット68が螺合されている。電極ホルダ63
と加圧力調整ナット68の間には、第3の付勢手段とし
ての加圧スプリング69が設けられている。電極ホルダ
63には、アースケーブル70が接続されている。
【0048】加圧力調整ナット68は、ベースブロック
65に対して軸方向に移動可能となっている。加圧力調
整ナット68を電極ホルダ63側に移動させた場合は、
加圧スプリング69が圧縮変形し、給電電極62のワー
ク25の基準面25aへの押圧力が大となるようになっ
ている。給電電極62は、通常加圧スプリング69の付
勢力によって位置決めブロック部61よりも突出してい
る。
【0049】テールストック治具67には、ワーク25
の長さを測定する測長器(PSW)71が取付けられて
いる。すなわち、測長器71は、位置決めブロック部6
1の移動量によりワーク25の長さを間接的に測定する
機能を有している。本実施例では、ワーク25の長さを
測定することにより、ワーク25の種別を判断するよう
になっている。
【0050】このように構成された第3実施例において
は、図5に示すように、位置決め治具80によって位置
決めされたワーク25を上部電極81によって加圧する
前に、位置決めブロック部61によるワーク21の位置
決めが行われる。すなわち、ワーク25の基準面25a
を位置決めブロック部61によって押圧することによ
り、ワーク21の他端を可動ストッパ83に当接させ、
ワーク21の位置決めが行われる。
【0051】この状態では、位置決めブロック部61の
端面がワーク25の基準面25aと密着し、かつ給電電
極62の端面がワーク25の基準面25aと密着する。
位置決めブロック部61の端面がワーク25の基準面2
5aと密着した状態では、測長器71によるワーク25
の測長が行われ、ワーク25の種類が判別される。ま
た、給電電極62も加圧スプリング69の付勢力によっ
て基準面25aに十分に押圧されるので、給電も確実に
行われる。
【0052】ここで、ワーク25の位置決めを行う位置
決めブロック61は、熱処理によってワーク25の基準
面よりも著しく硬くなっているので、位置決めブロック
61の摩耗、変形が大幅に抑制され、位置決めブロック
61の耐久性が向上する。また、給電電極62は軟質で
あっても、ワーク25の位置決めは硬質の位置決めブロ
ック61によって行われるので、位置決め精度が低下す
るという問題も解消される。
【0053】なお、第3実施例におけるワークへの給電
構成は、抵抗溶接だけでなく、アーク溶接の給電にも適
用可能である。したがって、アーク溶接によるワークの
自動組立においては、アークが安定し優れた機能を発揮
する。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、つぎの効果が得られ
る。
【0055】(1)請求項1の抵抗溶接装置において
は、上部電極を第1のスライド機構部を介して加圧ヘッ
ド側に設け、下部電極を第2のスライド機構部を介して
ベース定盤側に設けたので、位置決め基準治具と上、下
電極とが位置ずれした場合でも、その位置ずれを各スラ
イド機構部による各電極の移動により補正することがで
きる。したがって、ワークを位置ずれすることなく位置
決め基準治具によって位置決めすることができ、上、下
電極とワークとの十分な密着により、確実な給電を行う
ことができる。
【0056】(3)請求項2の抵抗溶接装置において
は、上部電極を第1の付勢手段を介して加圧ヘッドに変
位可能に保持し、下部電極を第2の付勢手段を介してベ
ース定盤に保持したので、ワークを位置決めする各位置
決め基準治具と上、下電極とが位置ずれした場合でも、
その位置ずれを各付勢手段の弾性変形によって補正する
ことができる。したがって、ワークを位置ずれすること
なく各位置決め基準治具によって位置決めすることがで
き、上、下電極とワークとの十分な密着により、確実な
給電を行うことができる。
【0057】(3)請求項3の抵抗溶接装置において
は、ワークの基準面に押圧される硬質の位置決めブロッ
ク部に、導電性の高い給電電極を摺動自在に設けたの
で、位置決めに用いられる位置決めブロック部の摩耗、
変形を小に抑えることができ、ワークを高い精度で位置
決めすることができる。また、第3の付勢手段による給
電電極のワークへの押圧により、確実な給電を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る抵抗溶接装置の概略
構成図である。
【図2】本発明の第2実施例に係る抵抗溶接装置の概略
構成図である。
【図3】図2の変形例を示す拡大断面図である。
【図4】本発明の第3実施例に係る抵抗溶接装置の要部
断面図である。
【図5】図5の装置を用いたワークの位置決めの一例を
示す正面図である。
【図6】従来の抵抗溶接装置によるワークの位置決め状
態を示す正面図である。
【図7】図6の側面図である。
【図8】図6の装置における電極とワークとの位置ずれ
状態を示す正面図である。
【図9】従来の抵抗溶接装置における別のワークの位置
決め状態を示す平面図である。
【符号の説明】
21 ワーク 22 ワーク 25 ワーク 25a 基準面 31 抵抗溶接装置 34 位置決め基準治具 36 フローティング手段 37 ベース定盤 38 上部電極 39 下部電極 40 加圧ヘッド 41 第1のスライド機構部 42 第2のスライド機構部 51 第1の位置決め基準治具 52 上部電極 53 第1の付勢手段 56 第2の位置決め基準治具 57 下部電極 58 第2の付勢手段 61 位置決めブロック部 62 給電電極 69 第3の付勢手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 11/14 B23K 11/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース定盤に対して進退可能な加圧ヘッ
    ドと、 前記ベース定盤にフローティング手段を介して変位可能
    に取付けられ、ワークを所定の位置に位置決めする位置
    決め基準治具と、 前記加圧ヘッド側に設けられ、前記位置決め基準治具に
    よって位置決めされた前記ワークを一方から加圧する上
    部電極と、 前記ベース定盤側に設けられ、前記ワークを他方から加
    圧する下部電極と、 前記加圧ヘッド側に設けられ、前記上部電極をワークの
    加圧方向に対してほぼ直角方向にスライド可能に保持す
    る第1のスライド機構部と、 前記ベース定盤側に設けられ、前記下部電極をワーク加
    圧方向に対してほぼ直角方向にスライド可能に保持する
    第2のスライド機構部と、 を備えたことを特徴とする抵抗溶接装置。
  2. 【請求項2】 ベース定盤に対して進退可能な加圧ヘッ
    ドと、 前記加圧ヘッドに設けられ、ワークを一方から押圧しワ
    ークの位置決めする第1の位置決め基準治具と、 前記加圧ヘッドに第1の付勢手段を介して変位可能に保
    持され、該第1の付勢手段によりワークに押圧される上
    部電極と、 前記ベース定盤に固定され、ワークを他方から押圧しワ
    ークの位置決めする第2の位置決め基準治具と、 前記ベース定盤に第2の付勢手段を介して変位可能に保
    持され、該第2の付勢手段によりワークに押圧される下
    部電極と、 を備えたことを特徴とする抵抗溶接装置。
  3. 【請求項3】 ワークを位置決めする位置決め治具と、 前記位置決め治具によって位置決めされたワークを加圧
    する上部電極と、 ワークを前記上部電極によって加圧する前に ワークの基
    準面に押圧されてワークを位置決めする硬質の位置決め
    ブロックと、 前記位置決めブロックと摺動自在に接触し、位置決めブ
    ロックよりも高い導電性を有する給電電極と、 前記給電電極を前記ワークの基準面に当接させ押圧する
    加圧スプリングと、 を備えたことを特徴とする抵抗溶接装置。
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