JP3507678B2 - 研磨スラリー、基板の研磨装置及び基板の研磨方法 - Google Patents

研磨スラリー、基板の研磨装置及び基板の研磨方法

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JP3507678B2
JP3507678B2 JP33255297A JP33255297A JP3507678B2 JP 3507678 B2 JP3507678 B2 JP 3507678B2 JP 33255297 A JP33255297 A JP 33255297A JP 33255297 A JP33255297 A JP 33255297A JP 3507678 B2 JP3507678 B2 JP 3507678B2
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  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、半導体装置の製造プロ
セスにおける埋め込み配線の形成工程で行なわれる化学
機械研磨に用いられる、研磨スラリー、基板の研磨装置
及び基板の研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体基板上に埋め込み配線(プ
ラグも含む)を形成する手法としては、半導体基板上に
形成された酸化膜等の絶縁膜に配線用凹状溝又はプラグ
用凹部よりなる凹状部を形成した後、凹状部を含む絶縁
膜の上に全面に亘って銅等よりなる導電膜を堆積し、そ
の後、絶縁膜の上に堆積されている導電膜(凹状部内を
除く導電膜)を化学機械研磨により除去することによっ
て、凹状部に埋め込み配線を形成する方法が提案されて
いる。
【0003】以下、従来の埋め込み配線の形成方法を、
図14〜図16を参照しながら銅の埋め込み配線を形成
する場合を例にとって説明する。
【0004】図14は従来の化学機械研磨装置の概略構
成を示しており、図14に示すように、回転運動をする
定盤101の上に研磨パッド102が設けられており、
該研磨パッド102の上方に、研磨パッド102の上に
研磨スラリー103を供給する研磨スラリー供給管10
4が設けられている。また、研磨パッド102の上方に
は、被研磨基板105を保持すると共に保持した被研磨
基板105を研磨パッド102に押し付ける基板保持ヘ
ッド106が上下動可能に設けられている。
【0005】従来の化学機械研磨装置においては、定盤
101の回転に伴って回転運動をする研磨パッド102
の上に研磨スラリー103を供給しながら、基板保持ヘ
ッド106により被研磨基板105を研磨パッド102
に押し付けると、被研磨基板105の表面に堆積された
銅等の金属膜は化学機械研磨されて平坦になる。
【0006】図15は、銅等の金属膜を研磨するための
研磨スラリー103の成分を模式的に示しており、研磨
スラリー103は、水110にアルミナ又はシリカ等の
砥粒111及び過酸化水素等の酸化剤112が含有され
てなる。この研磨スラリー103は、酸化剤112によ
り金属膜を酸化させると共に酸化した金属膜を砥粒11
1により研磨して除去することにより、金属膜を平坦化
するものである。
【0007】以下、前記の化学機械研磨装置及び研磨ス
ラリーを用いて、銅の埋め込み配線を形成する方法につ
いて、図16(a)〜(c)を参照しながら説明する。
【0008】まず、図16(a)に示すように、図示し
ない半導体基板上に形成された絶縁膜120に、信号線
等の細幅の埋め込み配線を形成するための細幅の配線用
凹状溝121、及び電圧電源線、検査用電極又は外部接
続用電極等の広幅の埋め込み配線を形成するための広幅
の配線用凹状溝122を形成した後、絶縁膜120の上
に全面に亘って例えばTiNよりなるバリア層123を
堆積し、その後、バリア層123の上に全面に亘って銅
膜124を堆積する。尚、図16(a)において、溝パ
ターン密集領域とは細幅の埋め込み配線ひいては細幅の
配線用凹状溝121が密集している領域を示し、溝幅の
大きいパターン領域とは、電圧電源線、検査用電極又は
外部用電極等の広幅の埋め込み配線ひいては広幅の配線
用凹状溝122が形成される領域を示している。
【0009】次に、銅膜124に対して熱処理を施して
リフローすることにより、図16(b)に示すように、
銅膜124を細幅の配線用凹状溝121及び広幅の配線
用凹状溝122の底部の隅にまで確実に充填する。
【0010】次に、前記の研磨スラリー103を用いて
銅膜124に対して化学機械研磨を施すと、図16
(c)に示すように、銅膜124よりなる通常の埋め込
み配線125及び広幅の埋め込み配線126が形成され
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記のよう
にして化学機械研磨を行なうと、図16(c)に示すよ
うに、溝幅の大きいパターン領域においては、広幅の埋
め込み配線125の中央部の膜厚が減少する、いわゆる
ディッシングが起きると共に、溝パターン密集領域にお
いては、細幅の埋め込み配線125の高さが所定値に対
して減少する、いわゆるエロージョンが起きる。
【0012】このように、エロージョン又はディッシン
グが起きると、埋め込み配線の高さが低減して配線抵抗
が増大するので、埋め込み配線の信頼性が低下するとい
う問題がある。
【0013】また、埋め込み配線に表面段差があると、
リソグラフィの焦点深度の問題から、パターン形成に不
具合が生じてしまう。
【0014】前記に鑑み、本発明は、埋め込み配線が密
集している領域に生じるエロージョン、及び埋め込み配
線の配線幅が広い領域に生じるディッシングを抑制し
て、埋め込み配線の表面高さを均一化し、これにより、
埋め込み配線の信頼性を向上させると共にリソグラフィ
の焦点深度のマージンを確保することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る研磨スラリーは、金属膜を化学機械研
磨法によって研磨する際に用いられる研磨スラリーを対
象とし、金属膜を構成する金属と同種の金属のイオンが
含有されている。
【0016】本発明の研磨スラリーによると、金属膜を
構成する金属と同種の金属のイオンが含有されているた
め、金属膜に金属のイオンと逆極性の電圧を印加するこ
とにより、金属膜の表面に研磨スラリーに含有されてい
る金属のイオンよりなるメッキ層を形成することができ
る。
【0017】本発明に係る基板の研磨装置は、平面運動
をする定盤の上に設けられた研磨パッドと、化学機械研
磨される金属膜を構成する金属と同種の金属のイオンが
含有されている研磨スラリーを研磨パッドの上に供給す
る研磨スラリー供給管と、表面に金属膜が形成された基
板を保持し、保持した基板の金属膜を研磨パッドに押し
付ける基板保持ヘッドと、基板保持ヘッドにおける、保
持した基板の金属膜と接触する部位に設けられたヘッド
導電部と、ヘッド導電部に金属のイオンと逆極性の電圧
を印加する逆極性電圧供給源とを備えている。
【0018】本発明の基板の研磨装置によると、研磨ス
ラリー供給管から研磨パッドの上に供給される研磨スラ
リーに金属膜を構成する金属と同種の金属のイオンが含
有されていると共に、逆極性電圧供給源により、基板保
持ヘッドにおける基板の金属膜と接触する部位に設けら
れたヘッド導電部に金属のイオンと逆極性の電圧を印加
することができるため、金属膜の表面に研磨スラリーに
含有されている金属のイオンよりなるメッキ層を形成す
ることができる。
【0019】本発明の基板の研磨装置は、研磨スラリー
供給管における研磨スラリーと接触する部位に設けられ
た供給管導電部と、供給管導電部に金属のイオンと同極
性の電圧を印加する同極性電圧供給源とをさらに備えて
いることが好ましい。
【0020】本発明の基板の研磨装置は、研磨スラリー
供給管と研磨パッドとの間に、研磨スラリー供給管から
研磨パッドの上に流下する研磨スラリーと接触するよう
に設けられた導電部材と、導電部材に金属のイオンと同
極性の電圧を印加する同極性電圧供給源とをさらに備え
ていることが好ましい。
【0021】本発明の基板の研磨装置は、研磨パッドの
上に該研磨パッド上に拡がる研磨スラリーと接触するよ
うに設けられた導電部材と、導電部材に金属のイオンと
同極性の電圧を印加する同極性電圧供給源とをさらに備
えていることが好ましい。
【0022】本発明の基板の研磨装置は、基板保持ヘッ
ドの表面に、ヘッド導電部と絶縁され且つ研磨パッド上
に拡がる研磨スラリーと接触するように設けられた導電
性被膜と、導電性被膜に金属のイオンと同極性の電圧を
印加する同極性電圧供給源とをさらに備えていることが
好ましい。
【0023】本発明の基板の研磨装置において、研磨パ
ッドは導電性材料よりなり、研磨パッドに金属のイオン
と同極性の電圧を印加する同極性電圧供給源をさらに備
えていることが好ましい。
【0024】この場合、研磨パッドは、導電性材料より
なる多数の微粒子体と、該多数の微粒子体を一体化する
炭素の重合体とからなることが好ましい。
【0025】本発明に係る基板の研磨方法は、平面運動
をする研磨パッドの上に、研磨される金属膜を構成する
金属と同種の金属のイオンが含有されている研磨スラリ
ーを供給するスラリー供給工程と、金属膜を研磨パッド
に押し付けて、研磨パッドの上に拡がる研磨スラリーに
より金属膜の表面を化学機械研磨する研磨工程と、金属
膜に金属のイオンと逆極性の電圧を印加することによ
り、金属膜の表面に研磨スラリーに含有されている金属
のイオンよりなるメッキ層を形成するメッキ工程とを備
えている。
【0026】本発明の基板の研磨方法によると、研磨工
程において金属膜の表面が化学機械研磨されるため金属
膜の膜厚は薄くなるが、メッキ工程において金属膜の表
面にメッキ層が形成される。この場合、金属膜の凸状部
においてはメッキ層は速やかに研磨される一方、金属膜
の凹状部においてはメッキ層は研磨され難いので、埋め
込み配線が密集していたり又は埋め込み配線の配線幅が
広いために金属膜が凹状になり易い領域に選択的にメッ
キ層が形成される。従って、埋め込み配線が密集してい
る領域に生じるエロージョン及び埋め込み配線の配線幅
が広い領域に生じるディッシングが抑制される。
【0027】本発明の基板の研磨方法は、金属膜に流れ
る電流の電流値又は金属膜の抵抗値の変化量を測定し、
測定された電流値又は抵抗値の変化量に基づいて、研磨
工程の終点検出を行なう終点検出工程をさらに備えてい
ることが好ましい。
【0028】本発明の基板の研磨方法において、メッキ
工程は、研磨工程において金属膜の膜厚が初期膜厚の8
0%〜10%になったときに開始することが好ましい。
【0029】本発明の基板の研磨方法において、メッキ
工程は、研磨工程において金属膜の膜厚が初期膜厚の1
00%〜80%になったときに開始することが好まし
い。
【0030】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は本発明
の第1の実施形態に係る研磨スラリー10の成分を模式
的に示しており、第1の実施形態に係る研磨スラリー1
0は、水11にアルミナ又はシリカ等の砥粒12、過酸
化水素等の酸化剤13、及び被研磨膜を構成する金属と
同種の金属のイオン14が含有されてなる。金属イオン
14としては、被研磨膜が銅膜の場合には、銅イオン
(Cu2+)が挙げられる。
【0031】研磨スラリー10に銅イオンを含有させる
方法としては、研磨スラリー10に硫酸銅(CuS
4 )を混合し、混合された硫酸銅をイオン化させてC
2+及びSO4 2-を生じさせる。
【0032】(第2の実施形態)図2は本発明の第2の
実施形態に係る基板の研磨装置の概略構成を示してお
り、図3は図2における一点鎖線の部分を拡大して示し
ている。
【0033】図2に示すように、回転運動をする定盤2
0の上に研磨パッド21が設けられており、該研磨パッ
ド21の上方に、研磨パッド21の上に第1の実施形態
に係る研磨スラリー10を供給する研磨スラリー供給管
23が設けられている。また、研磨パッド21の上方に
は、被研磨基板24を保持すると共に保持した被研磨基
板24の被研磨膜を研磨パッド21に押し付ける基板保
持ヘッド25が上下動可能に設けられている。
【0034】第2の実施形態の特徴として、研磨スラリ
ー供給管23と基板保持ヘッド25との間に直流電圧源
26及び電流計27が直列に接続されており、直流電圧
源26、研磨スラリー供給管23、研磨スラリー10、
銅膜33、基板保持ヘッド25及び電流計27の間で閉
回路が形成されている。
【0035】また、図3に示すように、被研磨基板24
は、シリコンウェハ30と、該シリコンウェハ30の上
に順次堆積されてなる絶縁膜31、TiN層よりなるバ
リア層32及び銅膜33とからなる。この場合、シリコ
ンウェハ30の側面は丸みを持っているため、銅膜33
はシリコンウェハ30の厚さ方向のほぼ中央部まで延び
るように形成されている。
【0036】また、基板保持ヘッド25は導電性材料に
より構成されていると共に、基板保持ヘッド25におけ
る研磨パッド21と対向する部位には絶縁体35が取り
付けられている。
【0037】これらによって、銅膜33はその周縁部
(ヘッド導電部)において基板保持ヘッド25と電気的
に接続されていると共に、基板保持ヘッド25と研磨パ
ッド21ひいては研磨パッド21上の研磨スラリー10
とは電気的に絶縁されている。
【0038】(第1の基板の研磨方法)以下、第2の実
施形態に係る基板の研磨装置を用いて行なう、第1の基
板の研磨方法について図4(a)〜(d)を参照しなが
ら説明する。
【0039】まず、図4(a)に示すように、シリコン
ウェハ30(図4(a)〜(d)においては図示を省略
している。)の上に形成された絶縁膜31に、信号線等
の細幅の埋め込み配線を形成するための細幅の配線用凹
状溝41、及び電圧電源線、検査用電極又は外部接続用
電極等の広幅の埋め込み配線を形成するための広幅の配
線用凹状溝42を形成した後、絶縁膜31の上に全面に
亘って例えばTiNよりなるバリア層32を堆積し、そ
の後、バリア層32の上に全面に亘って銅膜33を堆積
する。尚、溝パターン密集領域及び溝幅の大きいパター
ン領域の意味については、図16(a)に示した従来の
基板の研磨方法と同様である。
【0040】次に、銅膜33に対して熱処理を施してリ
フローすることにより、図4(b)に示すように、銅膜
33を細幅の配線用凹状溝41及び広幅の配線用凹状溝
42の底部の隅にまで充填する。
【0041】次に、定盤20を回転して研磨パッド21
を回転しながら、研磨スラリー供給管23から第1の実
施形態に係る研磨スラリー10を研磨パッド21の上に
供給すると共に、基板保持ヘッド25を降下させて、銅
膜33に対して化学機械研磨を施す。
【0042】そして、銅膜33に対する化学機械研磨が
或る程度まで進行した段階で、銅膜33に対する化学機
械研磨を続けながら、直流電圧源26から研磨スラリー
供給管23に正の電圧を印加する一方、基板保持ヘッド
25に負の電圧を印加する。
【0043】このようにすると、研磨スラリー10に含
まれている銅の正イオン(Cu2+)は、基板保持ヘッド
25を介して負の電圧が印加されている銅膜33に引き
寄せられると共に銅膜33から電子を貰って、銅膜33
の表面に銅原子として付着する。すなわち、図4(c)
に示すように、銅膜33は化学機械研磨によって膜厚が
薄くなるが、銅膜33の表面に銅の電解メッキが施され
るため、銅膜33の表面に銅のメッキ層43が形成され
る。この場合、銅膜33の表面にはほぼ等しい膜厚のメ
ッキ層43が成長するが、絶縁膜31の凸部31aの上
の銅膜33に付着するメッキ層43は化学機械研磨によ
って速やかに除去されるので、細幅の配線用凹状溝41
に堆積されている銅膜33の表面高さと絶縁膜31の凸
部31aの表面高さとはほぼ等しくなる。また、広幅の
配線用凹状溝42に堆積されている銅膜33の表面高さ
は、絶縁膜31の凸部31aの表面高さよりも若干低い
が、銅の電解メッキを行なわない場合に比べて高くなる
ので、つまり絶縁膜31の凸部31aの表面高さに接近
するので、銅膜33の表面の段差は緩和される。
【0044】その後、銅膜33に対する化学機械研磨、
研磨スラリー供給管23への正の電圧の印加、及び基板
保持ヘッド25への負の電圧の印加を継続すると、広幅
の配線用凹状溝42に堆積されている銅膜33の表面高
さは絶縁膜31の凸部31aの表面高さよりも低いた
め、広幅の配線用凹状溝42に堆積されている銅膜33
の表面にはメッキ層43が成長し、段差は徐々に緩和さ
れる。
【0045】次に、バリア層32が研磨により除去さ
れ、絶縁膜31が露出した段階で、銅膜33に対する化
学機械研磨、研磨スラリー供給管23への正の電圧の印
加、及び基板保持ヘッド25への負の電圧の印加を終了
する。このようにすると、図4(d)に示すように、細
幅の配線用凹状溝41に堆積される細幅の埋め込み配線
45と広幅の配線用凹状溝42に堆積される広幅の埋め
込み配線46と絶縁膜31の凸部31aの高さとはほぼ
等しくなる。もっとも、広幅の埋め込み配線46の中央
部の表面高さは絶縁膜31の凸部31aの表面高さより
も若干低い。
【0046】以上説明したように、第1の基板の研磨方
法によると、銅膜33に対して化学機械研磨と銅の電解
メッキとを並行して行なうので、溝パターン密集領域の
細幅の埋め込み配線45及び広幅の埋め込み配線46の
表面高さと、絶縁膜31の表面高さとをほぼ等しくする
ことができる。
【0047】尚、直流電圧源26から研磨スラリー供給
管23に正の電圧を印加すると共に基板保持ヘッド25
に負の電圧を印加して電解メッキを始めるタイミングと
しては、絶縁膜31の凸部31aの上の銅膜33の膜厚
が初期膜厚の80〜10%の範囲内になったときが好ま
しい。その理由は次の通りである。すなわち、銅膜33
の膜厚が初期膜厚の80%を超える状態で電解メッキを
始めると、メッキ層43を堆積させながらメッキ層43
及び銅膜33を化学機械研磨するため、化学機械研磨の
研磨レートが実質的に低下するためであり、銅膜33の
膜厚が初期膜厚の10%未満になる状態で電解メッキを
始めると、デッシングやエロージョンの抑制効果が殆ど
ないためである。
【0048】このように、銅膜33の膜厚が初期膜厚の
80〜10%の範囲内になったときに、研磨スラリー供
給管23に正の電圧を印加すると共に基板保持ヘッド2
5に負の電圧を印加するようにすると、銅膜33の膜厚
が化学機械研磨により或る程度まで減少するまでの間は
化学機械研磨のみが行なわれるため、化学機械研磨の効
率が向上するので、スループットの低減を抑制すること
ができる。
【0049】尚、研磨スラリー供給管23と基板保持ヘ
ッド25との間に直流電圧源26を接続する代わりに、
研磨スラリー供給管23に一の直流電圧源から正の電圧
を印加すると共に、基板保持ヘッド25に他の直流電圧
源から負の電圧を印加してもよい。このようにすると、
研磨スラリー供給管23への正の電圧の印加と、基板保
持ヘッド25への負の電圧の印加とを独立に制御するこ
とができる。また、研磨スラリー供給管23と基板保持
ヘッド25との間に、直流電圧源26のほかに交流電圧
源をも直列に接続してもよい。
【0050】(第2の基板の研磨方法)以下、第2の実
施形態に係る基板の研磨装置を用いて行なう、第2の基
板の研磨方法について図5(a)〜(c)及び図6を参
照しながら説明する。
【0051】まず、第1の基板の研磨方法と同様に、配
線用凹状溝が形成された絶縁膜31の上にバリア層32
及び銅膜33を順次堆積した後、銅膜33をリフローし
て細幅の配線用凹状溝41及び広幅の配線用凹状溝42
に充填する。
【0052】次に、研磨スラリー供給管23から第1の
実施形態に係る研磨スラリー10を研磨パッド21の上
に供給しながら、銅膜33に対して化学機械研磨を行な
う。その後、銅膜33の膜厚が或る程度まで減少したと
きに、直流電圧源26から研磨スラリー供給管23に正
の一定の電圧を印加し且つ基板保持ヘッド25に負の一
定の電圧を印加すると共に、電流計27によって研磨ス
ラリー供給管23と基板保持ヘッド25との間に流れる
電流値を測定して、研磨スラリー供給管23と基板保持
ヘッド25との間の抵抗値を算出しながら、銅膜33に
対して銅の電解メッキを施す。
【0053】このようにすると、電解メッキが盛んに行
なわれているときには大きい電流が流れるので、電流値
が大きく且つメッキ抵抗は小さい一方、電解メッキが行
なわれなくなると小さい電流しか流れないので、電流値
は小さく且つメッキ抵抗は大きくなる。
【0054】図5(a)〜(c)及び図6(a)〜
(c)は、銅膜33に対して電解メッキを施しながら化
学機械研磨を行なったときの、シリコンウェハ30の上
に形成されている絶縁膜31、バリア層32及び銅膜3
3の露出状態を示しており、図5(a)〜(c)は断面
構造を表わし、図6(a)〜(c)は平面構造を表わし
ている。また、図7は銅膜33に対して電解メッキを施
しながら化学機械研磨を行なったときの研磨時間と抵抗
値との関係を示している。
【0055】図5(a)及び図6(a)に示すように、
化学機械研磨の初期においては、銅膜33の膜厚が十分
に大きくて、バリア層32が露出していないため、大き
な電流が流れるので、図6のグラフのAに示すように、
抵抗値は小さい。
【0056】その後、図5(b)及び図6(b)に示す
ように、化学機械研磨が進行して、銅膜33の膜厚が小
さくなっていき、バリア層32が露出し始めると、バリ
ヤー32を構成するTiNはCuに比べて比抵抗が大き
くため、電流値が低下していくので、図6のグラフのB
に示すように、抵抗値は増加し続ける。
【0057】その後、図5(c)及び図6(c)に示す
ように、化学機械研磨がさらに進行して、絶縁膜31が
大きく露出すると、電流が殆ど流れなくなるので、図6
のグラフのCに示すように、抵抗値はほぼ無限大になっ
て抵抗値の増加は飽和する。この状態で、化学機械研磨
及び電解メッキを終了する。
【0058】このようにして、研磨スラリー供給管23
と基板保持ヘッド25との間に流れる電流値ひいては抵
抗値を算出することにより、化学機械研磨の終点を検出
することができる。
【0059】尚、第2の基板の研磨方法は、電解メッキ
と化学機械研磨とを同時に行ないながら、研磨スラリー
供給管23と基板保持ヘッド25との間に流れる電流値
ひいては抵抗値を算出して化学機械研磨の終点を検出し
たが、これに代えて、電解メッキを行なわずに化学機械
研磨のみを行ないながら、電流値ひいては抵抗値を算出
することにより、化学機械研磨の終点を検出することも
できる。
【0060】(第3の基板の研磨方法)以下、第2の実
施形態に係る基板の研磨装置を用いて行なう、第3の基
板の研磨方法について、図8(a)〜(d)を参照しな
がら説明する。
【0061】まず、図8(a)に示すように、シリコン
ウェハ30(図8(a)〜(d)においては図示を省略
している。)の上に形成された絶縁膜31に細幅の配線
用凹状溝41及び広幅の配線用凹状溝42を形成した
後、絶縁膜31の上に全面に亘って例えばTiNよりな
るバリア層32を堆積し、その後、バリア層32の上に
全面に亘って銅膜33を堆積する。次に、銅膜33に対
して熱処理を施してリフローすることにより、銅膜33
を細幅の配線用凹状溝41及び広幅の配線用凹状溝42
の底部の隅にまで充填する。尚、溝パターン密集領域及
び溝幅の大きいパターン領域の意味については、図16
(a)に示した従来の基板の研磨方法と同様である。
【0062】次に、研磨スラリー供給管23から第1の
実施形態に係る研磨スラリー10を回転している研磨パ
ッド21の上に供給して銅膜33に対して化学機械研磨
を行なうと共に、直流電圧源26から研磨スラリー供給
管23に正の電圧を印加し且つ基板保持ヘッド25に負
の電圧を印加して銅膜33に対して銅の電解メッキを施
す。
【0063】このようにすると、図8(b)に示すよう
に、化学機械研磨の開始当初から銅の電解メッキを行な
っているため、銅膜33の表面に銅のメッキ層43が大
きく成長するので、広幅の配線用凹状溝42に堆積され
た銅膜33及びメッキ層43に発生するディッシング
は、第1の基板の研磨方法に比べて小さい。
【0064】従って、広幅の配線用凹状溝42に堆積さ
れている銅膜33及びメッキ層43の表面高さは、絶縁
膜31の凸部31aの表面高さよりも若干低いが、絶縁
膜31の凸部31aの表面高さに大きく接近するので、
表面の段差は大きく緩和される。また、細幅の配線用凹
状溝41に堆積された銅膜33及びメッキ層43は、絶
縁膜31の凸部31a上の銅膜33と同じ高さになる。
【0065】その後、化学機械研磨及び電解メッキを継
続すると、図8(c)に示すように、広幅の配線用凹状
溝42に堆積されている銅膜33及びメッキ層33の表
面高さは絶縁膜31の凸部31aの表面高さと同等とな
る。
【0066】さらに、化学機械研磨及び電解メッキを継
続し、絶縁膜31が露出した段階で化学機械研磨及び電
解メッキを終了すると、図8(d)に示すように、細幅
の配線用凹状溝41に堆積される細幅の埋め込み配線4
5と広幅の配線用凹状溝42に堆積される広幅の埋め込
み配線46と絶縁膜31の凸部31aの高さとは等しく
なる。
【0067】以上説明したように、第3の基板の研磨方
法によると、銅膜33に対して最初から化学機械研磨と
電解メッキとを並行して行なうので、溝パターン密集領
域の細幅の埋め込み配線45及び広幅の埋め込み配線4
6の表面高さと、絶縁膜31の表面高さとを確実に等し
くすることができる。
【0068】尚、銅膜に対して銅の電解メッキを行なう
タイミングとしては、化学機械研磨の開始と同時でもよ
いが、絶縁膜31の凸部31aの上の銅膜33の膜厚が
初期膜厚の80%以上であるときに行なってもよい。こ
のようにすると、広幅の埋め込み配線46の表面高さ
と、絶縁膜31の表面高さとを確実に等しくすることが
できる。
【0069】また、第1〜第3の基板の研磨方法におい
ては、研磨スラリー10に正の金属イオンである銅イオ
ンを含有させたが、これに代えて、研磨スラリー10に
負の金属イオンを含有させる場合には、研磨スラリー供
給管23に負の電圧を印加する一方、基板保持ヘッド2
5に正の電圧を印加する。
【0070】(第3の実施形態)図9は本発明の第3の
実施形態に係る基板の研磨装置の概略構成を示してお
り、図9に示すように、回転運動をする定盤20の上に
研磨パッド21が設けられており、該研磨パッド21の
上方に、研磨パッド21の上面に第1の実施形態に係る
研磨スラリー10を供給する研磨スラリー供給管23が
設けられている。また、研磨パッド21の上方には、被
研磨基板24を保持すると共に保持した被研磨基板24
を研磨パッド21に押し付ける基板保持ヘッド25が上
下動可能に設けられている。
【0071】第3の実施形態の特徴として、研磨スラリ
ー供給管23と研磨パッド21との間に、研磨スラリー
供給管23から研磨パッド21の上に供給される研磨ス
ラリー10に接触するように、チタン等の導電材料より
なる棒状の導電体51が設けられており、該導電体51
の先端部は研磨スラリー10との接触面積が大きくなる
ように球状に形成されている。
【0072】また、導電体51と基板保持ヘッド25と
の間には、直流電圧源26及び電流計27が直列に接続
されており、直流電圧源26、導電体51、研磨スラリ
ー10、銅膜33、基板保持ヘッド25及び電流計27
の間で閉回路が形成されている。
【0073】第3の実施形態に係る基板の研磨装置によ
ると、銅膜33に対する化学機械研磨を行ないながら、
直流電圧源26から導電体51に正の電圧を印加し且つ
基板保持ヘッド25に負の電圧を印加して銅膜33に対
して銅の電解メッキを施すことができる。また、電流計
27により、導電体51と基板保持ヘッド25との間に
流れる電流の大きさを検出することができる。
【0074】従って、第3の実施形態に係る基板の研磨
装置を用いて、前記の第1〜第3の基板の研磨方法を確
実に実行することができる。
【0075】(第4の実施形態)図10は本発明の第4
の実施形態に係る基板の研磨装置の概略構成を示してお
り、図10に示すように、回転運動をする定盤20の上
に研磨パッド21が設けられており、該研磨パッド21
の上方に、研磨パッド21の上面に第1の実施形態に係
る研磨スラリー10を供給する研磨スラリー供給管23
が設けられている。また、研磨パッド21の上方には、
被研磨基板24を保持すると共に保持した被研磨基板2
4を研磨パッド21に押し付ける基板保持ヘッド25が
上下動可能に設けられている。
【0076】第4の実施形態の特徴として、回転する研
磨パッド21の周縁部と接触しながら回転する導電性材
料よりなるローラ52aと、該ローラ52aを回転自在
に保持する導電性材料よりなるローラ保持体52bとか
ら構成されるローラ部材52が設けられている。これに
より、ローラ部材52のローラ52aは、研磨パッド2
1の上に供給される研磨スラリー10と接触することが
できる。
【0077】また、ローラ部材52のローラ保持体51
bと基板保持ヘッド25との間には、直流電圧源26及
び電流計27が直列に接続されており、直流電圧源2
6、ローラ部材52、研磨スラリー10、銅膜33、基
板保持ヘッド25及び電流計27の間で閉回路が形成さ
れている。
【0078】第4の実施形態に係る基板の研磨装置によ
ると、銅膜33に対する化学機械研磨を行ないながら、
直流電圧源26からローラ部材52に正の電圧を印加し
且つ基板保持ヘッド25に負の電圧を印加して、銅膜3
3に対して銅の電解メッキを施すことができる。また、
電流計27により、ローラ部材52と基板保持ヘッド2
5との間に流れる電流の大きさを検出することができ
る。
【0079】従って、第4の実施形態に係る基板の研磨
装置を用いて、前記の第1〜第3の基板の研磨方法を確
実に実行することができる。
【0080】(第5の実施形態)図11は本発明の第5
の実施形態に係る基板の研磨装置の概略構成を示してお
り、図11に示すように、回転運動をする定盤20の上
に研磨パッド21が設けられており、該研磨パッド21
の上方に、研磨パッド21の上面に第1の実施形態に係
る研磨スラリー10を供給する研磨スラリー供給管23
が設けられている。また、研磨パッド21の上方には、
被研磨基板24を保持すると共に保持した被研磨基板2
4を研磨パッド21に押し付ける基板保持ヘッド25が
上下動可能に設けられている。
【0081】第5の実施形態の特徴として、基板保持ヘ
ッド25の表面には絶縁性被膜53を介して導電性被膜
54が設けられており、該導電性被膜54は、研磨パッ
ド21の上に供給される研磨スラリー10と接触するこ
とができる。
【0082】また、導電性被膜54と基板保持ヘッド2
5との間には、直流電圧源26及び電流計27が直列に
接続されており、直流電圧源26、導電性被膜54、研
磨スラリー10、銅膜33、基板保持ヘッド25及び電
流計27の間で閉回路が形成されている。
【0083】第5の実施形態に係る基板の研磨装置によ
ると、銅膜33に対する化学機械研磨を行ないながら、
直流電圧源26から導電性被膜54に正の電圧を印加し
且つ基板保持ヘッド25に負の電圧を印加して、銅膜3
3に対して銅の電解メッキを施すことができる。また、
電流計27により、導電性被膜54と基板保持ヘッド2
5との間に流れる電流の大きさを検出することができ
る。
【0084】従って、第5の実施形態に係る基板の研磨
装置を用いて、前記の第1〜第3の基板の研磨方法を確
実に実行することができる。
【0085】(第6の実施形態)図12は本発明の第6
の実施形態に係る基板の研磨装置の概略構成を示し、図
13は第6の実施形態に係る基板の研磨装置における研
磨パッド21の構造を模式的に示している。
【0086】図12に示すように、回転運動をする定盤
20の上に導電性の研磨パッド21が設けられており、
該研磨パッド21の上方に、研磨パッド21の上面に第
1の実施形態に係る研磨スラリー10を供給する研磨ス
ラリー供給管23が設けられている。また、研磨パッド
21の上方には、被研磨基板24を保持すると共に保持
した被研磨基板24を研磨パッド21に押し付ける基板
保持ヘッド25が上下動可能に設けられている。
【0087】第6の実施形態の特徴として、図13に示
すように、導電性の研磨パッド21は、炭素の重合体よ
りなるシート状体55と、該シート状体55の内部に散
在する導電性粒子56とから構成されている。
【0088】また、導電性の研磨パッド21と基板保持
ヘッド25との間には、直流電圧源26及び電流計27
が直列に接続されており、直流電圧源26、研磨パッド
21、研磨スラリー10、銅膜33、基板保持ヘッド2
5及び電流計27の間で閉回路が形成されている。
【0089】第6の実施形態に係る基板の研磨装置によ
ると、銅膜33に対する化学機械研磨を行ないながら、
直流電圧源26から研磨パッド21に正の電圧を印加し
且つ基板保持ヘッド25に負の電圧を印加して、銅膜3
3に対して銅の電解メッキを施すことができる。また、
電流計27により、研磨パッド21と基板保持ヘッド2
5との間に流れる電流の大きさを検出することができ
る。
【0090】従って、第6の実施形態に係る基板の研磨
装置を用いて、前記の第1〜第3の基板の研磨方法を確
実に実行することができる。
【0091】
【発明の効果】本発明の研磨スラリーによると、金属膜
を構成する金属と同種の金属のイオンが含有されている
ため、金属膜に金属のイオンと逆極性の電圧を印加する
ことにより、金属膜の表面に研磨スラリーに含有されて
いる金属のイオンよりなるメッキ層を形成することがで
きる。金属膜の凸状部においてはメッキ層は速やかに研
磨される一方、金属膜の凹状部においてはメッキ層は研
磨され難いため、埋め込み配線が密集していたり又は埋
め込み配線の配線幅が広いために金属膜が凹状になり易
い領域に選択的にメッキ層を形成できるので、埋め込み
配線が密集している領域に生じるエロージョン及び埋め
込み配線の配線幅が広い領域に生じるディッシングを抑
制することができる。
【0092】本発明の基板の研磨装置によると、研磨ス
ラリー供給管から研磨パッドの上に供給される研磨スラ
リーに金属膜を構成する金属と同種の金属のイオンが含
有されていると共に、逆極性電圧供給源により、基板保
持ヘッドにおける基板の金属膜と接触する部位に設けら
れたヘッド導電部に金属のイオンと逆極性の電圧を印加
できるため、金属膜の表面に研磨スラリーに含有されて
いる金属のイオンよりなるメッキ層を形成することがで
きる。
【0093】従って、埋め込み配線が密集している領域
に生じるエロージョン及び埋め込み配線の配線幅が広い
領域に生じるディッシングを抑制して、埋め込み配線の
表面高さを均一化できるので、配線抵抗のバラツキを減
少させて埋め込み配線の信頼性を向上させることができ
る。
【0094】本発明の基板の研磨装置が、研磨スラリー
供給管に設けられた供給管導電部と、該供給管導電部に
金属のイオンと同極性の電圧を印加する同極性電圧供給
源とを備えていると、研磨スラリー供給管から研磨パッ
ド上に供給される研磨スラリーに含まれている金属イオ
ンを、該金属イオンと同極性の電圧によって金属膜の方
に速やかに移動させることができるので、金属膜の表面
に金属イオンよりなるメッキ層を良好に形成することが
できる。
【0095】本発明の基板の研磨装置が、研磨スラリー
供給管から研磨パッドの上に流下する研磨スラリーと接
触する導電部材と、該導電部材に金属のイオンと同極性
の電圧を印加する同極性電圧供給源とを備えていると、
研磨スラリー供給管から研磨パッド上に供給される研磨
スラリーに含まれている金属イオンを、該金属イオンと
同極性の電圧によって金属膜の方に速やかに移動させる
ことができるので、金属膜の表面に金属イオンよりなる
メッキ層を良好に形成することができる。
【0096】本発明の基板の研磨装置が、研磨パッド上
に拡がる研磨スラリーと接触する導電部材と、該導電部
材に金属のイオンと同極性の電圧を印加する同極性電圧
供給源とを備えていると、研磨パッド上に拡がる研磨ス
ラリーに含まれている金属イオンを、該金属イオンと同
極性の電圧によって金属膜の方に速やかに移動させるこ
とができるので、金属膜の表面に金属イオンよりなるメ
ッキ層を良好に形成することができる。
【0097】本発明の基板の研磨装置が、ヘッド導電部
と絶縁され且つ研磨パッド上に拡がる研磨スラリーと接
触する導電性被膜と、該導電性被膜に金属のイオンと同
極性の電圧を印加する同極性電圧供給源とを備えている
と、研磨パッド上に拡がる研磨スラリーに含まれている
金属イオンを、該金属イオンと同極性の電圧によって金
属膜の方に速やかに移動させることができるので、金属
膜の表面に金属イオンよりなるメッキ層を良好に形成す
ることができる。
【0098】本発明の基板の研磨装置において、研磨パ
ッドが導電性材料よりなり、研磨パッドに金属のイオン
と同極性の電圧を印加する同極性電圧供給源を備えてい
ると、研磨パッド上に拡がる研磨スラリーに含まれてい
る金属イオンを、該金属イオンと同極性の電圧によって
金属膜の方に速やかに移動させることができるので、金
属膜の表面に金属イオンよりなるメッキ層を良好に形成
することができる。
【0099】この場合、研磨パッドが、多数の導電性の
微粒子体と、該多数の微粒子体を一体化する炭素の重合
体とからと、導電性材料よりなる研磨パッドを簡易且つ
確実に得ることができる。
【0100】本発明の基板の研磨方法によると、研磨工
程において金属膜の表面が化学機械研磨されるため金属
膜の膜厚は薄くなるが、メッキ工程において金属膜の表
面にメッキ層が形成されるため、埋め込み配線が密集し
ている領域に生じるエロージョン及び埋め込み配線の配
線幅が広い領域に生じるディッシングが抑制され、埋め
込み配線の表面高さが均一化されるので、配線抵抗のバ
ラツキが減少し、これにより、埋め込み配線の信頼性が
向上する。また、リソグラフィにおける焦点深度のマー
ジンを確保することができる。
【0101】本発明の基板の研磨方法が、測定された電
流値又は抵抗値の変化量に基づいて研磨工程の終点検出
を行なう終点検出工程を備えていると、化学機械研磨の
終点を簡易且つ確実に検出することができる。
【0102】本発明の基板の研磨方法において、メッキ
工程を、金属膜の膜厚が初期膜厚の80%〜10%にな
ったときに開始すると、化学機械研磨の効率が向上する
ので、スループットを向上させることができる。
【0103】本発明の基板の研磨方法において、メッキ
工程を、金属膜の膜厚が初期膜厚の100%〜80%に
なったときに開始すると、化学機械研磨と電解メッキと
をほぼ同時に進行させることができるので、埋め込み配
線が密集している領域に生じるエロージョン及び埋め込
み配線の配線幅が広い領域に生じるディッシングを確実
に抑制して、埋め込み配線の表面高さが確実に均一化す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る研磨スラリーを
示す模式図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る基板の研磨装置
の概略断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る基板の研磨装置
の要部を示す、図2における一点鎖線で囲む部分の拡大
断面図である。
【図4】(a)〜(d)は、本発明の各実施形態に係る
基板の研磨装置を用いて行なう第1の基板の研磨方法の
各工程を示す断面図である。
【図5】(a)〜(c)は、本発明の各実施形態に係る
基板の研磨装置を用いて行なう第2の基板の研磨方法の
各工程を示す断面図である。
【図6】(a)〜(c)は、本発明の各実施形態に係る
基板の研磨装置を用いて行なう第2の基板の研磨方法の
各工程を示す斜視図である。
【図7】本発明の各実施形態に係る基板の研磨装置を用
いて行なう第2の基板の研磨方法における研磨時間と抵
抗値との関係を示す図である。
【図8】(a)〜(d)は、本発明の各実施形態に係る
基板の研磨装置を用いて行なう第3の基板の研磨方法の
各工程を示す断面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る基板の研磨装置
の概略断面図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係る基板の研磨装
置の概略断面図である。
【図11】本発明の第5の実施形態に係る基板の研磨装
置の概略断面図である。
【図12】本発明の第6の実施形態に係る基板の研磨装
置の概略断面図である。
【図13】本発明の第6の実施形態に係る基板の研磨装
置における研磨パッドの構造を示す模式図である。
【図14】従来の基板の研磨装置の概略断面図である。
【図15】従来の研磨スラリーを示す模式図である。
【図16】(a)〜(c)は、従来の基板の研磨方法の
各工程を示す断面図である。
【符号の説明】
10 研磨スラリー 11 水 12 砥粒 13 酸化剤 14 金属のイオン 20 定盤 21 研磨パッド 23 研磨スラリー供給管 24 被研磨基板 25 基板保持ヘッド 26 直流電圧源 27 電流計 30 シリコンウェハ 31 絶縁膜 31a 凸部 32 バリア層 33 銅膜 35 絶縁体 41 細幅の配線用凹状溝 42 広幅の配線用凹状溝 43 メッキ層 45 細幅の埋め込み配線 46 広幅の埋め込み配線 51 導電体 52 ローラ部材 52a ローラ 52b ローラ保持体 53 絶縁性被膜 54 導電性被膜 55 シート状体 56 導電性粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢野 敏彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平11−111657(JP,A) 特開 平1−207929(JP,A) 特開 平6−120183(JP,A) 特開 平6−120182(JP,A) 特開 平9−289183(JP,A) 特開 平9−134904(JP,A) 特開 平6−61205(JP,A) 特開 昭62−208868(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/304 B24B 37/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属膜を化学機械研磨法によって研磨す
    る際に用いられる研磨スラリーであって、前記金属膜を
    研磨する砥粒及び酸化剤と、前記金属膜を構成する金属
    と同種の金属のイオンよりなるメッキ層を前記金属膜の
    表面に形成する前記金属のイオンが含有されていること
    を特徴とする研磨スラリー。
  2. 【請求項2】 平面運動をする定盤の上に設けられた研
    磨パッドと、 化学機械研磨される金属膜を構成する金属と同種の金属
    のイオンが含有されている研磨スラリーを前記研磨パッ
    ドの上に供給する研磨スラリー供給管と、 表面に前記金属膜が形成された基板を保持し、保持した
    基板の前記金属膜を前記研磨パッドに押し付ける基板保
    持ヘッドと、 前記基板保持ヘッドにおける、保持した基板の前記金属
    膜と接触する部位に設けられたヘッド導電部と、 前記ヘッド導電部に前記金属のイオンと逆極性の電圧を
    印加する逆極性電圧供給源とを備えていることを特徴と
    する基板の研磨装置。
  3. 【請求項3】 前記研磨スラリー供給管における前記研
    磨スラリーと接触する部位に設けられた供給管導電部
    と、 前記供給管導電部に前記金属のイオンと同極性の電圧を
    印加する同極性電圧供給源とをさらに備えていることを
    特徴とする請求項2に記載の基板の研磨装置。
  4. 【請求項4】 前記研磨スラリー供給管と前記研磨パッ
    ドとの間に、前記研磨スラリー供給管から前記研磨パッ
    ドの上に流下する前記研磨スラリーと接触するように設
    けられた導電部材と、 前記導電部材に前記金属のイオンと同極性の電圧を印加
    する同極性電圧供給源とをさらに備えていることを特徴
    とする請求項2に記載の基板の研磨装置。
  5. 【請求項5】 前記研磨パッドの上に、前記研磨パッド
    上に拡がる前記研磨スラリーと接触するように設けられ
    た導電部材と、 前記導電部材に前記金属のイオンと同極性の電圧を印加
    する同極性電圧供給源とをさらに備えていることを特徴
    とする請求項2に記載の基板の研磨装置。
  6. 【請求項6】 前記基板保持ヘッドの表面に、前記ヘッ
    ド導電部と絶縁され且つ前記研磨パッド上に拡がる前記
    研磨スラリーと接触するように設けられた導電性被膜
    と、 前記導電性被膜に前記金属のイオンと同極性の電圧を印
    加する同極性電圧供給源とをさらに備えていることを特
    徴とする請求項2に記載の基板の研磨装置。
  7. 【請求項7】 前記研磨パッドは導電性材料よりなり、 前記研磨パッドに前記金属のイオンと同極性の電圧を印
    加する同極性電圧供給源をさらに備えていることを特徴
    とする請求項2に記載の基板の研磨装置。
  8. 【請求項8】 前記研磨パッドは、導電性材料よりなる
    多数の微粒子体と、該多数の微粒子体を一体化する炭素
    の重合体とからなることを特徴とする請求項7に記載の
    基板の研磨装置。
  9. 【請求項9】 平面運動をする研磨パッドの上に、研磨
    される金属膜を構成する金属と同種の金属のイオンが含
    有されている研磨スラリーを供給するスラリー供給工程
    と、 前記金属膜を前記研磨パッドに押し付けて、前記研磨パ
    ッドの上に拡がる前記研磨スラリーにより前記金属膜の
    表面を化学機械研磨する研磨工程と、 前記金属膜に前記金属のイオンと逆極性の電圧を印加す
    ることにより、前記金属膜の表面に前記研磨スラリーに
    含有されている金属のイオンよりなるメッキ層を形成す
    るメッキ工程とを備えていることを特徴とする基板の研
    磨方法。
  10. 【請求項10】 前記金属膜に流れる電流の電流値又は
    前記金属膜の抵抗値の変化量を測定し、測定された電流
    値又は抵抗値の変化量に基づいて、前記研磨工程の終点
    検出を行なう終点検出工程をさらに備えていることを特
    徴とする請求項9に記載の基板の研磨方法。
  11. 【請求項11】 前記メッキ工程は、前記研磨工程にお
    いて前記金属膜の膜厚が初期膜厚の80%〜10%にな
    ったときに開始することを特徴とする請求項9に記載の
    基板の研磨方法。
  12. 【請求項12】 前記メッキ工程は、前記研磨工程にお
    いて前記金属膜の膜厚が初期膜厚の100%〜80%に
    なったときに開始することを特徴とする請求項9に記載
    の基板の研磨方法。
JP33255297A 1997-12-03 1997-12-03 研磨スラリー、基板の研磨装置及び基板の研磨方法 Expired - Fee Related JP3507678B2 (ja)

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