JP3507291B2 - ズームレンズ - Google Patents
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Description
し、特に非球面をレンズ系中の一部に適切に用いること
により、広角端のFナンバ−が1.7程度と大口径でし
かも広角(広角端画角2ω=58゜〜70゜)、変倍比
12〜35程度と高変倍比の全変倍範囲にわたり良好な
る光学性能を有したテレビカメラや写真用カメラ、そし
てビデオカメラ等に好適なズ−ムレンズに関するもので
ある。
そしてビデオカメラ等には大口径、高変倍でしかも高い
光学性能を有したズ−ムレンズが要求されている。
レビカメラでは操作性、機動性が重視され、その要求に
答えて撮像デバイスも2/3インチや1/2インチの小
型のCCD(固体撮像素子)が主流となっている。
力を有しているため、これを用いるズ−ムレンズに対し
ては、画面中心から画面周辺まで解像力が略均一である
ことが要求されている。
差等の緒収差が良好に補正され画面全体が高い光学性能
を有していることが要望されている。更に大口径、広
角、高変倍比でしかも小型軽量であること、そして撮像
手段の前方に色分解光学系や各種のフィルタ−を配置す
るため、長いバックフォ−カスを有していること等が要
望されている。
用(フォ−カス用)の正の屈折力の第1群、変倍用の負
の屈折力の第2群、変倍に伴って変動する像面を補正す
るための正又は負の屈折力の第3群、そして結像用の正
の屈折力の第4群の4つのレンズ群よりなる所謂4群ズ
−ムレンズは比較的高変倍比化及び大口径化が容易であ
るため、放送用のカラ−テレビカメラ用のズ−ムレンズ
に多く用いられている。
6〜1.9程度、変倍比13程度の大口径比、高変倍の
4群ズ−ムレンズが、例えば特開昭54−127322
号公報で提案されている。
大口径比(Fナンバ−1.7〜1.8)で高変倍比(変
倍比12〜35)で、広角(広角端画角2ω=58゜〜
70゜)でしかも全変倍範囲にわたり高い光学性能を得
るには各レンズ群の屈折力やレンズ構成を適切に設定す
る必要がある。
く、高い光学性能得るには、例えば各レンズ群のレンズ
枚数を増加させて収差補正上の設計の自由度を増やすこ
とが必要となってくる。
−ムレンズを達成しようとすると、どうしてもレンズ枚
数が増加し、レンズ系全体が大型化してくるという問題
点が生じてきて、小型軽量化の要望に答えることができ
なくなってしまう。
心の最も像コントラストが良い点、所謂ベスト像面の変
倍に伴う変動が問題となってくる。これは主に変倍に伴
う球面収差の変動に起因している。この球面収差は3次
の収差係数の領域において口径の3乗で影響するため、
大口径化の最大の問題点となっている。
ム比をZ、広角端の焦点距離をfwとすると、図33に
示すように球面収差が0の広角端よりズ−ム位置fm=
fw×Z1/4付近まではガウス像面に対してアンダ−
(マイナス)傾向となる。そしてズ−ム位置fm=fw
×Z1/4付近を過ぎるとアンダ−量が少なくなり、ある
ズ−ム位置で0となり、今度はオ−バ−(プラス)傾向
となる。
ム比である。
ンズ系が暗くなってくる)Fドロップの始まるズ−ム位
置fd=(Fno.w/Fno.t)×ft付近で最も
オ−バ−(プラス)となり、このズ−ム位置を過ぎると
望遠端にかけてオ−バ−量が少なくなり、望遠端では略
0となってくる。
望遠端のFナンバ−、ftは望遠端の焦点距離である。
有するズ−ムレンズでは望遠側での球面収差の制御が非
常に困難となる。
像性能のうち歪曲収差が最大の問題点となる。これは歪
曲収差が3次の収差係数の領域において画角の3乗で影
響することが原因となっている。
点距離fw)ではかなり大きなアンダ−(マイナス)と
なっている。そして、広角端fwから望端(焦点距離f
t)に行くに従い順次オ−バ−(プラス)の方向に大き
くなり、歪曲収差が0のズ−ム位置を通り、ズ−ム位置
fm=fw×Z1/4付近でオ−バ−の値が最大になって
くる。そして、焦点距離fmから望遠端ftにかけて順
次オ−バ−の量が小さくなってくる。この傾向は広角端
の画角が大きくなるに連れ大きくなるため、ズ−ムレン
ズの広角化を図る際には広角側での歪曲収差の制御が非
常に困難となる。
たり良好に補正するために、従来は合焦用レンズ群や変
倍系のレンズ枚数を増加させて補正していた。このため
レンズ系全体が大型化及び複雑化してくるという問題点
があった。
球面の導入が、例えば特開平7−35978号公報で提
案されている。
し、大口径比で、しかも超広角から始まる高変倍比のズ
−ムレンズにおいては非球面の導入方法の見直しが必要
となってきている。
倍比のズ−ムレンズにおいては球面収差は望遠側で大き
く変動し、歪曲収差は広角側で大きく変動する。この両
方の収差を良好に補正するためには、変倍部中の適切な
レンズ面に非球面を導入する必要がある。
各レンズ群の屈折力やFナンバ−値等を適切に設定する
と共に少なくとも1つのレンズ面に非球面を施すことに
より、変倍に伴う緒収差の変動を少なくし、特に望遠側
における球面収差と広角側の歪曲収差を良く補正し、全
変倍範囲にわたり高い光学性能を有した広角端のFナン
バ−1.7程度、広角(広角端画角2ω=58゜〜70
゜程度)で、変倍比12〜35程度の大口径比で高変倍
比のズ−ムレンズの提供を目的とする。
は、物体側より順に、変倍の際に固定の正の屈折力の第
1群、変倍用の負の屈折力の第2群、変倍に伴う像面変
動を補正する為の第3群、そして固定の正の屈折力の第
4群を有し、前記第1群において、前記第1群は物体側
より順に、少なくとも1つの負レンズと少なくとも3つ
の正レンズより構成され、ズーム比をZ、軸上光束の最
大入射高をht、広角端での最大画角の軸外光束におけ
る最大入射高をhw、変倍比Z1/4におけるズ−ム位
置での最大画角の軸外光束の最大入射高をhzとしたと
き、0.95>hw/ht、且つ0.90>hw/hz
を満足する位置の少なくとも1つのレンズ面に非球面A
S1が施されており、前記非球面AS1は正の屈折面に
施した場合にはレンズ周辺部に行くに従い正の屈折力が
弱くなる形状を成し、負の屈折面に施した場合にはレン
ズ周辺部に行くに従い負の屈折力が強くなる形状を成
し、該非球面AS1にレンズ有効径の10割、9割、7
割における非球面量を各々Δ10、Δ9、Δ7、前記第
1群の焦点距離をf1としたとき、 3.7×10−4<|△10/f1|<4.6×10
−3 2.2×10−4<|△9/f1|<3.0×10−3
・・ 6.7×10−5<|△7/f1|<1.1×10−3 なる条件を満足するズ−ムレンズにある。
ナンバ−を各々ft、Fno.t、前記第1群の焦点距
離をf1、Fナンバ−をFno.1 = f1/(ft/
Fno.t)とし、前記第2群の広角端における横倍率
をβ2w、ズ−ム比をZとし、 10 < Z 0.8 < Fno.1 < 1.6 ・・ −0.45 < β2w < −0.15 ・・ なる条件式を満足することにある。
くとも1つの負レンズと少なくとも3つの正レンズより
構成され、該負レンズのアッベ数をν1n、該3つの正
レンズのアッベ数の平均値をν1pとしたとき、 |ν1n − ν1p| > 42.5 ・・ なる条件を満足することにある。
AS2が施されており、非球面AS2は正の屈折面に施
した場合にはレンズ周辺部に行くに従い正の屈折力が強
くなる形状を成し、負の屈折面に施した場合には負の屈
折力が弱くなる形状を成すことにある。
1〜4の広角端におけるレンズ断面図である。
正の屈折力のフォ−カス群(前玉レンズ群)である。
バリエ−タであり、光軸上を像面側へ単調に移動させる
ことにより、広角端(ワイド)から望遠端(テレ)への
変倍を行っている。Cは負の屈折力のコンペンセ−タで
あり、変倍に伴う像面変動を補正するために光軸上を物
体側へ凸の軌跡を有してを非直線的に移動している。バ
リエ−タVとコンペンセ−タCとで変倍系を構成してい
る。
力の固定のリレ−群である。Pは色分解プリズムや光学
フィルタ−等であり、同図ではガラスブロックとして示
している。
は、上述の諸条件を満足させることにより全変倍範囲に
わたり収差変動を良好に補正し、高い光学性能を得てい
る。
の特徴について説明する。
りズ−ム比が12〜35倍程度のズ−ムレンズにおいて
は、前玉レンズ群及びバリエ−タへの軸上光線の入射高
は図25〜図28に示すように広角端から望遠端にかけ
て順次高くなり、Fドロップのあるズ−ムレンズではF
ドロップ開始位置(ズ−ム位置fd、図27)で各々最
も高くなる。そして望遠端ではFドロップのために前玉
レンズ群では一定となり、バリエ−タでは低くなる。
においてはバリエ−タの有効径いっぱいを通過している
が、ズ−ム位置fm=fw×Z1/4では前玉レンズ群内
の入射高は急激に高くなり、逆にバリエ−タ内の入射高
は急激に低くなる。この傾向は広角化、高倍率化、小型
軽量化を目指すと顕著になる。
抑制をするとき、1面の非球面では広角側で変動の大き
い歪曲収差と望遠側で変動の大きい球面収差の両者を効
率よく補正しようとすると非常に困難となる。それは歪
曲収差と球面収差とでは収差としての性質上の問題から
各々を補正するための非球面形状とその非球面量が大き
く異なるため、どちらかの収差に着目して非球面を施す
ときに他方の収差に高次の収差等の悪影響を及ぼしてし
まうからである。
射高の3乗で影響する球面収差を補正するために全変倍
範囲中軸上光線が最も高くなる前玉レンズ群を構成する
レンズ面のうち、軸上光束の最大入射高をht、広角端
での最大画角の軸外光束の最大入射高をhw、変倍比Z
1/4におけるズ−ム位置での最大画角の軸外光束の最大
入射高をhzとしたとき、0.95>hw/ht、且つ
0.90>hw/hzを満足する少なくとも1つのレン
ズ面に非球面AS1を施したことを最大の特徴としてい
る。
を補正するための非球面を前玉レンズ群F中の正の屈折
面に施した場合にはレンズ周辺部に行くに従い正の屈折
力が弱くなる形状を成し、負の屈折面に施した場合には
レンズ周辺部に行くに従い負の屈折力が強くなる形状を
成すことにより、望遠端近傍での球面収差がアンダ−
(マイナス)となること補正することで望遠側の球面収
差の変動を良好に抑制している。
ム位置fm=fw×Z1/4での前玉レンズ群内の軸外入
射高が急激に高くなることによって軸外光線が前玉レン
ズ群の正の屈折力により強く跳ね上げられることに起因
する歪曲収差のオ−バ−(プラス)を抑制することが可
能にもなる。
の歪曲収差に関しては逆効果であり、広角端での強い負
の屈折力に起因するアンダ−(マイナス)の歪曲収差を
正の屈折力により強く跳ね上げることで歪曲収差を抑制
することが困難となってしまう。
ち0.95>hw/ht、且つ0.9>hw/hzを満
足するレンズ面に導入することは、全変倍範囲中での最
大軸上光線入射高が広角端の最大画角の軸外光束入射高
よりも高く、且つ広角端とズ−ム位置fm=fw×Z
1/4での最大画角の軸外光線入射高の変化が大きいこと
であり、望遠端でのアンダ−の球面収差とズ−ム位置f
m=fw×Z1/4 でのオ−バ−の歪曲収差を良好に補正
しつつ、広角端でのアンダ−の歪曲収差に悪影響を与え
ず、この非球面形状の効果としては非常に有効となるわ
けである。
を広角化による望遠側の球面収差を良好に補正するため
に、前述の条件式を満足するように非球面の中心部は
ほぼ球面で、周辺ほど非球面が大きくなる形状としてい
る。
系において、ズ−ム全域のうち広角端近傍のごく一部の
ズ−ム範囲のみ非球面の歪曲収差増加作用を抑制し、他
のズ−ム領域においては球面収差や歪曲収差等への収差
補正効果を最大限に引き出すためのものである。
ンズ面を適切に設定して広角側での歪曲収差と望遠側で
の球面収差の変動を良好に補正し、全変倍範囲で高い光
学性能を得ている。
(10 < Z)を有し、さらにズ−ム全域にて大口径化
されたズ−ムレンズを実現するために、まず前玉レンズ
群Fに条件式を満足するような明るいものを用いてい
る。これにより望遠端での球面収差を良好に補正しつ
つ、レンズ系全体の大口径化及び小型化を同時に図って
いる。
前玉レンズ群Fの収差分担が急激に増加するため、球面
収差の変動を良好に補正することが難しくなり、また上
限値を超えると大口径化及び小型化が難しくなってく
る。
足するようにしている。これにより所定の変倍比を確保
しつつ全変倍範囲にわたり収差変動が少なく良好なる光
学性能を得ている。
難しくなり、また上限値を超えると変倍系における収差
補正分担が急激に増加するため全変倍範囲にわたり収差
変動を少なくし、高い光学性能を得るのが難しくなって
くる。
体側より順に、少なくとも1つの負レンズと3つの正レ
ンズより構成し、負レンズにより球面収差を発散させ且
つ前玉群全体での主点を物体側に押し出すことでズ−ム
レンズの高性能化と小型化を達成することに加え、負レ
ンズのアッベ数をν1n、該3つの正レンズのアッベ数
の平均値をν1pとしたとき、条件式を満足すること
で高倍率化による主に望遠側の色消しを充分なものとし
ている。
補正するために、前玉レンズ群の凸レンズにはアッベ数
が90を超える光学材料を一部用いたとしても、前玉レ
ンズ群全体の色消しはなかなか向上しない。その他の凸
レンズや凹レンズにも色消しを分担する必要があるから
である。このため、本実施例では前玉レンズ群を構成す
る凸レンズのアッベ数の平均を用いて前玉レンズ群全体
での色消し条件を条件式のように設定している。
徴について説明する。
有し、広角端画角2ωは69°を超えている。R1から
R8はフォ−カスのための正の屈折力を有する前玉レン
ズ群Fである。R9からR17は変倍のためにワイド
(広角端)からテレ(望遠端)へ像面側へ単調に移動す
るバリエ−タVである。R18からR20は変倍に伴う
像点補正の作用を有するコンペンセ−タCであり負のパ
ワ−(屈折力)を有し、ワイドからテレへの変倍に際
し、物体側へ凸状の弧を描くように移動する。SP(2
1)は絞りである。R22からR38は結像作用を有す
るリレ−群Rであり、R39からR41は色分解プリズ
ムと等価なガラスブロックである。
玉レンズ群にFナンバ−Fno.1をFno.1=f1
/(ft/Fno.t)と定義したとき、Fno.1=
1.09という大口径である。これらの大口径に対し前
玉レンズ群では物体側から順に、凹、凸、凸、凸の4枚
のレンズ構成とし、凹レンズにより球面収差を発散さ
せ、前玉レンズ群内での球面収差の発生を抑制してい
る。さらに前玉レンズ群内の色消しを良好に補正するた
めに、前玉レンズ群の凸レンズにはアッベ数が90を超
える光学材料を一部用いている。しかしながら、アッベ
数が90を超える光学材料を凸レンズの一部に用いただ
けでは前玉レンズ群全体の色消しが向上しない。このた
め、本実施例では前玉レンズ群を構成する凹レンズのア
ッベ数を25程度、凸レンズのアッベ数の平均を74程
度として前玉レンズ群全体での色消しを良好なものとし
ている。このとき、前述の条件式は|ν1n− ν1p
|=48.5 である。
については、ズ−ム比が20倍であるため、横倍率の絶対
値がβ2w=−0.255としている。バリエ−タVで
は物体側から順に、像面側に強い凹面を向けた形状の凹
レンズ、比較的アッベ数の小さい凸レンズ、凹レンズ、
比較的屈折率の小さい凸レンズ、凹レンズより構成し、
歪曲収差、球面収差、コマ収差のバリエ−タ内での発生
を抑制すると共に色収差の変動も効果的に補正してい
る。
しており、前玉レンズ群内での望遠端でのアンダ−の球
面収差とズ−ム位置fm=fw×Z1/4でのオ−バ−の
歪曲収差を同時に且つ効率良く補正している。このと
き、全変倍範囲中での最大軸上光線入射高が広角端の最
大画角の軸外光束入射高よりも高く、且つ広角端とズ−
ム位置fm=fw×Z1/4での最大画角の軸外光線入射
高の変化が大きいことを有効に利用しており、hw/h
t=0.781、hw/hz=0.745である。非球
面の方向は光軸からの離れ量が大きくなるに連れ正のパ
ワ−が弱くなる方向であり、高次の領域まで効率良く球
面収差と歪曲収差を補正するために、非球面係数B、
C、D、Eまで使用している。このときの非球面量はR
5の入射光線最大高にて302.4μmである。
しており、特に広角端近傍においてのみ軸外光線が通過
することを利用して広角端近傍のアンダ−の歪曲収差を
補正している。非球面の方向は光軸からの離れ量が大き
くなるに連れ正のパワ−が強くなる方向であり、高次の
領域まで効率良く歪曲収差を補正するために、非球面係
数B、C、D、Eまで使用している。このときの非球面
量はR9の入射光線最大高にて168.4μmである.
図5〜図9に、各ズ−ム位置における球面収差、非点収
差、歪曲収差を示す。
有し、広角端画角2ωは65°を超えている。R1から
R10はフォ−カスのための正の屈折力を有する前玉レ
ンズ群Fである。R11からR18は変倍のためにワイ
ド(広角端)からテレ(望遠端)へ像面側へ単調に移動
するバリエ−タVである。R19からR21は変倍に伴
う像点補正の作用を有するコンペンセ−タCであり負の
パワ−(屈折力)を有し、ワイドからテレへの変倍に際
し、物体側へ凸状の弧を描くように移動する。SP(2
2)は絞りである。R23からR39は結像作用を有す
るリレ−群Rであり、R40からR42は色分解プリズ
ムと等価なガラスブロックである。
玉レンズ群にFナンバ−Fno.1をFno.1=f1
/(ft/Fno.t)と定義したとき、Fno.1=
1.10という大口径である。これらの大口径に対し前
玉レンズ群では物体側から順に、凹、凸、凸、凸、凸の
5枚のレンズ構成とし、凹レンズにより球面収差を発散
させ、前玉レンズ群内での球面収差の発生を抑制してい
る。さらに前玉レンズ群内の色消しを良好に補正するた
めに、前玉レンズ群の凸レンズにはアッベ数が80〜9
0を超える光学材料を一部用いている。しかしながら、
アッベ数が80〜90を超える光学材料を凸レンズの一
部に用いただけでは前玉レンズ群全体の色消しが向上し
ない。このため、本実施例では前玉レンズ群を構成する
凹レンズのアッベ数を25程度、凸レンズのアッベ数の
平均を74程度として前玉レンズ群全体での色消しを良
好なものとしている。このとき、前述の条件式は|ν1
n−ν1p|=48.9である。
については、ズ−ム比が15倍であるため、横倍率の絶
対値がβ2w=−0.291としている。バリエ−タV
では物体側から順に、像面側に強い凹面を向けた形状の
凹レンズ、凹レンズ、凸レンズ、凹レンズより構成し、
歪曲収差、球面収差、コマ収差のバリエ−タ内での発生
を抑制すると共に色収差の変動も効果的に補正してい
る。
しており、前玉レンズ群内での望遠端でのアンダ−の球
面収差とズ−ム位置fm=fw×Z1/4でのオ−バ−の
歪曲収差を同時に且つ効率良く補正している。このと
き、全変倍範囲中での最大軸上光線入射高が広角端の最
大画角の軸外光束入射高よりも高く、且つ広角端とズ−
ム位置fm=fw×Z1/4での最大画角の軸外光線入射
高の変化が大きいことを有効に利用しており、hw/h
t=0.901、hw/hz=0.853である。
なるに連れ正のパワ−が弱くなる方向であり、高次の領
域まで効率良く球面収差と歪曲収差を補正するために、
非球面係数B、C、D、Eまで使用している。このとき
の非球面量はR5の入射光線最大高にて29.7μmで
ある。
施しており、特に広角端近傍においてのみ軸外光線が通
過することを利用して広角端近傍のアンダ−の歪曲収差
を補正するとともに、バリエ−タ内の球面収差の発散作
用を抑制している。非球面の方向は光軸からの離れ量が
大きくなるに連れ正のパワ−が強くなる方向であり、高
次の領域まで効率良く歪曲収差と球面収差を補正するた
めに、非球面係数B、C、D、Eまで使用している。こ
のときの非球面量はR18の入射光線最大高にて10
2.3μmである.図10〜図14に、各ズ−ム位置に
おける球面収差、非点収差、歪曲収差を示す。
有し、広角端画角2ωは62°を超えている。R1から
R10はフォ−カスのための正の屈折力を有する前玉レ
ンズ群Fである。R11からR19は変倍のためにワイ
ド(広角端)からテレ(望遠端)へ像面側へ単調に移動
するバリエ−タVである。R20からR22は変倍に伴
う像点補正の作用を有するコンペンセ−タCであり負の
パワ−(屈折力)を有し、ワイドからテレへの変倍に際
し、物体側へ凸状の弧を描くように移動する。SP(2
3)は絞りである。R24からR40は結像作用を有す
るリレ−群Rであり、R41からR43は色分解プリズ
ムと等価なガラスブロックである。
玉レンズ群にFナンバ−Fno.1をFno.1=f1
/(ft/Fno.t)と定義したとき、Fno.1=
0.866という大口径である。これらの大口径に対し
前玉レンズ群では物体側から順に、凹、凸、凸、凸、凸
の5枚のレンズ構成とし、凹レンズにより球面収差を発
散させ、前玉レンズ群内での球面収差の発生を抑制して
いる。さらに前玉レンズ群内の色消しを良好に補正する
ために、前玉レンズ群の凸レンズにはアッベ数が80を
超える光学材料を一部用いている。しかしながら、アッ
ベ数が80を超える光学材料を凸レンズの一部に用いた
だけでは前玉レンズ群全体の色消しが向上しない。この
ため、本実施例では前玉レンズ群を構成する凹レンズの
アッベ数を25程度、凸レンズのアッベ数の平均を71
程度として前玉レンズ群全体での色消しを良好なものと
している。このとき、前述の条件式は|ν1n−ν1p
|=45.5 である。
については、ズ−ム比が12倍であるため、横倍率の絶
対値がβ2w=−0.429と比較的大きいものとして
いる。バリエ−タVでは物体側から順に、像面側に強い
凹面を向けた形状の凹レンズ、比較的アッベ数の小さい
凸レンズ、凹レンズ、比較的屈折率の小さい凸レンズ、
凹レンズより構成し、歪曲収差、球面収差、コマ収差の
バリエ−タ内での発生を抑制すると共に色収差の変動も
効果的に補正している。
しており、前玉レンズ群内での望遠端でのアンダ−の球
面収差とズ−ム位置fm=fw×Z1/4でのオ−バ−の
歪曲収差を同時に且つ効率良く補正している。このと
き、全変倍範囲中での最大軸上光線入射高が広角端の最
大画角の軸外光束入射高よりも高く、且つ広角端とズ−
ム位置fm=fw×Z1/4での最大画角の軸外光線入射
高の変化が大きいことを有効に利用しており、hw/h
t=0.669、hw/hz=0.786である。
なるに連れ正のパワ−が弱くなる方向であり、高次の領
域まで効率良く球面収差と歪曲収差を補正するために、
非球面係数B、C、D、Eまで使用している。このとき
の非球面量はR9の入射光線最大高にて241.4μm
である。
施しており、特に広角端近傍においてのみ軸外光線が通
過することを利用して広角端近傍のアンダ−の歪曲収差
を補正している。非球面の方向は光軸からの離れ量が大
きくなるに連れ正のパワ−が強くなる方向であり、高次
の領域まで効率良く歪曲収差を補正するために、非球面
係数B、C、D、Eまで使用している。このときの非球
面量はR11の入射光線最大高にて651.2μmであ
る 図15〜図19に、各ズ−ム位置における球面収差、非
点収差、歪曲収差を示す。
有し、広角端画角2ωは57°を超えている。R1から
R8はフォ−カスのための正の屈折力を有する前玉レン
ズ群Fである。R9からR16は変倍のためにワイド
(広角端)からテレ(望遠端)へ像面側へ単調に移動す
るバリエ−タVである。R17からR19は変倍に伴う
像点補正の作用を有するコンペンセ−タCであり負のパ
ワ−(屈折力)を有し、ワイドからテレへの変倍に際
し、物体側へ凸状の弧を描くように移動する。SP(2
0)は絞りである。R21からR37は結像作用を有す
るリレ−群Rであり、R38からR40は色分解プリズ
ムと等価なガラスブロックである。
玉レンズ群にFナンバ−Fno.1をFno.1=f1
/(ft/Fno.t)と定義したとき、Fno.1=
1.52という大口径である。これらの大口径に対し前
玉レンズ群では物体側から順に、凹、凸、凸、凸の4枚
のレンズ構成とし、凹レンズにより球面収差を発散さ
せ、前玉レンズ群内での球面収差の発生を抑制してい
る。さらに前玉レンズ群内の色消しを良好に補正するた
めに、前玉レンズ群の凸レンズにはアッベ数が90を超
える光学材料を一部用いている。しかしながら、アッベ
数が90を超える光学材料を凸レンズの一部に用いただ
けでは前玉レンズ群全体の色消しが向上しない。このた
め、本実施例では前玉レンズ群を構成する凹レンズはア
ッベ数は37程度であるが、凸レンズのアッベ数の平均
は82程度として前玉レンズ群全体での色消しを良好な
ものとしている。このとき、前述の条件式は|ν1n−
ν1p|=45.0である。
については、ズ−ム比が35倍であるため、横倍率の絶
対値がβ2w=−0.182と比較的小さいものとして
いる。バリエ−タVでは物体側から順に、像面側に強い
凹面を向けた形状の凹レンズ、比較的アッベ数の小さい
凸レンズ、凹レンズ、比較的屈折率の小さい凸レンズ、
凹レンズより構成し、歪曲収差、球面収差、コマ収差の
バリエ−タ内での発生を抑制すると共に色収差の変動も
効果的に補正している。
すように、その適切なパワ−配置により、全変倍範囲中
で前玉レンズ群を構成する全てのレンズ面は前述の非球
面導入条件0.95>hw/ht、且つ0.90>hw
/hを満足する。このため、前玉レンズ群における非球
面はR1面とR7面に施しており、前玉レンズ群内での
望遠端でのアンダ−の球面収差とズ−ム位置fm=fw
×Z1/4でのオ−バ−の歪曲収差を同時に且つ効率良く
補正している。このとき、全変倍範囲中での最大軸上光
線入射高が広角端の最大画角の軸外光束入射高よりも高
く、且つ広角端とズ−ム位置fm=fw×Z1/4での最
大画角の軸外光線入射高の変化が大きいことを有効に利
用しており、hw/ht=0.506、hw/hz=
0.547である。
光軸からの離れ量が大きくなるに連れ負のパワ−が強く
なる方向であり、R7面の非球面に関しては光軸からの
離れ量が大きくなるに連れ正のパワ−が弱くなる方向で
あり、双方の非球面は共に高次の領域まで効率良く球面
収差と歪曲収差を補正するために、非球面係数B、C、
D、Eまで使用している。このときの非球面量はR1、
R7のそれぞれの入射光線最大高にて54.5μm、2
39.9μmである。
球面収差、非点収差、歪曲収差を示す。
例においてRiは物体側より順に第i番目のレンズ面の
曲率半径、Diは物体側より第i番目のレンズ厚及び空
気間隔、Niとνiは各々物体側より順に第i番目のレ
ンズの材質の屈折率とアッベ数である。
方向にH軸、光の進行方向を正とし、Rを近軸曲率半
径、k、B,C,D,Eを各々非球面係数としたとき、
ズームレンズにおいて変倍レンズ群の広角端での横倍率
や前玉レンズ群のFナンバー、バリエータのレンズ配置
等を適切に設定すると共に前玉群内の軸上光束の最大入
射高をht、広角端の最大画角の軸外光束における最大
入射高をhw、変倍比Z1/4におけるズ−ム位置での最
大画角の軸外光束の最大入射高をhzとしたとき、0.
95>hw/ht、且つ0.90>hw/hzを満足す
る少なくとも1つのレンズ面に少なくとも1面の非球面
を施すことにより望遠端近傍の球面収差を少なくし、さ
らに広角側の歪曲収差の変動をバリエータ内に非球面を
施すことにより補正し、さらに変倍に伴う被点収差、コ
マ収差、色収差の変動をバランス良く補正し、全変倍範
囲にわたり高い光学性能を有した広角端のFナンバー
1.7程度、広角端画角2ω=57°〜70°程度、変
倍比12〜35程度の大口径で広角、高変倍比のズーム
レンズを達成することができる。
図
差図
差図
収差図
収差図
差図
収差図
収差図
の収差図
の収差図
差図
収差図
収差図
収差図
の収差図
収差図
収差図
収差図
の収差図
の収差図
Claims (5)
- 【請求項1】 物体側より順に、変倍の際に固定の正の
屈折力の第1群、変倍用の負の屈折力の第2群、変倍に
伴う像面変動を補正する為の第3群、そして固定の正の
屈折力の第4群を有し、前記第1群において、前記第1群は物体側より順に、少なくとも1つの負レン
ズと少なくとも3つの正レンズより構成され、 ズーム比をZ、軸上光束の最大入射高をht、広角端で
の最大画角の軸外光束における最大入射高をhw、変倍
比Z1/4におけるズ−ム位置での最大画角の軸外光束
の最大入射高をhzとしたとき、 0.95>hw/ht、且つ0.90>hw/hzを満
足する位置の少なくとも1つのレンズ面に非球面AS1
が施されており、前記非球面AS1は正の屈折面に施し
た場合にはレンズ周辺部に行くに従い正の屈折力が弱く
なる形状を成し、負の屈折面に施した場合にはレンズ周
辺部に行くに従い負の屈折力が強くなる形状を成し、該
非球面AS1にレンズ有効径の10割、9割、7割にお
ける非球面量を各々Δ10、Δ9、Δ7、前記第1群の
焦点距離をf1としたとき、 3.7×10−4<|Δ10/f1|<4.6×10
−3 2.2×10−4<|Δ9/f1|<3.0×10−3 6.7×10−5<|Δ7/f1|<1.1×10−3 なる条件を満足することを特徴とするズ−ムレンズ。 - 【請求項2】 全系の望遠端における焦点距離とFナン
バ−を各々ft、Fno.t、前記第1群の焦点距離を
f1、Fナンバ−をFno.1=f1/(ft/Fn
o.t)とし、前記第2群の広角端における横倍率をβ
2w、ズ−ム比をZとし、 10<Z 0.8 <Fno.1<1.6 −0.45<β2w<−0.15 なる条件式を満足することを特徴とする請求項1のズー
ムレンズ。 - 【請求項3】 前記第1群は物体側より順に、少なくと
も1つの負レンズと少なくとも3つの正レンズより構成
され、該負レンズのアッベ数をν1n、該3つの正レン
ズのアッベ数の平均値をν1pとしたとき、 |ν1n−ν1p|>42.5 なる条件を満足することを特徴とする請求項1と2記載
のズ−ムレンズ。 - 【請求項4】 前記第2群に少なくとも1面の非球面A
S2が施されており、非球面AS2は正の屈折面に施し
た場合にはレンズ周辺部に行くに従い正の屈折力が強く
なる形状を成し、負の屈折面に施した場合には負の屈折
力が弱くなる形状を成すことを特徴とする請求項1〜3
記載のズ−ムレンズ。 - 【請求項5】 請求項1〜5のいずれか一項記載のズー
ムレンズを有するテレビカメラ。
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