JP3506977B2 - 現像ローラ及びこの現像ローラを備えた現像装置 - Google Patents

現像ローラ及びこの現像ローラを備えた現像装置

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JP3506977B2 JP31544899A JP31544899A JP3506977B2 JP 3506977 B2 JP3506977 B2 JP 3506977B2 JP 31544899 A JP31544899 A JP 31544899A JP 31544899 A JP31544899 A JP 31544899A JP 3506977 B2 JP3506977 B2 JP 3506977B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式や静
電記録方式の複写装置やプリンタ等といった画像形成装
置に使用される現像ローラ及びこの現像ローラを備えた
現像装置に係る。特に、本発明は、現像ローラの外表面
に磁気ブラシの現像剤層を形成し、感光体ドラム等の像
担持体の表面に形成された静電潜像を現像剤によって顕
像化する際の現像剤の搬送性の向上対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真方式等を利用した複
写装置やプリンタ等の画像形成装置には、感光体ドラム
の表面に形成された静電潜像を、現像ローラによって搬
送された現像剤によって顕像化するための現像装置が備
えられている。つまり、この現像装置によって感光体ド
ラム表面の静電潜像をトナー像として可視化することが
行われている。
【0003】この種の現像装置では、現像ローラの外表
面部分を金属製の現像スリーブによって構成し、現像剤
容器内に収容した現像剤を現像スリーブの表面に担持さ
せ、現像ローラの回転により、現像剤を感光体ドラムと
対向する現像領域まで搬送する。この現像領域において
現像スリーブ表面の現像剤を感光体ドラム上の静電潜像
上に吸着させ、この静電潜像を可視化している。
【0004】現像剤としては、磁性トナーからなる1成
分磁性現像剤、非磁性トナーからなる1成分非磁性現像
剤、非磁性トナーと磁性キャリアとからなる2成分現像
剤がある。使用する現像剤に応じて現像スリーブの材質
は選択される。
【0005】上記2成分現像剤を使用する場合は、現像
スリーブの内部に磁石等の磁気発生部材が設けられる。
この場合、現像スリーブの材質としては非磁性の金属が
使用され、現像スリーブの表面は、トナーの保持や搬
送、トナーへの良好な摩擦帯電電荷付与のために、適当
な粗面として形成される。また、良好な現像を実現する
ために、現像の際には現像スリーブに現像バイアス電圧
が印加されている。この現像バイアス電圧としてはAC
電圧、DC電圧またはこれら両者を重畳した電圧が使用
される。このため、現像スリーブの材質としては導電性
を有する金属材料が使用されている。
【0006】このような現像スリーブを使用した場合の
現像剤の搬送性を良好に得ることを目的として、例え
ば、実開平5−25459号公報、特開平6−2361
13号公報、特開平11−52709号公報に開示され
ているものがある。
【0007】上記実開平5−25459号公報では、現
像スリーブの表面に軸方向に延びる複数のV溝を設ける
と共にこの表面を粗面化処理している。特開平6−23
6113号公報では、現像スリーブに深さ0.5μm以
上で且つ使用する磁性トナーの粒子径よりも小さい溝を
形成している。特開平11−52709号公報では、現
像ローラの周囲に発泡弾性体層を設け、この発泡弾性体
層の外周面に凹凸を形成している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年、画像形成装置に
あっては、その高速化が要求されつつある。この高速化
を実現するためには現像ローラの回転速度も高速化する
必要がある。
【0009】しかしながら、上述した各公報に開示され
ている現像ローラにあっては、この高速化に伴う現像剤
の搬送量の低下を避けることができない。このため、画
像濃度の低下やドクターブレードとの間の摺擦ストレス
の増加による現像剤の劣化によるライフ性能の悪化を招
いてしまう。
【0010】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、現像ローラの回転速
度を高速化した場合であっても、現像剤の搬送量の低下
を招くことが無く、画像濃度の低下やライフ性能の悪化
を回避することができる現像ローラ及び現像装置を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、現像ローラの外表面の形状の最適化を図
ることにより、現像ローラの回転速度に拘りなく現像剤
の搬送量を安定して得ることができるようにしている。
【0012】 具体的には、剛性を有すると共に、像担
持体上に形成された潜像を現像するために外表面に現像
剤を担持する現像ローラを前提とする。この現像ローラ
に対し、上記外表面に、ローラ軸心方向に沿って延びる
溝をローラ周方向の複数箇所に形成する。また、この溝
の断面形状を、ローラ周方向の幅寸法がローラ外周側に
向かって次第に拡大する略台形状であって、溝の底面と
この底面に連続する各壁面とによって成される両角部の
角度が共に鈍角に設定されており、回転方向上流側に位
置する角部の角度よりも回転方向下流側に位置する角部
の角度の方が小さくなるように形成している。
【0013】 この特定事項により、従来のようなV字
溝等の凹部を現像ローラ外表面に形成した場合に比べて
現像剤の搬送量を過不足無く得ることができる。このた
め、現像ローラの回転速度を高速化した場合であっても
画像濃度が低下してしまうといった状況を回避すること
ができ、安定した画像形成を行うことが可能になる。ま
た、両角部を共に鈍角に設定しているので、溝内への現
像剤の入り込みを容易に行うことと、現像ローラの外表
面とドクターブレードとの摺擦による現像剤へのストレ
スの低減とを両立することができる。このため、現像剤
の搬送量を十分に確保することができると共に、現像剤
を機械的な力により劣化させたり、ドクターブレードの
劣化や損傷を回避することができる。その結果、現像剤
の良好な搬送性の確保、現像剤の耐久性の向上が図れ
て、長期間に亘って安定した高画質の画像形成を行うこ
とが可能になる。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】 尚、実施形態上の具体構成としては以下
のものが掲げられる。先ず、ローラ外表面部分の形状の
具体構成として、上記溝が形成されることによりローラ
外表面に凹部及び凸部が周方向に亘って交互に形成さ
れ、この凹部におけるローラ軸心に直交する方向の断面
積を、凸部におけるローラ軸心に直交する方向の断面積
よりも小さく設定している。この特定事項により、現像
剤が入り込む凹部の断面積が必要以上に大きくなること
を回避し、これによって、現像剤の過剰搬送を阻止する
ことができる。
【0023】溝の各部の寸法の具体例として以下のもの
が掲げられる。先ず、現像剤にはキャリア粒子が混入さ
れている一方、溝の開放部分におけるローラ周方向の幅
寸法をキャリア粒子径の2〜5倍に設定している。
【0024】この開放部分の幅寸法が小さ過ぎる場合に
は、溝内への現像剤の入り込み量が十分に得られず、搬
送量不足を招いてしまう。逆に、開放部分の幅寸法が大
き過ぎる場合には、現像剤の搬送量が過剰になり、ドク
ター部分での詰まりや、それに伴う現像ストレスの増加
により、現像剤の搬送不良や劣化が発生し、良好な画像
形成を行うことができなくなる。上記の如く開放部分の
幅寸法を設定することにより、現像剤の搬送量を過不足
無く得ることが可能になる。
【0025】また、溝の深さ寸法をキャリア粒子径の1
〜3倍に設定している。この溝の深さが小さ過ぎる場合
には、現像剤の搬送量が十分に得られず、画像濃度の低
下を招いてしまう。逆に、溝深さが大き過ぎる場合に
は、溝内での現像剤の入れ替わりが円滑に行われなくな
ってしまい、ゴースト等の画質劣化を招いたり、ローラ
外周部分に設けた現像スリーブの強度が十分に得られな
い可能性がある。このため、現像スリーブの耐久性及び
生産性の悪化を招くことになる。上記の如く溝の深さ寸
法を設定することにより、現像剤の搬送量を過不足無く
得ることができると共にゴースト等の発生を回避でき、
更には、現像スリーブの耐久性及び生産性の向上を図る
ことができる。
【0026】また、互いに隣り合う溝のローラ周方向の
中心位置同士の間隔寸法をキャリア粒子径の20〜30
倍に設定している。この間隔寸法が大き過ぎる場合に
は、周方向全体に亘る溝の数が少なくなり、現像剤の搬
送量が十分に得られず、画像濃度の低下を招いてしま
う。逆に、この間隔寸法が小さ過ぎる場合には、現像剤
の搬送量が過剰になり、ドクター部分での詰まりや、そ
れに伴う現像ストレスの増加により、現像剤の搬送不良
や劣化が発生し、良好な画像形成を行うことができなく
なる。上記の如く間隔寸法を設定することにより、現像
剤の搬送量を過不足無く得ることが可能になる。
【0027】ローラ外表面における溝の形成領域として
具体的には、ローラ軸心方向の両端部分を除いた領域
や、現像剤を吸着するための磁力が所定値よりも高い領
域に設定している。
【0028】ローラ軸心方向の両端部分や上記磁力が低
い部分では現像剤が飛散しやすかったが、上記の特定事
項により、ローラ外表面からの現像剤の飛散が防止でき
る。このため、装置内の汚れやそれに伴う白筋や黒筋と
いった画質の劣化の防止、更には感光体表面やクリーニ
ングブレードの損傷によるクリーニング不良の回避を行
うことができ、安定した高画質の画像形成を行うことが
できる。
【0029】 ローラ外表面の処理として、溝の内部の
みに粗面化処理が施されている。この処理により、ロー
ラ外表面が平滑面である場合に比べて現像剤の搬送量を
安定して得ることが可能になる。このため、搬送量不良
による画質の劣化を回避することができる。
【0030】
【0031】粗面化処理を施す領域を、ローラ軸心方向
の両端部分を除いた領域や、現像剤を吸着するための磁
力が所定値よりも高い領域に設定した場合には、ローラ
外表面からの現像剤の飛散が防止できる。このため、装
置内の汚れやそれに伴う白筋や黒筋といった画質の劣化
の防止、感光体表面やクリーニングブレードの損傷によ
るクリーニング不良の回避を行うことができ、安定した
高画質の画像形成を行うことができる。
【0032】更に、粗面化処理の10点平均粗さをRz
=40〜100μmに設定している。この10点平均粗
さが40μm未満である場合には、ローラ表面の摩擦係
数が小さくなって現像剤の搬送性が悪化してしまう。逆
に、10点平均粗さが100μmを越えている場合に
は、ローラ表面の摩擦係数が大きくなり過ぎて現像剤の
搬送量が過剰になり、ドクター部分での詰まりや、それ
に伴う現像ストレスの増加により、現像剤の搬送不良や
劣化が発生し、良好な画像形成を行うことができなくな
る。上記の如く10点平均粗さを設定することにより、
現像剤の搬送量を過不足無く得ることが可能になる。
【0033】ローラ外表面に存在する磁束密度の設定と
しては、ローラ外表面に、像担持体に現像剤を供給する
ための現像主極、この現像主極に対してローラ回転方向
上流側に位置する上流側磁極及び下流側に位置する下流
側磁極を設ける。この上流側磁極及び下流側磁極によっ
て形成される磁束密度におけるローラ外表面の接線方向
となる成分を60mT以上に設定している。
【0034】一般的に、現像剤の搬送量が増加すると、
それに伴って飛散キャリアが増加する。磁束密度を上記
の如く設定することにより、この飛散キャリアを確実に
防止することができ、感光体表面やクリーニングブレー
ドの損傷によるクリーニング不良を回避することができ
て、安定した高画質の画像形成を行うことができる。
【0035】現像ローラと像担持体である感光体ドラム
との関係について以下の事項が掲げられる。先ず、現像
ローラの回転方向を感光体ドラムの回転方向に対して正
転方向に設定している。この際、現像ローラを感光体ド
ラムとは逆回転させた場合に比べて、感光体ドラム表面
の潜像部分への現像剤の供給が無理なく行われる。これ
によって、安定した高画質な画像形成を行うことができ
る。
【0036】また、現像ローラの外径寸法を感光体ドラ
ムの外径寸法よりも小さく設定している。両者の外表面
の曲率が略等しく、外径寸法が共に大きい場合には、平
面同士が対向している場合と略同じ状態となり、接触面
積が増加する。つまり、現像ローラと感光体ドラムとの
間の摩擦係数が大きくなるため、駆動トルクの増加に伴
う駆動モータの劣化、損傷やピッチ振れ等の画像劣化を
招いてしまう。上記の如く現像ローラの外径寸法を設定
することにより、この両者の接触面積が縮小され、上記
摩擦係数が小さくなって安定した高画質の画像形成を行
うことが可能になる。
【0037】加えて、現像ローラの回転周速を感光体ド
ラムの回転周速の1.5倍以上に設定している。現像ロ
ーラの回転周速が低過ぎる場合には、感光体ドラム表面
の潜像部分への現像剤の供給量が少なくなって画像濃度
が低くなってしまう。この回転周速を上記の如く設定す
ることにより、感光体ドラム表面の潜像部分への現像剤
の供給が無理なく行われる。これによって、安定した高
画質な画像形成を行うことができる。
【0038】上述の如く構成された現像ローラを現像装
置に適用した場合の特定事項として以下のものが掲げら
れる。
【0039】先ず、反転現像方式によって現像を行うも
のである。また、現像剤として、正帯電性磁性キャリア
と負帯電性非磁性トナーとにより構成される2成分現像
剤を使用している。これらによれば、負帯電感光体を用
いる等、安価で、且つ多様化するデジタル化に対応する
現像装置を実現することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本形態では、本発明に係る現像ロ
ーラ及び現像装置を電子写真方式の複写装置に適用した
場合について説明する。
【0041】−現像装置の概略構成の説明− 図1は、本形態に係る複写装置に収容された現像装置の
概略構成を示している。この現像装置は、像担持体とし
ての感光体ドラム1、本形態の特徴とする部材である現
像ローラ2、現像剤槽3、ドクターブレード4を備えて
いる。
【0042】感光体ドラム1は、表面に感光体層を有
し、この感光体層に対して帯電及び露光により静電潜像
が形成されるようになっている。また、この感光体ドラ
ム1は、図示しない駆動モータの駆動に伴って図中矢印
A方向に回転可能となっている。
【0043】現像ローラ2は、上記感光体ドラム1に対
向し、この感光体ドラム1との間に現像領域Cを形成し
ている。この現像ローラ2は、円筒状の現像スリーブ2
1の内部にマグネット部材22が嵌め込まれて構成され
ている。現像スリーブ21は、アルミニウム合金やステ
ンレス鋼等の非磁性金属材料で形成されている。一方、
マグネット部材22は、表面の複数箇所に磁極を有する
永久磁石を、回転軸となるシャフト23の周囲に固着し
て形成されている。永久磁石の磁極のうち一磁極(図中
のN1)は、上記現像領域Cに位置している。その他の
磁極(図中のN2,S1,S2)は現像剤を吸着搬送す
るための磁極である。
【0044】ドクターブレード4は、現像剤槽3の出口
部分に配設されており、その先端縁が現像スリーブ21
の外周面に対して所定の隙間を存した位置に設定されて
いる。これにより、現像スリーブ21の表面に担持され
る現像剤層の厚みが規制されるようになっている。つま
り、現像スリーブ21の表面に形成された磁気ブラシが
現像領域Cにおいて感光体ドラム1の表面に摺擦され
て、感光体ドラム1の表面の静電潜像が現像剤によって
可視化される構成となっている。
【0045】−現像スリーブ21の構成説明− 以下、本形態の特徴とする部材である現像スリーブ21
について説明する。以下の説明では、現像スリーブ21
の断面形状、現像スリーブ21の表面処理、現像スリー
ブ21に発生する磁束密度、現像スリーブ21の回転方
向、現像スリーブ21の外径寸法、現像スリーブ21の
回転周速について順に説明する。
【0046】<現像スリーブ21の断面形状>図2は現
像スリーブ21の軸心に直交する面における断面の一部
分を示している。この図2に示すように、現像スリーブ
21の外周面には軸心方向(紙面鉛直方向)に沿って延
びる複数の溝5,5,…が全周囲に亘って、周方向に所
定間隔を存して形成されている。
【0047】これら溝5の断面形状は台形状となってい
る。つまり、開放部分の幅寸法がa、深さ寸法がb、底
部分の幅寸法がc(c<a)である台形状となってい
る。具体的には、開放部分の幅寸法aが0.4mm、深さ
寸法bが0.25mm、底部分の幅寸法cが0.3mmに設
定されている。また、互いに隣り合う溝5,5の中心位
置同士の間隔寸法Dは2.0mmに設定されている。
【0048】今、溝5の底面51とこの底面51の両側
に位置する壁面としての各傾斜面52,53とによって
成される両角部54,55のうち、回転方向下流側(回
転方向を図2に矢印で示している)に位置する角部54
の角度をαとし、回転方向上流側に位置する角部55の
角度をβとした場合、これら両角度α,βは略等しく設
定されている。
【0049】また、本形態に係る現像装置では、非磁性
トナーと磁性キャリアとからなる2成分現像剤を使用し
ている。磁性キャリアは、粒子径が80μmの正帯電キ
ャリアであり、トナーは、粒子径が8μmの負帯電トナ
ーである。
【0050】(実験1)このように現像スリーブ21の
外周面に断面台形状の複数の溝5,5,…を形成した場
合と、現像スリーブ21の外周面に断面V字状の複数の
溝を形成した場合(従来例)とについて現像性の良否に
ついての実験を行った。
【0051】その結果を図3に示す。この図3では、横
軸を現像電位とし、縦軸を画像濃度(ID)としてい
る。また、図中のラインIはスペック上限を、ラインII
はスペック下限をそれぞれ示している。つまり、これら
ラインI,IIの間に画像濃度が存在する場合には、良好
な画像が得られる状態であることを示している。
【0052】図3に示すように、溝5を断面台形状にし
た場合には、如何なる現像電位においても良好な画像濃
度が得られている。これに対し、溝を断面V字状にした
場合には、現像電位を高く設定するに従って画像濃度が
低くなり、高画質の画像形成を行うことができなくな
る。これら各場合における現像スリーブ21の外周面の
単位面積当たりの現像剤搬送量を比較すると、溝5を断
面台形状にした場合には1.15g/cm2 であって十分
な搬送量が得られているのに対し、溝を断面V字形状に
した場合には1.05g/cm2 であって搬送量が不足し
ていることが確認された。
【0053】このように、現像スリーブ21の外周面に
断面台形状の複数の溝5,5,…を形成することによ
り、現像剤の搬送性が良好に得られ、画質の劣化を招く
こと無しに現像ローラ2の回転速度の高速化を図ること
が可能になる。このため、画像濃度の低下や、現像スリ
ーブ21とドクターブレード4との間の摺擦ストレスの
増加に伴う現像剤の劣化によるライフ性能の悪化を回避
しながらも、複写装置の処理速度の高速化を図ることが
できる。その結果、単位時間当たりの複写可能枚数を増
大できて、複写装置の高性能化を図ることが可能にな
る。
【0054】(実験2)次に、上記各角部54,55の
角度α,βを異ならせた場合の現像剤の搬送性について
行った実験を説明する。
【0055】本実験では、図4(a)〜図4(d)に示
すように断面形状の異なる溝5を備えた4種類の現像ス
リーブ21について、画像濃度、現像剤搬送量及びキャ
リアスペントについてそれぞれ確認した。図4(a)の
ものは角度αを鈍角とし、角度βを直角としている。図
4(b)のものは角度αを直角とし、角度βを鈍角とし
ている。また、図4(c)のものは角度α,βを共に鈍
角とし、角度αを角度βよりも小さく設定している。更
に、図4(d)のものは角度α,βを共に直角とし、角
度β側に傾斜面53を形成している。
【0056】図5及び図6は実験結果を示している。図
5は、上記図3と同様に、横軸を現像電位とし、縦軸を
画像濃度としている。また、ラインI,IIの間に画像濃
度が存在する場合には、良好な画像が得られる状態であ
ることを示している。これによれば、図4(a)〜図4
(d)の何れの断面形状においても、溝を断面V字状に
した場合に比べて十分な画像濃度が得られることが確認
できた。特に、図4(c)に示す断面形状の溝5を形成
した場合には常に安定した画像濃度を得ることができ
た。
【0057】また、図6は、図4(a)〜図4(d)の
それぞれにおける現像剤搬送量及びキャリアスペントを
示している。これによれば、図4(c)に示す断面形状
の溝5を形成した場合が最も多くの現像剤搬送量(1.
15g/cm2 )が確保されると共にキャリアスペントも
最少(0.10%)に抑えられることが確認できた。
【0058】このような効果を発揮する理由としては以
下のことが掲げられる。先ず、回転方向下流側の角部5
4の角度αを大きく設定したもの(図4(a),
(c))では、溝5内への現像剤の入り込みが容易にな
って、十分な現像剤搬送量を確保することができるため
である。回転方向上流側の角部55の角度βを大きく設
定したもの(図4(b),(c),(d))では、ドク
ターブレード4との摺擦による現像剤へのストレスを低
減することができ、現像剤の耐久性の向上を図ることが
できるためである。更に、回転方向上流側の角部55の
角度βを小さく設定したもの(図4(a))では、その
堰止め効果により、搬送途中で現像剤が溝5から排出さ
れてしまうことが抑制され、現像剤の搬送性を良好に確
保することができるためである。これら角度α,βの設
定は、現像ローラ2に要求される機能に応じて選択され
るものである。
【0059】(実験3)次に、上記開放部分の幅寸法a
と現像剤の搬送性との関係を確認するために行った実験
を説明する。本実験では、開放部分の幅寸法aを0.1
2mm、0.16mm、0.40mm、0.50mmにそれぞれ
設定した4種類の現像スリーブ21について、画像濃
度、現像剤搬送量及びキャリアスペントについてそれぞ
れ確認した。
【0060】図7に示すように、開放部分の幅寸法aが
0.12mmの場合には、現像電位を高く設定するに従っ
て画像濃度が低くなり、高画質の画像形成を行うことが
できなくなる。この場合の現像剤搬送量は1.05g/
cm2 であって搬送量が不足していることが確認された。
そして、良好な画像濃度を確保すべく、十分な現像剤搬
送量を得るためには開放部分の幅寸法aが0.16mm以
上必要であることが確認された。また、開放部分の幅寸
法aが0.50mmの場合には、画像濃度が高くなり過ぎ
る傾向があることが確認された。この場合の現像剤搬送
量は1.20g/cm2 であって搬送量が過剰気味であっ
た。
【0061】また、図8に示すように、開放部分の幅寸
法aが0.4mm以下である場合にはキャリアスペントは
0.1%以下の低い値に抑えられているのに対し、この
開放部分の幅寸法aが0.4mmを越えるとキャリアスペ
ントが急激に高くなることが確認された。
【0062】以上の結果から、開放部分の幅寸法aは
0.16mm〜0.4mmに設定することが必要であること
が確認された。つまり、開放部分の幅寸法aをキャリア
粒子径の2〜5倍に設定することにより、溝5内への現
像剤の入り込み量を最適に得ることができ、高画質の画
像形成が行えることが判明した。
【0063】(実験4)次に、上記溝5の深さ寸法bと
現像剤の搬送性との関係を確認するために行った実験を
説明する。本実験では、深さ寸法bを0.05mm、0.
08mm、0.25mm、0.32mmにそれぞれ設定した4
種類の現像スリーブ21について、画像濃度、スリーブ
ゴーストの発生の有無についてそれぞれ確認した。
【0064】図9に示すように、深さ寸法bが0.05
mmの場合には、現像電位を高く設定するに従って画像濃
度が低くなり、高画質の画像形成を行うことができなく
なる。そして、良好な画像濃度を得るためには深さ寸法
bが0.08mm以上必要であることが確認された。ま
た、深さ寸法bが0.32mmの場合には、画像濃度が高
くなり過ぎる傾向があることが確認された。
【0065】また、図10に示すように、深さ寸法bが
0.25mm以下である場合にはスリーブゴーストは発生
していないのに対し、深さ寸法bが0.32mmである場
合にはスリーブゴーストが発生した。つまり、溝5の深
さ寸法bが大きくなることで、溝5内の現像剤の入れ替
わりが悪くなり、前回の画像形成時のトナー像がゴース
トとして発生したのである。
【0066】以上の結果から、溝5の深さ寸法bは0.
08mm〜0.25mmに設定することが必要であることが
確認された。つまり、溝5の深さ寸法bをキャリア粒子
径の1〜3倍に設定することにより、現像剤の搬送量不
足や溝5内の現像剤の入れ替わり不良を回避することが
でき、高画質の画像形成が行えることが判明した。
【0067】(実験5)次に、互いに隣り合う溝5,5
の中心位置同士の間隔寸法Dと現像剤の搬送性との関係
を確認するために行った実験を説明する。本実験では、
上記間隔寸法Dを1.0mm、1.6mm、2.0mm、2.
5mm、3.0mmにそれぞれ設定した4種類の現像スリー
ブ21について、画像濃度及びキャリアスペントについ
てそれぞれ確認した。
【0068】図11に示すように、上記間隔寸法Dが
3.0mmの場合には、現像電位を高く設定するに従って
画像濃度が低くなり、高画質の画像形成を行うことがで
きなくなる。この場合の現像剤搬送量は1.06g/cm
2 であって搬送量が不足していることが確認された。そ
して、十分な現像剤搬送量を得るためには間隔寸法Dが
2.5mm以下でなければならないことが確認された。ま
た、間隔寸法Dが1.0mmの場合には、画像濃度が高く
なり過ぎる傾向があることが確認された。この場合の現
像剤搬送量は1.22g/cm2 であって搬送量が過剰気
味であった。
【0069】また、図12に示すように、間隔寸法Dが
1.6mm以上である場合にはキャリアスペントは0.1
5%以下の低い値に抑えられているのに対し、この間隔
寸法Dが1.6mmを下回るとキャリアスペントが急激に
高くなることが確認された。
【0070】以上の結果から、互いに隣り合う溝5,5
の中心位置同士の間隔寸法Dは1.6mm〜2.5mmに設
定することが必要であることが確認された。つまり、こ
の間隔寸法Dをキャリア粒子径の20〜30倍に設定す
ることにより、現像剤の搬送量を過不足無く得ることが
でき、高画質の画像形成が行えることが判明した。
【0071】このように溝5の断面形状、開放部分の幅
寸法a、深さ寸法b、互いに隣り合う溝5,5の中心位
置同士の間隔寸法Dを適切に設定することにより、現像
剤の搬送性が良好に得られ、画質の劣化を招くこと無し
に現像ローラ2の回転速度の高速化を図ることが可能に
なる。また、溝5によって形成される凹部の断面積(図
2に実線の斜線を付した領域の面積)を凸部の断面積
(図2に破線の斜線を付した領域の面積)よりも小さく
設定することが好ましい。
【0072】(実験6)次に、現像スリーブ21の外周
面のうち、溝5を形成する領域を設定するために行った
実験について説明する。本実験では、現像スリーブ21
の軸心方向の一端から他端に亘って溝5を形成した場合
(現像スリーブ21の端縁から溝5の端部までの距離が
0mm)と、現像スリーブ21の端縁から溝5の端部まで
の距離を、5mm、8mm、10mmにそれぞれ設定した4種
類の現像スリーブ21について、トナーの飛散の有無に
ついて確認を行った。
【0073】図13に示すように、現像スリーブ21の
端縁から溝5の端部までの距離を5mm以下に設定した場
合には、トナーの飛散が多く、画質に悪影響を与えるこ
とが確認された。また、この距離を8mmに設定した場合
には、トナーの飛散は僅かにあるものの画質に与える影
響は殆どないことが確認された。更に、この距離を10
mmに設定した場合には、トナーの飛散は殆ど無く高画質
の画像が得られた。
【0074】このため、図14に示すように、現像スリ
ーブ21の端縁から10mmまでの領域には溝5を形成せ
ず、それ以外の領域に溝5を形成するようにすれば、ト
ナーやキャリアの飛散を回避でき、装置内の汚れやそれ
に伴う帯電器の汚れ、即ち、帯電ムラによる白筋や黒筋
といった画質の劣化、感光体ドラム1の表面やクリーニ
ングブレードの傷によるクリーニング不良や黒筋等を防
止することができ、高画質の画像を得ることができるこ
とが判明した。
【0075】また、現像スリーブ21の端縁では、磁力
が低くなり、現像スリーブ21の表面のキャリア密度が
低くなるため、溝を形成することなく平滑面としておく
ことで、キャリア密度の疎になった部分からの飛散トナ
ーや飛散キャリアを防ぐことができ、これによっても高
画質の画像を得ることができる。
【0076】図14に示すように、現像スリーブ21の
端縁から10mmまでの領域には溝5を形成せず、それ以
外の領域に溝5を形成するようにした場合の磁力は最大
磁力の50%であった。
【0077】<現像スリーブ21の表面処理>次に、現
像スリーブ21の表面を粗面処理する場合の粗さ設定を
適切に行うための実験について説明する。
【0078】この実験では、以下の条件で粗面化処理を
行い、現像スリーブ21の表面の10点平均粗さRzを
40μmに設定した。
【0079】 溶射材料 … SUS316線材 直径3.2mmのワイヤー 溶射圧 … 酸素5kgf/cm2 、アセチレン5.5kgf/cm2 ワイヤ送り速度 … 5mm/sec 溶射距離 … 300mm また、図15に示すように、現像スリーブ21の端縁か
ら10mmまでの領域には粗面化処理を行わず平滑面とし
た。その理由は、上述と同様に、飛散トナーや飛散キャ
リアを防ぐことにより高画質の画像を得るためである。
この場合の最大磁力も50%であった。
【0080】次に、現像ローラ2を駆動する現像駆動モ
ータの電流値のリップル幅に対する粗面化処理の有無の
影響について行った実験について説明する。
【0081】本実験では、現像スリーブ21の表面の1
0点平均粗さRzを0μm、30μm、40μm、10
0μm、110μmにそれぞれ設定した5種類の現像ス
リーブ21について、画像濃度、現像剤搬送量及びキャ
リアスペントについてそれぞれ確認した。
【0082】図16に示すように、10点平均粗さRz
が30μmの場合は、粗面化処理を施さない場合と大差
なく、現像性にも差がなかった。つまり、粗面化処理の
効果は殆ど無いことが判る。そして、十分な現像剤搬送
量を得るためには10点平均粗さRzが40μm以上必
要であることが確認された。但し、10点平均粗さRz
が110μmである場合には、現像剤搬送量は1.23
g/cm2 であって搬送量が過剰気味であった。
【0083】また、図17に示すように、10点平均粗
さRzが100μm以下である場合にはキャリアスペン
トは0.2%以下の低い値に抑えられているのに対し、
この10点平均粗さRzが110μmを越えるとキャリ
アスペントが急激に高くなることが確認された。
【0084】以上の結果から、10点平均粗さRzは4
0μm〜100μmに設定することが必要であることが
確認された。
【0085】また、図18に示すように、現像スリーブ
21の表面に粗面化処理を施すほど、好ましくは、溝の
内部(凹部)のみに粗面化処理を施す方がモータ電流値
の振れ幅は小さくなり安定することが確認された。つま
り、このような粗面化処理により現像剤の搬送量が安定
して得られることが判った。
【0086】<現像スリーブ21に発生する磁束密度>
図19には、現像スリーブ21のマグパターンを示して
いる。破線が現像スリーブ21の表面に対して垂直な方
向の磁力線である。実線が現像スリーブ21の表面に対
して接線方向の磁力線である。
【0087】図20は、感光体ドラム1の潜像部分と当
接する主極N1とこの主極N1の上流側磁極S1及び下
流側磁極S2によって形成される磁界の接線方向成分の
磁束密度とキャリア上がりとの関係を示している。図2
0の領域E(領域の外縁に斜線を付している)が実使用
上問題の無い領域である。
【0088】この図20に示すように、上流側磁極S1
及び下流側磁極S2によって形成される磁界の接線方向
成分が60mT(600Gauss )以上の磁束密度となる
ように設定されていることが好ましい。つまり、この設
定により、飛散キャリアを確実に防止することができ、
感光体ドラム1表面やクリーニングブレードの損傷によ
るクリーニング不良を回避することができて、安定した
高画質の画像形成を行うことができるのである。
【0089】<現像スリーブ21の回転方向>現像スリ
ーブ21の回転方向を感光体ドラム1の回転方向に対し
て正転、逆転させた場合の現像性について実験を行っ
た。
【0090】図21に、この実験結果を示す。この図に
示すように、現像スリーブ21を感光体ドラム1に対し
て逆転させた場合に比べて、正転させた場合の方が感光
体ドラム1の表面の静電潜像部へのトナーの供給が無理
なく行われて、画像濃度が良好に得られ所望の現像性が
得られた。
【0091】<現像スリーブ21の外径寸法>次に、現
像スリーブ21と感光体ドラム1との外径寸法の関係に
ついて説明する。
【0092】この両者の曲率が略等しく、外径寸法が大
きい場合には、平面同士が対向している場合と略同じ状
態となり、接触面積が増加する。つまり、現像スリーブ
21と感光体ドラム1との間の摩擦係数が大きくなるた
め、駆動トルクの増加に伴う駆動モータの劣化、損傷や
ピッチ振れ等の画像劣化を招いてしまう。
【0093】これに対し、図22に示すように、現像ス
リーブ21の外径寸法を感光体ドラム1の外径寸法より
も十分に小さく設定すれば(具体的には、感光体ドラム
1の外径寸法Rが65mmであるのに対し、現像スリーブ
21の外径寸法rを30mmとする)、この両者の接触面
積が縮小され、上記摩擦係数が小さくなって安定した高
画質の画像形成を行うことが可能になる。
【0094】<現像スリーブ21の回転周速>最後に、
現像スリーブ21の回転周速を最適に設定するために行
った実験について説明する。
【0095】感光体ドラム1に対する現像スリーブ21
の周速比kを1.3、1.5、2.0にそれぞれ設定し
た場合の画像濃度についてそれぞれ確認した。
【0096】図23に示すように、上記周速比を1.3
に設定した場合には、現像電位を高く設定するに従って
画像濃度が低くなり、高画質の画像形成を行うことがで
きなくなる。そして、十分な画像濃度を得るためには周
速比を1.5以上に設定する必要があることが確認され
た。
【0097】−その他の実施形態− 本形態では、本発明に係る現像ローラ及び現像装置を電
子写真方式の複写装置に適用した場合について説明し
た。本発明は、これに限らず他の方式の複写装置や、プ
リンタ等の現像ローラ及び現像装置として適用すること
も可能である。
【0098】また、本形態では現像ローラ2を現像スリ
ーブ21とマグネット部材22とで構成し、現像スリー
ブ21の外周面に溝5を形成したが、本発明は、これに
限るものではなく、その他の構成の現像ローラに対して
も適用可能である。
【0099】
【発明の効果】以上のように、本発明では、現像ローラ
の外表面に溝を形成し、この溝の断面形状を、ローラ周
方向の幅寸法がローラ外周側に向かって次第に拡大する
略台形状に形成している。また、回転方向上流側に位置
する角部の角度を小さく設定している。このため、現像
剤の搬送性が良好に得られ、画質の劣化を招くこと無し
に現像ローラの回転速度の高速化を図ることが可能にな
る。従って、画像濃度の低下や、現像ローラとドクター
ブレードとの間の摺擦ストレスの増加に伴う現像剤の劣
化によるライフ性能の悪化を回避しながらも、現像装置
の処理速度の高速化を図ることができる。その結果、現
像装置の高性能化を図ることが可能になる。
【0100】
【0101】
【0102】
【0103】
【0104】
【0105】 ローラ外表面に粗面化処理を施した場合
には、ローラ外表面が平滑面である場合に比べて現像剤
の搬送量を安定して得ることが可能になる。つまり、ロ
ーラ外表面の改良によっても画質の劣化を回避すること
ができ、高画質の画像形成が可能になる。この粗面化処
理を施す領域として、溝の内部のみに設定した場合に
は、安定した高画質の画像形成を確実に行うことができ
る。
【0106】
【0107】
【0108】
【0109】
【0110】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る現像装置の概略構成を示す図で
ある。
【図2】現像スリーブの断面の一部を示す図である。
【図3】現像スリーブの溝を台形状にした場合とV字状
にした場合との画像濃度を比較するために行った実験1
の結果を示す図である。
【図4】台形溝の角部の角度と現像性との関係を確認す
るための実験2に使用した現像スリーブの断面形状を示
す図である。
【図5】実験2における画像濃度測定結果を示す図であ
る。
【図6】実験2における現像剤搬送量及びキャリアスペ
ントの測定結果を示す図である。
【図7】溝の開放部分の幅寸法と現像性との関係を確認
するために行った実験3における画像濃度測定結果を示
す図である。
【図8】実験3におけるキャリアスペントの測定結果を
示す図である。
【図9】溝の深さ寸法と現像性との関係を確認するため
に行った実験4における画像濃度測定結果を示す図であ
る。
【図10】実験4におけるスリーブゴーストの観測結果
を示す図である。
【図11】互いに隣り合う溝同士の間隔寸法と現像性と
の関係を確認するために行った実験5における画像濃度
測定結果を示す図である。
【図12】実験5におけるキャリアスペントの測定結果
を示す図である。
【図13】溝を形成する領域を設定するために行った実
験6の結果を示す図である。
【図14】溝の形成領域を示す図である。
【図15】現像スリーブ表面における粗面化処理を施す
領域を示す図である。
【図16】現像スリーブの表面粗さと現像性との関係を
確認するために行った実験における画像濃度測定結果を
示す図である。
【図17】現像スリーブの表面粗さと現像性との関係を
確認するために行った実験におけるキャリアスペントの
測定結果を示す図である。
【図18】粗面化処理を施す領域と電流値リップル幅と
の関係を確認するために行った実験の結果を示す図であ
る。
【図19】現像スリーブのマグパターンを示す図であ
る。
【図20】上流側磁極及び下流側磁極によって形成され
る磁界の接線方向成分の磁束密度とキャリア上がりとの
関係を示す図である。
【図21】現像スリーブの回転方向と現像性との関係を
確認するために行った実験における画像濃度測定結果を
示す図である。
【図22】感光体ドラムに対する現像スリーブの外径寸
法と現像性との関係を説明するための図である。
【図23】感光体ドラムに対する現像スリーブの周速比
と現像性との関係を確認するために行った実験における
画像濃度測定結果を示す図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(像担持体) 2 現像ローラ 5 溝 51 底面 52,53傾斜面 54,55角部 A 感光体ドラムの回転方向 B 現像ローラの回転方向 D 隣り合う溝の中心位置同士の間隔寸法 a 溝の開放部分の幅寸法 b 溝の深さ寸法
フロントページの続き (72)発明者 竹ノ内 幸一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 浅沼 雅人 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 大槻 正明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−249833(JP,A) 特開 昭54−79043(JP,A) 特開 平10−48958(JP,A) 実開 平5−25459(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/08 G03G 15/09

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剛性を有すると共に、像担持体上に形成
    された潜像を現像するために外表面に現像剤を担持する
    現像ローラにおいて、 上記外表面には、ローラ軸心方向に沿って延びる溝がロ
    ーラ周方向の複数箇所に形成され、 この溝の断面形状は、ローラ周方向の幅寸法がローラ外
    周側に向かって次第に拡大する略台形状であって、溝の
    底面とこの底面に連続する各壁面とによって成される両
    角部の角度が共に鈍角に設定されており、回転方向上流
    側に位置する角部の角度よりも回転方向下流側に位置す
    る角部の角度の方が小さくなっていることを特徴とする
    現像ローラ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の現像ローラにおいて、 ローラ外表面には粗面化処理が施されており、その粗面
    化処理は溝の内部のみに施されていることを特徴とする
    現像ローラ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の現像ローラを備
    え、この現像ローラに担持した現像剤によって像担持体
    上に形成された潜像を現像するように構成されているこ
    とを特徴とする現像装置。
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