JP3506246B2 - コンクリート構造物の補修方法及び補修器具 - Google Patents

コンクリート構造物の補修方法及び補修器具

Info

Publication number
JP3506246B2
JP3506246B2 JP2001291003A JP2001291003A JP3506246B2 JP 3506246 B2 JP3506246 B2 JP 3506246B2 JP 2001291003 A JP2001291003 A JP 2001291003A JP 2001291003 A JP2001291003 A JP 2001291003A JP 3506246 B2 JP3506246 B2 JP 3506246B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
repair
repair agent
injection
concrete structure
crack
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001291003A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003097056A (ja
Inventor
収 浜崎
Original Assignee
三信建材工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三信建材工業株式会社 filed Critical 三信建材工業株式会社
Priority to JP2001291003A priority Critical patent/JP3506246B2/ja
Publication of JP2003097056A publication Critical patent/JP2003097056A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3506246B2 publication Critical patent/JP3506246B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート構造
物の補修方法及び補修器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート構造物のクラックを
補修する方法として、エポキシ樹脂等の補修剤をクラッ
ク内に注入する方法が知られている(例えば、特開平1
1−293929号、特開平6−2443号、特開平6
−307100号、実開昭63−21369号など)。
【0003】特開平11−293929号及び特開平6
−2443号に記載されている補修方法は、注射器の様
にシリンダとピストンとを有する注入器をコンクリート
構造物の補修対象箇所に取り付け、このシリンダ内にエ
ポキシ樹脂等の補修剤を収納しておき、ピストンを押し
て補修剤をクラック内に注入する様にしたものである。
ここで、こうした注射器型の注入器具を用いる補修方法
では、ピストン押し込み方向に力を作用させるバネ又は
輪ゴム等をピストンに取り付けておき、このバネ又は輪
ゴムの力によってピストンを押し込むことで、補修剤を
クラック内に注入するといった方法が採用されている。
【0004】また、特開平6−307100号に記載さ
れている補修方法では、蓄圧容器を有する注入具を用い
て補修剤をクラックに注入する様にしている。さらに、
実開昭63−21369号に記載されている補修方法で
は、注射器型の注入具を2本備え、それぞれに種類の異
なる薬液を入れておき、2本の注射器型注入具のピスト
ンの上端を連結しておき、この連結部分にバネを取り付
け、このバネの力で2本の注射器型の注入具のピストン
を押して薬液を混合部に吐出し、混合部で混合した上で
クラック内に注入する様にしている。
【0005】この他、従来の補修方法としては、機械式
高圧注入や、グリスポンプを利用した高圧注入も採用さ
れてきた。
【0006】この様に、従来の補修方法では、圧力の高
低はあるにせよ、何らかの機械的手段を用いて圧力を積
極的に加えながらクラック内に補修剤を強制的に注入す
る方法となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、0.1mm程
度の非常に細いひび割れに対して、どの程度の圧力で補
修剤を注入すればいいのかについては様々な見解があ
り、実際に採用される工法によって補修の完成度が異な
っていた。
【0008】 また、約17〜18年ほど前に、建設省
が官民連合研究を設け、東京の湯島聖堂改修工事に対
して、様々な工法を試し、特に低圧による注入工法がベ
ターであるとの考えを示した結果、各低圧工法メーカー
は協議会を作り、低圧工法の普及活動を行っている。
【0009】しかし、低圧工法といっても、各メーカー
により加圧力はばらばらであり、どの程度の低圧力がよ
いのかは明確化されていないのが現状である。
【0010】特に、コンクリートのひび割れは、表面で
は一本の筋として現れているが、コンクリート内部では
無数の細かなひび割れが多角形に発生しているため、こ
のひび割れに人為的行為で何らかの補修剤を注入するこ
とは、圧力のバランスを考えると非常に困難である。
【0011】そこで、本発明は、特殊技能を有しない者
でも実施が可能であり、高価な注入器具を使用する必要
がなく、しかも、コンクリート内部で複雑に広がってい
るひび割れに対して、くまなく補修剤を注入することが
できる補修方法及び補修器具を提供することを目的とし
てなされたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた本発明のコンクリート構造物の補修方法
は、コンクリート構造物に対して仮止めシールを用いて
固定するための座金部、該座金部の一方の面からほぼ直
角に伸びる様に設けられる口金部、及び該口金部の設け
られた面と反対の面に設けられたシール用凸部を有する
注入台座と、前記注入台座とは別体であり、所定量の補
修剤を収納する筒状の収納部、該収納部の一端に該収納
部に対してほぼ直角方向に伸びる様に形成された補修剤
排出口、及び前記収納部の他端の前記補修剤排出口と反
対の面に前記収納部に対してほぼ直角方向に伸びる様に
形成された補修剤供給口を有する補修剤収納容器とから
なり、前記補修剤収納容器の前記補修剤排出口が、前記
注入台座の前記口金部に嵌合することができる様に構成
されていることを特徴とするコンクリート構造物の補修
器具を用いて、コンクリート構造物の補修対象箇所に対
して、クラックを被う様に仮止めシールを施工し、該仮
止めシールのところどころに、前記注入台座のシール用
凸部をはめ込むための穴を設けておき、この仮止めシー
ルの穴に前記注入台座のシール用凸部をはめ込んで仮止
めシールで前記注入台座の座金部を固定し、該注入台座
の口金部に対して、前記補修剤収納容器の補修剤排出口
を嵌合し、該補修剤収納容器の収納部内に補修剤を所定
量注入した後、そのまま60分以上放置することによ
り、前記補修対象箇所のクラック内に、重力と毛細管現
象とによって前記収納容器内の補修剤をゆっくりと注入
する様にしたことを特徴とする。
【0013】この本発明のコンクリート構造物の補修方
法によれば、作業者は、補修対象箇所に必要に応じて仮
止めシールを施工し、注入台座を取り付け、補修剤の収
納容器を注入台座の注入口よりも高い位置に設置し、収
納容器の補修剤排出口を注入台座の口金に接続し、収納
容器内に補修剤を所定量注入した後は、そのまま所定時
間放置するだけでよい。従って、特殊な技能を必要とせ
ず、使用する器具は安価なもので足り、しかも、圧力の
調整をしなくても、重力と毛細管現象とによって補修剤
がクラック内にゆっくりと浸透する様に注入されるの
で、コンクリート構造物の内部で複雑に広がっているク
ラックに対して、隅々まで補修剤を注入することができ
る。
【0014】ここで、本発明のコンクリート構造物の補
修方法においては、前記収納容器に補修剤を注入した
後、60分以上(より望ましくは90分以上、さらに望
ましくは120分以上)放置する様にすると、補修剤を
クラックの隅々まで注入することが可能である。
【0015】また、本発明のコンクリート構造物の補修
方法においては、コンクリート構造物の壁面のクラック
に対しては、該クラックの長さに応じた必要個数の前記
注入台座を、少なくとも一つのが前記クラックの上端近
くに位置する様に前記コンクリート構造物の壁面に適当
な間隔で取り付け、最も高い位置に取り付けた前記注入
台座の口金に対して前記補修剤排出口を接続する収納容
器については、収納している補修剤の液面が、前記クラ
ックの上端からわずかに低い高さ以上の位置になる様に
当該収納容器を設置するとよい。
【0016】この様に、壁面のクラックに対しては、ク
ラックが長い場合は、複数の注入台座を適当な間隔(望
ましくはほぼ一定の間隔)で取り付け、これらの内の最
上部に取り付けた注入台座に接続する収納容器について
は、収納している補修剤の液面が、クラックの上端から
わずかに低い高さ以上の位置になる様に設置すること
で、クラックの上端から下端まで、くまなく補修剤を注
入することができる。また、注入台座の設置間隔の取り
方により、注入時間を短くすることができ、全体の作業
時間を短縮することができる。なお、クラックが短い場
合には、一つの注入台座を、クラックの上端近傍に取り
付け、この注入台座に接続する収納容器を、上述の様
に、収納している補修剤の液面がクラックの上端からわ
ずかに低い高さ以上の高さに位置する様に設置すればよ
い。
【0017】さらに、コンクリート構造物の上面のクラ
ックに対しては、該クラックの長さに応じた必要個数の
前記注入台座を、一つが該クラックの一方の端から所定
距離の位置に位置し、他の一つが反対の端から所定距離
の位置に位置する様に、該コンクリート構造物の上面に
適当な間隔で取り付ける様にするとよい。
【0018】この様にすることで、コンクリート構造物
の上面のクラックに対して、その端から端までくまなく
補修剤を注入することができる。また、注入台座の設置
間隔の取り方により、注入時間を短くすることができ、
全体の作業時間を短縮することができる。
【0019】また、コンクリート構造物の下面のクラッ
クに対しては、コンクリート構造物の下面のクラックに
対しては、該クラックの長さに応じた必要個数の前記注
入台座を、一つが該クラックの一方の端から所定距離の
位置に位置し、他の一つが反対の端から所定距離の位置
に位置する様に、該コンクリート構造物の下面に適当な
間隔で取り付け、該注入台座の口金に対して、前記収納
容器の補修剤排出口をパイプ又はチューブ等の延長部材
を介して接続し、該収納容器を前記コンクリート構造物
の下面から補修箇所の厚さ以上高い位置に設置するとよ
い。
【0020】この様にすることで、コンクリート構造物
の下面のクラックに対しても、重力と毛細管現象とを利
用して、クラック全体に渡ってくまなく補修剤を注入す
ることができる。また、注入台座の設置間隔の取り方に
より、注入時間を短くすることができ、全体の作業時間
を短縮することができる。
【0021】加えて、コンクリート構造物の表面に達し
ていないクラックに対しては、該コンクリート構造物の
表面から該クラックに達する穿孔を形成し、前記注入台
座を、その注入口が該穿孔と連通する様に取り付けると
よい。なお、この様なクラックの補修を行う場合は、仮
止めシールを施す必要はない。
【0022】この様に穿孔を設けることで、表面に達し
ていないクラックに対しても的確に補修剤を注入するこ
とができる。
【0023】 また、上記目的を達成するためになされ
た本発明のコンクリート構造物の補修器具は、コンクリ
ート構造物に対して仮止めシールを用いて固定するため
の座金部、該座金部の一方の面からほぼ直角に伸びる様
に設けられる口金部、及び該口金部の設けられた面と反
対の面に設けられたシール用凸部とを有する注入台座
と、前記注入台座とは別体であり、所定量の補修剤を収
納する筒状の収納部、該収納部の一端に該収納部に対し
てほぼ直角方向に伸びる様に形成された補修剤排出口、
及び前記収納部の他端の前記補修剤排出口と反対の面に
前記収納部に対してほぼ直角方向に伸びる様に形成され
た補修剤供給口を有する補修剤収納容器とからなり、前
記補修剤収納容器の前記補修剤排出口が、前記注入台座
の前記口金部に嵌合することができる様に構成されてい
ることを特徴とする。
【0024】 この本発明のコンクリート構造物の補修
器具を用いる場合は、コンクリート構造物に対して、仮
止めシールを施工した後に、この仮止めシールに形成し
た穴に注入台座のシール用凸部をはめ込んで座金部を固
定し、さらに、注入台座の口金に収納容器の補修剤排出
口を嵌合すると共に、注入台座の口金よりも収納部が高
い位置となる様に収納容器を設置し、補修剤供給口から
所定量の補修剤を収納部内に注入してやれば、後は時間
を待つだけでよい。また、上述の様に、収納容器の補修
剤供給口を補修剤排出口と反対の端の反対の面に設ける
ことで、補修対象箇所に設置した収納容器に対して、簡
単に補修剤を注入することができる。
【0025】 ここで、この本発明のコンクリート構造
物の補修器具においては、前記補修剤排出口を前記注入
台座の口金部に嵌合することができる様に構成して
る。
【0026】この様にすることで、収納容器を注入台座
の口金部の根元に開口する注入口よりも高い位置に、簡
単に設置することができ、特に、壁面や上面のクラック
に対する補修を行う場合には、収納容器は注入口よりも
上方に位置し、注入台座によって支持された状態となる
ので収納容器の設置が簡単である。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しつつ説明する。
【0028】本実施の形態のコンクリート構造物の補修
方法においては、図1に示す様に、コンクリート構造物
1の補修対象箇所に対して、クラックを被う様に仮止め
シール3を施工する。このとき、仮止めシールのところ
どころには、注入台座10のシール用凸部15をはめ込
むための穴を設けておく。そして、この仮止めシール3
の穴に注入台座10のシール用凸部15をはめ込み、仮
止めシールで注入台座10の座金部11を固定する。次
に、この注入台座10の口金部13に対して、補修剤収
納容器20の補修剤排出口23を嵌合する。このとき、
補修剤収納容器20の収納部21が注入台座10の口金
部13よりも高い位置に位置する様に設置する。
【0029】こうして補修用器具の設置が完了したら、
補修剤として、二液混合型のエポキシ樹脂のA液とB液
とを予め所定の割合で混合しておいたものを、補修剤収
納容器20の補修剤供給口25から所定量注入してや
る。そして、その後、所定時間、例えば60分、より望
ましくは90分、さらに望ましくは120分の間、この
まま放置して待機する。そして、所定時間が経過した
ら、補修剤収納容器20を取り外し、続いて注入台座1
0を取り外し、続いて仮止めシール3を除去し、最後
に、補修対象箇所の表面の清掃を実行する。
【0030】次に、本実施の形態で使用する補修器具に
ついて説明する。
【0031】図2は、上述の注入台座10を示すもので
ある。注入台座10は、コンクリート構造物に対して、
仮止めシールを用いて固定するための座金部11と、こ
の座金部11の一方の面からほぼ直角に伸びる様に設け
られる口金部13と、この口金部の設けられた面と反対
の面に設けられたシール用凸部15とを有するものであ
る。また、口金部13の端部は、補修剤収納容器20の
補修剤排出口23を嵌合するときに作業がやり易い様
に、テーパカットされた嵌合用導入部17が設けられて
いる。さらに、座金部11には、仮止めシールの残量が
はみ出す様にシール穴19が、円周方向に90度ずつず
らして4個形成されている。
【0032】図3は、補修剤収納容器20を示すもので
ある。補修剤収納容器20は、所定量の補修剤を収納す
る円筒状の収納部21と、この収納部21の下端におい
て収納部21に対してほぼ直角方向に伸びる様に形成さ
れた補修剤排出口23と、収納部21の他端の補修剤排
出口23と反対の面において収納部21に対してほぼ直
角方向に伸びる様に形成された補修剤供給口25を有す
る。ここで、補修剤排出口23は、根元から所定長さの
位置で段部27を形成し、そこから先の部分は注入台座
20の口金部23に内嵌できる様な細径部28とされて
いる。また、補修剤供給口25には、ホース等を接続し
て補修剤を注入する際にホースを固定するためのリング
状凸部29が設けられている。
【0033】次に、クラックの状況に応じた補修器具の
設置方法について説明する。
【0034】図4は、コンクリート構造物の壁面のクラ
ックに対する補修用器具の設置方法を示している。図示
の様に、クラック31の長さに応じた必要個数の注入台
座10,10,10を、少なくとも一つのがクラック3
1の上端近くに位置する様にコンクリート構造物1の壁
面に適当な間隔(例えば、20cm〜25cmおきに一
つの割合)で取り付け、最も高い位置に取り付けた注入
台座10の口金13に対して補修剤排出口23を接続す
る補修剤収納容器20については、収納している補修剤
の液面が、クラック31の上端からわずかに低い高さ以
上となる様に当該補修剤収納容器20を設置する。
【0035】この様に、壁面のクラック31に対して
は、クラック31が長い場合は、複数の注入台座を適当
な間隔(望ましくはほぼ一定の間隔)で取り付け、これ
らの内の最上部に取り付けた注入台座10に接続する補
修剤収納容器20については、収納している補修剤の液
面が、クラック31の上端からわずかに低い高さ以上に
なる様に設置することで、クラック31の上端から下端
まで、くまなく補修剤を注入することができる。また、
補修剤収納容器20は、注入台座10の口金部13に補
修口排出口23を嵌合させることで、注入台座10によ
って支持されて注入台座10の注入口(口金部13の根
元の開口)よりも高い位置において自立した状態となる
ので、補修剤収納容器20の設置は極めて容易である。
さらに、注入台座10の設置間隔の取り方により、注入
時間を短くすることができ、全体の作業時間を短縮する
ことができる。なお、クラック31が短い場合には、一
つの注入台座10を、クラック31の上端近傍に取り付
け、この注入台座10に接続する補修剤収納容器20
を、上述の様に、収納している補修剤の液面がクラック
31の上端より高い位置になる様に設置すればよい。
【0036】図5は、コンクリート構造物の上面のクラ
ックに対する補修用器具の設置方法を示している。図示
の様に、クラックの長さに応じた必要個数の注入台座1
0,10,10を、一つがクラックの一方の端から所定
距離の位置に位置し、他の一つが反対の端から所定距離
の位置に位置する様に、コンクリート構造物1の上面に
適当な間隔で取り付ける。そして、補修剤収納容器20
を、補修剤排出口23を下方に向けて注入台座10の口
金部13に嵌合する。
【0037】この様にすることで、コンクリート構造物
1の上面のクラックに対して、その端から端までくまな
く補修剤を注入することができる。また、注入台座10
の設置間隔の取り方により、注入時間を短くすることが
でき、全体の作業時間を短縮することができる。また、
補修剤収納容器20は、注入台座10の口金部13に補
修口排出口23を嵌合させることで、注入台座10によ
って支持されて注入台座10の注入口(口金部13の根
元の開口)よりも高い位置において自立した状態となる
ので、補修剤収納容器20の設置は極めて容易である。
さらに、注入台座10の設置間隔の取り方により、注入
時間を短くすることができ、全体の作業時間を短縮する
ことができる。なお、クラックが短い場合には、一つの
注入台座10を、クラックの長さ方向中央付近に取り付
けてやればよい。
【0038】図6は、コンクリート構造物の上面のクラ
ックに対する補修用器具の設置方法を示している。図示
の様に、コンクリート構造物1の下面のクラックに対し
ては、クラックの長さに応じた必要個数の注入台座1
0,10,…を、一つがクラックの一方の端から所定距
離の位置に位置し、他の一つが反対の端から所定距離の
位置に位置する様に、コンクリート構造物1の下面に適
当な間隔で取り付け、注入台座10の口金13に対し
て、補修剤収納容器20の補修剤排出口23をパイプ又
はチューブ等の延長部材41を介して接続し、補修剤収
納容器20をコンクリート構造物1の下面から補修箇所
の厚さ以上高い位置に設置する。本実施の形態では、延
長部材41としてビニールチューブを使用している。ま
た、各注入台座10の口金部13には、ジョイント43
を取り付け、さらに、延長部材41の先端にはエアー抜
きコック45を取り付けてある。
【0039】この様にすることで、コンクリート構造物
1の下面のクラックに対しても、重力と毛細管現象とを
利用して、クラック全体に渡ってくまなく補修剤を注入
することができる。また、注入台座10の設置間隔の取
り方により、注入時間を短くすることができ、全体の作
業時間を短縮することができる。さらに、この図5に示
した方法では、延長部材41としてビニールチューブを
使用することで、補修剤収納容器20の設置個所を自由
に設定することができ、構造物と構造物が隣り合わせて
いる様な場合にも、補修剤収納容器20の設置に困るこ
とがない。また、この下面のクラックの補修方法では、
補修剤収納容器20を1個だけ使用し、各注入台座1
0,10,…には、この1個の補修剤収納容器20から
補修剤を供給する様にしたので、器具の設置作業を簡略
化することができる。なお、クラックが短い場合には、
一つの注入台座10を、クラックの長さ方向中央付近に
取り付けてやればよい。
【0040】図7は、コンクリート構造物の表面に達し
ていないクラック(いわゆる浮き部)に対する補修用器
具の設置方法を示している。図示の様に、コンクリート
構造物1の浮き部に対しては、コンクリート構造物1の
表面からクラック41に達する穿孔47を形成し、注入
台座10を、その注入口が穿孔47と連通する様に取り
付ける。そして、補修剤収納容器20を直立した状態に
して、その補修剤排出口23を注入台座10の口金部1
3に嵌合する。
【0041】この様に穿孔47を設けることで、表面に
達していないクラック41に対しても的確に補修剤を注
入することができる。なお、浮き部については、図7で
は、壁面のものについてだけ示しているが、コンクリー
ト構造物の上面の浮き部であれば、浮き部に対してクラ
ックに達する穿孔を形成しておき、図5で説明した補修
器具の設置方法を採用すればよく、コンクリート構造物
の下面の浮き部であれば、同じく浮き部に対してクラッ
クに達する穿孔を形成しておき、図6で説明した補修器
具の設置方法を採用すればよい。し、
【0042】次に、実際に、本実施の形態の補修方法に
より、クラックの隅々まで補修剤が行き渡ることを実験
により実証した結果を説明する。
【0043】この実験では、図8(A)に示す様に、ク
ラック51が生じているコンクリートブロック50を用
意し、この一面に写真のフィルムケースを改造して作っ
た補修剤注入器具53を固定し、フィルムケースの部分
に予めA液とB液とを所定の割合で混合しておいた二液
混合型のエポキシ樹脂(製品名「E−396SAN」;
日本NSC株式会社製)を充填して120分間放置し
た。その結果、図8(B)に示す様に、クラック51内
にはエポキシ樹脂が重力と毛細管現象とによって浸透し
ていき、注入口から150mm以上の深さまで十分に浸
透したことが確認できた。
【0044】次に、このコンクリートブロック50から
その中心部分においてクラック部分を含む様に、直径5
0mm、長さ200mmの円柱状コアを抜き取り、紫外
線照射によってエポキシ樹脂の充填状況を確認したとこ
ろ、エポキシ樹脂は180mmの深さまで浸透し、クラ
ック内にしっかりと充填されていることが確認できた。
【0045】次に、エポキシ樹脂が時間との関係におい
てどの様な速さで浸透するかについての実験を行った。
この実験は、図9に示す様に、キズやひび割れのないコ
ンクリートブロック50の表面に、目盛りを入れたガラ
ス板55を、コンクリートブロック50の表面から0.
1mm浮かせた状態に取り付けたものを用いた。なお、
補修剤注入器具53は上述の実験で用いたものと同じも
のを用い、コンクリートブロック50とガラス板55の
隙間の部分に注入口が位置する様に取り付けた。なお、
隙間の部分には、仮止めシールを施して、隙間から外へ
とエポキシ樹脂が漏れ出さない様にしておいた。
【0046】そして、先ほどの実験と同様に、補修剤注
入器具53のフィルムケースの部分に、予めA液とB液
とを所定の割合で混合しておいた二液混合型のエポキシ
樹脂(製品名「E−396SAN」;日本NSC株式会
社製)を充填した。そして、エポキシ樹脂が浸透してい
く様子をガラス板55を通して目視観察し、所定時間毎
に浸透した範囲をサインペンで描き、注入開始から12
0分経過するまでのデータを採った。
【0047】この実験の様子は、図10〜図12に示
す。図10(B)に示す様に、注入開始と同時にエポキ
シ樹脂はガラス板55とコンクリートブロック50の隙
間内に浸透し始めた。また、注入開始直後は、注入口を
中心とする半円形の範囲にエポキシ樹脂が浸透していっ
た。そして、注入開始から5分経過した状態では、図1
0(C)に示す様に、浸透範囲はさらに広がると共に、
次第に、半円形の形状から崩れて下方により広く浸透す
る状態となった。
【0048】その後、5分経過する毎に、そのときの浸
透範囲をサインペンで描きながら実験を続けた。図11
(A)は注入開始から20分が経過した状態を、図11
(B)は同じく30分が経過した状態を、図11(C)
は同じく60分が経過した状態を示している。図示の様
に、エポキシ樹脂は、時間の経過と共に隙間のより奥ま
で浸透していき、特に、注入口から下方の範囲内では、
より深いところまで浸透する傾向があることが確認でき
る。また、注入口よりも高い方向にも、それなりに浸透
が進むことも分かる。
【0049】以上の様にして、最終的に、注入開始から
120分が経過するまで実験を続行した。120分経過
した状態を、図12に示している。図示の様に、奥行き
方向の深さでは、約180mmの位置までエポキシ樹脂
が浸透していることが分かる。また、高さ方向について
は、注入口の位置から約70mm上方までエポキシ樹脂
が浸透していることが分かる。
【0050】この実験結果より、深さ180mmのクラ
ックに対してエポキシ樹脂をくまなく浸透させるための
時間は、約60分あれば十分であることが分かる。ま
た、深さ180mmで高さ方向70mmの範囲にエポキ
シ樹脂を浸透させるには、90分、より望ましくは12
0分程度の時間をかけるとよいということが分かる。
【0051】なお、これは隙間0.1mm程度のクラッ
クを想定したものであるから、クラックの隙間がこれよ
りも大きくなれば、より短時間で所望の範囲へのエポキ
シ樹脂の浸透を実現することが可能と考えられる。
【0052】次に、コンクリート構造物の表面には現れ
ていない内部のクラックに対して本発明の補修方法でエ
ポキシ樹脂を浸透させることができるか否かを確認する
ための実験を行った。この実験では、図13に示す様
に、表面から所定深さの位置にクラック51が生じてい
るコンクリートブロック50を用意した。そして、まず
最初に、コンクリートブロック50の表面からミストド
リルを用いて穿孔を行い、クラック51に達する注入用
穿孔57を形成した。そして、この注入用穿孔57にエ
ポキシ樹脂を注入することができる様に、これまでの実
験で使用したのと同様の補修剤注入器具53を固定し
た。そして、フィルムケースの部分に予めA液とB液と
を所定の割合で混合しておいた二液混合型のエポキシ樹
脂(製品名「E−396SAN」;日本NSC株式会社
製)を充填して60分間放置した。
【0053】そして、エポキシ樹脂が硬化する前に、試
験体をクラック51の部分で割り、クラック面にエポキ
シ樹脂が浸透しているか否かを確認した。この確認の結
果、クラックの隅々まで、エポキシ樹脂が完全に充填さ
れていた。
【0054】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上述した実施の形態に限られることな
く、その要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々
の態様にて実施することができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、特
殊技能を有しない者でも実施が可能であり、高価な注入
器具を使用する必要がなく、しかも、コンクリート内部
で複雑に広がっているひび割れに対して、くまなく補修
剤を注入することができる。また、器具の設置が簡単で
あり、工程の短縮化を図ることもできる。さらに、補修
器具としては、基本的に容器と注入台座とがあれば足り
るので、実験において使用した様なフィルムケースを改
造したものでも十分であり、器具のコストが安いという
効果がある。加えて、この補修器具は、リサイクルされ
たプラスチックを用いて成形したものでも十分であり、
環境に配慮したものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態のコンクリート構造部の補修方法
における器具の設置状況を示す断面図である。
【図2】 実施の形態で使用する注入台座を示し、
(A)は左側面図、(B)は正面図、(C)は右側面
図、(D)は断面図である。
【図3】 実施の形態で使用する補修剤収納容器を示
し、(A)は左側面図、(B)は平面図、(C)は正面
図、(D)は右側面図である。
【図4】 コンクリート構造物の壁面のクラックを補修
するための器具の設置方法を示し、(A)は断面図、
(B)は正面図である。
【図5】 コンクリート構造物の上面のクラックを補修
するための器具の設置方法を示す断面図である。
【図6】 コンクリート構造物の下面のクラックを補修
するための器具の設置方法を示す断面図である。
【図7】 コンクリート構造物の表面に現れないクラッ
ク(浮き部)を補修するための器具の設置方法を示し、
(A)は断面図、(B)は正面図である。
【図8】 本発明の効果を確認するための実験について
説明するものであり、(A)は実験装置を示す斜視図、
(B)は実験結果を示す正面図である。
【図9】 本発明の効果を確認するための実験について
説明するものであり、実験装置を示す斜視図である。
【図10】 図9の実験装置を用いて行った実験の途中
経過を示す正面図である。
【図11】 図9の実験装置を用いて行った実験の途中
経過を示す正面図である。
【図12】 図9の実験装置を用いて行った実験の最終
結果を示す正面図である。
【図13】 本発明の効果を確認するための実験につい
て説明するものであり、実験装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・コンクリート構造物、3・・・仮止めシール、
10・・・注入台座、11・・・座金部、13・・・口
金部、15・・・シール用凸部、17・・・嵌合用導入
部、19・・・シール穴、20・・・補修剤収納容器、
21・・・収納部、23・・・補修剤排出口、25・・
・補修剤供給口、27・・・段部、28・・・細径部、
29・・・リング状凸部、31・・・クラック、41・
・・延長部材、43・・・ジョイント、45・・・エア
ー抜きコック、47・・・穿孔、50・・・コンクリー
トブロック、51・・・クラック、53・・・補修剤注
入器具、55・・・ガラス板、57・・・注入用穿孔。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04G 23/02 E02D 5/64

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート構造物に対して仮止めシー
    ルを用いて固定するための座金部、該座金部の一方の面
    からほぼ直角に伸びる様に設けられる口金部、及び該口
    金部の設けられた面と反対の面に設けられたシール用凸
    を有する注入台座と、前記注入台座とは別体であり、 所定量の補修剤を収納す
    る筒状の収納部、該収納部の一端に該収納部に対してほ
    ぼ直角方向に伸びる様に形成された補修剤排出口、及び
    前記収納部の他端の前記補修剤排出口と反対の面に前記
    収納部に対してほぼ直角方向に伸びる様に形成された補
    修剤供給口を有する補修剤収納容器とからなり、 前記補修剤収納容器の前記補修剤排出口が、前記注入台
    座の前記口金部に嵌合することができる様に構成されて
    いること を特徴とするコンクリート構造物の補修器具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の補修器具を用いて、 コンクリート構造物の補修対象箇所に対して、クラック
    を被う様に仮止めシールを施工し、該仮止めシールのと
    ころどころに、前記注入台座のシール用凸部をはめ込む
    ための穴を設けておき、この仮止めシールの穴に前記注
    入台座のシール用凸部をはめ込んで仮止めシールで前記
    注入台座の座金部を固定し、 該注入台座の口金部に対して、前記補修剤収納容器の補
    修剤排出口を嵌合し、 該補修剤収納容器の収納部内に補修剤を所定量注入した
    後、そのまま60分以上放置することにより、 前記補修対象箇所のクラック内に、重力と毛細管現象と
    によって前記収納容器内の補修剤をゆっくりと注入する
    様にしたことを特徴とするコンクリート構造物の補修方
    法。
JP2001291003A 2001-09-25 2001-09-25 コンクリート構造物の補修方法及び補修器具 Expired - Lifetime JP3506246B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001291003A JP3506246B2 (ja) 2001-09-25 2001-09-25 コンクリート構造物の補修方法及び補修器具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001291003A JP3506246B2 (ja) 2001-09-25 2001-09-25 コンクリート構造物の補修方法及び補修器具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003097056A JP2003097056A (ja) 2003-04-03
JP3506246B2 true JP3506246B2 (ja) 2004-03-15

Family

ID=19113218

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001291003A Expired - Lifetime JP3506246B2 (ja) 2001-09-25 2001-09-25 コンクリート構造物の補修方法及び補修器具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3506246B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4061343B2 (ja) * 2003-05-29 2008-03-19 独立行政法人森林総合研究所 木材の修復・強化方法
KR100628948B1 (ko) * 2005-06-08 2006-09-27 재신건설(주) 콘크리트 구조물의 건식균열 보수공법
JP2009019441A (ja) * 2007-07-13 2009-01-29 Nippon Adox Kk コンクリートの補修方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003097056A (ja) 2003-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1159132B1 (en) User friendly crack-filling system and method for filling cracks with foamable polyurethane prepolymer
EP0299121A1 (en) Fluid injection apparatus
EP1661710A3 (en) Method of liquid filling of cartridge, liquid filling device, and cartridge
WO1987002404A1 (en) Grout injector
JP3506246B2 (ja) コンクリート構造物の補修方法及び補修器具
KR100426614B1 (ko) 콘크리트보수제주입플러그및이것을사용한주입방법
KR101284618B1 (ko) 수중 콘크리트 구조물의 건식 균열 보수 공법
JP2007038060A (ja) 二液硬化型材料の供給方法及びその装置
US20190217560A1 (en) Underwater repair method and system
JP2008297794A (ja) タイルの浮き修復工法
CN113622708A (zh) 一种建筑外墙对拉螺栓孔洞封堵施工方法
JPS6092562A (ja) コンクリ−ト建造物の微細クラツクへの薬液注入工法
JP6441293B2 (ja) タイル浮きの補修器具及びタイル浮きの補修方法
JPS6010690Y2 (ja) 二液用充填ガン
JP5060406B2 (ja) シロアリ防除装置及びシロアリ防除方法
JP3216507U (ja) 接着剤注入機
JP3024531U (ja) 全自動負圧式接着剤注入装置
JP3113752U (ja) 重力と毛細管現象を利用した樹脂系接着剤注入器具
KR101811320B1 (ko) 균열보수장치
JP3137985U (ja) コンクリート底版の補修構造
TWI321607B (ja)
JPH05845U (ja) クラツク充填剤の注入用座金
CN114658119A (zh) 一种混凝土结构变形缝用防渗结构及其施工工艺
JP3144612U (ja) シロアリ防除装置
CN113107223A (zh) 表面安装注射端口

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3506246

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091226

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101226

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101226

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101226

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111226

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111226

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121226

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121226

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131226

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250