JP3505276B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3505276B2
JP3505276B2 JP17390895A JP17390895A JP3505276B2 JP 3505276 B2 JP3505276 B2 JP 3505276B2 JP 17390895 A JP17390895 A JP 17390895A JP 17390895 A JP17390895 A JP 17390895A JP 3505276 B2 JP3505276 B2 JP 3505276B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の感光体を具備し
た画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感光体として、例えば、ドラム状の感光
体を用い、この感光体を一方向に並べて配列し、転写紙
のような記録媒体を各感光体に接触させながら移動させ
て、同一の記録媒体に、各感光体上に形成されてトナー
画像を転写する形式の画像形成装置は従来より周知であ
る。
【0003】この種の画像形成装置においては、記録媒
体移動方向上流側から下流側に向けて、例えば都合4個
のドラム状感光体を配列し、最も上流側の感光体を、例
えば、黒のトナー画像形成用の感光体とし、以下の各感
光体を、例えば、マゼンタ色、イエロー色、シアン色の
各色のトナー画像形成用の感光体とするものとして、各
感光体上に形成された、色の異なるトナー画像を、記録
媒体の同一位置に重ね転写すると、記録媒体上にフルカ
ラーのトナー画像を得ることができる。これに対して、
例えば、最上流側の感光体にのみ、黒のトナー画像を形
成して、この画像を記録媒体に転写すると、記録媒体上
には黒のトナー画像を得ることができる。
【0004】従来においては、記録媒体を担持して搬送
する手段として、例えば無端の転写ベルトを用い、この
転写ベルトに対して複数の感光体を接触させたままとす
る構成が採用されていた。かかる従来の画像形成装置に
おいては、例えば、マゼンタ色、イエロー色、シアン色
の各色のトナー画像を形成する感光体に対しては画像形
成を行わず、黒のトナー画像を形成する感光体にのみ画
像を形成して、この黒の画像のみを記録媒体に転写する
場合、未定着の黒のトナー画像が、下流側の各感光体に
接触しながら通過するとき、その感光体や転写ベルトが
振動したりして、感光体と転写ベルトとの間で相対速度
差が生じたりすると、その未定着のトナー画像がこすれ
て、乱れ易くなり、画質が悪化する原因となる。また、
こすれに起因して、感光体や、転写ベルトの如き記録媒
体搬送手段などの寿命が短くなるおそれがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の欠点を除去し、トナー画像の転写の際に、記録媒
体上に形成された未定着トナー画像が、トナー画像を形
成しない感光体との接触によって、乱れたりするのを防
止できるようにした画像形成装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、互いに間隔を置いて配列された複数の感光
体と、各感光体を同一方向にそれぞれ回転駆動する感光
体駆動手段と、これらの各感光体の表面にそれぞれ形成
されたトナー画像を同一の記録媒体に転写すべく、該記
録媒体を各感光体に接触させつつ搬送する記録媒体搬送
手段と、複数の感光体のうち、選択された感光体に対し
て画像形成が行われないとき、該感光体が記録媒体に接
触しないように、該感光体を、転写を行う記録媒体搬送
路から離間させる感光体変位駆動手段とを具備し、前記
感光体駆動手段は、感光体駆動モータと、該駆動モータ
により回転駆動されるプーリと、感光体の中心軸に固定
されたプーリと、これらのプーリに掛け廻されたタイミ
ングベルトとを有し、前記感光体変位駆動手段は、前記
記録媒体搬送手段から離隔可能な感光体の中心軸に回転
自在に軸装されたローラと、該ローラが当接すると共
に、移動可能に支持されたカム部材と、該カム部材を移
動させる感光体変位駆動用モータとを具備し、前記カム
部材の移動によって感光体を記録媒体搬送手段から離隔
させるように構成されていることを特徴とする画像形成
装置を提案する。
【0007】なお、上記構成において、画像形成の行わ
れない感光体が、非駆動状態とされるものであると有利
である。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に
説明する。
【0009】図1は、本発明一実施例のカラー式画像形
成装置の断面図である。同図において、複数の感光体1
B、1M、1C、1Yは、一方向、例えば図のように横
方向に、互いに間隔を置いて配列されている。そして、
各感光体1B〜1Yは、後述する感光体駆動手段によっ
て、それぞれ独立して同一方向、例えば図における時計
方向に回転駆動される。図1の例では、4個の感光体が
配置され、かつその各感光体はドラム状に構成されてい
る。
【0010】各感光体の配列方向と平行して、画像形成
装置本体の上部にはコンタクトガラス11が設けられ、
このコンタクトガラス11上には、原稿読み取り時に、
原稿12が載置される。ここで、かかる原稿12がカラ
ー原稿であるものとして、このカラー原稿12は、コン
タクトガラス11の下位に配設された原稿読み取り走査
ユニット13が、図示矢印方向に走行駆動されることに
よって、読み取り走査される。すなわち、原稿読み取り
走査ユニット13が移動するとき、照明光源14によっ
て、カラー原稿12が照明走査され、このときの反射光
像が、カラーCCD15に入射して、レッド、グリー
ン、ブルーの3種類の光に分解されつつ、かかるCCD
15の機能により、原稿が読み取り走査されるのであ
る。
【0011】CCD15からの出力は、画像処理部16
において必要な処理を施され、各色の記録色情報、例え
ば、ブラック、マゼンタ、イエロー、シアンの各色の画
像形成用の信号に変換される。そして、画像処理部16
からの信号は、光書き込みユニット17に入力し、この
ユニット17からは、それぞれの色に対応する、光変調
されたレーザ光が出射する。
【0012】ここで、感光体1Bに着目するに、この感
光体が図1における反時計方向に回転を始めると、帯電
チャージャ2Bがコロナ放電を行うことにより、感光体
1Bの表面が均一に帯電される。次いで、光書き込みユ
ニット17より出射するレーザ光18によって、帯電さ
れた感光体1Bに対して光書き込み走査が行われること
により、該感光体1B上には所定の静電潜像が形成され
る。そして、この静電潜像は、現像器3Bによって、黒
のトナー画像として可視像化される。
【0013】一方、給紙部19,29のいずれかから
は、例えば下側の給紙部20からは、記録媒体の一例で
ある転写紙21がレジストローラ対22に向けて送ら
れ、更にこのレジストローラ対22からは、所定のタイ
ミングをとって転写紙21が、感光体1Bと、転写ベル
ト23との間に向けて送られる。無端の転写ベルト23
は、一対のローラに巻き掛けられ、各感光体1B〜1C
と、線速度が同じになるように、図示矢印方向に回転駆
動されるようになっていて、かかる転写ベルト23と感
光体1Bとの間を、ベルト23上に担持された転写紙2
1が通過する間で、転写チャージャ4Bの作用により、
感光体1B上の黒のトナー画像が転写紙21に転写され
る。
【0014】かかる転写のあと、感光体1B表面に残留
付着しているトナーが、クリーニング器5Bに備えられ
ているクリーニングブレード6Bによって、掻き取り除
去され、該表面が清掃される。次いで、感光体1Bの表
面に残留している電荷が、除電器7Bの作用によって除
去される。
【0015】感光体1Bと相隣接して次の感光体1Mの
周りにも、感光体1Bの場合と同様に、帯電チャージャ
2M,現像器3M,転写チャージャ4M,クリーニング
器5M及び除電器7Mがそれぞれ配設されている。更
に、次の感光体1Yの周りにも、帯電チャージャ2Y,
現像器3Y,転写チャージャ4Y,クリーニング器5Y
及び除電器7Yがそれぞれ配設されている。更に、次の
感光体1Cの周りにも帯電チャージャ2C,現像器3
C,転写チャージャ4C,クリーニング器5C及び除電
器7Cがそれぞれ配設されている。
【0016】感光体1M,1Y,1C上には、感光体1
Bの場合と同様なる画像形成プロセスが実行されること
により、それぞれマゼンタ色、イエロー色、シアン色の
各色のトナー画像が形成されるようになっていて、これ
らのトナー画像は、引き続いて転写ベルト23上を担持
搬送される転写紙21の同一位置に順次重ね転写され
る。すなわち、黒トナー画像を含めて全部で4色のトナ
ー画像が転写紙に重ね転写されるのである。これにより
転写紙上には未定着のフルカラートナー画像が得られ
る。
【0017】重ね転写を終了すると、転写紙21は、定
着ユニット24に備えられている定着ローラ対25の間
に向けて送られ、ここを通る間で、転写紙上の未定着の
フルカラートナー画像が定着され、このあと、フルカラ
ーコピー紙として機外に排出される。
【0018】なお、単色のコピーを行う場合、例えば黒
のモノクロコピーを行う場合には、感光体1Bのみにつ
いて画像形成を行い、他の感光体1M〜1Cについて画
像形成を行わず、転写ベルト23上を担持搬送される転
写紙には、感光体1B上の黒のトナー画像のみが転写さ
れる。これに対して、感光体1Bについては画像形成を
行わずに、他の感光体1M〜1Cに対して画像形成を行
って、単色のトナー画像や、マゼンタ,イエロー,シア
ンの3色のみのフルカラー画像を形成する場合もある。
ここで、画像形成を行わないというのは、感光体上にト
ナー画像を形成しないこと、すなわち前述のレーザ光に
よる光書き込み走査を行わなかったり、現像器による現
像動作を実行しないことである。
【0019】ここで、転写ベルト23は、各感光体1B
〜1Cの表面にそれぞれ形成されたトナー画像を、同一
の、転写紙のような記録媒体に転写すべく、該記録媒体
を各感光体に接触させつつ搬送する記録媒体搬送手段の
一構成例をなすものである。この種の記録媒体搬送手段
として、かかる機能を遂行できるものであれば、他の構
成のもの、例えば、ドラム状のものであっても構わな
い。
【0020】上でも述べたように、例えば黒のモノクロ
コピー紙を得る場合、感光体1Bについては画像形成を
行い、感光体1M〜1Cについては画像形成を行わない
のであるが、この際、従来の画像形成装置においては、
次に述べるような不具合が発生し易くなっていた。すな
わち、感光体1Bと転写ベルト23との間を転写紙が出
たあと、転写紙上に転写された黒の未定着トナー画像
が、後の感光体1M〜1Cの部位を通過する間で、その
各感光体と転写ベルトとに相対速度差を生じたりする
と、乱されてしまうのである。相対速度差を生じる原因
としては、感光体や転写ベルトに付与されてしまう振動
や、それらの駆動時における駆動ガタなどを挙げること
ができる。
【0021】そこで、例えば、黒のモノクロコピーなど
を行う場合には、後の3個の感光体1M〜1Cを転写ベ
ルト23から離隔させてしまえば、そのような不具合の
発生を防止できる。
【0022】ここで、今仮に、感光体1Mに着目するも
のとして、この感光体1Mは、次に述べるような駆動手
段によって回転駆動されるようになっている。
【0023】 図3及び図4において、感光体駆動モー
タ26のモータギア26Aにはアイドルギア27が噛み
合っており、このギア27と共軸一体のプーリ28と、
他のプーリ29との間にはタイミングベルト30が掛け
廻されている。なお、プーリ29は感光体1Mの中心軸
31に嵌め込まれて固定されている。モータ26が回転
することによって、モータギア26A及びアイドルギア
27を介して、プーリ28が回転する。これに伴い、タ
イミングベルト30及びプーリ29を介して、感光体1
Mが図示矢印方向に回転駆動される。なお、他の感光体
1B,1Y,1Cについても、同様の駆動手段によっ
て、それぞれ独立して回転駆動される。このように、感
光体駆動手段は、感光体駆動モータ26と、この駆動モ
ータ26により回転駆動されるプーリ28と、感光体の
中心軸31に固定されたプーリ29と、これらのプーリ
28,29に掛け廻されたタイミングベルト30とを有
している。
【0024】図4に示した本体側板32には感光体変位
駆動用モータ33が固設され、このモータ軸33aには
ウォーム34が固装されている。ウォーム34には、本
体側板32に回転自在に支持されたウォーム歯車35が
噛み合っている。
【0025】本体側板32にはガイドレール36の一端
部及び他端部(不図示)がそれぞれ固定係止され、この
レール36にはカム部材37が摺動自在に支持されてい
る。カム部材37の下部にはラック部37aが形成さ
れ、このラック部37aはウォーム歯車35に噛み合っ
ている。
【0026】感光体1Mの軸31の端部にはローラ38
が回転自在に軸装されている。本体側板32に穿った上
下方向に長い角穴32aには摺動駒39が嵌め込まれて
いて、この摺動駒39は角穴32a内を縦方向に摺動自
在となっている。かかる摺動駒39には圧縮バネ41の
伸張弾力により、下降する方向の移動習性が付与され、
この習性による移動は、ローラ38がカム部材37に形
成された傾斜カム縁37bの起点部に当接することによ
って阻止されている。なお、摺動駒39には感光体1M
の軸31が嵌め込まれていて、その摺動駒39は軸31
の軸受として機能するようになっている。
【0027】ここで、図1において、当該画像形成装置
で、黒のモノクロコピーを行うものとして、このコピー
モードを実行する場合には、感光体1Bのみについて、
画像形成を行い、他の感光体1M、1Y、1Cについて
は画像形成を行わない。
【0028】同図に示した画像処理部16から出力する
ブラック、マゼンタ、イエロー、シアンの各色の画像形
成用信号は、図2に示す各接続線10B、10M、10
Y、10Cをそれぞれ介して光書き込みユニット17に
入力するようになっているのであるが、上記モードの場
合は、黒の画像形成用信号のみが、画像処理部16から
出力して、光書き込みユニット17に入力する。これに
対して、マゼンタ、イエロー、シアンの各色の画像形成
用信号は画像処理部16から出力しない。
【0029】例えば、画像処理部16から、マゼンタ色
の画像形成用信号が出力しない場合は、接続線10Mに
結線された分岐接続線10M′に設けられた図示してい
ない反転回路を介して、ドライバー部9に対して信号が
入力するようになっている。すると、ドライバー部9よ
り、モータ33に対して駆動信号が出力すると共に、電
源8によりモータ33に対して電力が供給され、該モー
タ33が回転するようになっている。
【0030】モータ33が回転すると、図4に示したウ
ォーム34が回転し、且つ、これに噛み合うウォーム歯
車35が図示矢印方向に回転する。これに伴い、カム部
材37がラック送りされて矢印方向に摺動する。感光体
1Mの軸31に対して、他方の端部側にも、感光体変位
駆動機構部44と同様構成された機構部が設けられてい
て、カム部材37と、奥側の図示していないカム部材と
が同一方向に移動することにより、これらの部材の傾斜
カム縁37bによって両ローラ38が押し上げられる。
ローラ38が押し上げられることにより、感光体1M
は、図3に示すように転写ベルト23から離隔する。こ
の離隔量は、例えば、0.5mm程度の僅かなものとなっ
ている。
【0031】なお、ウォーム歯車35の軸35Aを図4
のA部まで延ばし、且つ、この延ばした軸上にウォーム
歯車を固設し、このウォーム歯車を介して、カム部材3
7と同様のカム部材をラック送りする構成とすると、モ
ータ33としては1つでこと足りる。この他、図3に示
すようなタイミングベルト30を用いた回転伝達手段と
した場合、感光体1Mの、上側への若干量の移動を許す
ことができ、また、通常の画像形成時における回転駆動
力の伝達にも支障を来たすことがない。
【0032】図2に示した分岐接続線10B′、10
Y′、10C′についても、感光体変位駆動源部100
Mと同様構成される各感光体変位駆動源部のドライバー
部(ドライバー部9と同じもの)に接続されていて、画
像処理部16から、ブラック色と、イエロー色と、シア
ン色の画像形成用信号が出力されない場合にも、前述し
た感光体変位駆動機構部44(図4)と同様構成される
各感光体変位駆動機構部によって、図1に示した感光体
1Bと感光体1Yと感光体1Cとが転写ベルト23から
離隔するようになっている。
【0033】各感光体1M、1Y、1Cが転写ベルト2
3から離隔することによって、転写紙21(図3)上に
形成されている未定着の黒のモノクロ画像が乱されるこ
とはない。各感光体1M、1Y、1Cが転写ベルト23
に接触したままとなっていると、感光体や転写ベルトな
どに何らかの振動が付与されたりして、両者に相対速度
差を生じたりすると、感光体1Bと、転写ベルト23と
の間の転写部を通過したあとに、転写紙上に既に形成さ
れている未定着の黒のトナー画像が乱されてしまうので
あるが、このようなことが無くなるのである。
【0034】なお、図1に示した画像形成装置は、転写
紙21の搬送方向上の上流側から、下流側に向けて、ブ
ラック感光体1B、マゼンタ感光体1M、イエロー感光
体1Y、シアン感光体1Cの各感光体を、それぞれ順に
配列したものであるが、これらの配列順を適宜変更して
もよく、例えば、感光体1M、1Y、1C、1Bの順に
配列してもよい。
【0035】かかる配列例の画像形成装置において、上
流側の3つの感光体1M、1Y、1Cのみを用いてフル
カラートナー画像を形成する場合がある。この場合に
は、例えば、最も下流側の感光体1Bのみを転写ベルト
23から離隔させれば、転写紙21上のフルカラートナ
ー画像が、感光体1Bとの接触によって乱されるのを防
止することができる。感光体1Bについても、前述した
感光体変位駆動機構部44(図4)と同様構成される感
光体変位駆動機構部によって転写ベルト23から離間す
る。
【0036】上述のように、複数の感光体のうちの少な
くとも1つによって画像形成が行われるとき、その他の
感光体が、転写紙に接触しないように、記録媒体搬送路
から離間されるのである。
【0037】 図4に示した感光体変位駆動機構部44
は、複数の感光体のうち、選択された感光体に対して画
像形成が行われないとき、該感光体が転写紙21(図
1)のような記録媒体に接触しないように、該感光体
を、転写を行う記録媒体搬送路から離隔させる感光体変
位駆動手段の一例を構成するものである。なお、ここで
言う記録媒体搬送路というのは、転写ベルト23上にお
いて担持されて移動する転写紙等の記録媒体の搬送路の
ことである。前述のように、本例の感光体変位駆動手段
は、記録媒体搬送手段から離隔可能な感光体の中心軸3
1に回転自在に軸装されたローラ38と、該ローラ38
が当接すると共に、移動可能に支持されたカム部材37
と、該カム部材37を移動させる感光体変位駆動用モー
タ33とを具備し、カム部材37の移動によって感光体
を記録媒体搬送手段から離隔させるように構成されてい
る。
【0038】本発明は、複数の感光体のうち、選択され
た感光体を、必要に応じて、転写を行う記録媒体搬送路
から離隔し得るように構成したものであるので、転写の
際に、記録媒体上に形成された未定着トナー画像が、ト
ナー画像を形成しない感光体との接触によって、乱れた
りするのを防止できる。また、感光体と、転写ベルトの
ような転写紙搬送手段との相互のこすれに起因した、感
光体や転写紙搬送手段などの寿命低下を防止することが
できる。
【0039】なお、図1において、例えば、感光体1M
が転写ベルト23から離隔しても、図4に示した駆動装
置の構成によって、その感光体1Mを回転させることが
できるが、このようにすると、その感光体の周りに配設
される各種の画像形成プロセス要素と、感光体との相互
の位置関係に狂いを生じ、このままで感光体が回転した
場合、何らかの感光体接触部材が変形したりする。例え
ば、クリーニングブレード6Mが大きく撓み変形した
り、感光体1Mの回転方向に巻き込んだりして、クリー
ニングブレードが損傷する場合がある。
【0040】例えば、黒のモノクロコピーを行うとき、
各感光体1M、1Y、1Cを転写ベルトから離隔させる
と共に、その回転を停止させたままにしておくと、その
ような接触部材の損傷を防ぐことができる。図3に示し
た感光体駆動用モータ26に対して通電を行わなけれ
ば、感光体1Mを非駆動状態とすることができる。他の
感光体1Y,1Cにおいても同様である。画像形成の行
われない感光体1B,1M,1Y,1Cに対して通電を
行わないようにすることにより、非駆動状態とすること
ができ、これによってランニングコストを低く抑えるこ
ともできる。
【0041】本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミ
リ又はこれらを適宜組合せた複合機などの画像形成装置
に広く適用できるものである。
【0042】
【発明の効果】請求項1に記載の画像形成装置によれ
ば、転写の際に、記録媒体上に形成された未定着トナー
画像が、トナー画像を形成しない感光体との接触によっ
て、乱れたりするのを防止できると共に、感光体と記録
媒体搬送手段との相互のこすれに起因した、感光体や記
録媒体搬送手段などの寿命低下を抑えることができる。
【0043】請求項2に記載の画像形成装置によれば、
感光体接触部材の損傷や寿命低下などを部止できると共
に、ランニングコストを引き下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例のカラー式画像形成装置の断面
図である。
【図2】画像処理部からの光書き込み信号の出力によっ
て、感光体を変位駆動するための制御ブロック図であ
る。
【図3】感光体の回転駆動手段の一例を示す概略図であ
る。
【図4】感光体の回転駆動手段並びにその変位駆動手段
の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1B 感光体 1M 感光体 1Y 感光体 1C 感光体

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに間隔を置いて配列された複数の感
    光体と、各感光体を同一方向にそれぞれ回転駆動する感
    光体駆動手段と、これらの各感光体の表面にそれぞれ形
    成されたトナー画像を同一の記録媒体に転写すべく、該
    記録媒体を各感光体に接触させつつ搬送する記録媒体搬
    送手段と、複数の感光体のうち、選択された感光体に対
    して画像形成が行われないとき、該感光体が記録媒体に
    接触しないように、該感光体を、転写を行う記録媒体搬
    送路から離間させる感光体変位駆動手段とを具備し、前
    記感光体駆動手段は、感光体駆動モータと、該駆動モー
    タにより回転駆動されるプーリと、感光体の中心軸に固
    定されたプーリと、これらのプーリに掛け廻されたタイ
    ミングベルトとを有し、前記感光体変位駆動手段は、前
    記記録媒体搬送手段から離隔可能な感光体の中心軸に回
    転自在に軸装されたローラと、該ローラが当接すると共
    に、移動可能に支持されたカム部材と、該カム部材を移
    動させる感光体変位駆動用モータとを具備し、前記カム
    部材の移動によって感光体を記録媒体搬送手段から離隔
    させるように構成されていることを特徴とする画像形成
    装置。
  2. 【請求項2】 画像形成の行われない感光体は、非駆動
    状態とされるものである請求項1に記載の画像形成装
    置。
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