JP3504969B2 - ガス浄化装置 - Google Patents

ガス浄化装置

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JP3504969B2
JP3504969B2 JP09778394A JP9778394A JP3504969B2 JP 3504969 B2 JP3504969 B2 JP 3504969B2 JP 09778394 A JP09778394 A JP 09778394A JP 9778394 A JP9778394 A JP 9778394A JP 3504969 B2 JP3504969 B2 JP 3504969B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス浄化装置に関する
ものであって、より詳しくは、工場や自動車などから排
出される汚染ガスを効率よく浄化するためのガス浄化装
置に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】工業技術の発展に伴っ
て、各種工場から排出される排気ガス中に含まれる有害
成分が、地域住民の健康を害し、ぜんそくなどの呼吸器
系の病気を引き起こすばかりでなく、大気汚染の重要な
要因となってきたことは周知のとおりであり、また、近
年、とみに自動車産業の発展に伴って、自動車、とくに
ディーゼル車から排出されるCOX 、NOX 、SOX
どの汚染ガスが、沿道住民のみならず、これまた大気汚
染の原因となっていることは、全世界的な問題として認
識されていることであり、その対策が急がれているとこ
ろである。
【0003】その対策としては、工場排気ガスのように
大規模な対策が必要なものから、自動車のように比較的
コンパクトな装置が要求されるものまで、さまざまな排
気ガス装置が提案され、その一例として、例えば、プラ
ズマ放電を利用したガス浄化装置、触媒を利用したガス
浄化装置などが有効なものとして使用されてきている。
【0004】ところが、これらガス浄化装置の性能面で
のレベルが必ずしも満足できるものではなく、排気ガス
対策が遅々として進まない現状に、行政側もこれを黙認
することができず、さらに高いレベルの排気ガス対策を
求めてきている。このような現状にあって、最近になっ
て、触媒を用いたガス浄化方法と、放電プラズマを利用
したガス浄化方法を組み合わせた効率的なガス浄化装置
が提案された(「信学技報」1993-01 社団法人 電子情
報通信学会)。この報文によれば、リードスイッチを用
いた触媒・プラズマ・リアクタ素子を用いて、NOX
SOX 、COx などの処理対象ガスを分解することによ
り、Rn接点金属の触媒作用とグロー放電のプラズマ分
解作用の両作用を相乗させ、効率的なガスの浄化が達成
されることが報告されている。しかしながら、前記報文
は、相乗的にガス浄化を達成しうるシステムの基本的な
理論が説明されているだけで、具体的にどのような装置
が使用されるものであるのかは開示されていない。
【0005】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、触媒作用とプ
ラズマ作用を併用し、各種のガスを相乗的に浄化し得る
ガス浄化装置を提供することにある。さらに、本発明の
目的は、吸気中の酸素を著しく低減した状態でガスの浄
化を行うガス浄化装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記報文
における基本的技術が従来技術の最新のものとの認識の
元に、より効果的なガス浄化装置の具体化を試行錯誤に
より検討した結果、ガスの流路に導入されたガスに、回
転するファンによって乱流を起こさせ、装置内で回転羽
根とハウジングとの微小ギャップによって生じるプラズ
マ作用によるガス浄化を行わせるとともに、回転羽根の
表面およびハウジングの内壁に形成された触媒作用を有
する金属層との接触面積を大きくすることによって、効
率的に相乗的なガス浄化作用を達成し得るガス浄化装置
を完成するに至った。
【0007】 すなわち、本発明によれば、吸気口と排
気口からなる開口を有するハウジングの両開口間に、少
なくとも1枚の回転羽根を有するファンを配置するとと
もに、該ハウジングの内壁および該回転羽根の表面にそ
れぞれ触媒作用を有する金属層を形成すると共に、前記
ハウジングの内壁面に電極 (a) ならびに内壁面と対向し
たファンの少なくとも先端部に電極 (b) を設け、該ファ
ンの回転に伴って発生するプラズマと触媒にガスを接触
せしめガス浄化を行なうことを特徴とするガス浄化装置
が提供される。また、本発明によれば、前記ファンにお
ける前記回転羽根よりも前記吸気口側に、該吸気口から
のガスの流入方向側へ向けて次第に外径が大きくなるガ
ス流変更部材が設けられている上記ガス浄化装置が提供
される。また、本発明によれば、前記ガス流変更部材
が、円すい形状に設けられている上記ガス浄化装置が提
供される。また、本発明によれば、前記回転羽根が、同
一の回転軸に複数設けられ各々が回転軸と一体となって
回転する上記ガス浄化装置が提供される。また、本発明
によれば、前記回転羽根が、同一の回転軸に複数設けら
れ各々が独立に回転軸に対して相対回転する上記ガス浄
化装置が提供される。また、本発明によれば、前記回転
羽根の平面形状が、左右非対称である上記ガス浄化装置
が提供される。また、本発明によれば、前記回転羽根の
長さが、少なくとも部分的に異なる上記ガス浄化装置が
提供される。また、本発明によれば、前記回転羽根の構
成の少なくとも2種を併用したものである上記ガス浄化
装置が提供される。また、本発明によれば、前記金属層
が、複数の金属を露出状態で固着したものである上記ガ
ス浄化装置が提供される。また、本発明によれば、前記
金属層が、少なくとも2枚の回転羽根にそれぞれ異なる
金属を固着したものである上記ガス浄化装置が提供され
る。また、本発明によれば、前記金属層が、少なくとも
1枚の回転羽根に複数の金属を積層状態で形成したもの
である上記ガス浄化装置が提供される。また、本発明に
よれば、前記ハウジングの内壁が略円筒形に形成された
ものである上記ガス浄化装置が提供される。また、本発
明によれば、前記ハウジングの内壁に凹凸面が形成され
ている上記ガス浄化装置が提供される。また、本発明に
よれば、前記ハウジングの内壁が、傾斜状に形成されて
いる上記ガス浄化装置が提供される。また、本発明によ
れば、前記ハウジングの外壁面に磁石層を設けた上記ガ
ス浄化装置が提供される。また、本発明によれば、前記
ファンが、吸気口から吹き込まれるガス圧によって回転
可能に構成されたものである上記ガス浄化装置が提供さ
れる。また、本発明によれば、前記ファンが、動力源に
よって回転可能に構成されたものである上記ガス浄化装
置が提供される。また、本発明によれば、前記金属層
が、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウムの少なく
とも1種類の貴金属が固着されたものである上記ガス浄
化装置が提供される。また、本発明によれば、前記吸気
口とファンとの間に脱酸素機構が設けられた上記ガス浄
化装置が提供される。また、本発明によれば、前記脱酸
素機構が、吸気口とファンとの間に加熱可能な銀線を配
置した構成からなる上記ガス浄化装置が提供される。ま
た、本発明によれば、前記銀線が、メッシュ状に形成さ
れたものである上記ガス浄化装置が提供される。また、
本発明によれば、前記脱酸素機構が、吸気口とファンと
の間に銀粉を充填し外壁に加熱手段を有する管状体を配
置した構成からなる上記ガス浄化装置が提供される。ま
た、本発明によれば、前記脱酸素機構が、安定化ジルコ
ニアを外電極とし、銅を内電極とする、スパッタリング
現象によって駆動する電極構造を有するものである上記
ガス浄化装置が提供される。また、本発明によれば、前
記脱酸素機構が、銅を脱酸素剤として用いたものである
上記ガス浄化装置が提供される。また、本発明によれ
ば、前記脱酸素機構が、粉末状の銅によって形成されて
いる上記ガス浄化装置が提供される。また、本発明によ
れば、前記脱酸素機構が、内側に銅メッキが施された複
数のセルが集合してなるハニカム構造とされている上記
ガス浄化装置が提供される。また、本発明によれば、前
記脱酸素機構を収容すると共に、一端が大気汚染物質の
流入用の通路とされ他端が前記大気汚染物質浄化部との
通路とされる、第1の脱酸素処理部及び第2の脱酸素処
理部と、前記第1の脱酸素処理部の両方の通路が開放さ
れ前記第2の脱酸素処理部の両方の通路が閉止される第
1の状態、及び前記第1の脱酸素処理部の両方の通路が
閉止され前記第2の脱酸素処理部の両方の通路が開放さ
れる第2の状態とに選択的に切替え可能な切替え手段
と、前記第1の状態で前記第2の脱酸素処理部を減圧
し、前記第2の状態で前記第1の脱酸素処理部を減圧す
る減圧手段とを備えている上記ガス浄化装置が提供され
る。また、本発明によれば、前記減圧手段に代えて、前
記第1状態で前記第2の脱酸素処理部を加熱し、前記第
2の状態で前記第1の脱酸素処理部を加熱する加熱手段
を設けた上記ガス浄化装置が提供される。また、本発明
によれば、前記第1の状態で前記第2の脱酸素処理部を
加熱し、前記第2の状態で前記第1の脱酸素処理部を加
熱する加熱手段を設けた上記ガス浄化装置が提供され
る。また、本発明によれば、脱酸素処理をした後の前記
脱酸素機構がガス自体の熱によって還元されるようにさ
れている上記ガス浄化装置が提供される。また、本発明
によれば、前記減圧手段に代えて、水素を吸蔵した水素
吸蔵合金を備え前記第1の状態で前記第2の脱酸素処理
部に前記水素吸蔵合金からの水素を供給し、前記第2の
状態で前記第1の脱酸素処理部に前記水素吸蔵合金から
の水素を供給する水素供給手段を設けた上記ガス浄化装
置が提供される。また、本発明によれば、前記ガス浄化
装置が、産業用エンジンの排気系に装着されたものであ
る上記ガス浄化装置が提供される。上記本発明のガス浄
化装置は、産業用エンジンの排気系に装着されることに
よって特に有効なガス浄化装置として機能するものであ
る。
【0008】
【作用】本発明の最大の技術的特徴は、ハウジング内に
導入されたガス体が、回転するファンの作用によって乱
流を起こし、ハウジング内に設けられた触媒とガスとの
接触が効率的に行われることによってガスの浄化を達成
するとともに、前記ファンの回転によって生じるプラズ
との接触によって相乗的なガス浄化の達成を可能にし
た点にあり、かかる構成によって、著しく卓越したガス
浄化効果を達成し得る装置が提供されることが理解され
るであろう。
【0009】また、本発明の他の態様では、ファンにお
ける回転羽根よりも吸気口側に、吸気口からのガスの流
入方向に向けて次第に外径が大きくなるガス流変更部材
が設けられている。したがって、ガス浄化装置の吸気口
へ流入したガスは、ガス流変更部材の表面に当たって、
ハウジングの内壁面へ向かうようなガス流とされ、例え
ば、ハウジングの内壁に触媒作用を有する金属層が形成
されているような場合に、ガスを触媒作用を有する金属
層と効率よく接触させることができ、ガスの浄化能力が
向上する。また、本発明の他の態様では、ガス流変更部
材が円すい形状とされており、吸気口へ流入されたガス
は、上記と同様の作用により、効率よく浄化される。ま
た、本発明の他の態様では、ファンに設けられる回転羽
根が、同一の回転軸に対して複数設けられ、各々が回転
軸と一体回転するように構成されている。これによれ
ば、ハウジング内に導入されたガス体が、回転軸と一体
回転する回転羽根によって乱流とされ、さらに、この乱
流が、回転軸と一体回転する他の回転羽根によって、さ
らに、広領域に拡散するような複雑な乱流となる。これ
により、触媒とガスとの接触がより効率的になって著し
く卓越したガス浄化効果が発揮される。
【0010】また、本発明の他の態様では、回転羽根
が、同一の回転軸に複数設けられ各々が独立に回転軸に
対して相対回転するように構成されている。これによれ
ば、ハウジング内に導入されたガス体が、回転軸に対し
て相対回転する回転羽根によって乱流とされ、さらに、
この乱流が、前記回転羽根とは独立かつ回転軸に対して
相対回転する他の回転羽根によって、さらに、広い領域
に拡散するような複雑な乱流となる。これにより、触媒
とガスとの接触がより効率的になって著しく卓越したガ
ス浄化効果が発揮される。
【0011】また、本発明の他の態様では、回転羽根、
及びハウジングの内壁の少なくとも一方に形成された触
媒作用を有する金属層が、パラジウムによって構成され
ている。このパラジウムによって、水素が選択的に吸蔵
され、これにより、ガス中のCmn が炭素と水素とに
分解され、Cmn の浄化に著しく優れた効果を発揮す
る。
【0012】また、本発明の他の態様は、ハウジングの
外壁面に磁石層、内壁面に電極 (a)を設け、内壁面と対
向したファンの少なくとも先端部にも電極 (b)を設け、
両電極間に高周波を印加することによって、電極間に高
密度のプラズマが発生し、これによって、NOX などの
ガスを効率的に分解することである。
【0013】さらに、本発明の他の態様によれば、ガス
浄化装置において、吸気口から吹き込まれるガスをファ
ンに接触する前段で脱酸素素子と接触させ、酸素の含量
をできるかぎり、低くした状態で、ファンに接触させる
ことにより、著しく効率的なガス浄化を達成することが
できる。さらに、本発明の他の態様では、大気汚染物質
浄化部よりも大気汚染物質の流路の上流側に、銅製の脱
酸素素子が設けられており、排気ガスは、大気汚染物質
浄化部に直接供給されることなく、まず、脱酸素素子に
至る。ガスに含有された酸素は、脱酸素素子と接触し、
これにより、Cu+O→CuOなる反応によって、排気
ガスに含まれる酸素が除去される。そして、酸素除去後
の排気ガスが大気汚染物質浄化部に供給され、大気汚染
物質を含んだガスが浄化される。本発明では、大気汚染
物質浄化部において、酸素が除去された状態のガスを浄
化する構成としたので、NO生成方向への反応、CO生
成方向への反応等が抑制され、NO X 、COX 等の大気
汚染物質を効率良く除去できる。
【0014】また、本発明の他の態様では、脱酸素素子
が、粉末状の銅によって形成されている。したがって、
排気ガスは大気汚染物質浄化部に供給される前に、非常
に大きい表面積の銅に接触し、酸素がより効率的に除去
される。また、本発明の他の態様では、脱酸素機構が、
内壁に銅メッキが施された複数のセルが集合してなるハ
ニカム構造とされており、排気ガスは、前記と同様、排
気ガスは大気汚染物質浄化部に供給される前に、非常に
大きい表面積の銅に接触し、酸素がより効率的に除去さ
れる。また、上記の如く、脱酸素機構をハニカム構造に
形成しているので、ガスの流通性に極めて優れている。
【0015】また、本発明の他の態様では、第1の脱酸
素処理部、第2の脱酸素処理部、及び切替え手段が設け
られ、切替え手段によって、第1の状態が設定される
と、排気ガスは、第1の脱酸素処理部を通過し、この過
程で排気ガスが脱酸素素子と接触して、Cu+O→Cu
Oなる反応によって酸素が除去され、大気汚染物質浄化
部に供給される。
【0016】第1の脱酸素処理部の脱酸素素子の酸素除
去能力が不十分となった場合には、切替え手段によっ
て、第2の状態とする。これにより、排気ガスは、第2
の脱酸素処理部を通過し、この過程で脱酸素素子と接触
して、排気ガスは上記と同様に酸素が除去された状態
で、大気汚染物質浄化部に供給されガスが効率的に浄化
される。そして、この第2の状態において、減圧手段に
よって、第1の脱酸素処理部を酸化銅が還元される状態
となるまで減圧する。
【0017】これによって、酸化銅が還元されて、銅に
戻り、再び脱酸素処理可能な状態となる。第2の脱酸素
処理部の脱酸素素子能力が不十分となった場合には、切
替え手段によって、第1の状態とする。これにより、排
気ガスは、第1の脱酸素処理部を通過し、この過程で脱
酸素素子と接触して、上記と同様に酸素が除去された状
態で、大気汚染物質浄化部に供給される。そして、この
第1の状態において、減圧手段によって、第2の脱酸素
処理部を酸化銅が還元される状態となるまで減圧する。
これによって、酸化銅が還元されて、銅に戻り、再び脱
酸素処理可能な状態となる。上記の如く、本発明では、
一方の脱酸素素子によって脱酸素処理をしている期間を
利用して、他方の脱酸素能力の低下した脱酸素素子を減
圧下で還元して再び十分な脱酸素処理能力を付与してい
るので、脱酸素素子の交換のためのメンテナンスが不要
になる。
【0018】また、本発明の他の態様では、一方の脱酸
素素子によって脱酸素処理をしている期間に、他方の脱
酸素能力の低下した脱酸素素子は加熱によって還元され
再び十分な脱酸素処理能力が付与される。また、本発明
の他の態様では、減圧手段に加えて、第1状態で前記第
2の脱酸素処理部を加熱し、前記第2の状態で前記第1
の脱酸素処理部を加熱する加熱手段が設けられている。
したがって、一方の脱酸素素子によって脱酸素処理をし
ている期間に、他方の脱酸素能力の低下した脱酸素素子
は減圧に加えて加熱によっても還元方向へ反応が進行
し、極めて確実かつ効率的に酸素が除去される。
【0019】また、本発明の他の態様では、第1の脱酸
素処理部の脱酸素素子、及び第2の脱酸素処理部の脱酸
素素子の一方によって、脱酸素処理がなされている期間
において、他方の脱酸素素子に水素供給手段によって水
素が供給されて酸化銅が還元(CuO+H2 →Cu+H
2 O)される。
【0020】また、本発明の他の態様では、ガス浄化装
置が自動車のガス排気系に設けられている。脱酸素処理
をした後の前記脱酸素機構は、自動車の排気ガスによる
加熱によって還元されて、脱酸素能力が十分な状態に復
帰する。また、本発明の他の態様では、大気汚染物質浄
化部よりも大気汚染物質の流路の上流側に互いに対向す
る陰極及び陽極が設けられており、陽極と陰極との間の
陰極側に、亜鉛またはインジウムによって形成された脱
酸素素子が設けられている。本発明では、排気ガスは、
大気汚染物質浄化部に直接供給されることなく、まず、
脱酸素素子に至る。排気ガスに含有された酸素は、亜鉛
またはインジウムと接触し、または、酸化亜鉛(酸化イ
ンジウム)におけるスパッタリングによって酸素原子が
脱離した部位と接触し、これにより、Zn+O→ZnO
(In+O→InO)なる反応によって、排気ガスに含
まれる酸素が選択的に吸蔵され、排気ガス中の酸素が除
去される。そして、酸素が除去された排気ガスが大気汚
染物質浄化部に供給され、大気汚染物質を含んだガスが
浄化される。陽極及び陰極との間に、電圧印加手段によ
り電圧が印加されると、陽極と陰極との間で放電が起こ
り、この放電によって、生じた陽イオンが陰極側へ加速
される際のイオンによるスパッタリング現象により、酸
素が、ZnOまたはInOから脱離して、ZnまたはI
nに戻り、再び脱酸素素子として使用可能な状態に復帰
する。さらに本発明の他の態様では、ガス浄化装置が産
業用エンジンに設けられている。これによれば、産業用
エンジンから排出されるガスは、ガス浄化装置によっ
て、浄化されて、クリーンな状態となる。なお、この場
合の産業用エンジンとは、自動車、船舶、トラクター等
に設けられるエンジンを意味している。
【0021】
【発明の具体的説明】本発明のガス浄化装置の構成を、
図面に基づいて説明する。図1は、本発明のガス浄化装
置の一例を示す側断面図であり、図2は、図1のA−A
線断面図である。本発明のガス浄化装置は、ハウジング
10に吸気口14と排気口15からなる少なくとも2つ
の開口を設け、該両開口間に回転羽根11を有するファ
ン12が配置されており、該ハウジング内壁および/ま
たは該回転羽根の表面に触媒作用を有する金属層が形成
されていることが基本的に重要な特徴である。このファ
ン12は、ハウジング10の大きさによっても異なる
が、ハウジング10内は少なくとも1個のファン12が
配置され、ハウジング10が大きくなれば2個以上に増
設することができる。本発明においては、回転するファ
ン12とハウジング10の内壁13との微小ギャップに
よってプラズマを生じせしめることが重要であるが、さ
らに、ハウジング10内をガスが乱流状態で流通するこ
とも、ガス浄化効率の点で好ましいものである。
【0022】 そのためには、回転状態の回転羽根11
と、ハウジング10の内壁13とが一定の間隔で構成さ
れているもの、つまり、内壁13が円筒形状の構成が最
も好ましいものであり、この構成に加えて、さらに内壁
面に凹凸を形成したり、傾斜状に形成したり、あるいは
これらの構成を適宜組み合わせることによって、より一
層効率的なガス浄化効果が達成される。
【0023】またファン12は、該両開口間に、少なく
とも1枚の回転羽根11を有することを基本構成とする
ものであり、その回転羽根11は、図6に示すように回
転方向の断面形状が階段状のもの、平面形状が左右非対
称であるもの、羽根の長さが少なくとも部分的に異なる
もの、あるいは、これら回転羽根11の構成の少なくと
も2種を併用したものを使用することがガス浄化効率の
点で一層優れている。
【0024】また、ファン12の他の態様として、ファ
ン12にガス流変更部材25が固着されたものを挙げる
ことができる(図15参照)。すなわち、図15に示す
如く、ファン12における回転羽根11よりも吸気口1
4側には、円すい形状のガス流変更部材25が設けられ
ている。このガス流変更部材25は、吸気口14側から
排気口15側へ向けて外形が次第に大きくなるように配
置されている。このように、ファン12にガス流変更部
材25を設けることにより、吸気口14を介して、ハウ
ジング10内に流入したガスは、ガス流変更部材25の
外周面25Aに当たって、この外周面25Aにガイドさ
れて、ハウジング10の内壁13へ向かう流れとなる。
したがって、ガスは、ファン12と内壁13との微小ギ
ャップに確実に供給されるようになり、これによって発
生されるプラズマとの接触作用によってガスの浄化が極
めて有効に行える。
【0025】上記では、ガス流変更手段25を円すい形
状にしているが、ガス流変更手段25は、外周が、吸気
口14側から排気口15側へ向けて外形が次第に大きく
なるようなものであればよく、例えば、三角すい形状、
四角すい形状、円すい台形状等であってもよい。また、
ファン12としては、回転軸(図示せず)に2枚の回転
羽根を固着させる態様を挙げることができる。なお、回
転軸は、動力源に連結して構成することができ、この動
力源によって、回転軸が回転すると、2枚の回転羽根も
回転軸と共に回転する。
【0026】この構成によれば、ハウジング10内に導
入されたガスは、回転軸と一体回転する回転羽根によっ
て乱流とされ、さらに、この乱流が、回転軸と一体回転
する他方の回転羽根によって、さらに、広領域に拡散す
るような複雑な乱流となるため、ガス浄化効率の点で好
ましい。なお、上記では、回転軸に固着する回転羽根を
2枚としているが、3枚以上固着しても、ガス浄化に好
適な乱流を形成する効果を十分に発揮できることは言う
までもない。
【0027】また、ファン12は、2枚の回転羽根を、
回転軸に、回転可能に支持させて、各々の回転羽根が各
々別個独立に、回転軸に対して相対回転するように構成
できる。この場合、動力源との接続はあってもよいが、
動力源がなくても、ガス圧によって回転羽根を各々別個
独立に回転させることができる。この構成によれば、ハ
ウジング10内に導入されたガスが回転軸に対して相対
回転する回転羽根によって乱流とされ、さらに、この乱
流が、この回転羽根とは別個独立にかつ回転軸に対して
相対回転する他の回転羽根によって、さらに、広領域に
拡散するような複雑な乱流となるため、ガス浄化効率の
点で好ましい。なお、上記では、回転軸に対して相対回
転可能な回転羽根を2枚設けているが、3枚以上設けて
も、ガス浄化に好適な乱流を形成する効果を十分に発揮
し得るのは言うまでもない。
【0028】前記吸気口14、及び排気口15は、ハウ
ジング10の対向する面にそれぞれ設けられていること
が好ましく、その形状は、必ずしも図1に示したように
ハウジング10の中央部分に形成されている必要はな
く、例えば、ガスの浸入方向および排出方向の壁面に少
なくとも部分的にすのこ状または格子状などの任意の形
状の開口が形成されていれば良い。またその構成部位
は、図1に示したように横方向の両サイドに形成するば
かりでなく、図3に示すように、上下方向に形成しても
良いことはもちろんであり、その際には、入口と出口
は、ハウジング10の一方の端部から他方の端部にガス
が流通するように設けることが浄化効率の点で好まし
い。
【0029】本発明のガス浄化装置は、吸気口14から
吹き込まれるガスを、ファン12に接触する前段で脱酸
素機構と接触させて、酸素の含量を、例えば、ppmオ
ーダーまで低下させておき、この状態でファン12に接
触させることによって、ガス浄化効率は著しく向上す
る。
【0030】本発明においては、前述したように、該フ
ァン12の回転羽根11面、及びハウジング10の内壁
13に、それぞれ触媒作用を有する金属層を形成してお
くことが重要な特徴である。触媒作用を有する金属は、
従来、知られており、例えば、遷移金属として分類され
るイリジウム、クロム、コバルト、ジルコニウム、セシ
ウム、タングステン、タンタル、チタン、鉄、テルル、
ニオブ、ニッケル、白金、バナジウム、ハフニウム、パ
ラジウム、マンガン、モリブデン、ルテニウム、レニウ
ム、ロジウムなどが例示される。これらの中でも、白
金、パラジウム、ルテニウム、ロジウムの貴金属が最も
好ましく使用される。
【0031】これらの金属層を形成するには、自体公知
の電気メッキ方法または化学メッキ方法によるメッキ法
が好ましく採用されるが、該金属を箔状にして接着剤で
固着するなどの任意の方法も採用できる。メッキ法にて
金属層を形成する場合には、使用する金属の種類によっ
ても相違するが、通常、室温ないし50℃で20分ない
し2時間の条件でメッキ層を構成することができる。金
属層の厚みは特に限定されるわけではないが、通常、3
ないし10μm程度に形成されることが好ましい。
【0032】上記に例示した触媒作用を有する金属は、
NOX 等の大気汚染物質の浄化に効果を発揮できるが、
パラジウムは、特に、Cmn (CH4 、C24 等)
の浄化に極めて優れていることが判明した。
【0033】 ハウジング10を構成する材質は、金
属、ガラス、セラミックス、あるいはポリフェニレンエ
ーテルなどの機能性高分子材料で構成することができ
る。本発明のファン12は、羽根に金属層を形成するこ
とが必要であると共に、回転時に回転羽根11からプラ
ズマが生じることが必要であることから金属製であるこ
とが好ましい。またこの場合、ハウジングを構成する材
質は、その絶縁性の点、また非反応性、耐熱性の点か
ら、セラミックス、ポリフェニレンエーテルなどの材質
とすることが好ましい
【0034】本発明において、前記金属層は、前述した
ファン12の羽根の枚数や形状と共にさまざまな組み合
わせによって、より効率的なガス浄化が達成されるもの
である。すなわち、ファン12の回転羽根11の枚数お
よび形状は、回転によってプラズマが一層生じ易いよう
に構成されることが好ましく、図7に示すように、回転
方向に対して隙間(gap)が小から大へ広がるような
形状に構成することが好ましい。また、回転羽根11お
よびハウジング内壁に形成される金属層は、単独の金属
ばかりでなく、同時に複数の金属を固着して、よりすぐ
れたガスの浄化効率を高めることができる。
【0035】その一例として、回転羽根11の表面に複
数の金属、例えば、白金とパラジウムが露出した状態で
任意の形状に組み合わせて金属層を形成する態様が挙げ
られる。また、少なくとも2枚の羽根にそれぞれ異なる
金属層を形成する態様、つまり、1枚の羽根の表面に白
金層を形成し、他の羽根の表面にパラジウム層を形成す
るものも、ガス浄化効率を効率的に達成するために有効
である。さらに、少なくとも1枚の羽根に複数の金属を
積層状態で形成する態様、つまり、例えば、羽根の表面
に第1層として白金の層を形勢し、その上からパラジウ
ムの層を形成する例が挙げられる。この場合は、表面層
を構成する金属が摩耗等によって消耗したとしても、第
2層を形成する金属層が、新たにガス浄化機能を発揮す
ることができるようになる。
【0036】また、かかる金属層の形成は、ハウジング
内壁についても当然あて嵌まり、複数の金属を露出状態
で組み合わせたり、積層状態で形成することは回転羽根
11の場合と同様に有効である。これらの態様におい
て、金属の種類を任意に変更したり、各態様を任意に組
み合わせて用いることは当然本発明の技術思想に包含さ
れるものであることが理解されるであろう。
【0037】本発明のガス浄化装置におけるファン12
は、動力源のON/OFFで、始動/停止するように構
成した場合は、回転速度の調整が任意にできることか
ら、一層有効なガス浄化効率が挙げられるが、あえて動
力源を使用しなくとも、装置内に吹き込まれるガスの流
体圧によってもファン12を始動させることができ、そ
れによって、回転する回転羽根11から発生するプラズ
マの作用によりガス浄化の達成を可能にする。この際、
ハウジング10内のガスは乱流状態で流動していること
から、プラズマ作用によるガスの浄化は一層効率的に達
成される。
【0038】ハウジング10内のガスの状態を乱流状態
にすることのメリットは、前期ファン12の回転羽根1
1に形成された触媒作用を有する金属層と有効に接触す
ることによっても認められ、これらの作用が併用された
場合には、著しく優れた相乗的なガス浄化効果が得られ
ることになる。
【0039】本発明において、より有効なガスの浄化効
果を達成するためには、ガスと金属層との接触面積を大
きくすることが重要であり、そのためには、金属層の形
成面積を大きくし、かつ、前記ファン12の回転力を上
げることが好ましいのであるが、通常、経費や装置の大
きさ等の制限もあり、実用的なものとしては、1分間当
りの金属層に対するガスの接触面積は、30cc/mi
n前後であることが好ましい。また、ファン12の始動
を動力源によって行う時は、装置内のファン12と連結
した自体公知のスイッチ(図示せず)のON/OFFに
よって行う。その際、ファン12の回転数はスイッチに
連結した制御機構によって適宜に調整することができ
る。
【0040】なお、本発明のガス浄化装置は、減圧条件
下で作動させることがプラズマの安定化ならびに維持を
行う上で好ましく、したがって、ガス浄化装置は密閉系
において作動させることが推奨される。
【0041】本発明のガス浄化装置の好ましい他の態様
は、回転するファン12とハウジング内壁との間に高密
度のプラズマを生起させることにより、ガスの分解効率
を著しく高めることである。回転するファン12とハウ
ジング内壁との間に高密度のプラズマを生起させるため
に、本発明においては、図9に側断面図で示すように、
ハウジング10の外壁面に磁石層17、内壁面に電極1
9(a) を設けるとともに、内壁面と対向したファン11
の少なくとも先端部にも電極19(b) を設け、該電極間
に、例えばECR(40.68MHZ )程度の高周波を
印加することによって、電極間には、電子密度で1020
/m2 以上という高密度のプラズマ18が発生し、これ
によってNox などのガスを効率的に分解することがで
きる。
【0042】前記電極間に高密度のプラズマを生起させ
る原理は、モデル的に図解した図10に示したECR
(Electoron Cyclotron Reso
nance)効果によって説明される。つまり、前記電
極19(a),19(b) 間に高周波を印加することによっ
て、図9におけるA→B→Cの変化が起こり、C状態に
なった段階で、19(a),19(b)間に高密度のプラズマ
が生起し、このプラズマの生起がガス中のNox 等の分
解を高めるものである。
【0043】電極としては、Pt、Rh、Pdなどの貴
金属が使用されるが、Rhが最も好ましく用いられる。
【0044】本発明においては、前述した如く、吸気口
から吹き込まれるガスを、ファン12に接触する前段で
脱酸素機構と接触させ、酸素の含量を出来る限り低くし
た状態でファン12に接触させることが、より効率的な
ガス浄化を達成する上で好ましい。
【0045】排ガス中に酸素が共存していると、NOx
が有効に除去することができないばかりでなく、NO生
成方向になることが知られており、最近では、炭化水素
類を用いて触媒を適切に選択することによってNOx選
択還元が可能になるという報告がなされている。
【0046】ところが、本発明者らの研究によれば、排
ガス中に酸素が存在していても、この系に、H2 Oが混
在していれば、NOの生成作用を防止できるという事実
が判明した。そこで、ガス浄化装置の出力側に湿度セン
サーを配置し、その情報からガス浄化装置の素子中にH
2 O成分を積極的に導入し、湿度%をコントロールする
ことでNO制御作用を導入することができる。
【0047】本発明においては、脱酸素機構として、
(1) 加熱状態の銀と酸素を接触させる方法、(2) 安定化
ジルコニアの表面をスパッタすることにより、表面の一
部を脱酸素状態にして、そこに選択的に酸素を吸蔵させ
る方法、(3) 銅と酸素とを接触させる方法、(4) 酸化亜
鉛もしくは酸化インジウムの表面をスパッタすることに
より表面の一部を脱酸素状態にして、これに選択的に酸
素を吸蔵させる方法を好ましく採用することができる。
【0048】加熱状態の銀と酸素を接触させる方法は、
常温では酸素に対して安定である銀が、これを加熱して
高温にしてやると、酸素が銀中に固溶する性質を利用し
たものである。銀は、融点が961℃、沸点が1980
℃の金属であるが、この銀を加熱して600℃では0.
001%の酸素が銀中に固溶し、930℃では0.00
6%の酸素が銀中に固溶する。
【0049】本発明における脱酸素機構の第1の態様と
しては、吸気口14とファン12の間に、加熱手段を有
する銀線を配置することが有効である。銀線を用いて脱
酸素を有効に行うには、銀線と酸素の接触面積をできる
だけ大きくしてやることが好ましく、ガスの流通を阻害
しない程度に銀線を密に配置することが望ましい。
【0050】その最も好ましい態様は、図8に示すよう
に、吸気口14とファン12の間に銀線を網状物(メッ
シュ状)とした脱酸素機構20を配置することであり、
この場合、メッシュの大きさは、通常、10ないし50
メッシュ、好ましくは15ないし30メッシュ程度であ
る。メッシュの大きさが50メッシュを超えると、網目
状の銀線がガスの流通状態を阻害する傾向があり、10
メッシュ未満の場合は、脱酸素能力が劣るようになる。
この銀線には、駆動回路(図示せず)が連結しており、
パルス電流を流して瞬間的に銀を高温にさせる方法が好
ましく採用される。パルス電流によって高温化された銀
の温度は600ないし930℃程度であり、この温度条
件は、パルス駆動のパルス波高値およびパルス時間を変
化させることによって任意に調整することができる。
【0051】本発明者らの実験によれば、この脱酸素機
構を用いることによってガス中の酸素を2桁以上低減さ
せることができる。なお、過剰に吸蔵した酸素は、素子
がOFFの時にスパッタリングで放出し安定状態にして
おけば良い。
【0052】銀を用いた脱酸素機構の第2の態様は、粉
末状の銀を管状体に充填し、その壁面からの加熱によっ
て銀の温度を高め、この状態で、管状体中にガスを流通
して酸素の吸蔵を行う方法である。この態様において
は、吸気口とファンの間に、銀粉を充填したできるだけ
数多くの細管を配置し、ガスと銀粉との接触面積を大き
くしてやることが好ましい。この方法を実施する好適な
態様としては、管状体の外壁に、ペルチェ素子やヒータ
ーなどの加熱手段を設けておくことが推奨される。
【0053】次に、脱酸素機構として好ましい方式は、
安定化ジルコニアの表面をスパッタすることにより、表
面の一部を脱酸素状態にして、そこに選択的に酸素を吸
蔵させる方法を挙げることができる。この方法の特徴
は、外電極として安定化ジルコニア(YSZ)を用い、
内電極として銅を用いて駆動回路から高周波電流を流し
てやるとスパッタリング現象が生起し、YSZ表面の一
部が活性化した脱酸素状態になり、この部分にガス中の
酸素を選択的に吸蔵させることにある。
【0054】駆動回路からの電流は断続的にON/OF
Fを繰り返し、この方法においても、過剰に吸蔵した酸
素は、素子がOFFの時にスパッタリングで放出し安定
状態にしておくことが望ましい。
【0055】また、図11には、脱酸素機構の他の態様
が示されている。ハウジング10の吸気口14(図1参
照)には、第1の脱酸素処理部16及び第2の脱酸素処
理部22が設けられている。第1の脱酸素処理部16及
び第2の脱酸素処理部22は、セラミックス製で筒状に
形成されており、各々の内部には、脱酸素素子24が収
容されている。この脱酸素素子24は、セラミックス製
で外観形状が円柱状の被メッキ部材21に銅がメッキさ
れて構成されている。この被メッキ部材21は、図12
に平面図で示すような多角形状(図12には、その一例
として、六角形状のもの示されている)のスペースを形
成するセル23が複数個隣接されてなるハニカム構造に
されている。このセル23は紙面に直交する方向へ延出
されており、各々のセル23の軸方向(図12の紙面に
直交する方向)が、第1の脱酸素処理部16及び第2の
脱酸素処理部22の軸線方向に一致した状態になってい
る。各々のセル23を形成する壁部の内面には、その表
面全体にわたって銅メッキが施されており、これにより
ガスと接触する銅の表面積が十分確保され、脱酸素処理
能力が十分に高められている。
【0056】なお、脱酸素素子24は、図11において
は、各々の構成部材の境界部を明確にするために、第1
の脱酸素処理部16及び第2の脱酸素処理部22の内面
と離間した状態を図示しているが、実際は各々密着して
おり、ガスが必ず、各々のセル23内を通過するように
なっている。セル23は、処理しようとする汚染ガスの
濃度等によっても異なるが、軸線方向の長さが3ないし
5cm、内径が3ないし5cmのものを使用するのが好
ましい。図11に示す如く、排気ガスの流入部26と、
第1の脱酸素処理部16及び第2の脱酸素処理部22と
の間には、切替え手段としての第1バルブ28が設けら
れており、この第1バルブ28によって、第1の脱酸素
処理部16及び第2の脱酸素処理部22の一方に、選択
的に流入部26からの排気ガスを通過させることができ
るようになっている。
【0057】また、第1の脱酸素処理部16及び第2の
脱酸素処理部22には、真空ポンプ(図示せず)が連結
されており、これにより第1の脱酸素処理部16及び第
2の脱酸素処理部22内の各々の内部を10-2ないし1
-4atmに減圧できるようになっている。また、第1
の脱酸素処理部16の周壁の外面、及び第2の脱酸素処
理部22の周壁上には、タングステン等の金属材が燒結
されており、該タングステンに電圧を印加して昇温さ
せ、ジュール熱を発生させることにより、第1の脱酸素
処理部16の内部、及び第2の脱酸素処理部22の内部
を400ないし1100℃の温度範囲に設定できるよう
になっている。なお、タングステンヒータは、第1の脱
酸素処理部16の周壁、及び第2の脱酸素処理部22の
周壁の全体、あるいは、一部に設ける。また、第1の脱
酸素処理部16及び第2の脱酸素処理部22と、ハウジ
ング10との間には、切替え手段としての第2バルブ3
0が設けられており、この第2バルブ30による切替え
により、第1の脱酸素処理部16と、ハウジング10の
吸気口14とが連通し第2の脱酸素処理部22と吸気口
14とが連通することのない状態と、第2の脱酸素処理
部22と吸気口14とが連通し第1の脱酸素処理部16
と吸気口14とが連通することのない状態とに切替えで
きるようになっている。
【0058】ガスを浄化する場合には、第1バルブ28
及び第2バルブ30による切り替えによって、第1の脱
酸素処理部16が、流入部26、及びハウジング10の
吸気口14に連通した状態(第1の状態)に設定する
(このとき第2の脱酸素処理部22と、流入部26及び
吸気口14とは遮断された状態である)。これにより、
浄化されるべきガスは、第1の脱酸素処理部16内に入
り、この処理部内の脱酸素素子24のセル23内を通過
する。この過程でガスは、メッキされた銅と接触し、C
u+O→CuOなる反応によって酸素が除去された状態
で、ハウジング10内へ供給され、大気汚染物質が効率
良く浄化される。
【0059】第1の脱酸素処理部16の脱酸素素子24
の酸素除去能力が不十分となった場合には、第1バルブ
28及び第2バルブ30による切り替え操作によって、
第2の脱酸素処理部16が、流入部26、及びハウジン
グ10の吸気口14に連通した状態(第2の状態)に設
定する(このとき第1の脱酸素処理部16と、流入部2
6及び吸気口14とは遮断された状態である)。これに
より、浄化されるべきガスは、第2の脱酸素処理部22
内に入り、この処理部内の脱酸素素子24のセル23内
を通過する。この過程でガスは、メッキされた銅と接触
し、酸素が除去された状態で、ハウジング10内へ供給
され、大気汚染物質が効率良く浄化される。
【0060】そして、この第2の状態において、真空ポ
ンプによって、第1の脱酸素処理部16を、酸化銅が還
元される状態となるまで減圧する。これによって、酸化
銅が還元されて、銅に戻り、再び脱酸素処理可能な状態
となる。第2の脱酸素処理部22の脱酸素素子能力が不
十分となった場合には、第1バルブ28及び第2バルブ
30による切替え操作によって、再び第1の状態とす
る。これにより、浄化されるべきガスは、第1の脱酸素
処理部16を通過しこの過程で脱酸素素子24と接触し
て、上記と同様に酸素が除去された状態で、ハウジング
10内に供給される。そして、この第1の状態におい
て、真空ポンプによって、第2の脱酸素処理部22を酸
化銅が還元される状態となるまで減圧する。これによっ
て、酸化銅が還元されて、銅に戻り、再び脱酸素処理可
能な状態となる。
【0061】なお、上記では、脱酸素素子24を構成す
る銅は、メッキされた状態で設けられているが、粉末状
にして第1の脱酸素処理部16及び第2の脱酸素処理部
22内に充填してもよい。この場合において、上記銅粉
末はその粒径が0.5mm以上であることが好ましい。
銅粉末の粒径が0.5mmよりも小さいと対象ガスが流
れにくくなるからである。なお、脱酸素素子24として
使用する銅は、上記したメッキ状態や粉末状に限定され
ることなく、第1の脱酸素処理部16及び第2の脱酸素
処理部22に担持させたり、スパッタや蒸着の状態でも
よい。
【0062】なお、上記では、脱酸素素子24の還元
を、タングステン等の金属による加熱と、真空ポンプに
よる減圧作用とによって酸化銅を還元可能な状態として
いるが、加熱のみによる作用によって酸化銅を還元可能
な状態としてもよい。この一例として、自動車の排気系
にガス浄化装置を設け、自動車の排気ガスによって酸化
銅を還元可能な状態とする構成を挙げることができる。
【0063】この場合には、例えば、第1の脱酸素処理
部16及び第2の脱酸素処理部22の各々を、図13に
示す如くセラミックの内筒38及びこの内筒38を内部
に収容する外筒40によって構成し、内筒38の各々に
脱酸素素子24を配置する構成とすることができる。そ
して、内筒38と外筒40とのスペース42に自動車の
排気ガスを流入させて、このガスの熱により脱酸素素子
24を加熱する。この加熱により、酸化された脱酸素素
子24が還元(CuO→Cu+O)され、再び脱酸素能
力を十分に発揮できる状態に復帰する。酸化亜鉛は、大
気圧下において約1050℃以上で還元されるが、自動
車の排気ガスは、300ないし1500℃であるため、
特別な加熱手段を設けることなく脱酸素素子24を還元
することができ、エネルギーの有効利用を図れる。
【0064】また、上記では、脱酸素素子24を、真空
ポンプによる減圧のみによる作用によって酸化銅を還元
可能な状態としてもよい。この場合、常温下において
は、脱酸素素子24を10-12 atm以下の減圧状態に
すればよい。
【0065】また、脱酸素素子24の還元方法として、
水素を第1の脱酸素処理部16(第2の脱酸素処理部2
2)内に供給するように構成することができる。この場
合には、前記の真空ポンプに代えて、水素が吸蔵された
水素吸蔵合金としてのパラジウムが充填されたボンベ
を、切り替えバルブを介して第1の脱酸素処理部16及
び第2の脱酸素処理部22に連結する。これにより、前
記第1の状態で、第1の脱酸素処理部16の脱酸素素子
24が酸化されて脱酸素素子24の脱酸素能力が不十分
となった場合には、前記と同様に第2の状態とすると共
に、前記切り替えバルブによって、第1の脱酸素処理部
16内に前記ボンベより、水素ガスを供給する。これに
より、酸化銅が還元されて(CuO+H2 →Cu+H2
O)脱酸素素子24が再び脱酸素処理能力が十分に発揮
できる状態に復帰する。
【0066】この第2の状態に、第2の脱酸素処理部2
2の脱酸素素子能力が不十分となった場合には、再び第
1の状態とし、この第1状態において、前記切り替えバ
ルブによる切り替えによって、前記ボンベから水素ガス
が第2の脱酸素処理部22に供給され、第2の脱酸素処
理部22の脱酸素素子24が還元され、この脱酸素素子
24が再び、脱酸素能力が十分に発揮できるようにな
る。
【0067】 直流電圧印加手段によって、陽極32と
陰極34間に直流電圧が印加されると、陽極32と陰極
34との間にグロー放電が生じ、このグロー放電によっ
て生じた陽イオンが陰極34側へ加速され、この加速さ
れた陽イオンによるスパッタリングより、脱酸素用薄膜
36の一部が活性した脱酸素状態となり、この部分に選
択的に酸素が吸蔵され、ガス中の酸素が除去される。酸
素が吸蔵された部位は、再び陽イオンによるスパッタリ
ングにより、活性な脱酸素状態となって、ガス中の酸素
を再び吸蔵可能となる。
【0068】 直流電圧印加手段によって、陽極32と
陰極34間に直流電圧が印加されると、陽極32と陰極
34との間にグロー放電が生じ、このグロー放電によっ
て生じた陽イオンが陰極34側へ加速され、この加速さ
れた陽イオンによるスパッタリングより、脱酸素用薄膜
一部が活性した脱酸素状態となり、この部分に選択的
に酸素が吸蔵され、ガス中の酸素が除去される。酸素が
吸蔵された部位は、再び陽イオンによるスパッタリング
により、活性な脱酸素状態となって、ガス中の酸素を再
び吸蔵可能となる。
【0069】なお、脱酸素機構としての酸化亜鉛は、上
記の薄膜に限定されず、バルク金属等の状態に設けても
よい。また、脱酸素機構として使用する材料として、亜
鉛、インジウムもしくは酸化インジウムを使用してもよ
い。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、工場や自動車などから
排出された有害成分を含む排気ガスを簡単な装置で、し
かも、著しく優れた浄化効率で浄化することができ、近
年、排気ガス規制の厳しい工場排気、及び自動車、なか
でも有害ガス排出量の多いディーゼル車などの排気ガス
対策に十分応え得るガス浄化装置を提供することができ
る。さらに、本発明によれば、吸気中の酸素を著しく低
減した状態で、すなわち、ガスの浄化効率が著しく高い
状態でガスの浄化ができるガス浄化装置を提供できる。
【0071】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を説明する。
この実施例は、本発明の理解を助けるために開示するも
のであって、本発明を制限するためのものではない。し
たがって、上記本発明の技術思想を逸脱しない限りにお
いて、本発明の技術的範囲に包含されるものであること
が理解されるであろう。
【0072】<実施例1>図1に示したような、両端部
に内径5mmの円筒状開口を有し、内径25mm、長さ
200mm、壁面の厚さ0.5mmの金属製の円筒形状
のハウジング内に、先端拡開状に構成され、回転方向に
対して45°の角度で構成された10枚の回転羽根を有
するファン2個を100mm間隔で、内壁との間隔が1
mmになるように配置した。ファンの回転羽根の先端に
は、いずれも5μm厚の白金層を電気メッキによって形
成し、ハウジング内壁面にも、5μm厚のパラジウム層
を形成した。図1の14に相当するガス導入開口より、
2 +NO(240ppm)、流量30cc/min、
圧力1.1気圧のガス条件でガスを導入した。ファンの
回転数を7,000rpmとした場合の分解能力を、周
波数依存性とグロー放電電流依存性の面で測定し、それ
ぞれ、図4及び図5に示した。
【0073】<実施例2>ファンの回転羽根の形状を、
回転方向の断面が図6に示したように階段状に形成し、
上段部には白金層を担持し、下段部にはロジウム層を担
持した以外は実施例1と同様に行った。その結果、N2
中のNOはNとOに分解したことが確認された。
【0074】<実施例3>実施例1で用いたガス浄化装
置のガス吸気口とファンの間に、図8に示したように、
太さ10μの銀線からなる16メッシュの網状物をハウ
ジング内壁に全周を接して形成した。銀線はパルス電流
によって920℃に加熱された状態で、O2 を0.02
5%含むN2 +NO+O2 からなる3成分系ガスを、流
量30cc/min、圧力1.1気圧の条件下で導入し
た。ファンの回転数を7000rpmに設定した。この
場合には、O2 を含まない実施例1のガスの場合と同様
の分解能力を示した。
【0075】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス浄化装置の一例を示す断面図であ
る。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】本発明のガス浄化装置の他の一例を示す断面図
である。
【図4】実施例1によって得られたガス分解能力の周波
数依存性を示すグラフである。
【図5】実施例1によって得られたガス分解能力のグロ
ー放電電流依存性を示すグラフである。
【図6】実施例2において使用したファンの回転羽根の
断面形状の一例を示す図である。
【図7】実施例2において使用したファンの回転羽根の
平面形状の一例を示す図である。
【図8】実施例3における脱出酸素機構を配置したガス
浄化装置の一例を示す側断面図である。
【図9】ガス浄化装置のハウジング外壁に磁石を設け、
内壁面とファンに電極を形成したガス浄化装置の側面図
である。
【図10】図9の装置におけるプラズマ発生の状態をモ
デル化した図である。
【図11】本発明の脱酸素機構の一例を示す図である。
【図12】図11の脱酸素素子を図11の左右方向から
見た図である。
【図13】図11の脱酸素機構を備えた脱酸素処理部を
その軸線方向から見た図である。
【図14】本発明の脱酸素機構の一例を示す図である。
【図15】本発明のファンの構成の他の態様を示す断面
図である。
【符号の説明】
10 ハウジング 11 回転羽根 12 ファン 13 内面 14 吸気口 15 排気口 16 第1の脱酸素処理部 17 磁石 19 電極 20 脱酸素機構 22 第2の脱酸素処理部 25 ガス流変更部材 23 セル 28 第1バルブ(切替え手段) 30 第2バルブ(切替え手段) 32 陽極 34 陰極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 大平 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目3番6 号 北辰工業株式会社内 (72)発明者 弥延 剛 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目3番6 号 北辰工業株式会社内 (72)発明者 林 佑二 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−146438(JP,A) 特開 昭49−33027(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/00 - 53/96

Claims (32)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気口と排気口からなる開口を有するハウ
    ジングの両開口間に、少なくとも1枚の回転羽根を有す
    るファンを配置するとともに、該ハウジングの内壁およ
    び該回転羽根の表面にそれぞれ触媒作用を有する金属層
    を形成すると共に、前記ハウジングの内壁面に電極 (a)
    ならびに内壁面と対向したファンの少なくとも先端部に
    電極 (b) を設け、該ファンの回転に伴って発生するプラ
    ズマと触媒にガスを接触せしめガス浄化を行なうことを
    特徴とするガス浄化装置。
  2. 【請求項2】前記ファンにおける前記回転羽根よりも前
    記吸気口側に、該吸気口からのガスの流入方向側へ向け
    て次第に外径が大きくなるガス流変更部材が設けられて
    いる請求項1記載のガス浄化装置。
  3. 【請求項3】前記ガス流変更部材が、円すい形状に設け
    られている請求項2記載のガス浄化装置。
  4. 【請求項4】前記回転羽根が、同一の回転軸に複数設け
    られ各々が回転軸と一体となって回転する請求項1ない
    し3のいずれか1項記載のガス浄化装置。
  5. 【請求項5】前記回転羽根が、同一の回転軸に複数設け
    られ各々が独立に回転軸に対して相対回転する請求項1
    ないし3のいずれか1項記載のガス浄化装置。
  6. 【請求項6】前記回転羽根の平面形状が、左右非対称で
    ある請求項1またはのいずれか1項記載のガス浄化装
    置。
  7. 【請求項7】前記回転羽根の長さが、少なくとも部分的
    に異なる請求項1ないしのいずれか1項記載のガス浄
    化装置。
  8. 【請求項8】前記回転羽根が請求項6または7に記載さ
    れた少なくとも2種を併用したものである請求項1ない
    し5のいずれか1項記載のガス浄化装置。
  9. 【請求項9】前記金属層が、複数の金属を露出状態で固
    着したものである請求項1ないしのいずれか1項記載
    のガス浄化装置。
  10. 【請求項10】前記金属層が、少なくとも2枚の回転羽
    根にそれぞれ異なる金属を固着したものである請求項1
    ないしのいずれか1項記載のガス浄化装置。
  11. 【請求項11】前記金属層が、少なくとも1枚の回転羽
    根に複数の金属を積層状態で形成したものである請求項
    1ないしのいずれか1項記載のガス浄化装置。
  12. 【請求項12】前記ハウジングの内壁が略円筒形に形成
    されたものである請求項1ないし5のいずれか1項記載
    のガス浄化装置。
  13. 【請求項13】前記ハウジングの内壁に凹凸面が形成さ
    れている請求項1ないし5のいずれか1項記載のガス浄
    化装置。
  14. 【請求項14】前記ハウジングの内壁が、傾斜状に形成
    されている請求項1ないし5のいずれか1項記載のガス
    浄化装置。
  15. 【請求項15】前記ハウジングの外壁面に磁石層を設け
    た請求項1ないし14のいずれか1項記載のガス浄化装
    置。
  16. 【請求項16】前記ファンが、吸気口から吹き込まれる
    ガス圧によって回転可能に構成されたものである請求項
    1ないし15のいずれか1項記載のガス浄化装置。
  17. 【請求項17】前記ファンが、動力源によって回転可能
    に構成されたものである請求項1ないし15のいずれか
    1項記載のガス浄化装置。
  18. 【請求項18】前記金属層が、白金、パラジウム、ルテ
    ニウム、ロジウムの少なくとも1種類の貴金属が固着さ
    れたものである請求項1ないし17のいずれか1項記載
    のガス浄化装置。
  19. 【請求項19】前記吸気口とファンとの間に脱酸素機構
    が設けられた請求項1ないし18のいずれか1項記載の
    ガス浄化装置。
  20. 【請求項20】前記脱酸素機構が、吸気口とファンとの
    間に加熱可能な銀線を配置した構成からなる請求項19
    記載のガス浄化装置。
  21. 【請求項21】前記銀線が、メッシュ状に形成されたも
    のである請求項20記載のガス浄化装置。
  22. 【請求項22】前記脱酸素機構が、吸気口とファンとの
    間に銀粉を充填し外壁に加熱手段を有する管状体を配置
    した構成からなる請求項19記載のガス浄化装置。
  23. 【請求項23】前記脱酸素機構が、安定化ジルコニアを
    外電極とし、銅を内電極とする、スパッタリング現象に
    よって駆動する電極構造を有するものである請求項19
    記載のガス浄化装置。
  24. 【請求項24】前記脱酸素機構が、銅を脱酸素剤として
    用いたものである請求項19記載のガス浄化装置。
  25. 【請求項25】前記脱酸素機構が、粉末状の銅によって
    形成されている請求項19記載のガス浄化装置。
  26. 【請求項26】前記脱酸素機構が、内側に銅メッキが施
    された複数のセルが集合してなるハニカム構造とされて
    いる請求項24記載のガス浄化装置。
  27. 【請求項27】前記脱酸素機構を収容すると共に、一端
    が大気汚染物質の流入用の通路とされ他端が前記大気汚
    染物質浄化部との通路とされる、第1の脱酸素処理部及
    び第2の脱酸素処理部と、前記第1の脱酸素処理部の両
    方の通路が開放され前記第2の脱酸素処理部の両方の通
    路が閉止される第1の状態、及び前記第1の脱酸素処理
    部の両方の通路が閉止され前記第2の脱酸素処理部の両
    方の通路が開放される第2の状態とに選択的に切替え可
    能な切替え手段と、 前記第1の状態で前記第2の脱酸素処理部を減圧し、前
    記第2の状態で前記第1の脱酸素処理部を減圧する減圧
    手段とを備えている請求項24ないし26のいずれか1
    項記載のガス浄化装置。
  28. 【請求項28】前記減圧手段に代えて、前記第1状態で
    前記第2の脱酸素処理部を加熱し、前記第2の状態で前
    記第1の脱酸素処理部を加熱する加熱手段を設けた請求
    27記載のガス浄化装置。
  29. 【請求項29】前記第1の状態で前記第2の脱酸素処理
    部を加熱し、前記第2の状態で前記第1の脱酸素処理部
    を加熱する加熱手段を設けた請求項27記載のガス浄化
    装置。
  30. 【請求項30】脱酸素処理をした後の前記脱酸素機構が
    ガス自体の熱によって還元されるようにされている請求
    24ないし27のいずれか1項記載のガス浄化装置。
  31. 【請求項31】前記減圧手段に代えて、水素を吸蔵した
    水素吸蔵合金を備え前記第1の状態で前記第2の脱酸素
    処理部に前記水素吸蔵合金からの水素を供給し、前記第
    2の状態で前記第1の脱酸素処理部に前記水素吸蔵合金
    からの水素を供給する水素供給手段を設けた請求項27
    記載のガス浄化装置。
  32. 【請求項32】前記ガス浄化装置が、産業用エンジンの
    排気系に装着されたものである請求項1ないし31のい
    ずれか1項記載のガス浄化装置。』
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