JP3504399B2 - 転写化粧材及びその製造方法 - Google Patents
転写化粧材及びその製造方法Info
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Description
を付与するための転写シート及びその転写化粧材並びに
その製造方法に関するものであり、詳しくは、曲面体等
の被転写部材へのラッピング転写に特に好適な、しかも
表面物性の優れた化粧材が得られる転写シート及びその
転写化粧材並びにその製造方法に関するものである。
の意匠性を付与する方法としては、転写印刷法が広く用
いられており、例えば凹凸面を有する基材や丸棒などの
曲面体への転写は、一般にラッピング転写などと呼ばれ
ている。このラッピング転写に使用する転写シートとし
ては、例えば、支持体上に、剥離剤層、アクリル系樹脂
からなる耐摩耗層(トップコート層)及び絵柄層を順に
設けた構造のものが知られており、この転写シートに接
着剤を塗工して被転写部材と貼り合わせ、しかる後、上
記支持体を剥離することにより、ラッピング転写による
化粧材を作製していた。
来の構成によると、被転写部材のラッピング加工形状に
フレキシブルに追従するような転写適性を持たせるため
に、また支持体との剥離性を調整するために、転写シー
トの耐摩耗層における例えば硬化剤の添加量を少なめに
するなどして硬化の度合いを低めに抑えていたので、最
終的に得られる転写化粧材の表面物性が劣っているとい
う問題点がある。また、上記従来の構成によると、耐摩
耗層にアクリル系樹脂を用いており、接着剤を塗工した
ときに該接着剤に含まれている溶剤(一般には、塩化メ
チレン等)が転写シート側に浸透し、その浸透による樹
脂の膨張、収縮率の違いなどから、ラッピング転写時の
加圧加熱によって耐摩耗層表面に膨潤現象によるクラッ
クが入ってしまい、転写化粧材の外観を損なうという問
題点がある。
たもので、その目的とするところは、表面物性の優れた
化粧材が得られる転写シート及びその転写化粧材並びに
その製造方法を提供することにある。
に、本発明の転写シートの製造方法は、下記(1)〜
(5)の各工程を順次行なうことを特徴とする。 (1)支持体上に、主剤樹脂が硬化剤と見合う量よりも
多く存在する二液反応硬化型樹脂からなるトップコート
層を設け、その上に、柄印刷層を設けてなる転写シート
を準備する工程、 (2)前記転写シートの柄印刷層 の裏面に、前記トップ
コート層に含まれている主剤樹脂と反応する硬化剤を含
有する接着剤を塗工する工程、 (3)前記転写シートの接着剤塗工面を被転写基材と貼
り合わせる工程、 (4)前記被転写基材から前記転写シートの支持体を剥
離することにより、該転写シートの柄印刷層及びトップ
コート層を被転写基材に転写する工程、 (5)前記接着剤中の硬化剤が前記トップコート層中へ
浸透して未反応の主剤樹脂と反応することによりトップ
コート層を更に硬化させる工程。
前記(2)〜(4)の各工程をオンラインで行なうことを
特徴とする。
転写化粧材であることを特徴とする。
工程順に示す断面図、図2は、本発明の転写化粧材をオ
ンラインで製造する工程を示す装置の概略構成図であ
る。
0は、支持体1上にトップコート層2及び柄印刷層3を
設けた転写シート10(同図(a)参照)の柄印刷層3
の裏面に接着剤層4を塗工し(同図(b)参照)、その
接着剤塗工面を被転写基材20と貼り合わせ(同図
(c)参照)、しかる後、上記支持体1を剥離すること
により(同図(d)参照)得られる。
持体1上に、トップコート層2及び柄印刷層3を順に形
成したものであるが、上記支持体1としては、剥離性を
有するプラスチックフィルム(例えば、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルム、延伸ポリプロピレン
(OPP)フィルムなど)等が使用される。
樹脂からなる。この二液反応硬化型樹脂は、主剤樹脂と
して例えばポリウレタン樹脂を使用し、これに硬化剤と
してトリレンジイソシアネート(TDI)等のイソシア
ネート系の硬化剤を添加したものが適用される。なお、
被転写基材20のラッピング加工形状にフレキシブルに
追従出来るような転写適性を持たせるため、また支持体
1との剥離性を持たせるため、上記硬化剤の添加量を低
量にしてトップコート層2の硬化の度合いは低めに抑え
ておくことが望ましい。すなわち、上記トップコート層
2に用いる二液反応硬化型樹脂は、硬化剤の添加量が少
なめで、主剤樹脂が硬化剤と見合う量よりも多く存在し
ている。ここにおいて、本明細書中で用いられる用語
「見合う量」とは、主剤樹脂の持つ反応性官能基の量
と、硬化剤の持つ反応性官能基の量とが釣り合うための
量的な関係を意味し、「主剤樹脂が硬化剤と見合う量よ
りも多く存在する」とはトップコート層2の硬化の度合
いを低めに抑えるために、上記硬化剤の持つ反応性官能
基の量が主剤樹脂の持つ反応性官能基の量よりも少なく
なるように硬化剤の添加量を低量にすることを意味す
る。
硬化型樹脂に必要に応じて他の適当な添加剤を添加し
て、これをマイクロコーター、グラビアコーター等を用
いて5〜10μm程度の厚みに塗工することによって形
成させる。塗工後、これを適当な温度条件下で温乾養生
させ、被膜を形成させる。なお、上述したように、主剤
樹脂が硬化剤と見合う量よりも多く存在しているため、
硬化反応がある程度までは進行するが、この段階では未
反応の樹脂等が存在し、全体の硬化の度合いは低く、形
成された被膜は言わば半硬化の状態である。
層3は、このトップコート層2上での印刷適性、付着性
を考慮して、ウレタン系樹脂をビヒクルとするインキを
用いてグラビア印刷等により形成される。
及び柄印刷層3を順に形成した転写シート10を被転写
基材20と貼り合わせる際の接着剤層4としては、初期
タックが早く、乾燥、硬化の早い接着剤を用いるのが望
ましい。このような初期タック性、硬化性の良好な接着
剤を用いることにより、上記転写シート10に接着剤を
塗工する工程、転写シート10を被転写基材20と貼り
合わせる工程、及び、支持体1を剥離する工程をオンラ
インで行うことが可能となる。このような接着剤として
は、例えばウレタン系樹脂を固形分とし、これに希釈溶
剤として塩化メチレン等を添加したものが適用され、こ
の接着剤にはさらに上記トップコート層2に含まれてい
る主剤樹脂と反応する硬化剤(例えばメチレンジイソシ
アネート(MDI)等のイソシアネート系の硬化剤)を
含有させる。上記トップコート層2には、主剤樹脂が硬
化剤と見合う量よりも多く存在しており、この多く存在
する主剤樹脂と反応する硬化剤を接着剤中にも含有させ
ることにより、転写後に接着剤中の硬化剤が溶剤と一緒
にトップコート層2へ浸透して未反応の主剤樹脂等と反
応し、硬化反応がこの段階でさらに進行して、トップコ
ート層2の硬化の度合いが更に高まり表面物性が向上す
る。
ような装置にてオンラインで製造する場合を説明する
と、転写シート10は巻き出しロール31に巻回されて
おり、該巻き出しロール31から巻き出された転写シー
ト10の柄印刷層3の裏面にコーター32によって接着
剤を塗工し、次いで乾燥ゾーン33で接着剤の溶剤を飛
ばして粘着性(タック)を出した後、その接着剤塗工面
を被転写基材20と貼り合わせ、ゴムローラー34で圧
締し、しかる後、転写シート10の支持体1を剥離する
ことにより、転写化粧材30を製造する。初期タックが
早く、乾燥、硬化の早い上記接着剤の特性を生かして、
被転写基材20への転写後、支持体1の剥離までの時間
を短縮化し、オンラインによる製造を可能としている。
また、前述したとおり、転写後に、接着剤中の溶剤及び
硬化剤のトップコート層2への浸透により、トップコー
ト層2の表面物性(耐摩耗性、耐溶剤性など)の優れた
化粧材が出来上がる。
工形状にフレキシブルに追従し、支持体にトップコート
層が転写シートとしての適度な付着力を有する転写シー
トが得られる。
の度合いを抑えてラッピング加工形状にフレキシブルに
追従できる転写適性を持たせ、また支持体との剥離性を
持たせるために、転写シートのトップコート層は、硬化
剤の量を低量に抑え、主剤樹脂が硬化剤と見合う量より
も多く存在しており、この多く存在する主剤樹脂と反応
する硬化剤を接着剤中にも含有させることにより、転写
後に接着剤中の硬化剤が溶剤と一緒にトップコート層へ
浸透して未反応の主剤樹脂等とさらに硬化反応し、トッ
プコート層の硬化の度合いがこの段階で更に向上し、表
面物性の優れた転写化粧材が得られる。
転写基材と貼り合わせる際の接着剤として、初期タック
が早く、乾燥、硬化の早い接着剤を用いることにより、
被転写基材への転写後、支持体の剥離までの時間を短縮
化し、オンラインによる転写化粧材の製造が可能とな
る。
に説明する。転写シートの作製 厚さ25μmのPETフィルムの片面に、ポリウレタン
樹脂100重量部に硬化剤としてトリレンジイソシアネ
ート(TDI)を3〜8重量部添加した二液反応硬化型
樹脂をマイクロコーター又はグラビアコーターを用いて
5〜10μmの厚みに塗工する。塗工後、これを40℃
の温度条件下で10日間温乾養生させ、硬化した被膜の
トップコート層を形成させた。
付着性を考慮し、MEK:トルエン:IPA=5:5:
1(重量比)の混合溶剤を用い、ウレタン系樹脂をビヒ
クルとするインキを使用して、グラビア印刷により、ト
ップコート層上に所望の柄印刷層を形成し、転写シート
を作製した。転写化粧材の作製 次に、図2に示すような装置を用いたオンライン工程に
より転写化粧材を作製した。
印刷層側の面に、ウレタン系樹脂固形分25重量%に溶
剤として塩化メチレン75重量%、硬化剤としてMDI
5重量部を配合した接着剤をナイフコーターを用いて1
00μm(wet)の厚さに塗工し、次いで60℃に設
定された乾燥ゾーンで上記接着剤の溶剤を飛ばした後、
転写シートの接着剤塗工面をラッピング転写を行う木質
基材と貼り合わせ、ゴムローラーで圧締した後、上記P
ETフィルムを剥離することにより、本発明の転写化粧
材を得た。なお、搬送スピードは20m/分で行った
が、上記のようにオンラインで支持体を剥離しても不都
合は生じなかった。
性等の表面物性に優れていた。
合いを抑えてラッピング加工形状にフレキシブルに追従
できる転写適性を持たせ、また支持体との剥離性を持た
せるために、転写シートのトップコート層は硬化剤の量
を低量に抑え、この硬化剤を接着剤中にも含有させるこ
とにより、転写後に接着剤中の硬化剤が溶剤と一緒にト
ップコート層へ浸透して主剤樹脂とさらに硬化反応し、
トップコート層の硬化の度合いがこの転写後の段階で更
に向上するので、その結果、表面物性の優れた転写化粧
材が得られる。
断面図である。
程を示す装置の概略構成図である。
Claims (3)
- 【請求項1】下記(1)〜(5)の各工程を順次行なう
ことを特徴とする転写化粧材の製造方法。 (1)支持体上に、主剤樹脂が硬化剤と見合う量よりも
多く存在する二液反応硬化型樹脂からなるトップコート
層を設け、その上に、柄印刷層を設けてなる転写シート
を準備する工程、 (2)前記転写シートの柄印刷層 の裏面に、前記トップ
コート層に含まれている主剤樹脂と反応する硬化剤を含
有する接着剤を塗工する工程、 (3)前記転写シートの接着剤塗工面を被転写基材と貼
り合わせる工程、 (4)前記被転写基材から前記転写シートの支持体を剥
離することにより、該転写シートの柄印刷層及びトップ
コート層を被転写基材に転写する工程、 (5)前記接着剤中の硬化剤が前記トップコート層中へ
浸透して未反応の主剤樹脂と反応することによりトップ
コート層を更に硬化させる工程。 - 【請求項2】前記(2)〜(4)の各工程をオンラインで
行なうことを特徴とする請求項1記載の転写化粧材の製
造方法。 - 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の方法により
製造した転写化粧材。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP26789495A JP3504399B2 (ja) | 1995-09-21 | 1995-09-21 | 転写化粧材及びその製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP26789495A JP3504399B2 (ja) | 1995-09-21 | 1995-09-21 | 転写化粧材及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0986095A JPH0986095A (ja) | 1997-03-31 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP3504399B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
KR100486656B1 (ko) * | 2002-02-04 | 2005-05-03 | 서울화학(주) | 탑경화 코팅 열전사 필름 및 그 제조방법 |
KR100555323B1 (ko) * | 2002-09-25 | 2006-03-03 | 서울화학(주) | 탑 코팅된 고광택 열전사필름 및 그 제조방법 |
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1995
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