JP3504248B2 - フッ素化合物含有液体の高度処理方法 - Google Patents
フッ素化合物含有液体の高度処理方法Info
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Description
液体の処理方法に関する。更に詳しくは、半導体、電
子、電気産業やその原料提供産業、発電所の排水、リサ
イクル産業、廃棄物処理産業を代表とする環境事業から
発生する排水、リン系及びフッ素系化合物等の製造業の
排水のごとき、広範囲な産業分野におけるフッ素化合物
含有液体中のフッ素濃度を、従来にない低濃度まで高度
に除去しうる処理方法に関する。
半導体、エレクトロニクス、セラミックス、樹脂、塗
料、繊維等の製造工業等の種々の産業分野で欠かすこと
の出来ない有用な化学物質として大量に使用されてい
る。また、リン酸肥料の製造工程、アルミニウムの電解
精錬工程等からの排水等に含有されて排出される場合も
多い。一方、フッ素は、人体に対しては大量に摂取した
場合、又は化合物の形態によっては微量でも、骨格フッ
素中毒、斑状歯、中枢神経障害等の障害を生ずるとされ
ている有害な物質でもあり、環境の保全上、これらの産
業に従事する事業者(企業)は、フッ素の排出には、細
心の注意と大きな責任を負うことは当然である。
活の確保に寄与するため、環境の保全について基本理念
を定めている環境憲法ともいうべき「環境基本法」(平
成5年法律第91号、以下単に「基本法」と称する。)
は、当然のことながら、フッ素についても環境基準を規
定している。
境上の条件について、統一的に、人の健康を保護し生活
環境を保全するために維持することが望ましいとして決
定された重要な数値であるが、フッ素の環境基準は、
0.8(mg/L)(0.8ppm)と規定されている
(平成11年環境庁告示第14号)。また、これを受け
て、当該基本法の個別法とも云うべき水質汚濁防止法
(昭和45年法律第138号)は、国民の健康保護の観
点から、フッ素を有害化学物質として、水質についての
汚濁を規制すべく、その排水基準を、従来の15(mg
/L)から8(mg/L)に規制を強化した(平成13
年6月水質汚濁防止法施行令改正による。)。
に応じて、条例で、より厳しい基準(上乗せ排水基準)
を設けることができるが(水質汚濁防止法3条3項)、
住民の環境意識の高まりとともに、当然、排水基準の値
は、どの自治体においてもより低減した値が規定される
と予想される。
必須の材料として使用されるフッ素の使用総量は、今後
ますます増加することが予想され、従って、その環境へ
の負荷が増大することは避け得ない。かくして、当然の
ことながら、排水基準による規制値も今後、より厳しく
ならざるを得ないと考えられ、基本的には、排水中のフ
ッ素の濃度そのものを、これを希釈することなしに、直
接環境基準である0.8(mg/L)以下にしうる技術
が望ましい。
とは、単なる公害防止を規定する法律ではなく、その法
目的として、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な
社会の構築を目指し、国際的協調による地球環境保全の
推進、さらに生態系の多様性の確保により、最終的には
人と自然の豊かな触れ合いが保たれることを企図するも
の(同法1条〜5条、14条)であることを指摘してお
きたい。
等の液中に溶解または沈降しないで懸濁しているフッ素
化合物を除去するため、最も一般的に用いられている方
法は、カルシウム化合物による凝集沈殿法である。これ
は、フッ素化合物を溶解している液体に、水酸化カルシ
ウムや塩化カルシウム等のカルシウム化合物を添加して
pHを上昇させ、主に難溶性のフッ化カルシウム生成さ
せ、液中より沈殿除去するものである。また、沈殿分離
効率を上げるために高分子凝集剤等を添加することも行
われる。
シウムの溶解度が18℃において8(mg/L)程度で
あるため、原理的にビーカースケールの実験でも8(m
g/L)程度までの除去が限度である。また、実際の排
水におけるプラントスケールの処理においては、排水に
炭酸イオン、シリカ、硫酸イオン等のイオンが共存する
ことが多いため、さらに除去効率が低下し、せいぜい1
5(mg/L)程度への処理が限度となっているのが実
状である。従って、カルシウム化合物添加による凝集沈
殿法は、ある程度の希釈的要素が加わらなければ、今後
より厳しくなると予想される規制に対応することは、極
めて困難であると考えられる。
考えられるものは、希土類の水酸化物を樹脂等に担持さ
せた吸着材による吸着除去法がある。この吸着メカニズ
ムは、酸サイドによる希土類の水酸基と、液中のフッ素
の交換反応を利用したものであり、フッ素化合物の除去
能力は、一応、環境基準である0.8(mg/L)以下
にできるとされている。
る吸着方法では、リンイオンが阻害物質となるため、リ
ンを含む排水を処理する場合には、必ず前もってリンを
除去しておく必要があるという問題がある。また、吸着
前の液中のフッ素濃度を予め30(mg/L)以下にす
る前処理が必須であること、吸着は酸サイドで行われる
ため、処理液体のpHを3以下に調整する必要があり、
従って、処理後の排水は再度アルカリ性化合物で中和す
る必要が生じる等の煩わしい処理も必要である(特開平
10−113672号)。
であるため、当該吸着材が飽和吸着量(破過点)に達す
るとアルカリサイドで再生する工程が必須であり、連続
的に排水を処理するためには、設備的に、吸着材を充填
した吸着塔を2塔以上併設し、一定サイクルで、吸着塔
の吸着、再生を切り替える操作が必要となる等、煩雑す
ぎる方法であり、簡便に実施しうることがなにより要求
される排水処理プラントとしては、到底実用に供される
方法ではない。
・簡便に実施可能なフッ素の除去方法でありながら、従
来にない低濃度まで、すなわち、排水中のフッ素の濃度
そのものを、これを希釈することなく、直接環境基準で
ある0.8(mg/L)(0.8ppm)以下にしうる
方法を提供することである。
ば、以下の発明が提供される。
たは沈降しないで懸濁しているフッ素化合物含有液体に
カルシウム化合物を添加することにより、当該液体中に
溶解または懸濁しているフッ素化合物を減少させるフッ
素化合物含有液体の処理方法において、さらに当該液体
にリン酸類及び/又はリン酸化合物を添加する工程を含
むことを特徴とするフッ素化合物含有液体の高度処理方
法。
合物の添加により、フッ素化合物含有液体のpHを低下
させる(1)に記載の方法。
シウム化合物を添加した後、リン酸類及び/又はリン酸
化合物の添加を行う(1)又は(2)に記載の方法。
シウム化合物を添加して得られる溶液がアルカリ性であ
る(1)〜(3)いずれかに記載の方法。
シウム化合物を添加して得られる溶液が中性、又は、酸
性であるときは、アルカリ性化合物を添加した後、リン
酸類及び/又はリン酸化合物の添加を行う(1)〜
(3)のいずれかに記載の方法。
ルシウム化合物を添加して得られる液体のpH、又は、
カルシウム化合物とアルカリ性化合物を添加して調整し
た液体のpHが8以上であり、かつ、リン酸類及び/又
はリン酸化合物を添加して下げた液体のpHが6以上で
ある(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
酸類及び/又はリン酸化合物を含むものである場合に、
リン酸類及び/又はリン酸化合物を添加して下げた液体
のpHを7以上とすることにより、当該液中のフッ素濃
度と共にリン濃度を下げる(6)に記載の方法。
シウムとリンを含有する化合物の固体粒子を添加する
(1)〜(7)のいずれかに記載の方法。
化合物がアパタイト構造を有する化合物である(8)に
記載の方法。
む不溶物を、固液分離する工程をさらに含む(1)〜
(9)のいずれかに記載の方法。
液分離された沈殿生成物を含む不溶物を、前記カルシウ
ムとリンを含有する化合物の固体粒子として使用する
(8)又は(9)に記載の方法。
または沈降しないで懸濁しているフッ素化合物含有液体
中の当該フッ素化合物を減少させるフッ素化合物含有液
体の処理方法において、
/又はリン酸化合物を添加する工程、及び当該リン酸類
及び/又はリン酸化合物が添加された前記液体をリン酸
カルシウム粒子と接触させる工程を含むことを特徴とす
るフッ素化合物含有液体の高度処理方法。
填した充填塔に、リン酸類及び/又はリン酸化合物が添
加されたフッ素化合物含有液体を通液・接触せしめる
(12)に記載の方法。
容器中に収容したリン酸類及び/又はリン酸化合物が添
加されたフッ素化合物含有液体に、添加して接触せしめ
る(12)に記載の方法。
イト構造を有するリン酸カルシウムである(12)〜
(14)のいずれかに記載の方法。
ン酸カルシウムがハイドロキシアパタイトである(1
5)に記載の方法。
電子、電気産業から発生する排水、発電所から発生する
排水、金属表面処理業から発生する排水、リン化合物製
造業から発生する排水、フッ素化合物製造業から発生す
る排水、環境事業から発生する排水、土木建設業から発
生する排水、鉱業から発生する排水、医療業から発生す
る排水、及び農林水産業から発生する排水から成る群よ
り選択される少なくとも一つである(1)〜(16)の
いずれかに記載の方法。
かに記載のフッ素化合物含有液体の高度処理方法に使用
することを特徴とするリン酸類。
しているかまたは沈降しないで懸濁しているフッ素化合
物含有液体にカルシウム化合物を添加することにより、
当該液体中に溶解または懸濁しているフッ素化合物を減
少させるフッ素化合物含有液体の処理方法である。
する、フッ素化合物が溶解または懸濁しているフッ素化
合物含有液体(以下、単に「処理液体」又は「処理液」
と称することがある。)とは、特に限定するものではな
く、例えば、半導体、電子、電気産業やその原料提供産
業、発電所の排水をはじめ、リサイクル産業、ごみ焼却
等廃棄物処理産業を代表とする環境事業から発生する排
水、アルミニウム電解精錬工業、リン酸肥料の製造業、
リン系及びフッ素系化合物等の製造業の排水、ならびに
土木建設、鉱業、金属処理業の排水、医療や農業、上下
水処理設備、河川、地下水を問わず、ありとあらゆるフ
ッ素化合物を溶解した液体等が例示される。
は、半導体への不純物混入防止のため、フッ素系のガス
が使用されており、使用後の排水にフッ素化合物が混入
することになる。発電所では、石油、石炭等の原料中に
含有されるフッ素化合物が燃焼時に排出され、その回収
物としてフッ素化合物が排水中に混入することになる。
また、金属表面処理業では、金属表面を種々の薬剤で処
理するが、その薬剤中にフッ素化合物が含まれており、
使用後の排水中にフッ素化合物が含有されることにな
る。さらにリン化合物製造業では、出発物質がリン鉱石
であり、通常、リン鉱石中には数パーセント程度のフッ
素が含有されていることから、当然排水中にフッ素化合
物が含有される可能性がある。
理するが、当然、フッ素化合物を含有する排水の処理を
行う場合がある。土木建設業では、石膏ボード等の建設
廃棄物から溶出してくるフッ素化合物が問題視されてお
り、これらのフッ素化合物を不溶化する必要がある。さ
らに、鉱業においては、鉱石の採掘、選鉱、分解等の処
理を行うが、鉱石自体にフッ素化合物が含有されている
場合があり、処理工程中にフッ素化合物が発生し排水中
に含有される。また、医療業、農林水産業では、医薬
品、農薬、肥料、飼料等に含有されるフッ素化合物が、
排水や農業用水として排出される可能性があるのであ
る。
濁しているフッ素化合物の濃度は、液中のフッ素とし
て、0.5ppm〜40%(フッ素質量/容積:以下同
様)であることが好ましく、さらに好ましくは1ppm
〜15%程度である。
素濃度を0.8ppm以下に処理しうるものであるが、
例えば、処理液体中のフッ素が15%以下であれば、一
回の処理で、フッ素濃度0.5ppm程度まで減少可能
であり、また、同様に5%以下であれば、0.1ppm
程度まで減少させることが可能である。なお、さらに高
濃度のフッ素濃度の処理液体の場合は、必要により複数
回本発明の処理を行うことも可能である。
フッ素化合物をフッ化カルシウムとして処理する従来の
方法を適用し、8ppm程度までフッ素化合物濃度を減
少させ、これをさらに0.8ppm以下に減少させる高
度処理工程に対し、本発明の方法を適用してもよい。
合物は、有機性のフッ素化合物でも無機性のフッ素化合
物でもよいが、より好ましくは無機性のフッ素化合物で
ある。
素化合物含有液体に添加されるカルシウム化合物として
は、基本的に、少なくともその一部が当該液体に溶解
し、液中でフッ素と結合してその難溶性のカルシウム化
合物を生成しうるものであり、好ましくは当該液体のp
Hをアルカリ性にすることができるものであれば特に限
定するものではなく、例えば、消石灰、生石灰、炭酸カ
ルシウム、亜硫酸カルシウム、過酸化カルシウム、次亜
リン酸カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、さらにはリン酸
カルシウム等が挙げられる。これらは、天然に産するも
のでもよいし、各種製造業で主産物、または、副産物と
して製造されるものでもよい。なお、リン酸カルシウム
としては、トリカルシウムフォスフェート、ダイカルシ
ウムフォスフェート、モノカルシウムフォスフェート、
オクタカルシウムフォスフェート、テトラカルシウムフ
ォスフェート等の一般的なリン酸カルシウムだけにとど
まらず、ハイドロキシアパタイトに代表されるカルシウ
ムを含むアパタイト類をも含む。さらに天然に産するカ
ルシウムを含むリン酸化合物であるリン鉱石も使用でき
る。
物は、消石灰及び炭酸カルシウムである。消石灰は、重
金属が液中に含まれる場合に重金属も除去できるので好
ましく、炭酸カルシウムは、処理によって生成するスラ
ッジが少ないため好ましい。また、例えば、本発明を実
施するための処理装置や配管等の材質が充分な耐腐食性
を有するような設備等の場合は、溶解度の高い塩化カル
シウムも好ましく使用される。
理液体中のフッ素化合物濃度、当該カルシウム化合物の
種類、その溶解度等によって適宜選択されるが、通常、
当該処理液体に対して0.001〜10質量%、好まし
くは0.05〜3質量%程度である。
有液体に、上記のようなカルシウム化合物を添加して処
理する方法において、さらに当該液体に、リン酸類及び
/又はリン酸化合物を添加する工程を含むことを特徴と
する。
うに、処理すべきフッ素化合物含有液体に、カルシウム
化合物と共に、わざわざリン酸類及び/又はリン酸化合
物(以下、単に「リン酸類等」と称することがある。)
を添加・導入する点にある。
ン酸が共存する例はときどき見られるところであり、そ
の場合のフッ素処理に関しては、いくつかの方法が提案
されている。
して消石灰等のカルシウム化合物を添加してフッ素の大
部分をフッ化カルシウム(CaF2)として除去し、
(ii)さらにpHを上げてカルシウム化合物を添加
し、残りのフッ素を溶解度の低いフルオロアパタイト
〔Ca5(PO4)3F〕主体の沈殿物として除去すると
する、所謂二段階法が提案されている(環境管理,Vo
l.35,No.9,p.25(1999))。
と、この方法によっては、処理後の液中の残存フッ素濃
度はせいぜい数ppm程度にとどまることが見出され
た。これはおそらく、かかる処理を行った場合、当該第
二段において、単にpHを上げてカルシウム化合物を添
加すると、実際には、結晶構造上等の点でより生成され
やすいと推定されるリン酸カルシウム(トリカルシウム
フォスフェート)〔Ca3(PO4)2〕等が最初に沈殿
するため、排水中のリン酸の大部分は、添加したカルシ
ウム化合物によりリン酸カルシウムとして消費されてし
まうためではないかと推定される。従って、実質的に
は、残存フッ素をフルオロアパタイトとして沈殿させる
ことは出来ないと考えられる。
おいては、実質的には、フッ化カルシウムとリン酸カル
シウムが沈殿することは、フッ素とリン酸を少なくとも
含有する排水にこれと同様な操作を行う方法(特公昭6
2−1797号)において、明確に、(i)まずカルシ
ウム化合物と硫酸を添加してpH2〜3の条件下におい
てフッ素をフッ化カルシウムとして除去し、(ii)つ
いで消石灰を添加することによりpH9以上の条件でリ
ン酸をリン酸カルシウムとして除去すると記載されてい
ることからも、明らかであろう。
先の3件の出願後に公開された特開2001−2125
75号には、排水中のフッ素イオンを除去する方法にお
いて、当該排水中に、カルシウムイオン及びリン酸イオ
ンの存在下に、アルカリ性物質を添加し、pH10〜1
3に調整して当該フッ素イオンを難溶性物質として沈殿
させることが記載されている。
カルシウムイオンとリン酸イオンが反応してリン酸カル
シウムが沈殿するので、リン酸イオンの大部分はここで
消費されてしまう。従って残存するフッ素イオンは、フ
ッ化カルシウムとして沈殿することになると考えられの
で、その溶解度からして、フッ素濃度は必然的に、せい
ぜい8ppm程度にとどまらざるを得ないのである。
素化合物と共にリン酸類等が共存している場合におい
て、不用意にカルシウム化合物を添加したり、pHを調
整した場合は、優先的にリン酸カルシウムが生成してリ
ン酸が消費され、従ってまた、フッ素は大部分、比較的
溶解度の高いフッ化カルシウムとして沈殿することにな
るため、フッ素濃度を0.8ppm以下にすることは困
難であることを見出した。
し、フッ素化合物含有排水中に、カルシウム化合物を加
えると共に、あらたに系外からリン酸類等を積極的に添
加・導入し、さらに好ましくは、当該リン酸類等の添加
により排水のpHを低下せしめた場合は、意外なこと
に、残存フッ素濃度は、容易に0.8ppm以下、さら
には、0.1ppm程度にまで減少せしめうることを知
見したものである。
体に、カルシウム化合物を添加してフッ素化合物を減少
させる処理方法において、さらに当該液体に、リン酸類
及び/又はリン酸化合物(すでに述べたように、単に
「リン酸類等」と称することがある。)を添加する工程
を含むことを特徴とするものである。
ては、リン酸自体でもよいし、リン酸とアルカリ性化合
物の中和反応により生成したリン酸塩でもよく、基本的
に、液中でフッ素化合物及びカルシウム化合物と結合し
てその難溶性化合物を形成することができ、また好まし
くは、当該リン酸類等を添加することにより、処理すべ
きフッ素化合物含有液体のpHを低下させることができ
るものであれば、特に限定するものではない。
リン酸、亜リン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、トリ
メタリン酸、ウルトラリン酸、テトラメタリン酸、イソ
テトラポリリン酸、テトラポリリン酸、ヘキサメタリン
酸、および更なる縮合リン酸等のリン酸類;並びに、
ム、リン酸二アンモニウム、リン酸三アンモニウム)、
リン酸ナトリウム(リン酸一ナトリウム、リン酸二ナト
リウム、リン酸三ナトリウム)、リン酸カリウム(リン
酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウ
ム)、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、ピ
ロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、酸性ピロリ
ン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸カリウム、酸性メタリ
ン酸ナトリウム、酸性メタリン酸カリウム、トリポリリ
ン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、トリメタリ
ン酸ナトリウム、トリメタリン酸カリウム、ウルトラリ
ン酸ナトリウム、ウルトラリン酸カリウム、テトラメタ
リン酸ナトリウム、テトラメタリン酸カリウム、イソテ
トラポリリン酸ナトリウム、イソテトラポリリン酸カリ
ウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸
カリウム、次亜リン酸カルシウム、リン酸カルシウム、
更には、その他の金属とリン酸から生成するリン酸マグ
ネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸鉄などのリン酸
塩等のリン酸化合物が挙げられる。
リカルシウムフォスフェート(第三リン酸カルシウ
ム)、ダイカルシウムフォスフェート(第二リン酸カル
シウム)、モノカルシウムフォスフェート(第一リン酸
カルシウム)、オクタカルシウムフォスフェート、テト
ラカルシウムフォスフェート等の一般的なリン酸カルシ
ウムが挙げられるが、それだけにとどまらず、ハイドロ
キシアパタイトに代表されるアパタイト構造のものであ
ってもよく、また天然に産するリン酸化合物であるリン
鉱石であってもよい。
縮合リン酸を含むリン酸類であり、さらに好ましくは正
リン酸である。また、上記リン酸類やリン酸化合物は、
一種又は二種以上を併用することも可能である。なお、
リン酸カルシウム等のリン酸塩を使用する場合、実質的
にフッ素化合物含有液体のpHを低下させることが困難
な場合は、硫酸や塩酸等の酸と共に使用すればよい。
も異なりうるが、所定のpHになるように添加すればよ
く、通常処理液体に対して0.001〜10質量%、好
ましくは0.01〜5質量%、さらに好ましくは0.1
〜1.5質量%である。
液体に、リン酸類等を添加することにより、当該フッ素
化合物含有液体のpHを低下させることが好ましく、さ
らに好ましくは、当該フッ素化合物含有液体にまずカル
シウム化合物を添加した後に、リン酸類等の添加を行
い、そのpHを低下させることが望ましい。なお、場合
によっては両者は同時に添加することも可能である。
フッ素化合物含有液体にカルシウム化合物を添加して当
該液体のpHをアルカリ性とし、これにリン酸類等を添
加・導入して、そのpHを再び低下させることである。
かかる操作を行うことにより、当該液中でフッ素化合
物、リン酸類等及びカルシウム化合物が反応し、溶解度
が極めて低いフッ素/リン酸/カルシウムからなる難溶
性化合物の沈殿を形成することができると考えられる。
類等の形態としては、固体、液体のいずれでもよく、固
体を液体に分散させたスラリー状で添加することも可能
である。
化合物を添加して得られる溶液のpHが、中性、又は、
酸性であるときは、まず(当該カルシウム化合物の添加
前、又は添加後に)、アルカリ性化合物を添加すること
により、当該溶液のpHをアルカリ性とした後、リン酸
類等の添加を行うことが望ましい。
水酸基を遊離し、水中の水酸化物イオン濃度を増加させ
る化合物、または、水中の水素イオンを消費する化合物
であればとくに限定するものではなく、例えば、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の水
酸化物、更に、アンモニア、アミン、四級アンモニウム
塩やアルカリ塩等、水中でアルカリ性を示す化合物が例
示される。
固体、液体、スラリーのいずれの形態で添加してもよ
い。なお、アルカリ性化合物がアンモニアガスのような
気体状のものである場合、フッ素化合物含有液体中に挿
入されたノズルや多孔板を通じて直接、当該気体を導入
することもできる。
は、フッ素化合物含有液体に、(i)カルシウム化合物
を添加して得られる当該液体のpHを8以上、さらには
8.5以上とするか、又は、カルシウム化合物とアルカ
リ性化合物を添加して調整した当該液体のpHを8以
上、さらには8.5以上とするものであり、かつ、(i
i)このようにしてpHを8以上、さらには8.5以上
と上昇させた液体に、リン酸類等を添加することにより
下げた液体のpHを6以上、好ましくは7以上とするも
のである。
子)本発明においては、すでに述べたように、フッ素化
合物含有液体にカルシウム化合物を添加して当該液体の
pHをアルカリ性とし、これにリン酸類等を添加・導入
してそのpHを再び低下させることにより、溶解度が極
めて低いフッ素/リン酸/カルシウムからなる難溶性化
合物の沈殿を形成することができると考えられるが、こ
のフッ素化合物含有液体に、カルシウム化合物を添加
し、さらに当該液体に、リン酸類等を添加する工程にお
いて、さらに当該フッ素化合物含有液体にカルシウムと
リンを含有する化合物(以下、「カルシウム/リン含有
化合物」、と表記することがある。)の固体粒子を添加
し、かかる固体粒子の存在下に、この工程を実施するこ
とも好ましい。
子が存在することにより、当該粒子が一種の種晶となっ
て、当該難溶性化合物の結晶生成及び成長が促進され、
より短時間で確実に当該難溶性化合物の沈殿形成が完了
すると考えられる。
は、フッ素化合物含有液体中で実質的に溶解しないもの
であれば特に限定するものではないが、リン酸カルシウ
ムが好ましく、例えば、トリカルシウムフォスフェー
ト、ダイカルシウムフォスフェート、オクタカルシウム
フォスフェート、テトラカルシウムフォスフェート等の
一般的なリン酸カルシウムが挙げられるが、それだけに
とどまらず、ハイドロキシアパタイト〔Ca5(PO4)
3OH〕やフルオロアパタイト〔Ca5(PO4)3F〕に
代表されるアパタイト構造のものであってもよく、また
天然に産するリン酸化合物であるリン鉱石であってもよ
い。もっとも好ましくは、トリカルシウムフォスフェー
ト、ハイドロキシアパタイト及びフルオロアパタイトで
ある。
液中の沈殿生成物を含む不溶物を、固液分離する工程を
さらに含むものである。当該固液分離は、濾過、遠心分
離、遠心沈降、沈殿濃縮等の通常の固液分離操作により
行われ、濾液は、フッ素含有量が少なくとも0.8pp
m以下に低下せしめられているので、なんらの希釈操作
を行うことなく、そのまま排水として排出することが可
能である。
を含む不溶物は、少なくともカルシウムとリンを含有す
る化合物であり、このカルシウムとリンを含む不溶物
は、上記カルシウム/リン含有化合物の固体粒子とし
て、再度使用することが可能である。
ッ素化合物含有液体を収容し、これにカルシウム化合物
及びリン酸類等を添加し、さらに好ましくは、カルシウ
ム/リン含有化合物固体粒子を加えて、これらを当該フ
ッ素含有液体中で、固体粒子を浮遊状態に保持しながら
混合せしめて、接触・反応させうるものが好ましく、通
常、好ましくは撹拌手段を備えた槽型の容器が使用され
る。
要なく、室温で行うことができ、また、処理時間は、通
常0.05〜2時間、好ましくは0.5〜1時間程度で
ある。特に、カルシウム/リン含有化合物の固体粒子を
添加してその存在下に当該操作を行う場合は、0.05
〜0.8時間、好ましくは0.05〜0.6時間、さら
に好ましくは0.05〜0.5時間程度で充分である。
を、少なくともフッ素濃度0.8ppm以下まで、好ま
しくは0.1ppm程度まで容易に低下せしめることが
可能である。このように著しく液中のフッ素濃度を低減
できる理由としては、現在のところその詳細は不明であ
るが、一応次のように考えられる。すなわち、
を添加する際に、さらにリン酸類等を系に添加・導入し
て反応せしめることにより、そして好ましくはカルシウ
ム化合物によりpHをアルカリ性とし、これをさらにリ
ン酸類等の添加によって低下させることにより、当該カ
ルシウムとリン化合物からなるカルシウムとリン化合物
の結晶が形成される際に、その結晶が安定的又は準安定
的に存在する領域と、不安定的に存在する領域がpHに
より異なるため、例えば一旦形成された当該結晶がpH
の変化により、より安定的な結晶状態に組み換えられ
る。そして、当該変換過程における結晶中に、処理液中
のフッ素化合物がさらに取り込まれて、例えばフルオロ
アパタイトのごとき極めて溶解度の低い難溶性化合物の
結晶が形成されると考えられる。
に対し、フッ素化合物が物理的に吸着されて取り込まれ
るメカニズムが存在するためだとも考えられる。
て、カルシウムとリン化合物の結晶が形成される領域
に、すでに述べたカルシウム/リン含有化合物の固体粒
子を存在せしめた場合は、当該粒子が種晶となり、上記
難溶性化合物の結晶生成及び成長が促進され、より短時
間で確実に当該難溶性化合物の沈殿形成が完了すると考
えられる。
液体が始めからリン酸類及び/又はリン酸化合物を含む
ものである場合にも、適用することができる。この場
合、さらにリン酸類等を添加して下げた液体のpHを7
以上とする操作を行うことにより、当該液中のフッ素濃
度と共にリン濃度を下げることができる。このように、
リン酸類等を添加してpH7以上にした場合、リン濃度
が同時に低減される理由は、上記説明したのと類似した
メカニズムにより、リン酸類及び/又はリン酸化合物
が、カルシウムとリンにより生成される極めて溶解度の
低い化合物の結晶の生成原料として、取り込まれること
により、リンが同時に低減するためと考えられる。
ごとく、本発明においては、カルシウム/リン含有化合
物粒子の存在下に、カルシウム化合物、フッ素化合物、
リン酸類等を処理液体中で接触させる操作を行うことに
より、より短時間で確実に、当該フッ素化合物を含む難
溶性化合物の沈殿形成が行われるものであるが、この技
術思想をさらに発展させ、フッ素化合物含有液体を、リ
ン酸類等の存在下に、リン酸カルシウム粒子と接触させ
ることにより、当該フッ素化合物と当該リン酸類等を当
該リン酸カルシウム粒子内に取り込ましめて、フッ素化
合物(及びリン酸類等)を処理することも可能である。
化合物含有液体中の当該フッ素化合物を減少させるフッ
素化合物含有液体の処理方法において、
添加する工程、及び当該リン酸類等が添加された前記液
体をリン酸カルシウム粒子と接触させる工程を含むフッ
素化合物含有液体の高度処理方法が提供される。
は、すでに述べたように、フッ素化合物含有液体中で実
質的に溶解しないものが好ましく、トリカルシウムフォ
スフェート、ダイカルシウムフォスフェート、オクタカ
ルシウムフォスフェート、テトラカルシウムフォスフェ
ート等の一般的なリン酸カルシウムが挙げられる。より
好ましくは、ハイドロキシアパタイトやフルオロアパタ
イトに代表されるアパタイト構造のものである。
(P)のモル比(Ca/P)は、処理液体中のフッ素化
合物の濃度や添加したリン酸類等の濃度によって変化す
るが、通常1.2〜2.3程度であることが好ましい。
また、当該フッ素化合物含有液体は、pH4以上、好ま
しくは6以上に調整することが望ましい。
リン酸カルシウム粒子は、その比表面積が、少なくとも
10(m2/g)以上、好ましくは、30(m2/g)以
上、さらに好ましくは50(m2/g)以上である。比
表面積が10(m2/g)未満になると、処理液体との
接触面積が小さくなり、後記するように、リン酸カルシ
ウムが一旦溶解する際に、溶解速度が遅くなるためか、
処理時間が長くなる。
酸カルシウム粒子を充填した充填塔を準備し、これに、
リン酸類等が添加されたフッ素化合物含有液体を通液・
接触せしめることである。なお、リン酸類等の添加量
は、すでに述べた量に準じて決定することができる。
するものではないが、充填層を形成する場合は、例えば
200〜5000μm、好ましくは500〜2000μ
m程度の粉末又は顆粒であることが好ましい。また、シ
リカ、アルミナ等の、触媒の担体として使用されている
化合物に担持させたり、樹脂等にコーティングして使用
することもできる。
充填塔への、フッ素化合物含有液体の通液の方向として
は、下降流でもよいし、上昇流でもよい。
子の粒径、処理液の濃度、処理液の温度等により変わり
うるが、通常、空間速度(SV)として、0.1〜50
hr -1、好ましくは、0.5〜25hr-1の範囲で調整
できる。更に、通液の方法は、連続的に行ってもよい
し、間欠的に行うこともできる。
酸カルシウム粒子を充填し、処理液を通過させうる濾過
槽などの装置を用いても、同様の処理を行うことができ
る。
備えた容器中で、リン酸カルシウム粒子を、リン酸類等
が添加されたフッ素化合物含有液体に添加して接触せし
めることにより実施することも可能である。
含有液体は、基本的にリン酸類等を予め添加してあるも
のである。かくして、フッ素化合物とリン酸類等を共に
含有する状態でリン酸カルシウム粒子と接触せしめるこ
とにより、すでに述べたメカニズムと類似のメカニズム
により、当該リン酸カルシウム粒子が液中で一旦溶解
し、より安定な結晶へと変換するか再結晶する際、処理
液体中のフッ素化合物とリン化合物を共に取り込むた
め、極めて低濃度までフッ素化合物濃度を処理できるの
であろうと推定される。
モル比が1.2〜2.3のリン酸カルシウムを用いた場
合は、当該再結晶等による生成物が極めて溶解度の低い
フルオロアパタイト等のアパタイト構造を含む化合物と
なるため、より好ましいと推定される。なお、本発明の
処理の対象とするフッ素化合物含有液体にすでにリン酸
類等が含有されている場合は、その含有量を考慮してリ
ン酸類等を添加すればよいし、充分な量がすでに含有さ
れている場合は、リン酸類等を添加する工程を省略し、
最初からリン酸カルシウム粒子と処理液を接触させる工
程を行えばよい。
ロキシアパタイトを用いた場合、フッ素化合物含有液体
中のフッ素量と、当該ハイドロキシアパタイト中の水酸
基の量が丁度交換可能な量(当量)程度であれば、当該
液体中には必ずしもリン酸類等が存在する必要はない。
子を使用する場合、排水処理の条件や当該リン酸カルシ
ウムの物性等を調整することにより、フッ素化合物のみ
でなく、鉛、亜鉛、カドミウム等の重金属化合物、更に
は、As化合物やホウ素化合物等の規制物質をも効率的
に除去できる。
するが、本発明はこれに限定されるものではない。ま
た、例中の「%」は特に断らない限り「質量%」を表
す。
素化合物含有液体の処理前後におけるフッ素、リンの分
析は、以下の方法を用いた。
コルビン酸還元)吸光光度法
は、以下に示す方法により行った。なお、その比表面積
は、BET測定装置を用いて行った。
シウムの定量法 P: バナドモリブデン酸アンモニウム比色法
て、表1に示した組成の試験水A、Bを使用する実験を
行った。
シウム化合物として水酸化カルシウム粉末を添加してそ
のpHを12に調整した。これをよく撹拌した後、当該
フッ素化合物含有液体にリン酸類等として75%リン酸
を加えてpHを8.5まで低下させ、さらに1時間撹拌
した。生成した沈殿を濾過し、液中の残存FとPを分析
した。結果を表2に示す。
シウム化合物として炭酸カルシウム粉末10gを加えよ
く撹拌して溶解した後、水酸化ナトリウムを加えpHを
12に調整した。当該フッ素化合物含有液体にリン酸類
等として75%リン酸を加えてpHを8.5まで低下さ
せ、さらに1時間撹拌した。生成した沈殿を濾過し、液
中の残存FとPを分析した。結果を表2に示す。
化合物及びリン酸類等を使用して実施例1と同様な処理
を行った。結果を表2に示す。
シウム化合物として20%水酸化カルシウムスラリーを
添加しpHを12に調整した。よく撹拌した後、リン酸
類等として75%リン酸を加えpHを8.5まで低下さ
せ、さらに1時間撹拌した。生成した沈殿を濾過し、液
中の残存FとPを分析した。結果を表2に示す。
シウム化合物として水酸化カルシウム粉末を添加してそ
のpHを表3に記載したように4から12まで上昇させ
た。各pHでそれぞれ1時間撹拌し、沈殿物を濾過後、
残存する液中のF濃度を測定した結果を表3に示した。
シウム化合物として水酸化カルシウムを添加し、そのp
Hを表4に示したようにpH0.1から12まで上昇さ
せた。各pHでそれぞれ1時間撹拌し、沈殿物を濾過
後、残存する濾液中のF濃度を測定した結果を表4に示
した。
にカルシウム化合物として水酸化カルシウムを添加して
pHを12とし、生成した沈殿物を濾過分離し濾液を得
た。その濾液に塩酸を添加しpH12〜3とした後、吸
着材としてセリウム水酸化物を添加して混合し、各pH
において、1時間撹拌後の液中のF濃度を測定した結果
を表5に示した。
よる吸着を行った場合は、pH3まで下げれば、一応、
液中のフッ素濃度を0.5(mg/L)まで低下させる
ことができる。しかしながら、得られた処理水は、ずっ
と酸性になっているので、これを排出するためには、再
び、中和する必要がある。
シウム化合物として水酸化カルシウム粉末を添加してp
Hを12に上昇させた。この液にカルシウムとリンを含
有する化合物の固体粒子として第三リン酸カルシウム1
0gを添加し、よく撹拌した後、リン酸類等として75
%リン酸を加えpHを8.5に低下させ、0.25時間
撹拌した。これを濾過し、液中のFとPを分析した。結
果を表6に示す。
シウム化合物として炭酸カルシウム粉末10gを添加し
てよく撹拌した後、水酸化ナトリウムを加えpHを12
に上昇させた。更に、カルシウムとリンを含有する化合
物の固体粒子として10gの第三リン酸カルシウムを加
えながら、リン酸類等として75%リン酸を加えpHを
8.5に低下させ、0.5時間撹拌した。これを濾過し
液中のFとPを分析した。結果を表6に示す。なお、第
三リン酸カルシウムの固体粒子を添加しないで同様の処
理を行った場合は、同じ結果を得るのに、より長い0.
8時間を要した。
シウム化合物として酸化カルシウム粉末を添加し、pH
を12に上昇させた。更に、カルシウムとリンを含有す
る化合物の固体粒子として10gのフルオロアパタイト
を加えながら、リン酸類等として酸性ピロリン酸ナトリ
ウムを加えpHを9.5に低下させ、0.5時間撹拌し
た。これを濾過し液中のFとPを分析した。結果を表6
に示す。なお、フルオロアパタイトの固体粒子を添加し
ないで同様の処理を行った場合は、同じ結果を得るの
に、より長い0.8時間を要した。
ルシウム化合物として30%塩化カルシウム水溶液10
gを加えた後、水酸化カリウムでpHを12とした。更
に、カルシウムとリンを含有する化合物の固体粒子とし
て15gのリン鉱石を加えた後、リン酸類等としてリン
酸を加えpHを6.0に低下させ、0.75時間撹拌し
た。これを濾過し、液中のFとPを分析した。結果を表
6に示す。
ルシウムとリンを含有する化合物の固体粒子として第三
リン酸カルシウム10gを加え、よく撹拌した後、カル
シウム化合物として水酸化カルシウムを加え、pHを8
に上昇させた。次にリン酸類等としてリン酸を加えpH
を7に低下させ、0.25時間撹拌した。これを濾過
し、液中のFとPを分析した。結果を表6に示す。
ルシウム化合物として20%水酸化カルシウムスラリー
を添加し、pHを12にした。更に、カルシウムとリン
を含有する化合物の固体粒子として第三リン酸カルシウ
ム10gを添加した後、リン酸類等として75%リン酸
を加えpHを8.5とし、0.5時間撹拌した。これを
濾過し液中のFとPを分析した。結果を表6に示す。な
お第三リン酸カルシウム固体粒子を添加しなかった場合
は、同様の結果を得るのに0.8時間を要した。
られた沈殿生成物(ケーキ)10gを、実施例7の第三
リン酸カルシウム固体粒子の代わりとして用い、実施例
7と同様の操作を再度行った。得られた濾液中のFとP
を分析した。結果を表6に示す。
沈殿生成物(ケーキ)10gを、実施例7の第三リン酸
カルシウム固体粒子の代わりとして用い、実施例7と同
様の操作を行った。更に、同様の操作を4回繰り返し、
得られた液中のFとPを分析した。結果を表6に示す。
ルシウム化合物として水酸化カルシウム粉末を添加して
pHを12にした。よく撹拌した後、リン酸類等として
75%リン酸を加えpHを8.5とし、1時間撹拌し
た。これを濾過し、得られた沈殿生成物(ケーキ)10
gを、実施例7の第三リン酸カルシウム固体粒子の代わ
りとして用い、実施例1と同様の操作を再度行った。得
られた濾液中のFとPを分析した。結果を表6に示す。
とリンを含有する化合物の固体粒子を添加することによ
り、沈殿生成(難溶性化合物生成)はより短時間で終了
することが示される。
施例7で生成された難溶性化合物の沈殿を、カルシウム
とリンを含有する化合物固体粒子として、試験水Aに添
加した実験において、液中のフッ素濃度は、第三リン酸
カルシウム固体粒子を添加した場合と同じく短時間で同
様に0.1(mg/L)以下となることが示された。こ
の操作を繰り返して行った実験では繰り返し回数によ
り、フッ素除去能力に差がないことから、この化合物
は、この処理におけるカルシウムとリンを含有する化合
物の固体粒子として再利用できることも確認された。
て、表7に示す組成の試験水A、Bを使用する実験を行
った。
関三井化学社製の第三リンカルシウムと、新たに合成し
たリン酸カルシウムを使用した。
反応容器中に、75%リン酸と20%水酸化カルシウム
スラリーを撹拌しながら、1時間かけて同時フィード
し、その後、濾過、乾燥、粉砕することにより合成し
た。ここで、カルシウムとリンの組成比は、フィード量
を変えて調整し、また、比表面積は、乾燥、粉砕条件を
変えることで調整した。得られたリン酸カルシウムの組
成を表8に示す。
三リン酸カルシウムであり、b〜cは、カルシウムとリ
ンの組成比を変えて合成したリン酸カルシウムである。
aはXRDチャートと化学分析よりハイドロキシアパタ
イトからなるものであり、b〜cは、ハイドロキシアパ
タイトがかなり含有されていることを確認した。
井化学社製の第三リン酸カルシウム)100gを充填
し、当該充填塔に、試験水A1000gを、空間速度5
hr-1で上から通液した。得られた液中のFとPを分析
した。結果を表9に示す。
に、試験水A1000gを収容し、これに、第三リン酸
カルシウム粉末(b)100gを投入し、1時間撹拌し
た。内容物を濾過し、濾液中のFとPを分析した。結果
を表9に示す。
とリン酸カルシウムを用い、実施例16と同様の処理を
行い、液中のFとPを分析した。結果を表9に示す。
炭酸カルシウムを用いて、実施例16と同様の操作を行
った。得られた液中のFとPを分析した。結果を表9に
示す。
シウム化合物として水酸化カルシウム粉末を添加してp
Hを表10に示したように上昇させていき、各pHでそ
れぞれ1時間撹拌し、沈殿物を濾過後、その濾液のFと
Pを分析した結果を表10に示した。
シウム化合物として水酸化カルシウムを10g添加して
pHを表11のように上昇させていき、各pHでそれぞ
れ1時間撹拌し、沈殿物を濾過後、その濾液のFとP濃
度を分析した結果を表11に示した。
ウム水酸化物10gと混合し、1時間撹拌後、その濾液
のFとPを分析した結果を表12に示した。
1000gに、カルシウム化合物として水酸化カルシウ
ムを添加しpHを12とし、沈殿物を濾過分離して濾液
を得た。その濾液に塩酸を添加しpH3とした後、セリ
ウム水酸化物10gと混合し、1時間撹拌後の濾液のF
とPを分析した。結果を表12に示した。
による吸着では、排水を、直接処理した場合、リン化合
物の阻害効果のため、効果が殆ど認められないことがわ
かる。
した後、塩酸を添加し、pH3で処理したものは、一応
の効果が認められたが、きわめて煩雑な操作が必要であ
り、またアルカリでさらにpHを中和しなければならな
い。
変えて、実験を行った。用いた排水の組成を表13に示
す。
ルシウム化合物として水酸化カルシウム粉末を用いpH
を12にした。よく撹拌した後、75%リン酸を加えp
Hを7.0とし、1時間撹拌した。これを濾過し液中の
FとPの濃度を分析した。結果を表14に示す。
するリン酸類等として、表14に示したものを使用する
以外は、実施例21と同様の操作を行った。結果を表1
4に示す。
た以外は、実施例21と同様の操作を行なった。結果を
表14に示す。
た以外は、実施例1と同様の操作を行なった。結果を表
14に示す。
ウム化合物として水酸化カルシウム粉末を添加してpH
を表15に示すように上昇させていき、各pHでそれぞ
れ1時間撹拌し、沈殿物を濾過後、その濾液のFとPの
濃度を測定した。結果を表15に示す。
水Aにカルシウム化合物として水酸化カルシウム粉末を
添加して、pHを12とし、沈殿物を濾過分離後、濾液
を得た。その濾液に塩酸を添加しpHを3とした後、セ
リウム水酸化物50gと混合して1時間撹拌後のFとP
を測定した。結果を表16に示す。
による吸着では、pH3まで下げれば、一応液中のフッ
素濃度を0.5〔mg/L〕まで低下させることができ
る。しかしながら、得られた処理水を排出するために
は、再び、中和する必要がある。
L〕となっているが、これは表16の処理をする前に、
排水のpHを12まで上げてリンを不溶化、除去したた
めである。すでに述べたように、セリウム水酸化物を用
いる方法では、このようにして予めリンを除去しない
と、F濃度をこのように0.5〔mg/L〕まで下げる
ことができない。
酸化物による吸着法などと比較して、はるかに容易・簡
便に実施可能なフッ素の除去方法でありながら、従来に
ない低濃度まで、すなわち、排水中のフッ素の濃度その
ものを、これを希釈することなく、直接環境基準である
0.8(mg/L)(0.8ppm)以下にしうる。
Claims (10)
- 【請求項1】 フッ素化合物が溶解しているかまたは沈
降しないで懸濁しているフッ素化合物含有液体にカルシ
ウム化合物を添加することにより、当該液体中に溶解ま
たは懸濁しているフッ素化合物を減少させるフッ素化合
物含有液体の処理方法において、前記フッ素化合物含有
液体にカルシウム化合物を添加した後、リン酸類及び/
又はリン酸化合物の添加を行い、実質的に当該リン酸類
及び/又はリン酸化合物の添加のみにより、当該フッ素
化合物含有液体のpHをpH6以上まで低下させる工程
を含むことを特徴とする少なくともフッ素濃度を0.8
mg/L以下にまで除去しうるフッ素化合物含有液体の
高度処理方法。 - 【請求項2】 前記フッ素化合物含有液体にカルシウム
化合物を添加して得られる溶液がアルカリ性である請求
項1に記載の方法。 - 【請求項3】 前記フッ素化合物含有液体にカルシウム
化合物を添加して得られる溶液が中性、又は、酸性であ
るときは、アルカリ性化合物を添加した後、リン酸類及
び/又はリン酸化合物の添加を行う請求項1に記載の方
法。 - 【請求項4】 前記フッ素化合物含有液体に、カルシウ
ム化合物を添加して得られる液体のpHが8以上であ
り、かつ、リン酸類及び/又はリン酸化合物を添加して
下げた液体のpHが6以上である請求項2に記載の方
法。 - 【請求項5】 前記フッ素化合物含有液体に、カルシウ
ム化合物とアルカリ性化合物を添加して調整した液体の
pHが8以上であり、かつ、リン酸類及び/又はリン酸
化合物を添加して下げた液体のpHが6以上である請求
項3に記載の方法。 - 【請求項6】 前記フッ素化合物含有液体がリン酸類及
び/又はリン酸化合物を含むものである場合に、リン酸
類及び/又はリン酸化合物を添加して下げた液体のpH
を7以上とすることにより、当該液中のフッ素濃度と共
にリン濃度を下げる請求項4又は5に記載の方法。 - 【請求項7】 前記フッ素化合物含有液体にカルシウム
とリンを含有する化合物の固体粒子を添加する請求項1
〜6のいずれかに記載の方法。 - 【請求項8】 前記カルシウムとリンを含有する化合物
がアパタイト構造を有する化合物である請求項7に記載
の方法。 - 【請求項9】 処理後の液中の沈殿生成物を含む不溶物
を、固液分離する工程をさらに含む請求項1〜8のいず
れかに記載の方法。 - 【請求項10】 請求項9に記載の方法で固液分離され
た沈殿生成物を含む不溶物を、前記カルシウムとリンを
含有する化合物の固体粒子として使用する請求項7又は
8に記載の方法。
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山田 悦,新規健康項目に追加されたフッ素の対策,用水と廃水,日本,産業用水調査会,1999年10月 1日,第41巻第10号,p.46−52 |
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