JP3503542B2 - 外部電極式希ガス蛍光ランプの点灯装置 - Google Patents

外部電極式希ガス蛍光ランプの点灯装置

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JP3503542B2 JP26505599A JP26505599A JP3503542B2 JP 3503542 B2 JP3503542 B2 JP 3503542B2 JP 26505599 A JP26505599 A JP 26505599A JP 26505599 A JP26505599 A JP 26505599A JP 3503542 B2 JP3503542 B2 JP 3503542B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、スキャナーなどにおける画像読み取り用の光源と
して使用される外部電極式希ガス蛍光ランプの点灯装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、スキャナーなどの画像読み取り
用の光源として使用される蛍光ランプとして、ガラス管
の外表面に帯状の一対の外部電極を配置し、これらの電
極に高周波電圧を印加して点灯する外部電極式希ガス蛍
光ランプが知られている。図8は上記外部電極式希ガス
蛍光ランプの概略構成を示す図であり、同図(a)は管
軸方向に垂直な方向の断面を示し、同図(b)はその側
面図を示している。図8に示すように外部電極式希ガス
蛍光ランプ11は、ガラス等の誘電体からなる放電容器
13と、その管軸方向の側面に略全長にわたり配設され
たアルミニウム等の材質からなる一対の帯状電極12,
12’(もしくは線状の電極)と放電容器に形成された
蛍光物質層14から構成される。そして、上記外部電極
12,12’に連続的な高周波電圧やパルス的高周波電
圧を印加して点灯させる。
【0003】上記外部電極式希ガス蛍光ランプ(以下ラ
ンプと略記する)11の点灯方式としては、正弦波点灯
方式とパルス電圧を間欠的に印加するパルス点灯方式
と、特開平9−199285号公報にあるような立ち上
がりが急峻で繰り返し周期に対して幅が所定値以下の最
大ピーク波形を持つ電圧波形を印加する点灯方式(以下
最大ピーク波形点灯方式と略記する)がある。正弦波点
灯方式の回路は、プッシュプル方式が一般的である。プ
ッシュプル方式は、ランプの発光効率が悪く、公称20
000ルックス(イエロー・グリーンタイプ) 程度まで
しか対応できない。それ以上の光量を得るためには、パ
ルス点灯方式あるいは最大ピーク波形点灯方式がよいと
される。パルス点灯方式および最大ピーク波形点灯方式
の回路は、フライバック方式が一般的である。フライバ
ック方式の点灯回路としては以下の制御方式が知られて
いる。 (1)ランプ電圧を一定に制御する方式 ランプ電圧を検出し、ランプ電圧が一定になるように制
御する方式であり、ランプ電圧を検出する方法としては
以下の方法がある。 ・ランプ電圧を分圧して直接検出する方法。 ・トランスの一次側でランプ電圧を検出する方法。
【0004】図9はランプ電圧を一定に制御するランプ
点灯装置の構成例を示す図であり、同図はトランスの一
次側の電圧を検出しランプ電圧を一定に制御するフライ
バック方式のインバータ回路を示している。同図におい
て、1はトランスであり、トランス1の一次側の端子T
1は電源に接続され、端子T2にはFET等からなるス
イッチ素子2が接続されている。また、トランス1の二
次側の端子T3,T4にはランプ11が接続されてい
る。スイッチ素子2のゲート端子には、パルス幅変調制
御回路(以下PWM制御回路という)3が接続されてお
り、スイッチ素子2はPWM制御回路3の出力により所
定のデューティーでオン/オフする。また、スイッチ素
子2のドレイン電圧がPWM制御回路に入力される。
【0005】スイッチ素子2がオンになると、電源から
トランス1の一次側巻線、スイッチ素子2の経路で電流
が流れ、トランス1にエネルギーが蓄えられる。次い
で、スイッチ素子2がオフになると、トランス1に流れ
ていた電流が遮断され、トランス1に蓄えられていたエ
ネルギーが放出される。これにより、トランス1の一次
側、二次側に急峻な立ち上がりを持つ電圧波形が発生す
る。この電圧はスイッチ素子2がオン/オフする度に繰
り返し現れ、ランプ11に印加される。これにより、急
峻な立ち上がりのランプ電流がランプ11に繰り返し流
れランプ11は点灯する。スイッチ素子2がオフしたと
きに発生する急峻な立ち上がり電圧はPWM制御回路3
に入力され、PWM制御回路3は、そのピーク電圧値が
概略一定になるようにスイッチ素子2のオン時間幅を制
御する。
【0006】(2)ランプ電流を一定に制御する方式 ランプに流れる電流を検出し、ランプ電流が一定になる
ように制御する方式であり、ランプ電流を検出する方法
としては以下の方法がある。 ・ランプ近傍に検出器を設け、ランプ電流を検出する方
法。 ・トランスの二次側電流を検出する方法。 図10はランプ電流を一定に制御するランプ点灯装置の
構成例を示す図であり、同図はトランスの二次側の電流
を検出しランプ電流を一定に制御するフライバック方式
のインバータ回路を示している。同図において、1はト
ランスであり、トランス1の一次側の端子T1は電源に
接続され、端子T2にはFET等からなるスイッチ素子
2が接続されている。また、トランス1の二次側の端子
T3は接地され、端子T4がランプ11に接続されてい
る。ランプ11の他端は抵抗等のインピーダンス素子か
らなる電流検出素子4を介して接地されており、電流検
出素子4のランプ側端子の電圧がPWM制御回路3に入
力される。
【0007】スイッチ素子2のゲート端子には、前記し
たようにPWM制御回路3が接続されており、スイッチ
素子2はPWM制御回路3の出力によりオン/オフす
る。スイッチ素子2がオンになると、電源からトランス
1の一次側巻線、スイッチ素子2の経路で電流が流れ、
トランス1にエネルギーが蓄えられる。次いで、スイッ
チ素子2がオフになると、トランス1に流れていた電流
が遮断され、トランス1に蓄えられていたエネルギーが
放出される。これにより、トランス1の一次側、二次側
に急峻な立ち上がりを持つ電圧波形が発生する。この電
圧はスイッチ素子2がオン/オフする度に繰り返し現
れ、ランプ11に印加される。これにより、急峻な立ち
上がりのランプ電流が繰り返し流れランプ11は点灯す
る。スイッチ素子2がオフしたときに流れるランプ電流
により電流検出素子4のランプ側の端子には上記電流に
比例した電圧が発生する。この電圧はPWM制御回路3
に入力され、PWM制御回路3は、ランプ電流のピーク
値が一定になるようにスイッチ素子2のオン時間幅を制
御する。
【0008】ところで、近年、複写機等の読み取り光源
としては、以下のことが要求されるようになってきてい
る。 (1)高効率・高出力 読み取りの高速化に伴い光出力アップが要求される。こ
れを実現するためにランプの高効率化および大電力化が
必要となる。高効率化および高出力化については、回路
の効率およびランプの発光効率の向上が必要である。回
路の効率向上については、特にトランスの設計が重要で
ある。フライバック方式で用いるトランスに対して以下
のような事項が要求される。 ランプが点灯するために必要なフライバック電圧を
二次側に出力すること。 二次側のインダクタンスは、過大にならないように
しランプ電圧の立ち上がりを速くできるようにするこ
と。 一次側と二次側の巻数に応じて一次側に誘導される
電圧が、無負荷時にスイッチ素子(FET、トランスな
ど) の耐電圧を超えないような巻数比とすること。 一次側は、インダクタンスを大きくし、スイッチ素
子に流れるピーク電流を小さくすること。
【0009】FET等のスイッチ素子の耐圧対策とし
て、ドレイン−ソース間にコンデンサを挿入して電圧を
抑えたり、耐圧の大きいスイッチ素子を使用するなどの
方法がある。しかし、スイッチ素子のドレイン−ソース
間にコンデンサを挿入することは、コンデンサのロスお
よびランプに印加される電圧波形の立ち上がりが遅くな
るために発光効率の低下をまねく。また、耐圧大きいス
イッチ素子は、その構造上、オン抵抗が大きくなるた
め、やはり効率が悪くなる。なお、従来の制御方式のう
ち、ランプ電圧(もしくは前記図9に示したトランスの
一次側のドレイン電圧あるいは別巻線による電圧制御)
を制御するとFETのドレイン−ソース間にコンデンサ
を挿入せずにドレイン電圧を低く制御することも可能で
ある。
【0010】(2)浮遊容量変化による光量変化が小さ
いこと。 ランプとインバータ回路の間の配線が長く、かつその配
線と大地との間の容量成分(浮遊容量) が変化しても光
量が安定していること。なお、インバータ回路とランプ
間の配線が長くなるのは、以下のような装置側の要求に
起因する。コピーの高速化に伴い光出力アップが要求さ
れ、これを実現するためにランプの高効率化および大電
力化が必要となる。インバータの扱う電力が大きくなる
とインバータが大きくなる。このため、従来のように読
み取り光源の駆動部分にランプとインバータを設置する
場合、駆動部分を高速に動かすために大きなトルクのモ
ータが必要になる。
【0011】そこで、図11に示すようにランプ11と
インバータ回路10を分離して設置して両者をケーブル
20で接続し、ランプ11のみを同図の矢印方向に駆動
することにより駆動部分の重量を軽量化することが行わ
れるようになってきた。このため、ランプ11とインバ
ータ回路10の間の配線が長くなり、また、ランプ11
の移動により配線と大地との間の浮遊容量が変化するこ
ととなる。フライバック方式においては、原理的にトラ
ンスの二次側の電圧は、負荷であるランプおよび配線を
含む負荷のインピーダンスにより決定されるため、上記
した配線の浮遊容量変化により明るさが変化する。
【0012】(3)照度の時間変化が小さいこと。 点灯直後からある時間までの照度変化が小さいこと。 (4)調光機能を備えていること。 コピーなどの読み取り装置で使用する受像素子CCDの
ばらつきやランプのばらつきを考慮し、CCDのダイナ
ミックレンジを有効に利用しようとするとランプの光出
力を調整する必要が出てくる。ランプの光出力を調整す
るため、従来のパルス幅変調方式(PWM方式)を用い
た場合、光量を小さくしようとするとスイッチ素子のオ
ン時間を小さくすることとなる。このためランプに印加
される電圧が低下し、端部の発光ムラなどを起こす。こ
のように、従来の方式では制御範囲を広くした調光がで
きない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、近年、
複写機等の読み取り光源として、前記した(1)〜
(4)の条件を満たす点灯装置が強く要望されるように
なってきている。前記図9、図10に示した点灯装置に
おいては、以下に説明するように、特に上記(2)の条
件(浮遊容量変化による光量変化が小さいこと)に十分
対応することができなかった。これは以下の理由によ
る。 (a)ランプ電圧を一定に制御する方式。 ランプ電圧を分圧して検出し、ランプ電圧を一定に制御
する場合には、高電圧を分圧して検出することになるの
で検出回路が高コストになる。また、浮遊容量が変化す
るとパルス幅が変化するので、ランプ電圧を一定に制御
しても、ランプの明るさが変化する。また、ランプ電圧
の代用としてトランスを介した一次側の電圧を検出し、
その電圧を一定に制御する場合は、検出回路は低コスト
となるが、トランスの漏洩磁束の影響を受けるため検出
電圧に誤差を生ずる。また、浮遊容量が変化すると、パ
ルス幅が変化するので明るさが変化する。
【0014】(b)ランプ電流を一定に制御する方式 ランプ電流を正確に検出しようとするとランプ近傍で電
流検出をする必要があるが、検出部が分離されるため高
コストになり、かつノイズの影響を受けやすく、安定動
作が難しい。また、短いパルス電流の検出をすることは
難しい。また、トランスの二次側電流を検出する場合に
は、配線の浮遊容量を通じて流れる電流も制御すること
になる。このため、短いパルス電流の検出をすることは
難しく、平均電流は検出しやすいが放電に関与する電流
以外の成分を含んでしまう。このため、正確なフィード
バック制御ができないため明るさが変化する。本発明は
上記した事情に鑑みなされたものであって、ランプ点灯
装置の高効率化を図りつつ、特に浮遊容量変化による光
量変化を小さくすることができ、また広範囲な調光を行
うことができる外部電極式希ガス蛍光ランプの点灯装置
を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明においては、次の
ようにして前記課題を解決する。 (1)外部電極式希ガス蛍光ランプが、可動する原稿照
明ユニット内に配置され、このランプを点灯するフライ
バック型のインバーター回路を、前記原稿照明ユニット
の外に配置した外部電極式希ガス蛍光ランプの点灯装置
において、上記インバーター回路により、トランスの一
次側に発生する1パルス毎のエネルギー(1パルス毎の
エネルギーの平均値または実効値)を一定に制御する。 (2)上記(1)において、トランスの一次側に接続さ
れるインバータ回路のスイッチ素子に印加される電圧を
検出し、スイッチ素子に印加される電圧が所定値を超え
ようとするとき、上記スイッチ素子に印加される電圧が
上記所定値以下になるように制御する。 (3)上記(1)(2)において、トランスの一次側に
発生する1パルス毎のエネルギーを一定に制御し、か
つ、該パルスの周波数を変更することにより外部電極式
希ガス蛍光ランプを調光する。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施例の点
灯装置の構成を示す図である。同図において、ランプ1
1は可動する原稿照明ユニット内に配置され、このラン
プを点灯するフライバック型のインバーター回路10は
上記原稿照明ユニットの外に配置されている。ランプ1
1とインバーター回路10のトランス間はケーブル20
で接続されており、前記図11に示したようにその浮遊
容量がランプの位置に応じて変化する。トランス1の一
次側の端子T1は電源Vccに接続され、端子T2には
FET等のスイッチ素子2のドレイン端子が接続されて
いる。また、トランス1の二次側の端子T3,T4には
ランプ11が接続されている。スイッチ素子2のゲート
端子には、PWM制御回路3が接続されており、スイッ
チ素子2はPWM制御回路3の出力によりオン/オフす
る。また、スイッチ素子2のソース端子は抵抗等のイン
ピーダンス素子からなる電流検出素子4を介して接地さ
れており、電流検出素子4のスイッチ素子2側の端子に
発生する電圧がPWM制御回路3に入力される。
【0017】同図において、スイッチ素子2が図2
(a)に示すようにオンになると、電源からの電流がト
ランス1の一次側を介してスイッチ素子2、電流検出素
子4に流れ、この電流は図2(b)に示すように鋸歯状
波的に上昇する。これにより、トランス1にエネルギー
が蓄えられる。また、電流検出素子4のスイッチ素子2
側の端子には上記電流に比例した電圧が発生する。ま
た、スイッチ素子2がオンの期間、スイッチ素子2に加
わる電圧は図2(c)に示すように0となる。次いで、
スイッチ素子2が図2(a)に示すようにオフになる
と、トランス1に流れていた電流が遮断され、トランス
1に蓄えられていたエネルギーが放出される。これによ
り、図2(d)に示すようにトランス1の一次側、二次
側に急峻な立ち上がりを持つ電圧波形が発生する。この
電圧は時間とともに減衰し、次にスイッチ素子2がオン
になった後、オフになると、上記と同様に急峻な立ち上
がりの電圧波形が発生する。この電圧はスイッチ素子2
がオン/オフする度に繰り返し現れ、ランプ11に印加
される。これにより、図2(e)に示すように、急峻な
立ち上がりのランプ電流が繰り返し流れランプ11は点
灯する。
【0018】トランス1の一次側に流れる電流により電
流検出素子4に発生する電圧は、PWM制御回路3に入
力され、PWM制御回路3は、電流検出素子4により検
出されたトランス一次側の電流のピーク値P〔図2
(b)参照〕が常に一定になるように、スイッチ素子2
のゲートに印加される信号のオン時間幅τ〔図2(a)
参照〕を制御する。本実施例においては、上記のように
トランス1の一次側の電流のピーク値が一定になるよう
にスイッチ素子2のゲートに印加される信号のオン時間
幅を制御しているので、トランス1の二次側に転送する
1パルス毎の電力(エネルギー)を一定にすることがで
き、これにより、トランス1の二次側の配線による浮遊
容量の変化に伴う無効電力分の変動の影響を受けにくく
することができる。
【0019】これは以下の理由によるものと考えられ
る。すなわち、前記図10に示した従来の点灯装置にお
いては、トランス1の二次側の電流を制御しているた
め、浮遊容量が増加するとトランス1の二次側の電流が
増加し、その電流増加を抑えるためにインバータ回路の
入力電流が減少する。これに対し、図1に示した点灯装
置の場合には、トランス1の一次側のピーク電流が一定
になるように制御しているため、実効電力分を一定に制
御することができ、上記入力電流の減少を少なくするこ
とができる。その結果、一次側から二次側へ転送される
実効電力を一定に維持することとなり、浮遊容量変動に
よる光出力の変化を小さくすることができると考えられ
る。この考え方によれば、一次側の1パルス毎の電力を
一定とする他の制御方式、あるいは平均値を一定とする
制御方式についても同様の効果を得ることが期待でき
る。
【0020】上記効果を検証するため、浮遊容量変動に
よる明るさの変化を実験により検証した。なお、実際の
装置による浮遊容量測定は困難であるので、本発明にお
いては、擬似的試験として、実際の複写機やスキャナー
内でのインバータ回路とランプの関係に類似した図3
(a)(b)に示す装置を組み立てて実験を行った。な
お、実際の装置は前記図11に示した構成であり、図3
(a)は前記図11においてランプ11が最も左側に移
動した状態(浮遊容量が最も小さい状態)を模擬したも
のであり、また図3(b)は前記図11においてランプ
11が最も右側に移動した状態(浮遊容量が最も大きい
状態)を模擬したものである。また、本来測定すべきラ
ンプの明るさを計測するのは難しいので、便宜的に「ラ
ンプの明るさ→照度」とみて照度を測定した。照度の測
定はランプ11から8mmの距離に照度計を配置して測
定した。
【0021】実験では、図3(a)に示すケーブル20
がベークライト板から離れた状態、図3(b)に示すケ
ーブル20がベークライト板から離れた状態のそれぞれ
について、上記図1に示したトランス1の一次側電流
のピーク値を一定に制御する点灯装置、前記図9に示
したランプ電圧を一定に制御する点灯装置、図10に
示したトランスの二次側の電流を検出しランプ電流を一
定に制御する点灯装置を用いた場合のそれぞれの照度変
動を調べた。表1に上記実験結果を示す。なお、表1に
おける〜は上記〜に対応している。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように、本実施例によれ
ば図9、図10に示した従来の点灯装置に比べ浮遊容量
変動による照度変動を著しく改善することができる。
【0024】図4は本発明の第2の実施例の点灯装置の
構成を示す図である。本実施例は、前記第1の実施例に
おいて、スイッチ素子2のドレイン電圧を検出し、無負
荷時(スイッチ素子2がオフ時)におけるドレイン電圧
を一定以下に制御するようにした実施例を示している。
同図において、トランス1の一次側の端子T1は電源に
接続され、端子T2にはFET等のスイッチ素子2のド
レイン端子が接続されている。また、トランス1の二次
側の端子T3,T4にはランプ11が接続されている。
スイッチ素子2のゲート端子には、PWM制御回路3が
接続されており、スイッチ素子2はPWM制御回路3の
出力によりオン/オフする。また、スイッチ素子2のソ
ース端子は抵抗等のインピーダンス素子からなる電流検
出素子4を介して接地されており、電流検出素子4のス
イッチ素子2側の端子に発生する電圧がPWM制御回路
3に入力される。さらに、スイッチ素子2のドレイン−
ソース間の電圧がPWM制御回路3に入力される。
【0025】本実施例の動作は、前記図1に示した第1
の実施例と同様であり、前記したようにスイッチ素子2
がオンになると、電源からトランス1の一次側巻線、ス
イッチ素子2の経路で電流が流れ、この電流は鋸歯状波
的に上昇しトランス1にエネルギーが蓄えられる。次い
で、スイッチ素子2がオフになると、トランス1に流れ
ていた電流が遮断され、トランス1に蓄えられていたエ
ネルギーが放出される。これにより、トランス1の一次
側、二次側に急峻な立ち上がりを持つ電圧波形が発生す
る。この電圧はスイッチ素子2がオン/オフする度に繰
り返し現れ、ランプ11に印加される。これにより、急
峻な立ち上がりのランプ電流が繰り返し流れランプ11
は点灯する。
【0026】PWM制御回路3は、スイッチ素子2のオ
ン時には前記したようにスイッチ素子2に流れる電流の
ピーク値が一定になるようにスイッチ素子2のゲートに
印加される信号のオン時間幅を制御する。また、本実施
例においては、発光効率を向上させるためトランス1の
一次側と二次側の巻数比は小さく設定されている。この
ため、スイッチ素子2のオフ時に、スイッチ素子2のド
レイン−ソース間には比較的大きな電圧が印加されるこ
ととなるが、この電圧がスイッチ素子2の耐圧を越えな
いように、PWM制御回路3はスイッチ素子2のオフ
時、スイッチ素子2のドレイン−ソース間の電圧(図2
(c)におけるVp)を制御する。具体的には、例えば
ドレイン−ソース間のピーク電圧を検出し、これがスイ
ッチ素子2の許容電圧を超えようとする場合は、前記し
た制御、すなわちスイッチ素子2に流れる電流のピーク
値を一定とする制御に対して優先して、スイッチ素子2
のゲートに印加される信号のオン時間幅が減少するよう
に構成する。
【0027】本実施例においては、上記のようにトラン
ス1の一次側の電流のピーク値が一定になるようにスイ
ッチ素子2のゲートに印加される信号のオン時間幅を制
御しているので、第1の実施例と同様、トランス1の二
次側の配線による浮遊容量の変化に伴う無効電力分の変
動の影響を受けにくくすることができる。また、トラン
ス1の一次側と二次側の巻数比は大きくせず、PWM制
御回路3により、スイッチ素子2のオフ時、スイッチ素
子2のドレイン−ソース間の電圧が、スイッチ素子の耐
圧を越えないように制御しているので、無負荷時でも安
全で、かつ正常点灯時の発光効率を向上させることがで
きる。
【0028】すなわち、一般に図5に示すようにトラン
ス1の巻数比を小さくする程、ランプの照度が向上し発
光効率を向上させることができるが、巻数比を小さくす
ると、それに応じて図6に示すようにスイッチ素子2の
ドレイン−ソース間電圧が上昇する。そこで、本実施例
においては、トランス1の一次側と二次側の巻数比を小
さくするとともに、スイッチ素子2のオフ時、スイッチ
素子2のドレイン−ソース間の電圧がスイッチ素子の耐
圧を越えないように制御した。このため、スイッチ素子
2のドレイン−ソース間に印加される電圧を抑えなが
ら、ランプの発光効率を向上させることが可能となる。
【0029】図7は本発明の第3の実施例の点灯装置の
構成を示す図である。本実施例は、前記第1の実施例と
同様にトランスの一次側に発生する1パルス毎のエネル
ギーを一定に制御するとともに、該パルスの周波数を変
更することによりランプを調光するようにしたものであ
る。図7において、前記図1に示したものと同一のもの
には同一の符号が付されており、本実施例においては、
図1に示した点灯回路に可変周波数発振器5を付加され
ており、可変周波数発振器5が出力する可変周波数信号
がPWM制御回路3に入力される。PWM制御回路3
は、前記したようにトランスの一次側に発生する1パル
ス毎のエネルギーを一定に制御するとともに、スイッチ
素子2を駆動するパルスの周波数を上記可変周波数信号
に応じて制御する。
【0030】本実施例においては、上記のようにトラン
スの一次側に発生する1パルス毎のエネルギーを一定に
制御し、その周波数を可変周波数発振器5により変更し
ているので、広い範囲にわたった安定した調光を行うこ
とができる。すなわち、従来においては、通常、スイッ
チ素子2を駆動するパルスの周波数を一定としてスイッ
チ素子のオン時間を変更することにより調光をしていた
が、オン時間を短くして暗くしようとすると、同時にラ
ンプに印加される出力電圧も低下する。このため、ラン
プの放電に必要な電圧が不足し、ランプの発光が不均一
となる(局所的に暗くなる) 現象が発生した。これに対
し、本実施例のように1パルスごとの電力を一定とし
て、その周波数を制御することにより、発光に必要な電
圧を維持した状態でランプに投入される電力を変化する
ことができ、広い範囲にわたった安定した調光を行うこ
とができる。
【0031】なお、同様にトランスの一次側の平均(実
効) 電力を制御しても結果的には同じ効果を期待でき、
入力電圧が一定であれば入力電流を一定に制御しても同
様の効果が期待できる。図2において、トランス2次側
電圧は負極性のものとして描いてあるが、これの正負は
本質的な相違ではなく、その極性を逆にしても、本発明
の優れた特徴は良好に保持される。また、図7では、第
1の実施例に可変周波数発振器を付加して調光を行う場
合について説明したが、第2の実施例に可変周波数発振
器を付加して調光を行うようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
以下の効果を得ることができる。 (1)トランスの一次側に発生する1パルス毎のエネル
ギー(1パルス毎のエネルギーの平均値または実効値)
を一定に制御するようにしたので、トランス1の二次側
の配線による浮遊容量の変化に伴うランプの光量変動を
小さくすることができる。 (2)トランスの一次側に発生する1パルス毎のエネル
ギーを一定に制御するとともに、トランスの一次側に接
続されるインバータ回路のスイッチ素子に印加される電
圧を検出し、スイッチ素子のオフ時に上記スイッチ素子
に印加される電圧を一定以下に制御するようにしたの
で、トランスの巻数比を小さくすることが可能となり、
発光効率を向上させることができる。 (3)トランスの一次側に発生する1パルス毎のエネル
ギーを一定に制御し、かつ、該パルスの周波数を変更す
ることにより外部電極式希ガス蛍光ランプを調光するよ
うにしたので、広い範囲にわたって安定した調光を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の点灯装置の構成を示す
図である。
【図2】図1の点灯装置における各部の波形を示す図で
ある。
【図3】浮遊容量変動による明るさの変化を調べるため
の実験装置の構成を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施例の点灯装置の構成を示す
図である。
【図5】トランスの巻数比と照度との関係を示す図であ
る。
【図6】トランスの巻数比とスイッチ素子のドレイン電
圧の関係を示す図である。
【図7】本発明の第3の実施例の点灯装置の構成を示す
図である。
【図8】外部電極式希ガス蛍光ランプの概略構成を示す
図である。
【図9】ランプ電圧を一定に制御するランプ点灯装置の
構成例を示す図である。
【図10】ランプ電流を一定に制御するランプ点灯装置
の回路構成例を示す図である。
【図11】ランプとインバータ回路を分離して設置した
場合の構成例を示す図である。
【符号の説明】 1 トランス 2 スイッチ素子 3 PWM制御回路 4 電流検出素子 5 可変周波数発振器 10 外部電極式希ガス蛍光ランプ 20 インバータ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 俊夫 兵庫県姫路市別所町佐土1194番地 ウシ オ電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−96973(JP,A) 特開 平9−22787(JP,A) 特開 平9−251896(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 41/24 H05B 41/392

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部電極式希ガス蛍光ランプが、可動す
    る原稿照明ユニット内に配置され、このランプを点灯す
    るフライバック型のインバーター回路を、前記原稿照明
    ユニットの外に配置した外部電極式希ガス蛍光ランプの
    点灯装置において、 前記インバーター回路は、トランスの一次側に発生する
    1パルス毎のエネルギーを一定に制御することを特徴と
    する外部電極式希ガス蛍光ランプの点灯装置。
  2. 【請求項2】 上記トランスの一次側に接続されるイン
    バータ回路のスイッチ素子に印加される電圧を検出し、
    スイッチ素子に印加される電圧が所定値を超えようとす
    るとき、上記スイッチ素子に印加される電圧が上記所定
    値以下になるように制御することを特徴とする請求項1
    の外部電極式希ガス蛍光ランプの点灯装置。
  3. 【請求項3】 トランスの一次側に発生する1パルス毎
    のエネルギーを一定に制御し、かつ、該パルスの周波数
    を変更することにより外部電極式希ガス蛍光ランプを調
    光することを特徴とする請求項1または請求項2の外部
    電極式希ガス蛍光ランプの点灯装置。
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