JP3503333B2 - 不燃断熱ダクト管 - Google Patents

不燃断熱ダクト管

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JP3503333B2 JP08328596A JP8328596A JP3503333B2 JP 3503333 B2 JP3503333 B2 JP 3503333B2 JP 08328596 A JP08328596 A JP 08328596A JP 8328596 A JP8328596 A JP 8328596A JP 3503333 B2 JP3503333 B2 JP 3503333B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建造物の暖冷房用
エアーダクトや換気ダクト等に好適に使用され、スパイ
ラル管を巻回被覆する不燃断熱材の剥離が容易に行える
不燃断熱ダクト管に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】建造物
に設備される暖冷房用エアーダクト等に使用される不燃
断熱ダクト管は、従来、亜鉛めっき鋼板、ステンレスス
チール鋼板等の薄鋼板の帯体の幅方向の一側端をU字形
に折り曲げ、他方の側端を逆L字形に折り曲げて、帯体
を螺旋状に巻回すると共に、隣接するU字形の開口部へ
他方の逆K字形の突出した一辺を嵌め込み、この状態で
上下のかしめロール間で両者を押圧してかしめて、帯体
を逐次螺旋状に繋いで筒体を形成するスパイラル管の外
周面にガラス繊維等の不燃断熱材を巻き付け、更に不燃
断熱材の表面にアスファルトルーフィング、アルミ蒸着
プラスチックフィルム等の防水、防湿層を形成すること
によって作製されている。
【0003】そして、例えば暖冷房用エアーダクトの場
合、建造物の築造が進み各階の床面が形成されると、そ
の建築仕様に基づいてダクトの工事が並行して施工され
る。ここで、ダクト管は次々に連結されて継手、曲がり
管、分岐管等で空調のネットワークが形成されるが、こ
の連結に際して不燃断熱材等で被覆されたスパイラル管
を剥き出しにする必要が生じることがある。従って、不
燃断熱材等はスパイラル管に強固に巻き付けられる必要
がある反面、上記のようなスパイラル管の剥き出し作業
も容易に行えることが好ましい。また、ダクト管を廃棄
する時には、スパイラル管から不燃断熱材等の被覆材料
を容易に剥がせることが好ましい。
【0004】しかし、一般に工場で生産する断熱材付き
ダクト管は、スパイラル管に不燃断熱材を巻回被覆する
際に、不燃断熱材の裏面のほぼ全面に接着剤を塗布又は
含浸することもあるために、その剥離作業が容易ではな
かった。また、不燃断熱ダクト管の場合、塗布された接
着剤による不燃断熱性の低下を防ぎ、不燃性に関する所
定の基準を満たすため、通常無機系接着剤を使用する必
要があるなど、使用できる接着剤の種類が限られてい
た。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、不燃断熱材がスパイラル管に強固に巻き付けられて
いる一方で、かかる不燃断熱材の剥離が容易に行うこと
ができ、更に好ましくは被覆時に使用する接着剤の選択
範囲が広範な不燃断熱ダクト管を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、スパイラル管の外周面に帯状の不燃断熱材
を螺旋状に巻回してなる断熱層が形成された不燃断熱ダ
クト管であって、上記断熱層が少なくとも2層以上形成
されていると共に、最内層を形成する不燃断熱材が接着
剤を介在させることなくスパイラル管に巻回されてな
り、かつ最内層の断熱層上に積層された断熱層が、その
幅方向両端部又は片端部に接着剤を塗布又は含浸した帯
状の不燃断熱材を巻回してなることを特徴とする不燃断
熱ダクト管を提供する。
【0007】 ここで、帯状の不燃断熱材の幅をスパイ
ラル管のピッチ幅と同程度とし、断熱層を上記不燃断熱
材がその幅方向側端で隣接する不燃断熱材に重なり合わ
ないように巻回されてなるものとすると好適である。ま
た、最外層にその幅方向両端部又は片端部に接着剤を塗
布又は含浸した薄肉被覆材を巻回してなる薄肉表層部を
設けることもできる。
【0008】即ち、不燃断熱ダクトのスパイラル管を被
覆する断熱層のうち、最内層を接着剤を介在させること
なくスパイラル管に巻回して形成することにより、断熱
層の剥離作業が容易となって、ダクト施工時のスパイラ
ル管の剥き出し作業や、ダクト管の使用後の被覆材料の
剥離処理が容易となる。
【0009】ここで、最内層の上層側に更に不燃断熱材
等の被覆材料を螺旋状に巻回する際に、その幅方向両端
部又は片端部にのみ接着剤を塗布又は含浸したものを使
用すると、その剥離作業がより容易となるのみならず、
接着剤の使用量が少量で済むので、接着剤による不燃断
熱性の低下が防止でき、また使用し得る接着剤の範囲が
従来より広がり、通常使用されている無機系接着剤だけ
ではなく、有機系接着剤の使用も可能となる。
【0010】更に、帯状の不燃断熱材の幅をスパイラル
管のピッチ幅と同程度とし、断熱層を不燃断熱材がその
幅方向側端で隣接する断熱材に重なり合わないように螺
旋状に巻回すると、不燃断熱材の使用量を縮減すること
ができ、経済的であるのみならず、表面の形状も凹凸に
ならず、外観が平滑に仕上がるため、美麗かつ梁穴等が
貫通しやすいものとなる。
【0011】また、最外層に薄肉表層部を設けると、断
熱材の破損防止及び断熱強化を図ることができるが、こ
こで、アルミガラスクロス等の薄肉被覆材を巻回するに
当たり、その幅方向両端部又は片端部に接着剤を塗布又
は含浸するようにすれば、本発明の上記効果が損なわれ
ることがない。
【0012】
【発明の実施の形態及び実施例】以下、本発明の不燃断
熱ダクト管を図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0013】図1は、本発明の不燃断熱ダクト管の一構
成例を示すものであり、図2はその構成を説明するため
に製造中の不燃断熱ダクト管を示すものである。この不
燃断熱ダクト管1は、スパイラル管2の外周面に最内
(断熱)層3を形成する帯状の不燃断熱材4が接着剤を
用いず、かつその幅方向側端で隣接する不燃断熱材4に
重なり合わないように螺旋状に巻回されており、この最
内層3の外周面に積層される第2断熱層5として、その
幅方向両端部又は片端部に接着剤を塗布又は含浸した帯
状の不燃断熱材4´が巻回されている。
【0014】スパイラル管2としては、亜鉛めっき鋼板
やステンレススチール鋼板等であって、その厚さが0.
3〜2mm程度の薄肉帯状の鋼板の両端部を係合して、
内径が50〜1000mm程度、ピッチ幅が80〜14
0mm程度となるように螺旋状に巻回したスパイラル管
が好適に使用される。なお、スパイラル管2には、鋼板
を巻回していくに当たり、隣接する鋼板とのかしめ部で
あるハゼ部6(図2参照)が形成されるが、図1におい
ては省略している。
【0015】断熱層3,5を形成する不燃断熱材4,4
´としては、ロックウール、ガラス繊維等の無機繊維で
構成された不燃性シートが好適であり、その厚さは2〜
20mmの範囲とすることが好ましい。また、不燃断熱
材4の幅W1は、上記スパイラル管のピッチ幅W2と同程
度であることが好ましい(図2参照)。そして、不燃断
熱材4´の幅は、不燃断熱材4と同じでもよいが、必要
に応じて適宜幅を増加しても好適である。
【0016】断熱層を形成する際に使用される接着剤と
しては、不燃性のものが好ましく、このような接着剤と
して、例えば下記組成の無機珪酸塩マトリックス等を挙
げることができるが、本発明の場合、これらのものに限
られず、比較的不燃性の程度が低い有機系接着剤を使用
しても、その使用量が少ないため、不燃性に関する所定
の基準を満たすことが可能となるものであり、このよう
な有機系接着剤として、例えばエチレン−酢酸ビニル系
接着剤等を挙げることができる。なお、下記組成におい
て、%は重量%を示す。無機珪酸塩マトリックスの組成 珪酸塩 15〜70%、より好ましくは30〜65% カオリン 0〜25%、より好ましくは5〜20% 硬化剤 1〜40%、より好ましくは2〜30% 界面活性剤 0〜2%、より好ましくは0.01〜1% 水 0〜20%、より好ましくは5〜15%
【0017】この場合、珪酸塩としては珪酸ナトリウ
ム、硬化剤としては亜鉛,マグネシウム等の金属粉、M
gO,ZnO等の金属酸化物、ダイカルシウム等の珪酸
カルシウム系、AlPO4,H2AlP310等の多価金
属塩、金属珪素粉等が挙げられ、これらの1種を単独で
又は2種以上を混合して用いることができる。また、界
面活性剤としてはラウリル硫酸ソーダなどのアニオン系
界面活性剤が好適に用いられる。また、マトリックス中
にフェノール系樹脂,酢酸ビニル系樹脂,アクリル系樹
脂等の有機バインダー、フライアッシュ、水酸化アルミ
ニウム等の無機充填剤を配合することもできる。
【0018】本発明の場合、上記接着剤を不燃断熱材4
´の両端部又は片端部に塗布、含浸することが好まし
く、この場合、その塗布幅/含浸幅は、特に制限される
ものではないが、両端部に塗布、含浸する場合、5〜5
0mm程度、特に15〜40mm程度であることが好ま
しく、片端部の場合、それぞれ10〜100mm程度、
特に30〜60mm程度であることが好ましい。上記範
囲未満では、不燃断熱材4を下層面に充分に貼着するこ
とができない場合があり、上記範囲を超えると、接着剤
の使用量が多くなり、上記のように接着剤を塗布、含浸
することによる効果が充分に得られない場合がある。ま
た、接着剤の塗布量又は含浸量は、乾燥重量で10〜1
00g/m2、特に30〜50g/m2の範囲とすること
が好ましい。
【0019】本発明の不燃断熱ダクト管1は、上記スパ
イラル管2に不燃断熱材4,4´を螺旋状に巻き付けて
積層したものであり、その製造方法は特に制限されるも
のではないが、例えば最内断熱層3と第2断熱層5が積
層された上記不燃断熱ダクト管1の場合、図2に示すよ
うに、図示しないマンドレルに上記鋼板を供給してスパ
イラル状の筒体(スパイラル管2)を形成すると共に、
その筒体の外周面上に接着剤を塗布/含浸しない不燃断
熱材4を筒体の前進方向(図中、矢印A)の後方に配設
された図示しない給布装置により、筒体の軸方向に対し
て斜め方向から供給し、不燃断熱材4を上記筒体の外周
面に螺旋状に巻き付けていく。ここで、不燃断熱材4の
幅W1をスパイラル管のピッチ幅W2と同程度とした場
合、不燃断熱材4を巻き付ける際に、隣接する不燃断熱
材4とオーバーラップしないようにその両側端を互いに
つき合わせて巻き付けることができる。この場合、最内
断熱層3において不燃断熱材4のつき合わせ部がずれ
て、その断熱効果が損なわれる可能性を考慮すれば、ス
パイラル管のハゼ部6と不燃断熱材4の端部とが重なり
合わないようにすることが好ましい。このようにして、
最内断熱層3を形成する不燃断熱材4が巻き付けられた
筒体に、更に上記のように接着剤を塗布/含浸した不燃
断熱材4´を上記同様に斜め方向から供給し、最内断熱
層3の上に巻き付けていき、第2断熱層5を形成する。
なお、第2断熱層5の不燃断熱材4´のつき合わせ部分
が最内断熱層3の不燃断熱材4のつき合わせ部分と重な
り合わないようにすると、より好適である。そして、第
2断熱層5が積層された筒体を適宜長さに切断すること
により、上記不燃断熱ダクト管1を製造することができ
る。
【0020】なお、本発明の不燃断熱ダクト管1は、図
示していないが、その最外層にアルミガラスクロス、ア
ルミ箔不燃紙や防炎処理されたプラスチックフィルム等
の薄肉材料を螺旋状に巻回して薄肉表層部を設けること
が好ましく、これにより、断熱層5の破損防止や断熱性
を強化することができる。このように薄肉表層部を設け
る場合、例えば上記のように断熱層を形成しながら、最
外断熱層の外周面に上記不燃断熱材4´のように接着剤
を塗布した薄肉材料を斜め方向から供給して巻回してい
き、薄肉表層部を形成してから、筒体を必要長さに切断
することにより、上記のようなダクト管を製造すること
できる。
【0021】次に、本発明の不燃断熱ダクト管の実施例
を示すが、本発明の不燃断熱ダクト管は下記実施例に制
限されるものではない。
【0022】[実施例1]厚さ0.5mm、幅145m
mの亜鉛鋼板を用いて常法により内径が150mm、ピ
ッチ幅が約133mm、長さ3,000mmの亜鉛製コ
イル管(スパイラル管)を製造する時、その外周面に接
着剤を使用しないで厚さ4mm、幅約133mmのガラ
スウールをオーバーラップしないように巻回して最内層
の断熱層を形成した。次いで、両端部に固形分がエチレ
ン−酢酸ビニル共重合樹脂74.5%、水酸化アルミニ
ウム25.5%である有機系接着剤をそれぞれ幅25m
mで塗布した上記ガラスウールで同様に巻回して積層す
る操作を繰り返して、5層の断熱層を形成した。なお、
2層目以降のガラスウールは、その幅が下層のものより
も1mmずつ増加したものを使用した。更に、最上層の
断熱層の外周面に上記と同様に接着剤を塗布したアルミ
箔不燃紙を約5mm幅をオーバーラップさせて貼着して
最外層を形成して、実施例1の不燃断熱ダクト管を得
た。
【0023】[実施例2]厚さ0.5mm、幅138m
mの亜鉛鋼板を用いて常法により内径が150mm、ピ
ッチ幅が約120mm、長さ3,000mmの亜鉛製コ
イル管を製造する時、その外周面に接着剤を使用しない
で厚さ5mm、幅約120mmのガラスウールをオーバ
ーラップしないように巻回して最内層の断熱層を形成し
た。次いで、片端部に固形分がエチレン−酢酸ビニル共
重合樹脂74.5%、水酸化アルミニウム25.5%で
ある有機系接着剤を幅50mmで塗布した上記ガラスウ
ールで同様に巻回して積層する操作を繰り返して、5層
の断熱層を形成した。なお、2層目以降のガラスウール
は、その幅が下層のものよりも1mmずつ増加したもの
を使用した。更に、最上層の断熱層の外周面に上記と同
様に接着剤を塗布したアルミガラスクロスを約5mm幅
をオーバーラップさせて貼着して最外層を形成して、実
施例2の不燃断熱ダクト管を得た。
【0024】[実施例3]厚さ0.5mm、幅145m
mの亜鉛鋼板を用いて常法により内径が150mm、ピ
ッチ幅が約133mm、長さ4,000mmの亜鉛製コ
イル管を製造する時、その外周面に接着剤を使用しない
で厚さ10mm、幅約133mmのガラスウールをオー
バーラップしないように巻回して最内層の断熱層を形成
した。次いで、両端部に固形分がエチレン−酢酸ビニル
共重合樹脂74.5%、水酸化アルミニウム25.5%
である有機系接着剤をそれぞれ幅25mmで塗布した上
記ガラスウールで同様に巻回して積層し、2層目の断熱
層を形成した。なお、2層目のガラスウールは最内層の
ものより幅が1mm増加したものを使用した。更に、上
層の断熱層の外周面に上記と同様に接着剤を塗布したア
ルミ箔不燃紙を約5mm幅をオーバーラップさせて貼着
して最外層を形成して、実施例3の不燃断熱ダクト管を
得た。
【0025】[実施例4]厚さ0.5mm、幅138m
mの亜鉛鋼板を用いて常法により内径が150mm、ピ
ッチ幅が約120mm、長さ4,000mmの亜鉛製コ
イル管を製造する時、その外周面に接着剤を使用しない
で厚さ10mm、幅約120mmのガラスウールをオー
バーラップしないように巻回して最内層の断熱層を形成
した。次いで、片端部に固形分がエチレン−酢酸ビニル
共重合樹脂74.5%、水酸化アルミニウム25.5%
である有機系接着剤を幅50mmで塗布した上記ガラス
ウールで同様に巻回して積層し、2層目の断熱層を形成
した。なお、2層目のガラスウールは最内層のものより
幅が1mm増加したものを使用した。更に、上層の断熱
層の外周面に上記と同様に接着剤を塗布したアルミガラ
スクロスを約5mm幅をオーバーラップさせて貼着して
最外層を形成して、実施例4の不燃断熱ダクト管を得
た。
【0026】[実施例5]厚さ0.5mm、幅138m
mの亜鉛鋼板を用いて常法により内径が150mm、ピ
ッチ幅が約120mm、長さ3,000mmの亜鉛製コ
イル管を製造する時、その外周面に接着剤を使用しない
で厚さ4mm、幅約120mmのガラスウールをオーバ
ーラップしないように巻回して最内層の断熱層を形成し
た。次いで、片端部に固形分がエチレン−酢酸ビニル共
重合樹脂50%、セメント50%である有機系接着剤を
幅50mmで塗布した上記ガラスウールで同様に巻回し
て積層する操作を繰り返して5層の断熱層を形成した。
本実施例の場合、積層するガラスウールは幅を120m
mと一定のものを使用したが、常法に従って巻回角度を
少しずつ変えることで、断熱材がオーバーラップしない
ように積層した。更に、最上層の断熱層の外周面に上記
と同様に接着剤を塗布したアルミ箔不燃紙を約5mm幅
をオーバーラップさせて貼着して最外層を形成して、実
施例5の不燃断熱ダクト管を得た。
【0027】[実施例6]厚さ0.5mm、幅138m
mの亜鉛鋼板を用いて常法により内径が150mm、ピ
ッチ幅が約120mm、長さ3,000mmの亜鉛製コ
イル管を製造する時、その外周面に接着剤を使用しない
で厚さ4mm、幅122mmのガラスウールをオーバー
ラップしないように巻回して最内層の断熱層を形成し
た。次いで、片端部に固形分がエチレン−酢酸ビニル共
重合樹脂74.5%、水酸化アルミニウム25.5%で
ある有機系接着剤を幅25mmで塗布した上記ガラスウ
ールで同様に巻回して積層し2層目の断熱層を形成し、
更に幅123mmのガラスウールを上記と同様に巻回し
て3、4層目の断熱層を形成し、更に、5層目として1
24mmのガラスウールを上記と同様に巻回して断熱層
を形成した。上層の断熱層の外周面に上記と同様に接着
剤を塗布したアルミ箔不燃紙を約5mm幅をオーバーラ
ップさせて貼着して最外層を形成して、実施例6の不燃
断熱ダクト管を得た。
【0028】上記各実施例の不燃断熱ダクト管につい
て、管の端部のおける亜鉛製コイルの剥き出し作業の容
易性、及びカラスウール等の被覆材料の剥がし易さを検
討したところ、いずれのダクト管も容易に亜鉛製コイル
を剥き出すことができ、また被覆材料も容易に剥がすこ
とができた。
【0029】
【発明の効果】本発明の不燃断熱ダクト管は、不燃断熱
材等の被覆材料がスパイラル管に強固に巻き付けられて
いる一方で、被覆材料の剥離を容易に行うことができ、
スパイラル管の剥き出し作業も容易である。また、不燃
断熱材を巻回する際に、接着剤をその端部においてのみ
使用することで、被覆時に使用する接着剤の選択範囲を
広げることができる。更に、薄肉表層部を設けるに当た
り、接着剤の塗布方法を同様にすることにより、本発明
の効果を損なうことなく、不燃断熱材の破損防止や断熱
性を強化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の不燃断熱ダクト管の構成例を示す断面
図である。
【図2】上記不燃断熱ダクト管の製造方法を説明する斜
視図である。
【符号の説明】
1 不燃断熱ダクト管 2 スパイラル管 3 最内(断熱)層 4,4´ 不燃断熱材 W1 不燃断熱材の幅 W2 ピッチ幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−305796(JP,A) 特開 平7−180899(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 13/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパイラル管の外周面に帯状の不燃断熱
    材を螺旋状に巻回してなる断熱層が形成された不燃断熱
    ダクト管であって、上記断熱層が少なくとも2層以上形
    成されていると共に、最内層を形成する不燃断熱材が接
    着剤を介在させることなくスパイラル管に巻回されてな
    り、かつ最内層の断熱層上に積層された断熱層が、その
    幅方向両端部又は片端部に接着剤を塗布又は含浸した帯
    状の不燃断熱材を巻回してなることを特徴とする不燃断
    熱ダクト管。
  2. 【請求項2】 帯状の不燃断熱材の幅がスパイラル管の
    ピッチ幅と同程度であり、断熱層が上記不燃断熱材がそ
    の幅方向側端で隣接する不燃断熱材に重なり合わないよ
    うに巻回されてなる請求項1記載の不燃断熱ダクト管。
  3. 【請求項3】 最外層にその幅方向両端部又は片端部に
    接着剤を塗布又は含浸した薄肉被覆材を巻回してなる薄
    肉表層部を設けた請求項1又は2記載の不燃断熱ダクト
    管。
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