JP3502938B2 - ダンパー - Google Patents

ダンパー

Info

Publication number
JP3502938B2
JP3502938B2 JP2000019282A JP2000019282A JP3502938B2 JP 3502938 B2 JP3502938 B2 JP 3502938B2 JP 2000019282 A JP2000019282 A JP 2000019282A JP 2000019282 A JP2000019282 A JP 2000019282A JP 3502938 B2 JP3502938 B2 JP 3502938B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
duct
blade
air
auxiliary
wind
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000019282A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001208414A (ja
Inventor
孝男 澤地
裕直 瀬戸
健一 佐藤
雄一 石川
宏三 萩谷
尚弘 吉田
修司 城田
治 大國
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nishimatsu Construction Co Ltd
Unix Co Ltd
Original Assignee
Nishimatsu Construction Co Ltd
Unix Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nishimatsu Construction Co Ltd, Unix Co Ltd filed Critical Nishimatsu Construction Co Ltd
Priority to JP2000019282A priority Critical patent/JP3502938B2/ja
Publication of JP2001208414A publication Critical patent/JP2001208414A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3502938B2 publication Critical patent/JP3502938B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Flow Control Members (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダクトに取付けら
れダクト内の風量を制御するダンパーに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図11から図14に基づいて従来のダン
パーについて説明する。図11は従来の逆流防止ダンパ
ーを示す斜視図、図12は図11の逆流防止ダンパーの
構造を模式的に示した断面図、図13は従来の風量調整
ダンパーを示す斜視図、図14は図13の風量調整ダン
パーの構造を模式的に示した断面図である。
【0003】従来、ダクトに取付けられダクト内の風量
を制御するダンパーとして、ダクト内の風の流れが順
方向の時にはダクト内の風量を所定範囲内に調整する風
量調整機能を備えた風量調整ダンパーや、ダクト内の
風の流れが逆方向の時にはダクト内の風量をほぼゼロに
する逆流防止機能を備えた逆流防止ダンパーがある。こ
のような風量調整ダンパーや逆流防止ダンパーは、例え
ば、ダクトを用いて室内外の空気の換気を行う換気構造
等に用いられる。
【0004】図11、図12に示される逆流防止ダンパ
ー100は、円筒状の枠部材100aと、この枠部材1
00aの内側に設けられ、この枠部材100aの空洞部
を塞ぐ半円状の上羽根100b、及び下羽根100c
と、この下羽根100cに設けられた錘100dと、上
羽根100bと下羽根100cが逆方向に倒れないよう
にするためのストッパー100eなどにより構成されて
いる。
【0005】前記上羽根100b及び下羽根100c
は、それぞれ直径部100f,100fを支点として回
動自在となっており、常時においては、上羽根100b
は自重によって中心方向に略90度倒れ、また、下羽根
100cは錘100dが垂れ下がることによって中心方
向に略90度倒れるようになっている。そして、図12
中の右側から空気が流れ込む場合には、この開いた上下
の隙間から空気が流れるようになっているが、図12中
の左側から空気が流れ込む場合には、この空気の圧力に
より前記上羽根100bと前記下羽根100cが前記ス
トッパー100eの位置まで動くことにより、ダクト1
10内の風の流れがせき止められるようになっている。
【0006】図13、図14に示す風量調整ダンパー1
20は、可撓性を有し断面が弧状となっている4枚の風
量調整羽根120a…と、ストッパー120b…と、が
らり120cなどにより構成されている。
【0007】風量調整ダンパー120は、図14中の矢
印の方向に空気が流入すると、ダクト140と風量調整
羽根120a…との間の隙間120dから空気が流れる
が、このとき、風量調整羽根120a…は空気の圧力に
よって隙間120d,120dを塞ぐように撓むように
なっている。そして、風の流量が多くなると、風量調整
羽根120a…に働く圧力も増加して隙間120d,1
20dが更に小さくなることにより、ダクト110を流
れる風量が調整されるようになっている。
【0008】また、ダクト内で風の逆流を防止しつつ順
方向の風量を調整(過剰風量を防止)する従来の換気構
造(給気ダクトや排気ダクトなど)は、例えば、上記の
逆流防止ダンパー100と風量調整ダンパー120とを
ダクトに直列で設けたものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の換気構造では、逆流防止ダンパー100と風量調
整ダンパー120とをともに設ける必要があるため、コ
ストがかかるとともに、設置スペースを確保する必要が
あるため、設置可能な条件に制限があった。また、逆流
防止ダンパー100と風量調整ダンパー120をともに
設けるため、これら2つのダンパーの圧力損失を合計し
た圧力損失が生じるため、ダクト内の流量が減り、換気
効率が悪くなってしまうといった問題があった。具体的
には、逆流防止ダンパー100は風量が増えるに従って
羽根が押し上げられるので、通過面積が大きくなり、風
速が落ちて圧力損失が小さくなる。つまり、風量が小さ
いときほど圧損係数が大きく、大風量時ほど圧損係数が
小さくなり、これは、風量調整とは逆の働きをすること
になる。(その分を風量調整ダンパー120が補うが、
逆流防止ダンパー100が風量調整ダンパー120の風
量調整機能の邪魔をすることになる。)
【0010】また、上記の従来の風量調整ダンパー12
0は、構成が複雑であるため、製作コストがかかるとい
った問題があった。
【0011】そこで、本発明の目的は、1つのダンパー
で逆流防止と風量調整の2つの機能を備え、しかも、ダ
ンパーによる圧力損失を低減することを可能とするダン
パーを提供することにある。また、本発明の目的は、簡
易な構造で低コストな風量調整機能を備え、しかも、風
量の変化に対応して的確に風量調整できるダンパーを提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、例えば、図1等に示すように、
ダクト(20)に取付けられダクト内の風量を制御する
ダンパー(1)であって、ダクトに連接されることで該
ダクトの一部を構成する枠部材(2)と、前記ダクトの
長手方向に直交する主羽根回転軸(4)を中心に回動可
能で、受風部(7)を有する主羽根(3)と、前記主羽
根回転軸とほぼ一致する補助羽根回転軸(6)を中心に
回動可能で、前記受風部に干渉可能な補助羽根(5)と
を備え、順風時には、風量の増大にともない前記補助羽
根が回動して前記受風部に干渉することにより、揚力を
受けた前記主羽根が前記ダクトの内部空間を閉塞する方
向に回動することで風量を所定範囲内に調整し、逆風時
には、風圧を受けた前記受風部に風溜まりが生じて揚力
を受けた前記主羽根が回動することにより、前記補助羽
根とともに前記内部空間を閉塞して風量をほぼゼロに
し、逆流を防止するように構成されており、かつ、前記
補助羽根に、この補助羽根を表裏に貫通する貫通部(5
a)が形成されていることを特徴としている。
【0013】また、請求項2記載の発明は、ダクト(2
0)に取付けられダクト内の風量を制御するダンパー
(1)であって、ダクトに連接されることで該ダクトの
一部を構成する枠部材(2)と、前記ダクトの長手方向
に直交する主羽根回転軸(4)を中心に回動可能で、受
風部(7)を有する主羽根(3)と、前記主羽根回転軸
とほぼ一致する補助羽根回転軸(6)を中心に回動可能
で、前記受風部に干渉可能な補助羽根(5)とを備え、
順風時には、風量の増大にともない前記補助羽根が回動
して前記受風部に干渉することにより、揚力を受けた前
記主羽根が前記ダクトの内部空間を閉塞する方向に回動
することで風量を所定範囲内に調整し、逆風時には、風
圧を受けた前記受風部に風溜まりが生じて揚力を受けた
前記主羽根が回動することにより、前記補助羽根ととも
に前記内部空間を閉塞して風量をほぼゼロにし、逆流を
防止するように構成されており、かつ、前記補助羽根の
うちの少なくとも一部は、前記主羽根よりも軽い材質か
らなることを特徴としている。
【0014】さらに、請求項3記載の発明は、ダクト
(20)に取付けられダクト内の風量を制御するダンパ
ー(1)であって、ダクトに連接されることで該ダクト
の一部を構成する枠部材(2)と、前記ダクトの長手方
向に直交する主羽根回転軸(4)を中心に回動可能で、
受風部(7)を有する主羽根(3)と、前記主羽根回転
軸とほぼ一致する補助羽根回転軸(6)を中心に回動可
能で、前記受風部に干渉可能な補助羽根(5)とを備
え、順風時には、風量の増大にともない前記補助羽根が
回動して前記受風部に干渉することにより、揚力を受け
た前記主羽根が前記ダクトの内部空間を閉塞する方向に
回動することで風量を所定範囲内に調整し、逆風時に
は、風圧を受けた前記受風部に風溜まりが生じて揚力を
受けた前記主羽根が回動することにより、前記補助羽根
とともに前記内部空間を閉塞して風量をほぼゼロにし、
逆流を防止するように構成されており、かつ、前記補助
羽根のうちの一部は、該補助羽根のうちの他の部分より
も軽量に構成された軽量部(5b)となっていることを
特徴としている。
【0015】加えて、請求項4記載の発明は、ダクト
(20)に取付けられダクト内の風量を制御するダンパ
ー(1)であって、ダクトに連接されることで該ダクト
の一部を構成する枠部材(2)と、前記ダクトの長手方
向に直交する主羽根回転軸(4)を中心に回動可能で、
受風部(7)を有する主羽根(3)と、前記主羽根回転
軸とほぼ一致する補助羽根回転軸(6)を中心に回動可
能で、前記受風部に干渉可能な補助羽根(5)とを備
え、順風時には、風量の増大にともない前記補助羽根が
回動して前記受風部に干渉することにより、揚力を受け
た前記主羽根が前記ダクトの内部空間を閉塞する方向に
回動することで風量を所定範囲内に調整し、逆風時に
は、風圧を受けた前記受風部に風溜まりが生じて揚力を
受けた前記主羽根が回動することにより、前記補助羽根
とともに前記内部空間を閉塞して風量をほぼゼロにし、
逆流を防止するように構成されており、かつ、前記補助
羽根のうちの少なくとも一部は、紙などの軽量材(5
0)からなることを特徴としている。
【0016】これら請求項1〜4記載の発明によれば、
ダクトに連接されてダクトの一部を構成する枠部材と、
主羽根回転軸を中心に回動可能で、受風部を有する主羽
根と、補助羽根回転軸を中心に回動可能で、受風部に干
渉可能な補助羽根とを備え、順風時には主羽根がダクト
の内部空間を閉塞する方向に回動することで風量を所定
範囲内に調整し、逆風時には主羽根が補助羽根とともに
ダクトの内部空間を閉塞して風量をほぼゼロにして逆流
を防止するので、簡易な構造で風量調整と逆流防止との
両方の機能を備えることができ、コストがかからない。
また、順風時には風量を所定範囲内に調整する風量調整
機能と、逆風時には風量をほぼゼロにする逆流防止機能
とをともに1つのダンパーに備えたので、このダンパー
を、ダクト内で風の逆流を防止しつつ順方向の風量を調
整する給気ダクトや排気ダクトなどの換気構造に適用す
ると、1つのダンパーで風量調整と逆流防止との両方の
機能を満たすことができる。また、1つのダンパーで足
りるので小さい設置スペースで良く、設置可能な条件の
自由度が増す。さらに、1つのダンパーで良いため、圧
力損失を小さく抑えることができ、順風が小風量の時に
も風がダクト内を抵抗なく流れることができるので、換
気構造の良好な換気効率が得られる。
【0017】ここで、ダクトとしては、円筒形状のもの
の他、楕円筒形状、四角筒形状のもの等であっても良
い。従って、枠部材、主羽根、補助羽根の形状はそれぞ
れ、ダクトの形状に合わせて適宜変更して設計すること
とする。主羽根回動軸の位置としては、ダクトの中心を
通過する位置であることが挙げられるが、ダクトの中心
からオフセットされた位置であっても良い。また、主羽
根回動軸の位置に対応して、補助羽根の位置は変動す
る。
【0018】主羽根は、例えば、ダクトの軸心方向に直
交する平面によるダクトの内空断面に対応した寸法形状
(具体的には、ダクトが円筒形状の場合には、ダクトの
内径に対応した外径を有する円板状のものなど)である
ことが挙げられる。主羽根は、主羽根回動軸を中心にダ
クト内で回動可能で、しかも、主羽根回転軸とダクトの
軸心方向とを含む平面より上側のダクトの内部空間を閉
塞可能で、かつ、前記平面より下側の前記内部空間をほ
ぼ閉塞可能なものであれば、その他でも良い。換言すれ
ば、主羽根の回転面方向の径が、ダクトの軸心方向に直
交する平面によるダクトの内空断面の径を越えても良い
(具体的には、ダクトが円筒形状の場合には、短軸が円
筒形状の内径に対応し、長軸が円筒形状の内径を越える
楕円形でもよい等)。
【0019】補助羽根は、例えば、ダクトの軸心方向に
直交する平面によるダクトの内空断面のうち補助羽根回
動軸より下側部分に対応した寸法形状(具体的には、ダ
クトが円筒形状の場合には、ダクトの内径に対応した外
径を有する円板を2分割した形状のものなど)であるこ
とが挙げられる。補助羽根は、補助羽根回動軸を中心に
ダクト内で回動可能で、しかも、前記平面より下側の前
記内部空間を閉塞可能なものであれば、その他でも良
い。換言すれば、補助羽根の回転面方向の径が、補助羽
根回動軸からダクトの内面に至る距離を超えても良い
(具体的には、ダクトが円筒形状の場合には、短軸が円
筒形状の内径に対応し、長軸が円筒形状の内径を越える
楕円形を2分割した形状でもよい等)。また、このよう
に、補助羽根の寸法を大きく設定した場合には、補助羽
根を略J字形状に形成し、略J字形状の曲面部でダクト
の内周に当接するようにしても良い。
【0020】加えて、請求項1記載の発明においては、
補助羽根に、この補助羽根を表裏に貫通する貫通部が形
成されているので、補助羽根に形成された貫通部内を、
風が流れることができる。よって、補助羽根による圧力
損失を低減することができる。例えば、風量がわずかな
ときには、ダクトに設けられたファンなどを稼働させて
ダクト内の通風量を確保し、建物などにおいて必要な換
気量を確保する必要があるが、本発明によれば、補助羽
根による圧力損失を低減できるため、ファンなどを稼働
させる必要性を低減することができ、省エネルギー化、
あるいは、場合によってファンを不要として省設備化も
図れる。
【0021】ここで、補助羽根を表裏に貫通する貫通部
とは、例えば、補助羽根(の例えば中央部)に形成され
た開口部や、あるいは、補助羽根の一部又は全体に亘っ
て形成された多数の細孔であることが挙げられる。補助
羽根を、該補助羽根に多数の細孔が形成された構成とす
るためには、例えば、補助羽根にパンチング穴を形成す
る方法や、あるいは、網状の補助羽根を用いることが挙
げられる。なお、補助羽根は、例えば、アルミニウム板
や樹脂板などからなるものであるが、紙などの軽量材か
らなるものであっても良い。
【0022】また、請求項2記載の発明においては、補
助羽根のうちの少なくとも一部は、主羽根よりも軽い材
質からなるので、結果、補助羽根全体を軽量に構成する
ことができる。よって、補助羽根はわずかな風量で動作
可能であり、補助羽根による圧力損失を低減することが
でき、これにより請求項1記載の発明と同様に省エネル
ギー化や省設備化が図れる。
【0023】ここで、例えば、主羽根がアルミニウム製
のもの、あるいは、樹脂成形品であった場合には、補助
羽根の少なくとも一部を、例えば、アルミニウムや樹脂
よりも軽い紙などの材質で構成すればよい。また、補助
羽根の少なくとも一部とは、補助羽根の全体又は一部で
ある。
【0024】さらに、請求項3記載の発明においては、
補助羽根のうちの一部は、該補助羽根のうちの他の部分
よりも軽量に構成された軽量部となっているので、結
果、補助羽根全体を軽量に構成することができる。よっ
て、この請求項3記載の発明においても請求項2記載の
発明と同様に補助羽根はわずかな風量で動作可能であ
り、補助羽根による圧力損失を低減することができる。
これにより請求項1、2記載の発明と同様に省エネルギ
ー化や省設備化が図れる。
【0025】ここで、補助羽根のうちの一部を、該補助
羽根のうちの他の部分よりも軽量に構成された軽量部と
するためには、例えば、補助羽根のうちの一部を他の部
分よりも軽い材質を用いて構成する方法(例えば、補助
羽根に該補助羽根を表裏に貫通する開口部を形成し、こ
の開口部を塞ぐように、補助羽根に紙などの軽量材を貼
付けるなど)や、補助羽根のうちの一部を薄く形成する
方法などが挙げられる。
【0026】加えて、請求項4記載の発明においては、
補助羽根のうちの少なくとも一部は、紙などの軽量材か
らなるので、結果、補助羽根全体を軽量に構成すること
ができる。よって、この請求項4記載の発明においても
請求項2、3記載の発明と同様に補助羽根はわずかな風
量で動作可能であり、補助羽根による圧力損失を低減す
ることができる。これにより請求項1、2、3記載の発
明と同様に省エネルギー化や省設備化が図れる。
【0027】ここで、補助羽根のうちの少なくとも一部
とは、補助羽根の全体又は一部である。
【0028】請求項5記載の発明は、例えば、図9等に
示すように、ダクトに取付けられダクト内の風量を制御
するダンパー(30)であって、ダクトに連接されるこ
とで該ダクトの一部を構成する枠部材(2)と、前記ダ
クトの長手方向に直交する主羽根回転軸(4)を中心に
回動可能で、受風部(7)を有する主羽根(13)を備
え、ダクト内の風量の増大にともない前記受風部に風溜
まりが生じて揚力を受けた前記主羽根が前記ダクトの内
部空間を閉塞する方向に回動することで風量を所定範囲
内に調整するように構成されており、かつ、前記主羽根
のうちの一部は、該主羽根のうちの他の部分よりも軽量
に構成された軽量部(13d)となっていることを特徴
としている。
【0029】さらに、請求項6記載の発明は、ダクトに
取付けられダクト内の風量を制御するダンパー(30)
であって、ダクトに連接されることで該ダクトの一部を
構成する枠部材(2)と、前記ダクトの長手方向に直交
する主羽根回転軸(4)を中心に回動可能で、受風部
(7)を有する主羽根(3)を備え、ダクト内の風量の
増大にともない前記受風部に風溜まりが生じて揚力を受
けた前記主羽根が前記ダクトの内部空間を閉塞する方向
に回動することで風量を所定範囲内に調整するように構
成されており、かつ、前記主羽根のうちの少なくとも一
部は、紙などの軽量材(130)からなることを特徴と
している。
【0030】これら請求項5、6記載の発明によれば、
ダクトに連接されてダクトの一部を構成する枠部材と、
ダクトの長手方向に直交する主羽根回転軸を中心に回動
可能で、受風部を有する主羽根を備え、風量の増大にと
もない受風部に風溜まりが生じて揚力を受けた主羽根が
主羽根回転軸を中心にダクトの内部空間を閉塞する方向
に回動することで風量を所定範囲内に調整するので、簡
易な構造とすることができ、コストがかからない。
【0031】主羽根は、例えば、ダクトの軸心方向に直
交する平面によるダクトの内空断面に対応した寸法形状
(具体的には、ダクトが円筒形状の場合には、ダクトの
内径に対応した外径を有する円板状のものなど)である
ことが挙げられる。主羽根は、ダクトの内部空間をほぼ
閉塞可能なものであれば、その他でも良い。換言すれ
ば、主羽根の回転面方向の径が、ダクトの軸心方向に直
交する平面によるダクトの内空断面の径を越えても良い
(具体的には、ダクトが円筒形状の場合には、短軸が円
筒形状の内径に対応し、長軸が円筒形状の内径を越える
楕円形でもよい等)。
【0032】加えて、請求項5記載の発明においては、
主羽根のうちの一部は、該主羽根のうちの他の部分より
も軽量に構成された軽量部となっているので、結果、主
羽根全体を軽量に構成することができる。よって、主羽
根はわずかな風量で動作可能であるため、風量の変化に
伴ってスムーズに応答して動作し、的確な風量調節を行
うことができる。
【0033】ここで、主羽根のうちの一部を、該主羽根
のうちの他の部分よりも軽量に構成された軽量部とする
ためには、例えば、主羽根のうちの一部を他の部分より
も軽い材質を用いて構成する方法(例えば、主羽根に該
主羽根を表裏に貫通する開口部を形成し、この開口部を
塞ぐように、主羽根に対し紙などの軽量材を貼付けるな
ど)や、主羽根のうちの一部を薄く形成する方法などが
挙げられる。あるいは、その他でも、主羽根に対し、
(小さい)開口部を形成することで、主羽根を軽量に構
成することとしても良い。
【0034】さらに、請求項6記載の発明においては、
主羽根のうちの少なくとも一部は、紙などの軽量材から
なるので、結果、主羽根全体を軽量に構成することがで
きる。よって、この請求項6記載の発明においても、請
求項5記載の発明と同様に的確に風量調節を行うことが
できる。
【0035】ここで、主羽根のうちの少なくとも一部と
は、主羽根の全体又は一部である。
【0036】
【発明の実施の形態】<第一の実施の形態例>以下に、
本発明に係る第一の実施の形態例を図1から図7に基づ
いて説明する。
【0037】先ず、図1ないし図7に示されるように、
逆流防止風量調整ダンパー1は、ダクト20に連接され
ることでダクト20の一部を構成する円筒状の枠部材
2、枠部材2の内径に対応する径の円板状の主羽根3
と、主羽根3と同径の半円板状の補助羽根5を備えてい
る。
【0038】この補助羽根5の中央には、例えば半円状
の開口部(貫通部)5aが形成されている。これによ
り、この開口部5a内を、風が通過できるようになって
いる。
【0039】主羽根3は、枠部材2の軸心方向に直交す
る回転軸(主羽根回転軸)4を介して枠部材2の内部に
取付けられ、この回転軸4を中心に円滑に回動可能とな
っている。この回転軸4の長手方向は、例えば水平方向
となるように設定されている。枠部材2の上部内面には
ストッパー8が設けられている。このストッパー8は、
例えば、枠部材2の内面に突出して設けられたビスや突
出片などである。このストッパー8により、主羽根3が
枠部材2の内部空間を閉塞した状態で主羽根3の時計回
りの回動を規制するようになっている。
【0040】また、回転軸4を境として、主羽根3の図
1における左側部分を上動作部3a、同じく右側部分を
下動作部3bとすると、上動作部3aが下動作部3bよ
りもわずかに重くなるように、回転軸4は主羽根3の重
心から僅かにずらした位置に設定されている。従って、
主羽根3が風の抵抗をほとんど受けない無風時および小
風量時の状態では、上動作部3aが重力に従って下が
り、主羽根3が反時計回りに回動しようとするが、主羽
根3が水平になったあたりでこの回動を規制するよう
に、枠部材2の内面には例えばビス等のストッパー10
が設けられている。ただし、主羽根3が回動しやすいよ
うに、回転軸4は主羽根3の重心の近くであることが望
ましい。このように、回動軸4を主羽根3の重心に対し
てわずかにずらすことにより、順風の風量が小さい時に
は主羽根3が主羽根3による風の抵抗が小さくなる位置
へと重力に従って回動し、ダクト20内の風量が小さい
ときのダンパー1による圧力損失を低減でき、風量が小
さい時の換気構造の良好な換気効率が得られるようにな
っている。
【0041】補助羽根5は、回転軸4とほぼ一致する回
転軸(補助羽根回転軸)6を介して枠部材2の内部に取
付けられ、この回転軸6を中心に円滑に回動可能となっ
ている。枠部材2の下部内面には、ビスや突出片などの
ストッパー9が設けられ、補助羽根5が枠部材2の内部
空間のうち回転軸6より下側部分を閉塞した状態で補助
羽根5の反時計回りの回動を規制するようになってい
る。従って、補助羽根5はストッパー9よりも左側の領
域において円滑に回動可能となっている。この補助羽根
5は、ある一定値以上の風圧を右側から受けるまでは、
回転軸6から下に垂れ下がった状態であるが、この状態
でも、開口部5aを通して通風可能である。また、補助
羽根5は、左側から風圧を受けても、ストッパー9によ
り回動を規制される。
【0042】さらに、主羽根3には、ダクト20内(枠
部材2内)の風の流れにより主羽根3の近傍に風だまり
を生じさせるための受風部7が設けられている。受風部
7の形状としては、主羽根に沿って流れる風が受風部7
に衝突して風の「たまり」が生じるように、主羽根3に
設けられた起伏であれば何でも良い。このような受風部
7は、例えば、主羽根3に対して交差する方向に設けら
れた板であることが挙げられる。あるいは、受風部7
は、主羽根3の一部が起伏を有するように形成されたも
のであっても良い。ここで、上述したように、無風時お
よび小風量時の状態では上動作部3aが下がるように、
主羽根3の上動作部3aは下動作部3bよりもわずかに
重く設定されているが、これは、主羽根3に受風部7が
設けられたためであっても良いし、主羽根3に対する回
転軸4の位置をわずかに主羽根3の中心からずらして設
定したためであっても良いし、あるいは上動作部3に重
り(図示省略)を設けたためであっても良い。このよう
な受風部7を設けることにより、ダクト20内の風の流
れによって主羽根3の近傍に風だまりが生じ、主羽根3
に対して風だまりが生成された側の空間と逆側の空間と
の気圧差により主羽根3の回動を助成することができる
ようになっている。
【0043】このような構成のダンパー1の動作につい
て、以下、詳細に説明する。なお、以下では、図の右側
からの風を順風、図の左側からの風を逆風と記載する。
また、小風量、中風量、大風量、風量、および風などの
記載は、順風に関するものとする。
【0044】<無風時および小風量時>主羽根3の上動
作部3aが下動作部3bよりも重いため、ダクト20内
部が無風状態であるか、または、小風量な状態では、ス
トッパー10に当接するまで主羽根3が反時計回りに回
動した状態となり、図2に示されるように主羽根3が水
平となる。また、補助羽根5がストッパーから離れる臨
界風量に達しておらず、補助羽根5は下に垂れた状態の
ままである。従って、風は主羽根3の上部空間、ならび
に、補助羽根5の開口部5a内を吹き抜ける。このと
き、補助羽根5の開口部5a内も風が通過するため、ダ
ンパー1の内部ではほとんど圧力損失を生じない形態と
なっており、風はほとんど抵抗なくダンパー1内部を吹
き抜けることができる。
【0045】<小風量時から中風量時への移行>ダクト
20内部を流れる風量が増加して中風量になり、補助羽
根5がストッパー9から離れる臨界風量に達すると、補
助羽根5がある値以上の風圧を右側から受けることにな
る。すると、図3に示されるように回動軸6を中心に補
助羽根5が時計回りに回動して、補助羽根5と枠部材2
の下部内面との間に隙間が生じる。これにより、風は主
羽根3の上部空間、補助羽根5の開口部5aおよび補助
羽根5の下部空間を吹き抜ける。ここで、枠部材2の内
径が150mmで風量が100m3/h(100立方メ
ートル毎時)の条件の下において、補助羽根5に開口部
5aがある場合は、ダンパー1による圧力損失は約3〜
4Pa(パスカル)であり、同じく補助羽根5に開口部
5aがない場合は、ダンパー1による圧力損失は約5.
2Pa(パスカル)であった。このことからも、開口部
5aを設けることにより、確実にダンパー1の圧力損失
が低減されていることが伺える。
【0046】<中風量時から大風量時への移行>ダクト
20内部を流れる風量がさらに増加して大風量になる
と、補助羽根5がさらに時計方向に回動して補助羽根5
が受風部7に衝突し、主羽根3が僅かに時計回りに回動
して主羽根3の上動作部3aが少し上に上がる。これに
より、枠部材2の内部において主羽根3の上部空間は右
側から左側にかけて狭くなるため、この空間を通過する
風の流速は右側から左側に向かうにつれて次第に大きく
なる。従って、上動作部3aには、下動作部3bに働く
揚力よりも大きな揚力が作用して上動作部3aがさらに
上に上がる(主羽根3がさらに時計回りに回動する)こ
とになる(図4参照)。
【0047】<大風量時から強風量時への移行>ダクト
20内部を流れる風量がさらに増加して強風量になる
と、さらに主羽根3が時計回りに回動して主羽根3が
ストッパー8にぶつかりそうになり、主羽根3の上下を
通過する風量が著しく少なくなる。すると、上動作部3
a、下動作部3bが受ける揚力が小さくなるとともにこ
れら揚力差も小さくなり、主羽根3が少し反時計回り
に回動して主羽根3の上下を通過する風量がわずかに増
加する。これにより再び上動作部3aが揚力を受けて
主羽根3がわずかに時計回りに回動して主羽根3の上下
を通過する風量が少なくなる。以後、徐々に減衰しなが
らこれら〜の動作が繰り返されて風量が安定する
(図5参照)。
【0048】<逆風時>逆風の時には、受風部7の作用
により、図6に示されるように、上動作部3aの下部空
間に風溜まりが生じ、上動作部3aの下部空間と上部空
間とに気圧差が生じる。これにより、上動作部3aが揚
力を受けて、上動作部3aが上に上がる。また、同時
に、補助羽根5も風を受けて下に下がりストッパー9に
当接して動作が規制される。そして、最終的には図7に
示されるように、主羽根3がストッパー8に当接するま
で主羽根3が時計回りに回動し、主羽根3、補助羽根5
により枠部材2が閉塞される。よって、ダクト20内部
に気流がない状態として確実に逆流を防止できる。
【0049】このように、本発明に係る逆流防止風量調
整ダンパー1によれば、1つのダンパーで、風量調整と
逆流防止との両方の機能を有するので、風量調整ダンパ
ーと逆流防止ダンパーとをともに用いる必要がない。ま
た、1つのダンパーで足りるので小さい設置スペースで
良く、設置可能な条件の自由度が増す。さらに、1つの
ダンパーで良いため、圧力損失を小さく抑えることがで
き、順風が小風量の時にも風がダクト内を抵抗なく流れ
ることができるので、換気構造の良好な換気効率が得ら
れる。また、枠部材2、主羽根3、補助羽根5、受風部
7等により構成される簡易な構造であるので、低コスト
に得られる。
【0050】加えて、本発明に係る逆流防止風量調整ダ
ンパー1においては、補助羽根5に開口部5aを形成す
ることにより、該開口部5a内を通風可能としたことに
より、補助羽根5による圧力損失を極めて低く抑えるこ
とができ、結果、ダンパー1による圧力損失を低減する
ことができる。ダンパーによる圧力損失がある場合に、
風量がわずかなときには、ダクトに設けられたファンな
どを稼働させてダクト内の通風量を確保し、建物などに
おいて必要な換気量を確保する必要があるが、本発明に
よれば、ダンパー1による圧力損失を低減できるため、
ファンなどを稼働させる必要性を低減することができ、
省エネルギー化、あるいは、場合によってファンを不要
として省設備化も図れる。
【0051】なお、上記の実施の形態例において、補助
羽根5に形成された開口部5aの形状を半円状とした
が、開口部5a内を風が通過できるようであればよく、
開口部5aの形状は任意である。また、補助羽根5にパ
ンチング穴を形成する、あるいは、補助羽根5として網
状のものを用いるなどして、風が補助羽根5を通過でき
るようにしても良い(補助羽根5に多数の細孔を形成し
た構成としても良い)。加えて、上述した第一の実施の
形態例における受風部7は、取付角度を変更して主羽根
3に対し取り付けても良いし、形状を変更して主羽根3
に対して取り付けても良い。加えて、補助羽根5は、該
補助羽根5のうち、回転軸6から遠い側が曲面部となる
ような、断面略J字形状を有しているとともに、回転軸
6よりも下側の枠部材2の内部空間よりも大きく設定さ
れ、略J字形状の曲面部で枠部材2の内周に当接可能な
ものであってもよい。このような補助羽根15を用いる
ことにより、ストッパー9が不要になる。
【0052】<第二の実施の形態例>上記の第1の実施
の形態例においては、補助羽根5に開口部5aなどを形
成することにより風が補助羽根5を通過可能とすること
によって、補助羽根5による圧力損失を低減する構成と
したが、この第二の実施の形態例においては、補助羽根
5を軽量に構成することにより補助羽根5の動作性を向
上させ、結果、補助羽根5による圧力損失を低減する例
について説明する。なお、この第二の実施の形態例にお
いて、特に説明しない構成要素については、上記の第一
の実施の形態例と同様であり、第一の実施の形態例と同
一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
【0053】補助羽根5を軽量に構成するためには、以
下のような形態例が挙げられる。 1.補助羽根5を、主羽根3よりも軽い材質により構成
する。具体的には、例えば、図8の(a)に示すよう
に、補助羽根5に開口部5aがない構成とし、この補助
羽根5を、主羽根3を構成する材質よりも軽い材質によ
り構成する。主羽根3が、例えば、アルミニウム製のも
のや樹脂製のものである場合には、補助羽根5を、アル
ミニウムや樹脂よりも軽量の紙などにより構成する。 2.補助羽根5のうちの一部を、該補助羽根5のうちの
他の部分よりも軽量に構成された軽量部5bとする。具
体的には、例えば、図8の(b)に示すように、補助羽
根5の開口部5aを塞ぐように、補助羽根5に対し紙な
どの軽量材50を貼付ける。軽量材50が貼付けられた
部分が軽量部5bである。あるいは、補助羽根5の一部
を、薄く形成することにより、この薄く形成された部分
を、他の部分よりも軽量に構成された軽量部5bとす
る。 3.補助羽根5のうちの少なくとも一部を、紙などの軽
量材により構成する。具体的には、補助羽根5の全体又
は一部を、紙などの軽量材により構成する。
【0054】この第二の実施の形態例では、このように
して補助羽根5を軽量に構成することにより、補助羽根
5がわずかな風量で動作できるようにすることができ
る。これにより、補助羽根5による圧力損失を低減する
ことができ、結果、第一の実施の形態例と同様に、省エ
ネルギー化や省設備化が図れる。
【0055】<第三の実施の形態例>以下に、本発明に
係る第三の実施の形態例を図9、図10に基づいて説明
する。この第三の実施の形態例のダンパー30は、補助
羽根5,回転軸6,ストッパー9がない点で、第一の実
施の形態例のダンパー1と異なる。さらに、ダンパー3
0の主羽根13と、ダンパー1の主羽根3とは、構成が
異なるため、符号を区別する。ダンパー30の各構成要
素のうち、ダンパー1と同様のその他の構成要素につい
ては、第一の実施の形態例と同様であるため、同一の符
号を付し、その説明を省略する。
【0056】図9に示すように、この第三の実施の形態
例のダンパー30の主羽根13は、開口部(貫通部)1
3c,13cが形成され、この開口部13c、13cを
塞ぐように、主羽根13に対し紙などの軽量材130,
130が貼付けられている点で、第一の実施の形態例の
主羽根3と異なり、その他の点では主羽根3と同様であ
る。主羽根13の開口部130,130は、例えば、主
羽根13の上動作部13a(主羽根3の上動作部3aに
相当)と下動作部13b(主羽根3の下動作部3bに相
当)の各々の中央部にそれぞれ形成された半円状のもの
である。このように主羽根13に開口部130,130
を形成し、この開口部13c、13cを塞ぐ軽量材13
0,130を貼付けることにより、主羽根3が軽量に構
成されている。
【0057】このような構成のダンパー30の動作につ
いて、以下に詳細に説明する。 <無風時および微風時>主羽根13の上動作部13aが
下動作部13bよりも重いため、ダクト20内部が無風
状態であるか、または、微風量な状態では、ストッパー
10に当接するまで主羽根13が反時計回りに回動した
状態となり、図10の(a)に示されるように主羽根1
3が水平となる。これにより、微風は主羽根13の上側
及び下側空間を吹き抜ける。このとき、ダンパー30の
内部ではほとんど圧力損失を生じない形態となってお
り、風はほとんど抵抗なくダンパー30内部を吹き抜け
ることができる。
【0058】<微風時から小風量時への移行>ダクト2
0内部を流れる風量が増加して微風から小風量になる
と、受風部7と上動作部13aとの間に風だまりが生
じ、上動作部13aの両面で圧力差が生じる。これによ
り図10の(b)に示されるように上動作部3aが少し
上に上がる(主羽根3が少し時計回りに回動する)。こ
のとき、主羽根13は軽量に構成されたものであるた
め、風量の増加に伴い、スムーズに応答して動作する。
【0059】<小風量時から中風量時への移行>枠部材
2の内部における主羽根3の上部空間は小風量時の時点
で既に右側から左側にかけて狭くなっているため、この
空間を通過する風の流速は右側から左側に向かうにつれ
て次第に大きくなっている。このため、ダクト20内部
を流れる風量がさらに増加して中風量になると、上動作
部3aには、下動作部3bに働く揚力よりも大きな揚力
が作用して上動作部3aがさらに上に上がる(主羽根3
がさらに時計回りに回動する)ことになる(図10の
(c)参照)。ここでも同様に、軽量な主羽根13はス
ムーズに応答して動作する。
【0060】<中風量時から大・強風量時への移行>ダ
クト20内部を流れる風量がさらに増加して大・強風量
になると、さらに主羽根3が時計回りに回動して主羽
根3がストッパー8にぶつかりそうになり、主羽根3の
上下を通過する風量が著しく少なくなる。すると、上動
作部3a、下動作部3bが受ける揚力が小さくなるとと
もにこれら揚力差も小さくなり、主羽根3が少し反時
計回りに回動して主羽根3の上下を通過する風量がわず
かに増加する。これにより再び上動作部3aが揚力を
受けて主羽根3がわずかに時計回りに回動して主羽根3
の上下を通過する風量が少なくなる。以後、徐々に減衰
しながらこれら〜の動作が繰り返されて風量が安定
し、風量を所定範囲内に調整することができる(図10
の(d)参照)。ここでも同様に、軽量な主羽根13は
スムーズに応答して動作する。
【0061】このように、本発明に係る第二の実施の形
態例のダンパー30によれば、極めて簡易な構造の風量
調整ダンパーであるので、低コストに実現できる。ま
た、主羽根13が軽量に構成されたものであるため、風
量の変化に対し、スムーズに応答して動作し、的確な風
量調節を行うことができる。
【0062】なお、この第三の実施の形態例では、主羽
根13を軽量に構成するために、主羽根13に開口部1
3c,13cを形成し、この開口部13c,13cを塞
ぐように軽量材130,130を貼付ける構成とした
が、その他にも、例えば、主羽根13の一部を薄く形成
する、あるいは、主羽根13に小さい開口部を形成す
る、あるいは、主羽根13の全体を紙などの軽量材によ
り構成することにより主羽根13を軽量に構成しても良
い。
【0063】
【発明の効果】本発明に係るダンパーによれば、補助羽
根に貫通部を形成することにより、あるいは、補助羽根
や主羽根を軽量に構成することにより、ダンパーによる
圧力損失を低減することができるため、換気効率を向上
することができる。よって風量がわずかなときにも好適
に換気を行うことができ、その結果、省エネルギー化や
省設備化が図れる。また、主羽根を軽量に構成すること
により、主羽根の動作性を向上させることができ、これ
により、主羽根は風量の変化にスムーズに応答して動作
するので、的確な風量調節を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第一の実施の形態例のダンパーを
示す斜視図である。
【図2】第一の実施の形態例の小風量時の羽根の状態を
示すモデル図である。
【図3】第一の実施の形態例の中風量時の羽根の状態を
示すモデル図である。
【図4】第一の実施の形態例の大風量時の羽根の状態を
示すモデル図である。
【図5】第一の実施の形態例の強風量時の羽根の状態を
示すモデル図である。
【図6】第一の実施の形態例の逆風時(初期)の羽根の
状態を示すモデル図である。
【図7】第一の実施の形態例の逆風時の羽根の状態を示
すモデル図である。
【図8】本発明に係る第二の実施の形態例のダンパーを
示す斜視図である。
【図9】本発明に係る第三の実施の形態例のダンパーを
示す斜視図である。
【図10】第三の実施の形態例の羽根の動作を説明する
ためのモデル図である。
【図11】従来の逆流防止ダンパーを示す斜視図であ
る。
【図12】図11の逆流防止ダンパーの構造を模式的に
示した断面図である。
【図13】従来の風量調整ダンパーを示す斜視図であ
る。
【図14】図13の風量調整ダンパーの構造を模式的に
示した断面図である。
【符号の説明】
1 逆流防止風量調整ダンパー(ダンパー) 2 枠部材 3 主羽根 4 回転軸(主羽根回転軸) 5 補助羽根 5a 開口部(貫通部) 6 回転軸(補助羽根回転軸) 7 受風部 5b 軽量部 50 軽量材 30 風量調整ダンパー(ダンパー) 13 主羽根 13d 軽量部 130 軽量材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬戸 裕直 茨城県つくば市立原1番地 建設省建築 研究所内 (72)発明者 佐藤 健一 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松 建設株式会社内 (72)発明者 石川 雄一 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松 建設株式会社内 (72)発明者 萩谷 宏三 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松 建設株式会社内 (72)発明者 吉田 尚弘 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松 建設株式会社内 (72)発明者 城田 修司 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松 建設株式会社内 (72)発明者 大國 治 東京都大田区城南島2丁目2番2号 株 式会社ユニックス内 (56)参考文献 特開 平10−89758(JP,A) 特開 平6−117684(JP,A) 特開 平8−327132(JP,A) 特開 平5−332611(JP,A) 実開 昭63−198937(JP,U) 実開 昭60−162835(JP,U) 実開 平7−18152(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 13/00 - 13/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダクトに取付けられダクト内の風量を制御
    するダンパーであって、 ダクトに連接されることで該ダクトの一部を構成する枠
    部材と、 前記ダクトの長手方向に直交する主羽根回転軸を中心に
    回動可能で、受風部を有する主羽根と、 前記主羽根回転軸とほぼ一致する補助羽根回転軸を中心
    に回動可能で、前記受風部に干渉可能な補助羽根とを備
    え、 順風時には、風量の増大にともない前記補助羽根が回動
    して前記受風部に干渉することにより、揚力を受けた前
    記主羽根が前記ダクトの内部空間を閉塞する方向に回動
    することで風量を所定範囲内に調整し、 逆風時には、風圧を受けた前記受風部に風溜まりが生じ
    て揚力を受けた前記主羽根が回動することにより、前記
    補助羽根とともに前記内部空間を閉塞して風量をほぼゼ
    ロにし、逆流を防止するように構成されており、 かつ、前記補助羽根に、この補助羽根を表裏に貫通する
    貫通部が形成されていることを特徴とするダンパー。
  2. 【請求項2】ダクトに取付けられダクト内の風量を制御
    するダンパーであって、 ダクトに連接されることで該ダクトの一部を構成する枠
    部材と、 前記ダクトの長手方向に直交する主羽根回転軸を中心に
    回動可能で、受風部を有する主羽根と、 前記主羽根回転軸とほぼ一致する補助羽根回転軸を中心
    に回動可能で、前記受風部に干渉可能な補助羽根とを備
    え、 順風時には、風量の増大にともない前記補助羽根が回動
    して前記受風部に干渉することにより、揚力を受けた前
    記主羽根が前記ダクトの内部空間を閉塞する方向に回動
    することで風量を所定範囲内に調整し、 逆風時には、風圧を受けた前記受風部に風溜まりが生じ
    て揚力を受けた前記主羽根が回動することにより、前記
    補助羽根とともに前記内部空間を閉塞して風量をほぼゼ
    ロにし、逆流を防止するように構成されており、 かつ、前記補助羽根のうちの少なくとも一部は、前記主
    羽根よりも軽い材質からなることを特徴とするダンパ
    ー。
  3. 【請求項3】ダクトに取付けられダクト内の風量を制御
    するダンパーであって、 ダクトに連接されることで該ダクトの一部を構成する枠
    部材と、 前記ダクトの長手方向に直交する主羽根回転軸を中心に
    回動可能で、受風部を有する主羽根と、 前記主羽根回転軸とほぼ一致する補助羽根回転軸を中心
    に回動可能で、前記受風部に干渉可能な補助羽根とを備
    え、 順風時には、風量の増大にともない前記補助羽根が回動
    して前記受風部に干渉することにより、揚力を受けた前
    記主羽根が前記ダクトの内部空間を閉塞する方向に回動
    することで風量を所定範囲内に調整し、 逆風時には、風圧を受けた前記受風部に風溜まりが生じ
    て揚力を受けた前記主羽根が回動することにより、前記
    補助羽根とともに前記内部空間を閉塞して風量をほぼゼ
    ロにし、逆流を防止するように構成されており、 かつ、前記補助羽根のうちの一部は、該補助羽根のうち
    の他の部分よりも軽量に構成された軽量部となっている
    ことを特徴とするダンパー。
  4. 【請求項4】ダクトに取付けられダクト内の風量を制御
    するダンパーであって、 ダクトに連接されることで該ダクトの一部を構成する枠
    部材と、 前記ダクトの長手方向に直交する主羽根回転軸を中心に
    回動可能で、受風部を有する主羽根と、 前記主羽根回転軸とほぼ一致する補助羽根回転軸を中心
    に回動可能で、前記受風部に干渉可能な補助羽根とを備
    え、 順風時には、風量の増大にともない前記補助羽根が回動
    して前記受風部に干渉することにより、揚力を受けた前
    記主羽根が前記ダクトの内部空間を閉塞する方向に回動
    することで風量を所定範囲内に調整し、 逆風時には、風圧を受けた前記受風部に風溜まりが生じ
    て揚力を受けた前記主羽根が回動することにより、前記
    補助羽根とともに前記内部空間を閉塞して風量をほぼゼ
    ロにし、逆流を防止するように構成されており、 かつ、前記補助羽根のうちの少なくとも一部は、紙など
    の軽量材からなることを特徴とするダンパー。
  5. 【請求項5】ダクトに取付けられダクト内の風量を制御
    するダンパーであって、 ダクトに連接されることで該ダクトの一部を構成する枠
    部材と、 前記ダクトの長手方向に直交する主羽根回転軸を中心に
    回動可能で、受風部を有する主羽根を備え、 ダクト内の風量の増大にともない前記受風部に風溜まり
    が生じて揚力を受けた前記主羽根が前記ダクトの内部空
    間を閉塞する方向に回動することで風量を所定範囲内に
    調整するように構成されており、 かつ、前記主羽根のうちの一部は、該主羽根のうちの他
    の部分よりも軽量に構成された軽量部となっていること
    を特徴とするダンパー。
  6. 【請求項6】ダクトに取付けられダクト内の風量を制御
    するダンパーであって、 ダクトに連接されることで該ダクトの一部を構成する枠
    部材と、 前記ダクトの長手方向に直交する主羽根回転軸を中心に
    回動可能で、受風部を有する主羽根を備え、 ダクト内の風量の増大にともない前記受風部に風溜まり
    が生じて揚力を受けた前記主羽根が前記ダクトの内部空
    間を閉塞する方向に回動することで風量を所定範囲内に
    調整するように構成されており、 かつ、前記主羽根のうちの少なくとも一部は、紙などの
    軽量材からなることを特徴とするダンパー。
JP2000019282A 2000-01-27 2000-01-27 ダンパー Expired - Lifetime JP3502938B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000019282A JP3502938B2 (ja) 2000-01-27 2000-01-27 ダンパー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000019282A JP3502938B2 (ja) 2000-01-27 2000-01-27 ダンパー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001208414A JP2001208414A (ja) 2001-08-03
JP3502938B2 true JP3502938B2 (ja) 2004-03-02

Family

ID=18546010

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000019282A Expired - Lifetime JP3502938B2 (ja) 2000-01-27 2000-01-27 ダンパー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3502938B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003083575A (ja) * 2001-09-06 2003-03-19 Nishimatsu Constr Co Ltd 換気システム
KR20040027098A (ko) * 2002-09-27 2004-04-01 니시마쯔 켄세쯔 가부시키가이샤 환기 시스템
KR20040027099A (ko) * 2002-09-27 2004-04-01 니시마쯔 켄세쯔 가부시키가이샤 환기 시스템
KR20040031176A (ko) * 2002-10-04 2004-04-13 니시마쯔 켄세쯔 가부시키가이샤 환기 구조
JP4373140B2 (ja) * 2003-06-25 2009-11-25 東芝キヤリア株式会社 換気ユニット
KR101052912B1 (ko) * 2009-08-14 2011-07-29 심창섭 역풍방지 댐퍼
KR101367750B1 (ko) * 2011-11-21 2014-02-28 백완기 정풍량 조절 장치
JP7411992B2 (ja) 2020-02-04 2024-01-12 満久 清水 換気装置
CN117232071B (zh) * 2023-11-11 2024-01-16 沧州医学高等专科学校 一种楼宇新风预冷预热节能装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001208414A (ja) 2001-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3502938B2 (ja) ダンパー
WO2008091926A1 (en) Fan damper
JP3030324B1 (ja) ダンパ―
JP4704200B2 (ja) 換気装置
US4385552A (en) Exhaust fan and anti-backdraft shutter assembly
JP2003083577A (ja) 換気システム
JP4722438B2 (ja) 給気装置
JP3495351B2 (ja) ダンパー
KR20060016067A (ko) 가변풍량방식용 디퓨져
JP3804648B2 (ja) 流路開閉装置
JP2003083600A (ja) ダンパー
JPH06241551A (ja) ダンパー装置
JP2969574B2 (ja) 建築物
KR20170122464A (ko) 방음형 루버를 지닌 도어벤트 기구
JP4819750B2 (ja) 換気装置
JP4118643B2 (ja) 換気構造
KR101054792B1 (ko) 과압배출용 댐퍼
GB2383124A (en) An air pressure operated ventilator device
JPH0634197A (ja) 空気調和装置の空気吹出装置
KR20040027099A (ko) 환기 시스템
JPH07233980A (ja) 通風調節装置
CN213178581U (zh) 一种具有防台风功能的新风口装置
KR200402843Y1 (ko) 환풍장치
JP3102225B2 (ja) 圧力調整ダンパ
KR102669453B1 (ko) 송풍경로의 변경이 가능한 투웨이 송풍장치

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3502938

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091219

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101219

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131219

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term