JP2969574B2 - 建築物 - Google Patents

建築物

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JP2969574B2
JP2969574B2 JP16011991A JP16011991A JP2969574B2 JP 2969574 B2 JP2969574 B2 JP 2969574B2 JP 16011991 A JP16011991 A JP 16011991A JP 16011991 A JP16011991 A JP 16011991A JP 2969574 B2 JP2969574 B2 JP 2969574B2
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秀雄 中島
佳生 金子
友二 間野
正美 橋元
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Shimizu Construction Co Ltd
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Shimizu Construction Co Ltd
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建築物に係わり、特に、
風による揺れを防止するための風穴を有した建築物に関
する。
【0002】
【従来の技術】建築物、特に高層建築物において、風穴
を設けることにより建物の風揺れに対し効果があること
は既に知られており、既にいくつかの建築物が取り入れ
ている。この風穴は風向き等に鑑み、通常建物をほぼ水
平方向に貫通するように形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記建築物によれば、
特に風の強い高風圧力に対して高い風揺れ防止効果を得
られるといった利点があるが、下記の如き問題があっ
た。図9は、同一の建築物において風穴を有したもの
(線図イ)と有しないもの(線図ロ)との風による揺れ
の違いに関する実験結果を概略的に示したグラフであ
る。すなわち、このグラフから解るように、風圧力の高
い強風域では風穴によって建物の揺れを大きく低減でき
る(風穴を有しないものに対しておよそ10分の1)
が、風圧力の低い弱風域では、却って風穴を有したもの
の方が揺れが大きくなることがあるといった弊害が生ず
る場合がある。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、強風に対しては無論、弱風時にも有効に風揺れを防
止することのできる建築物を提供することを目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
風による揺れを防止するために建物の任意の位置に建物
をほぼ水平に貫通する風穴を有する建築物において、前
記風穴を形成する開口部に、該開口部の開口面積を変化
させるための風量制御手段を設けたことを特徴とするも
のである。
【0006】請求項2に係る発明は、請求項1記載の建
築物において、前記風量制御手段として、閉状態におい
て前記開口を完全に閉塞し、かつ開状態において前記開
口の全断面を開放するルーバーにより構成したことを特
徴とするものである。
【0007】請求項3に係る発明は、請求項2記載の建
築物において、前記ルーバーを、該ルーバーに風圧力が
加わらない時には閉状態となり、該ルーバーに風圧量が
加えられたときには該風圧力により開状態となるよう構
成したものである。
【0008】請求項4に係る発明は、請求項2記載の建
築物において、前記ルーバーを、駆動手段により開閉す
るように構成したことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】請求項1記載の建築物では、風穴に導入する風
量を制御することが可能となる。請求項2記載の建築物
では、風量制御手段を単純な機構により低コストで構成
できる。請求項3記載の建築物では、風量制御手段(ル
ーバー)を何らの駆動手段を用いることなしに風力の強
弱に応じて開閉させることが可能となる。請求項4記載
の建築物では、ルーバーをアクティブに制御すること
で、建築物の風揺れを風の状態に応じて最も効果的な状
態に抑制できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1および図2はそれぞれ本発明に係る建
築物1の正面図および側断面図を示している。該建築物
1は高層のもので、水平断面矩形状をなしている。該建
築物1の上半部には、断面矩形なる建物の一方向に貫通
するトンネル状の開口部(風穴)2が形成されている。
この場合、該開口部2は図示するように断面矩形状のも
ので、例えば、その幅は該建築物1の幅(開口部2と直
交する方向の寸法)の二分の一以上、高さは該建築物1
を構成するフロアの数階分を有している。
【0011】前記開口部2における両端部、すなわち建
築物1側面部にはルーバー4,4がそれぞれ設けられて
いる。このルーバー4は、それぞれ水平軸5回りに回動
自在に設けられた複数枚(図示例は3枚)のブレード
6,6,…より構成されている。このルーバー4は、そ
れが閉じたとき、すなわち前記各ブレード6がほぼ垂直
となったときには開口部2の全断面を閉塞するものであ
る。また、この場合、該ルーバー4を構成する前記各ブ
レード6は、例えば、該ブレード6自身の慣性重量を調
整することなどにより、所定の風圧力が加わらなければ
前記水平軸5回りに回動しないように設定されている。
【0012】上記建築物に1によれば、風速の小さいと
きすなわち風圧力の小さいときには、図3に示す如くル
ーバー4の開度が小さく、したがって前記開口部(風
穴)2に導入される風量が抑えられる。一方、風速の大
きいときすなわち風圧力の大きいときには、その風圧力
により各ブレード6,6,…が上方に押し上げられルー
バー4の開度が大きくなる。つまり、開口部(風穴)2
より多量の空気(風)を逃がすことができる。この際、
ルーバー4の開度は風圧力が大きければそれだけ大き
く、風圧力が小さければ小さいものとなる。
【0013】したがって、上記建築物1では、強風時に
は従来の風穴を有する建築物と同様、前記開口部(風
穴)2より空気を逃がして風揺れを防止することができ
る。一方、弱風時には開口部2に侵入する空気量を制限
して、風穴に風が侵入して建物が揺れるのを防止するこ
とができる。よって、上記建築物1によれば弱風時,強
風時共に風揺れを有効に防止することができる。
【0014】なお、上記実施例において、前記ルーバー
4は、ブレード6,6,…の慣性重量により、弱風時に
は該ルーバー4の開度が小さく強風時にはルーバー4の
開度が大きくなるように構成したが、図5に示すよう
に、各ブレード6に該ブレード6を常時閉方向に付勢す
る例えばスプリング等の付勢手段7を設ける構成として
もよい。さらに、上記構成では各ブレード6を水平軸5
回りに縦回動するものとしたが、このように付勢手段7
を設けた場合には、ブレード6を例えば垂直軸回りに水
平回動するような構成としてもよい。
【0015】また、実施例では、ルーバー4を開口部
(風穴)2の量端部の2箇所に設ける構成としたが、こ
のルーバー4は例えば開口部2の中央部に1箇所のみ設
けるようにしてもよい。さらに、開口部2の断面形状も
矩形状のものに限らず例えば断面円形、あるいはその他
の多角形状のものであってもよい。その場合には、前記
ルーバー4の全体形状をそれら開口部形状に合致するよ
うに構成すればよい。
【0016】次に、図6は本発明の第二実施例を示すも
のである。本実施例のものは、上記ルーバー4を駆動手
段により開閉させるように構成したものである。図6に
おいて、符号9で示すものは油圧あるいは空気圧で作動
するアクチュエーター(駆動手段)であり、該アクチュ
エーター9の伸縮ロッド9aの先端部に固定回転軸10
を中心に回動する”く”字状のリンク11の一端が回動
自在に接続されている。このリンク11の他端には、ル
ーバー4を構成する各ブレード6,6,…の側部にピン
12,12,…を介して連結される連結ロッド13の一
端が回動自在に接続されている。
【0017】上記構成に基づき前記ルーバー4は、前記
アクチュエーター9を作動させることによりルーバー4
の開度を自由に設定することが可能である。したがっ
て、例えば、建築物1に作用する風の強さに合わせて、
強風の際にはルーバー4の開度を大きくし、弱風の際に
はルーバー4の開度を小さくすることが可能であり、以
て、強風時,弱風時の何れの場合にも建築物の風揺れを
最も効果的に低減させることが可能となる。
【0018】さらに、上記実施例の場合、例えば、建築
物1に作用する風圧力を検知する風力計等を設置し、前
記アクチュエーター(駆動手段)9の動作をその風力計
等からの情報に基づいて制御するように構成することも
可能である。その場合には、例えば短時間(短周期)で
の風力変化にもルーバー4の開度を良好に追従させて制
御することが可能となる。
【0019】図7および図8は本発明に係る建築物1の
その他の実施例である。この建築物1は、先に図1等に
示した建築物1と同様水平断面矩形状を呈すものである
が、図8に示すように開口部(風穴)2をその建築物の
断面形状に合わせて、交差する2方向に形成したもので
ある。そして、それらそれぞれの開口部2,2の両端側
にはルーバー(風量制御手段)4が設けられている。本
実施例におけるルーバー4も水平軸5回りに縦回動する
多数のブレード6により構成されたものとなっている。
また、図示例のものではさらに、該建築物1のほぼ中層
部にも開口部2′を形成したものとなっている。そし
て、図示は省略してあるがこの開口部2′にも前記ルー
バー4等の風量制御手段が設けられた構成となってい
る。
【0020】上記建築物1では、開口部2が直交する2
方向に設けられているため、あらゆる方向からの風に対
しても該建築物1の風揺れを低減させることができる。
また、本実施例における前記ルーバー4も、図3および
図4に示した如くブレード6が風圧力によって押し上げ
られる構成のものとしてもよいし、あるいは図6に示し
た如く駆動手段によりアクティブに制御するものとして
もよい。
【0021】なお、上記実施例の建築物では、何れも、
風量制御手段としてルーバー4を用いる構成としたが、
本発明における風量制御手段はこのルーバーに限定する
ものではなく、開口部2の開口断面をほぼ全開状態から
ほぼ全閉状態まで変化させ得るものであればその他の構
成のものであってもよい。例えば、カメラの絞りの如き
構成を有するものであってもよい。
【0022】
【発明の効果】以上説明したとおり、請求項1に係る建
築物によれば、該建築物に作用する風圧力に応じて風穴
を通過する空気量(風量)を制御することが可能とな
る。したがってこれにより特に、弱風時における風穴を
通過する風量を抑えることが可能となり、風穴を有する
ことにより逆に弊害となっていた弱風時における風揺れ
を防止して、弱風時から強風時におけるあらゆる状況下
において建築物の風揺れを効果的に低減できる。
【0023】請求項2に係る建築物によれば、風量制御
手段をルーバーにより構成したので、該風量制御手段を
低コストながら確実な機能を有したものとすることがで
きるといった利点がある。
【0024】請求項3に係る建築物によれば、一切の駆
動手段を用いることなく風の強弱に応じてルーバーを開
閉せしめることができ、風量制御手段を極めて低コスト
にて構成することができる。
【0025】請求項4に係る建築物によれば、ルーバー
の開度を任意に制御することができるから、ルーバーを
状況に応じ最も効果的に建築物の揺れを防止できる開度
に設定できる等の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る建築物を概略で示す正
面図である。
【図2】図1における建築物の側断面図である。
【図3】本発明に係るルーバーの構成とその作用を示す
側面図である。
【図4】ルーバーの作用を示す側面図である。
【図5】本発明に係るルーバーの他の構成を示す側面図
である。
【図6】本発明に係るルーバーのその他の構成を示すも
ので、ルーバーをその駆動手段と共に示す側面図であ
る。
【図7】本発明に係る建築物の他の実施例を示す部分正
面図である。
【図8】図7に示す建築物の部分立断面図である。
【図9】風速と建物の揺れとの関係を、風穴を有するも
のと有しないものとに付いて示したグラフである。
【符号の説明】
1 建築物 2 開口部(風穴) 4 ルーバー(風量制御手段) 9 アクチュエーター(駆動手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋元 正美 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04H 9/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 風による揺れを防止するために建物の任
    意の位置に建物をほぼ水平に貫通する風穴を有する建築
    物において、前記風穴を形成する開口部に、該開口部の
    開口面積を変化させるための風量制御手段が設けられて
    いることを特徴とする建築物。
  2. 【請求項2】 前記風量制御手段が、閉状態において前
    記開口を完全に閉塞し、かつ開状態において前記開口の
    全断面を開放するルーバーにより構成されていることを
    特徴とする請求項1記載の建築物。
  3. 【請求項3】 前記ルーバーが、該ルーバーに風圧力が
    加わらない時には閉状態とされ、該ルーバーに風圧量が
    加えられたときには該風圧力により開状態となるよう構
    成されて成る請求項2記載の建築物。
  4. 【請求項4】 前記ルーバーが、該ルーバーの開閉動作
    を行うための駆動手段を有していることを特徴とする請
    求項2記載の建築物。
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JP6530721B2 (ja) * 2016-01-21 2019-06-12 中村 和弘 貯蔵タンク、及び災害対策方法

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