JP3501961B2 - プラズマによる液体処理装置 - Google Patents
プラズマによる液体処理装置Info
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- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
- Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
- Physical Water Treatments (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、放電プラズマに
より上下水や牛乳等飲料などの液体を酸化浄化・殺菌処
理する装置に係わる。
より上下水や牛乳等飲料などの液体を酸化浄化・殺菌処
理する装置に係わる。
【０００２】
【従来の技術】近年、大気圧の下で電極間に高周波のパ
ルス状電圧を印加して放電により発生するプラズマによ
って汚染物を処理する技術が各種提案されているが、こ
の種の技術の中に、同心円状の隙間から水を自由落下さ
せて中空円筒状の水流を形成せしめ、この水流の内外面
に設けた電極間に高周波のパルス状電圧を印加して電極
間に発生する放電プラズマで水中の汚染・細菌を酸化・
無害化する方式がある。これは１９９６年にミュンヘン
で開催された国際見本市ＩＦＡＴで紹介されたが、構成
がコンパクトであり、プラズマにより発生する紫外線・
オゾン・遊離基などの強力な酸化因子が水流に有効に作
用するので、上下水や牛乳等飲料などの液体の浄化・殺
菌処理装置として注目された。
ルス状電圧を印加して放電により発生するプラズマによ
って汚染物を処理する技術が各種提案されているが、こ
の種の技術の中に、同心円状の隙間から水を自由落下さ
せて中空円筒状の水流を形成せしめ、この水流の内外面
に設けた電極間に高周波のパルス状電圧を印加して電極
間に発生する放電プラズマで水中の汚染・細菌を酸化・
無害化する方式がある。これは１９９６年にミュンヘン
で開催された国際見本市ＩＦＡＴで紹介されたが、構成
がコンパクトであり、プラズマにより発生する紫外線・
オゾン・遊離基などの強力な酸化因子が水流に有効に作
用するので、上下水や牛乳等飲料などの液体の浄化・殺
菌処理装置として注目された。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら被処理液
が水の場合は導電性があり、水流と電極との間隙が極端
に狭まると局部的に短絡してコロナ放電から火花放電に
移行するので、前記方式で安定した放電プラズマを維持
するためには放電電極と水流との間隙を一定に維持する
必要がある。しかし自由落下させた中空円筒状水流の寸
法形状を正確に制御することは難しいので、この要求を
満たして安定なプラズマを維持することは必ずしも容易
ではない。
が水の場合は導電性があり、水流と電極との間隙が極端
に狭まると局部的に短絡してコロナ放電から火花放電に
移行するので、前記方式で安定した放電プラズマを維持
するためには放電電極と水流との間隙を一定に維持する
必要がある。しかし自由落下させた中空円筒状水流の寸
法形状を正確に制御することは難しいので、この要求を
満たして安定なプラズマを維持することは必ずしも容易
ではない。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、なお
且つさらにプラズマの作用効果を向上せしめるため、発
明者はさきに出願した特開平６−２３８２６６「液体へ
の電磁波照射方法及び装置」の方法、すなわち「垂直管
の内壁を伝わって流下せしめた液膜に内側から電磁波を
照射する方法」を援用した。
且つさらにプラズマの作用効果を向上せしめるため、発
明者はさきに出願した特開平６−２３８２６６「液体へ
の電磁波照射方法及び装置」の方法、すなわち「垂直管
の内壁を伝わって流下せしめた液膜に内側から電磁波を
照射する方法」を援用した。
【０００５】すなわち請求項１に記載の発明は、垂直管
と該垂直管の中心に設けた同心円筒との間に高周波のパ
ルス状電圧を印加して放電により発生するプラズマを、
垂直管の内壁を伝わって流下する液膜に作用させること
を特徴とする、プラズマによる液体処理装置である。
と該垂直管の中心に設けた同心円筒との間に高周波のパ
ルス状電圧を印加して放電により発生するプラズマを、
垂直管の内壁を伝わって流下する液膜に作用させること
を特徴とする、プラズマによる液体処理装置である。
【０００６】また、請求項２に記載の発明はさらにプラ
ズマの作用効果を向上せしめるために垂直管の存在を有
効に利用するもので、請求項１に記載のプラズマによる
液体処理装置において、垂直管の内壁に細かい凹凸を設
けたことを特徴とする。
ズマの作用効果を向上せしめるために垂直管の存在を有
効に利用するもので、請求項１に記載のプラズマによる
液体処理装置において、垂直管の内壁に細かい凹凸を設
けたことを特徴とする。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に基ずいて説明する。図１は本発明の形態例の縦断面
図、図２は図１の視矢Ｘ−Ｘ図、図３は図１のＰ部の詳
細図、図４は他の形態例の縦断面図、図５は図４の視矢
Ｙ−Ｙ図、をそれぞれ示す。なお、図中同一の符号を付
した部分は同一または相当部分を示す。
に基ずいて説明する。図１は本発明の形態例の縦断面
図、図２は図１の視矢Ｘ−Ｘ図、図３は図１のＰ部の詳
細図、図４は他の形態例の縦断面図、図５は図４の視矢
Ｙ−Ｙ図、をそれぞれ示す。なお、図中同一の符号を付
した部分は同一または相当部分を示す。
【０００８】図１〜図３によって実施形態例を説明する
と、上下水や牛乳等飲料などの被処理液１は、上部保液
槽２から垂下された垂直管３の頂部４を溢流して該垂直
管３の内壁を膜状になって流下するように流量制御され
て上部保液槽２に供給され、下部液槽５を経て浄化液６
となって流出するように構成されている。しかして垂直
管３の内壁には、ここを流下する液膜の表面積を増やし
且つ液中に渦流７を生ぜしめて液表面を絶えず入れ変え
る目的で、図示のように細かい凹凸が設けられている。
一方、上部保液槽２の頂部からは周知の高周波パルス状
電圧発生装置８と連結した陽電極棒９が垂下され、該陽
電極棒９には導電性円筒１０が垂直管３と同心円状に導
電性支持材１１で結合されており、該円筒１０の外周に
は導電性円板状フィン１２が等間隔に垂直管３の外周と
間隙Ｇ−１を保って設けてある。
と、上下水や牛乳等飲料などの被処理液１は、上部保液
槽２から垂下された垂直管３の頂部４を溢流して該垂直
管３の内壁を膜状になって流下するように流量制御され
て上部保液槽２に供給され、下部液槽５を経て浄化液６
となって流出するように構成されている。しかして垂直
管３の内壁には、ここを流下する液膜の表面積を増やし
且つ液中に渦流７を生ぜしめて液表面を絶えず入れ変え
る目的で、図示のように細かい凹凸が設けられている。
一方、上部保液槽２の頂部からは周知の高周波パルス状
電圧発生装置８と連結した陽電極棒９が垂下され、該陽
電極棒９には導電性円筒１０が垂直管３と同心円状に導
電性支持材１１で結合されており、該円筒１０の外周に
は導電性円板状フィン１２が等間隔に垂直管３の外周と
間隙Ｇ−１を保って設けてある。
【０００９】以上の構成において、高周波パルス状電圧
発生装置８によって陽電極棒９と接地された垂直管３と
の間に高周波パルス状電圧を印加すると、円板状フィン
１２（陽極）と垂直管３（陰極）との間隙Ｇ−１ないし
被処理液１の導電性如何によっては垂直管３と被処理液
１との間隙Ｇ−２、印加電圧およびその周波数、などの
特定条件下において、両極間で高周波コロナ放電を開始
して継続的にプラズマが発生し、このプラズマで生ずる
紫外線・オゾン・遊離基などの強力な酸化因子が被処理
液１に作用して、酸化浄化・殺菌処理などが行われる。
なお、一回の処理で浄化不十分の場合は再循環して繰り
返し処理を行えばよい。
発生装置８によって陽電極棒９と接地された垂直管３と
の間に高周波パルス状電圧を印加すると、円板状フィン
１２（陽極）と垂直管３（陰極）との間隙Ｇ−１ないし
被処理液１の導電性如何によっては垂直管３と被処理液
１との間隙Ｇ−２、印加電圧およびその周波数、などの
特定条件下において、両極間で高周波コロナ放電を開始
して継続的にプラズマが発生し、このプラズマで生ずる
紫外線・オゾン・遊離基などの強力な酸化因子が被処理
液１に作用して、酸化浄化・殺菌処理などが行われる。
なお、一回の処理で浄化不十分の場合は再循環して繰り
返し処理を行えばよい。
【００１０】次に、図４、５は処理規模の大きい場合の
他の形態例を示し、上部保液槽２から垂下された多数の
垂直管３と、各垂直管３に対応して設けられた多数の陽
電極棒９、導電性円筒１０、導電性円板状フィン１２、
およびこれらに共通な高周波パルス状電圧発生装置８、
などで構成されており、各垂直管３の内壁を流下して形
成される液膜に対する処理様態は前記と同様である。
他の形態例を示し、上部保液槽２から垂下された多数の
垂直管３と、各垂直管３に対応して設けられた多数の陽
電極棒９、導電性円筒１０、導電性円板状フィン１２、
およびこれらに共通な高周波パルス状電圧発生装置８、
などで構成されており、各垂直管３の内壁を流下して形
成される液膜に対する処理様態は前記と同様である。
【００１１】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように請求項１に
記載の発明によれば、液流は自由落下ではなく垂直管の
内壁を伝わって流下するので、液流が安定し、液膜面と
電極間の距離を確実に一定に維持できる。したがって、
導電性のある水処理の場合においても水流と電極との間
隙が極端に狭まって局部的な短絡を生じて火花放電に移
行することなく、より安定した放電プラズマを維持する
ことができる。
記載の発明によれば、液流は自由落下ではなく垂直管の
内壁を伝わって流下するので、液流が安定し、液膜面と
電極間の距離を確実に一定に維持できる。したがって、
導電性のある水処理の場合においても水流と電極との間
隙が極端に狭まって局部的な短絡を生じて火花放電に移
行することなく、より安定した放電プラズマを維持する
ことができる。
【００１２】また、請求項２に記載の発明によれば、垂
直管の内壁に設けた細かい凹凸によって、液膜の表面
積が増え、液膜に渦流を生じて液表面が絶えず入れ代
わるなどの作用で、プラズマで発生する紫外線・オゾン
・遊離基などの強力な酸化因子と液との接触面積が実質
的に増加するので、プラズマの作用効果を上げることが
できる。
直管の内壁に設けた細かい凹凸によって、液膜の表面
積が増え、液膜に渦流を生じて液表面が絶えず入れ代
わるなどの作用で、プラズマで発生する紫外線・オゾン
・遊離基などの強力な酸化因子と液との接触面積が実質
的に増加するので、プラズマの作用効果を上げることが
できる。
【図１】本発明の形態例の縦断面図を示す。
【図２】図１の視矢Ｘ−Ｘ図を示す。
【図３】図１のＰ部の詳細図を示す。
【図４】本発明の他の形態例の縦断面図を示す。
【図５】図４の視矢Ｙ−Ｙ図を示す。
１ 被処理液
２ 上部保液槽
３ 垂直管
５ 下部液槽
６ 浄化液
７ 渦流
８ 高周波パルス状電圧発生装置
９ 陽電極棒
１０ 導電性円筒
１１ 導電性支持材
１２ 導電性円板状フィン
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
C02F 1/30 - 1/32
B01J 19/00
A23L 3/00 - 3/3598
A61L 2/00 - 2/26
Claims (2)
- 【請求項１】 垂直管の内壁を伝わって流下せしめた液
膜に電磁波を照射する方式において、垂直管と該垂直管
の中心に設けた同心円筒との間に高周波のパルス状電圧
を印加して放電により発生するプラズマを、垂直管の内
壁を伝わって流下する液膜に作用させることを特徴とす
る、プラズマによる液体処理装置。 - 【請求項２】 垂直管の内壁に細かい凹凸を設けたこと
を特徴とする、請求項１に記載のプラズマによる液体処
理装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31267798A JP3501961B2 (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | プラズマによる液体処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31267798A JP3501961B2 (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | プラズマによる液体処理装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000107754A JP2000107754A (ja) | 2000-04-18 |
| JP3501961B2 true JP3501961B2 (ja) | 2004-03-02 |
Family
ID=18032106
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31267798A Expired - Fee Related JP3501961B2 (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | プラズマによる液体処理装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3501961B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108383300A (zh) * | 2018-03-13 | 2018-08-10 | 重庆能源职业学院 | 一种油田稠油采出水的多级低温等离子体处理方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20030015622A (ko) * | 2001-08-17 | 2003-02-25 | 주식회사 에코텍이십일 | 반응조 내부 방전식 플라즈마 수처리장치 |
| JP2006255674A (ja) * | 2005-03-18 | 2006-09-28 | Asahi Breweries Ltd | 殺菌装置、液体循環装置および養液栽培システム |
| EP2206521B1 (en) | 2007-09-27 | 2019-07-17 | Satoshi Ikawa | Apparatus for sterilization |
| CN102625730B (zh) * | 2009-09-03 | 2014-03-12 | 国立大学法人大阪大学 | 向液体供给离子的方法和装置以及杀菌方法和装置 |
| WO2012014108A1 (en) * | 2010-07-26 | 2012-02-02 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Device for subjecting a fluid to a disinfecting treatment by exposing the fluid to ultraviolet light |
| CN103253821B (zh) * | 2013-04-28 | 2014-06-11 | 南京大学 | 一种转盘式活性炭床与低温等离子体一体化废水处理装置 |
| DE102014221513A1 (de) * | 2014-10-23 | 2016-04-28 | Krones Aktiengesellschaft | Verfahren zum Vakuumentgasen und Sterilisieren von flüssigem Produkt oder einer Vorstufe davon und Vorrichtung zum Durchführen dieses Verfahrens |
| JP6945820B2 (ja) * | 2016-08-30 | 2021-10-06 | 国立大学法人東北大学 | 病原体および害虫の駆除装置およびその反応容器 |
| CN109942059B (zh) * | 2019-04-03 | 2021-11-05 | 大连理工大学 | 一种布水与催化集成的降膜放电等离子体水处理装置 |
-
1998
- 1998-09-29 JP JP31267798A patent/JP3501961B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108383300A (zh) * | 2018-03-13 | 2018-08-10 | 重庆能源职业学院 | 一种油田稠油采出水的多级低温等离子体处理方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2000107754A (ja) | 2000-04-18 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20031202 |
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