JP3501854B2 - 農用トラクタの自動変速構造 - Google Patents

農用トラクタの自動変速構造

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JP3501854B2
JP3501854B2 JP22920894A JP22920894A JP3501854B2 JP 3501854 B2 JP3501854 B2 JP 3501854B2 JP 22920894 A JP22920894 A JP 22920894A JP 22920894 A JP22920894 A JP 22920894A JP 3501854 B2 JP3501854 B2 JP 3501854B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロータリ耕耘装置を機
体の後部に昇降操作自在に連結した農用トラクタの走行
系の自動変速構造に関する。
【0002】
【従来の技術】前述のような農用トラクタでは、作業地
の一辺に沿って走行しながらロータリ耕耘装置により耕
耘作業を行い、機体が作業地の端部に達するとロータリ
耕耘装置を地面から大きく上昇操作して、作業地の端部
で機体を旋回させる。作業地の端部での旋回が終了する
と、ロータリ耕耘装置を地面に下降操作し、ロータリ耕
耘装置による耕耘作業を再開しながら機体を走行させ
る。この場合、機体が作業地の端部に達した際にロータ
リ耕耘装置を地面から大きく上昇操作すると、走行用の
変速装置が自動的に減速操作されるように構成している
ものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上昇操作されたロータ
リ耕耘装置を下降操作する際に、ロータリ耕耘装置は作
業地の土を耕耘しながら下降していくので、ロータリ耕
耘装置が地面に接地してから所定の耕耘深さに達するま
で少し時間が掛かる。これにより、旋回が終了してロー
タリ耕耘装置を下降操作していく際に機体がそのまま走
行していくと、ロータリ耕耘装置が所定の耕耘深さにま
で達していないのに機体が進行していく状態となって、
ロータリ耕耘装置の耕耘深さの浅い部分が長いものとな
ってしまう。本発明は、旋回の終了後にロータリ耕耘装
置を下降操作して、ロータリ耕耘装置による耕耘作業を
再開する場合、ロータリ耕耘装置の耕耘深さの浅い部分
が長くなってしまう状態を防止することを目的としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は以上のよ
うな農用トラクタの自動変速構造において、次のように
構成することにある。 [1] 機体に昇降操作自在に連結されたロータリ耕耘装置が、
地面から大きく上昇操作されたことを検出する上昇検出
手段と、上昇検出手段の検出に基づいて走行用の変速装
置を自動的に減速操作する第1減速手段とを備えると共
に、 ロータリ耕耘装置の下降操作に基づいて、ロータリ
耕耘装置が地面付近にまで下降操作された時点から、走
行用の変速装置を自動的に減速操作する第2減速手段を
備えてある。
【0005】[2]機体に昇降操作自在に連結されたロータリ耕耘装置が、
地面から大きく上昇操作されたことを検出する上昇検出
手段と、 上昇検出手段の検出に基づいて走行用の変速装
置を自動的に減速操作する第1減速手段とを備えると共
に、 ロータリ耕耘装置の上下位置を検出する上下位置検
出手段と、 上下位置検出手段の検出に基づいて、ロータ
リ耕耘装置が地面付近にまで下降操作された時点からロ
ータリ耕耘装置が所定の耕耘深さまで下降操作される
間、走行用の変速装置を自動的に減速操作する第2減速
手段とを備えてある。
【0006】[3]前項[1]又は[2]の構成において、第1減速手段に
よって走行用の変速装置が変速操作される第1低速位置
と、第2減速手段によって走行用の変速装置が変速操作
される第2低速位置とを異なるものに設定してある。
【0007】[4]前項[3]の構成において、第1低速位置よりも第2低
速位置を低速に設定し てある。
【0008】[5]前項[1]〜[4]のうちのいずれか一つの構成におい
て、ロータリ耕耘装置が所定の耕耘深さまで下降操作さ
れると第2減速手段の作動を解除して、走行用の変速装
置を減速操作前の変速位置に戻し操作する復帰手段を備
えてある。
【0009】
【作用】[I]請求項1,2の特徴によれば 例えば機体が作業地の端部
に達した際にロータリ耕耘装置を地面から大きく上昇操
作すると、走行用の変速装置が自動的に減速操作される
ので、走行用の変速装置が減速操作された状態で機体を
旋回させる。
【0010】[II]請求項1の特徴によれば、 例えば旋回が終了してロータ
リ耕耘装置を下降操作すると、走行用の変速装置が自動
的に減速操作されるので、ロータリ耕耘装置による耕耘
深さが浅くなる部分を短くすることができる。請求項2
の特徴によれば、例えば旋回が終了してロータリ耕耘装
置を下降操作すると、ロータリ耕耘装置が所定の耕耘深
さに達するまで、走行用の変速装置が自動的に減速操作
されるので、ロータリ耕耘装置が所定の耕耘深さに達す
るまで機体は低速で走行することになり、ロータリ耕耘
装置による耕耘深さが浅くなる部分を短くすることがで
きる。
【0011】[III]例えば旋回の終了後にロータリ耕耘装置を下降操作する
際、旋回が完全に終了してからロータリ耕耘装置の下降
操作を開始することは少なく、旋回の後半からロータリ
耕耘装置の下降操作を開始して、旋回が終了するのと略
同時にロータリ耕耘装置が地面に略接地するような操作
を行うことが多くある。
【0012】請求項1,2の特徴によると、走行用の変
速装置が減速操作(第2低速位置)されるのは、ロータ
リ耕耘装置が地面付近に下降操作されてからであり、上
昇操作されていたロータリ耕耘装置が地面付近に下降操
作されるまでの間は、まだ走行用の変速装置は前の変速
位置(第1低速位置)に残されている。これにより、旋
回の後半で走行用の変速装置が(第1低速位置から第2
低速位置に)、不必要に減速操作されてしまうことがな
い。
【0013】[IV] 請求項3,4の特徴によると、請求項1,2の場合と同
様に前項[I][II][III] に記載の「作用」を
備えており、これに加えて以下のような「作用」を備え
ている。請求項3の特徴によれば、第1減速手段によっ
て走行用の変速装置が変速操作される第1低速位置と、
第2減速手段によって走行用の変速装置が変速操作され
る第2低速位置とが異なるものに設定されている。請求
項4の特徴によると、請求項3の特徴において、第1低
速位置よりも第2低速位置が低速に設定されている。
【0014】請求項4の特徴によると、例えば旋回時に
おける走行用の変速装置の第1低速位置よりも、ロータ
リ耕耘装置の下降操作時における走行用の変速装置の第
2低速位置が低速に設定されているので、旋回前の変速
位置、旋回時の第1低速位置及びロータリ耕耘装置の下
降操作時の第2低速位置と言うように順に減速操作され
ていく状態となって、旋回前からロータリ耕耘装置の下
降操作まで滑らかに機体が旋回及び走行していく。
【0015】[V] 請求項5の特徴によると、請求項1〜4のうちのいずれ
か一つの場合と同様に前項[I]〜[IV] に記載の
「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作
用」を備えている。請求項5の特徴によると、走行用の
変速装置が減速操作された状態(第2低速位置)で、ロ
ータリ耕耘装置が下降操作されている場合、ロータリ耕
耘装置が所定の耕耘深さに達すると、走行用の変速装置
が自動的に減速操作前の変速位置に戻し操作されるの
で、ロータリ耕耘装置が所定の耕耘深さに達しているの
に、走行用の変速装置が減速操作された状態(第2低速
位置)のままで走行してしまうようなことがない。
【0016】
【発明の効果】請求項1,2の特徴によると、例えば機
体が作業地の端部に達した際にロータリ耕耘装置を地面
から大きく上昇操作すると、走行用の変速装置が自動的
に減速操作されるので、走行用の変速装置が減速操作さ
れた状態で機体を旋回させることができるようになっ
た。
【0017】請求項1,2の特徴によると、ロータリ耕
耘装置を地面に下降操作する際に走行用の変速装置が自
動的に減速操作されて(第2低速位置)、ロータリ耕耘
装置による耕耘深さが浅くなる部分を短くすることがで
きるので、耕耘作業の作業性を向上させることができ
た。
【0018】請求項1,2の特徴によると、走行用の変
速装置が減速操作されるのは(第2低速位置)、ロータ
リ耕耘装置が地面付近に下降操作されてからであり、旋
回の後半で走行用の変速装置が(第1低速位置から第2
低速位置に)減速操作されることがないので、走行用の
変速装置を不必要に減速操作することによる作業能率の
低下を防止することができた。
【0019】請求項4の特徴によると、請求項1,2の
場合と同様に前述の請求項1,2の「発明の効果」を備
えており、この「発明の効果」に加えて以下のような
「発明の効果」を備えている。請求項4の特徴による
と、旋回前の変速位置、旋回時の第1低速位置及びロー
タリ耕耘装置の下降操作時の第2低速位置と言うよう
に、走行用の変速装置が順に減速操作されていき、旋回
前からロータリ耕耘装置の下降操作まで滑らかに機体が
旋回及び走行していく状態となるので、農用トラクタの
乗り心地を向上させることができた。
【0020】請求項5の特徴によると、請求項1〜4の
うちのいずれか一つの場合と同様に請求項1〜4の「発
明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて
以下のような「発明の効果」を備えている。請求項5
特徴によると、ロータリ耕耘装置が下降操作された際に
ロータリ耕耘装置が所定の耕耘深さに達すると、走行用
の変速装置が自動的に減速操作前の変速位置に戻し操作
されるので、ロータリ耕耘装置が所定の耕耘深さに達し
ているのに、走行用の変速装置が減速操作された状態
(第2低速位置)のままで走行してしまうことによる作
業能率の低下を防止することができた。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 [1] 図1に示すように、前輪1及び後輪2で支持された機体
の前部にエンジン3、機体の後部に操縦部4及びミッシ
ョンケース5を備えて、農用トラクタを構成している。
図2及び図1に示すように、左右一対のロアリンク15
及び一本のトップリンク16により、ロータリ耕耘装置
10が昇降自在に連結されている。ミッションケース5
の上部に単動型のリフトシリンダ17が配置されて、リ
フトシリンダ17により上下に揺動駆動される左右一対
のリフトアーム18とロアリンク15とが、リフトロッ
ド19及び複動型のローリングシリンダ20を介して連
結されている。
【0022】図3に示すように、リフトシリンダ17に
対する3位置切換式の昇降制御弁21を操作して、リフ
トシリンダ17及びリフトアーム18によりロータリ耕
耘装置10を昇降操作する。ローリングシリンダ20に
対する3位置切換式のローリング制御弁22を操作し
て、ローリングシリンダ20によりロータリ耕耘装置1
0を、リフトロッド19との連結点周りにローリング操
作する。
【0023】ロータリ耕耘装置10を圃場面Gから設定
高さに維持してロータリ耕耘装置10の耕耘深さを一定
に保つ自動耕深制御手段、機体に対するロータリ耕耘装
置10の高さを設定位置に維持するポジション制御手
段、及びロータリ耕耘装置10の左右傾斜を設定姿勢に
維持するローリング制御手段が、制御装置14に備えら
れている。
【0024】図3及び図2に示すように、ロータリ耕耘
装置10に上下揺動自在に設けられた後部カバー10a
の上下角度を検出する耕深センサー23が備えられてい
る。自動耕深制御手段によって、耕深センサー23の検
出値(ロータリ耕耘装置10の耕耘深さ)が、機体に設
けられたポテンショメータ型式の耕深設定器24で設定
される設定耕耘深さとなるように、昇降制御弁21が操
作されて、リフトシリンダ17及びリフトアーム18に
よりロータリ耕耘装置10が自動的に昇降操作される。
【0025】図3及び図2に示すように、リフトアーム
18の基部に、機体に対するリフトアーム18の上下角
度を検出する角度センサー25が備えられている。ポジ
ション制御手段によって、角度センサー25の検出値が
機体に設けられたポジション設定器26で設定される目
標値となるように、昇降制御弁21が操作されて、リフ
トシリンダ17によりリフトアーム18が上下に揺動操
作される。
【0026】これにより、ロータリ耕耘装置10が圃場
面Gより上方に位置している場合、作業者がポジション
設定器26を操作することによって、ポジション制御手
段により、機体に対するロータリ耕耘装置10の位置を
任意に上下に変更操作することができる。ポジション設
定器26によりロータリ耕耘装置10を圃場面Gに接す
る位置に下降操作すると、自動耕深制御手段が作動する
状態に自動的に切り換わり、耕深センサー23の検出値
(ロータリ耕耘装置10の耕耘深さ)が耕深設定器24
の設定耕耘深さとなるように、ロータリ耕耘装置10が
自動的に昇降操作される。
【0027】図3及び図2に示すように、ローリングシ
リンダ20の伸縮量を検出するストロークセンサー2
7、及び機体の左右傾斜を検出する重錘式の傾斜センサ
ー28が備えられている。ローリング制御手段によっ
て、傾斜センサー28による機体の左右傾斜、及びスト
ロークセンサー27による機体に対するロータリ耕耘装
置10の左右傾斜に基づいて、機体に設けられた傾斜設
定器29で設定される設定姿勢となるように、ローリン
グ制御弁22が操作されて、ローリングシリンダ20に
よりロータリ耕耘装置10が自動的にローリング操作さ
れる。
【0028】図3に示すように、走行用として静油圧式
の無段変速装置6を装備しており、無段変速装置6は中
立停止位置Nを挟んで前進側F及び後進側Rに無段階に
変速操作可能に構成されている。無段変速装置6の斜板
(図示せず)の角度を変更操作して無段変速装置6を変
速操作する複動型の変速シリンダ7、変速シリンダ7に
作動油を給排操作して変速シリンダ7を伸縮操作する電
磁操作式の制御弁8、変速シリンダ7の伸縮位置を検出
するポテンショメータ9が備えられている。
【0029】図3に示すように、機体の操縦部4に、中
立停止位置Nを挟んで前進側F及び後進側Rに操作自在
な無段変速装置6用の変速レバー11、後述する自動変
速状態及び手動変速状態を選択するモメンタリ型の切換
スイッチ12が備えられており、変速レバー11及び切
換スイッチ12の操作位置、ポテンショメータ9の検出
値が制御装置14に入力されている。
【0030】[2] 次に、走行時の制御について説明する。図4及び図5に
示すように、切換スイッチ12が手動変速状態に操作さ
れていると(ステップS1)、ランプ31が消えて(ス
テップS2)、手動変速状態が設定される。これによ
り、変速レバー11の操作に伴い制御装置14によって
制御弁8及び変速シリンダ7が操作され、変速レバー1
1の操作位置に対応するように無段変速装置6が変速操
作される(ステップS3)。
【0031】次に切換スイッチ12が自動変速状態に操
作されていると(ステップS1)、ランプ31が点灯し
て(ステップS5)、自動変速状態が設定される。この
ように自動変速状態が設定されるのは、変速レバー11
が前進側Fに操作されている場合のみであり(ステップ
S4)、切換スイッチ12が自動変速状態に操作されて
いても変速レバー11が後進側Rに操作されていると
(ステップS4)、切換スイッチ12を自動変速状態に
残した状態で、ステップS2に移行して手動変速状態が
設定される。
【0032】これにより、変速レバー11を後進側Rに
操作している場合、切換スイッチ12の操作位置に関係
なく手動変速状態が設定されて、変速レバー11の操作
位置により無段変速装置6を変速操作する状態となる。
切換スイッチ12を自動変速状態に操作した状態で変速
レバー11を後進側Rに操作して手動変速状態が設定さ
れていても、切換スイッチ12を手動変速状態に操作し
ない限り(自動変速状態に残している限り)、変速レバ
ー11を前進側Fに操作すれば自動変速状態が再び設定
される。
【0033】図3に示すように、ロータリ耕耘装置10
の作業状態を選択する作業スイッチ30が備えられてお
り、ロータリ耕耘装置10の作業状態に応じて作業者が
作業スイッチ30を深耕位置、標準位置、浅耕位置及び
代かき位置に操作する。切換スイッチ12により自動変
速状態が設定されている場合、作業スイッチ30の操作
位置(深耕位置、標準位置、浅耕位置及び代かき位置)
に応じて、後述する旋回速度位置V1、すきこみ速度位
置V2、荒れ地上限位置V3、待機速度位置V4、増速
操作比A1及び減速操作比A2が、無段変速装置6に対
して設定される(ステップS6)。
【0034】図3に示すアクセルペダル32の操作位置
に応じて、エンジン3の回転数Mの目標値M1(アクセ
ルペダル32の操作位置に対応するエンジン3の無負荷
時の回転数Mから設定値を差し引いた回転数)が設定さ
れて(ステップS9)、エンジン3の回転数Mが、図3
に示す回転数センサー13により検出され(ステップS
10)、検出されたエンジン3の回転数M及び目標値M
1が制御装置14に入力されて、検出されたエンジン3
の回転数Mと目標値M1とが比較される(ステップS1
1)。
【0035】検出されたエンジン3の回転数Mが目標値
M1よりも低ければ、機体に掛かる作業負荷が大きいと
判断される。これによって、ステップS6で事前に設定
されている減速操作比A2、検出されたエンジン3の回
転数Mと目標値M1との差、及び検出されたエンジン3
の回転数Mの変化率に基づいて、制御装置14及び変速
シリンダ7により無段変速装置6が低速側に変速操作さ
れる(ステップS12)。検出されたエンジン3の回転
数Mが目標値M1に一致している場合、無段変速装置6
が現在の変速位置に残される。
【0036】逆に、検出されたエンジン3の回転数Mが
目標値M1よりも高ければ、機体に掛かる作業負荷が小
さいと判断される。これにより、ステップS6で事前に
設定されている増速操作比A1、検出されたエンジン3
の回転数Mと目標値M1との差、及び検出されたエンジ
ン3の回転数Mの変化率に基づいて、制御装置14及び
変速シリンダ7により無段変速装置6が高速側に変速操
作される(ステップS13)。変速レバー11の操作位
置が無段変速装置6の変速範囲の上限位置Vとなってお
り、無段変速装置6が上限位置V(変速レバー11の操
作位置)を越えて高速側に変速操作されるような場合
(ステップS14)、無段変速装置6は上限位置V(変
速レバー11の操作位置)に保持される(ステップS1
5)。
【0037】[3] 次に、前述の自動変速状態で機体を走行させている場合
において、圃場面Gに凹凸がある状態での制御について
説明する。自動変速状態で機体を走行させながら、ロー
タリ耕耘装置10により耕耘作業を行う場合、前項
[1]に記載の自動耕深制御手段のよるロータリ耕耘装
置10の自動的な昇降操作、及びローリング制御手段に
よるロータリ耕耘装置10の自動的なローリング操作を
行っている。
【0038】このように自動耕深制御手段によりロータ
リ耕耘装置10が自動的に昇降操作される場合、昇降操
作の頻度N(設定時間内での昇降操作の回数)が制御装
置14で検出されており(ステップS16)、検出され
た昇降操作の頻度Nと設定値N1とが比較される(ステ
ップS17)。検出された昇降操作の頻度Nが設定値N
1よりも小さいと(ステップS17)、圃場面Gの凹凸
が少なくロータリ耕耘装置10があまり頻繁に昇降操作
されない状態と判断されて、ステップS14,S15の
上限位置Vは、変速レバー11の操作位置に設定された
ままとなる(ステップS18)。
【0039】逆に、検出された昇降操作の頻度Nが設定
値N1以上であると(ステップS17)、圃場面Gの凹
凸が多くロータリ耕耘装置10が頻繁に昇降操作されて
いる状態と判断されて、ステップS14,S15の上限
位置Vが、ステップS6で事前に設定されている荒れ地
上限位置V3に設定される(ステップS19)。次に検
出された昇降操作の頻度Nが設定値N1よりも小さい状
態に復帰すると、ステップS18により上限位置Vが再
び変速レバー11の操作位置に設定される。
【0040】荒れ地上限位置V3は、ロータリ耕耘装置
10により耕耘作業を行いながら自動変速状態で機体を
走行させる際の通常の走行速度よりも低速側に設定され
ているので、前述のように上限位置Vを変速レバー11
の操作位置から荒れ地上限位置V3に置き換えると、自
動変速状態での変速範囲が全体的に低速側に抑えられ
る。作業スイッチ30の深耕位置での荒れ地上限位置V
3、標準位置での荒れ地上限位置V3、浅耕位置での荒
れ地上限位置V3及び代かき位置での荒れ地上限位置V
3は、この順序で少しずつ高速側となっている。
【0041】[4] 次に、前述の自動変速状態で機体を走行させている場合
において、畦際での旋回時の制御について説明する。前
述のように、自動変速状態で圃場の一辺に沿って耕耘作
業を行い機体が畦際に達すると、ロータリ耕耘装置10
を圃場面Gから大きく上昇操作し、機体の旋回操作を行
って再びロータリ耕耘装置10を圃場面Gに下降操作し
て、次の耕耘作業に入る。
【0042】自動変速状態で機体が畦際に達すると、作
業者は図3に示すポジション設定器26を操作して、自
動耕深制御手段により昇降操作されているロータリ耕耘
装置10を、ポジション制御手段により圃場面Gから大
きく上昇操作する。このようにロータリ耕耘装置10が
上昇操作されると(ステップS7)、図6に示すように
変速レバー11の操作位置に関係なく、無段変速装置6
が制御装置14及び変速シリンダ7により、ステップS
6で事前に設定されている旋回速度位置V1に減速操作
されて保持される(ステップS20)。
【0043】これにより、旋回速度位置V1に対応する
低速において、作業者がハンドル操作を行い機体を畦際
で旋回させる。作業スイッチ30の深耕位置での旋回速
度位置V1、標準位置での旋回速度位置V1、浅耕位置
での旋回速度位置V1及び代かき位置での旋回速度位置
V1は、この順序で少しずつ高速側となっている。
【0044】畦際での旋回が終了して次の耕耘作業に入
る場合に、作業者がポジション設定器26を操作してロ
ータリ耕耘装置10を圃場面Gに下降操作すると、ポジ
ション制御手段の作動する状態から自動耕深制御手段の
作動する状態に切り換わり、自動耕深制御手段により耕
深センサー23の検出値(ロータリ耕耘装置10の耕耘
深さ)が耕深設定器24の設定耕耘深さになるまで、ロ
ータリ耕耘装置10が自動的に下降操作される。
【0045】以上のようにしてロータリ耕耘装置10を
下降操作した場合、ロータリ耕耘装置10の後部カバー
10aが圃場面Gに接地したことが、耕深センサー23
により検出されると(ステップS21)、変速レバー1
1の操作位置に関係なく、無段変速装置6が制御装置1
4及び変速シリンダ7により、ステップS6で事前に設
定されているすきこみ速度位置V2に減速操作されるの
であり(ステップS22)、耕深センサー23の検出値
(ロータリ耕耘装置10の耕耘深さ)が耕深設定器24
の設定耕耘深さになるまで、すきこみ速度位置V2が保
持される(ステップS23)。
【0046】作業スイッチ30の深耕位置でのすきこみ
速度位置V2、標準位置でのすきこみ速度位置V2、浅
耕位置でのすきこみ速度位置V2及び代かき位置でのす
きこみ速度位置V2は、この順序で少しずつ高速側とな
っており、深耕位置での旋回速度位置V1よりもすきこ
み速度位置V2が低速に、標準位置での旋回速度位置V
1よりもすきこみ速度位置V2が低速に、浅耕位置での
旋回速度位置V1よりもすきこみ速度位置V2が低速
に、並びに代かき位置での旋回速度位置V1よりもすき
こみ速度位置V2が低速に設定されている。
【0047】以上のように、無段変速装置6をすきこみ
速度位置V2に保持した状態で、自動耕深制御手段によ
り耕深センサー23の検出値(ロータリ耕耘装置10の
耕耘深さ)が耕深設定器24の設定耕耘深さになるま
で、ロータリ耕耘装置10が自動的に下降操作される
と、ステップS23から図5のステップS9に移行し、
検出されたエンジン3の回転数Mに基づいて無段変速装
置6が自動的に変速操作され始め、次の耕耘作業に入
る。
【0048】[5] 次に、前述の自動変速状態で機体を走行させている場合
において、主クラッチ33(図1参照)を切り操作し機
体を一時停止させた場合について説明する。自動変速状
態での耕耘作業中において、ミッションケース5の副変
速装置(ギヤ変速式)(図示せず)の変速操作を行う場
合、作業者は図3のクラッチペダル34を踏み操作して
図1の主クラッチ33を切り操作し、機体を一時停止さ
せた状態で副変速装置の変速操作を行う。
【0049】主クラッチ33が切り操作されて機体が一
時停止すると、図7に示すように変速レバー11の操作
位置に関係なく、無段変速装置6が制御装置14及び変
速シリンダ7により、ステップS6で事前に設定されて
いる待機速度位置V4に減速操作されて保持される(ス
テップS24)。副変速装置の変速操作が終了し、作業
者がクラッチペダル34を戻して主クラッチ33を入り
操作した場合(ステップS25)、すぐに図5のステッ
プS9に移行して、検出されたエンジン3の回転数Mに
基づく無段変速装置6の自動的な変速操作が再開される
のではなく、設定時間の間だけ無段変速装置6が待機速
度位置V4に保持されて、機体が待機速度位置V4の低
速で前進し始めるのであり(ステップS26)、この後
に図5のステップS9に移行して、検出されたエンジン
3の回転数Mに基づく無段変速装置6の自動的な変速操
作が再開される。
【0050】作業スイッチ30の深耕位置での待機速度
位置V4、標準位置での待機速度位置V4、浅耕位置で
の待機速度位置V4、及び代かき位置での待機速度位置
V4は、この順序で少しずつ高速側となっており、待機
速度位置V4の各々は前述のすきこみ速度位置V2の各
々よりも充分に低速に設定されている。
【0051】[別実施例] 静油圧式の無段変速装置6に代えて、中立停止位置Nを
持つベルト式の無段変速装置や、中立停止位置Nを持つ
テーパーコーン式の無段変速装置を使用してもよい。図
6に示すステップS20では、畦際での旋回時に無段変
速装置6を予め設定された旋回速度位置V1に保持する
ように構成しているが、これに代えてロータリ耕耘装置
10を上昇操作する直前の無段変速装置6の変速位置か
ら、無段変速装置6を設定量だけ減速操作したり、設定
比率だけ減速操作するように構成してもよい。この畦際
の旋回中でも、図5のステップS9〜S15に示すよう
な、検出されたエンジン3の回転数Mに基づく無段変速
装置6の自動的な変速操作を行い、このときの上限位置
Vを前述の旋回速度位置V1に設定するように構成して
もよい。
【0052】図6に示すステップS21〜S23では、
ロータリ耕耘装置10の後部カバー10aが圃場面Gに
接地したことを検出して、無段変速装置6をすきこみ速
度位置V2に減速操作するように構成しているが、これ
に代えて図3及び図2に示すリフトアーム18の角度セ
ンサー25によりロータリ耕耘装置10の上下位置を検
出し、ロータリ耕耘装置10(後部カバー10a)が圃
場面Gに接地する少し前から、無段変速装置6をすきこ
み速度位置V2に減速操作するように構成してもよい。
【0053】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】農用トラクタの全体側面図
【図2】ロータリ耕耘装置の連結状態を示す農用トラク
タの後部の斜視図
【図3】無段変速装置や変速レバー等の連係状態を示す
【図4】走行時の制御の流れの前半を示す図
【図5】走行時の制御の流れの後半を示す図
【図6】走行時の制御において旋回時の制御の流れを示
す図
【図7】走行時の制御において主クラッチの切り操作時
の制御の流れを示す図
【符号の説明】
6 走行用の変速装置 10 ロータリ耕耘装置 V1 第1低速位置 V2 第2低速位置 G 地面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01B 63/10 - 63/114 B60K 41/12 F16H 61/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体に昇降操作自在に連結されたロータ
    リ耕耘装置(10)が、地面(G)から大きく上昇操作
    されたことを検出する上昇検出手段と、 前記上昇検出手段の検出に基づいて走行用の変速装置
    (6)を自動的に減速操作する第1減速手段とを備える
    と共に、 前記ロータリ耕耘装置(10)の下降操作に基づいて、
    前記ロータリ耕耘装置(10)が地面(G)付近にまで
    下降操作された時点から、前記走行用の変速装置(6)
    を自動的に減速操作する第2減速手段を備えてある農用
    トラクタの自動変速構造。
  2. 【請求項2】 機体に昇降操作自在に連結されたロータ
    リ耕耘装置(10)が、地面(G)から大きく上昇操作
    されたことを検出する上昇検出手段と、 前記上昇検出手段の検出に基づいて走行用の変速装置
    (6)を自動的に減速操作する第1減速手段とを備える
    と共に、 前記ロータリ耕耘装置(10)の上下位置を検出する上
    下位置検出手段と、 前記上下位置検出手段の検出に基づいて、前記ロータリ
    耕耘装置(10)が地面(G)付近にまで下降操作され
    た時点から前記ロータリ耕耘装置(10)が所定の耕耘
    深さまで下降操作される間、前記走行用の変速装置
    (6)を自動的に減速操作する第2減速手段とを備えて
    ある農用トラクタの自動変速構造。
  3. 【請求項3】 前記第1減速手段によって前記走行用の
    変速装置(6)が変速操作される第1低速位置(V1)
    と、前記第2減速手段によって前記走行用の変速装置
    (6)が変速操作される第2低速位置(V2)とを異な
    るものに設定してある請求項1又は2に記載の農用トラ
    クタの自動変速構造。
  4. 【請求項4】 前記第1低速位置(V1)よりも前記第
    2低速位置(V2)を低速に設定してある請求項3に記
    載の農用トラクタの自動変速構造。
  5. 【請求項5】 前記ロータリ耕耘装置(10)が所定の
    耕耘深さまで下降操作されると前記第2減速手段の作動
    を解除して、前記走行用の変速装置(6)を減速操作前
    の変速位置に戻し操作する復帰手段を備えてある請求項
    1〜4のうちのいずれか一つに記載の農用トラクタの自
    動変速構造。
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