JP3500909B2 - 自動変速機のカウンタギヤ支持装置 - Google Patents

自動変速機のカウンタギヤ支持装置

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JP3500909B2
JP3500909B2 JP12343697A JP12343697A JP3500909B2 JP 3500909 B2 JP3500909 B2 JP 3500909B2 JP 12343697 A JP12343697 A JP 12343697A JP 12343697 A JP12343697 A JP 12343697A JP 3500909 B2 JP3500909 B2 JP 3500909B2
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    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
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    • F16H57/043Guidance of lubricant within rotary parts, e.g. axial channels or radial openings in shafts
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機のカウ
ンタギヤ支持装置に関する。この自動変速機としては、
例えばFF(フロントエンジン・フロントドライブ)方
式の車両に搭載されるものが挙げられる。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の自動変速機のカウンタギ
ヤ支持装置として、例えば特開平1−98736号公報
に示すようなものがある。これを、図13に簡単に示
し、説明する。図中、1は自動変速機のケース隔壁、2
はカウンタギヤ、3は複列円錐ころ軸受、4は一方向ク
ラッチ、5は複列円錐ころ軸受3の固定用ボルト、6は
複列円錐ころ軸受3の位置決め用ナット、7は一方向ク
ラッチ4の抜け止め用スナップリング、8はOリングで
ある。
【0003】なお、複列円錐ころ軸受3は、2つの内輪
3a,3aと、単一の外輪3bと、2列の複数の円錐こ
ろ3cと、2つの保持器3d,3dとを備えた周知の構
成であるが、外輪3bの軸方向一端に延長部3eが設け
られている。一方向クラッチ4は、内輪4aと、外輪4
bと、複数のスプラグ4cと、保持器4dと、バネリン
グ4e,4fと、側板4g,4gとを備えた周知の構成
である。
【0004】この従来のカウンタギヤ支持装置は、ケー
ス隔壁1の内周にカウンタギヤ2が複列円錐ころ軸受3
を介して回転可能に支持され、複列円錐ころ軸受3の外
輪3bの延長部3eの外周に一方向クラッチ4がスプラ
イン嵌合により外装された構成である。そして、従来で
は、潤滑油をケース隔壁1側から径方向内向きに流して
複列円錐ころ軸受3に供給した後、それから軸方向一側
へ排出される潤滑油を径方向外向きに流して一方向クラ
ッチ4へ供給されるようにしている。
【0005】この潤滑油の給油路は、ケース隔壁1に径
方向に沿って設けられる通孔9Aと、複列円錐ころ軸受
3の外輪3bに径方向内外に貫通して設けられる通孔9
Cと、外輪3bの外周面において通孔9Cの外径側開口
に周方向に連続して設けられる環状溝9Bと、複列円錐
ころ軸受3の外輪3bの延長部3eに径方向に貫通して
設けられる通孔9Dと、一方向クラッチ4の内輪4aに
径方向に貫通して設けられる通孔9Eとから構成されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ケース隔壁
1の通孔9Aと、複列円錐ころ軸受3の外輪3bの通孔
9Cとは、環状溝9Bを介して連通連結させるようにし
ているから、通孔9Aと通孔9Cとの位相合わせは不要
であるが、複列円錐ころ軸受3の外輪3bの通孔9Dと
一方向クラッチ4の内輪4aの通孔9Eとは、直接連通
連結させるようにしているため、通孔9Dと通孔9Eと
の位相合わせが必要になる。
【0007】また、従来例では、潤滑油を一方向クラッ
チ4に対して直接的に供給させずに、複列円錐ころ軸受
3を経由させてから間接的に供給させるようにしている
ために、一方向クラッチ4へ潤滑油を効率良く供給しに
くいと考えられ、改良の余地がある。本発明は、上述の
課題に鑑みて創案されたものであり、自動変速機のカウ
ンタギヤ支持装置において、一方向クラッチおよび転が
り軸受に対して潤滑油を効率良く供給できるようにする
ことを目的としている。
【0008】
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項記載
の本発明の自動変速機のカウンタギア支持装置は、自動
変速機のケース隔壁の内周にカウンタギヤが転がり軸受
を介して回転可能に支持され、該転がり軸受の外輪の延
長部の外周に一方向クラッチがスプライン嵌合により外
装された構成であって、該一方向クラッチに対して潤滑
油を供給する給油路が、該転がり軸受の外輪において
一方向クラッチの内輪とのスプライン嵌合部位に軸方向
に沿って設けられる溝と、該一方向クラッチの内輪にお
いて該スプライン嵌合部位の溝に対応する位置に径方向
に貫通して設けられる通孔とを含み、前記転がり軸受の
外輪に設けられる雄スプラインの山部および前記一方向
クラッチの内輪に設けられる雌スプラインの谷部のう
ち、それぞれ少なくとも1つが、通常の形と異なる形に
それぞれ対応して形成されており、これら雄スプライン
と雌スプラインとを合致させたとき、外輪の一方向クラ
ッチ外装領域の溝と、一方向クラッチの内輪の通孔との
位相が合致する関係に設定されているものである。
【0010】 また、請求項記載の本発明の自動変速
機のカウンタギア支持装置は、自動変速機のケース隔壁
の内周にカウンタギヤが転がり軸受を介して回転可能に
支持され、該転がり軸受の外輪の延長部の外周に一方向
クラッチがスプライン嵌合により外装された構成であっ
て、前記転がり軸受の外輪の一方の軸端には径方向外向
きのフランジが設けられており、このフランジを該ケー
ス隔壁の側面に当接させた状態とし、該フランジと該ケ
ース隔壁との重合部分の円周数箇所がボルトにより固定
されており、前記一方向クラッチに潤滑油を供給する給
油路は、該ケース隔壁該転がり軸受との嵌め合い面に
設けられて該潤滑油を該転がり軸受の外輪と該一方向ク
ラッチとのスプライン嵌合部位側へ導く通路と、該転が
り軸受の該スプライン嵌合部位に設けられて嵌め合い
面側から導かれてくる潤滑油を該一方向クラッチ側へ導
く通路と、を含み、前記転がり軸受の外輪のフランジの
円周数箇所に設けられるボルト挿通孔および前記ケース
隔壁の円周数箇所に設けられるボルト取付孔のうち、そ
れぞれ少なくとも1つが、円周等配位置から外れて配置
され、これらボルト挿通孔とボルト取付孔とを合致させ
たとき、ケース隔壁転がり軸受との嵌め合い面に設け
られた通路と該転がり軸受の該スプライン嵌合部位に設
けられた通路との位相が合致する関係に設定されている
ものである。
【0011】 また、請求項記載の本発明の自動変速
機のカウンタギア支持装置は、自動変速機のケース隔壁
の内周にカウンタギヤが転がり軸受を介して回転可能に
支持され、該転がり軸受の外輪の延長部の外周に一方向
クラッチスプライン嵌合により外装された構成であっ
て、前記一方向クラッチに潤滑油を供給する給油路は、
該ケース隔壁該転がり軸受との嵌め合い面に設けられ
て該潤滑油を該転がり軸受の外輪と該一方向クラッチと
のスプライン嵌合部位側へ導く通路と、該一方向クラッ
チの該スプライン嵌合部位に設けられて嵌め合い面側
から導かれてくる潤滑油を該一方向クラッチ側へ導く通
路と、を含み、前記転がり軸受の外輪に設けられる雄ス
プラインの山部および前記一方向クラッチの内輪に設け
られる雌スプラインの谷部のうち、それぞれ少なくとも
1つが、通常の形と異なる形にそれぞれ対応して形成さ
れており、これら雄スプラインと雌スプラインとを合致
させたとき、ケース隔壁転がり軸受との嵌め合い面に
設けられた通路と該一方向クラッチの該スプライン嵌合
部位に設けられた通路との位相が合致する関係に設定さ
れているものである。
【0012】なお、上記カウンタギア支持装置において
は、該転がり軸受に対して潤滑油を供給する給油路が、
該一方向クラッチに対する潤滑油の給油路とは個別に設
けられている構成とすることができる。
【0013】 要するに、上記請求項1ないしに記載
のカウンタギア支持装置では、ケース隔壁に対する転が
り軸受の組み付けや、転がり軸受に対する一方向クラッ
チの組み付けを無造作に行うだけで、一方向クラッチへ
の給油路を構成する各部位を正確に連通連結できるよう
になる。
【0014】 また、上記請求項記載のカウンタギア
支持装置においては、従来のように潤滑油を一方向クラ
ッチに対して転がり軸受を経由して間接的に供給させる
のではなく、転がり軸受と一方向クラッチとに対して潤
滑油を個別に供給するように工夫している。これによ
り、転がり軸受と一方向クラッチのそれぞれに対して潤
滑油を直接供給できるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を図1ないし図12
に示す各実施形態に基づいて説明する。図1ないし図5
は本発明の一実施形態にかかり、図1は、自動変速機の
カウンタギヤ支持装置の上半分の断面図、図2は、図1
(2)−(2)線断面の矢視図、図3は、複列円錐ころ
軸受の外輪の軸方向一方の端面図、図4は、ケース隔壁
に対する複列円錐ころ軸受の組み付け作業の説明図、図
5は、複列円錐ころ軸受に対する一方向クラッチの組み
付け作業の説明図である。
【0016】図中、1は自動変速機のケース隔壁、2は
カウンタギヤ、3は複列円錐ころ軸受、4は一方向クラ
ッチ、5は複列円錐ころ軸受3の固定用ボルト、6は複
列円錐ころ軸受3の位置決め用ナット、7は一方向クラ
ッチ4の抜け止め用スナップリング、8はOリングであ
る。なお、複列円錐ころ軸受3は、2つの内輪3a,3
aと、単一の外輪3bと、2列の複数の円錐ころ3c
と、2つの保持器3d,3dとを備えた周知の構成であ
るが、外輪3bの軸方向一端に延長部3eが設けられて
いる。一方向クラッチ4は、内輪4aと、外輪4bと、
複数のスプラグ4cと、保持器4dと、バネリング4
e,4fと、側板4g,4gとを備えた周知の構成であ
る。
【0017】この実施形態のカウンタギヤ支持装置は、
ケース隔壁1の内周にカウンタギヤ2が複列円錐ころ軸
受3を介して回転可能に支持され、複列円錐ころ軸受3
の外輪3bの延長部3eの外周に一方向クラッチ4がス
プライン嵌合により外装された構成であり、従来例で説
明したものと変わりない。この実施形態において従来例
と異なる構成は、複列円錐ころ軸受3と、一方向クラッ
チ4とに対してそれぞれ個別の給油路から潤滑油を供給
させるようにしていることである。
【0018】具体的に、複列円錐ころ軸受3に関する給
油路は、カウンタギヤ2の内部の円周数箇所(円周等配
の4カ所)に径方向に貫通して設けられる通孔10A
と、複列円錐ころ軸受3の2つの内輪3a,3aの突き
合わせ面の内周角部に設けられるテーパ状面取り部10
B,10Bと、各内輪3a,3aの突き合わせ面の円周
数箇所(円周等配の4カ所)に径方向に沿って設けられ
る油溝10C、10Cとから構成されている。この場
合、カウンタギヤ2の通孔10Aから供給される潤滑油
が、まず、各内輪3a,3aのテーパ状面取り部10
B,10Bにより形成される断面ほぼ三角形の環状通路
に導かれ、この環状通路を流れる潤滑油が各内輪3a,
3aの油溝10C,10Cから複列円錐ころ軸受3の内
部に導かれることになる。
【0019】また、一方向クラッチ4に関する給油路
は、ケース隔壁1の内部の円周数箇所(円周等配の4カ
所)に径方向に貫通して設けられる通孔11Aと、ケー
ス隔壁1の内周面において前述の通孔11Aと同位相位
置に軸方向に沿って設けられる油溝11Bと、複列円錐
ころ軸受3の外輪3bの雄スプライン部分において前述
の油溝11Bと同位相位置に設けられる油溝11Cと、
一方向クラッチ4の内輪4aの雌スプライン部分におい
て前述の油溝11Cに対応して設けられる油溝11D
と、一方向クラッチ4の内輪4aの内部において油溝1
1Dと同位相位置に径方向に貫通して設けられる通孔1
1Eとから構成されている。この場合、ケース隔壁1の
通孔11Aから導かれる潤滑油は、まず、ケース隔壁1
の油溝11Bを介して油溝11Cと油溝11Dとで形成
する通路(図2参照)に導かれ、この通路を流れる潤滑
油が一方向クラッチ4の内輪4aの通孔11Eから一方
向クラッチ4の内部に導かれることになる。
【0020】このように、潤滑油を、カウンタギヤ2側
から複列円錐ころ軸受3に対して、また、ケース隔壁1
側から一方向クラッチ4に対して、それぞれ個別に直接
的に供給させるようにしている。そのため、複列円錐こ
ろ軸受3と、一方向クラッチ4との両方に充分な潤滑油
を効率良く供給できるようになる。ところで、上述した
給油路を構成する各部において、ケース隔壁1の油溝
11Bと複列円錐ころ軸受3の外輪3bの油溝11Cと
の位相位置、複列円錐ころ軸受3の外輪3bの油溝1
1Cと一方向クラッチ4の内輪4aの油溝11Dとの位
相位置については、組み付け時に正確に合致させる必要
がある。これらの位相合わせを無造作に行なえようにす
るために、下記のようにしている。
【0021】上記では、図4に示すように、ケース隔
壁1に設けられる8つのボルト取付孔12A,12B
と、外輪3bの径方向外向きフランジに設けられる8つ
のボルト挿通孔13A,13Bとを、所定の位相位置で
しか合致できないような配置にしている。つまり、8つ
のボルト取付孔12A,12Bのうち、周方向1つおき
のそれぞれを90度間隔で配置するものの、一方のボル
ト取付孔12A群については全ボルト取付孔12A,1
2Bを円周等配とする場合での等配位置に配置し、他方
のボルト取付孔12B群について全ボルト取付孔12
A,12Bを円周等配とする場合での等配位置から例え
ば半時計方向に所要角度(例えば3.5度)だけずらし
て配置する。外輪3b側の8つのボルト挿通孔13A,
13Bについても同様の配置とする。
【0022】そして、図3に示すように、ケース隔壁1
の油溝11Bの位置を他方のボルト取付孔12B群の位
置から時計方向に所要角度(例えば4.5度)だけずら
して配置し、また、外輪3bの油溝11Cの位置を他方
のボルト挿通孔13B群の位置から時計方向に所要角度
(例えば4.5度)だけずらして配置する。さらに、組
み付け時において、ケース隔壁1の8つのボルト取付孔
12A,12Bに対して外輪3bの8つのボルト挿通孔
13A,13Bを合致させるための目印として、ケース
隔壁1の適当な露出面に適当なマーク14を、また、外
輪3bのフランジにおいて他方のボルト挿通孔13B群
の開口に座ぐり15を形成している。
【0023】したがって、これらのマーク14と座ぐり
15とを合致させれば、上記8つのボルト取付孔12
A,12Bと8つのボルト挿通孔13A,13Bとが合
致するようになり、ボルト5を螺着できるようになる。
また、この状態では、ケース隔壁1の内周面の油溝11
Bと、複列円錐ころ軸受3の外輪3bの油溝11Cとの
位相位置が合致して連通連結されることになる。
【0024】上記では、図5に示すように、複列円錐
ころ軸受3の外輪3bと、一方向クラッチ4の内輪4a
とを所定の位相位置でしか物理的に嵌め合わせできない
ように設定している。つまり、外輪3bの油溝11Cお
よび内輪4aの油溝11Dは、外輪3bおよび内輪4a
の円周を4等配した各領域に1つずつ設けられており、
図2に示すように、外輪3bの油溝11Cは雄スプライ
ンの谷部を約1/3程度に浅くしたものとされ、また、
内輪4aの油溝11Dは雌スプラインの2つの山部およ
びそれらの間の1つの谷部を除去した上でさらに凹ませ
たものとされている。これらの形状により、外輪3bに
対して内輪4aを所定位相位置でしか物理的に嵌め合わ
せできないようになり、その状態で両油溝11C,11
Dの位相位置が合致して潤滑油通路を形成するようにな
る。上述したように、外輪3bの油溝11Cとして雄ス
プラインの谷部を約1/3程度に荒くしたものとすれ
ば、外輪3bの雄スプラインを冷間鍛造で形成する場合
に、肉逃げによる盛り上がりが発生しにくくなって加工
制度を維持できるメリットがある。仮に、前述の谷部を
完全に除去した場合だと、前述の肉逃げによる盛り上が
りが発生しやすくなり、加工制度が低下することが懸念
される。
【0025】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
るものではなく、種々な応用や変形が考えられる。 (1) 上記実施形態では、一方向クラッチ4に関する
給油路(通孔11A、油溝11B、油溝11C、油溝1
1Dならびに通孔11E)を円周4箇所に設けている
が、その数や配置は任意である。 (2) 上記実施形態では、一方向クラッチ4に関する
給油路において、ケース隔壁1の通孔11Aと一方向ク
ラッチ4の内輪4aの通孔11Eとを連通するために、
ケース隔壁1の内周面と、複列円錐ころ軸受3の外輪3
bと、一方向クラッチ4の内輪4aとにそれぞれ油溝1
1B,11C,11Dを設けているが、そのうち外輪3
bの油溝11Cおよび内輪4aの油溝11Dについて
は、図6ないし図10に示すような形態に設定すること
ができる。
【0026】図6では、外輪3bの雄スプラインに対し
て油溝11Cを設けずに通常の雄スプラインとし、内輪
4aの雌スプラインの円周4等配領域における各1つの
山部を低く形成して、内輪4aの雌スプラインの低い山
部と外輪3bの雄スプラインの通常谷部との嵌め合い部
分にできる空間を潤滑油通路としている。図7では、内
輪4aの雌スプラインに対して油溝11Dを設けずに通
常の雌スプラインとし、外輪3bの雄スプラインの円周
4等配領域における各1つの谷部を深くして、外輪3b
の雄スプラインの深い谷部と内輪4aの雌スプラインの
通常山部との嵌め合い部分にできる空間を潤滑油通路と
している。
【0027】図8は、図6と同様であるが、図6の内輪
4aの雄スプラインにおける低い山部を、完全に除去し
ている点が相違している。図9では、図8と逆の関係、
つまり内輪4aの雄スプラインに対して油溝11Dを設
けずに通常の雌スプラインとし、外輪3bの雄スプライ
ンの円周4等配領域における各1つの山部を除去して、
外輪3bの雄スプラインの山除去部分と内輪4aの雌ス
プラインの通常谷部との嵌め合い部分にできる空間を潤
滑油通路としている。
【0028】図10では、外輪3bの雄スプラインの円
周4等配領域における各1つの山部を除去し、内輪4a
の雌スプラインの円周4等配領域における隣り合う2つ
の山部を除去して、両除去部分の嵌め合い部分にできる
空間を潤滑油通路としている。この場合、空間の断面積
を大きくできる。但し、これら図6ないし図10の構成
では、複列円錐ころ軸受3の外輪3bに対して一方向ク
ラッチ4の内輪4aをどのような位相位置でもスプライ
ン嵌合することができるようになるため、作業者が注意
しなければ通孔11A、油溝11B、油溝11C、油溝
11Dならびに通孔11Eが不一致になりうる。そのた
め、外輪3bや内輪4aに対して位相合わせ用の目印
(図示省略)を付けるようにしたり、あるいは図11お
よび図12に示すような位相合わせ構造を併用したりす
るのが好ましい。図11では、外輪3bの雄スプライン
の少なくとも円周1箇所の山部を除去するとともに、そ
れに対応して内輪4aの雌スプラインの少なくとも円周
1箇所の谷部を浅くするかあるいは除去し、これによっ
て外輪3bと内輪4aとを所定の位相位置でしか物理的
に嵌め合わせできないようにするものである。図12で
は、外輪3bの雄スプラインの少なくとも円周1箇所の
山部を高くするとともに、それに対応して内輪4aの雌
スプラインの少なくとも円周1箇所の谷部を深くし、こ
れによって外輪3bと内輪4aとを所定の位相位置でし
か物理的に嵌め合わせできないようにするものである。
【0029】
【発明の効果】請求項1記載の本発明の自動変速機のカ
ウンタギア支持装置では転がり軸受の外輪に設けられ
る雄スプラインの山部および一方向クラッチの内輪に設
けられる雌スプラインの谷部のうち、それぞれ少なくと
も1つが、通常の形と異なる形にそれぞれ対応して形成
されており、これら雄スプラインと雌スプラインとを合
致させたとき、外輪の一方向クラッチ外装領域の溝と、
一方向クラッチの内輪の通孔との位相が合致する関係に
設定されているため、転がり軸受に対する一方向クラッ
チの組み付けを無造作に行うだけで、一方向クラッチ外
装領域から一方向クラッチの内輪への潤滑油の給油路を
正確に連通連結できるようになり、作業効率が大幅に向
上する。
【0030】 また、請求項記載の本発明の自動変速
機のカウンタギア支持装置では、転がり軸受の外輪のフ
ランジの円周数箇所に設けられるボルト挿通孔およびケ
ース隔壁の円周数箇所に設けられるボルト取付孔のう
ち、それぞれ少なくとも1つが、円周等配位置から外れ
て配置され、これらボルト挿通孔とボルト取付孔とを合
致させたとき、ケース隔壁転がり軸受との嵌め合い面
に設けられた通路と転がり軸受のスプライン嵌合部位に
設けられた通路との位相が合致する関係に設定されてい
るため、ケース隔壁に対する転がり軸受の組み付けを無
造作に行うだけで、ケース隔壁転がり軸受との嵌め合
い面からスプライン嵌合部位への潤滑油の給油路を正確
に連通連結できるようになり、作業効率が向上する。ま
た、請求項記載の本発明の自動変速機のカウンタギア
支持装置では、転がり軸受の外輪に設けられる雄スプラ
インの山部および一方向クラッチの内輪に設けられる雌
スプラインの谷部のうち、それぞれ少なくとも1つが、
通常の形と異なる形にそれぞれ対応して形成されてお
り、これら雄スプラインと雌スプラインとを合致させた
とき、ケース隔壁転がり軸受との嵌め合い面に設けら
れた通路と一方向クラッチのスプライン嵌合部位に設け
られた通路との位相が合致する関係に設定されているた
め、転がり軸受に対する一方向クラッチの組み付けを無
造作に行うだけで、ケース隔壁転がり軸受との嵌め合
い面からスプライン嵌合部位への潤滑油の給油路を正確
に連通連結できるようになり、作業効率が向上する。ま
た、請求項記載の本発明の自動変速機のカウンタギア
支持装置では、転がり軸受と一方向クラッチとに対して
潤滑油を個別に供給させることにより、転がり軸受と一
方向クラッチのそれぞれに対して十分な量の潤滑油を効
率よく供給できる。これにより自動変速機の安定かつ正
確な変動動作の実現に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の自動変速機のカウンタギ
ヤ支持装置の上半分の断面図である。
【図2】図1(2)−(2)線断面の矢視図である。
【図3】図1の複列円錐ころ軸受の外輪の軸方向一方の
端面図である。
【図4】図1のケース隔壁に対する複列円錐ころ軸受の
組み付け作業の説明図である。
【図5】図1の複列円錐ころ軸受に対する一方向クラッ
チの組み付け作業の説明図である。
【図6】図2の他の例を示す図である。
【図7】図2の他の例を示す図である。
【図8】図2の他の例を示す図である。
【図9】図2の他の例を示す図である。
【図10】図2の他の例を示す図である。
【図11】複列円錐ころ軸受の外輪と一方向クラッチの
内輪との組み付けを限定するための例を示す図である。
【図12】図11の他の例を示す図である。
【図13】従来の自動変速機のカウンタギヤ支持装置の
上半分の断面図である。
【符号の説明】
1 ケース隔壁 2 カウンタギヤ 3 複列円錐ころ軸受 3a 軸受の内輪 3b 軸受の外輪 3e 軸受の外輪の延長部 4 一方向クラッチ 4a 一方向クラッチの内輪 5 複列円錐ころ軸受の固定用ボルト 10A カウンタギヤの通孔 10B 軸受内輪のテーパ状面取り部 10C 軸受内輪の油溝 11A ケース隔壁の通孔 11B ケース隔壁の油溝 11C 軸受外輪の油溝 11D 一方向クラッチ内輪の油溝 11E 一方向クラッチ内輪の通孔
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−129457(JP,A) 特開 昭62−141345(JP,A) 特開 平7−229553(JP,A) 特開 平6−185541(JP,A) 実開 昭59−105626(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 57/00 - 57/12 F16H 3/00 - 3/78

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動変速機のケース隔壁の内周にカウン
    タギヤが転がり軸受を介して回転可能に支持され、該転
    がり軸受の外輪の延長部の外周に一方向クラッチがスプ
    ライン嵌合により外装された構成のカウンタギヤ支持装
    置であって、 該一方向クラッチに対して潤滑油を供給する給油路が、
    該転がり軸受の外輪において該一方向クラッチの内輪と
    のスプライン嵌合部位に軸方向に沿って設けられる溝
    と、該一方向クラッチの内輪において該スプライン嵌合
    部位の溝に対応する位置に径方向に貫通して設けられる
    通孔とを含み、 前記転がり軸受の外輪に設けられる雄スプラインの山部
    および前記一方向クラッチの内輪に設けられる雌スプラ
    インの谷部のうち、それぞれ少なくとも1つが、通常の
    形と異なる形にそれぞれ対応して形成されており、これ
    ら雄スプラインと雌スプラインとを合致させたとき、
    輪の一方向クラッチ外装領域の溝と、一方向クラッチの
    内輪の通孔との位相が合致する関係に設定されているこ
    とを特徴とする、自動変速機のカウンタギア支持装置。
  2. 【請求項2】 自動変速機のケース隔壁の内周にカウン
    タギヤが転がり軸受を介して回転可能に支持され、該転
    がり軸受の外輪の延長部の外周に一方向クラッチがスプ
    ライン嵌合により外装された構成のカウンタギヤ支持装
    置であって、前記転がり軸受の外輪の一方の軸端には径方向外向きの
    フランジが設けられており、このフランジを該ケース隔
    壁の側面に当接させた状態とし、該フランジと該ケース
    隔壁との重合部分の円周数箇所がボルトにより固定され
    ており、 前記 一方向クラッチ潤滑油を供給する給油路は、該ケ
    ース隔壁の該転がり軸受との嵌め合い面に設けられて該
    潤滑油を該転がり軸受の外輪と該一方向クラッチとのス
    プライン嵌合部位側へ導く通路と、該転がり軸受の該ス
    プライン嵌合部位に設けられて該嵌め合い面側から導か
    れてくる潤滑油を該一方向クラッチ側へ導く通路と、
    含み、 前記転がり軸受の外輪のフランジの円周数箇所に設けら
    れるボルト挿通孔および前記ケース隔壁の円周数箇所に
    設けられるボルト取付孔のうち、それぞれ少なくとも1
    つが、円周等配位置から外れて配置され、これらボルト
    挿通孔とボルト取付孔とを合致させたとき、ケース隔壁
    の転がり軸受との嵌め合い面に設けられた通路と該転が
    り軸受の該スプライン嵌合部位に設けられた通路との位
    相が合致する関係に設定されていることを特徴とする、
    自動変速機のカウンタギア支持装置。
  3. 【請求項3】 自動変速機のケース隔壁の内周にカウン
    タギヤが転がり軸受を介して回転可能に支持され、該転
    がり軸受の外輪の延長部の外周に一方向クラッチがスプ
    ライン嵌合により外装された構成のカウンタギヤ支持装
    置であって、 前記一方向クラッチに潤滑油を供給する給油路は、該ケ
    ース隔壁該転がり軸受との嵌め合い面に設けられて該
    潤滑油を該転がり軸受の外輪と該一方向クラッチとのス
    プライン嵌合部位側へ導く通路と、該一方向クラッチの
    該スプライン嵌合部位に設けられて嵌め合い面側から
    導かれてくる潤滑油を該一方向クラッチ側へ導く通路
    と、を含み、 前記転がり軸受の外輪に設けられる雄スプラインの山部
    および前記一方向クラッチの内輪に設けられる雌スプラ
    インの谷部のうち、それぞれ少なくとも1つが、通常の
    形と異なる形にそれぞれ対応して形成されており、これ
    ら雄スプラインと雌スプラインとを合致させたとき、ケ
    ース隔壁転がり軸受との嵌め合い面に設けられた通路
    該一方向クラッチの該スプライン嵌合部位に設けられ
    た通路との位相が合致する関係に設定されていることを
    特徴とする、自動変速機のカウンタギア支持装置。
  4. 【請求項4】 該転がり軸受に対して潤滑油を供給する
    給油路が、該一方向クラッチに対する潤滑油の給油路と
    は個別に設けられていることを特徴とする、請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の自動変速機のカウンタギア支
    持装置。
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