JP3500435B2 - 自動焦点調節装置および自動焦点調節方法 - Google Patents

自動焦点調節装置および自動焦点調節方法

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JP3500435B2
JP3500435B2 JP10537094A JP10537094A JP3500435B2 JP 3500435 B2 JP3500435 B2 JP 3500435B2 JP 10537094 A JP10537094 A JP 10537094A JP 10537094 A JP10537094 A JP 10537094A JP 3500435 B2 JP3500435 B2 JP 3500435B2
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昭 小笠原
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/28Systems for automatic generation of focusing signals

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Focusing (AREA)
  • Exposure Control For Cameras (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカメラなどの自動焦点調
節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電荷蓄積型光電変換素子(以下、AFセ
ンサーと呼ぶ)の電荷蓄積期間中でも撮影レンズの合焦
位置へのサーボ駆動(以下、AFサーボと呼ぶ)を行な
って、移動被写体に対する追尾性能を向上させる、いわ
ゆる“オ−バラップサーボ”機能を備えた自動焦点調節
装置が知られている(例えば、特開平2−146010
号公報参照)。
【0003】図10は、撮影レンズをモーターにより駆
動して合焦位置へ移動する自動焦点調節装置を備えたカ
メラのブロック図である。図において、撮影レンズ1を
透過した被写体からの焦点検出用光束は、カメラ本体内
に設けたCCDなどのAFセンサー2上に結像し、AF
センサー2からの光像信号はインタフェース3を介して
システム全体の制御を行うマイクロコンピュータ4へ送
られる。
【0004】AFセンサー2上に投影される焦点検出光
束の光像パタ−ンは、インタフェース3でA/D変換さ
れてマイクロコンピューター4へ出力されるか、または
インタフェース3で適当な信号レベルに増幅され、マイ
クロコンピューター4に内蔵されたA/D変換器により
直接A/D変換される。マイクロコンピューター4は、
ディジタル信号に変換された光像パタ−ンを所定のアル
ゴリズムで処理してデフォ−カス量を算出し、このデフ
ォーカス量に基づいて撮影レンズ1を合焦させるための
レンズ駆動量を算出する。ここでは、具体的なデフォ−
カス量検出のための光学的な原理やアルゴリズムについ
ては既に周知であるため、説明を省略する。
【0005】撮影レンズ1には、その移動量をモニタす
るためのエンコ−ダー6が設けられており、撮影レンズ
1が光軸に沿って一定量移動するごとにエンコ−ダー6
はパルスを発生する。マイクロコンピューター4は、算
出されたレンズ駆動量をドライバー5へ出力してサーボ
モーター7を駆動し、撮影レンズ1を合焦方向へ駆動す
る。さらにマイクロコンピューター4は、エンコ−ダー
6からのフィ−ドバックパルスによって撮影レンズ1の
移動量をモニターし、デフォ−カス量に相当するパルス
数だけフィードバックパルスをカウントした時にサーボ
モ−ター7の駆動を停止する。通常、エンコ−ダー6
は、サーボモ−ター7の回転軸や減速ギアの一部に付設
したフォトインタラプタなどで構成され、撮影レンズ駆
動用モ−ター7の回転を検出する。
【0006】ここで、デフォ−カス量とは、図11に示
すように撮影レンズ1を透過した焦点検出光束が結像す
る面(結像面)と、フィルム面(予定結像面)との相対
的な像面ズレ量△Zであり、撮影レンズ1を合焦させる
ために必要なレンズ移動量とほぼ等しい。従って、光像
をフィルム面に結像させる(合焦させる)ため、前ピン
状態の時は、デフォ−カス量△Zαだけ撮影レンズ1を
後に駆動し、後ピン状態の時は、デフォ−カス量△Zβ
だけ撮影レンズ1を前に駆動する。なお、厳密にはデフ
ォ−カス量△Zとレンズ駆動量とは一致しないが、本明
細書では両者は等しいものとする。
【0007】特開平2−146010号では、それまで
シーケンシャルに行っていた測距とレンズ駆動とを同時
に行うオーバラップサーボが提案されている。このオー
バーラップサーボにおいては、撮影レンズ1を移動しな
がらAFセンサー2で測距して検出されたデフォーカス
量が、撮影レンズ1が等価的にどこに静止していて検出
されたデフォーカス量なのかを計算することが最も重要
な問題である。この位置を今後は単に”測距位置”と呼
ぶことにする。つまり、この測距位置からデフォーカス
量演算終了時点の撮影レンズ位置までの移動量を、算出
されたデフォーカス量から差し引き、そのデフォーカス
量に基づいて次回の撮影レンズ1の駆動目標を求める。
【0008】図12により、特開平2−146010号
で開示したオーバラップサーボにおける測距位置の算出
方法を説明する。図12は、撮影レンズ1が被写体に合
焦すべくサーボモーター7によりサーボ駆動されていく
様子を示していて、左の縦軸は光軸方向のレンズの位置
Zを示し、横軸は時間tを示す。曲線Sは、撮影レンズ
1が合焦位置へ駆動されていく運動軌跡を示す。また、
撮影レンズ1の移動中にエンコーダー6が撮影レンズ1
の動きをモニターして発生するフィードバックパルスを
時間軸tの下端に示す。
【0009】今、図12において、撮影レンズ駆動中に
おけるAFセンサー2の蓄積開始時刻をtaとし、蓄積
終了時刻をtbとすると、AFセンサー2は時刻taか
ら時刻tbまでの電荷蓄積時間(以下では、単に蓄積時
間または蓄積期間と呼ぶ)Tの間、センサー受光面上の
光像に応じて電荷を連続的に蓄積する。ところがこの
間、撮影レンズ1の移動によってAFセンサー2の受光
面上の光像も連続的に移動しており、またエンコーダー
6からは撮影レンズ1の動きに応じてフィードバックパ
ルスが出力される。この連続的な光像の変化を、フィー
ドバックパルスが発生したある時刻における光像が次に
パルスが発生するまで静止していると近似しても、撮影
レンズ1の動きに対して充分な分解能でパルスが発生す
れば近似による誤差は小さく、最終的なAFセンサー2
の出力は、これらの微小電荷蓄積量の総和と考えること
ができる。さらに、このAFセンサー2の出力を然るべ
きAFアルゴリズムで処理して得られるデフォーカス量
は、各パルス発生時刻のAFセンサー2上の光像による
デフォーカス量が、それぞれのパルス期間の微小電荷蓄
積量の大きさの全電荷蓄積量に対する割合で加重平均さ
れたものにほぼ等しいと仮定する。AFセンサー2上の
光量がセンサーの蓄積中ほぼ一様であったと仮定すれ
ば、各パルス期間の微小電荷蓄積量の大きさの全電荷蓄
積量に対する割合とは、単に各パルス期間の全電荷蓄積
時間に対する割合となる。
【0010】フィードバックパルスは、マイクロコンピ
ューター4に内蔵されたカウンターでカウントされてお
り、このカウント値はレンズの駆動量を積算したもので
あるから、図12の縦軸である光軸方向のレンズの位置
Zに対応している。両者は光軸方向の位置を距離[m
m]で表わすか、パルス数[カウント]で表わすかの違
いであり、ほぼリニアな関係がある。図12の右側の縦
軸は光軸方向の位置をパルス数で表わしたものである。
AFセンサー2の蓄積開始後からのパルスの発生時刻を
t1,t2,・・,tn,・・とし、対応するカウント
値をP1,P2,・・,Pn,・・とすると、Pn−1
からPnまでの時間、撮影レンズ1が位置Pnに静止し
ていたと近似した場合の瞬時デフォーカス量をパルス数
に換算した値fnは、デフォーカス量に{tn−(tn
‐1)}/Tだけの寄与をすると考えられる。図中に示
すように被写体合焦後のデフォーカス量をパルス数に換
算した値をPfとすれば、fnは、
【数1】fn=Pf‐Pn と表わせる。したがって、パルス数に換算したデフォー
カス量fは、
【数2】f=Σ{tn−(tn−1)}・fn/T =Σ{tn−(tn−1)}・(Pf−Pn)/T =Σ{tn−(tn−1)}・Pf/T−Σ{tn−
(tn−1)}・Pn/T ここで、蓄積時間{tn−(tn−1)}の合計は全蓄
積時間Tに等しいから、
【数3】T=Σ{tn−(tn‐1)} となり、数式2の第1項はPfであり、したがって、
【数4】 f=Pf−ΣPn・{tn−(tn‐1)}/T
【0011】ここで、数式4は次のことを表わしてい
る。パルスカウント値で撮影レンズ1の位置を表わした
場合、レンズ駆動とAFセンサー2の蓄積とを同時に行
った時に得られるデフォーカス量は、撮影レンズ1が、
【数5】Pm=ΣPn・{tn−(tn‐1)}/T の位置に静止していた時に測距して得られるデフォーカ
ス量に等しい。以下では、数式5による撮影レンズ1の
位置を”平均測距位置”と呼ぶ。AFアルゴリズムが終
了してデフォーカス量fが得られた時刻tcでは、その
時刻のカウント値Pcから数式5により算出された値P
mを差し引けば、以後のレンズ駆動量が求まる。つま
り、オーバラップサーボの技術的なポイントは数式5に
より平均測距位置を求めることにあるといえる。
【0012】図13および図14のフローチャートによ
り、従来装置の動作を説明する。図13はAFセンサー
2の制御とレンズサーボのリフレッシュを行うメインル
ーチンであり、図14はセンサー蓄積中のフィードバッ
クパルス信号による割込み処理を行うルーチンである。
まず、ステップS1で数式5の積算値用のバッファーS
をクリアしてステップS2へ進み、AFセンサー2の蓄
積を開始する。続いて、ステップS3で、受光量の強さ
に応じた適当な時間だけ電荷の蓄積を行なったか否かを
判別する。この電荷蓄積の終了判断は、AFセンサー2
上に光量モニター用のセンサーを別に設け、このモニタ
ー用センサーの出力が所定値を越えたら蓄積終了と判断
するか、あるいは前回のAFセンサー2の出力レベルと
蓄積時間から今回の蓄積時間を予測し、蓄積時間計時用
のタイマーにその予測時間をセットして電荷蓄積を行
う。前者を、ハードAGC、後者をソフトAGCと呼
ぶ。ステップS3で、ハードAGCまたはソフトAGC
のいずれかによりAFセンサー2の電荷蓄積が終了した
時は、AFセンサー2の出力はマイクロコンピューター
4のA/Dコンバ−ターでA/D変換されてマイクロコ
ンピューター4のRAMに格納される。ステップS4
で、マイクロコンピューター4のRAMに格納されてい
るAFセンサー2の出力データを所定のAFアルゴリズ
ムにより処理してデフォーカス量を算出し、さらにステ
ップS5で、算出されたデフォーカス量を撮影レンズ1
のフィードバックパルス数Ps1に変換する。
【0013】一方、ステップS3の蓄積時間中には、撮
影レンズ1の移動にともなってエンコーダー6からフィ
ードバックパルスが出力されるごとに図14に示す割込
みルーチンが実行される。実質的な数式5の演算を行う
のはこのルーチンであり、この割り込み処理に入るたび
に積算値用のバッファーSにPn・{tn−(tn−
1)}を加算する。図14のステップS11で、AFセ
ンサー2が蓄積中であるか否かを判別し、蓄積中であれ
ばステップ12へ進み、そうでなければメインプログラ
ムへリターンする。ステップS12では、前回の割り込
みからの経過時間{tn−(tn−1)}を計算すると
ともに、現在時刻を次回の割り込み処理のために記憶す
る。続くステップS13で、読み出したフィードバック
パルスのカウント値Pnに経過時間{tn−(tn−
1)}を乗算し、バッファーSに加算する。したがっ
て、AFアルゴリズムの蓄積が終了した時点では、バッ
ファーSに、
【数6】ΣPn・{tn−(tn−1)} が蓄えられている。
【0014】図13に示すメインプログラムへリターン
し、ステップS6で、数式6に示す割り込み処理で得ら
れたバッファーSの値を蓄積時間Tで割り、平均測距位
置Pmを計算する。次にステップS7で、パルスカウン
ト値を読み出しPcとする。ステップS8で、ステップ
S5で算出されたデフォーカス量をパルス数に換算した
値Ps1、ステップS7で読み出されたカウント値P
c、およびステップ6で算出された平均測距位置Pmに
基づいて、
【数7】Ps2=Ps1−(Pc−Pm) を計算し、それ以降のサーボ目標パルス数Ps2を求
め、ステップS9で、サーボ目標を数式7により算出さ
れた値Ps2にリフレッシュしてレンズ駆動を引き続き
行う。
【0015】通常、撮影レンズ1を目標位置にサーボし
ている間、ステップS1からステップS9までの処理が
数回繰り返され、そのたびにデフォーカス量が小さくな
るから測距精度が向上し、結果的には一回のレンズ駆動
で合焦する場合が多くなる。また、被写体の手前でいっ
たん止まったり逆に行きすぎてしまった場合でも、レン
ズは素早く次の移動に移ることが出来る。
【0016】一方、特開平4−133015号には、こ
れまで説明を行ったオ―バラップサ―ボに対する合焦状
態の判定方法が開示されている。この判定方法では、セ
ンサ蓄積開始時のパルスカウント値をPα、蓄積終了時
のパルスカウント値をPβとし、Zをパルスカウント値
からデフォ―カス量[mm]に換算する係数とすると、
センサー蓄積中のレンズ移動量Z(Pβ−Pα)を合焦
判定の新しいテスト項目とし、この値があるしきい値Z
hより大きいときは合焦判定を行なわないようにする。
【数8】|Z(Pβ−Pα)|<Zh これにより、センサー蓄積中のレンズ移動量が大きい時
に、測距精度が落ちて合焦判定の信頼性が低下するのを
防止できる。数式8を満たす時は、デフォ−カス量de
f(m)がしきい値Ziより小さい場合に合焦と判定す
る。
【数9】|def(m)|<Zi このように、数式8および9の条件を満たす時に合焦と
判定するとともに、数式7により算出されるサーボ目標
のパルス数Ps2をそれ以後のレンズ駆動量とする。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、オ―トフォ
―カスの駆動モ―ドには、被写体が不規則に動く場合や
撮影者が被写体を変える場合にも、このような被写体に
追従して合焦状態を維持するように連続的にAFサ―ボ
を行う、いわゆるコンティニュアスモ―ドがある。しか
し、従来の自動焦点調節装置では、このコンティニュア
スモ―ドにおいて毎回の測距結果のデフォーカス量が数
式9の合焦判定基準を満たさないと、これに応じて敏感
にレンズ駆動を行ってしまうという欠点がある。
【0018】サーボの応答性が高いためにこのような”
欠点”が発生するのであるから、サーボ性能の点では正
常と考えるべきであるが、オートフォーカスカメラで
は、いったん合焦した後は測距結果に応じて敏感にレン
ズ駆動が行われることは好ましくないため、”欠点”と
なる。このような”欠点”は次のような時に発生する。
例えば被写体を変化させる時に撮影者が意図しない遠景
が測距されると、突然、撮影レンズが無限遠に動いた
り、被写体を固定している時でもカメラの手振れや毎回
の測距誤差によりしきい値よりも大きなデフォ―カス量
が検出されると、撮影レンズがハンチング動作を起こ
す。
【0019】このような”欠点”を補うために、合焦判
定のしきい値にヒステリシスを持たせ、合焦後のしきい
値を大きくして合焦後のサ―ボの応答性を落とす方法が
提案されている(例えば、特開昭62−227109号
公報参照)。しかし、このような方法によっても、上述
したような被写体を変化させる時に不所望に遠景が測距
されるような場合には効果がない。また、いったん合焦
した後、検出されたデフォ―カス量が大きなしきい値以
下の場合は、合焦精度が悪くても焦点調節が行われない
という問題もある。
【0020】本発明の目的は、撮影レンズの合焦が達成
された後に安定性と合焦精度とを両立させながら焦点調
節を行う自動焦点調節装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】一実施例の構成を示す図
1に対応づけて本発明を説明すると、請求項1の発明
は、撮影レンズを介して被写体からの光束を受光し繰り
返し焦点検出用信号を出力する電荷蓄積型光電変換手段
11と、この光電変換手段11から出力される焦点検出
用信号に基づいて撮影レンズのデフォーカス量を演算す
るデフォーカス量演算手段12と、このデフォーカス量
演算手段12により演算されたデフォーカス量にしたが
って撮影レンズが所定の合焦状態になるまで焦点調節を
行う駆動制御手段12、13とを備えた自動焦点調節装
置に適用される。そして、撮影レンズが所定の合焦状態
に達した後に光電変換手段11から出力された焦点検出
用信号に基づいて、デフォーカス量演算手段12で演算
されたデフォーカス量の平均値と分散を演算する平均/
分散演算手段12を備え、駆動制御手段12、13によ
って、平均/分散演算手段12により演算された平均値
が第1の所定値よりも大きく且つ分散が第2の所定値よ
りも小さい場合に、撮影レンズの焦点調節を再開するこ
とにより、上記目的を達成する。請求項2の自動焦点調
節装置は、平均/分散演算手段12によって、現在から
所定時間前までに光電変換手段11から出力された焦点
検出用信号に基づいてデフォーカス量演算手段12で演
算されたデフォーカス量の平均値と分散を演算し、駆動
制御手段12、13によって、平均/分散演算手段12
により演算されたそれらの平均値と分散によって焦点調
節の再開を決定するようにしたものである。請求項3の
自動焦点調節装置は、前記所定時間を任意に可変とした
ものである。請求項4の自動焦点調節装置は、第2の所
定値を平均/分散演算手段12により演算された平均値
に応じて設定するようにしたものである。請求項5の自
動焦点調節装置は、第2の所定値を平均/分散演算手段
12により演算された平均値の二乗に略比例させるよう
にしたものである。請求項6の発明は、撮影レンズを介
して被写体からの光束を受光する電荷蓄積型オートフォ
ーカスセンサーから繰り返し出力される焦点検出用信号
に基づいてデフォーカス量を演算し、このデフォーカス
量にしたがって撮影レンズが所定の合焦状態になるまで
焦点調節を行う自動焦点調節方法に適用される。そし
て、撮影レンズが所定の合焦状態に達した後、それ以後
にオートフォーカスセンサーから出力された焦点検出用
信号に基づいて演算されたデフォーカス量の平均値が第
1の所定値よりも大きく且つ分散が第2の所定値よりも
小さい場合に、撮影レンズの焦点調節を再開することに
より、上記目的を達成する。請求項7の自動焦点調節方
は、現在から所定時間前までにオートフォーカスセン
サーから出力された焦点検出用信号に基づいて演算され
たデフォーカス量の平均値と分散を演算し、それらの平
均値と分散によって焦点調節の再開を決定するようにし
たものである。請求項8の自動焦点調節方法は、前記所
定時間を任意に可変としたものである。請求項9の自動
焦点調節方法は、第2の所定値を、撮影レンズが合焦状
態に達した後にオートフォーカスセンサーから出力され
る焦点検出用信号に基づいて演算されたデフォーカス量
の平均値に応じて設定するようにしたものである。請求
項10の自動焦点調節方法は、第2の所定値を、撮影レ
ンズが合焦状態に達した後にオートフォーカスセンサー
から出力される焦点検出用信号に基づいて演算されたデ
フォーカス量の平均値の二乗に略比例させるようにした
ものである。
【0022】
【作用】撮影レンズを介して被写体からの光束を受光す
る電荷蓄積型光電変換手段(オートフォーカスセンサ
ー)から繰り返し出力される焦点検出用信号に基づい
て、撮影レンズのデフォーカス量を演算し、このデフォ
ーカス量にしたがって撮影レンズが所定の合焦状態にな
るまで焦点調節を行う。撮影レンズが所定の合焦状態に
達した後、それ以後に光電変換手段(オートフォーカス
センサー)から出力された焦点検出用信号に基づいて演
算されたデフォーカス量の平均値と分散を演算し、デフ
ォーカス量の平均値が第1の所定値よりも大きく且つ分
散が第2の所定値よりも小さい場合に、撮影レンズの焦
点調節を再開する。これにより、合焦後の測距結果に応
じて焦点調節が頻繁に行われるようなことがなく、合焦
後のデフォーカス量が安定に何度か検出される場合に限
って焦点調節が再開され、合焦後の焦点調節の安定性と
合焦精度を向上させることができる。また、合焦後の現
在から所定時間前までに出力された焦点検出用信号に基
づいて演算されたデフォーカス量の平均値と分散を演算
し、それらの平均値と分散によって焦点調節の再開を決
定する。これにより、メモリの記憶容量を節約して装置
のコストダウンが図れる上に、演算時間を短縮して焦点
調節の応答性を向上させることができる。さらに、平均
値と分散を演算するためのデフォーカス量の過去のデー
タ量を決定する所定時間を任意に可変とすることによ
り、合焦後の焦点調節の応答性を撮影者が任意に設定す
ることができる。さらにまた、第2の所定値を、撮影レ
ンズが合焦状態に達した後の焦点検出用信号に基づいて
演算されたデフォーカス量の平均値に応じて設定する
か、あるいは、撮影レンズが合焦状態に達した後の焦点
検出用信号に基づいて演算されたデフォーカス量の平均
値の二乗に略比例させることにより、合焦後のより適切
な焦点調節の再開判定が可能となる。
【0023】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段および作用の項では、本発明を分り
やすくするために実施例の図を用いたが、これにより本
発明が実施例に限定されるものではない。
【0024】
【実施例】図1は一実施例の構成を示す機能ブロック図
である。測距装置11は電荷蓄積型光電変換素子を備
え、撮影レンズを介して被写体からの光束を受光し、繰
り返し電荷を蓄積して撮影レンズの焦点調節状態を示す
焦点検出用信号をマイクロコンピューター12へ出力す
る。マイクロコンピューター12はメモリやADコンバ
ーターなどの周辺部品を備え、測距装置11による測距
結果に基づいて撮影レンズのデフォーカス量を演算し、
さらにデフォーカス量に基づいて撮影レンズの駆動量と
駆動方向、およびデフォーカス量の平均値と分散を演算
して撮影レンズを駆動制御する。ドライバー13はマイ
クロコンピューター12からの駆動量および駆動方向の
指令信号にしたがってモーター14を駆動し、撮影レン
ズを移動する。エンコーダー15はモーター14と連動
し、撮影レンズの所定の移動量ごとにパルス信号を発生
してマイクロコンピューター12へフィードバックす
る。
【0025】図2は、静止被写体に対してオ―バラップ
サ―ボによる自動焦点調節を行った時のデフォーカス量
の変化を示す図である。数式9による合焦判定で合焦と
判定された後はレンズ駆動を行なわず、測距装置11に
よる測距結果に基づいてデフォーカス量の演算だけを繰
り返す。図に示すように、デフォ―カス量は合焦するま
で徐々に減少していくが、合焦後も測距を行うたびにわ
ずかにデフォ―カス量が変動する。
【0026】図3は合焦後に検出されるデフォーカス量
を示す図である。図において、t(i)は各蓄積時間の
中心時刻、def(i)はその蓄積結果により算出され
たデフォ−カス量である。また、合焦ゾーンの上限は上
述したしきい値+Ziであり、下限はしきい値−Ziで
ある。図に示すように、合焦後のデフォ―カス量の中に
はしきい値±Ziを越えるものがある。特にコントラス
トの低い被写体を測距するとこのような状態がよく発生
するが、デフォ―カス量が合焦しきい値±Ziを越える
たびにレンズ駆動を再開すると使用者に違和感を与える
ので控えるべきである。
【0027】図4は合焦後に検出されるデフォーカス量
を示し、合焦後に大きなデフォ―カス量を数回検出した
例を示す。手振れの場合や、被写体以外のものがカメラ
の前を一瞬通過したような場合にこのような状態になる
が、この場合もレンズの再起動を抑止した方がよい。
【0028】図5は合焦後に検出されるデフォーカス量
を示し、合焦後にデフォーカス量が不規則に変化する例
を示す。合焦後、しばらくして被写体を次々に変えた場
合や、被写体が不規則に動く場合にこのような状態にな
るが、この場合もレンズの再起動を抑止した方がよい。
【0029】図6は合焦後に検出されるデフォーカス量
を示し、合焦後のデフォーカス量が大きく安定している
例を示す。合焦後しばらくして別の被写体にカメラを向
けた場合にこのような状態になるが、図4に示す場合と
異なり、この場合は新しい被写体に対して焦点調節を行
うためにレンズ駆動を再開する必要がある。
【0030】以上のような合焦後のデフォーカス量の変
化に対して、適切な場合だけレンズ駆動を再開するため
に、この実施例では、新しくデフォ―カス量が算出され
るたびに過去のデフォ―カス量と新たに検出されたデフ
ォーカス量とに基づいて平均値と分散を算出し、これら
がある条件を満たす時だけレンズ駆動を再開する。
【0031】どの程度の過去のデータに基づいて平均値
と分散の演算を行うかは、サ―ボの応答性を考慮して予
め時間を設定し、現在からその設定時間だけ遡った過去
のデフォーカス量に基づいて演算する。しかし、この設
定時間内のデフォーカス量の個数は、測距の間隔がセン
サーの蓄積時間にともなって変化するため一定にならな
い。そこで、測距ごとにセンサー蓄積時間の中心時刻t
(i)と、その蓄積により算出したデフォ―カス量de
f(i)とを対にして記憶し、現在時刻から設定時間前
の時点まで遡り、その時点以後の中心時刻t(i)から
現在までのk個のデフォーカス量を演算に用いる。とこ
ろで、メモリの容量には何等かの制約があり、記憶でき
るデフォーカス量データの個数にも制限がある。そこ
で、新しいデータを検出する度に最も古いデ―タを廃棄
し、常に最新のデフォーカス量デ―タを記憶する。被写
体輝度が高い時は蓄積時間が短くなるので測距間隔も短
くなり、上記設定時間内のデ―タ個数が最大になるの
で、設定時間を最短の測距間隔で割れば記憶すべきデー
タ個数が求められる。実際には上述したようにメモリ容
量の制約から、それだけの個数のデータを記憶できない
場合もありえるが、そのような場合は記憶されているす
べてのデ―タに基づいて平均値と分散の演算を行う。マ
イクロコンピューターの演算性能が向上してAFアルゴ
リズムの実行時間が短くなるほど、必要とするデータ個
数が多くなる。
【0032】現在から設定時間内のデフォーカス量デー
タに基づいて、次式によりデフォーカス量の平均値Dm
と分散Ddを算出する。
【数10】Dm=(1/k)Σdef(n−j) ここで、Σはj=0〜(k−1)の総和を表わす。
【数11】Dd={1/(k−1)}Σ{def(n−
j)−Dm}2 ここで、Σはj=0〜(k−1)の総和を表わす。数式
10および11において、def(n)は最新のデフォ
―カス量であり、def(n−k+1)はk世代前のデ
フォ―カス量である。
【0033】実際のマイクロコンピューターの演算処理
では、上記設定時間をTfとすると、デフォ―カスde
f(i)に対応するセンサー蓄積時間の中心時刻t
(i)が、
【数12】t(n)−Tf≦t(i) を満たす過去のデ―タを順次読み出して数式10および
11の総和演算を行う。設定時間Tf内のデ―タ個数k
は、これらの総和演算で副次的に求められる。
【0034】ところで、数式12を満たすデフォーカス
量データの中にはレンズ駆動中に検出されたデフォーカ
ス量が含まれている場合もあるので、数式12を満たす
データがすべてレンズ停止後の測距によって得られたデ
ータであることを検査し、すべてのデータがレンズ停止
後に得られたものでない場合はレンズ駆動を行わないよ
うにしなければならない。そこで、測距ごとに、センサ
ー蓄積時間の中心時刻t(i)とその蓄積により検出し
たデフォ―カス量def(i)の他に、上述したパルス
に換算した平均測距位置 Pm(i)も記憶する。つま
り、測距ごとに蓄積中心時刻t(i)、デフォ―カス量
def(i)、平均測距位置Pm(i)を記憶する。こ
のようにすれば、数式12を満たす蓄積中心時刻t
(i)に対応する平均測距位置Pm(i)がすべて同一
[Pm(n)と同じ]であることを検査することによっ
て、レンズ駆動中のデータが含まれているか否かを容易
に判定することができる。
【0035】数式12を満たす範囲の蓄積中心時刻t
(i)に対応した平均測距位置Pm(i)がすべて同一
の時、数式10および11により平均値Dmと分散Dd
を演算し、次の2つ条件を共に満たす時、レンズ駆動を
再開する。
【数13】Dm≧Zfocus
【数14】Dd≦Zd 数式13は平均デフォーカス量Dmが合焦ゾ―ンZfocu
sより平均デフォ―カス量が大きいことを示し、数式1
4はデフォ―カス量の分散Ddがしきい値Zdより小さ
いことを示す。図3に示す例では数式13を満たさない
のでレンズ駆動が抑止され、図4および図5に示す例で
は数式14を満たさないのでレンズ駆動が抑止される。
図6に示す例では数式13および14を共に満たすので
レンズ駆動が再開される。このように、数式13および
14によるレンズ駆動の再開判定によって、合焦後のデ
フォ―カス量が安定して何度か検出される場合に限って
レンズ駆動が再開され、その他の場合はレンズ駆動が抑
止される。
【0036】ところで、デフォ―カスの分散Ddに関す
る数式14のしきい値Zdは固定値としない方がよい。
デフォーカス量が小さい場合にレンズ駆動が頻繁に行わ
れるのは好ましくないが、デフォーカス量が大きくある
程度安定している場合は、撮影者が合焦させたい被写体
かも知れないのでその被写体へ合焦するようにレンズ駆
動を再開した方がよい。例えば、図7に示すように平均
デフォ―カス量Dmが合焦ゾ―ンZfocusにかなり近い
場合と、図6に示すように平均デフォ―カス量Dmが大
きい場合とでしきい値Zdを変えることにより、合焦後
のより適切なレンズ駆動の再開判定が可能となる。そこ
で、Dmが大きいほどZdも大きくなるように、適当な
関数を設ける。デフォ―カス量の分散Zdの平方根がデ
フォ―カス量と同じ単位の標準偏差となるので、例えば
ZdをDm2に比例させると、比例係数をκとして、
【数15】Zd=κDm2 と選べる。κ=0.22とすれば、平均デフォ―カス量
1[mm]の時、分散は0.2[mm]、標準偏差0.
04[mm2]となる。もちろん、数式15に限らず、
実検などにより平均値Dmと分散Zdの関係を適当に選
ぶことができる。
【0037】図8および9はマイクロコンピューター1
2のレンズ駆動制御プログラムを示すフローチャートで
ある。これらのフローチャートにより、実施例の動作を
説明する。なお、図8、9では上述した図13、14に
示すオ―バラップサ―ボに関するステップを省略する
が、図13、14に示す方法と同様な方法で平均測距位
置を求めるものとする。また、AFサ―ボにはいったん
合焦すると、レリ―ズボタンをいったん開放し、ふたた
び押圧しない限りその後のレンズ駆動を禁止する”ワン
ショットAFモ―ド”があるが、このモ―ドでの制御は
省略する。ステップS21でAFセンサーの蓄積を開始
し、続くステップS22で上述したソフトAGCのタイ
マー時間の経過あるいはハ―ドAGCの割込信号を待
ち、いずれかを検出するとステップS3へ進んでセンサ
ーの蓄積を終了する。ここで平均蓄積時間も算出するも
のとする。
【0038】ステップS24では、センサー蓄積終了に
よってAFセンサーから順次出力される映像信号をマイ
クロコンピューター内蔵のA/DコンバーターでAD変
換しRAMに記憶する。続くステップS25で、これら
のデ―タを所定のアルゴリズムで処理してデフォ―カス
量を算出する。ステップS26では、上記ステップS2
5でデフォ―カス量が算出できたか否かを判別し、低コ
ントラストなどによりデフォーカス量が算出できなかっ
た場合はステップS21へ戻って直ちに次回の測距を行
い、デフォーカス量が算出できた場合はステップS27
でセンサー蓄積中の平均測距位置、ステップS25で算
出されたデフォ―カス量、およびステップS22のセン
サー蓄積時間の中心時刻を新しいデ―タとしてメモリに
記憶する。上述したように、これらのデ―タは所定の個
数だけ記憶され、ステップS27では一番古いデ―タが
廃棄される。ステップS28で図13で上述したオ―バ
ラップ補正を行い、これ以後のレンズ駆動量に相当する
パルス数を演算する。
【0039】ステップS29において、例えば数式8お
よび9による合焦判定を行い、合焦と判定されればステ
ップS21へ戻って次回の測距を行い、そうでなければ
ステップS30へ進む。ステップS30でレンズ駆動中
か否かを判別し、レンズ駆動中であれば続くステップS
31およびS32の判定をスキップし、ステップS28
で算出したレンズ駆動量にしたがってレンズ駆動を継続
する。一方、レンズ駆動中でなければ、ステップS31
で、記憶されている設定時間Tf内の過去のデ―タの蓄
積中心時刻t(i)に対応する平均測距位置Pm(i)
がすべて同一であるか、つまり撮影レンズが停止してい
る時に同じ位置で測定したデフォ―カス量であるか否か
を判別し、同一でなければレンズ停止後の充分なデ―タ
が得られていないのでステップS21へ戻って次の測距
を行う。平均測距位置Pm(i)がすべて同一であれ
ば、ステップS32で、これらのデフォ―カス量の平均
値Dm、分散Ddが数式13および14を満たすか否か
を判別し、数式13および14の条件を満たせばステッ
プS33へ進んでレンズ駆動を開始し、そうでなければ
ステップS21へ戻って次の測距を行う。なお、ステッ
プS33でレンズ駆動を再起動する時のレンズ駆動量
は、数式13により算出した平均デフォーカス量Dmを
用いてもよいし、最新のデフォ―カス量でもよい。
【0040】上述した実施例では、デフォーカス量の統
計処理の一例として平均値と分散を演算し、それらに基
づいて撮影レンズの焦点調節の再開を決定する例を示し
たが、デフォーカス量の統計処理は上述した実施例に限
定されない。また、合焦後の現在から設定時間Tfの間
のデフォーカス量の平均値と分散を演算したが、メモリ
の記憶容量とマイクロコンピューターの演算時間に制約
がなければ合焦後のすべてのデフォーカス量の平均値と
分散を演算してもよい。さらに、設定時間Tfは撮影者
が焦点調節の応答性を考慮して任意に可変できるように
してもよい。
【0041】 以上の実施例の構成において、測距装置
11が光電変換手段を、マイクロコンピューター12が
デフォーカス量演算手段および平均/分散演算手段を
マイクロコンピューター12およびドライバー13が駆
動制御手段をそれぞれ構成する。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、撮
影レンズを介して被写体からの光束を受光する電荷蓄積
型光電変換手段(オートフォーカスセンサー)から繰り
返し出力される焦点検出用信号に基づいて、撮影レンズ
のデフォーカス量を演算し、このデフォーカス量にした
がって撮影レンズが所定の合焦状態になるまで焦点調節
を行う。撮影レンズが所定の合焦状態に達した後、それ
以後に光電変換手段(オートフォーカスセンサー)から
出力された焦点検出用信号に基づいて演算されたデフォ
ーカス量の平均値と分散を演算し、平均値が第1の所定
値よりも大きく且つ分散が第2の所定値よりも小さい場
合に、撮影レンズの焦点調節を再開する。このように構
成したので、合焦後の測距結果に応じて焦点調節が頻繁
に行われるようなことがなく、合焦後のデフォーカス量
が安定に何度か検出される場合に限って焦点調節が再開
され、合焦後の焦点調節の安定性と合焦精度を向上させ
ることができる。また、合焦後の現在から所定時間前ま
でに出力された焦点検出用信号に基づいて演算されたデ
フォーカス量の平均値と分散を演算し、それらの平均値
と分散によって焦点調節の再開を決定するようにしたの
で、上記効果に加え、メモリの記憶容量を節約して装置
のコストダウンが図れる上に、演算時間を短縮して焦点
調節の応答性を向上させることができる。さらに、平均
値と分散を演算するためのデフォーカス量の過去のデー
タ量を決定する所定時間を任意に可変とすることによ
り、合焦後の焦点調節の応答性を撮影者が任意に設定す
ることができる。さらにまた、第2の所定値を、撮影レ
ンズが合焦状態に達した後の焦点検出用信号に基づいて
演算されたデフォーカス量の平均値に応じて設定する
か、あるいは、撮影レンズが合焦状態に達した後の焦点
検出用信号に基づいて演算されたデフォーカス量の平均
値の二乗に略比例させることにより、合焦後のより適切
な焦点調節の再開判定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の構成を示す機能ブロック図。
【図2】静止被写体に対してオーバーラップサーボによ
る自動焦点調節を行った時のデフォーカス量の変化を示
す図。
【図3】合焦後に検出されるデフォーカス量の一例を示
す図。
【図4】合焦後に検出されるデフォーカス量の他の例を
示す図。
【図5】合焦後に検出されるデフォーカス量の他の例を
示す図。
【図6】合焦後に検出されるデフォーカス量の他の例を
示す図。
【図7】合焦後の測距時刻に検出されるデフォーカス量
の他の例を示す図。
【図8】レンズ駆動制御プログラムを示すフローチャー
ト。
【図9】図8に続く、レンズ駆動制御プログラムを示す
フローチャート。
【図10】従来の自動焦点調節装置の構成を示すブロッ
ク図。
【図11】デフォーカス量の説明図。
【図12】撮影レンズが被写体に合焦すべくモーターに
より駆動されていく様子を示す図。
【図13】従来の自動焦点調節装置の動作を示すフロー
チャート。
【図14】従来の自動焦点調節装置のパルス割り込みル
ーチンを示すフローチャート。
【符号の説明】
11 測距装置 12 マイクロコンピューター 13 ドライバー 14 モーター 15 エンコーダー

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズを介して被写体からの光束を
    受光し繰り返し焦点検出用信号を出力する電荷蓄積型光
    電変換手段と、 この光電変換手段から出力される焦点検出用信号に基づ
    いて前記撮影レンズのデフォーカス量を演算するデフォ
    ーカス量演算手段と、 このデフォーカス量演算手段により演算されたデフォー
    カス量にしたがって前記撮影レンズが所定の合焦状態に
    なるまで焦点調節を行う駆動制御手段とを備えた自動焦
    点調節装置において、 前記撮影レンズが前記所定の合焦状態に達した後に、前
    記光電変換手段から出力された焦点検出用信号に基づい
    て前記デフォーカス量演算手段で演算されたデフォーカ
    ス量の平均値と分散を演算する平均/分散演算手段を備
    え、 前記駆動制御手段は、前記平均/分散演算手段により演
    算された平均値が第1の所定値よりも大きく且つ分散が
    第2の所定値よりも小さい場合に、前記撮影レンズの焦
    点調節を再開する ことを特徴とする自動焦点調節装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の自動焦点調節装置にお
    いて、 前記平均/分散演算手段は、現在から所定時間前までに
    前記光電変換手段から出力された焦点検出用信号に基づ
    いて前記デフォーカス量演算手段で演算されたデフォー
    カス量の平均値と分散を演算し、 前記駆動制御手段は、前記平均/分散演算手段により演
    算されたそれらの平均値と分散によって焦点調節の再開
    を決定する ことを特徴とする自動焦点調節装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の自動焦点調節装置にお
    いて、 前記所定時間を任意に可変とする ことを特徴とする自動
    焦点調節装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの項に記載の自
    動焦点調節装置において、 前記第2の所定値を前記平均/分散演算手段により演算
    された平均値に応じて設定する ことを特徴とする自動焦
    点調節装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの項に記載の自
    動焦点調節装置において、 前記第2の所定値を前記平均/分散演算手段により演算
    された平均値の二乗に略比例させる ことを特徴とする自
    動焦点調節装置。
  6. 【請求項6】 撮影レンズを介して被写体からの光束を
    受光する電荷蓄積型オートフォーカスセンサーから繰り
    返し出力される焦点検出用信号に基づいてデフォーカス
    量を演算し、このデフォーカス量にしたがって前記撮影
    レンズが所定の合焦状態になるまで焦点調節を行う自動
    焦点調節方法において、 前記撮影レンズが前記所定の合焦状態に達した後、それ
    以後に前記オートフォーカスセンサーから出力された焦
    点検出用信号に基づいて演算されたデフォーカス量の平
    均値が第1の所定値よりも大きく且つ分散が第2の所定
    値よりも小さい場合に、前記撮影レンズの焦点調節を再
    開する ことを特徴とする自動焦点調節方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の自動焦点調節方法にお
    いて、 現在から所定時間前までに前記オートフォーカスセンサ
    ーから出力された焦点検出用信号に基づいて演算された
    デフォーカス量の平均値と分散を演算し、それらの平均
    値と分散によって焦点調節の再開を決定する ことを特徴
    とする自動焦点調節方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の自動焦点調節方法にお
    いて、 前記所定時間を任意に可変とする ことを特徴とする自動
    焦点調節方法。
  9. 【請求項9】 請求項6〜8のいずれかの項に記載の自
    動焦点調節方法において、 前記第2の所定値を、前記撮影レンズが合焦状態に達し
    た後に前記オートフォーカスセンサーから出力される焦
    点検出用信号に基づいて演算されたデフォーカス量の平
    均値に応じて設定する ことを特徴とする自動焦点調節方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項6〜9のいずれかの項に記載の
    自動焦点調節方法において、 前記第2の所定値を、前記撮影レンズが合焦状態に達し
    た後に前記オートフォーカスセンサーから出力される焦
    点検出用信号に基づいて演算されたデフォーカス量の平
    均値の二乗に略比例させる ことを特徴とする自動焦点調
    節方法。
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