JP3499832B2 - コンクリートスラブ構造を持つ構築物及びコンクリートスラブ軽量用埋込材とコンクリートスラブ用基板 - Google Patents

コンクリートスラブ構造を持つ構築物及びコンクリートスラブ軽量用埋込材とコンクリートスラブ用基板

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JP3499832B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリートスラブ
構造を持つ構築物に関し、特に、集合住宅におけるコン
クリートスラブにおいて、軽量化の問題と遮音性能の問
題の双方を合理的に解決することのできるコンクリート
スラブ構造を持つ構築物に関する。また、本発明は、前
記構築物に用いるコンクリートスラブ軽量用埋込材とコ
ンクリートスラブ用基板に関する。
【0002】
【従来の技術】プレキャストコンクリート板(PCa
板)と、その上に定着された軽量埋込材と、現場で打設
されたコンクリートとを少なくとも備え、プレキャスト
コンクリート板を構築予定箇所に所要枚数載架した後、
そこに定着した軽量埋込材が埋設するように現場打ちコ
ンクリートを打設し硬化させて構築されるコンクリート
スラブ構造は構造性能、振動・遮音性能、施工性が高く
評価され、コンクリート系集合住宅のような多層階構築
物の床構造として広く採用されている。
【0003】一例を図11に示すように、例えば発泡ポ
リスチレンのような合成樹脂発泡成形品からなり好まし
くは裏面側に凹陥部を持つ軽量埋込材1をトラス筋2を
備えたプレキャストコンクリート板3上に所定の間隔で
適数定着したコンクリートスラブ用基板Aを、図12に
示すように、躯体の梁B、B間に所要枚数載架し、必要
に応じて設備用配管の施工やスラブ上端筋4の配筋など
を行った後、現場打ちコンクリートCを打設することに
よりコンクリートスラブCSは構築される。このコンク
リートスラブ構造は、プレキャストコンクリート板と軽
量埋込材間の空間に入り込んだ現場打ちコンクリートと
が一体化して小梁としての機能を果たすことから、軽量
でありながら高い剛性が得られ、居室内に小梁を必要と
せず、住戸内の平面計画が自由にできるという長所があ
る。また、高剛性化が図れることから、床衝撃音などに
対して高い遮音性能を示す。
【0004】近年、居住環境全般を従来の基準よりもさ
らに快適なものにレベルアップしたいという要請があ
り、集合住宅における上下階の遮音性能についても、よ
り高いレベルが求められるようになりつつある。その一
つの対策として、図13aに示すように、所定間隔に形
成された凹陥部1bの間に板厚方向に貫通してスリット
1cを形成した軽量埋込材1a(図13bはその裏面図
である)を、プレキャストコンクリート板3上に所定の
間隔に適数定着し、現場打ちコンクリートCを該スリッ
ト1cを通してプレキャストコンクリート板3まで通過
させることにより上下に一体化し、それによりコンクリ
ートスラブの質量を増加させ、かつ、中空部を単位とし
た共振現象を可及的に減少させるようにした軽量埋込材
が提案されている(特許第2601314号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特許第26013
14号公報に開示される構造の軽量埋込材を用いてコン
クリートスラブを構築することにより、集合住宅におけ
る上下階の遮音性能の問題はある程度は改善される。し
かしながら、前記のように軽量埋込材を用いたコンクリ
ートスラブ構造の本来の目的はコンクリートスラブの軽
量化にあり、構築物の床面領域のすべてに上記図13に
示す構造の軽量埋込材を定着する場合には、遮音性能は
向上するとしても、現場打ちコンクリートの量を増加さ
せることから、コンクリートスラブの軽量化という本来
の目的が犠牲とならざるを得ない。
【0006】本発明の目的は、上記のような事情を配慮
してなされたものであり、コンクリートスラブの軽量化
と遮音性能の向上という相反する2つの課題を合理的な
範囲で同時に満足することができるようにしたコンクリ
ートスラブ構造を持つ構築物を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、上記のコンクリートスラブ構
造を持つ構築物を構築するのに好適に用いられるコンク
リートスラブ軽量用埋込材とコンクリートスラブ用基板
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明によるコンクリートスラブ構造を持つ構築物
は、プレキャストコンクリート板と、その上に定着され
た軽量埋込材と、現場で打設されたコンクリートとを少
なくとも備えており、プレキャストコンクリート板を構
築予定箇所に所要枚数載架した後、そこに定着した軽量
埋込材を埋設するように現場打ちコンクリートを打設し
硬化させて構築されるコンクリートスラブ構造を持つ構
築物において、該構築物での床面領域における高い床衝
撃音の発生が予測される領域とそれ以外の領域とでは、
現場打ちコンクリートの量が異なるようにされており、
そこにおいて、前記高い床衝撃音の発生が予測される領
域では現場打ちコンクリートの量をそれ以外の領域にお
けるよりも多くすることにより、当該領域でのコンクリ
ートスラブの平均質量をそれ以外の領域での平均質量よ
りも大きくしていることを特徴とする。
【0008】一般に、集合住宅などの居住空間において
は、床衝撃音が発生しやすい床面領域(例えば、居間、
茶の間、寝室、客室、応接室などの居住室領域)と、床
衝撃音が生じることの少ない床面領域(玄関、台所、便
所、浴室、物置などの非居住領域)とが存在する。そこ
で、本発明によるコンクリートスラブ構造を持つ構築物
では、前記の床衝撃音が発生しやすい床面領域では現場
打ちコンクリートの量をそれ以外の領域におけるよりも
多くして、その領域での平均質量を他の領域よりも大き
くし、それにより高い遮音性能が得られるようにしてい
る。それ以外の領域での現場打ちコンクリートの量は従
来のコンクリートスラブの場合と同様であり、その領域
では軽量化は維持される。それにより、一住戸の床面領
域全体としては、コンクリートスラブの軽量化と上下階
の遮音性能の向上という相反する課題を同時に解決する
ことが可能となる。
【0009】本発明において、所要の床面領域で現場打
ちコンクリートの量を変化させるには、プレキャストコ
ンクリート板に定着される軽量埋込材の配置密度を調整
することによってもよく、軽量埋込材の大きさや形状を
変えることによって行ってもよい。双方を同時に行うよ
うにしてもよい。また、プレキャストコンクリート板を
構築予定箇所に複数枚載架する場合に、前記現場打ちコ
ンクリートの量の変化を、載架した一枚のプレキャスト
コンクリート板を単位として行うようにしてもよく、一
枚のプレキャストコンクリート板上においてコンクリー
ト量の多い部分と少ない部分とを部分的に形成するよう
にしてもよい。居住空間の床面領域が一枚のプレキャス
トコンクリート板で形成されるような構築物の場合に
は、当然に後者の態様がとられる。居住空間の床面領域
が多数枚のプレキャストコンクリート板を載架して形成
される構築物の場合には、前者と後者の双方の態様を同
時に採用することができ、それにより、上記目的をより
合理的に解決したコンクリートスラブ構造を持つ構築物
が得られる。
【0010】同じ形状の軽量埋込材を用いる場合には、
配置密度を変えることにより、当該領域での現場打ちコ
ンクリートの量を変えることができる。配置密度が同じ
であっても、軽量埋込材の大きさや形状を変えることに
より当該領域での現場打ちコンクリートの量を変えるこ
とができる。例えば、後者において、高い床衝撃音の発
生が予測される領域に配置される第1の軽量埋込材とそ
れ以外の領域に配置される第2の軽量埋込材を共に同じ
水平断面積を持つ箱形形状のものとし、その高さを、第
2の軽量埋込材よりも第1の軽量埋込材を低いものとす
ることにより、その高さの差に応じた量だけ、前記現場
打ちコンクリートの量に変化をもたらすことができる。
高さの変化に加えて、あるいは、同じ高さの軽量埋込材
であっても、前記第1の軽量埋込材の上面に窪みや貫通
孔を設けることにより、その窪みや貫通孔に応じた量だ
け、第2の軽量埋込材が定着されている領域よりも前記
現場打ちコンクリートの量を増加させることができる。
当然に、前記第1の軽量埋込材と第2の軽量埋込材とに
異なった断面形状(例えば、矩形断面と円形断面)を与
えることによっても、現場打ちコンクリートの量に変化
をもたらすことが可能である。上記のような手段は、単
独で採用することもでき、複数の手段を組み合わせて採
用することもできる。
【0011】上記した異なった断面形状を持つ軽量埋込
材としては、種々のものが考えられる。例えば、最上端
が最小面積であり、下方に向けて次第にその水平方向の
断面積が広がっていく外観形状を持つ第1の領域を少な
くとも備え、該第1の領域の外観形状がほぼ半球形状又
はお椀状又はほぼ多角錐形状のものであるような軽量埋
込材は、好適である。
【0012】上記形状の軽量埋込材の場合には、当該軽
量埋込材の箇所に打設される現場打ちコンクリートの量
が従来の表面が平坦で矩形・平板状をなす箱形状の軽量
埋込材が配置されている箇所よりも大きくなり、その領
域での質量が増大することによる遮音性能の向上に加え
て、コンクリートスラブ中空部(軽量埋込材が位置する
部分)の上部コンクリートシェル部分に床衝撃を受けて
生じる振動は、軽量埋込材上表面の上部コンクリートシ
ェル部分の曲面に沿って逸散減衰し、該コンクリートシ
ェル部分に生じる撓みを小さくさせることから、結果と
して、共振の発生そのものが抑制されて遮音性能がさら
に向上するという効果も同時にもたらされる。
【0013】本発明によるコンクリートスラブ構造を持
つ構築物の他の態様では、玄関となる床部分、あるい
は、浴室、便所、洗面化粧室など配水管を横引いて設置
することが必要となる床部分は、大きな床ふところを必
要とする場所であることから、その領域には軽量埋込材
を定着しないようにする。これにより、浴室、便所、洗
面化粧室などなどにおいて、結果的に住宅の床仕上面を
平滑なものとすることができ、高齢化社会の到来を迎え
て、高齢者の安全又は車椅子の利用の便のために住宅の
床仕上面の高低差を解消すべきという要望に答えること
ができる。
【0014】上記のコンクリートスラブ構造を持つ構築
物の具体的な態様において、コンクリートスラブの厚み
は250mm〜350mm程度であり、プレキャストコ
ンクリート板の厚みは60mm〜100mm程度であ
り、そこにおいて、前記高い床衝撃音の発生が予測され
る領域に配置される第1の軽量埋込材の厚みは50mm
〜180mm程度とされ、それ以外の領域に配置される
第2の軽量埋込材の厚みは70mm〜200mm程度と
される。実験によれば、上記具体的態様のコンクリート
スラブ構造を持つ構築物において、一住戸の床面領域全
体として、コンクリートスラブの軽量化と上下階の遮音
性能の問題との双方を合理的な範囲で同時に満足するこ
とができた。
【0015】なお、本発明において、軽量埋込材の素材
としては、軽量でありまた打設されるコンクリートによ
って変形などしないことを条件に任意のものを用いうる
が、発泡ポリスチレンのような合成樹脂発泡成形品が最
も好適に用いられる。他にスチレン系樹脂やポリオレフ
ィン系樹脂、硬質ウレタン樹脂、フェノール樹脂やポリ
イソチアネート樹脂、エポキシ樹脂などの発泡体など、
もしくは、これらの樹脂を適宜混合した発泡体を使用す
ることができる。発泡方法は任意であり、特にビーズ型
内発泡成形が好適に採用されるが、使用する合成樹脂材
料に応じて適宜選択すればよい。
【0016】スチレン樹脂としては、スチレン、メチル
スチレン、ジメチルスチレンなどのスチレン系ビニルモ
ノマーを主構成単位とする重合体であってよく、スチレ
ン系樹脂材料としては、スチレン系モノマーを50重量
%以上含有する共重合体で構成され、スチレン系モノマ
ーと共重合化し得るモノマーとしてはアクリル酸、メタ
クリル酸、もしくはこれらのエステル、アクリロニトリ
ル、メタクリルニトリル、無水マレイン酸などが挙げら
れる。
【0017】ポリオレフィン系樹脂としては、高密度ポ
リエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−カルボン酸エステル共重合体、
エチレン−カルボン酸金属塩共重合体、結晶性ポリプロ
ピレンホモポリマー、結晶性プロピレン−エチレン共重
合体、結晶性プロピレン−エチレン−ジエン3元共重合
体などを挙げることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の好ましい実施の形態を説明する。図1は集合住宅の間
取りの一例を示す平面図であり、図2はそのスラブ素面
図であって、現場打ちコンクリートCを打設する前の状
態を示している。先に図12に基づいて説明したよう
に、躯体の梁(図1、図2には示されない)間にコンク
リートスラブ用基板Aが所要枚数(この例では、図2に
示すように5枚、A1〜A5)載架され、その上に、現
場打ちコンクリートが打設されてコンクリートスラブ構
造とされた後、図1に示すような間取りで居住空間が構
築される。
【0019】図1に示す例では、居間兼食事室と和室と
がバルコニー側にあり、その内側に洋室1と台所があ
り、さらにその内側(共同廊下側)に洋室2と浴室、洗
面脱衣室、玄関などが配置されている。上記のような居
住空間において、居間兼食事室、洋室、和室などの居住
室は、子供の飛び跳ね、走り回る音などにより、通常の
生活状態において高い床衝撃音の発生が予測される床面
領域ということができ、一方、台所、浴室、洗面脱衣
室、玄関などの非居住室は、居間兼食事室、洋室、和室
などと比較して、高い床衝撃音が生じにくい床面領域と
いうことができる。
【0020】そこで、本発明によるコンクリートスラブ
構造を持つ構築物では、前記高い床衝撃音の発生が予測
される領域での現場打ちコンクリートの量を、前記高い
床衝撃音が生じにくい床面領域における現場打ちコンク
リートの量よりも多くするようにして、当該高い床衝撃
音の発生が予測される領域でのコンクリートスラブの平
均質量をそれ以外の領域よりも大きくするような措置が
講じられる。それにより、高い床衝撃音の発生が予測さ
れる領域においては高い遮音性能が得られると共に、床
面領域全体でのコンクリートスラブ構造の軽量化も合理
的な範囲で達成することができる。
【0021】この例において、載架される5枚のコンク
リートスラブ用基板A1〜A5はすべて同じ厚み(厚み
70mm程度)のプレキャストコンクリート板3を持
ち、図2に示すように、その上にトラス筋(図3参照)
と共に、箱形形状をなす多数の軽量埋込材1が等しい密
度でかつ所定の間隔をおいて適宜の手法により定着され
ている。
【0022】ただし、そのうち、前記した居間兼食事室
と和室となる領域に載架されるコンクリートスラブ用基
板A1に定着される軽量埋込材は、すべて厚み50mm
〜80mm程度の薄手の軽量埋込材(第1の軽量埋込材
1A:ハッチングで示される)とされ、残りのコンクリ
ートスラブ用基板A2〜A5に定着される軽量埋込材で
は、洋室1と洋室2となる領域及びその近傍に位置する
こととなる埋込材は、前記厚みが50mm〜80mm程
度の第1の軽量埋込材1A(ハッチングで示される)と
されるが、他の領域(台所、浴室、洗面脱衣室、玄関な
どとなる非居住室部分)に位置することとなる埋込材は
厚みが90mm〜100mm程度の厚手の軽量埋込材
(第2の軽量埋込材1B)とされる。
【0023】図3は、図2におけるIII−III線に
沿った断面を示しており、コンクリートスラブ用基板A
2において、同じプレキャストコンクリート板3の上
に、高さの低い薄手の第1の軽量埋込材1Aと高さの高
い厚手の第2の軽量埋込材1Bとの双方が定着されてい
ることが示される。
【0024】施工に当たっては、コンクリートスラブ用
基板A1〜A5を躯体上に載架した後、その上にスラブ
上端筋の配筋などを行い、現場打ちコンクリートCを打
設する。それにより、この例では厚さ250mm程度の
コンクリートスラブCSが構築される。第1の軽量埋込
材1Aと第2の軽量埋込材1Bとでは厚み(高さ)が違
うので、図3に示されるように、その上に形成される現
場打ちコンクリートCの厚みも異なり、第1の軽量埋込
材1Aの上では約100mm〜130mm,第2の軽量
埋込材1Bの上では約80mm〜90mmとなる。それ
により、前記高い床衝撃音の発生が予測される領域(第
1の軽量埋込材1Aが定着されている領域)でのコンク
リートスラブの平均質量は、それ以外の領域(第2の軽
量埋込材1Bが定着されている領域)での平均質量より
も大きくなり、その結果、高い床衝撃音の発生が予測さ
れる領域においては、より高い遮音性能が得られるよう
になる。一方、高い床衝撃音が生じにくい床面領域にお
いては、コンクリートスラブの平均質量が相対的に小さ
いことから、床面領域全体では、コンクリートスラブ構
造の軽量化も合理的な範囲で達成される。
【0025】図4及び図5は、本発明によるコンクリー
トスラブ構造を持つ構築物の他の実施の形態を示してお
り、図4は間取りを示す平面図であり、図5はそのスラ
ブ素面図である。この例では、和室1とダイニングとが
バルコニー側にあり、その内側に浴室、洗面脱衣室、キ
ッチンがあり、さらにその内側(共同廊下側)に洋室
1、洋室2、玄関などが配置されている。この居住空間
において、バルコニー側である和室1とダイニング及び
共同廊下側の洋室1と洋室2などの居住室は、通常の生
活状態において高い床衝撃音の発生が予測される床面領
域ということができ、一方、中央部に位置する浴室、洗
面脱衣室、キッチンなどの非居住室は、比較して高い床
衝撃音が生じにくい床面領域ということができる。
【0026】そこで、この実施の形態では、図5に示す
ように、載架される5枚のコンクリートスラブ用基板A
1〜A5のうち、前記和室1とダイニングになる領域に
載架されるコンクリートスラブ用基板A1及びA2、及
び共同廊下側の洋室1と洋室2になる領域に載架される
コンクリートスラブ用基板A5にそれぞれ定着される軽
量埋込材は、すべて薄手の第1の軽量埋込材1A(ハッ
チングで示される)とされる。また、浴室、洗面脱衣
室、キッチンになる領域に載架されるコンクリートスラ
ブ用基板A3に定着される軽量埋込材はすべて厚手の第
2の軽量埋込材1Bとされる。そして、洋室1と洋室2
となる領域と浴室、洗面脱衣室、キッチンとなる領域の
双方にまたがって載架されるコンクリートスラブ用基板
A4では、薄手の第1の軽量埋込材1A(ハッチングで
示される)と厚手の第2の軽量埋込材1Bとの双方が定
着される。この場合でも、一住戸の床面領域全体として
は、コンクリートスラブの軽量化と上下階の遮音性能の
向上という相反する課題を同時に解決している。
【0027】なお、図示しないが、上記いずれの実施の
形態においても、玄関となる床部分や、浴室、便所、洗
面脱衣室など配水管を横引いて設置することが必要とな
る床部分は、大きな床ふところを必要とする場所である
ことから、その領域には軽量埋込材そのものを配置しな
いで現場打ちコンクリートを打設して、スラブ厚を薄く
するようにしてもよい。浴室、便所、洗面脱衣室などに
おいては、この薄くされた部分に所要の配管などを行う
ことにより、住戸の床仕上面を平滑なものとすることが
でき、高齢者の安全又は車椅子の利用の便のために住宅
の床仕上面の高低差を解消することができる。
【0028】上記の説明では、現場打ちコンクリートの
量を床面の特定の領域で変化させてコンクリートスラブ
の平均質量を変える手段として、厚み(高さ)が2段階
に異なる2種の軽量埋込材(第1の軽量埋込材1Aと第
2の軽量埋込材1B)を用いることとしたが、部分的に
現場打ちコンクリートの量を変化させる手段は、他にも
多く存在する。また、変化は2段階に限らず、3段階、
4段階など多段階であってもよい。多段階とすることに
より、遮音性能を向上させる課題とコンクリートスラブ
を軽量化するという相反する課題をより合理的に解決す
ることが可能となる。
【0029】部分的に現場打ちコンクリートの量を変化
させるには、図2あるいは図5に示すコンクリートスラ
ブ用基板の場合のように、厚みの異なる軽量埋込材を用
いるのではなく、図示しないが、同じ厚みのものを用
い、現場打ちコンクリートの量を大きくしたい領域にお
いて、定着される軽量埋込材を部分的に除去するなど、
定着される軽量埋込材の配置密度を変えることによって
行ってもよい。
【0030】また、図6に示すように、高い床衝撃音の
発生が予測される領域に配置される第1の軽量埋込材1
Aとして、上面に窪み10を備えたものを用いてもよ
い。図7に示すように、第1の軽量埋込材1Aの前記上
面窪み10に現場打ちコンクリートCが入り込み、その
分、表面が平坦な第2の軽量埋込材1Bの領域よりも、
現場打ちコンクリートの量が増大する。なお、図7に示
す例において、第1の軽量埋込材1Aの高さを表面が平
坦な第2の軽量埋込材1Bの高さよりも低くしておくこ
とにより、さらに、現場打ちコンクリートの量に変化を
持たせることができる。
【0031】本発明において、高い床衝撃音の発生が予
測される領域に配置される第1の軽量埋込材とそれ以外
の領域に配置される第2の軽量埋込材とは、結果とし
て、打設される現場打ちコンクリートの量が、第1の軽
量埋込材が定着されている領域と第2の軽量埋込材が定
着されている領域とで違いが出るような形状であればよ
く、例えば、第2の軽量埋込材が矩形状であり表面が平
坦なものと仮定する場合に、第1の軽量埋込材として、
例えば図8a〜d、図9a〜f、図10a,bに示すよ
うに種々のものをあげることができる。
【0032】図8aの軽量埋込材1Aは前記図6に示し
たもの同様のものであるが、上面に窪み10に加えて、
それに直交する第2の窪み10Aがさらに形成されてい
る。第2の窪み10Aの容積だけさらに現場打ちコンク
リートの量を増加することができる。図8bは垂直断面
が矩形ではなく楕円とされている。この場合には、高さ
及び横幅が同じであっても、矩形断面のものと比較して
断面積が減少する分、現場打ちコンクリートの量を増加
させることができる。垂直断面が円形の場合も同様とな
る。
【0033】図8cのものは、垂直断面は矩形状である
が、厚み方向に適数の貫通孔20を備えている。該貫通
孔20に現場打ちコンクリートが入り込む分、現場打ち
コンクリートの量を増加させることができる。図8dの
ものは、垂直断面が多角形状となっており、この場合
も、垂直断面が楕円又は円である場合と同様に、高さ及
び横幅が同じであっても、矩形断面のものと比較して断
面積が減少する分、現場打ちコンクリートの量を増加さ
せることができる。
【0034】さらに、前記図8dに示す軽量埋込材1
A、あるいは、図9,図10に示す軽量埋込材1Aのよ
うに、最上端が最小面積であり、下方に向けて次第にそ
の水平方向の断面積が広がっていく外観形状を持つ領域
を少なくとも備えている軽量埋込材の場合には、打設さ
れる現場打ちコンクリートの量が従来の表面が平坦で矩
形・平板状をなす埋込材が配置されている箇所よりも多
くなりその領域での質量が増大することによる遮音性能
の向上に加えて、コンクリートスラブ中空部(当該軽量
埋込材が位置する部分)の上部コンクリートシェル部分
に床衝撃を受けて生じる振動は、軽量埋込材上表面の上
部コンクリートシェル部分の曲面に沿って逸散減衰し、
該コンクリートシェル部分に生じる撓みを小さくさせる
ことから、結果として、共振の発生そのものが抑制され
遮音性能がさらに向上するという効果ももたらされる。
【0035】図9aのものは球の形状であり、最上端が
最小面積であり、下方に向けて次第にその水平方向の断
面積が広がっていく外観形状を持つ第1の領域と、該第
1の領域の下方に、下方に向けて次第にその水平方向の
断面積が小さくなる外観形状を持つ第2の領域とを備え
ている。図9bのものは、図9aにものに上下方向の貫
通孔20と、該貫通孔20に連通しかつ側方に開放した
底部凹溝30とをさらに形成したものであり、貫通孔2
0及び底部凹溝30に打設したコンクリートが流れ込む
ことにより、現場打ちコンクリートの量はさらに増加す
る。図9cのものはお椀を伏せた半球状の外観形状を有
しており、やはり、上下方向の貫通孔20と、該貫通孔
20に連通しかつ側方に開放した底部凹溝30とを有し
ている。図9bのものと同じような作用効果を奏するこ
とができる。
【0036】図9dのものはかまぼこ型、図9eのもの
はラグビーのボール型、図9fのものは角錐(ピラミッ
ド型)である。これらの形状のものも、最上端が最小面
積であり、下方に向けて次第にその水平方向の断面積が
広がっていく外観形状を持つ第1の領域を少なくとも備
えており、共振の発生が抑制され遮音性能がさらに向上
する効果がもたらされる。
【0037】図10aのものは、四角錐である前記第1
の領域の下方に水平方向の断面積が不変である第3の領
域を角柱としてさらに備えている。図10bのものは、
球欠あるいは球分の周囲の一部を垂直面で切除した形状
である。その他、図示しないが、円錐体であってもよ
い。さらには、上記した形態のものを横方向に複数個連
続させた形状のものであってもよい。いずれのものも、
コンクリートスラブを構築するときに、上記した質量増
加による効果と、共振の発生抑制効果との双方による遮
音性能の向上がもたらされることは明らかである。
【0038】
【発明の効果】以上の説明からわかるように、本発明に
よれば、集合住宅におけるコンクリートスラブにおい
て、軽量化の問題と遮音性能の問題の双方を簡単な手法
により合理的に解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコンクリートスラブ構造を持つ構
築物の一例としての集合住宅の間取りを示す平面図。
【図2】図1に示す間取り図のスラブ素面図であり、本
発明に基づく異なった形態のコンクリートスラブ用基板
が示される。
【図3】本発明に基づくコンクリートスラブ用基板を説
明する図であり、図2でのIII−III線による断面
が示される。
【図4】本発明によるコンクリートスラブ構造を持つ構
築物の他の例としての集合住宅の間取りを示す平面図。
【図5】図4に示す間取り図のスラブ素面図であり、本
発明に基づくさらに異なった形態のコンクリートスラブ
用基板が示される。
【図6】本発明に用いられる軽量埋込材の一例を説明す
る斜視図。
【図7】図6に示す軽量埋込材を本発明に基づくコンク
リートスラブ用基板に用いた例を部分断面により示す
図。
【図8】本発明に用いられる軽量埋込材のさらに他の例
を説明する斜視図。
【図9】本発明に用いられる軽量埋込材のさらに他の例
を説明する斜視図。
【図10】本発明に用いられる軽量埋込材のさらに他の
例を説明する斜視図。
【図11】従来のコンクリートスラブ用基板を示す鳥瞰
図。
【図12】従来のコンクリートスラブ用基板を用いたコ
ンクリートスラブ構造及び構築物の一例を示す図。
【図13】図13aは従来の軽量埋込材を用いたコンク
リートスラブ構造を断面により説明する図であり、図1
3bは用いる軽量埋込材の底面図である。
【符号の説明】
A…コンクリートスラブ用基板、C…現場打ちコンクリ
ート、3…プレキャストコンクリート板(PCa板)、
1…軽量埋込材、1A…第1の軽量埋込材、1B…第2
の軽量埋込材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/82 E04B 5/32 E04B 5/38 E04B 5/43

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレキャストコンクリート板と、その上
    に定着された軽量埋込材と、現場で打設されたコンクリ
    ートとを少なくとも備えており、プレキャストコンクリ
    ート板を構築予定箇所に所要枚数載架した後、そこに定
    着した軽量埋込材が埋設するように現場打ちコンクリー
    トを打設し硬化させて構築されるコンクリートスラブ構
    造を持つ構築物であり、そこにおいて、高い床衝撃音の
    発生が予測される領域での現場打ちコンクリートの量を
    それ以外の領域におけるよりも多くして、当該領域での
    コンクリートスラブの平均質量をそれ以外の領域での平
    均質量よりも大きくしているコンクリートスラブ構造を
    持つ構築物であって、 前記高い床衝撃音の発生が予測される領域に配置される
    埋め込み材を第1の軽量埋込材とし、それ以外の領域に
    配置される埋め込み材を第2の軽量埋込材としたとき
    に、その高さが、第2の軽量埋込材よりも第1の軽量埋
    込材が低くされていることが、前記現場打ちコンクリー
    トの量の変化をもたらす一つの要因となっていることを
    特徴とするコンクリートスラブ構造を持つ構築物。
  2. 【請求項2】 プレキャストコンクリート板と、その上
    に定着された軽量埋込材と、現場で打設されたコンクリ
    ートとを少なくとも備えており、プレキャストコンクリ
    ート板を構築予定箇所に所要枚数載架した後、そこに定
    着した軽量埋込材が埋設するように現場打ちコンクリー
    トを打設し硬化させて構築されるコンクリートスラブ構
    造を持つ構築物であり、そこにおいて、高い床衝撃音の
    発生が予測される領域での現場打ちコンクリートの量を
    それ以外の領域におけるよりも多くして、当該領域での
    コンクリートスラブの平均質量をそれ以外の領域での平
    均質量よりも大きくしているコンクリートスラブ構造を
    持つ構築物であって、 前記高い床衝撃音の発生が予測される領域に配置される
    埋め込み材を第1の軽量埋込材とし、それ以外の領域に
    配置される埋め込み材を第2の軽量埋込材としたとき
    に、第1の軽量埋込材は上面に窪みを備えており、該窪
    みが前記現場打ちコンクリートの量の変化をもたらす一
    つの要因となっていることを特徴とするコンクリートス
    ラブ構造を持つ構築物。
  3. 【請求項3】 プレキャストコンクリート板と、その上
    に定着された軽量埋込材と、現場で打設されたコンクリ
    ートとを少なくとも備えており、プレキャストコンクリ
    ート板を構築予定箇所に所要枚数載架した後、そこに定
    着した軽量埋込材が埋設するように現場打ちコンクリー
    トを打設し硬化させて構築されるコンクリートスラブ構
    造を持つ構築物であり、そこにおいて、高い床衝撃音の
    発生が予測される領域での現場打ちコンクリートの量を
    それ以外の領域におけるよりも多くして、当該領域での
    コンクリートスラブの平均質量をそれ以外の領域での平
    均質量よりも大きくしているコンクリートスラブ構造を
    持つ構築物であって、 前記高い床衝撃音の発生が予測される領域に配置される
    埋め込み材を第1の軽量埋込材とし、それ以外の領域に
    配置される埋め込み材を第2の軽量埋込材としたとき
    に、第1の軽量埋込材と第2の軽量埋込材とは異なった
    垂直断面形状を有するものであり、該垂直断面形状の違
    いが前記現場打ちコンクリートの量の変化をもたらす一
    つの要因となっていることを特徴とするコンクリートス
    ラブ構造を持つ構築物。
  4. 【請求項4】 異なった垂直断面形状を有する軽量埋込
    材として、最上端が最小面積であり、下方に向けて次第
    にその水平方向の断面積が広がっていく外観形状を持つ
    領域を少なくとも備えた軽量埋込材を用いることを特徴
    とする請求項3記載のコンクリートスラブ構造を持つ構
    築物。
  5. 【請求項5】 コンクリートスラブの厚みが250mm
    〜350mmであり、プレキャストコンクリート板の厚
    みが60mm〜100mmであり、第1の軽量埋込材と
    第2の軽量埋込材は共に箱形形状のものであり、第1の
    軽量埋込材の厚みが50mm〜180mmであり、第2
    の軽量埋込材の厚みが70mm〜200mmであること
    を特徴とする請求項1または2に記載のコンクリートス
    ラブ構造を持つ構築物。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5いずれか記載のコンク
    リートスラブ構造を同一階に占める各住戸のコンクリー
    トスラブ構造として持つことを特徴とする多層階構築
    物。
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