JP3499827B2 - 脱線検出装置 - Google Patents

脱線検出装置

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JP3499827B2
JP3499827B2 JP2001006640A JP2001006640A JP3499827B2 JP 3499827 B2 JP3499827 B2 JP 3499827B2 JP 2001006640 A JP2001006640 A JP 2001006640A JP 2001006640 A JP2001006640 A JP 2001006640A JP 3499827 B2 JP3499827 B2 JP 3499827B2
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Tokyu Car Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軌道上を走行する
鉄道車両の脱線を検出する脱線検出装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、軌道上を走行する鉄道車両におい
て車両の脱線検出は、車両に乗車している乗務員が異常
振動を感じ、非常停止操作を行うなどした後、乗務員が
車両の状態を確認することにより行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな車両脱線の検出手法では、中間車両など乗車員が乗
車していない車両では脱線検出が遅れるという問題があ
る。また、車両の円滑な運行の妨げにならないように、
非脱線時における誤検出をできるだけ無くし、適切に脱
線検出を行うことが望ましい。
【0004】そこで本発明は、このような技術課題を解
決するためになされたものであって、迅速かつ適切な脱
線の検出が行える脱線検出装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
脱線検出装置は、軌道上を走行する鉄道車両の脱線を検
出する装置であって、車両の車体に設置され車体に加わ
る加速度を検出する加速度検出手段と、加速度検出手段
の出力信号から特定周波数帯の信号を抽出する信号抽出
手段と、特定周波数帯の信号を所定時間ごとに繰り返し
て積分し所定時間ごとに車両振動に応じた積分値を取得
する積分手段と、積分手段により積分された積分値と所
定時間前の積分値との差が所定値を超えたことに基づい
て車両の脱線を判定する判定手段とを備えたことを特徴
とする。
【0006】また本発明に係る脱線検出装置は、信号抽
出手段により抽出される特定周波数帯の信号を一定時間
ごとにサンプリングするサンプリング手段を備え、前述
の積分手段がサンプリング手段によりサンプリングされ
た特定周波数帯の信号を積分することを特徴とする。
【0007】また本発明に係る脱線検出装置は、加速度
検出手段の出力信号を一定時間ごとにサンプリングする
サンプリング手段を備え、前述の信号抽出手段がサンプ
リング手段によりサンプリングされた加速度検出手段の
出力信号から特定周波数帯の信号を抽出することを特徴
とする。
【0008】これらの発明によれば、鉄道車両の脱線時
に生ずる加速度に基づいて脱線判定を行うため、車両の
脱線を迅速に検出することが可能である。また、その
際、車体の加速度信号を積分し、現在の積分値とその前
の積分値を比較することにより、車体に生ずる振動の増
加を相対的に検出できるため、車両速度や軌道状態など
の相違にかかわらず、適切に車両の脱線検出が可能であ
る。例えば、車両速度が増加したとき又は軌道状態が悪
い区間に入ったときに車両に生ずる振動が増加するが、
その場合でも、脱線検出が適切に行える。
【0009】また本発明に係る脱線検出装置は、前述の
判定手段が所定値を車両の車速に応じて変化させること
を特徴とする。
【0010】この発明によれば、脱線判定の基準となる
値を車速に応じて変化させるため、非脱線時における誤
検出の防止及び脱線時における確実な脱線検出が可能と
なり、より適切な脱線検出が実現できる。
【0011】また本発明に係る脱線検出装置は、車両の
軌道上の位置を検出する位置検出手段とを備え、前述の
判定手段が軌道上の位置ごとに設定された所定値を用い
て車両の脱線判定を行うことを特徴とする。
【0012】この発明によれば、脱線判定の基準となる
値を車両の走行位置に応じて設定を変えるため、軌道状
況に応じたより適切な脱線検出が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明にお
いて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
【0014】(第一実施形態)図1に本実施形態に係る
脱線検出装置の構成図を示す。図2に本実施形態に係る
脱線検出装置における構成部品の配置の説明図を示す。
【0015】図1に示すように、脱線検出装置1は、装
置全体の制御を行う制御器2を備えている。制御器2
は、CPU、ROM、RAMを含むコンピュータを主体
として構成されている。ROMには、脱線検出処理ルー
チンを含む各種制御ルーチンが記憶されている。
【0016】また、脱線検出装置1には、加速度センサ
3が設けられている。加速度センサ3は、車両10の車
体10a(図2参照)に設置され車体10aに加わる加
速度を検出する加速度検出手段であり、車体10aに加
わる加速度に応じて加速度信号を出力する。加速度セン
サ3により車体10aの加速度を計測することにより、
車両10の脱線により生ずる振動を検出することが可能
となる。加速度センサ3としては、少なくとも車体10
aの上下方向の加速度を検出できるものが用いられる。
【0017】脱線検出装置1には、バンドパスフィルタ
4が設けられている。バンドパスフィルタ4は、加速度
センサ3の出力側に接続され、加速度センサ3の出力信
号を入力する。このバンドパスフィルタ4は、加速度セ
ンサ3の出力信号から特定周波数帯の信号を抽出する信
号抽出手段であり、例えばアナログフィルタが用いられ
る。ここで、特定周波数帯は、例えば6〜20Hzとさ
れる。
【0018】このバンドパスフィルタ4により加速度信
号のうち特定周波数帯の成分を抽出することにより、脱
線判定に不要なノイズの低減が図れ、脱線により生ずる
加速度に基づきより正確に脱線判定を行うことが可能と
なる。
【0019】脱線検出装置1には、速度センサ5が設け
られている。速度センサ5は、車両10に設置され車両
10の走行速度を検出する速度検出手段である。この速
度センサ5としては、例えば車両10の車軸に取り付け
られ車速に応じて周波数が変化する速度発電機が用いら
れる。
【0020】脱線検出装置1には、位置検出器6が設け
られている。位置検出器6は、車両10に設置され車両
10の走行位置を検出する位置検出手段である。位置検
出器6としては、例えば軌道20側から発せられる信号
を受信するトランスポンダアンテナが用いられる。
【0021】なお、車両10の位置検出手段としては、
前述の位置検出器6のほか、ATC(Automatic Train
Control)信号などを用いて位置検出するものであって
もよい。
【0022】制御器2には、バンドパスフィルタ4から
出力される特定周波数の加速度信号、速度センサ5から
出力される速度信号及び位置検出器6から出力される車
両位置信号がそれぞれ入力される。そして、制御器2
は、これらの信号に基づいて脱線検出処理を行い、その
脱線検出処理の結果を車両走行制御装置11に出力す
る。
【0023】車両走行制御装置11は、車両全体の走行
制御を行う装置であり、非常停止回路などを備えてい
る。脱線検出装置1の脱線検出処理により脱線している
と判断されたときには非常停止回路が作動し、車両を緊
急停車させる。また、車両走行制御装置11にはモニタ
などの表示部12が接続されている。この表示部12
は、脱線検出装置1の脱線検出処理の結果に応じて車両
10の脱線か否かの状態などを表示する。
【0024】図2に示すように、脱線検出装置1は、軌
道のレール20の上を走行する鉄道車両である車両10
の車体10aに設置されている。車両10は、車体10
aと、輪軸、台車などからなる走行装置10bを備えて
構成されている。
【0025】脱線検出装置1は、筐体9を備えており、
この筐体9内に制御器2、加速度センサ3、バンドパス
フィルタ4(図1参照)などが収容されている。このよ
うに、脱線検出装置1の制御器2、加速度センサ3、バ
ンドパスフィルタ4などを車体10aに設置することが
望ましい。
【0026】例えば、制御器2、加速度センサ3、バン
ドパスフィルタ4などを走行装置10bに設置すると、
通常走行時の振動の激しいため、故障の原因となりやす
く、その振動に耐え得る構造とした場合には装置のコス
トアップを招くこととなる。一方、制御器2、加速度セ
ンサ3、バンドパスフィルタ4などを車体10aに設置
することにより、装置の故障発生を低減でき、振動対策
も容易となる。
【0027】なお、加速度センサ3は、筐体9内に収容
せず、筐体9外に設置してもよい。この場合、加速度セ
ンサ3を同一の車体10aに複数設置してもよい。複数
設置することにより、より確実な脱線検出が可能とな
る。
【0028】速度センサ5は、車両10の車軸に設置さ
れ、位置検出器6は車両10の底部に設置される。
【0029】図3に車両全体の説明図を示す。
【0030】本図に示すように、車両10は、複数連結
されて走行する。各車両10にそれぞれ脱線検出装置1
を設置することが望ましい。この場合、各車両10の脱
線を正確、かつ、迅速に検出することが可能となる。各
脱線検出装置1は、最前及び最後の車両10に設置され
る車両走行制御装置11に接続されている。
【0031】なお、図3では、車両10ごとに脱線検出
装置1を設置しているが、本発明に係る脱線検出装置は
このようなものに限られるものではなく、脱線検出装置
1における制御器2などの本体部分を車両編成に1台又
は数台設置し、加速度センサ3を各車両10ごとに設置
する場合であってもよい。この場合、制御器2などの設
置数が低減でき、脱線検出装置1の低コスト化が図れ
る。
【0032】次に本実施形態に係る脱線検出装置の動作
を説明する。
【0033】図4に本実施形態に係る脱線検出装置の動
作についてのフローチャートを示す。本図のS10に示
すように、脱線検出装置1の制御器2の初期化が行われ
る。この初期化により、制御器2のRAMの格納デー
タ、例えば後述する脱線判定回数JMなどがリセットさ
れる。
【0034】そして、S12に移行し、予め制御器2に
設定された所定時間、即ち積分時間のカウンタが起動す
る。積分時間としては、加速度信号のサンプリング周期
に応じて設定され、例えば、1secとされる。この積
分時間ごとに繰り返し加速度の積分値が得られることと
なる。
【0035】次いで、S14に移行し、加速度Gの読み
込みが行われる。加速度Gの読み込みは、バンドパスフ
ィルタ4により抽出された特定周波数帯の加速度信号に
基づいて行われる。
【0036】そして、S16に移行し、加速度Gのサン
プリングが行われる。加速度Gのサンプリングは、一定
のサンプリング周期で加速度信号をAD変換(アナログ
−デジタル変換)する処理である。サンプリング周期
は、例えば10msとされる。この場合には1secの
積分時間において100の加速度データが得られる。
【0037】そして、S18に移行し加速度Gの絶対値
化が行われ、S20に移行し加速度Gの積分が行われ
る。加速度の積分により、絶対値化された加速度信号a
bsGが順次積算され、その積算値として積分値IG
(i)が算出される。
【0038】そして、S22に移行し、積分時間のカウ
ンタがオーバータイムとなったか否かが判定される。カ
ウンタがオーバータイムとなっていないと判定されたと
きには、S14に戻る。一方、カウンタがオーバータイ
ムとなったと判定されたときには、S24に移行する。
このカウンタがオーバータイムとなったときに、一定の
積分時間における加速度信号の積分値IG(i)が得ら
れることなる。
【0039】図5に示すように、S14にて読み込まれ
る加速度信号は、車体10aの振動に応じ一定値に対し
て上下する信号である。この加速度信号をサンプリング
し絶対値化した後、積分時間において積分することによ
り、積分時間ごとに車両振動に応じた積分値を得ること
ができる。なお、図5において、各横軸は時間tであ
る。
【0040】そして、図4のS24に移行し、現在の加
速度の積分値IG(i)とn回前の積分値IG(i−
n)との差が所定値αを超えているか否か、即ち現在の
加速度の積分値IG(i)がn回前の積分値IG(i−
n)と所定値αを加算した値より大きいか否かが判定さ
れる。
【0041】所定値αは、制御器2により設定される値
であり、例えば通常走行や脱線走行の加速度データを分
析して設定される。
【0042】この所定値αは、車両10の走行速度、走
行位置の一方又はその双方に応じて設定変更することが
望ましい。走行速度、走行位置に応じて所定値αを設定
変更することにより、より正確な脱線検出が可能とな
る。
【0043】例えば、通常走行や脱線走行の加速度デー
タから予め車速ごとにしきい値となる所定値αを設定す
ることより、車速の相違により加速度が変動することに
対応でき、より適正な脱線検出が行える。また、走行位
置ごとに所定値αを設定することにより、軌道狂いなど
の影響で振動が大きい区間などでも、より適正な脱線検
出が行える。
【0044】S24にて、現在の加速度の積分値IG
(i)がn回前の積分値IG(i−n)と所定値αを加
算した値より大きくないと判定されたときには、S28
に移行する。一方、S24にて、現在の加速度の積分値
IG(i)がn回前の積分値IG(i−n)と所定値α
を加算した値より大きいと判定されたときには、S26
に移行し、脱線カウント値JMが1加算される。
【0045】そして、S28に移行し、積分データのカ
ウント値nが1加算される。次いで、S30に移行し、
カウント値nが所定の値Aであるか否かが判定される。
Aは、制御器2により設定される整数値であり、検出精
度及び検出速度などを考慮して設定され、例えば1〜3
の値が設定される。
【0046】図6に示すように、Aを3に設定した場合
には、現在の積分値(0.00〜0.99秒前の積分
値)と1〜3回前の積分値(1.00〜1.99秒前の
積分値、2.00〜2.99秒前の積分値、3.00〜
3.99秒前の積分値)とがそれぞれ比較され、それら
の比較結果に基づいて脱線検出を行われることとなる。
【0047】この値Aも、前述の所定値αと同様に、車
両10の走行速度、走行位置の一方又はその双方に応じ
て設定変更することが望ましい。走行速度、走行位置に
応じて値Aを設定変更することにより、適切な脱線検出
が可能となる。
【0048】S30にてカウント値nが所定の値Aでな
いと判定されたときには、S24に戻る。一方、S30
にてカウント値nが所定の値Aであると判定されたとき
には、所定の脱線カウント値JMが得られ、S32に移
行する。
【0049】S32では、脱線カウント値JMが所定回
数である設定値JMdefaultより大きいか否かが判定さ
れる。この設定値JMdefaultは、制御器2に予め設定
される値であり、通常走行や脱線走行の加速度データを
分析して設定される。
【0050】例えば、設定値JMdefaultは、Aの半数
程度の値に設定される。具体的には、Aが1である場
合、設定値JMdefaultは1に設定される。また、Aが
2である場合には、設定値JMdefaultは1又は2に設
定される。また、Aが3である場合には、設定値JM
defaultは2に設定される。
【0051】この設定値JMdefaultは、車両10の走
行速度、走行位置の一方又はその双方に応じて設定変更
することが望ましい。走行速度、走行位置に応じて設定
値JMdefaultを変更することにより、より正確な脱線
検出が可能となる。
【0052】例えば、通常走行や脱線走行の加速度デー
タから予め車速ごとに設定値JMde faultを設定するこ
とより、車速の相違により加速度が変動することに対応
でき、適正な脱線検出が行える。また、走行位置ごとに
設定値JMdefaultを設定することにより、軌道狂いな
どの影響で振動が大きい区間などでも、適正な脱線検出
が行える。
【0053】そして、S32にて、脱線カウント値JM
が所定回数である設定値JMdefaul tより大きくないと
判定されたときには、S34に移行し、車両10が正常
に走行していると判断され、脱線検出装置1から車両走
行制御装置11に正常走行を知らせる信号が出力され
る。また、表示部12には、正常走行の表示が行われ
る。
【0054】一方、S32にて、脱線カウント値JMが
所定回数である設定値JMdefaultより大きいと判定さ
れたときには、S36に移行し、車両10が脱線走行し
ていると判断され、脱線検出装置1から車両走行制御装
置11に脱線を知らせる信号が出力される。また、表示
部12には、脱線の表示が行われる。
【0055】そして、車両走行制御装置11へ脱線を知
らせる信号が入力されると自動的に緊急停止が行われ
る。なお、この場合、車両10の乗車員が脱線表示を見
て手動により緊急停止措置を行ってもよい。
【0056】以上のように、本実施形態に係る脱線検出
装置によれば、車両10の脱線時に生ずる加速度に基づ
いて脱線判定を行うため、車両10の脱線を迅速に検出
することができる。
【0057】また、その際、車体10aの加速度信号を
積分し、現在の積分値とその前の積分値を比較すること
により、車体10aに生ずる振動の増加を相対的に検出
できるため、車両速度や軌道状態などの相違にかかわら
ず、適切に車両10の脱線検出が行える。例えば、車両
速度が増加し軌道状態が悪い区間に入ったときには車両
10に生ずる振動が増加するが、その場合でも、適切な
脱線検出が行える。
【0058】また、脱線判定のための所定値α又は所定
回数JMdefaultを車速に応じて変化させることによ
り、非脱線時における誤検出の防止及び脱線時における
確実な脱線検出が可能となり、より適切な脱線検出が実
現できる。
【0059】更に、脱線判定のための所定値α又は所定
回数JMdefaultを走行位置に応じて変化させることに
より、軌道状況に応じたより適切な脱線検出が行える。
【0060】なお、本実施形態では、現在の加速度の積
分値とn回前の過去の加速度の積分値とを比較し、その
比較結果に基づいて脱線判定を行う場合について説明し
たが、積分値の比較は、過去の加速度の積分値同士であ
ってもよい。例えば、1回前の積分値と2〜4回前の積
分値などとを比較し、その比較結果に基づいて脱線判定
を行ってもよい。この場合であっても、上述の脱線検出
装置1と同様な作用効果が得られる。
【0061】(第二実施形態)次に第二実施形態に係る
脱線検出装置について説明する。
【0062】第一実施形態に係る脱線検出装置にあって
は、加速度センサ3の加速度信号からバンドパスフィル
タ4により特定周波数帯の信号を抽出した後、サンプリ
ング処理であるAD変換を行っているが、本発明に係る
脱線検出装置はそのようなものに限られるものではな
く、加速度センサ3の加速度信号をAD変換(サンプリ
ング処理)した後に特定周波数帯の信号抽出を行うもの
であってもよい。この場合、バンドパスフィルタ4に代
えて、AD変換器とデジタルフィルタを設置すればよ
い。AD変換器により加速度信号の離散値が得られ、そ
の離散値において特定周波数帯の信号抽出が行われる。
【0063】このような脱線検出装置であっても、第一
実施形態に係る脱線検出装置と同様な作用効果が得られ
る。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、鉄
道車両の脱線時に生ずる加速度に基づいて脱線判定を行
うため、車両の脱線を迅速に検出することができる。
【0065】また、その際、車体の加速度信号を積分
し、現在の積分値とその前の積分値を比較することによ
り、車両に生ずる振動の増加を相対的に検出できるた
め、車両速度や軌道状態などの相違にかかわらず、適切
に車両の脱線検出が行える。例えば、車両速度が増加し
軌道状態が悪い区間に入ったときには車両に生ずる振動
が増加するが、その場合でも、適切な脱線検出が可能と
なる。
【0066】また、脱線判定の基準となる値を車速に応
じて変化させることにより、非脱線時における誤検出の
防止及び脱線時における確実な脱線検出が可能となり、
より適切な脱線検出が実現できる。
【0067】更に、脱線判定の基準となる値を車両の走
行位置に応じて設定を変えることにより、軌道状況に応
じたより適切な脱線検出が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る脱線検出装置の説
明図である。
【図2】図1の脱線検出装置の説明図である。
【図3】図1の脱線検出装置の説明図である。
【図4】図1の脱線検出装置の動作を示すフローチャー
トである。
【図5】図1の脱線検出装置における加速度信号等の説
明図である。
【図6】図1の脱線検出装置における脱線検出処理の説
明図である。
【符号の説明】
1…脱線検出装置、2…制御器、3…加速度センサ(加
速度検出手段)、4…バンドパスフィルタ(信号抽出手
段)、5…速度センサ、6…位置検出器(位置検出手
段)、10…車両、10a…車体、20…レール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江口 文夫 神奈川県横浜市金沢区大川3番1号 東 急車輛製造株式会社内 (72)発明者 大野 真弘 神奈川県横浜市金沢区大川3番1号 東 急車輛製造株式会社内 (72)発明者 神長 智治 神奈川県横浜市金沢区大川3番1号 東 急車輛製造株式会社内 (72)発明者 平林 健一 神奈川県横浜市金沢区大川3番1号 東 急車輛製造株式会社内 (72)発明者 河田 直樹 神奈川県横浜市金沢区大川3番1号 東 急車輛製造株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−39790(JP,A) 特開 平10−278795(JP,A) 特開2001−287647(JP,A) 特開 平7−79501(JP,A) 特開 平10−271604(JP,A) 国際公開00/009379(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61K 13/00 B61F 9/00 G01H 11/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌道上を走行する鉄道車両の脱線を検出
    する装置であって、 前記車両の車体に設置され、前記車体に加わる加速度を
    検出する加速度検出手段と、 前記加速度検出手段の出力信号から特定周波数帯の信号
    を抽出する信号抽出手段と、 前記特定周波数帯の信号を所定時間ごとに繰り返して積
    分し、前記所定時間ごとに車両振動に応じた積分値を取
    得する積分手段と、 前記積分手段により積分された積分値と前記所定時間前
    の積分値との差が所定値を超えたことに基づいて前記車
    両の脱線を判定する判定手段と、 を備えたことを特徴とする脱線検出装置。
  2. 【請求項2】 前記信号抽出手段により抽出される前記
    特定周波数帯の信号を一定時間ごとにサンプリングする
    サンプリング手段を備え、 前記積分手段が前記サンプリング手段によりサンプリン
    グされた前記特定周波数帯の信号を積分すること、 を特徴とする請求項1に記載の脱線検出装置。
  3. 【請求項3】 前記加速度検出手段の出力信号を一定時
    間ごとにサンプリングするサンプリング手段を備え、 前記信号抽出手段が前記サンプリング手段によりサンプ
    リングされた前記加速度検出手段の出力信号から前記特
    定周波数帯の信号を抽出すること、 を特徴とする請求項1に記載の脱線検出装置。
  4. 【請求項4】 前記判定手段は、前記所定値を前記車両
    の車速に応じて変化させることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の脱線検出装置。
  5. 【請求項5】 前記車両の前記軌道上の位置を検出する
    位置検出手段とを備え、 前記判定手段は、前記軌道上の位置ごとに設定された前
    記所定値を用いて前記車両の脱線判定を行うこと、 を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の脱線検出
    装置。
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