JP3499365B2 - 肝機能改善飲食品 - Google Patents

肝機能改善飲食品

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、肝機能改善効果を
有する食品及び/又は飲料に関する。 【0002】 【従来の技術】アルコール摂取の増加、食生活の変化等
にともない、アルコール性肝炎、ウイルス性肝炎(A
型、B型、C型)をはじめとする肝炎、慢性肝炎、脂肪
肝、肝硬変等の肝疾患は増加の一途を辿っている。ま
た、薬剤性肝炎や血清肝炎等も大きな社会問題としてク
ローズアップされてきている。そこで、これら肝疾患を
治療、改善、予防する目的で、各種の薬剤が報告されて
おり、例えば、2,2′−ジチオビスベンズイミダゾー
ル(特開平4−208223号)、メチレンジオキシア
ニリン誘導体(特開平4−193828号)等の化合物
が知られているが、本発明で使用するエタノールアミン
が有効であることは知られていない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】このような重大な問題
を、肝機能の予防/改善という目的で、医薬品の投与と
いう方法で解決することはもちろん重要なことである
が、肝疾患には、治療に長期間を要したり、治療後も長
期間の予後ケアーが必要な疾患も多々あり、また、アル
コール性肝炎のようにゆっくりと病状が進行し長期間経
過後に本格的に発症するものもある。このような場合に
は、特に日常のケアーが重要であって、医薬品ももちろ
ん重要であるが、長期間投与という面からも、飲食品の
摂取という方法で対処することも必要である。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記した必要
性からなされたものであって、肝機能の予防/改善性を
有する飲食品を開発する目的でなされたものである。 【0005】上記目的を達成するために、ラットを用い
た肝再生実験、四塩化炭素肝障害マウスを用いた肝障害
修復試験、急性毒性試験等各種の試験を行った結果、エ
タノールアミン(モノエタノールアミン、2−アミノエ
タノールともいう)、ホスホエタノールアミン及びホス
ホグリセロエタノールアミン又はそれらの塩からなる群
から選ばれたものが肝機能改善作用を有することを見出
した。さらに、エタノールアミンは、安全性が高く、長
期間摂取しても問題がないことから、エタノールアミン
を添加した飲食品は、肝機能改善作用を有すると考えら
れ、種々検討した結果、本発明を完成した。 【0006】すなわち、本発明は、エタノールアミン、
ホスホエタノールアミン及びホスホグリセロエタノール
アミン又はそれらの塩からなる群から選ばれたものを含
有することを特徴とする肝機能改善飲食品を提供するも
のである。以下、本発明について詳述する。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明者らは、本発明において使
用する肝機能改善性を有する物質を得るために各方面か
ら検討の結果、ウシ小腸上皮粘膜組織抽出液に着目し、
肝細胞増殖促進活性を指標として種々分画してそれぞれ
の画分について検討してきたところ、in vitro
においては、高分子画分は単独で肝細胞増殖活性を示す
が、低分子画分は単独ではその活性が弱く、高分子画分
の存在下で初めて活性を示すことも見出し、さらに、i
n vivoにおける肝細胞増殖活性を検討したとこ
ろ、低分子画分は単独投与で優れた肝細胞増殖活性を示
すことが判明した。そして更に研究を進めたところ、そ
の低分子画分の活性本体がエタノールアミンであること
も見出した。更に、エタノールアミンの誘導体であるホ
スホエタノールアミン及びホスホグリセロエタノールア
ミンもエタノールアミンと同様の活性を有することを見
出した。ホスホエタノールアミン及びホスホグリセロエ
タノールアミンは、牛乳の非タンパク態窒素化合物中に
それぞれ6.20%及び1.39%含有されている(祐
川金次郎:乳タンパク質、酪農技術普及協会、139−
357、昭和48年8月5日)。 【0008】また、四塩化炭素肝障害マウスにエタノー
ルアミンを経口、腹腔内投与して、血清トランスアミナ
ーゼ(グルタミン酸−オギザロ酢酸トランスアミナーゼ
(GOT)、グルタミン酸−ピルビン酸トランスアミナ
ーゼ(GPT))の低下を指標にエタノールアミンの肝
障害修復効果を検討した結果、GOT及びGPT値の有
意の低下を認めた。 【0009】そして更に、四塩化炭素の長期投与による
慢性肝障害に対するエタノールアミンの修復効果につい
ても、肝臓の病理組織像の観察の結果、正常細胞領域が
広がる傾向が認められた。また、急性毒性試験の結果、
エタノールアミンの安全性も確認された。エタノールア
ミン、ホスホエタノールアミン或いはホスホグリセロエ
タノールアミン及びそれらの塩は、食品、飲料に添加し
ても、風味、食感、性状をいささかも変更するものでな
いことも確認した。 【0010】すなわち、本発明者らは、エタノールアミ
ン、ホスホエタノールアミン或いはホスホグリセロエタ
ノールアミン及びそれらの塩を飲食品に添加することに
より肝機能改善作用を有する飲食品が得られることを見
出したのである。 【0011】エタノールアミン、ホスホエタノールアミ
ン或いはホスホグリセロエタノールアミン及びそれらの
塩は、肝細胞増殖活性等肝機能改善作用を有し、かつ安
全性が高いので長期間摂取が可能であり、種々の栄養成
分、呈味成分、香味成分、着色成分等を加えて、固体状
(粉末、顆粒状その他)、ペースト状、液状ないし懸濁
状にして、通常の飲食品のほか、機能性食品、特定保健
用食品、健康食品、栄養食品として用いることができ
る。栄養成分としては、各種ビタミン、ミネラル類等が
使用され、呈味成分としては、L−グルタミン酸、イノ
ミン酸、クエン酸等が使用され、香味成分としては各種
フレーバーが、また着色成分としては食品用の各種着色
料が使用される。 【0012】エタノールアミン、ホスホエタノールアミ
ン、ホスホグリセロエタノールアミン及びそれらの塩
は、安全性がきわめて高いので(1.25g/kgとい
う大量の腹腔内投与でも、ラットは6日間死亡例が認め
られなかった)、その使用量については格別の限定はな
いが、一般に成人において、10〜5,000mg/
日、好ましくは50〜2,000mg/日使用するのが
よい。しかしながら、予防や保健を目的とする場合や服
用者の病状や健康状態によっては、上記よりも少量使用
してもよい。 【0013】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。 【0014】 【実施例1:高分子因子及び低分子因子粗抽出液の調製
法】水洗したウシ小腸より上皮粘膜組織を、剃刀を用い
て筋肉層より剥離採取し、−80℃で凍結保存した。 【0015】凍結保存組織500gあたり2Lのメタノ
ールを加え室温に放置し解凍した後、ミキサーでホモジ
ェナイズし、4℃で約8時間放置した。ブフナーロート
で濾過し抽出液を得た。更にロート上に残った残渣に1
Lのメタノールを加え、一晩放置後、同様にして抽出液
を採取し上記抽出液に加えた。抽出液中のメタノールを
蒸発させ抽出液を濃縮した。約50mlに濃縮した抽出
液に同量のメタノールを加え生じた沈澱を遠心分離
(3,000rpm、10分)により取り除いた。上清
のメタノールを蒸発させた後精製水を加え全量を50m
lとした。この抽出液を4℃に保存した。保存中に生じ
た沈澱物を除いた後に、低分子因子粗抽出液を得た。当
該抽出液は低分子因子の精製出発材料に利用した。 【0016】低分子因子を抽出した後の残渣100gに
リン酸緩衝生理食塩水(10mMリン酸ナトリウム p
H7.4、150mM NaCl)500mlを加え4
℃で一晩攪拌抽出した。4℃で遠心分離(10,000
rpmで30分)した上清を高分子因子抽出液として利
用した。当該抽出液は小分けにし−20℃で保存した。 【0017】 【実施例2:肝細胞増殖活性を示す因子の分離同定】ウ
シ小腸上皮組織由来の肝細胞活性を示す低分子因子の分
離・同定には、ラット初代培養肝細胞系を用いて、高分
子因子抽出液(1%)及びインスリン(10μg/m
l)、又は上皮細胞増殖因子(EGF)(20ng/m
l)及びインスリン(10-7M)、の存在下で、精製途
中のウシ小腸上皮組織粗抽出液の画分を上記培養系に加
え、〔3H〕−TdRのラット肝細胞核内DNAへの取
込み量をアッセイ系として用いた。 【0018】ウシ小腸上皮粘膜組織抽出液10mlをS
ephacryl S100カラム(5×28cm、P
harmacia)で分画し、15mlごとの画分を上
記アッセイ系に加え〔3H〕−TdRの取込み量を測定
した。なお、上記カラムは精製水で平衡化し、3ml/
分の流速で展開した。検出は紫外吸光度(280nm)
によった。 【0019】Sephacryl S100ゲル濾過の
活性画分を集め、ロータリーエバポレーターを用いて6
0℃で10〜20倍に濃縮した。この濃縮液2mlをC
apcel Pac C18逆相カラム(2×25c
m、5μm粒子径、資生堂)に負荷した。溶出はアイソ
クラティック法で行い、緩衝液は3%アセトニトリルを
含む20mMトリス塩酸(pH7.4)溶液を用いた。
流速は4ml/分、検出は紫外吸光度(220nm)に
よった。 【0020】しかしながら良い分離結果が得られなかっ
たため、各画分に含まれる活性成分のアミノ基に、疎水
性基のフェニルイソチオシアネート(phenylis
othiocyanate、PITC)を結合させPT
C誘導体を作製し、逆相HPLCカラムに吸着しやすく
した。すなわち、上記活性画分1mlに対し、エタノー
ル7ml、トリエチルアミン1ml、PITC 1ml
を加え、室温で30分反応させ、遠心濃縮機で乾燥し
た。これを、0.5mlのメタノールに溶解し1.5m
lの精製水を加え希釈した。 【0021】ついで上記希釈液を0.45μmの濾過膜
で濾過した後、当該濾液を40℃に設定したカラムオー
ブン中に設置したC18逆相カラム(2×25cm、H
ibar C18、RT250−20、Cica−Me
rck、関東化学株式会社)に負荷した。カラムに吸着
した成分を、A液(3%アセトニトリル、17mM酢酸
ナトリウム(pH5.4))及びB液(90%アセトニ
トリル、17mM酢酸ナトリウム(pH5.4))を混
合した溶出液でアセトニトリルの濃度勾配を作り、溶出
した。 【0022】PTC誘導体作製の前に、活性を測定した
際に、活性を認めた画分のみに存在する成分がPTC誘
導体として検出できたので、LC−MASSによりこの
成分の分子量を測定した。その結果、PITCが結合す
る以前の分子量は6lであることが判明した。更にPT
C誘導体となった成分を分取し、これをNMRで構造解
析したところ、NH2CH2CH2OHの化学構造を持つ
物質であることが明らかとなった。 【0023】この物質はエタノールアミンであるため、
市販のエタノールアミンを上記ラット初代培養肝細胞系
に加え〔3H〕−TdRの取込み活性を測定した。その
結果、高分子因子抽出液もしくはEGFの存在下でウシ
小腸粘膜上皮粗抽出物から得られた低分子活性成分が示
す同様の相乗的な活性促進効果を示した(図1)。この
結果、小腸上皮粘膜組織抽出液中の活性はエタノールア
ミンによるものであることが明らかとなった。更に、ホ
スホエタノールアミンについても同様に、〔3H〕−T
dRの取込み活性を測定した(図1)。 【0024】 【実施例3:肝再生実験】ラットSD雄 6−8週令
(200g−250g)をすべての実験に用いた。ラッ
トは通常のえさ、水を与え飼育した。70%肝切除は、
方形葉・内側左葉(median lobe)及び外側
左葉(left lateral lobe)の切除に
よった。 【0025】肝再生実験は、以下に述べる方法で行っ
た。陰性コントロールとして、生理食塩液1ml/ラッ
ト、対照薬としてグリチルリチン(SNMC)2mg/
ラット、被験試験として和光特級エタノールアミンを塩
酸でpH6.84に調整し生理食塩液で希釈して100
mMエタノールアミンHCl(EA−HCl)としたも
の1ml/ラット及びウシ小腸上皮粘膜粗抽出液1ml
/ラットを使用した。 【0026】投与して22時間後BrdU(5−ブロモ
デオキシウリジン)10mg/ml(Sigma)、5
−フルオロ−2′−デオキシウリジン1mg/ml(S
igma)混合液をラットあたり2.5ml腹腔に注射
し、2時間後開腹して肝臓を取り出し、100%メタノ
ールで一晩固定した。エタノールで脱水後、キシレンで
脱アルコールし、58℃でパラフィンに包埋した。4μ
mにパラフィン切片を作りプレパラートにつけ以下のよ
うに免疫組織化学を行った。 【0027】通常の方法で脱パラフィンを行い、内因性
のパーオキシダーゼをブロックするために0.3%H2
2(メタノール中)で30分(室温)処理し、H2Oで
2回、各3分洗浄した。次に2N HClで30分(室
温)処理し、0.1N Na247で中和し(3分)
PBSで3回、各3分洗った。そしてこれ以後の反応
は、セルプロリフェレーションキット(Cell pr
oliferationKit;Amersham R
PN20)(GRATZNER,H.G.etal,E
xp.Cell.Res.,95,pp.88−94,
1975.、GRATZNER,H.G.,Scien
ce,218,pp.474−475,1982.)を
用いて行った。まずBrdUと室温で1時間反応させ、
PBSで3回各3分洗浄した。次に、パーオキシダー
ゼ、抗マウスIgG2aと室温で30分反応させ、PB
Sで3回、各3分洗浄した。最後に、DAB(3,3′
−ジアミノベンジジン)500mg/1Lリン酸バッフ
ァーで5分(室温)反応させた。その後、蒸留水で2
回、各3分洗い脱水封入した。 【0028】BrdUを取り込んだ細胞は茶色〜黒に核
が染まる。結果の集計は、総細胞数が4,000個以上
になるように写真撮影を行い、BrdUを取り込んだ核
数/総細胞数×100(ラベリングインデックス
(%))を求めた。尾状葉と右葉について同時に免疫組
織化学をおこなった。結果はほぼ同じであった。しかし
右葉ではときどき尾状葉よりも低い値を示すことがあっ
たので今回は尾状葉の結果を示した。結果を下記表1及
び表2に示す。また、参考として、正常ラットにエタノ
ールアミンを投与した場合のラベリングインデックスを
下記表3に示す。 【0029】 【表1】 【0030】 【表2】【0031】 【表3】 【0032】 【実施例4:GOT・GPT試験】四塩化炭素肝障害マ
ウスを用い、血清トランスアミナーゼ(GOT・GP
T)の低下を指標に、エタノールアミン(肝細胞増殖因
子)の肝障害修復効果の検討を行った。 【0033】(1)使用動物 ddY系雄マウスを5週令で購入し、予備飼育を3日間
行い、健康状態を確認後、使用した。 (2)群分け 購入した全ラットの体重を測定して体重により層別化
し、各層から各群の平均体重がほぼ等しくなるように動
物を抽出し、1群を10匹として群を構成した。群構成
は、投与開始日の投与前に実施した。 (3)四塩化炭素及びエタノールアミンの調整 ・四塩化炭素 四塩化炭素(和光純薬)の5mlをガラスバイアルに取
り、パナセート800(日本油脂)を45ml加え、1
0%(v/v)溶液を調整した。 ・エタノールアミン 腹腔投与:エタノールアミン42μlを生理食塩水に溶
解し、塩酸でpH7とした後、全量を50mlとした。
この溶液10mlを生理食塩水20mlで希釈した。 経口投与:エタノールアミン2.0mlを生理食塩水に
溶解し、塩酸でpH7とした後、全量を50mlとし
た。この溶液2mlを生理食塩水28mlで希釈した。 【0034】(4)投与方法および投与量 1群の動物数は10匹とした。四塩化炭素投与24時間
前より水のみを与え、絶食させた、1ml/kg用量の
10%四塩化炭素/パナセート溶液を腹腔内投与した。
四塩化炭素投与24時間後に被験物質であるエタノール
アミンおよび対照物である生理食塩水を投与した。腹腔
投与の場合は一回目のエタノールアミン投与から12時
間後に再度投与し、その6時間後に採血した。経口投与
の場合はエタノールアミン投与は一回のみとし、その2
4時間後に採血した。エタノールアミンの腹腔内投与群
では、エタノールアミン換算で2.8mg/kgの用量
と対照群を設定した。経口投与群ではエタノールアミン
換算で16の用量と対照群を設定した。以下に無処理対
照(Control)、腹腔内投与及び経口投与の群構
成を、表4及び表5にそれぞれ示す。 【0035】 【表4】 【0036】 【表5】 【0037】マウスはジエチルエーテル(和光純薬)で
麻酔をかけた後開腹し、1mlディスポーザブルシリン
ジ(テルモ)により下腿腹大動脈より採血し、1.5m
lエッペンドルフチューブに分注、5000rpm、1
0分の遠心分離操作により血清を得た。得られた血清中
の血清トランスアミナーゼ(GOT・GPT)の活性を
測定した。測定はCobas Miraシステム(バク
スター)を用いて行った。 【0038】(5)結果 得られた結果を図2及び図3に示す。これらの図から明
らかなように、エタノールアミン腹腔内投与群(2.8
mg/kg)及び経口投与群(16mg/kg)におい
て、GOT及びGPTが、いずれも、有意に低下するこ
とが認められた。また、肝病理組織像のネクローシス部
分の面積が縮小する傾向が認められた。 【0039】 【実施例5:急性毒性試薬】エタノールアミン・HCl
を0.6g/mlの濃度に生理食塩水に溶解した。pH
は5N NaOHで7.0に調整した。これより低濃度
の溶液は生理食塩水で希釈し調整した。マウス(IC
R、雌、6週令、29g)に上記溶液を240μl腹腔
注射し生存率を求めた。1.25g/kg以下の用量で
投与したものは6日後も死亡することはなかった。結果
を下記表6に示す。 【0040】 【表6】 【0041】 【実施例6:健康ドリンク】実施例2で得た活性画分1
00g、糖類150g、蜂蜜15g、アスコルビン酸1
g、クエン酸0.5g、香料適量に水を加えて1kgと
し、これを95℃で20分間殺菌し、100mlずつ無
菌的にビンに充填して、健康ドリンクを製造した。 【0042】 【実施例7:ドリンク剤】 クエン酸 100mg アスコルビン酸 120mg エタノールアミン 10mg 香料 適 量 タウリン 200mg バリン 10mg イソロイシン 20mg 液糖 5g 水 残 量 上記成分を配合し、100mlとする。 【0043】 【実施例8:スティック状固形食品】エタノールアミン
100gに蔗糖150g、ラクトース250gを加えて
圧搾し、スティック状固形食品を製造した。 【0044】 【実施例9:キャンディー】水アメ49.00g、オレ
ンジ香料1.00g、エタノールアミン0.004g、
砂糖を加えて全量100.00gとする成分を用い、常
法にしたがってキャンディーを製造した。 【0045】 【発明の効果】本発明において使用するエタノールアミ
ンは、すぐれた肝機能改善作用を有するだけでなく、安
全性が高いために長期間の摂取が可能であり、そのうえ
それ自体を飲食品として使用したりあるいは飲食品に添
加して使用したりしても、飲食品の風味、品質、食感、
性状等を変化させたり劣化させたりすることがない。 【0046】したがって本発明に係る飲食品は、肝疾患
患者、その予後の患者、肝手術後の患者等のための肝機
能改善飲食品として有用であることはもちろんのこと、
健常者であっても肝疾患の予防や保健のため、あるいは
アルコールを習慣的に摂取する人のための飲食品として
も非常に有用である。
【図面の簡単な説明】 【図1】エタノールアミン及びホスホエタノールアミン
の肝細胞増殖活性を〔3H〕−TdR取込み量(cp
m)で示す。 【図2】四塩化炭素肝障害マウスへのエタノールアミン
腹腔投与によるGOT・GPT値の低下を示す。 【図3】四塩化炭素肝障害マウスへのエタノールアミン
経口投与によるGOT・GPT値の低下を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 直躬 東京都世田谷区桜上水5−2−9 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/29 - 1/30 A61K 31/13 A61P 1/16 BIOSIS(DIALOG) JSTPlus(JOIS)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 エタノールアミン、ホスホエタノールア
    ミン及びホスホグリセロエタノールアミン又はそれらの
    塩からなる群から選ばれたものを含有することを特徴と
    する肝機能改善飲食品。
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