JP3498853B2 - ビフェニル誘導体 - Google Patents

ビフェニル誘導体

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JP3498853B2
JP3498853B2 JP26297193A JP26297193A JP3498853B2 JP 3498853 B2 JP3498853 B2 JP 3498853B2 JP 26297193 A JP26297193 A JP 26297193A JP 26297193 A JP26297193 A JP 26297193A JP 3498853 B2 JP3498853 B2 JP 3498853B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、ビフェニル誘導体に関
する。さらに詳しくは、 1)一般式(I) 【0002】 【化4】 【0003】(式中、すべての記号は後記と同じ意味を
表わす。)で示されるビフェニル誘導体およびそれらの
非毒性塩、 2)それらの製造方法、および 3)それらを有効成分として含有する薬剤に関する。 【0004】 【発明の背景】心臓に血液を送る冠状動脈の硬化によっ
て引き起される虚血性心疾患による死亡率が、近年増加
している。この虚血性心疾患の危険因子としては血清中
の脂質であるコレステロール濃度が高いことが原因であ
るとされている。コレステロールは酢酸に始まり、20
数段階を経て生合成されるが、この際、3−ヒドロキシ
−3−メチル−補酵素A(HMG−CoA)からメバロ
ン酸になる過程で働いているHMG−CoAリダクター
ゼが律速酵素となっている。 【0005】 【化5】 【0006】このHMG−CoAリダクターゼを特異的
に阻害すると、コレステロール生合成を直接抑制するこ
とができる。この結果、細胞内でのコレステロール合成
が抑制され、細胞内のコレステロール含量が低下し、コ
レステロール需要が増大する。このため血中のコレステ
ロールを細胞内に取り込み、これに伴って血中のコレス
テロールが減少する、と考えられている。これまでHM
G−CoAリダクターゼに対してHMG−CoAと競合
することによりコレステロール合成を抑制するという考
え方から、HMG−CoAリダクターゼ阻害剤としては
分子中にHMG−CoAとよく似た部分構造をもつ化合
物が研究されている。 【0007】また、コレステロール低下作用を持つもの
としてプロブコールが用いられていたが、その作用の機
序はまだ明らかでない。しかし、プロブコールはコレス
テロール低下作用のほかにアテローム性動脈硬化症進行
を回避する作用があることが知られている。この動脈硬
化は、マクロファジーなどが酸化作用により変性した低
密度リポタンパク質(LDL)を取り込んでコレステロ
ールエステルをいっぱい溜めた泡沫細胞となり、この泡
沫細胞の蓄積により起こるとされている。プロプコール
は、その抗酸化作用によってLDLの変性を妨げ、泡沫
細胞の生成を抑制する効果があると考えられている。 【0008】 【従来の技術】最近の研究の成果として、HMG−Co
Aリダクターゼ阻害作用と抗酸化作用を併せ持つ薬剤が
有用であることが見出されている。例えば、一般式(X-
I) 【0009】 【化6】 【0010】[式中、XX およびYX は同一であるかま
たは異なり、酸素原子または硫黄原子であり、R1Xおよ
びR5Xはいずれもイソプロピルであるかまたは異なって
イソプロピル、シクロプロピルまたはフェニルラジカル
であり、後者は弗素、塩素、臭素、トリフルオロメチル
および/または各々1〜4個の炭素原子を有するアルキ
ルまたはアルコキシにより核がモノ置換乃至トリ置換さ
れていてもよく、R2XおよびR4Xは同一または異なり、
水素またはイソプロピル、シクロプロピルまたはフェニ
ルラジカルであり、後者は弗素、塩素、臭素、トリフル
オロメチルおよび/または各々1〜4個の炭素原子を有
するアルキルまたはアルコキシにより核がモノ置換乃至
トリ置換されていてもよく、R3Xはa)水素、メチルま
たはエチル、 b)3〜8個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状
アルキルラジカル(該ラジカルは式 【0011】 【化7】 【0012】(式中、XX 、R1X、R2X、R4XおよびR
5Xは前記の意味を有し、そしてZX は水素原子、薬学的
に許容し得る陽イオン、または式 【0013】 【化8】 【0014】で示される4(R)−ヒドロキシ−6−
(S)−メチレン3,4,5,6,−テトラヒドロ−2
H−ピラン−2−オンラジカル、または式 【0015】 【化9】 【0016】で示される相当する3(R),5(S)−
ジヒドロキシヘキサン酸−6−イルラジカル、その薬学
的に許容し得る塩基との塩またはその薬学的に許容し得
るエステルである。)で示されるラジカルにより置換さ
れていてもよい)、 【0017】c)3〜8個の炭素原子を有するシクロア
ルキル、または核がハロゲン、トリフルオロメチルおよ
び/または各々1〜4個の炭素原子を有するアルキルま
たはアルコキシによりモノ置換乃至トリ置換されていて
もよいフェニルラジカル、または 【0018】d)YX が酸素であることを条件としてア
セチルである。]で示される4−ヒドロキシテトラヒド
ロピラン−2−オン化合物および式(X-II) 【0019】 【化10】 【0020】(式中、R1X,R2X,R3X,R4X,R5X
X およびYX は前記の意味を有する。)で示される相
当する開放鎖状ジヒドロキシカルボン酸、およびそれら
の薬学的に許容し得る塩が、HMG−CoAリダクター
ゼ阻害作用と抗酸化作用を併せ持つことが開示されてい
る(特開平 3-99075号)。一方、一般式(Y-I) 【0021】 【化11】 【0022】(式中、XY は酸素またはイオウであり、
Y は a)3〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖ア
ルキル基であるか、 b)3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキルである
か、またはハロゲン、トリフルオロメチル、および/ま
たは各々1〜4個の炭素原子を有するアルキルまたはア
ルコキシからなる群から選ばれる1〜3個の置換基で環
において置換され得るフェニル基であり、ZY は水素ま
たは1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アル
キルである。)で示される6−フェノキシメチル−4−
ヒドロキシ−テトラヒドロピラン−2−オンおよび6−
チオフェノキシメチル−4−ヒドロキシ−テトラヒドロ
ピラン−2−オン、および一般式(Y-I) の化合物が開環
した一般式(Y-II) 【0023】 【化12】【0024】で示されるジヒドロキシカルボン酸、およ
びその薬理学的に許容できる塩基との塩ならびに薬学的
に許容されるエステルがHMG−CoAリダクターゼ阻
害作用を持つことが開示されている(特開平1-319472
号)。 【0025】 【発明の目的】本発明者らは、HMG−CoAリダクタ
ーゼ阻害作用と抗酸化作用を併せ持つ新規な化合物を見
出すべく研究を行ない、一般式(I)で示されるビフェ
ニル誘導体が目的を達成することを見出し、本発明を完
成した。 【0026】 【従来技術との比較】これまで、HMG−CoAリダク
ターゼ阻害作用と抗酸化作用を併せもつビフェニル誘導
体は全く知られていない。すなわち、前記式(X-I) また
は(X-II)で示される化合物は、HMG−CoAリダクタ
ーゼ阻害と抗酸化作用を併せもつことが記載がされてい
るが、その構造に着目してみると、XX の結合したフェ
ニル基のパラ位には必ず酸素または硫黄原子(YX )を
介してフェニル基(R3X)が結合している。一方、本発
明化合物ではLの結合したフェニル基のパラ位に直接フ
ェニル基が結合することが必須であるので、両者の化学
構造は著しく異なると言える。 【0027】一方、前記式(Y-I) または(Y-II)で示され
る化合物は、YY が置換または無置換のフェニル基を表
わす時にビフェニル構造をとり得るが、その置換基は水
酸基やアシルオキシ基はとらない。この点で本発明化合
物とは化学構造が異なるといえる。さらに、式(Y-I) ま
たは(Y-II)で示される化合物は、HMG−CoAリダク
ターゼ阻害作用のみを有するのに対し、本発明化合物は
該作用に抗酸化作用を併せもつ。このことは容易に予測
できないことである。以上のことから本発明のビフェニ
ル化合物は新規な化合物であり、また前記の従来技術か
らも容易に予測できないと言える。 【0028】 【発明の開示】本発明は、 1)一般式(I) 【化13】 (式中、R1 はC1〜6のアルキル基またはC3〜7の
シクロアルキル基を表わし、R2 およびR4 は同一また
は異なり、水素原子、C1〜8のアルキル基、C1〜4
のアルコキシ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル
基、C3〜7のシクロアルキル基またはトリ(C1〜4
アルキル)シリル基を表わし、R3 は水素原子またはC
2〜5のアシル基を表わし、R5 はC1〜6のアルキル
基、C3〜7のシクロアルキル基またはp−フルオロフ
ェニル基を表わし、Lは 【0029】 【化14】 または 【化15】 【0030】を表わす。)で示されるビフェニル誘導
体、およびそれらの非毒性塩、 2)それらの製造方法、および 3)それらを有効成分として含有する薬剤に関する。 【0031】本発明においては、特に指示しない限り異
性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基、ア
ルコキシ基、アルキレン基、アルケニル基およびアルケ
ニレン基には直鎖のもの、分枝鎖のものが含まれ、アル
ケニレン基中の二重結合はE、ZおよびEZ混合物であ
るものを含む。また、分枝鎖のアルキル基が存在する場
合等の不斉炭素原子の存在により生ずる異性体も含まれ
る。 【0032】一般式(I)中、R1 およびR5 によって
表わされるC1〜6のアルキル基とは、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル基およびこ
れらの異性体基である。R1 、R2 、R4 およびR5
よって表わされるC3〜7のシクロアルキル基とは、シ
クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシルおよびシクロヘプチル基である。 【0033】R2 およびR4 によって表わされるC1〜
8のアルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基および
これらの異性体基である。C1〜4のアルコキシ基とは
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ基およびこ
れらの異性体基である。ハロゲン原子とはフッ素、塩
素、臭素およびヨウ素原子である。トリ(C1〜4アル
キル)シリル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル基およびこれらの異性体基がトリ置換したシリル基で
ある。R3 によって表わされるC2〜5のアシル基と
は、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル基お
よびこれらの異性体基である。 【0034】 【塩】一般式(I)で示される本発明化合物のうちLが 【化16】 である化合物は、公知の方法で相当する塩に変換され
る。 【0035】塩は、毒性のない、水溶性のものが好まし
い。適当な塩としては、アルカリ金属(カリウム、ナト
リウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグ
ネシウム等)の塩、アンモニウム塩、薬学的に許容され
る有機アミン(テトラメチルアンモニウム、トリエチル
アミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチ
ルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリ
ジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
リス(ヒドロキシメチル)アミン、リジン、アルギニ
ン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩が挙げられ
る。本発明の具体的な化合物として表1に記載の化合物
およびそれらの非毒性塩および実施例に記載の化合物等
が挙げられる。 【0036】 【表1】【0037】 【本発明化合物の製造方法】一般式(I)で示される本
発明化合物は、反応工程式1に示した方法によって製造
される。 【0038】 【化17】【0039】反応工程式1中、R31はC2〜5のアシル
基を表わし、Gはアルカリ条件で脱保護しない水酸基の
保護基(例えば、テトラヒドロピラン−2−イル基、メ
トキシメチル基およびt−ブチルジメチルシリル基等)
を表わし、他の記号は前記と同じ意味を表わす。 【0040】反応工程式1中、(I-2) から(I-1) 、(I-
4) から(I-3) 、および(II-1)から(I-3) への環化反応
は公知であり、例えば、有機溶媒(ベンゼン、トルエン
またはキシレン等)中、有機酸(カンファースルホン
酸、p−トルエンスルホン酸またはピリジニウムp−ト
ルエンスルホン酸等)存在下あるいは非存在下、80〜
150℃の温度で反応させることにより行なわれる。 【0041】反応工程式1中、(II-1)から(I-2) 、(I-
3) から(I-2) 、および(I-4) から(I-2) へのアルカリ
加水分解反応は公知であり、例えば、水と混和しうる有
機溶媒(メタノール、テトラヒドロフランまたはジオキ
サン等)中、アルカリ金属の水和物(水酸化ナトリウム
または水酸化カリウム)の水溶液およびアルカリ金属の
炭酸塩(炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム)存在下0
〜40℃の温度で行なわれる。 【0042】反応工程式1中、(II-2)から(I-4) への脱
保護反応は公知である。例えば、酸による脱保護反応
は、水と混和する有機溶媒(メタノール、エタノール、
テトラヒドロフランまたはジオキサン等)中、有機酸
(酢酸またはトリフルオロ酢酸)または無機酸(塩酸ま
たは硫酸)存在下0〜40℃の温度で行なわれる。 【0043】一般式(II-2)で示される化合物は一般式(I
I-1)で示される化合物から公知の方法により製造するこ
とができる。例えば次の反応工程式2で示される方法に
より製造することができる。 【0044】 【化18】【0045】一般式(II-1)で示される化合物は公知の反
応を用いることにより製造することができる。例えば次
の反応工程式3で示される方法により製造することがで
きる。 【0046】 【化19】【0047】一般式(III) で示される化合物は公知の反
応を用いることにより製造することができる。例えば実
施例に記載した方法により製造することができる。一般
式(IV)で示される化合物は公知である(特開平 3-990
75号)。 【0048】本明細書中の各反応において、反応生成物
は通常の精製手段、例えば、常圧下または減圧下におけ
る蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた
高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィ
ー、あるいはカラムクロマトグラフィーまたは洗浄、再
結晶等の方法により精製することができる。精製は各反
応ごとに行なってもよいし、いくつかの反応終了後に行
なってもよい。本発明におけるその他の出発物質および
各試薬は、それ自体公知であるか、または公知の方法に
より製造することができる。 【0049】 【本発明化合物の薬理活性】一般式(I)で示される化
合物がHMG−CoAリダクターゼ阻害活性および/ま
たはコレステロール生合成阻害活性および/または抗酸
化活性を有することは以下の実験によって証明された。 【0050】i)ラット肝ミクロゾームを用いたHMG
−CoAリダクターゼ阻害作用 [実験方法]−80℃で保存したラット肝ミクロゾーム
画分を0.2 M KCl、10mMEDTAおよび10m
Mジチオトレイトールを含む0.1 Mリン酸カリウム緩衝
液(pH7.0 )に懸濁した。このミクロゾーム溶液60
μl(蛋白量50〜80μg)に20μlの25mM
NADPHを加え、37℃で15分間インキュベートし
た後、1μl(エタノールまたはジメチルスルホキシド
溶液)の被検化合物と37℃で15分間インキュベート
を行なった。 【0051】HMG−CoAリダクターゼ活性は、この
反応液に20μlの 0.5mM DL−3−ヒドロキシ−
3−メチル[3−14C]−グルタリル−CoA(2mC
i/mmol)を加え全量100μlとし、37℃で2
0分間のインキュベートを行ない生成した[14C]−メ
バロン酸を測定することにより求めた。 【0052】反応は、5N塩酸10μlを反応液中に加
え終了させた。その後、内部標準として[2− 3H]−
メバロノラクトン(0.01μCi)を反応液中に加え、更
に37℃で15分間のインキュベートを行ない[14C]
−メバロン酸を[14C]−メバロノラクトンに変換し
た。反応液中の[14C]−メバロノラクトンはTLC
(展開溶媒;アセトン:トルエン=1:1,v/v)に
より分離し、液体シンチレーションカウンターにより測
定した。 【0053】ii)Hep G2細胞におけるコレステロ
ール生合成阻害作用 [実験方法]Hep G2細胞は、常法により10%F
CS、100U/mlペニシリンおよび100μg/m
lストレプトマイシンを含むD−MEM(DULBECO'S MO
DIFIED EAGLE MEDIUM )(以下、メディアムと略す。)
の中で継代し、直径22mmの実験用ウェル(12well
plate)の中で2次培養を行なった。 【0054】コレステロール生合成活性は、約70〜9
0%のコンフルエントの状態となったHep G2細胞
(12ウェルプレート)に500μlのメディアムと1
μl(エタノールまたはジメチルスルホキシド溶液)の
被検化合物を加え、加湿雰囲気(5%CO2 )で37℃
で1時間インキュベートした後、10μlの50mM[
14C]アセテート(1mCi/mmol)を加え、さら
に3時間インキュベートを行ない、生成した[14C]コ
レステロールを測定することにより求めた。[14C]コ
レステロールの測定は、細胞を500μlの15%KO
Hで溶解した後、試験管に移し(200μlの15%K
OHでウェルを洗浄)、内部標準として10μlの[1
α,2α(n)− 3H]コレステロール(0.03μCi)
を添加した。この溶液に1mlの10%KOH/エタノ
ール(w/v)を加え、90℃で1時間加熱した。氷冷
後、石油エーテルで抽出し、窒素ガスで風乾後、クロロ
ホルム/ヘキサン(1/1,v/v)に溶解しTLC
(展開溶媒;ヘキサン:ジエチルエーテル:酢酸=8
5:15:4)により分離し、液体シンチレーションカ
ウンターで測定した。 【0055】iii)in vitroの抗酸化作用 [実験方法]SD系ラット(体重200〜350g)を
頸静動脈切断により放血した後、肝臓を氷冷した生理食
塩液で灌流し摘出した。5gの肝臓に45mlの1.15%
KClを加えホモジネートを行ない、ラット肝10%ホ
モジネートを調製した。 【0056】in vitro抗酸化活性は、10μl(エタノ
ールまたはジメチルスルホキシド溶液)の被検化合物と
185μlのラット肝10%ホモジネートを37℃で1
0分間インキュベートを行なった後、5μlの8mM
FeCl2 溶液を加え、さらに37℃で60分間のイン
キュベートを行ない、産生した過酸化脂質の量を測定す
ることにより求めた。反応は、25μlの10mM B
HTおよび25μlの250mM EDTA溶液を加え
ることにより終了させた。また、反応液中の過酸化脂質
は、TBA(チオバルビツール酸)法により定量した。 【0057】TBA反応物質の定量法は、反応液に 0.2
mlの 8.1%SDS、 1.5mlの20%酢酸(pH3.5
)、 0.6mlの蒸留水および 1.5mlの0.8 %TBA
試薬溶液を加え、95℃で1時間加熱し、その後冷却
し、 1.0mlの蒸留水および 5.0mlのn−ブタノール
−ピリジン混液(15:1)を加え、撹拌および遠心分
離し、n−ブタノール−ピリジン層の吸光度測定(53
2nm)により行なった。なお、過酸化脂質量は、テト
ラメトキシプロパン1〜10nmolを用い同様の操作
を行ない、検量線を作成し求めた。HMG−CoAリダ
クターゼ阻害作用、コレステロール生合成阻害作用、お
よび抗酸化作用の結果を表2に示す。 【0058】 【表2】 【0059】 【化20】【0060】 【発明の効果】本発明化合物は、いずれも強力なHMG
−CoAリダクターゼ阻害作用およびコレステロール生
合成阻害作用を有していることがわかる。この作用は、
前記式(X-II)で示される化合物とほぼ同等または若干弱
い程度である。一方、本発明化合物の抗酸化作用はいず
れも強力であり、しかも一般式(X-II)で示される比較化
合物の数倍から100倍以上であることがわかった。 【0061】 【医薬品への適用】一般式(I)で示される本発明化合
物はHMG−CoAリダクターゼ阻害および/またはコ
レステロール生合成阻害および/または抗酸化作用を有
しているので、高脂血症、アテローム性動脈硬化症、高
コレステロール血症、高リポタンパク血症、虚血性心疾
患、冠動脈心臓病等の疾患の予防および/または治療に
有用である。一般式(I)で示される本発明化合物、そ
の非毒性の塩、酸付加塩またはその水和物を上記の目的
で用いるには、通常、全身的または局所的に、経口また
は非経口の形で投与される。投与量は、年齢、体重、症
状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なる。通
常、成人一人あたり、一回につき、1mgから 1,000m
gの範囲で、一日一回から数回経口投与されるか、また
は成人一人あたり、一回につき100μgから100m
gの範囲で、一日一回から数回非経口投与されるか、ま
たは、一日1時間から24時間の範囲で静脈内に接続投
与される。もちろん前記したように、投与量は種々の条
件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分
な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合も
ある。 【0062】本発明化合物を投与する際には、経口投与
のための固体組成物、液体組成物およびその他の組成
物、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤等として
用いられる。経口投与のための固体組成物には、錠剤、
丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。カプセ
ル剤にはハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれ
る。このような固体組成物においては、ひとつまたはそ
れ以上の活性物質が、少なくともひとつの不活性な希釈
剤、例えばラクトース、マンニトール、グルコース、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デン
プン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マ
グネシウムと混合される。組成物は、常法に従って、不
活性な希釈剤以外の添加物、例えばステアリン酸マグネ
シウムのような潤滑剤、繊維素グルコール酸カルシウム
のような崩壊剤、ラクトースのような安定化剤、グルタ
ミン酸またはアスパラギン酸のような溶解補助剤を含有
していてもよい。錠剤または丸剤は必要により白糖、ゼ
ラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースフタレートなどの胃溶性あるい
は腸溶性物質のフィルムで被膜してもよいし、また2以
上の層で被膜してもよい。さらにゼラチンのような吸収
されうる物質のカプセルも包含される。 【0063】経口投与のための液体組成物は、薬剤的に
許容される溶液剤、乳濁剤、シロップ剤、エリキシル剤
等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤(精製
水、エタノール)を含んでいてもよい。この組成物は不
活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘
味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
経口投与のためのその他の組成物としては、ひとつまた
はそれ以上の活性物質を含み、それ自体公知の方法によ
り処方されるスプレー剤が含まれる。この組成物は不活
性な希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤
と等張性を与えるような緩衝剤、例えば塩化ナトリウ
ム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸を含有しても
よい。スプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第2868
691 号および同第3095355 号明細書に詳しく記載されて
いる。 【0064】本発明による非経口投与のための注射剤と
しては、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳
濁剤を包含する。水性の溶液剤、懸濁剤としては、例え
ば、注射用蒸留水および生理食塩水が含まれる。非水溶
性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば、プロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール、オリーブ油、エタノ
ール、ポリソルベート80等がある。このような組成物
は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤
(例えば、ラクトース)、溶解補助剤(例えば、グルタ
ミン酸、アスパラギン酸)のような補助剤を含んでもよ
い。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通すろ
過、殺菌剤の配合または照射によって無菌化される。こ
れらはまた無菌の固体組成物を製造し、例えば凍結乾燥
品の使用前に無菌化水または無菌の注射用溶媒に溶解し
て使用することもできる。非経口投与のためのその他の
組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含
み、常法により処方される外用液剤、軟コウ、塗布剤、
坐剤、およびペッサリー等が含まれる。 【0065】 【参考例および実施例】以下、参考例および実施例によ
って本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。クロマトグラフィーによる分離の箇所に
示されているカッコ内の溶媒は使用した溶出溶媒または
展開溶媒を示し、割合は体積比を表わす。特別の記載が
ない場合には、IRはKBr錠剤法で測定している。 【0066】参考例1 【化21】 【0067】水酸化ナトリウム(47g)の水(200
ml)溶液に−10〜0℃で臭素(1.98ml)を加え
た。同温度で30分間撹拌した後、混合物に50%ジメ
チルアミン水溶液(40.8ml)を−10〜0℃で加え
た。反応混合物を同温度で1時間撹拌した。反応混合物
を塩化メチレン(200ml)で抽出した。抽出物を無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。このようにして得られ
た抽出物に−10〜0℃で2−イソプロピルフェノール
(50g)の塩化メチレン(90ml)溶液を加えた。
反応混合物を同温度で2時間撹拌した。反応混合物に2
N硫酸水溶液(100ml)を加えた後、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液をpH7になるまで加えた。混合物の
有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキ
サン:塩化メチレン=4:1)によって精製し、次の物
性値を有する標題化合物(48g)を得た。 TLC:Rf 0.56(ヘキサン:酢酸エチル=4:
1)。 【0068】参考例2 【化22】 【0069】参考例1で製造した化合物(30g)のテ
トラヒドロフラン(80ml)溶液にテトラキス(トリ
フェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.03g)を加
えて、室温で15分間撹拌した。混合物に1.0 M p−
フルオロフェニルマグネシウムブロミドのテトラヒドロ
フラン溶液(280ml)を滴下した。反応混合物を8
0℃で9時間撹拌した。反応混合物を2N塩酸水溶液に
0℃で注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和
塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィ(ヘキサン)によって精製し、次の物性値を有
する標題化合物(12g)を得た。 TLC:Rf 0.22(ヘキサン:塩化メチレン=4:
1)。 【0070】参考例3 【化23】 【0071】参考例2で製造した化合物(4.0 g)の四
塩化炭素(15ml)溶液に0℃で臭素(1.08ml)を
加えた。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混
合物に0℃で飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、有
機層を分離した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶
液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキ
サン:酢酸エチル=50:1)によって精製し、次の物
性値を有する標題化合物(5.38g)を得た。 TLC:Rf 0.40(ヘキサン:酢酸エチル=10:
1)。 【0072】参考例4 【化24】 【0073】参考例3で製造した化合物(800mg)
のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に0℃で水素化
ナトリウム(112mg,60%含有)を加えた。室温
で10分間撹拌した後、0℃でメトキシメチルクロリド
(0.22ml)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌
した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで抽出し
た。抽出物を、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサ
ン:酢酸エチル=50:1)によって精製し、次の物性
値を有する標題化合物(840mg)を得た。 TLC:Rf 0.32(ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)。 【0074】参考例5 【化25】 【0075】4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノール
(6.4 g)のテトラヒドロフラン(40ml)とジメチ
ルホルムアミド(20ml)の混合溶液に、0℃で水素
化ナトリウム(1.3 g,60%含有)を加えた。室温で
10分間撹拌した後、0℃で臭化ベンジル(3.44ml)
を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混
合物に氷水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出物を、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン)によって精
製し、次の物性値を有する標題化合物(9.3 g)を得
た。 TLC:Rf 0.50(ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)。 【0076】参考例6 【化26】 【0077】マグネシウム(139mg)のテトラヒド
ロフラン(1ml)懸濁液に、1,2−ジブロモエタン
を1〜2滴加えた。混合物に、参考例5で製造した化合
物(1.39g)のテトラヒドロフラン溶液(3ml)をゆ
っくり滴下した。混合物を80℃で3時間撹拌した。こ
の混合物を参考例4で製造した化合物(840mg)の
テトラヒドロフラン(3ml)溶液にテトラキス(トリ
フェニルホスフィン)パラジウム(0)(28mg)を
加え、15分間撹拌した溶液に滴下した。反応混合物を
80℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、
氷−1N塩酸水溶液に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出し
た。抽出物を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エ
チル=50:1)によって精製し、次の物性値を有する
標題化合物(876mg)を得た。 TLC:Rf 0.33(ヘキサン:酢酸エチル=20:
1)。 【0078】参考例6(a)〜(j) 参考例5で製造した化合物の代わりに相当する化合物を
用いて参考例6と同様の操作をして以下に示す化合物を
得た。 【0079】参考例6(a) 【化27】 TLC:Rf 0.18(ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)。 【0080】参考例6(b) 【化28】 TLC:Rf 0.15(ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)。 【0081】参考例6(c) 【化29】 TLC:Rf 0.38(ヘキサン:酢酸エチル=10:
1)。 【0082】参考例6(d) 【化30】 TLC:Rf 0.34(ヘキサン:酢酸エチル=10:
1)。 【0083】参考例6(e) 【化31】 TLC:Rf 0.24(ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)。 【0084】参考例6(f) 【化32】 TLC:Rf 0.28(ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)。 【0085】参考例6(g) 【化33】 TLC:Rf 0.33(ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)。 【0086】参考例6(h) 【化34】 TLC:Rf 0.40(ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)。 【0087】参考例6(i) 【化35】 TLC:Rf 0.30(ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)。 【0088】参考例6(j) 【化36】 TLC:Rf 0.20(ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)。 【0089】参考例7 【化37】 参考例2で製造した化合物の代わりに2,6−ジイソプ
ロピルフェノールを用いて参考例3→参考例4と同様の
操作をして次の物性値を有する標題化合物を得た。 TLC:Rf 0.70(ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)。 【0090】参考例8 【化38】 参考例4で製造した化合物の代わりに参考例7で製造し
た化合物を用いて参考例6と同様の操作をして次の物性
値を有する標題化合物を得た。 TLC:Rf 0.34(ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)。 【0091】参考例8(a)および8(b) 参考例5で製造した化合物の代わりに相当する化合物を
用いて参考例8と同様の操作をして以下の化合物を得
た。 【0092】参考例8(a) 【化39】 TLC:Rf0.36(ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)。 【0093】参考例8(b) 【化40】TLC:Rf 0.19(ヘキサン:酢酸エチル=30:
1)。 【0094】参考例9 【化41】 【0095】参考例6で製造した化合物(860mg)
のメタノール(20ml)とテトラヒドロフラン(5m
l)の混合溶液に10%パラジウム−炭素(860m
g)を加えた。反応混合物を水素ガス雰囲気下室温で1
時間撹拌した。反応混合物をセライト(商品名)を通し
てろ過し、ろ液を濃縮し、次の物性値を有する標題化合
物(700mg)を得た。 TLC:Rf 0.22(ヘキサン:酢酸エチル=10:
1)。 【0096】参考例10 【化42】 【0097】参考例9で製造した化合物(700mg)
のピリジン(10ml)溶液に、室温で無水酢酸(2m
l)を加えた。反応混合物を1N塩酸水溶液に注ぎ込
み、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和塩化ナト
リウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、濃縮し、次の物性値を有する標題化合物(736
mg)を得た。 TLC:Rf 0.29(ヘキサン:酢酸エチル=10:
1)。 【0098】参考例11 【化43】 【0099】参考例10で製造した化合物(726m
g)に4N塩酸ジオキサン溶液(10ml)を加えた。
反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物に2
N水酸化ナトリウム水溶液をpH5になるまで加え、酢
酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル
=20:1)によって精製し、次の物性値を有する標題
化合物(651mg)を得た。 TLC:Rf 0.26(ヘキサン:酢酸エチル=10:
1)。 【0100】参考例12 【化44】 【0101】参考例11で製造した化合物(651m
g)のジメチルスルホキシド(10ml)溶液に、アル
ゴン雰囲気下で炭酸カリウム(550mg)、18−ク
ラウン−6(1,4,7,10,13,16−ヘキサオ
キサシクロオクタデカン)(2mg)およびtert−ブチ
ル(3R,5S)−6−メチルスルホニルオキシ−3,
5−O−イソプロピリデン−3,5−ジヒドロキシヘキ
サノエート(673mg)を順次加えた。反応混合物を
80℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却
し、水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽
和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)によっ
て精製し、次の物性値を有する標題化合物(716m
g)を得た。 TLC:Rf 0.46(ヘキサン:酢酸エチル=4:
1)。 【0102】参考例13 【化45】 【0103】参考例12で製造した化合物(716m
g)のエタノール(10ml)とテトラヒドロフラン
(10ml)の混合溶液に0℃で2N塩酸水溶液(1m
l)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応
混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ込み、酢
酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和塩化ナトリウム
水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)によって精製し、次
の物性値を有する標題化合物(547mg)を得た。 TLC:Rf 0.31(ヘキサン:酢酸エチル=2:
1)。 【0104】実施例1 【化46】 【0105】参考例13で製造した化合物(270m
g)のトルエン(10ml)溶液にカンファースルホン
酸(1mg)を加えた。反応混合物を120℃で18時
間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:
酢酸エチル=2:1→1:1)によって精製し、次の物
性値を有する標題化合物(90mg)を得た。 TLC:Rf 0.28(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3433,2965,1753,1708,1606,1511,1461,13
71,1349,1263,1229,1198,1159,1082,998 ,977
,915 ,864 ,838 cm-1。 【0106】実施例1(a)〜1(m) 参考例6で製造した化合物の代わりに参考例6(a)〜
6(j)、参考例8、参考例8(a)および参考例8
(b)で製造した化合物を用いて参考例9→参考例10
→参考例11→参考例12→参考例13→実施例1と同
様の操作をして以下に示す本発明化合物を得た。 【0107】実施例1(a) 【化47】 TLC:Rf 0.35(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3450,2965,2932,2872,1762,1742,1605,15
11,1443,1386,1367,1331,1224,1196,1135,107
8,1055,997 ,915 ,875 ,840 cm-1。 【0108】実施例1(b) 【化48】 TLC:Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3446,2964,2930,1741,1606,1510,1465,13
71,1326,1225,1197,1167,1079,1057,1016,997
,915 ,840 cm-1。 【0109】実施例1(c) 【化49】 TLC:Rf 0.28(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3447,2964,1741,1605,1511,1465,1371,13
27,1223,1197,1162,1121,1079,1057,997 ,915
,839 ,670 ,553 cm-1。 【0110】実施例1(d) 【化50】 TLC:Rf 0.28(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3436,2969,1761,1714,1606,1511,1463,13
72,1222,1198,1163,1124,1082,998 ,915 ,880
,841 ,555 cm-1。 【0111】実施例1(e) 【化51】 TLC:Rf 0.29(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3529,2968,1742,1605,1510,1467,1370,13
40,1220,1196,1160,1078,1053,1027,949 ,914
,888 ,832 ,589 ,514 cm-1。 【0112】実施例1(f) 【化52】TLC:Rf 0.27(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3531,2964,1742,1605,1510,1466,1371,13
44,1252,1194,1171,1160,1083,1052,1024,949
,912 ,888 ,833 ,588 ,513 cm-1。 【0113】実施例1(g) 【化53】 TLC:Rf 0.27(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3524,2965,2870,1737,1605,1510,1466,14
51,1373,1328,1236,1214,1202,1132,1077,105
6,999 ,881 ,846 ,705 ,577 ,514 cm-1。 【0114】実施例1(h) 【化54】 TLC:Rf 0.27(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3370,2963,1756,1718,1605,1562,1511,14
95,1450,1389,1328,1234,1203,1160,1078,105
9,996 ,866 ,839 ,800 ,554 cm-1。 【0115】実施例1(i) 【化55】 TLC:Rf 0.27(ヘキサン:酢酸エチル=2:
3); IR:3431,2965,1754,1718,1605,1531,1510,14
51,1389,1221,1176,1078,1058,1015,839 c
-1。 【0116】実施例1(j) 【化56】TLC:Rf 0.29(ヘキサン:酢酸エチル=2:
3); IR:3402,2965,1756,1713,1621,1511,1466,14
43,1409,1387,1351,1316,1295,1261,1229,120
2,1161,1133,1078,1054,997 ,883 ,837,679 ,
599 ,554 ,518 cm-1。 【0117】実施例1(k) 【化57】 TLC:Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3406,2968,2873,1755,1719,1469,1446,13
87,1306,1248,1215,1184,1162,1080,1055,999
,913 ,866 ,703 cm-1。 【0118】実施例1(l) 【化58】 TLC:Rf 0.27(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3557,2966,2871,1742,1598,1548,1467,14
44,1384,1366,1329,1235,1180,1166,1083,105
8,1025,949 ,917 ,875 ,819 cm-1。 【0119】実施例1(m) 【化59】 TLC:Rf 0.22(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3399,2970,2874,1756,1717,1511,1447,13
87,1300,1252,1227,1201,1184,1168,1089,105
7,1016,997 ,917 ,888 ,850 cm-1。 【0120】実施例2 【化60】 【0121】実施例1で製造した化合物(270mg)
のエタノール(4ml)溶液に1N水酸化ナトリウム水
溶液(1ml)を0℃で加えた。反応混合物を室温で1
時間撹拌した。反応混合物を0℃で1N塩酸水溶液に注
ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和塩化
ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、濃縮した。残渣をトルエン(15ml)を溶
かし、120℃で6時間撹拌した。反応混合物を室温ま
で冷却し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィ(ヘキサン:酢酸:エチル=2:1→1:1)
によって精製し、次の物性値を有する標題化合物(10
5mg)を得た。 TLC:Rf 0.28(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3436,2984,1719,1605,1510,1461,1387,12
56,1204,1078,996,870 ,839 cm-1。 【0122】実施例2(a)〜2(m) 実施例1で製造した化合物の代わりにそれぞれ実施例1
(a)〜1(m)で製造した化合物を用いて実施例2と
同様の操作をして以下に示す本発明化合物を得た。 【0123】実施例2(a) 【化61】 TLC:Rf 0.35(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3450,2964,1719,1511,1442,1386,1202,11
58,1078,1054,997,874 ,839 cm-1。 【0124】実施例2(b) 【化62】 TLC:Rf 0.20(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3420,2964,1713,1611,1510,1449,1388,12
64,1230,1202,1078,997 ,835 cm-1。 【0125】実施例2(c) 【化63】 TLC:Rf 0.26(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3351,3516,2966,2361,1718,1606,1510,14
63,1380,1335,1256,1219,1196,1160,1118,107
9,1056,1020,994 ,884 ,844 ,815 ,557,520 c
-1。 【0126】実施例2(d) 【化64】 TLC:Rf 0.27(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3415,2965,2932,2872,2361,1714,1607,15
10,1465,1440,1387,1255,1201,1160,1127,107
8,1058,996 ,881 ,839 ,554 ,517 cm-1。 【0127】実施例2(e) 【化65】 TLC:Rf 0.27(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3406,2963,2871,2362,1714,1606,1510,14
66,1438,1387,1332,1240,1201,1159,1078,105
7,996 ,882 ,838 ,556 ,517 cm-1。 【0128】実施例2(f) 【化66】TLC:Rf 0.27(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3413,2963,2873,1714,1607,1511,1464,14
39,1387,1338,1236,1201,1159,1079,997 ,882
,839 ,516 cm-1。 【0129】実施例2(g) 【化67】 TLC:Rf 0.27(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3424,2960,1698,1606,1510,1467,1388,13
43,1260,1203,1160,1078,1056,997 ,882 ,840
,552 cm-1。 【0130】実施例2(h) 【化68】 TLC:Rf 0.27(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3370,2963,1718,1605,1562,1511,1495,14
50,1389,1328,1234,1203,1160,1078,1059,996
,866 ,839 ,800 ,554 cm-1。 【0131】実施例2(i) 【化69】 TLC:Rf 0.27(ヘキサン:酢酸エチル=2:
3); IR:3431,2965,1718,1605,1531,1510,1451,13
89,1221,1176,1078,1058,1015,839 cm-1。 【0132】実施例2(j) 【化70】 TLC:Rf 0.29(ヘキサン:酢酸エチル=2:
3); IR:3402,2965,1713,1621,1511,1466,1443,14
09,1387,1351,1316,1295,1261,1229,1202,116
1,1133,1078,1054,997 ,883 ,837 ,679,599 ,
554 ,518 cm-1。 【0133】実施例2(k) 【化71】 TLC:Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3426,2964,2870,1718,1604,1495,1470,13
87,1304,1324,1255,1197,1080,1027,997 ,947
,868 cm-1。 【0134】実施例2(l) 【化72】TLC:Rf 0.28(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3436,2964,2871,1719,1460,1442,1385,13
64,1313,1256,1196,1081,1055,998 ,872 c
-1。 【0135】実施例2(m) 【化73】 TLC:Rf 0.18(ヘキサン:酢酸エチル=1:
1); IR:3284,2963,1713,1613,1519,1451,1388,13
63,1341,1299,1270,1256,1228,1183,1075,106
1,1048,1028,999 ,885 ,834 cm-1。 【0136】実施例3 【化74】 【0137】実施例2で製造した化合物(555mg)
のジオキサン(5ml)溶液に1N水酸化ナトリウム水
溶液(1.16ml)を加えた。反応混合物を室温で2時間
撹拌した。反応混合物をそのまま凍結乾燥し、次の物性
値を有する標題化合物(580mg)を得た。 TLC:Rf 0.21(塩化メチレン:メタノール=1
0:1); IR:3431,1568,1510,1452,1404,1327,1219,12
02,1158,1101,1071,1016,873 ,840 ,557 c
-1
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 309/30 C07D 309/30 R (56)参考文献 特開 昭62−51639(JP,A) 特開 平1−319472(JP,A) 特開 平3−99075(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 はC1〜6のアルキル基またはC3〜7の
    シクロアルキル基を表わし、R2 およびR4 は同一また
    は異なり、水素原子、C1〜8のアルキル基、C1〜4
    のアルコキシ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル
    基、C3〜7のシクロアルキル基またはトリ(C1〜4
    アルキル)シリル基を表わし、R3 は水素原子またはC
    2〜5のアシル基を表わし、R5 はC1〜6のアルキル
    基、C3〜7のシクロアルキル基またはp−フルオロフ
    ェニル基を表わし、Lは 【化2】 または 【化3】を表わす。)で示されるビフェニル誘導体、およびそれ
    らの非毒性塩。
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