JP3150740B2 - ジヒドロベンゾフラン誘導体 - Google Patents

ジヒドロベンゾフラン誘導体

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JP3150740B2
JP3150740B2 JP34479891A JP34479891A JP3150740B2 JP 3150740 B2 JP3150740 B2 JP 3150740B2 JP 34479891 A JP34479891 A JP 34479891A JP 34479891 A JP34479891 A JP 34479891A JP 3150740 B2 JP3150740 B2 JP 3150740B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はジヒドロベンゾフラン誘
導体に関する。さらに詳しくは優れた抗酸化作用を有す
るジヒドロベンゾフラン誘導体に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】従来、抗
酸化剤として、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒド
ロキシアニソール、トコフェロール類等が用いられてい
る。これらの中で、α−トコフェロール及びその誘導体
は、安全で効果的な抗酸化剤として、食品、医薬品等の
添加剤として広く用いられており、また、医薬として高
脂血症の治療剤としても有効である。しかし、さらに多
種類のより強力な抗酸化剤が求められている。
【0003】従って、本発明の目的は、優れた抗酸化作
用を有し、食品、医薬品等の分野において有用な新規化
合物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記課題を解決するために強力な抗酸化作用を有する化合
物を鋭意検討した結果、次の一般式(I)で表される化
合物が有効であることを見い出し本発明を完成した。
【0005】即ち、本発明は、一般式(I)
【0006】
【化8】
【0007】〔式中、R1, R2, R3はそれぞれ低級アルキ
ル基を意味し、R4は式−(CH2)m−R5(式中 mは1〜13の
整数を意味し、R5メチル基又は水酸基を意味する。)
で示される基を意味する。但し、R 5 がメチル基の場合
は、R 1 はイソプロピル基、R 2 及びR 3 はメチル基で、且つ
mは1〜13の整数である。またR 1 、R 2 及びR 3 がメチル
基で、且つR 4 が式−(CH 2 ) n −OH( nは1〜3の整数を意
味する。)で示される基で ある場合を除く。〕で表わさ
れるジヒドロベンゾフラン誘導体及びその製造方法を提
供するものである。
【0008】上記一般式(I)で表されるジヒドロベン
ゾフラン誘導体は、例えば以下の製造方法1及び2の方
法により製造することができる。製造方法1 一般式(II'
【0009】
【化9】
【0010】(式中、R 6 水素原子またはアセチル基を
意味する。)で表わされる化合物と、一般式(III) 又は
(IV)
【0011】
【化10】
【0012】で表わされる化合物とをルイス酸の存在下
反応させ、さらに脱アセチル化することを特徴とする、
一般式 (I')
【0013】
【化11】
【0014】〔式中、R 4' は式−(CH2)m−R5'(式中 mは
1〜13の整数を意味し、R5'メチル基を意味する)で
示される基を意味する。〕で表わされるジヒドロベンゾ
フラン誘導体を得る。製造方法2 一般式(II)
【0015】
【化12】
【0016】(式中、R 1 , R 2 , R 3 はそれぞれ低級アルキ
ル基を意味し、R 6 は水素原子またはアセチル基を意味す
る。)で表わされる化合物と、一般式(V)
【0017】
【化13】
【0018】(式中、R8はベンジル基又は置換されたベ
ンジル基を意味し、m は1〜13の整数を意味する。)で
表わされる化合物とをルイス酸の存在下反応後、脱アセ
チル化し、さらに還元的に脱保護基することにより、一
般式 (I")
【0019】
【化14】
【0020】(式中、R1, R2, R3はそれぞれ低級アルキ
ル基を意味し、m は1〜13の整数を意味する。)で表わ
されるジヒドロベンゾフラン誘導体を得る。
【0021】本発明に係る前記一般式(I)で表される
ジヒドロベンゾフラン誘導体は優れた抗酸化作用を有
し、食品、医薬品等の分野において有用である。
【0022】本発明に係る一般式(I)で表わされるジ
ヒドロベンゾフラン誘導体において、R1, R2, R3で表さ
れる低級アルキル基の具体的な例としては、メチル基、
エチル基、イソプロピル基またはtert−ブチル基等の炭
素数1〜6のアルキル基が挙げられ、R4で表される式−
(CH2)m−R5で示される基は、具体的にはアルキル基また
ヒドロキシアルキル基等が挙げられる。好ましい例と
しては、炭素数2〜14のアルキル基、炭素数1〜12のヒ
ドロキシアルキル基が挙げられる。
【0023】本発明に係る化合物(I)のうち、R4がア
ルキル基である化合物は次の第一工程及び第二工程によ
り製造することができる。例えば、第一工程は、3−イ
ソプロピル−5,6 −ジメチル−1,4 −ヒドロキノン−4
−アセテート等のヒドロキノン誘導体とアリルクロライ
ドをルイス酸および少量の酸の存在下、不活性溶媒中で
反応させる。
【0024】ルイス酸とは、電子対受容体である化合物
を意味し、具体的な例としては、塩化アルミニウム、塩
化亜鉛等を挙げることができる。また、少量の酸とは、
ヒドロニウムイオンを生成し得る通常の酸を少量使用す
ることを意味し、具体的な例としては塩酸、酢酸等を挙
げることができる。
【0025】本工程においては、触媒として少量の亜鉛
末を添加すると副反応が抑制される。本工程における反
応温度は特に限定されず、冷却、室温または加温等、最
も効率的な条件を選ぶことができる。反応液は水で常法
により洗浄し、有機層を減圧濃縮後、カラムクロマト等
の方法により精製し、白色の結晶を得ることができる。
【0026】第二工程は、第一工程で得られた化合物の
脱アセチル化である。第一工程で得られた化合物を溶媒
に溶解し、氷冷下還元剤を加え還元後、還元剤を分解濾
過する。濾液を乾燥濃縮後、再結晶して一般式(I)で
表わされる化合物を得ることができる。
【0027】本工程における溶媒としては、例えばエー
テル、テトラヒドロフラン等の不活性溶媒を使用するこ
とができ、また還元剤としては、例えばリチウムアルミ
ニウムハイドライドなどを使用することができる。本工
程の脱アセチル化はまた、水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム等を溶解したアルカリ性溶媒中で行なうこともで
きる。
【0028】本発明に係る化合物(I)のうちR4の末端
が水酸基である化合物は、例えば次の第一工程〜第三工
程により製造することができる。たとえば、第一工程は
2,3,5 −トリメチル−1,4 −ヒドロキノン−4−アセテ
ート等のヒドロキノン誘導体と2−メチル−6−ベンジ
ルオキシ−2−ヘキセン−1−オール等の末端の水酸基
が保護された化合物を塩化亜鉛等のルイス酸、塩酸およ
び亜鉛末の存在下ジクロルメタン等の不活性溶媒中で反
応させる。
【0029】本反応においても亜鉛末の添加は副反応を
抑制する。また、反応温度条件は適宜選ぶことができ
る。反応液は水で常法により洗浄し、有機層を減圧濃縮
後、カラムクロマト等の方法により精製し、油状物を得
ることができる。
【0030】第二工程においては、第一工程で得られた
化合物を常法により脱アセチル化する。即ち、テトラヒ
ドロフラン等の不活性溶媒に溶解し、氷冷下リチウムア
ルミニウムハイドライド等の還元剤を加え、還元後、還
元剤を分解濾過する。本工程における脱アセチル化もま
た、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等を溶解したア
ルカリ性溶媒中で行なうことができる。
【0031】第三工程においては、前工程で得られた濾
液を乾燥濃縮後、得られた油状物にエタノール等の溶媒
を加え、例えば10%パラジウム炭素を添加し、接触還元
する。還元後、溶媒を濃縮し、酢酸エチル、n−ヘキサ
ン系の溶媒によりシリカゲルカラムクロマトに付し、例
えば白色の2,4,6,7 −テトラメチル−2−(4−ヒドロ
キシブチル)−5−ヒドロキシ−2,3 −ジヒドロベンゾ
フランの結晶を得ることができる。第二工程と第三工程
は逆の手順で行うこともできる。即ち、接触還元を先に
行い、脱アセチル化を後で行うこともできる。
【0032】
【発明の効果】次に本発明化合物の優れた効果を薬理実
験例によって詳細に述べる。
【0033】実験例1ラット脳ホモジネートの自動過酸化に対する抑制効果 6〜18週齢のSD系ラットをエーテル麻酔し、脳を摘出
した。生理食塩水で洗浄後、グルコース・クレブス・リ
ンガー・リン酸緩衝液(pH7.4 ;以下KRP 緩衝液と略
す)で20倍に希釈してホモジナイズし、その0.5ml を実
験に用いた。試料は、実施例3、4、5、8、9、10お
よび13で得られた化合物及び対照薬物をジメチルスルホ
キシド(以下DMSOと略す)に溶解して調製し、その5μ
l を脳ホモジネートに加えた。
【0034】対照薬物としては RRR−α−トコフェロー
ル(以下ビタミンEと称す)及び6−ヒドロキシ−2,5,
7,8 −テトラメチルクロマン−2−カルボン酸(以下、
トロロックス(登録商標)と称す)を用いた。
【0035】試料を添加した脳ホモジネート液は37℃で
2時間ゆるかやに撹拌しながらインキュベートし、内山
らの方法 (Anal.Biochem., 86:271〜278(1978))により
チオバルビトゥール酸反応性物質(以下 TBARSと略す)
の生成量を測定した。インキュベートした脳ホモジネー
トと、氷冷しておいた脳ホモジネート中のTBARS 量の
差、及びDMSOのみを添加しインキュベートした脳ホモジ
ネートとインキュベートしない脳ホモジネート中のTBAR
S 量の差を測定した。両者の差の比から脂質過酸化の阻
害率を算出し、表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】表1より明らかなように本発明に係る化合
物は現在汎用されているビタミンEより強い脂質過酸化
阻害作用を示した。
【0038】実験例22,2'−アゾビス−(2−アミジノプロパン)ハイドロク
ロライド(以下AAPHと略す)惹起によるラット血漿の過
酸化抑制効果 6〜18週齢の雄性SD系ラットの腹部動脈からヘパリン
処理したシリンジで血液を採取し、遠心分離により血漿
を分離後、実験に供するまで−20℃で冷凍保存した。血
漿を解凍後、再度遠心分離を行ない、褐色のスクリュー
キャップ付チューブに血漿の上清50μl をとり、10mMの
KRP 緩衝液を400 μl 加え、さらに実験例1で使用した
試料溶液5μl を加えた。
【0039】上記各サンプルを十分に混合し、100mM の
AAPH溶液50μl を加えた。各サンプルはゆるやかに撹拌
しながら37℃で2時間インキュベートし、TBARS の生成
をHPLC法により下記条件で測定した。 <HPLC条件> カラム:YMC ODS−312 、C18 5μ、6×150mm 移動相:50%メタノール/50% 0.1N 塩化ナトリウム 流 速:1ml/min 検 出:532nm インキュベートしたサンプルのTBARS 量と、同様に操作
してインキュベートせず氷冷しておいたサンプルのTBAR
S 量との差、及びDMSOのみを添加してインキュベートし
た血漿と氷冷下にインキュベートしないままの血漿のTB
ARS 量の差を測定した。両者の差の比から脂質過酸化の
阻害率を計算した。結果を表2に示した。
【0040】
【表2】
【0041】表2より明らかなように、本発明に係る化
合物は対照化合物よりAAPH惹起によるラット血漿の過酸
化に対し強い阻害作用を示した。
【0042】実験例3過酸化tert−ブチルハイドロオキサイド(以下tBHPと略
す)惹起によるラット赤血球からのカリウム漏出抑制効
体重250 〜350 gの雄性SD系ラットに実施例4、5お
よび8から得た化合物を1%ツイーン80で可溶化した溶
液を試料とし、5ml/kg経口投与し、血液0.65mlをヘパ
リン処理したシリンジで尾静脈から3時間後に採取し
た。
【0043】遠沈後、血漿と軟膜バッフィーコート(bu
ffy coat)を除き、赤血球を生食−リン酸緩衝液(以下
PBS と略す)で洗浄した。赤血球を0.9ml のPBS に再分
散させ、10%懸濁液とした。この懸濁液をゆるやかに撹
拌しながら37℃で10分間プレインキュベートし、最終濃
度が1mMとなるように 0.1M tBHP を10μl 加え、さら
に60分間インキュベートした。カリウムの漏出を測定す
るため、インキュベート後、懸濁液50μl を採取し遠心
分離して赤血球を沈殿させた。上清40μl を分取し、10
0μg/mlリチウム溶液を1.25ml加えた。同様に操作し、
遠心分離せずに懸濁液40μl を1.25mlの100μg/mlリチ
ウム溶液に直接加え、全カリウム量の測定サンプルとし
た。
【0044】両者のカリウム濃度を原子吸光法により測
定し、赤血球からのカリウムの漏出を計算し、ビタミン
Eによる漏出阻害を1.00としたときの数値に変換して表
3に示した。
【0045】
【表3】
【0046】表3から明らかなように本発明に係る化合
物は動物に投与した場合に、赤血球からのカリウムの漏
出を防止する作用を有することがわかる。
【0047】本発明により得られた化合物を抗酸化剤と
して使用する場合は、従来ビタミンEが、食品・医薬品
として使用されてきた分野と同様の分野において、同様
な方法で使用することができる。即ち、本発明による化
合物をそのままあるいは公知の技術を用いて製剤化して
抗酸化剤として添加することができる。また医薬品とし
ては、虚血性心疾患治療剤又は動脈硬化症治療剤等とし
て使用することができる。医薬品として、使用する場合
は、公知の技術を用いて製剤化を行い、経口剤、注射剤
等として用いることができる。
【0048】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0049】参考例 4−イソプロピル−2,2,6,7 −テトラメチル−5−ヒド
ロキシ−2,3 −ジヒドロベンゾフランの合成 3−イソプロピル−5,6 −ジメチル−1,4 −ヒドロキノ
ン−4−アセテート1.3 g、メタリルクロライド5ml、
塩化亜鉛6g、酢酸2ml、亜鉛末5mgにジクロルメタン
20mlを加え室温で5時間撹拌する。反応溶液を分液ロー
トに移し水30mlで2回洗浄する。有機層を分取し、MgSO
4 で乾燥、濾過し減圧濃縮する。得られたアメ状の残渣
を1〜2%酢酸エチル−n-ヘキサンでシリカゲルカラム
クロマトに付し1.4 gの白色結晶を得る。
【0050】この1.4 gの結晶をエチルエーテル20mlに
溶解し、氷冷下LiAlH4 0.5gを加えて、氷冷下30分反応
し、その後H2O 10mlでLiAlH4を分解する。分解物を吸引
濾過し、少量のエチルエーテルで洗浄し濾液をMgSO4
乾燥する。濾過、濃縮後、得られた粗結晶をベンゼン−
n-ヘキサン(1:2)から再結晶すると0.85gの白色結
晶が得られた。 ・収率:62% ・融点:85〜88℃ ・分子式:C15H22O2 分子量 234.37 ・1H-NMR(CDCl3) :
【0051】
【化15】
【0052】・MS: m/e 234 (M+) 実施例1〜5 参考例 に示した方法に従い合成した化合物を表4〜5
示す。
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】実施例 2,4,6,7 −テトラメチル−2−(4−ヒドロキシブチ
ル)−5−ヒドロキシ−2,3 −ジヒドロベンゾフランの
合成 2,3,5 −トリメチル−1,4 −ヒドロキノン−4−アセテ
ート3.88g、2−メチル−6−ベンジルオキシ−2−ヘ
キセン−1−オール4.4 g、塩化亜鉛5.4 g、塩酸1m
l、亜鉛末10mgにジクロルメタン30mlを加え室温で5時
間撹拌する。反応溶液を分液ロートに移し水30mlで2回
洗浄し有機層を分取しMgSO4 で乾燥する。
【0056】濾過、濃縮後、残渣を2%酢酸エチル−n-
ヘキサンでシリカゲルカラムクロマトに付し6.2 gの油
状物を得る。これをテトラヒドロフラン30mlに溶解し氷
冷下LiAlH41gを加え室温で2時間撹拌する。その後H2
O 20mlで分解し吸引濾過する。少量のテトラヒドロフラ
ンで洗浄し濾液をMgSO4 で乾燥する。濾過、濃縮すると
油状物5.1 gが得られる。この粗油状物にエタノール30
mlを加え10%パラジウム炭素0.1 gを加え5時間常圧で
接触還元する。濾過しエタノールを濃縮後5〜10%酢酸
エチル−n-ヘキサンでシリカゲルカラムクロマトに付し
3.3 gの白色結晶を得た。 ・収率:62.5% ・分子式:C16H24O3 分子量 264.3 ・1H-NMR(CDCl3) :
【0057】
【化16】
【0058】・MS: m/e 264 (M+) 実施例 4−イソプロピル−2,6,7 −トリメチル−2−(4−ヒ
ドロキシブチル)−5−ヒドロキシ−2,3 −ジヒドロベ
ンゾフランの合成 3−イソプロピル−5,6−ジメチル−1,4−ヒドロキノン
−4−アセテート4.44g、2−メチル−6−ベンジルオ
キシ−2−ヘキセン−1−オール4.4 g、塩化亜鉛5.4
g、塩酸1ml、亜鉛末10mgにクロロホルム30mlを加え室
温で5時間撹拌する。反応溶液を分液ロートに移し水30
mlで2回洗浄し有機層を分取しMgSO4 で乾燥する。
【0059】濾過、濃縮後残渣を2%酢酸エチル−n-ヘ
キサンでシリカゲルカラムクロマトに付し6.5 gの油状
物を得る。これをテトラヒドロフラン30mlに溶解し氷冷
下LiAlH41gを加え室温で3時間撹拌する。その後H2O
20mlで分解し吸引濾過する。少量のTHF で洗浄し濾液を
MgSO4で乾燥する。濾過、濃縮し得られた油状物5.6gに
酢酸5ml、酢酸エチル20mlを加え溶解し、10%パラジウ
ム炭素0.1 gを加え3時間常圧で接触還元する。濾過
し、濃縮後、n−ヘキサンで抽出し水30mlで2回洗浄す
る。抽出液を乾燥、濃縮後5〜10%酢酸エチル−n-ヘキ
サンでシリカゲルカラムクロマトに付し3.6 gの油状物
を得た。 ・収率:61.5% ・分子式:C18H28O3 分子量 292.4 ・1H-NMR(CDCl3) :
【0060】
【化17】
【0061】・MS: m/e 292 (M+) 実施例8〜14 実施例6〜7に示した方法に従い合成した化合物を表
及び7に示す。
【0062】
【表6】
【0063】
【表7】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 9/10 103 A61P 9/10 103 43/00 111 43/00 111 C09K 15/08 C09K 15/08 (72)発明者 中村 哲也 東京都文京区音羽1−16−2−406 (72)発明者 佐野 賀敏 神奈川県川崎市宮前区宮崎6−6−78 (72)発明者 宮内 祐子 東京都中野区中野5−6−10 (72)発明者 貴島 静正 千葉県柏市柏999−18 (56)参考文献 特開 平2−121975(JP,A) 特開 昭63−88173(JP,A) 特開 平2−76869(JP,A) J.Am.Chem.Soc.,110 (7),p.2224−2229(1988) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 307/79 - 307/80 A61K 31/343 C09K 15/08 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中、R1, R2, R3はそれぞれ低級アルキル基を意味
    し、R4は式−(CH2)m−R5(式中 mは1〜13の整数を意味
    し、R5メチル基又は水酸基を意味する。)で示される
    基を意味する。但し、R 5 がメチル基の場合は、R 1 はイソ
    プロピル基、R 2 及びR 3 はメチル基で、且つmは1〜13
    の整数である。またR 1 、R 2 及びR 3 がメチル基で、且つR 4
    が式−(CH 2 ) n −OH( nは1〜3の整数を意味する。)で
    示される基である場合を除く。〕で表わされるジヒドロ
    ベンゾフラン誘導体。
  2. 【請求項2】 一般式(II') 【化2】 (式中、R 6 水素原子またはアセチル基を意味する。)
    で表わされる化合物と、一般式(III) 又は(IV) 【化3】 で表わされる化合物とをルイス酸の存在下反応させ、さ
    らに脱アセチル化することを特徴とする、一般式 (I') 【化4】 〔式中、R 4' は式−(CH2)m−R5'(式中 mは1〜13の整数
    を意味し、R5'メチル基を意味する)で示される基を
    意味する。〕で表わされるジヒドロベンゾフラン誘導体
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(II) 【化5】 (式中、R1, R2, R3はそれぞれ低級アルキル基を意味
    し、R6は水素原子またはアセチル基を意味する。)で表
    わされる化合物と、一般式(V) 【化6】 (式中、R8はベンジル基又は置換されたベンジル基を意
    味し、m は1〜13の整数を意味する。)で表わされる化
    合物とをルイス酸の存在下反応後、脱アセチル化し、さ
    らに還元的に脱保護基することを特徴とする、一般式
    (I") 【化7】 (式中、R1, R2, R3はそれぞれ低級アルキル基を意味
    し、m は1〜13の整数を意味する。)で表わされるジヒ
    ドロベンゾフラン誘導体の製造方法。
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