JP3498782B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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JP3498782B2 JP31452197A JP31452197A JP3498782B2 JP 3498782 B2 JP3498782 B2 JP 3498782B2 JP 31452197 A JP31452197 A JP 31452197A JP 31452197 A JP31452197 A JP 31452197A JP 3498782 B2 JP3498782 B2 JP 3498782B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、駆動信号の供給
を受けて圧力発生手段により圧力発生室のインクをノズ
ル開口からインク滴として吐出するインクジェット式記
録ヘッドと、この記録ヘッドにインクを供給するインク
カートリッジを搭載したインクジェット式記録装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式記録装置は、図5
(イ)に見られるように駆動モータAにタイミングベル
トBを介して接続されて、記録用紙Cの幅方向に往復移
動するキャリッジDの、記録用紙対向側にインクジェッ
ト式記録ヘッドEを、また着脱操作がし易い上面にはカ
ートリッジホルダFを介してインクカートリッGを搭載
して構成されている。図5(ロ)は、このような記録装
置におけるインクジェット式記録ヘッドEとインクカー
トリッジGの接続関係の一例を示すものであって、記録
ヘッドEの回路基板Hの表面には記録ヘッドEから延び
るインク供給針Jが突出され、また回路基板Hの上面に
はインクカートリッジGを所定位置に位置決めするカー
トリッジホルダFが固定されている。
【0003】このように構成によりインクカートリッジ
Gのインクが消費され尽くした段階では、インクカート
リッジGを新しいものと交換するだけで簡単にインクの
補充が可能となるものの、インクカートリッジGの交換
の際には記録ヘッドに空気が侵入するため、記録ヘッド
Eをキャッピング装置Kにより封止してインクカートリ
ッジGのインクを記録ヘッドEに充填する操作が必要と
なる。
【0004】また、インクカートリッジに残存している
インク量を管理するため、インクカートリッジGが交換
された際にカウンタをリセットし、印字や、また目詰ま
り解消のために排出されたインク量をカウンタで積算す
ることが行われている。このようなインクカートリッジ
Gの交換に際して必要とされる動作を自動化するために
は、インクカートリッジホルダFへのインクカートリッ
ジGの装着を検出する必要がある。このため、カートリ
ッジホルダFの底面に窓Lを設けるとともに、一端が回
路基板Hに固定され、一部が窓Lから露出する検出片M
を設け、インクカートリッジGの底面により検出片Mを
押圧して回路基板Hの接点に当接させてカートリッジ検
出信号を出力させるように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これによれば、インク
カートリッジGの着脱を検出片Mの変位として検出する
ことができるものの、カートリッジGのインク供給口N
から漏れ出したインクにより検出片Mが腐蝕を受けた
り、また窓Lからインクが回路基板Hに流れ込んで回路
基板Hを損傷させる等の問題がある。
【0006】このような問題を解消するため、マイクロ
スイッチなどを使用することも考えられるが、板バネで
構成できる検出片に比較してサイズが大きいためキャリ
ッジの大型化を招いたり、また板バネで簡単に構成でき
る検出片に比較してコストが掛かる等の新たな問題が生
じる。本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので
あってそのも目的とするところは、信頼性が高く、かつ
カートリッジホルダから外部へのインクの流出を防止す
ることができるインクカートリッジ検出手段を備えたイ
ンクジェット式記録装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
るために本発明においては、インクカートリッジにより
記録ヘッドにインクを供給するインクジェット式記録装
置において、前記インクカートリッジを収容し、かつ前
記記録ヘッドを保持するカートリッジホルダと、前記イ
ンクカートリッジと当接する領域に形成された窓を取り
囲むように前記カートリッジホルダの外側に設けられた
筒状の固定部と、一端側が前記インクカートリッジによ
り押圧されて弾性変形可能に前記固定部に液密に嵌装さ
れ、かつ少なくとも他端側に導電性を有する作動杆と、
前記作動杆の他端側に対向するように設けられ、前記作
動杆の他端側の接触によりカートリッジ検出信号を発生
する導電パターンとから構成されている。
【0008】
【作用】カートリッジホルダにインクカートリッジをセ
ットすると、作動杆の一端がインクカートリッジの底面
に押圧されて弾性変形し、作動杆の他端が導電パターン
を導通させてカートリッジ検出信号を発生させる。イン
クカートリッジの着脱により漏れ出したインクが窓に流
れ込んだ場合でも、窓を取り囲むように形成された筒状
固定部に液密に嵌装された作動杆により導電パターン
にインクが流入するのを阻止する。
【0009】
【発明の実施の形態】そこで以下に本発明の詳細を図示
した実施例に基づいて説明する。図1は、本発明の一実
施例を示すものであって、カートリッジホルダ1は、イ
ンクジェット式記録ヘッド2を固定した回路基板3の他
方の面に一定の間隙を形成するようにして回路基板3に
固定され、インクカートリッジ4の底面と当接する領
域、通常は、中央部に後述する作動杆10の先端を露出
させる窓5が形成され、窓5に対向する下面には窓5を
取り囲むように筒状の固定部6が形成されている。
【0010】作動杆10は、図2に示したようにダイヤ
フラム部11の中心に上下に突出する凸片12、13を
形成し、また周縁には固定部6の内面に弾接する筒状の
基部14を形成し、さらに基部14の上面にはリング状
の凸部15を形成して構成されている。
【0011】この作動杆10は、その基部14を固定部
6の内周に、また凸部15をカートリッジホルダ1の下
面に弾接させた状態で、基部14の下面を固定部6に填
め込んだ弾性リング16によりカートリッジホルダ1に
固定されている。
【0012】少なくとも回路基板3と対向する凸片の先
端面13aが導電性を有するように、作動杆10は全体
を耐インク性を備えた導電性弾性材料、例えば導電性ゴ
ムにより構成したり、またブチルゴム等の電気絶縁材料
で形成する場合には図2(ハ)に示したように導電片1
7が固定されている。
【0013】この実施例において、カートリッジホルダ
1にインクカートリッジ4を規定通りにセットすると、
記録ヘッド2から延びるインク供給針7がカートリッジ
4のインク供給口8に挿入され、図2(ロ)に示したよ
うに作動杆10の凸片12がインクカートリッジ4の底
面に押圧されてダイヤフラム部11が弾性変形するか
ら、下部の凸片13の先端面13aが回路基板3に弾接
する。これにより、回路基板3に形成されている図示し
ない導電パターンが凸片13の先端13aや、また導電
片17により導通されてカートリッジ検出信号を発生す
る。
【0014】一方、インクカートリッジ4の着脱に際し
て、インクカートリッジ4のインク供給口8から漏れ出
したインクが窓5に流れ込んだ場合には、ダイヤフラム
部11、及び基部14が固定部6に弾接しているため、
インクが回路基板3に流れ込むのを確実に阻止される。
【0015】言うまでもなく、固定部6はカートリッジ
ホルダの射出成形に合わせて簡単に作り付けることがで
き、また作動杆10はゴム等の射出成形により簡単に構
成することができるばかりでなく、簡単な組み立てロボ
ットにより組み付けることができるから、マイクロスイ
ッチを検出手段に使用する場合に比較して大幅にコスト
を引き下げることができる。
【0016】図3(イ)乃至(ロ)は、それぞれ本発明
の他の実施例を示すものであって、図3(イ)に示した
ものは基部14の外周にリング状に凸部18を、また固
定部6の対応する位置に環状の溝19を形成し、これら
凸部18と溝19とにより液密を確保したもので、カー
トリッジ4から漏洩したインクが回路基板3に流れ込む
のをより確実に阻止することができ、また凸部18が抜
け止めとしても機能するから、弾性リング16を不要と
することが可能となる。なお、この実施例においては、
基部14の上面に形成されている凸部15を不要として
もインクを阻止できることは明らかである。
【0017】図3(ロ)に示したものは、基部14の下
端14aを回路基板3に弾接できる位置まで延長したも
ので、凸片13に接触されてインクカートリッジを検出
する導電パターンへの塵埃やインクの流入を阻止して、
高い信頼性で検出することができるばかりでなく、固定
用の弾性リング16を不要とすることができる。
【0018】なお、上述の実施例においては、作動杆1
0に上方に延びる凸片12を形成し、この凸片12をカ
ートリッジ4に当接させるようにしているが、図4に示
したようにカートリッジ4の底面の、窓5と対向する位
置に突起4aを形成し、この突起でダイヤフラム部11
を押圧させるようにしても同様の作用を奏することは明
らかである。
【0019】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
作動杆がインクカートリッジから漏れ出したインクによ
る腐蝕を受けることなく、しかも作動杆が液密構造とな
るように取り付けられているため、インクが導電パター
に流入するのを確実に阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録ヘッドの一実施
例を、ヘッドホルダに取り付けた状態で示す図である。
【図2】図(イ)、(ロ)、それぞれインクカートリッ
ジが装填されていない状態、及びインクカートリッジが
装填された状態でもって作動杆のを拡大して示す図であ
り、図(ハ)は、インクカートリッジが装填されていな
い状態でもって作動杆の他の実施例を示す図である。
【図3】図(イ)、(ロ)は、それぞれ本発明の他の実
施例を、検出領域を拡大して示す図である。
【図4】本発明の他の実施例を、検出領域を拡大して示
す図である。
【図5】図(イ)、(ロ)は、それぞれインクジェット
式記録装置の一例、及びこれに使用されているカートリ
ッジ検出手段の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 カートリッジホルダ 2 記録ヘッド 3 回路基板 4 インクカートリッジ 5 窓 6 固定部 7 インク供給針 8 インク供給口 10 作動杆 11 ダイヤフラム部 12、13 凸片 14 基部 15 凸部 16 弾性リング

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクカートリッジにより記録ヘッドに
    インクを供給するインクジェット式記録装置において、前記インクカートリッジを収容し、かつ前記記録ヘッド
    を保持するカートリッジホルダと、前記インクカートリ
    ッジと当接する領域に形成された窓を取り囲むように前
    記カートリッジホルダの外側に設けられた筒状の固定部
    と、一端側が前記インクカートリッジにより押圧されて
    弾性変形可能に前記固定部に液密に嵌装され、かつ少な
    くとも他端側に導電性を有する作動杆と、前記作動杆の
    他端側に対向するように設けられ、前記作動杆の他端側
    の接触によりカートリッジ検出信号を発生する導電パタ
    ーンとから なるインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記作動杆の前記インクカートリッジ側
    に前記インクカートリッジにより押圧される凸部が形成
    されている請求項1に記載のインクジェット式記録装
    置。
  3. 【請求項3】 前記作動杆が、導電性ゴムにより構成さ
    れている請求項1に記載インクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 前記作動杆の先端に導電片が固定されて
    いる請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドが回路基板に固定され、
    前記回路基板を介してをキャリッジに固定されている請
    求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  6. 【請求項6】 前記回路基板が、前記記録ヘッドと前記
    カートリッジホルダの間に位置する請求項5に記載のイ
    ンクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 前記作動杆が、周縁に前記固定部の内面
    に弾接する筒状の基部を有する請求項1に記載のインク
    ジェット式記録装置。
  8. 【請求項8】 前記基部の、前記カートリッジホルダと
    対向する面にリング状の凸部が形成されている請求項7
    に記載のインクジェット式記録装置。
  9. 【請求項9】 前記基部の外周にリング状の凸部が形成
    されている請求項7に記載のインクジェット式記録装
    置。
  10. 【請求項10】 前記基部の固定部側が、前記記録ヘッ
    ドを固定する回路基板に弾接している請求項7に記載の
    インクジェット式記録装置。
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