JP3497020B2 - 画像表示方法および表示装置 - Google Patents

画像表示方法および表示装置

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JP3497020B2 JP21612095A JP21612095A JP3497020B2 JP 3497020 B2 JP3497020 B2 JP 3497020B2 JP 21612095 A JP21612095 A JP 21612095A JP 21612095 A JP21612095 A JP 21612095A JP 3497020 B2 JP3497020 B2 JP 3497020B2
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正也 田島
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  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示パネル上にマ
トリクス状に配置された複数の電極の交点の位置に形成
される複数の表示セルに対し、フレーム内時間分割法を
利用して中間調レベルの階調表示を行うための画像表示
方法および表示装置に関する。さらに詳しくいえば、本
発明は、表示パネル上に発光表示される表示データを含
む1フレームの画像を、発光表示の輝度が異なる複数の
サブフレームにより構成し、これらの複数のサブフレー
ムを選択的に点灯させることにより中間調レベルを表示
するための画像表示方法および表示装置に関するもので
ある。
【0002】より特定的には、本発明は、メモリ機能を
有する表示素子である表示セルの集合によって構成され
る表示パネル、例えば、プラズマディスプレイパネルを
備えたプラズマディスプレイ装置(通常、PDPと略記
される)のような平面マトリクス型の画像表示装置にお
いて、所定の表示データを表示するために1フレーム内
の複数のサブフレームを選択的に点灯させる技術に係
り、特に、表示セルのメモリ機能を利用して多階調表示
を行う機能を備えたAC(交流)型のPDPについて言
及するものである。
【0003】上記のAC型PDPに使用されるプラズマ
ディスプレイパネルは、2本の維持放電電極(以下、場
合によっては、「維持放電」を「サスティン」と称する
こともある)に、交互に電圧波形を印加することで放電
を持続し、発光表示を行うものである。1度の放電は、
パルス印加後、数μsで終了する。放電によって発生し
た正電荷であるイオンは、負の電圧が印加されている電
極上の絶縁層に蓄積され、同様に負電荷である電子は、
正の電圧が印加されている電極上の絶縁層に蓄積され
る。
【0004】したがって、初めに高い電圧(書き込み電
圧)のパルス(書き込みパルス)で放電させて壁電荷を
生成した後、極性の異なる前回よりも低い電圧(維持放
電電圧:サスティン電圧とも称する)のパルス(維持放
電パルス:サスティンパルスとも称する)を印加する
と、前に蓄積された壁電荷がサスティン電圧に重量さ
れ、放電空間に対する電圧は大きなものとなり、放電電
圧のしきい値を越えて放電を開始する。換言すれば、一
度書き込み放電を行い壁電荷を生成した表示セルは、そ
の後、維持放電パルスを交互に印加することによって放
電を持続するという性質がある。このようなAC型のプ
ラズマディスプレイパネルの性質は、メモリ効果、また
はメモリ機能とよばれている。AC型PDPは、このプ
ラズマディスプレイパネル上のメモリ機能を利用してカ
ラー表示および多階調表示を実現するものである。
【0005】上記のAC型PDPに使用されるプラズマ
ディスプレイパネルには、2本の電極間で選択書き込み
放電(すなわち、アドレス放電)および維持放電を行う
2電極型と、平行に配置された第1の電極および第2の
電極の対と第3の電極による面放電を利用して選択書き
込み放電および維持放電を行う3電極型とが存在する
が、多階調表示可能なカラー表示用のPDPでは、蛍光
体面への放電によるイオンの衝撃が回避されパネル蛍光
体の長寿命が保証される3電極型のAC型PDPが一般
に使用されている。
【0006】近年の表示装置の大型化に伴い、薄型の表
示装置が要求される傾向にある。このような要求に応え
るために、各種の薄型の表示装置が提供されている。そ
の中でも、3電極型のプラズマディスプレイパネルに代
表されるガス放電パネルは、簡易なプロセスにより製造
することができるために大画面化が容易であること、自
発光タイプで表示品質が良いこと、応答速度が速いこと
等の理由から、大画面で直視型のHDTV用表示デバイ
スの最有力候補として考えられている。しかしながら、
フレーム間で特定の中間調レベルの階調を繰り返して表
示したときに、フリッカ(ちらつき)が発生することが
ある。このフリッカにより、中間調レベルの表示に乱れ
が発生し、表示品位を損ねるという不都合が生じるた
め、中間調レベルの表示に乱れの生じないような画像表
示の手法が必要になってくる。
【0007】
【従来の技術】図6は、従来の画像表示装置の一例を示
すブロック図である。ここでは、従来の画像表示装置1
の代表例として、3電極・面放電型のプラズマディスプ
レイパネルを有するAC型のPDPの構成を説明するこ
ととする。図6に示すPDP内のプラズマディスプレイ
パネル21においては、X電極群42を構成するサステ
ィン電極X等からなる第1の電極、および、Y電極群5
3を構成するスキャン電極Y1、Y2、Y3、…、Yn
(nは任意の正の整数)等からなる第2の電極の対がラ
イン毎に平行に配置される。さらに、アドレス電極群3
2を構成するアドレスデータ電極D1、D2、D3、
…、Dn等からなる第3の電極を、第1および第2の電
極の対と対向する位置であって第1および第2の電極と
直交する状態に配置することによって、上記の第1およ
び第2の電極の対と第3の電極との交点の位置に平面マ
トリクス状の複数の表示セル22が形成される。
【0008】ここで、図6に示す従来のPDPにおける
プラズマディスプレイパネル21内の表示セル22を駆
動するための複数種のドライバ回路や、これらのドライ
バ回路を制御するための制御回路部の構成を説明するこ
ととする。図6におけるドライバ回路として、上記表示
セルのアドレス放電を目的として1ライン分のアドレス
電極群32のデータ駆動を行うアドレスデータドライバ
回路30と、上記表示セルの維持放電を目的としてX電
極群42に対し共通の維持放電駆動(すなわち、サステ
ィン駆動)を行うX共通ドライバ回路40とが設けられ
ている。さらに、選択書き込み放電を行うアドレス期間
では、スキャン電極Y1〜Yn(例えば、n=480)
のY電極群53に対し上記アドレスデータドライバ回路
30にてセットされた1ライン分のデータに関して順次
データ走査(スキャン)を行い、維持放電期間(すなわ
ち、サスティン期間)になるとサスティン駆動を行うY
共通ドライバ回路50が設けられている。さらに、この
Y共通ドライバ回路50にはYスキャンドライバ55が
接続されている。このYスキャンドライバ55は、Y共
通ドライバ回路50によって、自身の供給電源そのもの
にサスティンパルスを印加して上記Y電極群53に対し
共通のサスティン駆動を行うものである。
【0009】さらに、図6においては、上記のアドレス
データドライバ回路30、X共通ドライバ回路40、Y
共通ドライバ回路50、Yスキャンドライバ回路55、
および、プラズマディスプレイパネル21を含むAC型
PDPの動作をすべて制御する制御回路部60が設けら
れている。この制御回路部60の主要部は、複数の表示
セルのアドレス放電により表示データの制御を行う表示
データ制御部62と、上記の各種のドライバ回路による
プラズマディスプレイパネル21内の表示セルを駆動す
るタイミングを制御する駆動タイミング制御部63とか
ら構成される。
【0010】 さらに詳しく説明すると、上記の表示デ
ータ制御部62は、外部から入力されるカラー表示用の
表示データの列(赤色表示データR7〜0、緑色表示デ
ータG7〜0、青色表示データB7〜0)を、PDPを
駆動するためのデータに並び替えるデータ表示前処理部
621と、並べ替えた表示データの列を一旦格納してお
き、アドレス期間にアドレス放電制御用の表示データ信
号A−DATAとして順次アドレスデータドライバ回路
31に転送するフレームメモリ部622と、このフレー
ムメモリ部622を適正なタイミングでリード/ライト
(R/W)動作させるフレームメモリ制御回路部623
とを有している。
【0011】また一方で、上記の駆動タイミング制御部
63は、外部から入力されるドットクロックCLK、ブ
ランキング信号BLNK、垂直同期信号Vsync、および
水平同期信号Hsync等の各種信号を、PDPの表示を行
うための内部制御信号に変換するためのPDPタイミン
グ発生回路部631を有している。このPDPタイミン
グ発生回路部631により入力表示データを制御するこ
とによって、X共通ドライバ回路40、Y共通ドライバ
回路50およびYスキャンドライバ回路55に対する駆
動シーケンスが与えられる。
【0012】さらに、上記の駆動タイミング制御部63
は、アドレス放電制御用のクロック信号A−CLKを出
力してアドレスデータドライバ回路30を駆動するアド
レスドライバ制御部632と、Yスキャンドライバ回路
40を駆動するYスキャンドライバ制御部633と、X
共通ドライバ回路40およびY共通ドライバ回路55を
駆動する共通ドライバ制御部634とを有している。代
表的に、Yスキャンドライバ回路55には、Y電極群5
3を構成するスキャン電極Y1〜Ynのデータ走査に係
るデータ信号Y−DATA、および、上記データ走査に
係るクロック信号Y−CLKが入力される。
【0013】図7は、図6のPDPにおいて複数のサブ
フレームを形成した状態を示す図であり、図8は、図6
のPDPにおける1サブフレーム内の駆動波形を示すタ
イミングチャートである。ここでは、図7および図8に
示すように、例えば16.7msec(ミリ秒)の期間
を有する一つのフレームを分割して形成されるサブフレ
ーム(SFと略記することもある)の数は、8に設定し
ている。すなわち、これらのサブフレームを適当に組み
合わせて駆動シーケンスを規定することにより、例えば
ノンインタレース駆動時には256の中間調レベルの階
調を表示することができるようにしている。各々のサブ
フレームは、このサブフレームの重みに応じた表示デー
タの書き込みを行うアドレス期間と、アドレス指定がな
された表示データを表示するサスティン期間とに分かれ
ており、各サブフレームを重ね合わせて1フレーム画像
を表示している。
【0014】さらに、図8において、あるサブフレーム
のアドレス期間のステップ1では、X電極群側のサステ
ィン電極Xに対し、すべての表示セルを初期状態にする
ための消去放電電圧Ve のイレーズパルス(消去放電パ
ルス)を印加する。さらに、ステップ2では、Y電極群
側のすべてのラインのスキャン電極(サスティン電極と
しても機能する)Y1〜Y480に対し、書き込み放電
を生じさせる書き込み電圧Vw の書き込みパルスを印加
する。さらに、ステップ3では、X電極群側のサスティ
ン電極Xに対し、各ラインの表示セル内に壁電荷を均一
に蓄積するためのイレーズパルスを再度印加する。さら
に、ステップ4では、選択されたアドレスデータ電極D
1〜Dnにアドレス電圧Va のアドレスパルスを印加す
ると共に、表示すべき表示データに応じてスキャン制御
用の電源電圧Vscを有するデータスキャンパルスを選択
的に印加する。上記のステップ1〜ステップ4に従って
各種電極を駆動することにより、PDP内の表示セルの
選択書き込み放電が実行される。
【0015】上記のアドレス期間に続くサスティン期間
では、X電極群側のサスティン電極X、および、Y電極
群側の各ラインのスキャン電極Y1〜Y480に対し、
前述の書き込み電圧Vw よりも低い維持放電制御用の電
源電圧Vs を有するサスティンパルスを印加する。この
ようにして、一度書き込み放電を行い壁電荷を生成した
表示セルは、その後、サスティンパルスを交互に印加す
ることによって発光放電を持続させることができる。
【0016】上記のAC型PDPに使用されるプラズマ
ディスプレイパネルのようなメモリ型ガス放電パネルへ
の中間調レベル表示は、フレーム内時間分割法(すなわ
ち、フレーム内変調法)により行われている。このよう
な中間調レベルの階調表示方法においては、通常、輝度
の重みの異なるN枚の画面(これらの画面が、前述のサ
ブフレームに対応する)でもって1フレームを構成し、
輝度の重みの小さい側から各々SF0、SF1、SF
2、…、SF(N−1)(Nは任意の正の整数)とよぶ
こととし、各サブフレームの輝度の重みの比は20 、2
1 、22 、…、2 N-1 に設定する。1フレーム内の中間
調レベルの輝度は、これらのサブフレームの発光表示の
ための点灯の有無を選択することに行われる。
【0017】さらに、人の目の視覚特性、すなわち、残
光特性により、人の目の感じる輝度は、発光表示の対象
となる点灯サブフレームの各々の輝度の和で表される。
このときの点灯サブフレームの1フレーム内での発光の
組み合わせ、すなわち、表現可能な中間調レベルの数は
N 通りである。さらに詳しく説明すると、前述の図7
に示したように、1フレームは、8枚の輝度の重みの異
なるサブフレームにより構成される。これらのサブフレ
ームは、輝度の重みの大きい方からSF7、SF6、
…、SF0とよばれている。ここで、SF7を最上位ビ
ット(MSB)側のサブフレーム、SF0を最下位ビッ
ト(LSB)側のサブフレームとよんでいる。各々のサ
ブフレームは、1フレームの中にSF0、SF1、…、
SF7といったように、輝度の重みの小さいものから順
に並んでいる。この場合、表現できる中間調レベルの輝
度は、輝度の重みの小さいほうから1、2、…、12
8、…、255といったように、0を含んで256通り
(28 =256)存在する。
【0018】しかしながら、複数のサブフレームが図7
に示したような順に並んでいるような点灯シーケンスに
おいて、輝度の大きさが同じ位で、発光表示のために点
灯しているサブフレームの重なりがない場合、あるい
は、時間的に少ない中間調レベルがフレーム毎に交互に
点灯した場合、この点灯サブフレームに対応する表示セ
ルの発光によりフレーム周期の2倍の周期(フレームが
移動する周波数の半分の周波数)でもってフリッカが発
生する。このようなフリッカが発生した場合、中間調レ
ベルの階調の乱れが生じ、表示品位を著しく阻害するこ
とが知られている。
【0019】図9は、従来の第1例によるサブフレーム
の点灯シーケンスを示す図である。ここでは、点灯サブ
フレームの点灯シーケンスに応じてフリッカが発生する
状況を模式的に示す。図9において、各サブフレームの
点灯状態は、○と×により表すこととする{○は点灯し
た状態(「点」と略記)を示し、×は消灯した状態
(「滅」と略記)}。図9は、中間調レベル127(点
灯サブフレームはSF0〜SF6)と中間調レベル12
8(点灯サブフレームはSF7)がフレーム毎に交互に
点灯した場合を表している。このように、ある特定の階
調期間がフレーム毎に変化するような表示は、輝度の変
化がゆるやかな部分等において、A/D変換の誤差、お
よびノイズの混入等が生じることに起因して発生するも
のである。
【0020】そこで、上記のフリッカを低減し表示品位
を改善するための中間調レベルの階調表示方法として、
図10に示すような方法が考え出されている。この図1
0の方法は、例えば特開平3−145691号公報に開
示されている。この特開平3−145691号公報によ
れば、サブフレーム配列をSF0、SF2、SF4、S
F6、SF7、SF5、SF3、SF1の順に配置する
ことによりフリッカが改善されたことが報告されてい
る。前述の図9との比較を容易にするために、図10に
おいても、図9と同じように、中間調レベルが127と
128との間をフレーム毎に変化する状態を想定する。
図示されているように、サブフレーム配列をSF0、S
F2、SF4、SF6、SF7、SF5、SF3、SF
1の順に配列した場合、図9の場合よりも点灯サブフレ
ームの発光周期が短くなってフレーム周期となり、フリ
ッカが発生しなくなることがわかる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上記のとおり、従来の
AC型PDP等における中間調レベルの階調表示方法に
おいては、複数のサブフレームの配列を変更することに
より、上位ビット側のビット切り替わり部分(中間調レ
ベルが高い場合)での中間調レベル間のフリッカは確か
に改善される。しかしながら、下位ビット側のビット切
り替わり部分(中間調レベルが低い場合)では、中間調
レベル間のフリッカは以前より却って顕著になるという
問題が生じることが判明した。以下に、図11を参照
ながら、下位ビット側のビット切り替わり部分での問題
点の発生機構を説明する。
【0022】図11は、図10において中間調レベルが
低い場合のサブフレームの点灯状態を示す図である。第
11図においては、下位ビット側のビット切り替わり部
分で、例えば、中間調レベル1(点灯サブフレームSF
0)と中間調レベル2(点灯サブフレームSF1)がフ
レーム毎に交互に点灯した状態が示されている。図示す
るように、隣合うフレーム間でSF0とSF1との発光
間隔が近いため、フレーム周期の2倍の周期でもって中
間調レベル3が点灯しているようになり、この中間調レ
ベル3の点灯状態が人の目にフリッカと感じる。このよ
うに、中間調レベルが低い場合にフリッカが発生する状
況は、上記のように、下位ビット側のビット切り替わり
部分、例えば、SF0とSF1がフレーム間で交互に点
灯するような中間調レベル間で発生する。
【0023】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、表示パネル上の複数の表示セルに対し、フレー
ム内時間分割法により中間調レベル表示を行う場合、中
間調レベルが比較的低いとき、あるいは比較的高いとき
に、下位ビット側のビット切り替わり部分、または上位
ビット側のビット切り替わり部分でフリッカ等により表
示欠陥が生ずるのを防止し従来よりも表示品位を改善す
ることが可能な画像表示方法および表示装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明の画像表示方法では、表示パネル上に発光
表示される表示データを含む1フレームの画像を、発光
表示の輝度が異なる複数のサブフレームにより構成し、
これらの複数のサブフレームを選択的に点灯させること
により中間調レベルの階調を表示する場合に、表示の対
象とする表示データの中間調レベルに対応して点灯すべ
き1つのフレーム内の点灯サブフレームを、隣接するフ
レーム内のサブフレームを用いて表現するようにしてい
る。
【0025】第1の方法として、好ましくは、本発明の
画像表示方法では、1フレーム内で発光表示の輝度の重
みの一番大きいサブフレームの両側に、当該サブフレー
ムよりも輝度の重みの小さいサブフレームを交互に配置
するサブフレーム配列がなされる場合、輝度の重みの小
さいサブフレームにより表現される1つのフレーム内の
点灯サブフレームを、隣接するフレーム内の他の点灯サ
ブフレームへ変換して中間調レベルの階調表示を行うよ
うにしている。
【0026】さらに、好ましくは、本発明の画像表示方
法では、異なるフレーム間で発光表示の輝度の重みの小
さいサブフレームにより表現される複数の点灯サブフレ
ームからなる点灯サブフレーム群の中で、輝度の重みの
一番大きいサブフレームの両側に、当該サブフレームよ
りも輝度の重みの小さいサブフレームに相当する点灯サ
ブフレームを割り当てるようにしている。
【0027】さらに、第2の方法として、好ましくは、
本発明の画像表示方法では、1フレーム内で発光表示の
輝度の重みの大きいサブフレームを、一つのフレームの
先頭部および後尾部に交互に配置するサブフレーム配列
がなされる場合、輝度の重みの大きいサブフレームによ
り表現される1つのフレーム内の点灯サブフレームを、
隣接するフレーム内の他の点灯サブフレームへ変換して
中間調レベルの階調表示を行うようにしている。
【0028】さらに、好ましくは、本発明の画像表示方
法では、同一のフレーム内で発光表示の輝度の重みの小
さいサブフレームにより表現される複数の点灯サブフレ
ームからなる点灯サブフレーム群の中で、輝度の重みの
一番大きいサブフレームの両側に、当該サブフレームよ
りも輝度の重みの小さいサブフレームに相当する点灯サ
ブフレームを割り当てるようにしている。
【0029】図1は本発明の原理構成を示すブロック図
である。ここでは、上記の画像表示方法等を実行するた
めの画像表示装置の構成を示すこととする。なお、これ
以降、前述した構成要素と同様のものについては、同一
の参照番号を付して表すこととする。図1に示すよう
に、本発明の画像表示装置は、前述の図6と同じ構成の
アドレスデータドライバ回路30、X共通ドライバ回路
40、Y共通ドライバ回路50、Yスキャンドライバ回
路55、および制御回路部60を有している。さらに、
本発明の画像表示装置に使用される表示パネル2として
は、代表的に、AC型のプラズマディスプレイパネル
(図6のプラズマディスプレイパネル21を参照のこ
と)が考えられる。ただし、上記の表示パネル2は、基
本的には、フレーム内時間分割法を利用するようなDC
(直流)型PDPや、液晶表示装置や、エレクトロルミ
ネッセンス装置等の表示パネルにも適用されることに注
意すべきである。
【0030】上記の各種のドライバ回路、制御回路部6
0および表示パネル2(代表的に、プラズマディスプレ
イパネル21)の構成は、図6に基づき既述しているの
で、ここでは、その説明を省略することとする。図1に
おいて、本発明の画像表示装置は、表示パネル2上に発
光表示される表示データを含む1フレームの画像を、発
光表示の輝度が異なる複数のサブフレームにより構成
し、これらの複数のサブフレームを選択的に点灯させる
ことにより中間調レベルの階調を表示するための画像表
示装置1を対象にしている。
【0031】さらに、図1において、本発明の画像表示
装置は、表示の対象とする表示データの中間調レベルを
検出し、隣接するフレーム内のサブフレームを用いるか
否かを選択する出力切り替え判別手段4と、この出力切
り替え判別手段4により、隣接するフレーム内のサブフ
レームを用いることが決定されたときに、1フレーム分
の画像の遅延を行い、1つのフレーム内の点灯サブフレ
ームを、隣接するフレーム内のサブフレームを用いて表
現するためのフレーム遅延手段5とを備えている。
【0032】さらに、図1においては、出力切り替え判
別手段4から出力される切り替え信号SELが所定のレ
ベルであるときに、1つのフレーム内の点灯サブフレー
ムの表示データを、隣接するフレームまで遅延されたサ
ブフレーム表示データと切り替える出力切り替え手段6
が設けられている。この出力切り替え手段6からの出力
信号Sd ′は、画像表示用の表示データとして制御回路
部60に入力される。
【0033】好ましくは、本発明の画像表示装置は、1
フレーム内で発光表示の輝度の重みの一番大きいサブフ
レームの両側に、当該サブフレームよりも輝度の重みの
小さいサブフレームを交互に配置するサブフレーム配列
において、輝度の重みの小さいサブフレームにより表現
される1つのフレーム内の点灯サブフレームを、隣接す
るフレーム内の他の点灯サブフレームへ変換して中間調
レベルの階調表示を行うように構成される。
【0034】さらに、好ましくは、本発明の画像表示装
置は、異なるフレーム間で上記発光表示の輝度の重みの
小さいサブフレームにより表現される複数の点灯サブフ
レームからなる点灯サブフレーム群の中で、輝度の重み
の一番大きいサブフレームの両側に、当該サブフレーム
よりも輝度の重みの小さいサブフレームに相当する点灯
サブフレームを割り当てるように構成される。
【0035】 さらに、上記サブフレーム配列とは別の
配列に関し、本発明の画像表示装置は、1フレーム内で
発光表示の輝度の重みの大きいサブフレームを、一つの
フレームの先頭部および後尾部に交互に配置するサブフ
レーム配列において、輝度の重みの大きいサブフレーム
により表現される1つのフレーム内の点灯サブフレーム
を、隣接するフレーム内の他の点灯サブフレームへ変換
して中間調レベルの階調表示を行うように構成される。
【0036】さらに、好ましくは、本発明の画像表示装
置は、同一のフレーム内で発光表示の輝度の重みの小さ
いサブフレームにより表現される複数の点灯サブフレー
ムからなる点灯サブフレーム群の中で、輝度の重みの一
番大きいサブフレームの両側に、当該サブフレームより
も輝度の重みの小さいサブフレームに相当する点灯サブ
フレームを割り当てるように構成される。
【0037】換言すれば、各フレーム内のサブフレーム
SFM、SF(M+1)(Mは任意の正の整数)がフレ
ーム内で分散された状態においては、隣合うフレーム内
のサブフレームを用いて、中間調レベルの輝度を表現す
るように構成される。さらに、好ましくは、本発明の画
像表示装置においては、表示データにより形成される画
像が、動画像部からなるか、または静止画像部からなる
かを判別する手段を備えており、上記画像が静止画像
部、または、ゆっくりとした動画像部からなると判別さ
れた場合のみ、1つのフレーム内の点灯サブフレーム
を、隣接するフレーム内のサブフレームを用いて表現す
るようにフレーム遅延手段5を動作させる。
【0038】本発明の画像表示方法および画像表示装置
によれば、複数のサブフレームにより中間調レベルの階
調を表示する場合に、表示の対象とする表示データの中
間調レベルに対応して点灯すべき1つのフレーム内の点
灯サブフレームを、隣接するフレーム内のサブフレーム
を用いて表現するようにしている。さらに、1フレーム
内で発光表示の輝度の重みの一番大きいサブフレームの
両側に、当該サブフレームよりも輝度の重みの小さいサ
ブフレームを交互に配置し、輝度の重みの小さいサブフ
レームにより表現される1つのフレーム内の点灯サブフ
レームを、隣接するフレーム内の他の点灯サブフレーム
へ変換して中間調レベルの階調表示を行うようにしてい
る。
【0039】さらに詳しく説明すると、下位側のビット
切り替わり部分で、低い中間調レベル、例えば、中間調
レベル1と中間調レベル2を交互に点灯させる表示デー
タが入力されたときには、1つのフレーム内の点灯サブ
フレームを、隣接するフレームに遅延させることによ
り、中間調レベル3、0を交互に点灯させるようにデー
タを変換する。このようにすれば、点灯サブフレームの
発光周期が従来よりも短くなり、フリッカ等が発生しな
くなる。
【0040】かくして、本発明では、表示パネル上の複
数の表示セルに対し、フレーム内時間分割法により中間
調レベル表示を行う場合、中間調レベルが比較的低いと
きでも、隣接する2つのフレーム間で点灯サブフレーム
を組み合わせることにより点灯サブフレームの発光周期
を短くすることができるので、フリッカ等の発生により
表示欠陥が生ずるのを防止することが可能になる。
【0041】さらにまた、二者択一的な手法として、1
フレーム内で発光表示の輝度の重みの一番小さいサブフ
レームの両側に、当該サブフレームよりも輝度の重みの
大きいサブフレームを交互に配置し、輝度の重みの大き
いサブフレームにより表現される1つのフレーム内の点
灯サブフレームを、隣接するフレーム内の他の点灯サブ
フレームへ変換して中間調レベルの階調表示を行うよう
にしている。
【0042】さらに、本発明では、中間調レベルが比較
的高いときでも、サブフレームの配列を輝度の重みの低
いサブフレームをフレームの中心部等に配置した上で、
隣接する2つのフレーム間で点灯サブフレームを組み合
わせることにより点灯サブフレームの発光周期を短くす
ることができるので、フリッカ等の発生により表示欠陥
が生ずるのを防止することが可能になる。
【0043】
【実施例】以下、図2〜図5を参照しながら、本発明の
実施例を説明する。図2は、本発明の一実施例の構成を
示す回路ブロック図である。ただし、ここでは、画像表
示装置に使用される表示パネルとして、AC型PDPの
プラズマディスプレイパネルを用いた場合を例示するこ
ととする。
【0044】図2において、1つのフレーム内における
サブフレーム配列に関していえば、発光表示の輝度の重
みの大きいサブフレームの隣に、それより輝度の重みの
小さいサブフレームを配置した配列になっている。例え
ば、複数のサブフレームが、SF0、SF2、SF4、
SF6、SF7、SF5、SF3、SF1の順に配列さ
れており、中間調レベルの階調表示制御を行うための制
御回路部60の表示データ入力部の前段にデータ配列変
換部10を接続した構成になっている。
【0045】このカラー表示用のデータ配列変換部10
は、赤色表示データ(Rデータ)配列変換回路11、緑
色表示データ(Gデータ)配列変換回路12、および青
色表示データ(Bデータ)配列変換回路13より構成さ
れている。ここで、赤色表示データ配列変換回路11、
緑色表示データ(Gデータ)配列変換回路12、および
青色表示データ(Bデータ)配列変換回路13は、いず
れも同じ回路構成を有している。上記3種のデータ配列
変換回路11〜13の各々の内部には、図1のフレーム
遅延手段5に相当するフレーム遅延素子15と、図1の
出力切り替え判別手段4に相当する出力切り替え判別器
(フレーム切り替え判別器とも称する)14と、図1の
出力切り替え手段6に相当する出力切り替え器16とが
設けられている。ここで、フレーム遅延素子15は、カ
ラー表示用の入力表示データの列(赤色入力表示データ
RI7〜0、緑色入力表示データGI7〜0、または、
青色入力表示データBI7〜0)の各々を1フレーム遅
延させるものである。
【0046】さらに、出力切り替え器16においては、
入力表示データの下位ビット側の偶数ビット2、0に対
応する入力表示データ(赤色入力表示データRI2、R
I0、緑色入力表示データGI2、GI0、または、青
色入力表示データBI2、BI0)が出力切り替え器1
6の入力部Bに接続される。また一方で、フレーム遅延
素子15により1フレーム遅延された下位ビット側の偶
数ビット2、0に対応する遅延入力表示データ(赤色遅
延入力表示データRI2′、RI0′、緑色遅延入力表
示データGI2′、GI0′、または、青色遅延入力表
示データBI2′、BI0′)が出力切り替え器16の
入力部Aに接続されている。
【0047】 出力切り替え器16から入力される切り
替え信号SELは、出力切り替え判別器14により生成
される。出力切り替え判別器14の入力部Aには、入力
表示信号である入力表示データがフレーム遅延を行うこ
となく入力される。また一方で、出力切り替え判別器1
4の入力部Bには、フレーム遅延素子15により1フレ
ーム遅延された全ての遅延入力表示データ(赤色遅延入
力表示データRI7′、RI0′、緑色遅延入力表示デ
ータGI7′、GI0′、または、青色遅延入力表示デ
ータBI7′、BI0′)が入力される。出力切り替え
器16の出力部Yにおいては、出力切り替え判別器14
からの切り替え信号SELに応じて、出力切り替え器1
6の入力部Aまたは入力部Bのいずれかにより選択され
た下位ビット側の偶数ビットに対応する出力表示データ
(赤色出力表示データRO2、RO0、緑色遅延入力表
示データGO、GO0、または、青色遅延入力表示デ
ータBO2、BO0)が生成される。さらに、残りのビ
ット(ビット7〜3、1)に対応する出力表示データ
(赤色出力表示データRO7〜RO3、RO1、緑色出
力表示データGO7〜RO3、RO1、または、青色遅
出力力表示データBO7〜BO3、BO1)は、フレー
ム遅延素子15および出力切り替え器16を通さずに、
そのまま制御回路部60に入力される。
【0048】図3は、図2の出力切り替え判別器の第1
の具体例を示す回路図である。図3においては、発光表
示の輝度の中間調レベル1〜31の期間は、出力切り替
え判別器14の出力部Yの出力レベルが“L(Low )”
で、出力切り替え器16の入力部Aが選択状態となる。
さらに詳しく説明すると、図3の出力切り替え判別器1
4は、3つのOR素子17、18および19等の論理回
路素子により構成される。表示データビットが3以下に
対応する入力表示データのみ有効なとき、すなわち、中
間調レベル1〜31に対応する下位ビット側の入力表示
データのみがデータ変換回路(例えば、Rデータ変換回
路)に入力されるときには、1フレーム遅延されない上
位ビット側(輝度の重みが4以上)の入力表示データR
I7、RI6、RI5、およびRI4がOR素子17の
入力部A0〜A3に入力されることはない。さらに、1
フレーム遅延された上位ビット側の遅延入力表示データ
RI7′、RI6′、RI5′、およびRI4′がOR
素子18の入力部B0〜B3に入力されることもない。
したがって、出力側のOR素子19の出力部Yの出力レ
ベルが“L”になる。すなわち、この場合は、中間調レ
ベルが低いために、隣接する2つのフレーム間で中間調
レベルの階調表示を行うことによってフリッカの発生を
回避することになる。
【0049】また一方で、発光表示の輝度の中間調レベ
ル32〜255の期間は、出力切り替え判別器14の出
力部Yの出力レベルが“H(High)”で、出力切り替え
器16の入力部Bが選択状態となる。さらに詳しく説明
すると、表示データビットが4以上に対応する入力表示
データが有効なとき、すなわち、中間調レベル32〜2
55に対応する上位ビット側の入力表示データがデータ
変換回路(例えば、Rデータ変換回路)に入力されると
きには、1フレーム遅延されない上位ビット側の入力表
示データRI7、RI6、RI5、およびRI4がOR
素子17の入力部A0〜A3に入力される。したがっ
て、出力側のOR素子19の出力部Yの出力レベルが
“H”になる。すなわち、この場合は、中間調レベルが
高いために、1つのフレーム内で中間調レベルの階調表
示を行っても、フリッカは発生しない。
【0050】図4は、図2の出力切り替え判別器の第2
の具体例を示す回路図である。図4においては、出力切
り替え判別器14は、4つのEXOR(排他的論理和)
素子25、26、27および28と、1つのOR素子2
9により構成される。ここでは、入力表示データの上位
ビット側の桁上がり、または、桁下がりがある場合に
は、4桁の上位ビット側の入力表示データと遅延入力表
示データがそれぞれ接続された4つのEXOR素子2
5、26、27および28のいずれかの出力レベルが
“H”になる。したがって、出力側のOR素子19の出
力部Yの出力レベルが“H”になり、出力切り替え器1
6の入力部Bが選択状態となる。
【0051】また一方で、入力表示データの上位ビット
側の桁上がり、または、桁下がりがない場合には、出力
切り替え判別器14の出力部Yの出力レベルが“L”に
なり、出力切り替え器16の入力部Aが選択状態とな
る。すなわち、入力表示データの上位ビット側の桁上が
りがない場合においては、隣接する2つのフレーム間で
中間調レベルの階調表示を行い、桁上がりがある場合に
おいては、1つのフレーム内で階調表示を行うことにな
る。
【0052】これまで、本発明の実施例においては、サ
ブフレーム配列がSF0、SF2、SF4、SF6、S
F7、SF5、SF3、SF1の順になっている場合
(すなわち、輝度の重みの大きなサブフレームがフレー
ムの中央部に集まっている場合)について説明したが、
SF7、SF5、SF3、SF1、SF0、SF2、S
F4、SF6のサブフレーム配列の場合(すなわち、輝
度の重みの小さなサブフレームがフレームの中央部に集
まっている場合)においても本発明の手法を適用するこ
とができる。この場合には、上位ビット側と下位ビット
側とのビット関係を逆に考えればよい。すなわち、輝度
の重みの小さなサブフレームがフレームの中央部に集ま
っているようなサブフレーム配列においては、上位ビッ
ト側のサブフレームより構成される中間調レベルの表示
を、隣合う2つのフレームのサブフレームにより表現す
ることにより、フリッカのない中間調レベル表示が可能
になる。また、本発明においては、あるフレームの点灯
サブフレームが以前のフレームのビット切り替わり部分
の点灯サブフレームと結びつくのをできる限り回避する
ために、以下に示すサブフレーム配列を採用するのが望
ましい。
【0053】SF2、SF0、SF4、SF6、SF
7、SF5、SF1、SF3 SF7、SF5、SF1、SF3、SF2、SF0、S
F4、SF6 また、本発明の画像表示の手法は、表示パネルの表示画
面全体に適応することが可能であるが、実用的には、フ
リッカが顕著に現れる静止画像部へのみ適応するのが望
ましい。したがって、例えば、前述の図1の出力切り替
え判別手段4内に、表示データにより形成される画像
が、動画像部からなるか、または、静止画像部からなる
か、または、ゆっくりとした動画像部からなるかを判別
する手段を設けることが好ましい。上記の静止画像部判
別手段は、表示パネルに表示される画像が静止画像部、
または、ゆっくりとした動画像部からなると判別された
場合のみ、1つのフレーム内の点灯サブフレームを、隣
接するフレーム内のサブフレームを用いて表現するよう
にして、フリッカの発生を回避している。
【0054】換言すれば、入力表示データと、この入力
表示データを1フレーム遅延させた遅延入力表示データ
を静止画像部判別手段に入力し、動きのある領域と動き
のない領域とを判別するようにすることが好ましい。こ
の静止画像部判別手段の判別結果に基づき、出力切り替
え器16により、出力切り替え判別器14の出力とフレ
ーム遅延素子15の出力とを切り替えるようにすること
もできる。
【0055】図5は、本発明の一実施例によるサブフレ
ームの点灯シーケンスを示す図である。図5において
は、サブフレーム配列がSF0、SF2、SF4、SF
6、SF7、SF5、SF3、SF1の順になっている
場合に、下位側のビット切り替わり部分で、低い中間調
レベル、例えば、中間調レベル1と中間調レベル2を交
互に点灯させる表示データが入力されたときには、1つ
のフレーム内の点灯サブフレームを、隣接するフレーム
に遅延させている。このようにすれば、中間調レベル
3、0が、フレーム周期と同じ発光周期でもって点灯サ
ブフレームが交互に点灯するようにデータが変換される
ので、点灯サブフレームの発光周期が従来よりも短くな
り、フリッカ等が発生しなくなる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像表示
方法によれば、第1に、複数のサブフレームを選択的に
点灯させることにより中間調レベルの階調を表示する場
合に、1つのフレーム内の点灯サブフレームを、隣接す
るフレーム内のサブフレームを用いて表現するようにし
ているので、同一フレーム内で離れて配列されたサブフ
レームを組み合わせて表現する中間調レベルのときに、
フリッカ等により表示欠陥が生ずるのを防止し表示品位
を改善することが可能になる。
【0057】さらに、本発明の画像表示方法によれば、
第2に、1フレーム内で発光表示の輝度の重みの一番大
きいサブフレームの両側に、当該サブフレームよりも輝
度の重みの小さいサブフレームを交互に配置するサブフ
レーム配列がなされる場合、輝度の重みの小さいサブフ
レームにより表現される1つのフレーム内の点灯サブフ
レームを、隣接するフレーム内の他の点灯サブフレーム
と組み合わせて中間調レベル表示を行っているので、サ
ブフレームの両側に配置される下位ビット側のビット切
り替わり部分でフリッカ等が発生しなくなり、表示品質
の向上が図れる。
【0058】さらに、本発明の画像表示方法によれば、
第3に、異なるフレーム間で発光表示の輝度の重みの小
さいサブフレームにより表現される点灯サブフレーム群
の中で、輝度の重みの一番大きいサブフレームの両側
に、当該サブフレームよりも輝度の重みの小さい点灯サ
ブフレームを割り当てるようにしているので、中間調レ
ベルが比較的低い場合でも、点灯サブフレームの発光周
期が1フレーム程度に短くなり、フリッカ等が発生しな
くなる。
【0059】さらに、本発明の画像表示方法によれば、
第4に、1フレーム内で発光表示の輝度の重みの大きい
サブフレームを、一つのフレームの先頭部および後尾部
に交互に配置するサブフレーム配列がなされる場合、輝
度の重みの大きいサブフレームにより表現される1つの
フレーム内の点灯サブフレームを、隣接するフレーム内
の他の点灯サブフレームと組み合わせて中間調レベル表
示を行っているので、サブフレームの両側に配置される
上位ビット側のビット切り替わり部分でフリッカ等が発
生しなくなり、表示品質の向上が図れる。
【0060】さらに、本発明の画像表示方法によれば、
第5に、同一のフレーム内で発光表示の輝度の重みの小
さいサブフレームにより表現される点灯サブフレーム群
の中で、輝度の重みの一番大きいサブフレームの両側
に、当該サブフレームよりも輝度の重みの小さい点灯サ
ブフレームを割り当てるようにしているので、中間調レ
ベルが比較的低い場合でも、点灯サブフレームの発光周
期が1フレーム程度に短くなり、フリッカ等が発生しな
くなる。
【0061】また一方で、本発明の画像表示装置によれ
ば、第1に、表示パネル上の表示データの中間調レベル
を出力切り替え判別手段により検出し、隣接するフレー
ム内のサブフレームを用いることが決定されたときに、
フレーム遅延手段により1フレーム分の画像の遅延を行
い、1つのフレーム内の点灯サブフレームを、隣接する
フレーム内のサブフレームを用いて表現するようにして
いるので、同一フレーム内で離れて配列されたサブフレ
ームを組み合わせて表現する中間調レベルのときに、フ
リッカ等により表示欠陥が生ずるのを防止し表示品位を
改善することが可能になる。
【0062】さらに、本発明の画像表示装置によれば、
第2に、1フレーム内で発光表示の輝度の重みの一番大
きいサブフレームの両側に、当該サブフレームよりも輝
度の重みの小さいサブフレームを交互に配置するサブフ
レーム配列がなされる場合、輝度の重みの小さいサブフ
レームにより表現される1つのフレーム内の点灯サブフ
レームを、隣接するフレーム内の他の点灯サブフレーム
と組み合わせて中間調レベル表示を行っているので、サ
ブフレームの両側に配置される下位側のビット切り替わ
り部分でフリッカ等が発生しなくなり、表示品質の向上
が図れる。
【0063】さらに、本発明の画像表示装置によれば、
第3に、異なるフレーム間で発光表示の輝度の重みの小
さいサブフレームにより表現される点灯サブフレーム群
の中で、輝度の重みの一番大きいサブフレームの両側
に、当該サブフレームよりも輝度の重みの小さい点灯サ
ブフレームを割り当てるようにしているので、中間調レ
ベルが比較的低い場合でも、点灯サブフレームの発光周
期が1フレーム程度に短くなり、フリッカ等が発生しな
くなる。
【0064】さらに、本発明の画像表示装置によれば、
第4に、1フレーム内で発光表示の輝度の重みの大きい
サブフレームを、一つのフレームの先頭部および後尾部
に交互に配置するサブフレーム配列がなされる場合、輝
度の重みの大きいサブフレームにより表現される1つの
フレーム内の点灯サブフレームを、隣接するフレーム内
の他の点灯サブフレームと組み合わせて中間調レベル表
示を行っているので、サブフレームの両側に配置される
上位ビット側のビット切り替わり部分でフリッカ等が発
生しなくなり、表示品質の向上が図れる。
【0065】さらに、本発明の画像表示装置によれば、
第5に、同一のフレーム内で発光表示の輝度の重みの小
さいサブフレームにより表現される点灯サブフレーム群
の中で、輝度の重みの一番大きいサブフレームの両側
に、当該サブフレームよりも輝度の重みの小さい点灯サ
ブフレームを割り当てるようにしているので、中間調レ
ベルが比較的低い場合でも、点灯サブフレームの発光周
期が1フレーム程度に短くなり、フリッカ等が発生しな
くなる。
【0066】さらに、本発明の画像表示装置によれば、
第6に、表示パネル上の画像が静止画像部、または、ゆ
っくりとした動画像部からなると判別された場合のみ、
1つのフレーム内の点灯サブフレームを、隣接するフレ
ーム内のサブフレームを用いて処理することにより、点
灯サブフレームを2フレーム間で表現するようにしてい
るので、特にフレーム等の発生が問題になる静止画像部
に対し、フリッカを軽減することができ、フリッカの少
ない高品位の映像表示が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例の構成を示す回路ブロック図
である。
【図3】図2の出力切り替え判別器の第1の具体例を示
す回路図である。
【図4】図2の出力切り替え判別器の第2の具体例を示
す回路図である。
【図5】本発明の一実施例によるサブフレームの点灯シ
ーケンスを示す図である。
【図6】従来の画像表示装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図7】図6のプラズマディスプレイ装置において複数
のサブフレームを形成した状態を示す図である。
【図8】図6のプラズマディスプレイ装置における1サ
ブフレーム内の駆動波形を示すタイミングチャートであ
る。
【図9】従来の第1例によるサブフレームの点灯シーケ
ンスを示す図である。
【図10】図9におけるフリッカの発生を低減する手法
を説明するための図である。
【図11】図10において中間調レベルが低い場合のサ
ブフレームの点灯状態を示す図である。
【符号の説明】
1…画像表示装置 2…表示パネル 4…出力切り替え判別手段 5…フレーム遅延手段 6…出力切り替え手段 10…データ配列変換部 11…赤色表示データ配列変換回路 12…緑色表示データ配列変換回路 13…青色表示データ配列変換回路 14…出力切り替え判別器 15…フレーム遅延素子 16…出力切り替え器 21…プラズマディスプレイパネル 30…アドレスデータドライバ回路 32…アドレス電極群 40…X共通ドライバ回路 42…X電極群 50…Y共通ドライバ回路 53…Y電極群 55…Yスキャンドライバ回路 60…制御回路部 62…表示データ制御部 63…駆動タイミング制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗山 博仁 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 石田 勝啓 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−264515(JP,A) 特開 平3−145691(JP,A) 特開 平7−175439(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 3/28

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示パネル上に発光表示される表示デー
    タを含む1フレームの画像を複数のサブフレームにより
    構成し、該複数のサブフレームを選択的に点灯させるこ
    とにより中間調レベルの階調を表示するための画像表示
    方法において、 表示の対象とする表示データの中間調レベルに対応して
    点灯すべき1つのフレーム内の点灯サブフレームを、隣
    接するフレーム内のサブフレームを用いて表現すること
    を特徴とする画像表示方法。
  2. 【請求項2】 前記の1フレーム内で前記発光表示の輝
    度の重みの一番大きいサブフレームの両側に、当該サブ
    フレームよりも輝度の重みの小さいサブフレームを交互
    に配置するサブフレーム配列がなされる場合、輝度の重
    みの小さいサブフレームにより表現される1つのフレー
    ム内の点灯サブフレームを、隣接するフレーム内の他の
    点灯サブフレームへ変換して中間調レベルの階調表示を
    行う請求項1記載の画像表示方法。
  3. 【請求項3】 異なるフレーム間で前記発光表示の輝度
    の重みの小さいサブフレームにより表現される複数の点
    灯サブフレームからなる点灯サブフレーム群の中で、輝
    度の重みの一番大きいサブフレームの両側に、当該サブ
    フレームよりも輝度の重みの小さいサブフレームに相当
    する点灯サブフレームを割り当てる請求項2記載の画像
    表示方法。
  4. 【請求項4】 前記の1フレーム内で前記発光表示の輝
    度の重みの大きいサブフレームを、一つのフレームの先
    頭部および後尾部に交互に配置するサブフレーム配列が
    なされる場合、輝度の重みの大きいサブフレームにより
    表現される1つのフレーム内の点灯サブフレームを、隣
    接するフレーム内の他の点灯サブフレームへ変換して中
    間調レベルの階調表示を行う請求項1記載の画像表示方
    法。
  5. 【請求項5】 同一のフレーム内で前記発光表示の輝度
    の重みの小さいサブフレームにより表現される複数の点
    灯サブフレームからなる点灯サブフレーム群の中で、輝
    度の重みの一番大きいサブフレームの両側に、当該サブ
    フレームよりも輝度の重みの小さいサブフレームに相当
    する点灯サブフレームを割り当てる請求項4記載の画像
    表示方法。
  6. 【請求項6】 表示パネル上に発光表示される表示デー
    タを含む1フレームの画像を複数のサブフレームにより
    構成し、該複数のサブフレームを選択的に点灯させるこ
    とにより中間調レベルの階調を表示するための画像表示
    装置において、 表示の対象とする表示データの中間調レベルを検出し、
    隣接するフレーム内のサブフレームを用いるか否かを選
    択する出力切り替え判別手段と、 該出力切り替え判別手段により、隣接するフレーム内の
    サブフレームを用いることが決定されたときに、1フレ
    ーム分の画像の遅延を行い、1つのフレーム内の点灯サ
    ブフレームを、隣接するフレーム内のサブフレームを用
    いて表現するためのフレーム遅延手段とを備えることを
    特徴とする画像表示装置。
  7. 【請求項7】 前記の1フレーム内で前記発光表示の輝
    度の重みの一番大きいサブフレームの両側に、当該サブ
    フレームよりも輝度の重みの小さいサブフレームを交互
    に配置するサブフレーム配列において、輝度の重みの小
    さいサブフレームにより表現される1つのフレーム内の
    点灯サブフレームを、隣接するフレーム内の他の点灯サ
    ブフレームへ変換して中間調レベルの階調表示を行うよ
    うに構成される請求項6記載の画像表示装置。
  8. 【請求項8】 異なるフレーム間で前記発光表示の輝度
    の重みの小さいサブフレームにより表現される複数の点
    灯サブフレームからなる点灯サブフレーム群の中で、輝
    度の重みの一番大きいサブフレームの両側に、当該サブ
    フレームよりも輝度の重みの小さいサブフレームに相当
    する点灯サブフレームを割り当てるように構成される請
    求項7記載の画像表示装置。
  9. 【請求項9】 前記の1フレーム内で前記発光表示の輝
    度の重みの大きいサブフレームを、一つのフレームの先
    頭部および後尾部に交互に配置するサブフレーム配列に
    おいて、輝度の重みの大きいサブフレームにより表現さ
    れる1つのフレーム内の点灯サブフレームを、隣接する
    フレーム内の他の点灯サブフレームへ変換して中間調レ
    ベルの階調表示を行うように構成される請求項6記載の
    画像表示装置。
  10. 【請求項10】 同一のフレーム内で前記発光表示の輝
    度の重みの小さいサブフレームにより表現される複数の
    点灯サブフレームからなる点灯サブフレーム群の中で、
    輝度の重みの一番大きいサブフレームの両側に、当該サ
    ブフレームよりも輝度の重みの小さいサブフレームに相
    当する点灯サブフレームを割り当てるように構成される
    請求項9記載の画像表示装置。
  11. 【請求項11】 前記画像表示装置が、さらに、 前記表示データにより形成される画像が、動画像部から
    なるか、または静止画像部からなるかを判別する手段を
    備えており、前記画像が静止画像部からなると判別され
    た場合のみ、1つのフレーム内の点灯サブフレームを、
    隣接するフレーム内のサブフレームを用いて表現するよ
    うに前記フレーム遅延手段を動作させる請求項6から1
    0のいずれか項に記載の画像表示装置。
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