JP3496890B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
レイ及びはヘルメットディスプレイ、めがね型ディスプ
レイ、バーチャルリアリィティディスプレイに適した表
示装置に関するもので、特にコンパクトな反射光学系に
関するものである。
は、多くの米国特許明細書(以下USP)が存在し、航
空機用のヘルメットに関するものが多い。まず第1にU
SP3940204のようにCRT等の画像をレンズ系
を通して1回結像させる1次結像タイプ。第2として
は、USP4026641のように画像から光を結像さ
せずに眼球に導き虚像を作る虚像タイプ。またこの特許
は、反射光学系の反射鏡のパワーをやや強くし、眼球の
直前に一般的に置かれる、像を拡大する凸レンズを取り
除き、さらにCRT画面が人間の頭の方向に傾くよう、
反射鏡とCRTを設定し、コンパクト化している。第3
のタイプとしてはUSP4969724のように、反射
光学系をコンパクトにするためにプリズムを利用したプ
リズムタイプ。またプリズムを利用した1次結像タイプ
としてはUSP4859030、プリズムを利用した虚
像タイプとしてはUSP4081209等がある。
軽い構造を求めている場合には前述した1次結像タイプ
は光学性能はよいが、多くのレンズ枚数が必要で大型化
してしまう、またプリズムタイプはコンパクトにはなる
が重くなってしまう。そこで小型軽量の点では虚像タイ
プが好ましいが、光学性能はあまりよくはない。この点
前述したUSP4026641は、反射光学系の反射面
をトーリック面、さらにオリジナル画像面自体をトーリ
ック面として良好な光学性能を得ている。しかしながら
CRT等のフラットな画像面を、トーリック面に変換す
るにはグラスファイバー等により行わなければならず、
技術的にむずかしく、コスト的に高い。また実施例で
は、最終面からアイポイントまでの距離IPが60mm
以上あり、コンパクト化を防げる1つの原因になってい
る。
2に示すように、像の長辺方向最大像高光束のうち、そ
の中心光束が目の光軸と交わる点をアイポイントと定義
している。そして目の光軸上で最終有効面からアイポイ
ントまでの距離をIPとしている。尚、最終有効面は防
塵用窓のガラスなどは含まない。
できる程度に小型で軽量化が可能でありながら像性能の
良好な表示装置の提供を課題としている。
本発明では、オリジナル画像を結像することなしに眼球
に導く反射光学系を有し、そのオリジナル画像の虚像を
観察可能とする装置において、反射光学系は、アジムス
(azimuth)の方向によりパワーが異なる反射面とアジ
ムスの方向によりパワーが異なる屈折面とを有し、反射
面及び屈折面が共に、オリジナル画像、反射面、屈折
面、そして眼球と交わる平面(アジムスψ0の平面)内
で非球面作用を持つ形状とした。
ットな基準面としてのオリジナル画像を反射光学系を介
して虚像とするもので、その中の反射面はパワーを持
ち、眼の直前に像を拡大する正レンズを設けなくても良
い。一方、別の観点で言えば、オリジナル画像を反射光
学系を介して眼球に導き、観察可能とする装置におい
て、反射光学系中にはアジムスの方向によりパワーが異
なる部材を1つ以上設け、且つ反射光学系を通して得ら
れる像が歪みを生じない様にオリジナル画像を形成す
る。更に以下の構成を考慮することが望ましい。
球直前の反射部材の入射中心光線とその射出光線のなす
角度θを望ましくは10°以上80°以下に設定するこ
とにより、オリジナル画像を提供する陰極線管(CR
T)あるいは液晶ディスプレイ(LCD)を人間の頭の
方に近づけコンパクト化するのに有効てある。
なれば成る程、偏芯収差(特に偏芯非点収差、偏芯像面
湾曲)が発する。この偏芯収差を小さくするために、反
射面をトーリック面のようなアジムス方向によりパワー
が違う部材を使用する。図1はトーリック面の説明図で
アジムス角ω(0≦ω≦180°)により曲率半径が異
なる。
の場合、めがねをかけた人でも、前述したIPの距離は
50mmあれば十分である。そこでIPを50mm以下
に設定すると、コンパクト化できるだけでなく、USP
4026641のように反射鏡において軸外光束が中心
光束に比べかなり周辺付近で反射されるのに対し、軸外
光束がかなり反射鏡の中心付近で反射されるため、前述
した偏芯収差の発生を少なくすることができた。
ションを像上でキャンセルするようオリジナル画像を図
7の形状に補正しているため、反射光学系では偏芯ディ
ストーションを放置(free)できる。そのため反射
光学系のレンズ枚数を少なくできコンパクト化ができ、
かつ平面の画像を拡大投影して虚像を作ってもディスト
ーション及び諸収差が小さいものができた。更に反射鏡
に、少なくとも1つ以上のアジムス方向の断面で、非球
面作用を持たせたことにより、前述した偏芯収差を少な
くすることも可能にした。尚、図8は観察する画面の形
状である。図7の形状は、液晶表示器の表示面自体がこ
の形状を映出する様に各画素を配置して製造するか、あ
るいはビデオ信号に電気的処理を施して歪みを与えてお
く方法などを採用できる。
イポイントまでの距離IPを短かめに設定し、オリジナ
ル画像からの画像補正にトーリック非球面(トーリック
面を基礎面として非球面化した面)を採用したことによ
り、グラスファイバーの様な変換素子を使用せず、例え
フラットなオリジナル画像を投影した場合でも良好な性
能を得ることができた。
件式(1)の下限については、10°よりも小さくなる
と、IPの値をかなり大きな値にしないとオリジナル画
像の部分(LCD、CRT)が人間の顔にぶつかってし
まい、大型化してしまう。また上限は、この値を越える
と、偏芯収差の発生が多きすぎ、これを補正しようとす
るとやはり大型化してしまう。
値以下だと、目を一般的な観察位置(IP20mm)に
置いた時、全く像か見えなくなってしまう。上限につい
ては前述した通りである。他方、眼球直前の反射部材に
関しオリジナル画像、反射部材、眼球が光学上同一平面
内に存る時のアジムス方向のパワーをψ0、その平面と
垂直な平面におけるアジムス方向のパワーをψ90とし
たとき、 0.3<ψ0/ψ90<1.2 ・・・・・(3) の条件を満足するのが望ましい。但し、パワーは焦点距
離の逆数である。条件式(3)の下限値の意味は、この
値を越えるとψ90が大きくなり、ψ90のアジムス方
向の光線がアンダーになり、マイナスのディオプターが
強くなり過る。逆に上限を越えた時はψ0が大きくな
り、ψ0のアジムス方向の光線に偏芯コマ収差の発生が
大きくなる。
ィールドレンズを設けることが好ましく画像を小さくす
るのに役立つ。ことにフィールドレンズの屈折面に本発
明のトーリック非球面を採用することにより光学性能を
向上させるのに有効で、特に非点隔差を小さくすること
ができる。
た反射光学系としている。USP5006072、US
P5000544等は、左眼用、右眼用共通の反射面を
定義し、像を形成している左右共用型反射光学系があ
る。共通の反射面ということは、反射面の面頂点が1つ
しか存在しない。周知の通り、面頂点から離れた部分を
光が透過または反射される際は高次収差が大きく発生す
る。従って面頂点が1つの反射曲面を左眼用光路と右眼
用光路が使用する場合、両光路とも面頂点からかなり離
れた部分で反射されなければならず、高次収差の発生が
大きい。そのため像の画角を小さくする。または大型化
する等の欠点が生じ易い。
光学系とし、反射光学系中の部材は左眼用右眼用互いに
独立した面頂点を持つ様にしている。こうすることによ
り面頂点付近の部分が光路として使用され、高次収差を
抑えコンパクトで高画角の像が達成できた。また左眼用
右眼用の部材を連ね、1つ部材としても、左眼用右眼用
独立した面頂点は必ず持つ。さらに単眼用と使用しても
同様である。
ック反射面の説明をする。
を光軸とし、X−Z平面に子線があってψ0方向とし、
X−Y平面に母線があってψ90方向とする。また子線
を非球面としたとき、子線非球面の定義式は、
下向ると負レンズとして非球面作用が強すぎ、上限を越
えると正レンズの非球面作用が強くなり過ぎる。また面
頂点付近の非球面形状に関しては面頂点から離れる程、
面頂点でのパワーを更に強める方向の非球面形状とする
ことにより反射光学系で生じる偏芯コマ収差を良好にで
きる。
て上方から図式的に描いている。但し、装置を頭に装着
する部材は図示を省いているが、これはバンド式、眼鏡
のつるあるいはヘッドギア式などが使用できる。左眼用
はほぼ対象構成となる。本例では1インチのオリジナル
画像を1m先(−1ディオプター)に投影し、29イン
チ程度の大画面の像(虚像)として見ようとするもの
で、画角としては焦点距離約50mmのレンズ相当であ
る。
光源、11bの放物面鏡、11bのコンデンサレンズか
ら成る。12はオリジナル画像を提供する液晶表示器
で、照明ユニット11で背面から照明される。但し、1
2が小型陰極線管の場合は照明ユニットは不要である。
部にトーリック凸反射面を具える。Pは観察者のアイポ
イントで、IPは、無限を見ている眼球の光軸上で反射
部材の最終面とアイポイントまでの距離である。
を使用しているが、オリジナル面像と反射部材と眼球が
同一平面にある時のアジムス方向の断面に上述の非球面
を持たせるのが良い。その理由はこのアジムス方向(ψ
0の方向)の方が、この方向と直交するアジムス方向
(ψ90方向)より収差、特に偏芯収差の発生が大きい
ためである。
ついて説明する。
めに種々の方法を使用している。尚、図3は表1、図4
は表2、図5は表3、図6は表4に対応する。また図
3、図4、図6は頬の側方にオリジナル画像が配置され
るタイプ、図5額の前方にオリジナル画像が配置される
タイプである。
ーリック反射非球面を具える反射部材13と、表示器1
2に隣接したトーリックレンズ面またはトーリック非球
面を具えたフィールドレンズ14を断面図上(ψ0方
向)に平行偏芯させている。X13は反射部材13の光
軸で、X14はフィールドレンズ14の光軸である。更
にフィールドレンズ14とオリジナル像面12をチルト
(傾斜)させることにより偏芯収差を小さくできる。
尚、反射面はハーフミラー等から成り、反射も透過もな
される。
4を設けた例である。反射部材13は外観は平行平面板
で、眼球の光軸に対して35度傾いており、中間面R5
がトーリック反射面もしくはトーリック反射非球面で、
2つのガラスでサンドイッチされている。
は上方から見た形態で、(C)に反射部材の一部を拡大
して斜視形態を示しており微細な反射面を夫々3次元的
に角度設定して配置したもので、極限でホログラフィッ
クプレートとなる。反射部材13は眼球の光軸に対して
垂直に置くことができる。その際、反射部材13を雌型
とすると、雄型に当る透明部材を接合して平行平板とす
れば、透過使用時に透過光による風景が全く歪みを生じ
ないと言うメリットがある。
は、眼球側の反射面裏側の透過面を同一のトーリック面
またはトーリック非球面形状とすることで、透過光の歪
みは大部分改善され、反射光学系の収差も良好で、重量
も軽くできる。
向に光線を折り曲げるタイプである。図5は反射部材に
より垂直方向に光線を折り曲げるタイプである。実施例
の反射光学系で作られる像は水平方向が垂直方向よりも
長い。即ち左右方向が長辺で上下方向が短辺の長方形の
画像となるので、図5の例の様に垂直方向に光線を折り
曲げるタイプは、画角の小さな短辺方向に折り曲げるた
め、長辺方向に折り曲げる水平方向の折り曲げタイプ
(図3、図4、図6)に比べて光学系自体を薄くするこ
とができる。
生が多い傾向がある。図3、図4、図6の水平方向折り
曲げタイプはψ0方向が画角の大きい長辺方向の光線で
あるのに対し、図5の垂直方向折り曲げタイプはψ0方
向が画角の小さい短辺方向の光線であるための垂直方向
の折り曲げタイプの方が収差発生が少なく良好な性能が
得られる。
軽量の装置が実現でき、しかも良好な画質の画像を観察
できる効果がある。また装置が小型、軽量になるので頭
部等に装着した場合でも圧迫感が減少し、身振りの自由
度を損うことがないと言う効果が派生する。
Claims (5)
- 【請求項1】 オリジナル画像を結像することなしに眼
球に導く反射光学系を有し、該オリジナル画像の虚像を
観察可能とする装置において、該反射光学系は、アジム
スの方向によりパワーが異なる反射面とアジムスの方向
によりパワーが異なる屈折面とを有し、該反射面及び該
屈折面は共に、該オリジナル画像、該反射面、該屈折
面、そして眼球と交わる平面内で非球面作用を持つ形状
であることを特徴とする表示装置。 - 【請求項2】 前記反射面への入射中心光線とその反射
射出光線とのなす角度をθとした時、 10°≦θ≦80° を満たすことを特徴とする請求項1の表示装置。 - 【請求項3】 前記反射面において前記オリジナル画
像、前記反射面、前記屈折面、そして眼球と交わる平面
内におけるアジムス方向のパワーをψ0、その平面と垂
直な平面におけるアジムス方向のパワーをψ90とした
とき、 0.3<ψ0/ψ90<1.2 を満たすことを特徴とする請求項1又は2の表示装置。 - 【請求項4】 前記反射面及び前記屈折面はアジムス方
向によって曲率半径を異にすることを特徴とする請求項
1乃至3いずれかの表示装置。 - 【請求項5】 前記反射面は面頂点を持ち、右眼用反射
光学系、左眼用反射光学系で該面頂点を互いに独立に有
していることを特徴とする請求項4の表示装置。
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