JP3496864B2 - ハイブリッド直流送電システムとその制御装置 - Google Patents
ハイブリッド直流送電システムとその制御装置Info
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Description
直流送電システムの制御装置に関し、特に、他励式順変
換器と自励式逆変換器とから構成されるハイブリッド直
流送電システムの制御装置に関する。
容量自励式変換器が実用化されつつある。自励式変換器
は交流電源のない交流系統においても電力変換でき、し
かも、高速に有効電力と無効電力を独立制御できること
から、理想的な変換器として電力系統、特に直流送電へ
の適用が望まれている。しかしながら、直流送電に適用
するには、自励式変換器の信頼性、低損失化、低コスト
化など、未だ解決すべき課題が多々残されている。
器を直流送電へ適用するときの導入形態としては、従来
の他励式変換器と自励式変換器を背中合わせに組み合わ
せる、あるいは、直流送電線を介して他励式変換器と自
励式変換器を組み合わせた、いわゆるハイブリッド直流
送電システムが考えられる。すなわち、かかるハイブリ
ッド直流送電システムでは、例えば特開昭58−517
37号公報などに示されるように、交流系統の影響を受
け易いインバータに自励式変換器を適用し、順変換器に
は従来の他励式変換器を使うものであり、自励式変換器
のメリットを活かす上で好都合な構成である。また、極
性切替スイッチを設置することによって潮流反転するこ
とも可能となるが、自励式変換器をインバータとして使
うことから、一方向送電が主流となる。また、このよう
にインバータに自励式変換器を適用しかつ順変換器には
他励式変換器を使った電力変換装置に関するものとして
は、さらに、特開昭61−124234号公報や特開昭
63−290128号公報が挙げられる。
号公報によれば、従来の他励式直流送電装置において、
インバータのオープン起動によって送電線の浮遊容量や
直流フィルタのコンデンサが充電されることにより過電
流が発生する場合があり、この防止策として、ある一定
レベル以上の電圧上昇と、ある一定レベル以下の電流の
減少とを検出して変換器を停止する方法が既に知られて
いる。
上記のような電流型の他励式順変換器と電圧型の自励式
逆変換器を背中合わせ、または、直流送電線を介して組
み合わせたハイブリッド直流送電システムの詳細につい
ては未だ十分に検討されていない。特に、かかるハイブ
リッド直流送電システムにおいては、後にも詳細に説明
するが、自励式変換器の緊急停止によるインバータオー
プンに伴って生ずる過電圧の発生の問題があり、高信頼
性のハイブリッド直流送電システムを達成するために
は、かかる問題を解決する必要がある。
いても、直流送電線がある場合には、インバータのオー
プン起動によって送電線の浮遊容量や直流フィルタのコ
ンデンサが充電されることになるので過電圧が発生する
場合がある。かかる問題点の防止策として、従来技術に
おいても、上記特開昭55−144727号公報にみら
れるように、ある一定レベル以上の電圧上昇と、ある一
定レベル以下の電流の減少とを検出して変換器を停止す
る方法が考えられている。
る直流送電装置においては、インバータオープン時の過
電圧が問題となるのは直流送電線がある場合に限られ、
また、かかる事故は幾つかの事故が重なった時に発生す
る稀頻度の事故であり、かかる過電圧が発生する前に、
他の方法によりインバータのオープン起動を防止するこ
とができる。
自励式変換器からなるハイブリッド直流送電では、直流
送電線に大きなコンデンサが繋がっており、系統事故の
たびに過電圧が発生する可能性が高い。そのため、この
ようなシステムでは、インバータオープン起動に至る事
故の検出は信頼度が高くなければならない。
変換器と自励式変換器が背中合わせ、または、直流送電
線を介して組み合わされて構成されるハイブリッド直流
送電システムにおいて、インバータ運転を行う自励式変
換器の交流系統側で事故が発生し、自励式変換器が緊急
停止してインバータオープンとなっても、直流系統に過
電圧が発生することがない、すなわち、高い信頼度を示
すことの可能なハイブリッド直流送電システムを実現す
ることの可能なハイブリッド直流送電システムの制御装
置を提供することにある。
細な検討によれば、このようなハイブリッド直流送電シ
ステムにおいては、自励式変換器の交流系統側で事故が
発生し交流電圧が低下すると、自励式変換器は直流電圧
が確立されているときは出力電圧を系統電圧に合わせて
低下させ、過電流の発生を抑制することができる。しか
し、交流電圧の低下が大きい場合とか、交流系統事故期
間が長い場合でインバータの直流電圧が低下すると、イ
ンバータが正常に電圧を出すことができなくなる。その
ため、特に交流系統事故除去時に交流系統からインバー
タへ過大な電流が流れ、自励式変換装置を保護する必要
性からインバータを停止せざるをえなくなる。そして、
インバータの自励式変換器が保護のために緊急停止する
と、もう一端に接続された順変換器の他励式変換器から
インバータがオープンの状態で起動される、いわゆる全
電圧起動となり、直流系統に過大な過電圧が発生する。
特に、自励式変換器には直流電圧を安定化させるために
大きなコンデンサが直流出力側に接続されているので、
このコンデンサが他励式変換器によって充電されること
になるので高い過電圧となり、直流送電線につながれた
機器を壊すことになる。
づいて、上記の目的を達成するため、少なくとも1の自
励式変換器と少なくとも1の他励式変換器とを背中合わ
せあるいは送電線本線を介して接続してなるハイブリッ
ド直流送電システムを制御するための制御装置であっ
て、前記自励式変換器をインバータとして運転する第1
の運転指令手段と、前記他励式変換器を順変換器として
運転する第2の運転指令手段とを備えたハイブリッド直
流送電システムの制御装置において、さらに、前記自励
式変換器が動作停止に至る事故を検出する事故検出手段
と、前記事故検出手段により前記自励式変換器が動作停
止に至る事故を検出した場合に前記他励式変換器の変換
動作を停止させる手段とを備えたハイブリッド直流送電
システムの制御装置を提案するものである。
制御装置を備えたハイブリッド直流送電システムについ
て、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。まず、
図1には、本発明の一の実施の形態になるハイブリッド
直流送電システムが示されており、図において、他励式
変換器と自励式変換器が直流送電線を含む送電線本線を
介して接続され、もって、ハイブリッド直流送電システ
ムが構成されている。なお、これら他励式と自励式の変
換器が背中合わせに接続されて構成されていても本質的
な違いは生じないので、以下の説明では、一般的な直流
送電線を持った場合について説明する。
ことを考えると、自励式変換器は交流系統の影響を受け
ることなく電力変換運転できることからインバータに適
用し、従来の他励式変換器は順変換器に適用するのが好
都合である。このことから、上記の図1では、他励式変
換器を順変換器、自励式変換器をインバータとして運転
している場合を示している。
構成要素を説明すると、1、2は交流系統を、11、1
2はタップ調整の付いた変換用変圧器を、21は電流型
の他励式変換器を示しており、この他励式変換器21で
は、交流電力を直流電力に変換する順変換器運転するも
のとする。そして、22は電圧型の自励式変換器であ
り、この電圧型の自励式変換器22は、直流電力を交流
電力に変換し、いわゆる、インバータ運転する。また、
この図において、31は直流電流を平滑するための直流
リアクトルを、32は直流電圧を平滑するための電力用
コンデンサを、40は送電線本線100の直流送電線部
分を示す。
においては、発明者等の詳細な検討によれば、高信頼性
のハイブリッド直流送電システムを実現するためには、
特に、自励式変換器の緊急停止によるインバータオープ
ンに伴って生ずる過電圧の発生の問題が解決されなけれ
ばならない。すなわち、かかるハイブリッド直流送電シ
ステムにおいては、自励式変換器22の交流系統2側で
事故が発生して交流電圧が低下すると、自励式変換器2
2は、直流電圧が確立されている時にはその出力電圧を
系統電圧に合わせて低下させ、過電圧の発生を抑制する
ことができる。しかし、交流電圧の低下が大きい場合、
あるいは、交流系統事故の期間が長い場合など、インバ
ータの直流電圧が大幅に低下すると、インバータが正常
に電圧を出すことができなくなる。そのため、特に、交
流系統事故の除去時に、交流系統2からインバータへ過
大な電流が流れ、自励式変換器22を保護する必要性か
ら、インバータを停止せざるをえなくなる。そして、イ
ンバータの自励式変換器22が保護のために緊急停止さ
れると、もう一端に接続された順変換器の他励式変換器
21からインバータがオープンの状態で起動される、い
わゆる全電圧起動の状態となり、これにより、直流系統
に過大な過電圧が発生する。特に、自励式変換器22に
は、直流電圧を安定化させるために大きなコンデンサ3
2が直流出力側に接続されているので、このコンデンサ
32が他励式変換器21によって充電されることになる
ので高い過電圧となり、直流送電線40につながれた機
器を壊すことにもなる。
送電システムにおける本発明になる制御装置について説
明する。上記図1において、500はハイブリッド直流
送電システムの運転指令回路を、501は他励式変換器
の運転制御回路を、502は自励式変換器の運転制御回
路を、503は他励式変換器から直流リアクトル31の
相手側につながる部分の直流電圧を検出する直流電圧検
出回路を、504は直流電圧増加検出回路を、505は
他励式変換器に流れる電流を検出する直流電流検出回路
を、506は直流電流低下検出回路を、507はアンド
回路を、521は自励式変換器の交流系統の電圧を検出
する交流電圧検出回路を、そして、522は事故停止検
出回路を示している。
て、上記直流電圧増加検出回路504は、直流電圧検出
回路503からの直流電圧検出値が、所定の設定値(V
o)、例えば送電線の電圧降下により変わってくるが、
この電圧降下を考慮して、常時電圧の110%よりも大
きくなった時、出力「1」を出す。また、上記直流電流
低下検出回路506は、上記運転指令回路500からの
直流電流指令値と、上記直流電流検出回路505からの
直流電流検出値とを比較し、その電流検出値が指令値よ
りも小さく、例えば指令値の90%以下になった時に、
出力「1」を出す。アンド回路507は、上記直流電圧
増加検出回路504及び直流電流低下検出回路506の
出力が「1」の状態の時、出力「1」を出し、このアン
ド回路507の出力は他励式変換器の運転制御回路50
1に導かれる。すなわち、これにより、運転制御回路5
01は、アンド回路507の出力信号が「1」の時に
は、上記の他励式変換器を停止させるように働く。ま
た、上記事故停止検出回路522は、自励式変換器22
の交流系統2の電圧を検出する交流電圧検出回路521
からの検出値が規定値よりも低下したことにより自励式
変換器22を停止に至らしめる過酷な系統事故を検出す
る。また、その出力は自励式変換器22の運転制御回路
502に導かれ、これにより、自励式変換器22を停止
させる働きをする。
より制御されるハイブリッド直流送電システムの動作に
ついて説明する。今、自励式変換器22のインバータ側
の交流系統2で事故が発生し、自励式変換器22至近端
事故の三相地絡事故により、交流電圧がほぼ0%に低下
したと仮定する。この事故により、電圧型である自励式
変換器22は、事故点へ、その事故点インピーダンスに
応じて、無効電力を流し込む。このため自励式変換器2
2には過大な電流が流れる。この時、自励式変換器22
の保護装置は、かかる過電流から変換器を保護するため
に、自励式変換器22を緊急停止させる動作をする。
効電力が流れなくなるので、電力用コンデンサ32では
順変換器の他励式変換器21からの充電電流で電圧が上
昇する。この他励式変換器21の直流母線側の電圧の上
昇は、上記直流電圧検出回路503からの直流電圧検出
値の上昇として直流電圧増加検出回路504によって検
出される。また、他励式変換器21の直流送電線側の電
圧が上昇すると、他励式変換器21からは指定された電
流が流れなくなる。この電流の減少は、上記直流電流検
出回路505からの直流電流検出値の減少として現れ、
直流電流低下検出回路506により検出される。すなわ
ち、直流電圧が増加し、他方、他励式変換器に流れる直
流電流が低下するので、これら2つの条件の成立をアン
ド回路507により検出し、このアンド回路507から
の出力により運転制御回路501を介して他励式変換器
21を停止させる。これを言い換えれば、即ち、上記の
構成によって、直流電流と直流電圧とから自励式変換器
22が停止に至ったことを相手端(他励式変換器21
側)で検出して他励式変換器21を停止する。これによ
り、もう一端に接続された順変換器の他励式変換器21
からインバータがオープンの状態で起動される、いわゆ
る全電圧起動のような過大な直流電圧の上昇の発生を防
止することができる。なお、他励式変換器を停止する場
合、従来のようにゲートシフト操作を入れて停止するこ
とにより、直流電流の減衰を早めることができ、過電圧
の発生レベルを抑えることができるメリットがあり、好
ましい。
流送電システムにおいて自励式変換器により構成される
インバータの緊急停止を検出するために、直流電圧の増
加の検出と、直流電流の低下の検出とが必須条件とな
る。さらに、装置の信頼性を高める上からは、上記の2
つの検出信号(すなわち、直流電圧増加検出信号と直流
電流低下検出信号)に加えて、順変換器の他励式変換器
21の運転状態に変更がないことを確認することが好ま
しい。
る第2の実施の形態によれば、上記図1に示した構成要
件に加え、さらに、上記運転指令回路500から運転状
態に変更のないことを知らせる信号を上記アンド回路5
07に入力するように構成したものである。なお、その
他の構成については、上記図1と同様であり、それらの
説明は省略する。この図2に示す構成からも明らかなよ
うに、この第2の実施の形態では、アンド回路508に
対して、新たに運転指令回路500から、他励式変換器
21の運転状態に変更のないことを示す信号COMが入
力されている点が異なっている。即ち、インバータの緊
急停止検出に、さらに、直流送電装置の起動停止や、潮
流反転等の運転状態変更ありの条件でロックを掛けるこ
とであり、これにより、運転信頼度の向上がさらに図ら
れることとなる。より具体的に説明すると、このような
構成によれば、単に直流電圧の増加と直流電流の低下だ
けではなく、システムが定常動作中にもかかわらず自励
式変換器22が停止に至ったことを確実に検出して他励
式変換器21を停止する。そのため、より信頼性の高い
運転が行える。なお、このような構成によれば、前記図
1に示した構成と同様に、全電圧起動のような過大な直
流過電圧の発生を抑制できることは当然である。
直流送電システムの制御装置では、順変換器の他励式変
換器21の電流の低下検出を、実際に他励式変換器に流
れる電流を使って検出する構成としたが、本発明ではそ
のような構成に限らず、これを、他励式変換器21を運
転制御する上記運転制御回路501の内部回路からの信
号により検出するように構成することもできる。かかる
回路構成の一例が、添付の図3に示されている。すなわ
ち、この図3に示した運転制御回路501は、余裕角制
御回路5001、直流電圧制御回路5002、加算器5
003、電流制御回路5004、最小電圧選択回路50
05、位相制御回路5006、そして、制御角判定回路
5007などから構成されている。なお、電流制御回路
5004は直流電流偏差増幅回路で構成されている。
運転指令回路500(図1を参照)からの直流電流指令
値Ipと他励式変換器21を流れる直流電流検出値Id
との差を検出し、電流制御回路5004を介して出力す
る。この差信号は、さらに、上記余裕角制御回路500
1及び直流電圧制御回路5002からの出力と共に最小
電圧選択回路5005に入力され、この最小電圧選択回
路5005により、これらの出力のうちの最小値が選択
され、この選択された最小電圧に基づいて、位相制御回
路5006により他励式変換器21へのゲートパルスを
出力する。他方、上記電流制御回路5004から出力さ
れる差信号は、同時に、制御角判定回路5007へも入
力されており、この制御角判定回路5007は、この入
力が最小値のリミッタに掛かったことを検出することに
より制御角を、すなわち、実際に他励式変換器に流れる
電流を間接的に検出して、所定の設定値以下に低下した
ことを検出することが可能になる。そして、この制御角
判定回路5007により出力された出力「1」は、前記
アンド回路507に導かれる。
作と共に説明すると、かかるシステムでは、順変換器の
他励式変換器21では、通常、電流制御回路5004か
らの差信号が上記最小電圧選択回路5005で選択さ
れ、これによって、他励式変換器21の制御角指令値が
作られる。すなわち、これにより、他励式変換器21は
電流型変換器の動作となる。
統2で事故が発生し、これにより自励式変換器22が緊
急停止したとすると、上記の他励式変換器21では、直
流電流指令値Ipの値に対して変換器を流れる直流電流
Idが小さくなるので、上記電流制御回路5004で
は、いわゆる、電流を流すように動作する。すなわち、
電流制御回路5004では、制御角指令値を小さくする
ために、電流制御回路5004の出力の制御角指令値が
最小値のリミッタに貼り付く動作となる。そこで、制御
角判定回路5007では、この制御角指令値がリミッタ
に貼り付いたことを検出して、出力に「1」を出す。即
ち、前記図1に示した直流電流低下検出回路506と同
じ動作をすることとなる。この他の動作等に関しては、
前述と同様であり、インバータオープンを捕らえて他励
式変換器を停止させることによって過電圧の発生を防止
できることは明らかであろう。
は、その電流制御回路5004の出力は最小電圧選択回
路5005の出力と同じ制御角指令値であり、そこで、
上記制御角判定回路5007の入力として、この最小電
圧選択回路5005からの出力を使っても同じ動作が得
られることは、図に具体的な回路構成を示さないが、当
業者にとっては明らかであろう。このように、順変換器
の他励式変換器21の電流の低下検出を運転制御回路5
01の内部回路からの信号により検出するように構成す
ることにより、図1に示した実施の形態に比べ、自励式
変換器の停止を検知するための回路が、より簡単に、か
つ、安価に構成することができるというメリットがあ
る。
なるハイブリッド直流送電システムとその制御装置を示
す。図からも明らかなように、この実施の形態になる回
路構成では、他励式変換器21の停止信号として、相手
端の自励式変換器22からの停止信号をもらって停止す
る構成となっている。すなわち、上記図1及び図2に示
したハイブリッド直流送電システム及びその制御装置と
同じ符号で示されるブロックは、同様の機能を備えたブ
ロックを表しており、その詳細の説明は省略し、主に、
上記とは異なるブロックについて説明する。
であり、符号522は、上記自励式変換器22の交流系
統2の電圧を検出する交流電圧検出回路521からの検
出値により停止に至る事故を検出し、自励式変換器22
の事故停止を検出する事故停止検出回路である。また、
上記のオア回路509には、前記アンド回路508から
の出力信号と、自励式変換器22の停止に至る事故停止
検出回路522からの出力信号が入力され、その出力
は、他励式変換器21の運転制御回路501に導かれて
いる。なお、この他励式変換器21の運転制御回路50
1は、上記アンド回路508、または、上記事故停止検
出回路522、いずれかの回路から出力「1」が出力さ
れると他励式変換器を停止させる動作を行う。
2のインバータ側交流系統2で事故が発生し、変換器至
近端事故の三相地絡事故により交流電圧がほぼ0%に低
下したと仮定する。かかる事故により、電圧型である自
励式変換器22は、事故点へ、事故点インピーダンスに
応じて無効電力を流し込み、このため自励式変換器22
には過大な電流が流れる。そのため、自励式変換器22
の保護装置は、かかる過電流から変換器を保護するため
に、自励式変換器22を緊急停止させる動作をする。す
なわち、自励式変換器22の事故停止検出回路522か
ら、自励式変換器を停止する信号が自励式変換器の制御
回路502に導かれると、同時に、この停止信号は相手
端の他励式変換器の制御回路ブロックの上記オア回路5
08にも導かれる。従って、オア回路508からは、上
記アンド回路508の出力、あるいは、相手端(自励式
変換器22)の事故停止検出回路522からの信号の
内、早い方の信号に応じて出力が出され、これにより他
励式変換器21を停止させることになる。このため、前
述したハイブリッド直流送電システムと同様に、自励式
変換器22の停止に伴う全電圧起動のような過大な直流
電圧の上昇は防止され、さらに、その検出時期について
も停止の初期において検出することが可能となることか
ら、自励式変換器22の停止に伴う直流電圧の上昇をよ
り確実に防止し、より信頼性の高い、合理的な直流送電
システムを得ることができることとなる。
は、他励式変換器の停止条件を、まず、他励式変換器2
1の直流電流低下と直流電圧増加とのアンド条件の成立
により検知し、これを、さらに、自励式変換器22の事
故停止検出回路522からの出力信号とのオア条件によ
り作成しているが、本発明では、かかる条件のみに限定
されることなく、例えば、後者の自励式変換器の事故停
止検出回路522からの出力のみにより、他励式変換器
21を停止する構成としても良いことは明らかである。
なお、この場合においても、前述の実施の形態と同様の
効果を得ることができることは明らかであろう。
形態になるハイブリッド直流送電システムを示す。な
お、この図5に示すハイブリッド直流送電システムで
は、前記の図4と同様に、他励式変換器21の停止信号
として、相手端の自励式変換器22の事故停止検出回路
522からの停止信号をもらって他励式変換器21を停
止する構成としているが、さらに、自励式変換器22を
停止する信号にある時間遅れを持たせている。すなわ
ち、これは、自励式変換器22の停止を、必ず、他励式
変換器21を停止して後に行わせることを意図したもの
である。
と同じ符号のブロックは上記と同じ機能を表しているの
で、符号の異なったブロックについてのみ説明すると、
符号523により示されるブロックは、上記事故停止検
出回路522からの出力を、ある設定時間だけ遅らせ
る、いわゆるタイマー回路である。そして、かかる構成
によれば、自励式変換器22の交流系統2で事故が発生
し、これにより自励式変換器22が停止に至るような場
合、かかる事故を検出する事故停止検出回路522で先
ず停止信号「1」が作られ、この停止信号が他励式変換
器側に通信されて他励式変換器21を停止させる。そし
て、他励式変換器21の停止の後に、すなわち、タイマ
ー回路523における設定時間の経過の後に、自励式変
換器22が停止されることになる。これにより、自励式
変換器22の停止は、必ず、他励式変換器21が停止さ
れて後に行われることになるので、全電圧起動と言った
事態の発生を確実に防止することが可能になる。
るハイブリッド直流送電システムの制御装置では、その
制御対象として、他励式変換器と自励式変換器2端子か
ら構成されるハイブリッド送電システムについて適用し
た場合のみを示したが、本発明は、かかる2端子から構
成されるハイブリッド送電システムのみに限定されるも
のではなく、その他、例えば2つ以上の他励式変換器、
あるいは、2つ以上の自励式変換器、さらには、これら
の組合せからなるハイブリッド直流送電システムについ
ても適用することができる。かかる具体例として、例え
ば、2つの他励式変換器21、23と、1つの自励式変
換器22のインバータとからなる多端子ハイブリッド直
流送電システムの一構成例を、添付の図6に示す。な
お、このような多端子ハイブリッド直流送電システムに
おいても、その制御回路は上記の回路の動作と同様に、
インバータの自励式変換器22が停止する場合には、他
励式変換器21、23を停止し、自励式変換器22のコ
ンデンサ32への充電を防止し、もって、過電圧発生を
防止することができる。但し、具体的には図示はしない
が、自励式変換器のインバータが2つ以上設けられ、そ
の内の一方のみが停止するような場合には、インバータ
オープンとはならないので、かかる場合には他励式変換
器21、23を停止する必要のないことは明らかであろ
う。
に、本発明になるハイブリッド直流送電システムの制御
装置によれば、システムを構成する自励式逆変換器の交
流系統側で事故が発生して自励式逆変換器が緊急停止
し、これにより、インバータオープンとなっても、その
直流系統には過電圧が発生することがなく、そのため、
直流送電線につながれた機器を壊すこともなく、信頼性
の高いハイブリッド直流送電システムを提供することが
可能になるという、優れた効果を発揮することとなる。
電システムとその制御回路を含む回路構成を示す全体回
路図である。
流送電システムとその制御回路を含む回路構成を示す全
体回路図である。
の制御回路における変形例を示す回路図である。
ッド直流送電システムとその制御回路を含む回路構成を
示す全体回路図である。
の一部を変形した他の実施の形態になるハイブリッド直
流送電システムとその制御回路を示す全体回路図であ
る。
を複数の他励式変換器を含むシステムに適用した例を示
す回路図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 少なくとも1の自励式変換器と少なくと
も1の他励式変換器とを背中合わせあるいは送電線本線
を介して接続してなるハイブリッド直流送電システムを
制御するための制御装置であって、運転指令回路と、こ
の指令に基づき前記自励式変換器をインバータとして運
転する第1の運転制御手段と、上記運転指令回路の指令
に基づき前記他励式変換器を順変換器として運転する第
2の運転制御手段とを備えたハイブリッド直流送電シス
テムの制御装置において、さらに、前記自励式変換器が
動作停止に至る事故を検出する事故検出手段と、前記事
故検出手段により前記自励式変換器が動作停止に至る事
故を検出した場合に前記他励式変換器の変換動作を停止
させる手段とを備えたことを特徴とするハイブリッド直
流送電システムの制御装置。 - 【請求項2】 前記請求項1に記載したハイブリッド直
流送電システムの制御装置において、前記第1の事故検
出手段は、前記他励式変換器のつながる送電線本線の電
圧を検出する電圧検出手段と、前記他励式変換器に流れ
る直流電流を検出する電流検出手段とを備え、もって、
前記電圧検出手段により検出された直流電圧と、前記電
流検出手段により検出された直流電流とに基づいて、前
記自励式変換器が動作停止に至る事故を検出するように
構成されていることを特徴とするハイブリッド直流送電
システムの制御装置。 - 【請求項3】 前記請求項2に記載したハイブリッド直
流送電システムの制御装置において、前記第1の事故検
出手段は、さらに、前記検出した直流電流が運転指令値
よりも小さくなったことを検知する第1の手段と、前記
検出した直流電圧が運転指令値よりも増加したことを検
知する第2の手段と、前記第1及び第2の検知手段から
の信号により前記他励式変換器を停止する信号を発生す
る手段を備えていることを特徴とするハイブリッド直流
送電システムの制御装置。 - 【請求項4】 前記請求項3に記載したハイブリッド直
流送電システムの制御装置において、前記第2の運転制
御手段は前記他励式変換器の運転状態に変更がないこと
を示す信号を出力するように構成され、かつ、前記第1
の事故検出手段の前記停止信号発生手段は、前記第1及
び第2の検知手段からの信号に加え、さらに、前記第2
の運転制御手段からの前記運転状態に変更がないことを
示す信号により前記他励式変換器を停止する信号を発生
するように構成されていることを特徴とするハイブリッ
ド直流送電システムの制御装置。 - 【請求項5】 前記請求項2に記載したハイブリッド直
流送電システムの制御装置において、前記電圧検出手段
は、前記直流送電線に接続された変圧器により構成され
ていることを特徴とするハイブリッド直流送電システム
の制御装置。 - 【請求項6】 前記請求項2に記載したハイブリッド直
流送電システムの制御装置において、前記電流検出手段
は、前記第2の運転制御手段からの前記他励式変換器に
対する制御出力指令値に基づいて直流送電線の電流を検
出するように構成されていることを特徴とするハイブリ
ッド直流送電システムの制御装置。 - 【請求項7】 前記請求項6に記載したハイブリッド直
流送電システムの制御装置において、前記電流検出手段
は、前記第2の運転制御手段からの前記他励式変換器に
対する制御出力指令値が最小指令値となったことを検出
する手段から構成されていることを特徴とするハイブリ
ッド直流送電システムの制御装置。 - 【請求項8】 前記請求項6に記載したハイブリッド直
流送電システムの制御装置において、前記電流検出手段
は、前記第2の運転制御手段からの前記他励式変換器に
対する制御角指令値が最小制御角指令値となったことを
検出する手段から構成されていることを特徴とするハイ
ブリッド直流送電システムの制御装置。 - 【請求項9】 前記請求項1に記載したハイブリッド直
流送電システムの制御装置において、さらに、前記自励
式変換器からの過大電流により事故を検出して前記自励
式変換器の運転を停止させる事故停止検出手段を備え、
そして、前記他励式変換器の変換動作を停止させる手段
は、前記事故検出手段及び前記事故停止検出手段のいず
れか一方が事故を検出した場合に前記他励式変換器の変
換動作を停止させるように構成されていることを特徴と
するハイブリッド直流送電システムの制御装置。 - 【請求項10】 前記請求項9に記載したハイブリッド
直流送電システムの制御装置において、 前記事故停止検出手段は、検出した事故停止検出信号に
所定の時間だけ遅延させる遅延手段を備え、もって、事
故発生時に、前記自励式変換器の変換動作の停止を前記
他励式変換器の変換動作の停止の後に行うように構成し
たことを特徴とするハイブリッド直流送電システムの制
御装置。 - 【請求項11】 前記請求項1に記載したハイブリッド
直流送電システムの制御装置において、前記他励式変換
器の変換動作を停止させる手段は、前記他励式変換器を
ゲートシフトして停止するように構成されていることを
特徴とするハイブリッド直流送電システムの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17593197A JP3496864B2 (ja) | 1997-07-01 | 1997-07-01 | ハイブリッド直流送電システムとその制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17593197A JP3496864B2 (ja) | 1997-07-01 | 1997-07-01 | ハイブリッド直流送電システムとその制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1127865A JPH1127865A (ja) | 1999-01-29 |
JP3496864B2 true JP3496864B2 (ja) | 2004-02-16 |
Family
ID=16004763
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17593197A Expired - Fee Related JP3496864B2 (ja) | 1997-07-01 | 1997-07-01 | ハイブリッド直流送電システムとその制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3496864B2 (ja) |
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JP5167869B2 (ja) * | 2008-03-04 | 2013-03-21 | ダイキン工業株式会社 | 電力変換装置における状態量検出方法及び電力変換装置 |
KR102011330B1 (ko) | 2015-08-27 | 2019-08-16 | 엘에스산전 주식회사 | Hvdc 시스템에서의 데이터측정장치 및 데이터측정방법 |
-
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- 1997-07-01 JP JP17593197A patent/JP3496864B2/ja not_active Expired - Fee Related
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