JP3496851B2 - 残土固化処理剤および残土の固化処理方法 - Google Patents

残土固化処理剤および残土の固化処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、残土処理剤および残土
の処理方法、特に、残土固化処理剤および残土の固化処
理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】泥水加圧シールド工法や泥土圧シールド
工法などの地下利用を目的としたトンネル掘削工事にお
いて発生する高含水掘削汚泥、基礎杭工法などの基礎工
事で発生する軟弱汚泥、浚渫工事などで発生する軟弱土
砂、および下水処理場や浄水場で発生する汚泥のような
多量の水分を含んだ残土は、そのままでは搬送・搬出し
たり再利用するのが困難である。このため、これらの残
土は、通常、短時間で搬出可能とするために、あるいは
再利用可能な強度および形状にするために、固化剤を用
いて固化処理する場合が多い。
【0003】従来、このような残土の固化処理では、
(1)生石灰および/またはセメントなどの無機系固化
剤を添加混合して、その水和作用および凝結作用を利用
して固化処理を行う方法、(2)水溶性高分子等の凝集
作用を利用して凝集固化させる方法(例えば、特開平1
−176499号)、(3)吸水性樹脂等の吸水作用を
利用して残土を固化処理する方法(例えば、特開昭56
−99281号)、および(4)(1)の方法と(2)
または(3)の方法とを併用する方法(例えば、特開平
5−32970号、特開平6−116559号)などが
採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記(1)の方法のう
ち、生石灰を用いる場合は、生石灰の水和作用のために
残土を短時間で固化処理することが可能であるが、再利
用可能な固化強度を実現するためには多量の生石灰を用
いる必要がある。また、固化処理された残土のpHが長
期間にわたって高くなるので、透過水が環境に影響を与
える可能性がある。さらに、生石灰を残土に添加する際
に、作業環境の安全性或いは衛生性に悪影響を与えるお
それがある。
【0005】一方、前記(1)の方法のうち、セメント
を用いる場合は、その水和作用のために生石灰を用いる
場合に比べて少ない量でも再利用可能な固化強度を実現
することができるが、軟弱な残土を搬出可能或いは再利
用可能な強度にするまでには数日から数か月といった長
時間の養生が必要になる。このため、残土発生現場から
の搬出(搬送)を行うためには、セメントの水和作用が
十分に進行するまで敷地内に養生中の残土を保管する必
要があり、そのための保管場所の確保が必要になる。ま
た、固化後の状態がコンクリート塊のような塊状になる
ので搬送しにくく、再利用を目的とする場合には当該塊
を再粉砕しなければならない欠点がある。
【0006】また、前記(2)の方法または前記(3)
の方法のように、水溶性高分子や吸水性樹脂等の高分子
系の残土固化処理剤を用いる方法は、前記(1)の方法
のように無機系の固化剤を用いる場合に比べて残土を短
時間で固化処理することができ、しかも、固化処理土に
よる環境汚染のおそれは少ない。ところが、これらの方
法のように、水溶性高分子或いは吸水性樹脂を単独で残
土の固化処理剤として利用する場合は、当該処理剤が残
土中に均一に分散しにくく、所謂ままこ状になって効率
良く溶解しないので、残土が十分な強度に固化するまで
には結果的に長時間を要することになる。したがって、
短時間で十分な固化強度を得るためには、多量の処理剤
を用いる必要があり、不経済である。また、これらの方
法の場合は、固化処理後の残土の強度が低く、残土の再
利用を図るのが困難である。
【0007】なお、前記(2)の方法のように、水溶性
高分子を単独で残土固化処理剤として用いる場合は、使
用量が多いと固化処理後の残土が糸曳き現象を起こし易
く、固化処理装置や搬出用のダンプトラックに付着し易
い。すなわち、固化処理後の残土が取り扱い難いという
問題もある。
【0008】さらに、前記(4)の方法の場合は、無機
系固化剤の水和作用のために再利用が可能な強度および
形状に残土を固化処理することができるが、水溶性高分
子を利用しているために、それを単独で用いた場合と同
様の問題がある。
【0009】本発明の目的は、短時間で、しかも経済的
に、残土を搬送や再利用に適した取り扱い易い状態に固
化処理することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の状
況に鑑みて鋭意検討した結果、合成水溶性高分子と天然
水溶性高分子との混合物と、無機物粉末および/または
有機物粉末と、無機系固化剤とを含む残土固化処理剤を
用いると、少量の添加量で短時間に、残土を搬出や再利
用に適した取り扱い易い状態に固化処理できることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明に係る残土固化処理剤
は、(A)合成水溶性高分子と天然水溶性高分子との混
合物が0.2〜10重量部、(B)無機物粉末および/
または有機物粉末が0.2〜20重量部、および(C)
無機系固化剤が10〜200重量部からなるものであ
る。
【0012】ここで、合成水溶性高分子は、例えばアニ
オン性ポリアクリルアミドである。このアニオン性ポリ
アクリルアミドは、例えば、ポリアクリルアミドの部分
加水分解物、あるいはアクリルアミドとアクリル酸また
はその塩との共重合体である。また、天然水溶性高分子
は、例えばグアガムである。なお、合成水溶性高分子と
天然水溶性高分子との配合割合は、通常、重量比で1:
9〜9:1に設定される。
【0013】また、無機物粉末は、例えば、タルク、ベ
ントナイト、硅砂、炭酸カルシウム、ゼオライトおよび
水砕スラグからなる群から選ばれた少なくとも1種であ
り、有機物粉末は、籾殻粉末、胡桃粉末、椰子殻粉末お
よび木粉からなる群から選ばれた少なくとも1種であ
る。
【0014】さらに、無機系固化剤は、例えば、ポルト
ランドセメント、混合セメント、特殊セメント、改良セ
メント、生石灰および消石灰からなる群から選ばれた少
なくとも1種である。
【0015】本発明に係る残土の固化処理方法は、
(A)合成水溶性高分子と天然水溶性高分子との混合物
が0.2〜10重量部、(B)無機物粉末および/また
は有機物粉末が0.2〜20重量部、および(C)無機
系固化剤が10〜200重量部からなる残土固化処理剤
を、残土1m3 に対して5〜200kgの割合で添加し
て混合することを特徴としている。
【0016】本発明に係る他の残土の固化処理方法は、
(A)合成水溶性高分子と天然水溶性高分子との混合物
を0.2〜10重量部と、(B)無機物粉末および/ま
たは有機物粉末を0.2〜20重量部と、(C)無機系
固化剤を10〜200重量部とを残土1m3 に対して合
計で5〜200kgとなるように添加して混合すること
を特徴としている。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】本発明で用いられる合成水溶性高分子とし
ては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリド
ン、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸ソーダ、アニ
オン性,ノニオン性またはカチオン性のポリアクリルア
ミドが挙げられる。本発明では、これらのうち、微細粒
子の凝集性能の点でアニオン性のポリアクリルアミドを
用いるのが好ましい。アニオン性のポリアクリルアミド
としては、例えば、ポリアクリルアミドの部分加水分解
物、アクリルアミドとアクリル酸との共重合体、あるい
はアクリルアミドとアクリル酸塩との共重合体が用いら
れる。
【0019】一方、本発明で用いられる天然水溶性高分
子としては、例えば、グアガム、ローカストビンガム、
ザンサンガム、クインスシードガム、アラビアガム、ア
ルギン酸ソーダ、澱粉、ゼラチン、キトサンなどが挙げ
られる。これらのうち、糸曳き性が少ない点でグアガム
を用いるのが好ましい。
【0020】なお、上述の合成水溶性高分子および天然
水溶性高分子は、それぞれ2種以上のものが併用されて
もよい。
【0021】本発明の残土固化処理剤では、上述の合成
水溶性高分子と上述の天然水溶性高分子との混合物を用
いる。このように合成および天然の両水溶性高分子を併
用すると、両水溶性高分子が互いに短所を補完し合い、
残土の土質に特に影響されることなく、凝集力が高く糸
曳き現象を起こしにくい固化処理土を実現することがで
きる。ここでは、合成水溶性高分子(a)と天然水溶性
高分子(b)との配合割合を、重量比(a:b)で1:
9〜9:1の範囲に設定するのが好ましい。合成水溶性
高分子の割合がこれよりも多い場合は、残土に対してよ
り有効な凝集作用を示すが、処理土が糸曳き現象を起こ
し易くなり、付着などのために取り扱いにくくなる。ま
た、天然高分子の割合がこれよりも多い場合は、処理土
の糸曳き現象は起こりにくくなるが、残土に対する凝集
力が弱くなる。
【0022】本発明で用いられる無機物粉末および有機
物粉末は、上述の合成水溶性高分子および天然水溶性高
分子を残土中に均一に分散させるための成分である。無
機物粉末としては、例えば、タルク、ケイソウ土、カオ
リン、ベントナイト、硅砂、珪酸ソーダ、炭酸カルシウ
ム、ゼオライト、水砕スラグ、石膏、シラスバルーン、
ポリ塩化アルミニウム、硫酸バンド、フライアッシュ、
ポゾランなどの粉末が用いられる。これらの無機物粉末
のうち、固化速度の速さ、および固化後の状態が良好な
点でタルク、ベントナイト、硅砂、炭酸カルシウム、ゼ
オライト、水砕スラグが好ましく用いられる。
【0023】一方、有機物粉末としては、例えば、籾殻
粉末、胡桃粉末、椰子殻粉末、木粉、パルプ粉砕粉末な
どが用いられる。これらの有機物粉末のうち、固化後の
状態が良好な点で籾殻粉末、胡桃粉末、椰子殻粉末、木
粉が好ましく用いられる。
【0024】なお、本発明では、上述の無機物粉末およ
び有機物粉末のうちの一方のみを用いてもよいし、無機
物粉末と有機物粉末とを併用してもよい。また、無機物
粉末および有機物粉末は、いずれも2種以上を併用して
もよい。
【0025】本発明で用いられる無機系固化剤は、固化
処理後の残土の強度を高めるための成分である。無機系
固化剤としては、例えば、生石灰や消石灰などの石灰単
独のもの、普通ポルトランドセメント,早強ポルトラン
ドセメント,超早強ポルトランドセメントなどのポルト
ランド系セメント、高炉セメント,シリカセメント,フ
ライアッシュセメントなどの混合セメント、超速硬セメ
ント,アルミナセメント,微粒子セメントなどの特殊セ
メント、セメント,生石灰および石膏などを予め混合し
たセメント系または石灰系の特殊品が用いられる。な
お、これらの無機系固化剤は、2種以上を併用してもよ
い。
【0026】本発明の残土固化処理剤は、上述の合成水
溶性高分子と天然水溶性高分子との混合物を0.2〜1
0重量部、上述の無機物粉末および/または有機物粉末
を0.2〜20重量部、および上述の無機系固化剤を1
0〜200重量部含んでいる。
【0027】合成水溶性高分子と天然水溶性高分子との
混合物の配合割合が上述の範囲よりも少ない場合は、十
分な凝集作用が発揮されず、再利用可能な良好な状態に
残土を固化処理することができない。逆に、上述の範囲
よりも多い場合は、それに比例した効果が得られず不経
済であるばかりではなく、固化状態が逆に悪化し、再利
用し易い団粒状の処理土が得られない。
【0028】また、無機物粉末および/または有機物粉
末の配合割合が上述の範囲よりも少ない場合は、合成水
溶性高分子と天然水溶性高分子とが残土中に均一に分散
しにくい。逆に、上述の範囲よりも多い場合は、それに
比例した効果が得られず不経済である。
【0029】さらに、無機系固化剤の配合割合が上述の
範囲よりも少ない場合は、再利用可能な十分な強度を持
った固化処理土が得られない。逆に、上述の範囲よりも
多い場合は、必要以上に固化処理土の強度が高まり、不
経済であるばかりではなく、却って残土の再利用が困難
になる。
【0030】なお、本発明の残土固化処理剤は、合成水
溶性高分子と天然水溶性高分子との混合物、無機物粉末
および/または有機物粉末、および無機系固化剤を1つ
に混合した状態で提供することができるが、これらの3
成分のうちの任意の2成分を混合したものと残りの1成
分とを別個に、あるいは3成分全てを別個に提供して使
用時に混合するようにすることもできる。なお、成分が
別個に提供される場合の使用方法は、次の残土の固化処
理方法で説明する。
【0031】次に、本発明に係る残土の固化処理方法に
ついて説明する。
【0032】本発明の方法により固化処理可能な残土
は、特に限定されるものではないが、例えば、建設現場
から発生する建設発生土および建設汚泥、地下利用を目
的とした泥水加圧シールド工法や泥土圧シールド工法な
どのトンネル掘削工事で発生する含水掘削汚泥、基礎杭
工法などの基礎工事で発生する軟弱汚泥、浚渫工事など
で発生する軟弱土砂、下水処理場または浄水場で発生す
るスラッジなどの残土が挙げられる。なお、本発明の残
土固化処理方法は、単に含水した状態の残土や搬送可能
な残土を固化処理するために採用することもできるが、
含水率が高い軟弱な残土を短時間で搬送・搬出可能にし
たり再利用する場合に特に有効である。
【0033】残土を固化処理する場合は、残土に対して
本発明の残土固化処理剤を添加する。ここでは、残土固
化処理剤を構成する成分、即ち、合成水溶性高分子と天
然水溶性高分子との混合物(以下、成分Aと略す)、無
機物粉末および/または有機物粉末(以下、成分Bと略
す)および無機系固化剤(以下、成分Cと略す)を種々
の形態で残土に対して添加することができる。具体的に
は、成分A、BおよびCを予め混合してから一括して
残土に添加する方法、成分Aと成分Bとを予め混合し
た混合物Dを調製し、この混合物Dと成分Cとを同時に
残土に添加する方法、混合物Dを残土に添加した後に
成分Cを残土に添加する方法、および成分A、Bおよ
びCをそれぞれ別個に残土に添加する方法、を採用する
ことができる。
【0034】残土に対する残土固化処理剤の添加量は、
上述の各種添加方法、、またはのいずれを採用
する場合でも、通常、残土1m3 に対して合計で5〜2
00kgに設定するのが好ましく、10〜130kgに
設定するのがより好ましい。添加量が5kg未満の場合
は、十分な固化効果が得られない。逆に、添加量が20
0kgを超えても、添加量に比例した効果が得られず、
経済的でない。
【0035】残土と残土固化処理剤とを混合する際に
は、混合装置が用いられる。混合装置としては、残土と
残土固化処理剤とが十分に混合されるものであれば、特
に限定されることなく通常の混合装置を用いることがで
きる。
【0036】なお、残土の固化処理時には、粉立ち防止
剤、流動性改良剤、帯電防止剤、固結防止剤などの各種
添加剤を添加してもよい。これらの添加剤は、予め本発
明の残土固化処理剤に添加されていてもよい。
【0037】本発明の方法により固化処理された残土
は、そぼろのような状態(団粒状)になり、再利用可能
な改良土となる。すなわち、本発明の残土固化処理剤に
よれば、これまでは再利用が困難であった軟弱残土や高
含水汚泥などを、単に搬送可能な塊状に処理できるだけ
ではなく、搬送や埋め戻しなどの再利用に適した団粒状
の状態に処理することができる。
【0038】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何
ら限定されるものではない。実施例および比較例におい
て使用した原料は下記の通りである。
【0039】◎合成水溶性高分子 ・アニオン性ポリアクリルアミド:住友化学工業株式会
社製のスミフロックFA−50 ・ノニオン性ポリアクリルアミド:住友化学工業株式会
社製のスミフロックFA−09
【0040】◎無機系固化剤 ・石灰系特殊品:日本セメント株式会社製のクリーンセ
ット(CS−60) ・普通ポルトランドセメント:不二セメント株式会社製 ・生石灰:足立工業株式会社製
【0041】実施例1〜18 表1に示した配合比に予め調製された残土固化処理剤を
準備した。この残土固化処理剤を、含水率が40%の砂
質土(粘度12重量部、シルト分7重量部、砂分81重
量部)1m3 に対して表1に示す分量添加し、株式会社
ダルトン製の25リットルモルタルミキサーを用いて撹
拌した。
【0042】
【表1】
【0043】得られた固化処理土について、固化速度を
測定した。固化速度は、上述の処理工程において、残土
が含水分による流動性を示さない状態になりかつ造粒さ
れて団粒化するまでの時間とした。
【0044】また、固化処理土の固化強度およびその経
時変化をコーン指数により評価した。コーン指数は、土
質工学会基準の「絞め固めた土のコーン指数試験測定方
法(JSF T 716)」に準拠して求めた。具体的
には、4.75mmの標準ふるい通過試料を内径が10
0mm、高さが127.3mmのモールドに3層に分け
て充填し、この際、各層について30cmの高さから
2.5kgのランマーを25回落下して突き固めたもの
を供試体として用いた。そして、この供試体に先端角が
30度で低面積が3.24cm2 のコーンを約1cm/
秒の貫入速度で貫入させ、コーンの先端が5cm、7.
5cmおよび10cm貫入したときの貫入抵抗力を平均
して平均貫入抵抗力を得た。この平均貫入抵抗力をコー
ンの低面積である3.24cm2 で除し、コーン指数を
求めた。なお、コーン指数が2kgf/cm2 以上であ
れば、一般的に再利用可能な改良土と考えることができ
る。
【0045】固化速度、固化状態およびコーン指数の結
果を表3に示す。
【0046】比較例1〜5 表2に示した配合比に予め調製された残土固化処理剤を
準備した。この残土固化処理剤を用いて実施例1〜18
の場合と同様に残土を固化処理し、固化速度、固化状態
およびコーン指数を調べた。結果を表3に示す。
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】表3から、実施例の場合は、再利用が可能
な団粒状で糸曳き現象を起こさない固化処理土が短時間
で得られ、また、固化処理土の固化強度が高いことがわ
かる。
【0050】
【発明の効果】本発明の残土固化処理剤は、合成水溶性
高分子と天然水溶性高分子との混合物、無機物粉末や有
機物粉末、および無機系固化剤を含んでいるため、短時
間で、しかも経済的に、残土を搬送や再利用に適した取
り扱い易い状態に固化処理することができる。
【0051】本発明の残土固化処理方法は、上述の本発
明に係る残土固化処理剤を用いているため、短時間で、
しかも経済的に、残土を搬送や再利用に適した取り扱い
易い状態に固化処理することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09K 17/42 C09K 17/42 P 17/44 17/44 P 17/48 17/48 P 17/50 17/50 P // C09K 103:00 103:00 (56)参考文献 特開 平4−40298(JP,A) 特開 平5−239459(JP,A) 特開 平1−51198(JP,A) 特開 平1−176499(JP,A) 特開 昭55−59807(JP,A) 特開 昭51−62556(JP,A) 特公 昭45−24952(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 17/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)合成水溶性高分子と天然水溶性高分
    子との混合物が0.2〜10重量部、 (B)無機物粉末および/または有機物粉末が0.2〜
    20重量部、 および (C)無機系固化剤が10〜200重量部、からなる残
    土固化処理剤。
  2. 【請求項2】前記合成水溶性高分子がアニオン性ポリア
    クリルアミドである、請求項1に記載の残土固化処理
    剤。
  3. 【請求項3】前記アニオン性ポリアクリルアミドがポリ
    アクリルアミドの部分加水分解物、あるいはアクリルア
    ミドとアクリル酸またはその塩との共重合体である、請
    求項2に記載の残土固化処理剤。
  4. 【請求項4】前記天然水溶性高分子がグアガムである、
    請求項1、2または3に記載の残土固化処理剤。
  5. 【請求項5】前記合成水溶性高分子と前記天然水溶性高
    分子との配合割合が、重量比で1:9〜9:1である、
    請求項1、2、3または4に記載の残土固化処理剤。
  6. 【請求項6】前記無機物粉末が、タルク、ベントナイ
    ト、硅砂、炭酸カルシウム、ゼオライトおよび水砕スラ
    グからなる群から選ばれた少なくとも1種である、請求
    項1、2、3、4または5に記載の残土固化処理剤。
  7. 【請求項7】前記有機物粉末が、籾殻粉末、胡桃粉末、
    椰子殻粉末および木粉からなる群から選ばれた少なくと
    も1種である、請求項1、2、3、4、5または6に記
    載の残土固化処理剤。
  8. 【請求項8】前記無機系固化剤が、ポルトランドセメン
    ト、混合セメント、特殊セメント、改良セメント、生石
    灰および消石灰からなる群から選ばれた少なくとも1種
    である、請求項1、2、3、4、5、6または7に記載
    の残土固化処理剤。
  9. 【請求項9】(A)合成水溶性高分子と天然水溶性高分
    子との混合物が0.2〜10重量部、 (B)無機物粉末および/または有機物粉末が0.2〜
    20重量部、 および (C)無機系固化剤が10〜200重量部、からなる残
    土固化処理剤を、残土1m3 に対して5〜200kgの
    割合で添加して混合することを特徴とする残土の固化処
    理方法。
  10. 【請求項10】(A)合成水溶性高分子と天然水溶性高
    分子との混合物を0.2〜10重量部と、 (B)無機物粉末および/または有機物粉末を0.2〜
    20重量部と、 (C)無機系固化剤を10〜200重量部と、を残土1
    3 に対して合計で5〜200kgとなるように添加し
    て混合することを特徴とする残土の固化処理方法。
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