JP3496694B2 - 冷熱蓄熱システム - Google Patents

冷熱蓄熱システム

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JP3496694B2 JP08186895A JP8186895A JP3496694B2 JP 3496694 B2 JP3496694 B2 JP 3496694B2 JP 08186895 A JP08186895 A JP 08186895A JP 8186895 A JP8186895 A JP 8186895A JP 3496694 B2 JP3496694 B2 JP 3496694B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷熱蓄熱システムに関
し、更に詳細には冷媒の流出事故の際、冷媒の流出量を
最小限に抑え、かつ蓄熱効果の高い冷熱蓄熱システムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷房負荷の低い、例えば夜間に冷熱を蓄
熱し、冷房負荷の高い、例えば昼間に蓄熱した冷熱を取
り出す冷熱蓄熱システム、特に蓄冷剤として水を使用す
る氷蓄熱システムは、夜間電力を有効に利用する省エネ
ルギー装置として現在盛んに設置されている。氷蓄熱シ
ステムは、水が氷になる際の潜熱を冷熱として蓄熱し、
冷熱の必要な時に解氷して冷熱を取り出すようにしたシ
ステムである。
【0003】図3は、氷蓄熱システムの一例の概略構成
を示すフローシートである。氷蓄熱システム10は、冷
媒として不凍液、例えばエチレングリコールの40%水
溶液を使用し、蓄冷剤として水を使用している。氷蓄熱
システム10は、不凍液の冷熱を放出するプレート式熱
交換器12と、不凍液を冷却する冷凍機14と、所定の
高さに液面を維持するように槽内に不凍液を収容し、か
つ不凍液に接触させるようにして槽内に蓄熱剤を保持す
る氷蓄熱槽16と、不凍液を循環させるブラインポンプ
18と、製氷時に不凍液を直接冷凍機14に送る製氷ポ
ンプ20と、それらを接続する不凍液配管系とを備えて
いる。
【0004】氷蓄熱槽16は、FRP製、ステンレス鋼
製等のタンクで形成され、側壁及び底面の外側又は内側
が、断熱材で保冷され、更にその上からアルミニウム薄
板、ゴム膜等により防水されている。蓄冷剤として使用
される水22は、図4に示すように、上が開口している
細長いチューブ24の多数本を束にしたものに入れられ
ている。チューブ24は、例えば高密度ポリエチレン製
で出来ていて、所定高さの液面に維持されている不凍液
26中に上下方向に保持されている。尚、これは一例で
あって、偏平な袋に水を入れ、その袋を水平に保持する
ようにしても良いし、水を封入したカプセルを多数堆積
したものであっても良い。また、チューブ24の下端部
には過冷却防止剤及び重りとして砂等が挿入されてい
る。
【0005】不凍液配管系と氷蓄熱槽16との接続配管
のうち、図5(a)及び(b)に示すように、高温不凍
液が流出入する高温側配管28は、氷蓄熱槽16の上部
側壁に設けられた接続口30に接続され、低温不凍液が
流出入する低温側配管32は、氷蓄熱槽16の下部側壁
に設けられた接続口34に接続されている。尚、氷蓄熱
槽16が複数個有る場合には、図5に示すように、通
常、氷蓄熱槽16同士の間に連通管36を設け、各氷蓄
熱槽16の不凍液液面を均一する。図中、38は、氷蓄
熱槽16のマンホールである。
【0006】図3を参照しながら氷蓄熱システム10の
作用原理を以下に説明する。氷蓄熱システム10は、夜
間の電力不需要時間に氷蓄熱槽16内の水22(図4参
照)を凍らせて冷熱を蓄熱する。冷凍機14で約−5°
C に冷却された不凍液は、流量調節弁40を通過して低
温側配管32(図5参照)から氷蓄熱槽16に流入す
る。氷蓄熱槽16内の水を冷却して約0°C になった不
凍液は氷蓄熱槽16から高温側配管28(図5参照)を
介して流出し、製氷ポンプ20により冷凍機14に送入
される。
【0007】一方、昼間の冷熱需要時間、即ち冷房負荷
の高い時には、氷蓄熱システム10は、冷凍機14の同
時運転に加えて、氷蓄熱槽16内に蓄熱された冷熱を放
出する。また、低冷房負荷時には、氷蓄熱の解凍冷熱だ
けで冷房を行うこともできる。冷熱放出時には、プレー
ト式熱交換器12で冷熱を放出して温度が約11°Cに
上昇した不凍液は、冷凍機14で約7°C に冷却され
る。不凍液は流量調節弁40を経て、その一部が直接ブ
ラインポンプ18に向かい、残部が高温側配管28から
氷蓄熱槽16に流入し、蓄熱した冷熱により約0°C に
冷却され、低温側配管32により氷蓄熱槽16から流出
してブラインポンプ18に向かう。冷却されない不凍液
と冷却された不凍液とは合流して温度が約4°C となり
ブラインポンプ18によってプレート式熱交換器12に
送入され、そこで空調負荷に冷熱を放出する。
【0008】流量調節弁40は、冷却されない不凍液の
流量を調節して、プレート式熱交換器12に入る不凍液
の温度を所定の温度に制御する弁である。また、42は
タイマー付き電動弁であって、製氷時(夜間)には閉止
されている。氷蓄熱システム10は閉システムであっ
て、その系内の不凍液量は一定であり、しかも製氷時及
び解凍時とも、氷蓄熱槽16には同じ流量の不凍液が流
入し、かつ流出するので、氷蓄熱槽16内の不凍液26
の液面は当初設定した液面とほぼ同じである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、発明者は、
不凍液の外部流出の見地から氷蓄熱槽と不凍液配管との
接続を検討した。それは、不凍液が高価であって、無駄
な不凍液の流出はコストの上昇に繋がり、また不凍液自
体は人体に有害ではないが、不凍液が下水に流出する
と、下水中のBODが増加するため下水処理設備での処
理だけでは所定値以上のBODの水が放流されたり、更
には土壌汚染等の心配もあるからである。検討の結果、
上述の氷蓄熱システムの不凍液配管系では、冷媒の低温
側配管が氷蓄熱槽の下部側壁に設けられた接続口に接続
されているから、若し誤って低温側配管を損傷させたり
或いは低温側配管のフランジ接続の箇所に接続不良が生
じたりした時、最悪の場合には氷蓄熱槽内の不凍液が全
て流出することに成りかねないと言う問題があり、改良
すべきであると考えた。高温側配管についても程度の差
はあれ、同様のことが言える。
【0010】以上、氷蓄熱システムを例に挙げて説明し
たが、氷以外のものを蓄冷剤に使用した冷熱蓄熱システ
ムであっても、冷媒配管と冷熱蓄熱槽との接続に関して
上述のことが当てはまる。以上の理由から、本発明の目
的は、冷媒配管系と冷熱蓄熱槽との接続に関して、冷媒
流出事故が発生しても冷媒の流出量を最小限に抑えるよ
うに工夫した冷熱蓄熱システムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段と作用】上記目的を達成す
るために、本発明に係る冷熱蓄熱システムは、冷媒の冷
熱を放出する熱交換器と、冷媒を冷却する冷凍機と、所
定高さに液面を維持するように槽内に冷媒を収容し、か
つ冷媒に接触させるようにして槽内に蓄剤を保持する
冷熱蓄熱槽と、冷媒を循環させる冷媒ポンプと、それら
を接続する冷媒配管系とを備え、冷熱蓄熱時には冷凍機
により冷却された冷媒が冷熱蓄熱槽を流過しつつ蓄冷剤
に冷熱を与えて蓄熱させ、冷熱放出時には冷媒が冷熱蓄
熱槽を流過しつつ蓄冷剤から蓄熱された冷熱を受容し、
次いで熱交換器にて冷熱を放出するようにした冷熱蓄熱
システムにおいて、蓄冷剤は、冷媒と混合しないように
冷媒から分離してチューブ状の容器に収容され、冷熱蓄
熱槽と接続する冷媒配管系のうち高温の冷媒が流れる高
温側配管は、冷熱蓄熱槽の上方からその天井壁を貫通し
て冷媒内に下降して下端開口部を冷媒液面から所定深さ
に位置させ、低温の冷媒が流れる低温側配管は、冷熱蓄
熱槽の上方からその天井壁を貫通して冷熱蓄熱槽の冷媒
内に下降して下端開口部を高温側配管の下端開口部より
下方に位置させ、かつ冷媒液面から所定距離下方の位置
に配管壁を貫通する小孔のサイフォンブレイク孔を備え
るように、それぞれ配設され、高温側配管の下端部は冷
熱蓄熱槽の横断面に関し均一な分布になるように設けら
れた多数個の小孔を備えて所定深さで水平に延在し、低
温側配管の下端部は冷熱蓄熱槽の底面に関し均一な分布
になるように設けられた多数個の小孔を備えて冷熱蓄熱
槽の底板に沿って水平に延在し、サイフォンブレイク孔
は、高温側配管の下端部の小孔と同じ位置に設けられて
いることを特徴としている。
【0012】本発明は、冷媒と蓄冷剤とを使用する冷熱
蓄熱システムであれば、冷媒、蓄冷剤の種類に関係なく
適用できる。本発明では、高温側配管の下端開口部は冷
媒液面に近く、低温側配管の下端開口部は、高温側配管
の下端開口部より深い位置に、実用的には槽の底面付近
に位置しているので、冷熱蓄熱槽に流入する高温冷媒
は、高温側配管を介して冷熱蓄熱槽上部に流入し、蓄冷
剤により冷却されて重くなるので自然に下部に沈降し、
次いで低温側配管より流出する。一方、冷熱蓄熱槽内に
流入する低温冷媒は、低温側配管を介して冷熱蓄熱槽下
部に流入し、蓄冷剤を冷却しつつ自己は昇温されて軽く
なるので自然に上部に上昇し、次いで高温側配管より流
出する。
【0013】配管の損傷ないしフランジの接続不良等に
より低温側配管から冷媒が外部に漏洩し始めると、冷熱
蓄熱槽の冷媒がサイフォン現象により低温側配管を介し
て流出する。しかし、本発明では、低温側配管にサイフ
ォンブレイク孔が設けてあるので、冷熱蓄熱槽内の冷媒
が漏洩して冷媒液面がサイフォンブレイク孔まで低下し
た時、空気が入ってサイフォン現象が断絶し、冷媒の外
部流出が止まる。従って、サイフォンブレイク孔の大き
さは、冷媒液面がサイフォンブレイク孔に達した時、サ
イフォン現象を停止させる程度に空気を流入させる大き
さであれば良い。例えば、下端開口部の面積と配管断面
積のうちの小さい方の10%程度を有する小孔であれば
良い。また、冷媒液面とサイフォンブレイク孔との所定
距離は、短いほど冷媒の流出量を抑制できるが、実用運
転での冷媒液面の変動を考慮して最大変動深さより多少
長い距離に定める。
【0014】同様に、配管の損傷ないしフランジの接続
不良等により高温側配管から冷媒が外部に漏洩し始める
と、冷熱蓄熱槽の冷媒がサイフォン現象により高温側配
管を介して流出する。しかし、高温側配管の下端開口部
は冷媒液面より所定深さに位置するので、冷熱蓄熱槽内
の冷媒が漏洩して冷媒液面が所定深さに低下した時、高
温側配管は冷媒から離隔し、冷媒の外部流出が止まる。
従って、所定深さが浅いほど冷媒の流出量を抑制できる
が、実用運転での冷媒液面の変動を考慮して最大変動深
さより多少深い位置に定める。
【0015】従来の冷媒配管は、冷熱蓄熱槽の側壁に取
り付けられているので、冷熱蓄熱槽が地震等により振動
した時、接続口と冷媒配管との接続部分が破損し易く、
また冷媒配管が冷熱蓄熱槽の防水、断熱層を貫通するた
め、防水、断熱が不完全になり冷熱蓄熱槽の外壁面に結
露が生じ、氷蓄熱槽の熱効率が低下するおそれもあっ
た。しかし、本発明では、高温側配管及び低温側配管と
も冷熱蓄熱槽の防水、断熱層の無い天井壁を貫通してい
るので、防水、断熱が不完全になり氷蓄熱槽の外壁面に
結露が生じ、氷蓄熱槽の熱効率が低下するおそれが無
い。また、冷熱蓄熱槽が地震等により振動しても、冷熱
蓄熱槽と冷媒配管との接続部分の破損の恐れが少ない。
【0016】本発明の好適な実施態様は、高温側配管の
下端部は冷熱蓄熱槽の横断面に関し均一な分布になるよ
うに設けられた多数個の小孔を備えて所定深さで水平に
延在し、低温側配管の下端部は冷熱蓄熱槽の底面に関し
均一な分布になるように設けられた多数個の小孔を備え
て冷熱蓄熱槽の底板に沿って水平に延在していることを
特徴としている。これにより、冷熱蓄熱槽の横断面に関
し、冷媒が均一に流れるので、蓄冷剤の冷却効果及び冷
媒の受熱効果が高い。
【0017】複数個の冷熱蓄熱槽が配置されていて、液
面を均一にするために各冷熱蓄熱槽が連通管で連結され
ている場合、従来では連通管が地面上に敷設されている
ため、冷媒配管系又は冷熱蓄熱槽の一つから不凍液が漏
洩すると、全ての冷熱蓄熱槽の不凍液が流出してしまう
恐れがあった。本発明の好適な実施態様は、各冷熱蓄熱
槽の液面を均一にするために、連通管ヘッダが各冷熱蓄
熱槽の上に水平に配設され、かつ連通管ヘッダから分岐
する枝管が各冷熱蓄熱槽の上部から天井壁を貫通して下
降し、下端開口部が冷媒液面より下方の浅い位置にある
ことを特徴としている。これにより、万一冷媒配管系又
は冷熱蓄熱槽の一つから不凍液が漏洩した場合でも、そ
の冷熱蓄熱槽の冷媒液面が連通管の下端部より低下する
と、連通管による連通がそこで断絶するので、全ての氷
蓄熱槽の不凍液が流出してしまう恐れは無い。
【0018】
【実施例】以下、添付図面を参照し、実施例に基づいて
本発明をより詳細に説明する。図1は本発明に係る冷熱
蓄熱システムの実施例(氷蓄熱システム)の不凍液配管
系の氷蓄熱槽との接続部分を示す模式図及び図2は氷蓄
熱槽内部の不凍液配管系の詳細を示す部分断面的模式図
である。図1に示す部品のうち図3から図5に示すもの
と同じものには同じ符合を付し、必要のない限りその説
明を省略する。本実施例の冷熱蓄熱システムは、以下に
説明するところの不凍液の高温側配管28及び低温側配
管32と氷蓄熱槽16との接続態様を除いて、図3に示
す氷蓄熱システム10と同じシステムである。本実施例
の氷蓄熱槽16は、天井壁44と円筒形側壁46からな
る直径3m、高さ3.5mのステンレス鋼製のタンクで
形成され、不凍液と接する側壁内側に断熱層として厚さ
50mmポリウレタン層、更にその内側に防水層として厚
さ2mmのゴム層が積層されている(図2では、双方を一
緒にして48で表示している)。
【0019】図1に示すように、本実施例では、複数個
(図1では簡単に2個のみ図示)の氷蓄熱槽16と接続
する不凍液配管系のうち、高温の不凍液が流れる高温側
配管28は、先ず地面上に敷設されている本管28が任
意の氷蓄熱槽16の側壁に沿ってその氷蓄熱槽16の上
方に達し、そこで内径80mmの各枝管28A、Bが本管
28から分岐して各氷蓄熱槽16A、Bの上方からその
天井壁を貫通して氷蓄熱槽16A、Bの不凍液26内に
下降している。低温の不凍液が流れる低温側配管32
は、同様に、先ず地面上に敷設されている本管32が任
意の氷蓄熱槽16の側壁に沿ってその氷蓄熱槽16の上
部に達し、そこで各枝管32A、Bが本管32から分岐
して各氷蓄熱槽16A、Bの上方からその天井壁を貫通
して氷蓄熱槽16A、Bの不凍液26内に下降してい
る。尚、本実施例では、枝管28、32A、Bは氷蓄熱
槽16の上方で各本管から分岐しているが、枝管が地上
で本管から分岐し、それぞれが氷蓄熱槽16A、Bの側
壁に沿って各氷蓄熱槽16A、Bの上方に達し、そこか
ら天井壁を貫通して氷蓄熱槽16A、Bの不凍液26内
に下降しても良い。
【0020】図2に示すように、高温側配管の枝管28
A、Bは、本管28から分岐して各氷蓄熱槽16A、B
の天井壁44を貫通して下降し、不凍液の液面下100
mmで(図2では液面をNで表示)更に水平に延在する複
数本(図2では2本のみ図示)の上部水平管50に分岐
している。更に、上部水平管50には、高温の不凍液が
自在に流出入するように、多数個の小孔52が氷蓄熱槽
16の横断面に関しほぼ均一に分布するように設けられ
ている。低温側配管の枝管32A、Bは、本管32から
分岐して各氷蓄熱槽16A、Bの天井壁44を貫通して
下降し、氷蓄熱槽16の底面54上で更に水平に延在す
る複数本(図2では1本のみ図示)の下部水平管56に
分岐している。更に、下部水平管56には、低温の不凍
液が自在に流出入するように、多数個の小孔58が氷蓄
熱槽16の底面上でほぼ均一に分布するように設けられ
ている。また、枝管32A、Bには、不凍液の液面Nか
ら100mm下方の位置に直径10mmのサイフォンブレイ
ク孔60が各1個づつ設けてある。尚、62は、氷蓄熱
槽16のためのコンクリート製基礎である。
【0021】また、図1に示すように、連通管36は、
連通管ヘッダが各氷蓄熱槽16の上に水平に配設され、
連通管ヘッダから分岐する枝管36A、Bが各氷蓄熱槽
16A、Bの上部から天井壁44を貫通して不凍液26
内に下降し、その下端開口部は高温側配管の枝管28
A、Bの下端部と同じ位置になるように配設されてい
る。また図示しないが、連通管36の水平部から細管が
ポンプサクションに連ながり、常時、管内に不凍液が充
満するようにする。
【0022】以上の構成により、製氷時には、低温の不
凍液が低温側配管の枝管32A、Bの下部水平管56に
設けられた小孔58から氷蓄熱槽16内に流入し、チュ
ーブ24(図4参照)内の水22(図4参照)を冷却し
つつ自体は昇温して軽くなって上方に上昇し、次いで高
温側配管の枝管28A、Bから分岐した上部水平管50
の小孔52より流入し、高温側配管28を経て製氷ポン
プ20に向かう。また、解凍時には、高温の不凍液が高
温側配管の枝管28A、Bから分岐した上部水平管50
の小孔52より氷蓄熱槽16内に流入し、チューブ24
内の水22を解凍しつつ自体は降温して重たくなって下
降し、次いで低温側配管の枝管32A、Bから分岐した
下部水平管56の小孔58より流入し、低温側配管32
を経てブラインポンプ18に向かう。
【0023】本実施例では、仮に高温側配管28から不
凍液が漏洩したとしても、氷蓄熱槽16の不凍液液面が
液面Nから100mm低下して上部水平管50の小孔52
に達した時点で、不凍液の外部流出が停止する。また、
仮に低温側配管32から不凍液が漏洩したとしても、氷
蓄熱槽16の不凍液液面が液面Nから100mm低下して
サイフォンブレイク孔60に達した時点で、不凍液の外
部流出が停止する。更には、仮に一つの氷蓄熱槽16か
ら不凍液が流出したとしても、氷蓄熱槽16の不凍液液
面が液面Nから100mm低下して連通管の枝管36A、
Bの下端開口部に達した時点で連通が断絶し、他の氷蓄
熱槽16からの不凍液の外部流出が停止する。
【0024】
【発明の効果】本発明の構成によれば、冷媒配管系の高
温側配管及び低温側配管と冷熱蓄熱槽との接続に関し、
高温側配管及び低温側配管とも冷熱蓄熱槽の上方からそ
の天井壁を貫通して冷熱蓄熱槽の冷媒内に下降させて所
定位置に下端部を位置させ、かつ低温側配管にサイフォ
ンブレイク孔を備えることにより、(1)若し事故によ
り冷媒が外部流出した場合でも、その流出量を最小限に
抑えることができる。(2)冷熱蓄熱槽が地震等により
振動した時、接続口と冷媒配管との接続部分が破損し難
い。(3)冷媒配管が冷熱蓄熱槽の防水、断熱層を貫通
していないので、防水層、断熱層を傷めなくて済み、従
って従来のように冷熱蓄熱槽の外壁面に結露が生じて熱
効率が低下するようなこともない。(4)複数個の氷蓄
熱槽が配置されていて、液面を均一にするために各氷蓄
熱槽が連通管で連結されている場合でも、全ての氷蓄熱
槽の不凍液が流出してしまうようことが生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷熱蓄熱システムの実施例(氷蓄
熱システム)の不凍液配管系の氷蓄熱槽との接続部分を
示す模式図である。
【図2】図2(a)は氷蓄熱槽内部の不凍液配管系の詳
細を示す部分断面的模式図であり、図2(b)は図2
(a)の上部水平管の小孔を示す拡大図である。
【図3】氷蓄熱システムの概略構成を示すフローシート
である。
【図4】氷蓄熱槽内の蓄冷剤を説明する図である。
【図5】図5(a)は氷蓄熱システムの従来の不凍液配
管系と氷蓄熱槽との接続を示す模式配管図であり、図5
(b)は図5(a)の配管図の矢視I−Iの平面図であ
る。
【符号の説明】
10 氷蓄熱システム 12 プレート式熱交換器 14 冷凍機 16 氷蓄熱槽 18 ブラインポンプ 20 製氷ポンプ 22 水 24 チューブ 26 不凍液 28 高温側配管 28A、B 枝管 30 接続口 32 低温側配管 32A、B 枝管 34 接続口 36 連通管 38 マンホール 40 流量調節弁 42 タイマー付き電動弁 44 天井壁 46 側壁 48 断熱層と防水層 50 上部水平管 52 小孔 54 底面 56 下部水平管 58 小孔 60 サイフォンブレイク孔 62 氷蓄熱槽の基礎
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−72083(JP,A) 特開 昭59−21930(JP,A) 実開 平2−70794(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 5/00 102

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒の冷熱を放出する熱交換器と、冷媒
    を冷却する冷凍機と、所定高さに液面を維持するように
    槽内に冷媒を収容し、かつ冷媒に接触させるようにして
    槽内に蓄剤を保持する冷熱蓄熱槽と、冷媒を循環させ
    る冷媒ポンプと、それらを接続する冷媒配管系とを備
    え、冷熱蓄熱時には冷凍機により冷却された冷媒が冷熱
    蓄熱槽を流過しつつ蓄冷剤に冷熱を与えて蓄熱させ、冷
    熱放出時には冷媒が冷熱蓄熱槽を流過しつつ蓄冷剤から
    蓄熱された冷熱を受容し、次いで熱交換器にて冷熱を放
    出するようにした冷熱蓄熱システムにおいて、蓄冷剤は、冷媒と混合しないように冷媒から分離してチ
    ューブ状の容器に収容され、 冷熱蓄熱槽と接続する冷媒配管系のうち高温の冷媒が流
    れる高温側配管は、冷熱蓄熱槽の上方からその天井壁を
    貫通して冷媒内に下降して下端開口部を冷媒液面から所
    定深さに位置させ、低温の冷媒が流れる低温側配管は、
    冷熱蓄熱槽の上方からその天井壁を貫通して冷熱蓄熱槽
    の冷媒内に下降して下端開口部を高温側配管の下端開口
    部より下方に位置させ、かつ冷媒液面から所定距離下方
    の位置に配管壁を貫通する小孔のサイフォンブレイク孔
    を備えるように、それぞれ配設され、高温側配管の下端部は冷熱蓄熱槽の横断面に関し均一な
    分布になるように設けられた多数個の小孔を備えて所定
    深さで水平に延在し、低温側配管の下端部は冷熱蓄熱槽
    の底面に関し均一な分布になるように設けられた多数個
    の小孔を備えて冷熱蓄熱槽の底板に沿って水平に延在
    し、 サイフォンブレイク孔は、高温側配管の下端部の小孔と
    同じ位置に設けられている ことを特徴とする冷熱蓄熱シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 複数個の冷熱蓄熱槽を備え、各冷熱蓄熱
    槽の液面を均一にするために、連通管ヘッダが各冷熱蓄
    熱槽の上に水平に配設され、かつ連通管ヘッダから分岐
    する枝管が各冷熱蓄熱槽の上部から天井壁を貫通して下
    降し、下端開口部が冷媒液面より下方の浅い位置にある
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷熱蓄熱システム。
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