JP3496264B2 - 機械読み取り可能な偽造防止用積層体及びその読み取り装置 - Google Patents

機械読み取り可能な偽造防止用積層体及びその読み取り装置

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JP3496264B2 JP02945694A JP2945694A JP3496264B2 JP 3496264 B2 JP3496264 B2 JP 3496264B2 JP 02945694 A JP02945694 A JP 02945694A JP 2945694 A JP2945694 A JP 2945694A JP 3496264 B2 JP3496264 B2 JP 3496264B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カード、シール、転写
箔等に使用可能な機械読み取り可能な偽造防止用積層体
及びその読み取り装置に関するものであり、さらには光
学的に真偽判定が可能な偽造防止用積層体及びその読み
取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学機器による読み取りの可能な
積層体は、マシーンリーダブルホログラムやコンパクト
ディスクに代表されるように回折格子を利用したものが
主流である。
【0003】しかし、回折格子を利用したものでは、積
層体の曝される環境における使用により、機械による読
み取りに悪影響を及ぼす場合がある。すなわち機械的な
圧縮、曲げ、引っかきに対する強度が十分であるとは言
えない。さらに言えば、単純な回折格子を利用している
ので、偽造が容易であり、かつ、前記の理由から、真偽
の判定基準が曖昧となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの問題点を
解決するためになされたものであり、その課題とすると
ころは、従来の回折格子型の機械読み取り可能な偽造防
止用積層体に比べて構成が単純であり、真偽の判定の精
度のよい積層体ではあるが偽造の困難な積層体であり、
さらにその読み取り機械の構成も単純であり、設置の容
易なものとなる機械読み取り可能な偽造防止用積層体の
読み取り装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するため、基材表面に反射層、機能層を順次設けてな
り、前記機能層が屈折率の異なる複数のセラミック材料
を積層してなることを特徴とする積層体であって、基材
表面上に前記機能層がある部分とない部分が存在するこ
と、または基材表面上に前記機能層のセラミック材料の
層数が異なる部分が存在すること、または基材表面上に
前記機能層中の少なくとも一層以上の層の層厚が異なる
部分が存在することを特徴とし、前記機能層が屈折率の
異なる複数のセラミック材料を積層してなり、かつ高屈
折率層と低屈折率層との組み合わせを交互に配置してな
ることを特徴とする機械読み取り可能な偽造防止用積層
体を提供する。
【0006】また、本発明は前記積層体にビーム状の光
を照射するための光源と、スリットと、光源からのビー
ム状の光に対して任意の角度を持ちかつ積層体からの反
射光を検出するための光センサーとを具備しているこ
と、さらに前記光センサーがある特定の波長範囲にわた
るフォトダイオードアレイであること、さらに前記光源
が特定波長の可視光領域に設定されていることを特徴と
する機械読み取り可能な偽造防止用積層体の読み取り装
置を提供する。
【0007】本発明における機械読み取り可能な偽造防
止用積層体の基材としては、特に限定せず、キャッシュ
カードやクレジットカードのようなプラスチックのカー
ドを基材としても、交通機関や電話などに使用されてい
るようなプリペイドカードのような基材であっても、催
し物などに使用される入場券のような紙を基材としたも
のであっても構わない。さらにはシール、転写箔等の剥
離フィルムであっても良い。
【0008】本発明における機能層とは、屈折率がおお
よそ2以上の高屈折率材料と屈折率が1.5程度の低屈
折率材料を所定の膜厚で交互に積層した膜である。例え
ば高屈折率材料としては、二酸化チタン(TiO2 、屈
折率n=2.4)、二酸化ジルコニウム(ZrO2 、n
=2.0)、硫化亜鉛(ZnS、n=2.3)、酸化亜
鉛(ZnO、n=2.1)、酸化インジウム(In2
3 、n=2.0)、酸化セリウム(CeO2 、n=2.
3)、酸化タンタル(TaO2 、n=2.1)などがあ
り、低屈折率材料としては、酸化マグネシウム(Mg
O、n=1.6)、二酸化珪素(SiO2 、n=1.
5)、フッ化マグネシウム(MgF2 、n=1.4)、
フッ化セリウム(CeF3 、 n=1.6)、フッ化カ
ルシウム(CaF2 、n=1.3〜1.4)、フッ化ア
ルミニウム(AlF3 、n=1.6)、酸化アルミニウ
ム(Al2 3 、n=1.6)などがある。これらの高
屈折率材料より少なくとも一種、低屈折材料より少なく
とも一種選択し、所定の厚さで交互に積層させることに
より、特定の波長の可視光に対する吸収あるいは反射を
示すものである。
【0009】本発明における積層体の断面の構成の一例
を図1に示す。11は基材であり、積層体を支持できる
材質であればいかなる材料であっても構わない。12は
反射層であり、光源からの入射光を反射させるために設
けてあり、金、アルミニウム、ニッケル、クロムなどが
好ましい。13は機能層であり、前記のように適当な波
長に吸収帯を持つように膜厚を制御してある。14は保
護層であり、硫化亜鉛などの柔らかいセラミックを使用
した際の傷つきやすい機能層を保護するために適宜設け
【0010】図2に本発明における読み取り装置の構成
の概略を示す。21は光源であり、22はスリット、2
3は基材、25は本発明に係る積層体、24は光センサ
ーである。24’は回折格子であり、24”はフォトダ
イオードアレイである。
【0011】以下図面に基づき詳細に説明する。光源
は、積層体の吸収波長領域において安定な光を放射でき
ることが望ましい。さらには、単色光ではなく、幅広く
発光しているものがよい。本発明における光とはおおよ
そその波長が400nmから700ないし800nmの
範囲の可視光を示すものとする。
【0012】光センサーは、吸収波長領域において感度
をよくするため、さらには、精度を任意に設定できるよ
うにフォトダイオードアレイとしたものが好適である。
ここでフォトダイオードアレイとは、1つのフォトダイ
オードで0.5〜2nmの波長巾の光を検知できるもの
であり、これを並べたものである。これを使うことによ
り、分光された光を瞬時に検知でき、光電子増倍管のよ
うに、歪時的な変動をともなうものではない。さらに波
長をいくつかプリズムを通して限定することが簡単にで
きる。光を検出するにはプリズムを通した光を光電子増
倍管により電気信号に変換して検出してもよいが、時間
的な変動が大きく、さらには一回のカードの読み取りに
時間がかかってしまう。
【0013】基材表面上の機能層がある部分とない部
分、または基材表面上の機能層のセラミック材料の層数
が異なる部分、または基材表面上の前記機能層の層厚が
異なる部分等はモザイク柄であったり、縞模様であっ
たり、任意の絵柄模様であってもよい。
【0014】これらの部分は、スパッタリングあるいは
エッチング等により積層体の構成層の全部あるいは一部
を破壊するか、成膜時に層の膜厚を少なくあるいは多く
設ける等の方法により製造可能である。これらにより、
積層体の一部で、吸収帯および反射帯のスペクトルの強
度あるいは位置が変わるようになる。
【0015】本発明の機械読み取り可能な偽造防止用積
層体は、磁気カード上に設置するのであれば、磁気テー
プの読み取り部の反対側あるいは同じ面に設置すること
によりより効果的となる。
【0016】
【作用】本発明の機械による読み取り可能な偽造防止用
積層体は、機能層に低屈折率と高屈折率のセラミックス
を交互に所定の光学膜厚で積層させることにより、可視
領域で特定の波長の光線に対して選択透過性を持たせた
積層体を具備しているものである。さらに反射層を設け
たことで特定の波長の光線に対して鋭い吸収が認められ
るようになり、その吸収帯の半値幅は20nm以下であ
り、人の目で認識できる色の変化の範囲以下である。積
層体に対して垂直の場合より角度を持たせた場合の吸収
帯のピークは低波長側にシフトし、人の目では当然色の
変化は認識できないが、これを光学機械で認識させると
いうものである。このシフト量、半値幅は光学的膜厚に
より調整でき、目的・用途に応じて可変である。
【0017】
【実施例】<実施例1>塩化ビニル製のカードを基材と
し、この上に反射層としてアルニミウムの層、機能層と
して、モザイク状に機能層を作成した。機能層の層の数
は5層として、高屈折率層には二酸化チタンを、低屈折
率層には二酸化珪素を用いた。これにより本発明の機械
による読み取り可能な偽造防止用積層体を得た。これを
本発明の構成の読み取り装置に通し、入射光と反射光の
なす角度を45度とし、応答を調べた結果、図3に示す
ようなシグナルが得られた。
【0018】<実施例2>機能層を縞模様状とし、高屈
折率層には二酸化チタンを、低屈折率層には二酸化珪素
を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の機械によ
る読み取り可能な偽造防止用積層体を得た。これを読み
取り装置に通し、入射光と反射光のなす角度を45度と
し、応答を調べた結果、図4に示すようなシグナルが得
られた。
【0019】<実施例3>機能層を絵柄状とした以外は
実施例2と同様にして本発明の機械による読み取り可能
な偽造防止用積層体を得た。これを読み取り装置に通
し、入射光と反射光のなす角度を45度とし、応答を調
べた結果、図5に示すようなシグナルが得られた。
【0020】<実施例4>層の数を3層とした以外は実
施例1と同様にして本発明の機械による読み取り可能な
偽造防止用積層体を得た。これを読み取り装置に通し、
入射光と反射光のなす角度を45度とし、応答を調べた
結果、図6に示すようなシグナルが得られた。
【0021】
【発明の効果】本発明に係わる機械読み取り可能な偽造
防止用積層体及びその読み取り装置は、反射層を有する
機能層を具備していることより、構成が単純であり、真
偽の判定の精度のよい機械読み取り可能な積層体ではあ
るが偽造の困難な偽造防止用積層体であり、さらにその
読み取り機械の構成も単純であり、設置の容易なもので
ある。したがって、本発明は従来の回折格子型の機械読
み取り可能な偽造防止用積層体およびその読み取り装置
に比べてより効果の大きいものである。
【0022】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機械読み取り可能な偽造防止用積層体
の構成の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の機械読み取り可能な偽造防止用積層体
の読み取り装置の概略を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施例に係る、読み取り装置より得
られたシグナルの一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施例に係る、読み取り装置より得
られたシグナルの一例を示す図である。
【図5】本発明の一実施例に係る、読み取り装置より得
られたシグナルの一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施例に係る、読み取り装置より得
られたシグナルの一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施例に係る、読み取り装置より得
られたシグナルの一例を示す図である。
【符号の説明】
11…基材 12…反射層 13…機能層 14…保護
層 21…光源 22…スリット 23…基材 24…光セ
ンサー 24’…回折格子 24”…フォトダイオードアレイ 25…機械読み取り可能な偽造防止用積層体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 19/06 - 19/10 G06K 17/00 B42D 5/00 - 15/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材表面に反射層、機能層を順次設けてな
    り、前記機能層が屈折率の異なる複数のセラミック材料
    を積層してなることを特徴とする積層体であって、基材
    表面上に前記機能層のセラミック材料の層数が異なる部
    分が存在することを特徴とする機械読み取り可能な偽造
    防止用積層体。
  2. 【請求項2】基材表面に反射層、機能層を順次設けてな
    り、前記機能層が屈折率の異なる複数のセラミック材料
    を積層してなることを特徴とする積層体であって、基材
    表面上に前記機能層中の少なくとも一層以上の層の層厚
    が異なる部分が存在することを特徴とする機械読み取り
    可能な偽造防止用積層体。
  3. 【請求項3】前記機能層が屈折率の異なる複数のセラミ
    ック材料を積層してなり、かつ高屈折率層と低屈折率層
    との組み合わせからなることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の機械読み取り可能な偽造防止用積層体。
  4. 【請求項4】前記機能層が屈折率の異なる複数のセラミ
    ック材料を積層してなり、かつ高屈折率層と低屈折率層
    との組み合わせを交互に配置してなることを特徴とする
    請求項1または2に記載の機械読み取り可能な偽造防止
    用積層体。
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