JP3495898B2 - 記録装置及びインク吐出状態検出方法 - Google Patents

記録装置及びインク吐出状態検出方法

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JP3495898B2
JP3495898B2 JP34532297A JP34532297A JP3495898B2 JP 3495898 B2 JP3495898 B2 JP 3495898B2 JP 34532297 A JP34532297 A JP 34532297A JP 34532297 A JP34532297 A JP 34532297A JP 3495898 B2 JP3495898 B2 JP 3495898B2
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康 三浦
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録装置及びインク
吐出状態検出方法に関し、特に、インクジェット方式に
従ってインクを吐出する複数のインク吐出ノズルを有し
た記録ヘッドから記録媒体に記録を行う記録装置及びそ
の記録装置に適用されるインク吐出状態検出方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式に従う記録ヘッドを
用いたプリンタでは、その記録ヘッドに備えられた微細
なインク吐出ノズルから記録媒体にインクを直接吐出す
ることにより画像を形成している。そのため、インク吐
出ノズルに不純物(ゴミ)が混入したり記録ヘッドのイ
ンク吐出面にインクが固着する等してインク吐出ノズル
が詰まり、或は、インクをヒータにより加熱して膜沸騰
を生じさせその圧力によってインク吐出を行なう(特
に、この方式はインクジェット方式の中でもバブルジェ
ット方式と呼ばれている)場合には、そのヒータの断線
などによりインクの吐出不良が発生する。
【0003】この吐出不良が発生すると、記録画像の品
位が著しく低下し、特に、その画像品位の基準が厳し
い、織布などにインクを吐出してあるパターンをプリン
トすることに用いられる捺染装置などの生産財製造装置
では、その信頼性に関わる重要な問題である。
【0004】さて、バブルジェット方式のプリンタで
は、インク吐出安定性を実現し、画像品位を向上させる
ために、インク吐出を発生させるためヒータを加熱する
ヒートパルス(これをメインヒートパルスという)を印
加する直前にインクの加温のための別のヒートパルス
(これをプレヒートパルスという)を印加する。このプ
レヒートパルスの印加は、インクの加温とともに複数の
インク吐出ノズル(以下、単にノズルという)にあるイ
ンクの温度を安定に保つことにも寄与している。このよ
うに、プレヒートパルスとメインヒートパルスの2つの
パルスを印加してインクの吐出を制御することは、ダブ
ルパルス制御として知られている。
【0005】図11は、8つのノズルを有する記録ヘッ
ドに印加されるプレヒートパルスとメインヒートパルス
のタイムチャートである。
【0006】図11に示されているように、第1ノズル
から第8ノズル全てに、プレヒートパルス(1a〜8
a)が印加されている。そして、第1、2、5、7ノズ
ルには、メインヒートパルス(1b,2b,5b,7
b)が印加されている。
【0007】特に、第1、2、5、7ノズルに印加され
るプレヒートパルスは、メインヒートパルス(1b,2
b,5b,7b)によってインク吐出が発生する際の吐
出安定化に寄与する。
【0008】図12は、インク吐出が発生するノズル
(ここでは第1ノズル)内のインク温度の時間変化を示
す図である。図12において、縦軸は温度(℃)、横軸
は時間(μsec(秒))である。
【0009】ここで、インク吐出前の時間をt=t0、
そのときのインク温度をT=T0とすると、プレヒート
パルス1a印加時、インク温度は上昇し、T=Tc1に
達する。その後、メインヒートパルス1bの印加でイン
クが吐出されるが、インク吐出直前のインク温度はT=
Tc1で、吐出安定に適した温度領域dT内に存在して
いる。しかし、インク吐出後、吐出されるインクによっ
て熱が外部に伝えられるため、インク温度が急激に下降
し、次のプレヒートパルス1c印加時(t=t3)に
は、T=Tb1になる。
【0010】図13は、インク吐出が発生しないノズル
(ここでは第3ノズル)内のインク温度の時間変化を示
す図である。図13において、縦軸は温度(℃)、横軸
は時間(μsec(秒))である。
【0011】ここで、インク吐出前の時間をt=t0、
そのときのインク温度をT=T0とすると、プレヒート
パルス3a印加時、インク温度は上昇し、T=Tc3に
達する。その後、メインヒートパルスの印加は無いので
のインク温度は徐々に下がり、次のプレヒートパルス3
c印加時(t=t3)には、T=Tb3になる。
【0012】ここで、インク吐出が発生するノズルにお
いても、また、インク吐出が発生しないノズルにおいて
も、次のプレヒートパルスが印加される時点(t=t
3)には、ノズル内のインク温度はほぼ同じ(Tbl≒
Tb3)となる関係が成り立つように制御される。従っ
て、インク吐出発生の有無に係わりなく、次のインク吐
出タイミングでは、ノズル内のインク温度を一定に保
ち、ノズル間での温度変化が無くなるようにしている。
【0013】これにより、全てのノズルから安定したイ
ンク吐出が可能となり、高品位な画像記録を実現してい
る。このような制御は、織布などにパターンをプリント
する捺染装置などにおいては有効な方式である。
【0014】さらに、記録ヘッドのノズルからのインク
吐出状態を検知して、その検知結果に従った記録制御を
行なうことにより、高品位な画像記録を実現するための
種々の方法が提案されている。この中でも、例えば、特
開平1−99859号公報、或は、米国特許第5813
93号に開示されている、画像記録有効領域の外に設け
られたフォトインタラプティブ型センサの発光部と受光
部の間にインクを吐出させて、発光部から照射される光
束を遮断し、その遮光に応じた受光部における受光光量
の変化から、インクの吐出状態を検知する方式は、画像
記録シーケンスに与える影響が少なく、また、その検知
のための装置構成を簡略化できるなどの利点を有してお
り、速い記録速度が要求される上記の捺染装置などにお
いても有効な方式である。
【0015】このようなインク吐出状態の検知は、通
常、記録ヘッドによる記録を複数走査分実行する度毎に
行われていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例では、わずか1ノズルからインク滴を吐出するのに
も、全ノズルに対してプレヒートパルスを印加し、ノズ
ル内のインク加温を行なっていたので、そのプレヒート
パルス印加時に発生する電磁誘導ノイズがインク吐出状
態を検出回路に悪影響を及ぼし、高精度の吐出状態検知
を行うことが困難であるという問題があった。
【0017】また、この電磁誘導ノイズを防ぐためは、
その検出回路をノイズからシールドする部材などで覆う
ことなどが必要となり、装置が大型化したり、装置コス
トが高くなるなどの問題があった。
【0018】さらに、フォトインタラプティブ型のセン
サを用いてインク吐出状態を検知する場合には、各検知
動作の間に発生するかもしれない吐出不良を未然に防ぐ
ことが出来ないという問題があった。
【0019】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、常時かつ高精度にインク吐出状態を検出できる記録
装置及びインク吐出状態検出方法を提供することを目的
としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の記録装置は、以下のような構成からなる。
【0021】 即ち、複数のノズルを配列したノズル列
を備えたインクジェット方式記録ヘッドを用い、イン
クを記録媒体に吐出して記録を行う記録装置は、前記記
録ヘッドを往復走査させる走査手段と、前記走査手段に
よる前記記録ヘッドの走査経路の一端である前記記録ヘ
ッドのホームポジションと、前記記録ヘッドによ記録
がなされる有効記録領域の外側との間に設けられ、光を
照射する発光素子と該発光素子から照射された光を受光
する受光素子とを設けるとともに、前記発光素子と前記
受光素子との間の光軸が前記複数のノズルの配列方向に
対して所定の角度をもって交差するように配置され、前
記光軸の遮断状況に応じた信号を出力するフォトセンサ
、前記走査手段により前記記録ヘッド走査させなが
ら、前記フォトセンサが設けられた位置において、前記
記録ヘッドから試験的にインク吐出を行うように前記記
録ヘッドの動作を制御する試験吐出手段と、前記試験吐
出手段により前記記録ヘッドからのインク吐出を行って
いるときの、前記走査手段による走査方向に関する前記
記録ヘッドの複数の位置夫々における前記フォトセンサ
からの出力信号に基づいて、前記試験吐出手段によりイ
ンク吐出を行ったノズル毎のインクの吐出状態を分析す
る分析手段と、入力画像信号に基づいた画像記録のため
のインク吐出の際には、ダブルパルス信号を前記記録ヘ
ッドに印加して前記記録ヘッドからインクを吐出させる
第1のモードを選択、前記試験吐出手段による試験的
なインク吐出の際には、シングルパルス信号を前記記録
ヘッドに印加してインクを吐出させる第2のモードを選
択し、インク吐出を行なうよう制御する制御手段とを有
することを特徴とする。
【0022】 ここで、前記発光素子は、レーザ光を照
射するように設けられていることが好ましい。
【0023】また、上記記録ヘッドは、熱エネルギーを
利用してインクを吐出する記録ヘッドであって、インク
に与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変
換体を備えていることが好ましい。
【0024】なお、第2のモードにおいて用いられるシ
ングルパルス信号のパルス幅は、パルス信号を記録ヘッ
ドに印加してインク吐出を安定的に行なわせることので
きる最小のパルス幅となるように設定されると良い。
【0025】 更に、前記試験吐出手段は前記記録ヘッ
ドの複数のノズル1つ1つに順次、前記シングルパルス
信号を印加してインク吐出を行なわせることが好まし
い。
【0026】さらにまた、上記ダブルパルス信号は、記
録ヘッドのインクを加温するために用いる第1のパルス
信号と、第1のパルス信号よりパルス幅が長く、記録ヘ
ッドからインク吐出を生じさせるために用いる第2のパ
ルス信号とを含む。
【0027】さらに、これらダブルパルス信号を発生す
る第1の発生手段と、シングルパルス信号を発生する第
2の発生手段とを備えていることが望ましい。
【0028】 また、他の発明によれば、複数のノズル
を所定方向に沿って配列したノズル列を備えたインクジ
ェット方式に従う記録ヘッドを走査しながらインクを記
録媒体に吐出して記録を行う際に、前記記録ヘッドの走
査経路の一端である前記記録ヘッドのホームポジション
と、前記記録ヘッドによ記録がなされる有効記録領域
の外側との間に設けられ、光を照射する発光素子と該発
光素子から照射された光を受光する受光素子とを備える
とともに、前記発光素子と前記受光素子との間の光軸が
前記複数のノズルの配列方向に対して所定の角度をもっ
て交差するように配置され、前記光軸の遮断状況に応じ
た信号を出力するフォトセンサを用いたインク吐出状態
検出方法は、前記記録ヘッド走査させながら、前記フ
ォトセンサが設けられた位置において、前記記録ヘッド
から試験的にインク吐出を行うように前記記録ヘッドの
動作を制御する試験吐出工程と、前記試験吐出工程に
いて前記記録ヘッドからのインク吐出を行っているとき
の、前記記録ヘッドの走査方向に関する前記記録ヘッド
の複数の位置夫々における前記フォトセンサからの出力
信号に基づいて、前記試験吐出工程においてインク吐出
を行ったノズル毎のインクの吐出状態を分析する分析工
程と、前記試験吐出工程におけインク吐出の際には、
入力画像信号に基づいた画像記録の際のインク吐出に用
いられるダブルパルス信号とは異なり、シングルパルス
信号を印加して前記記録ヘッドからインクを吐出させる
よう制御する制御工程とを有することを特徴とする。
【0029】ここで、シングルパルス信号のパルス幅
は、パルス信号を記録ヘッドに印加してインク吐出を安
定的に行なわせることのできる最小のパルス幅となるよ
うに設定されると良い。
【0030】以上の構成により本発明は、記録ヘッドの
走査中にインクの吐出状態を検出する検出手段が設けら
れた位置で記録ヘッドを制御して試験的にインク吐出を
行い、そのインクの吐出状態を検出手段により検出し、
該検出結果に基づいて、記録ヘッドの複数の記録要素各
々について動作状態をリアルタイムに分析するが、その
試験的なインク吐出の際には、入力画像信号に基づいた
画像記録の際のインク吐出に用いられるダブルパルス信
号とは異なり、シングルパルス信号を印加して記録ヘッ
ドからインクを吐出させるよう制御する。
【0031】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
好適な実施形態について詳細に説明する。
【0032】図1は本発明の代表的な実施形態であるイ
ンクジェット方式に従って記録を行う記録ヘッドを備え
たプリンタの詳細な構成を示す立体斜視図である。
【0033】図1に示すように、記録ヘッド5は、イン
クタンクを内蔵し、インクが無くなったときに記録ヘッ
ドごと新品と交換し得るカートリッジ式の記録ヘッドで
ある。
【0034】図1において、キャリッジ15は記録ヘッ
ド5を精度良く保持しながら、記録紙Pの搬送方向(副
走査方向、矢印G方向)とは直交する方向(主走査方
向、矢印H方向)に往復移動させる。また、キャリッジ
15は、ガイド棒16と突き当て部15aにより摺動自
在に保持されている。キャリッジ15の往復移動は、キ
ャリッジモータ(不図示)によって駆動されるプーリ1
7およびタイミングベルト18によって行われ、この時
に記録ヘッド5に与えられる記録信号や電力は、フレキ
シブルケーブル19によって装置本体の電気回路より供
給されている。記録ヘッド5とフレキシブルケーブル1
9とは互いの接点を圧接して接続している。
【0035】また、キャリッジ15のホームポジション
にはキャップ20が設けられインク受けとしても機能す
る。キャップ20は必要に応じて上下し、上昇時は記録
ヘッド5に密着しそのノズル部を覆いインクの蒸発やゴ
ミの付着を防止する。
【0036】さて、この装置では、記録ヘッド5とキャ
ップ20とが相対的に対向した位置となるように位置決
めするために、装置本体に設けられたキャリッジホーム
センサ21とキャリッジ15に設けられた遮光板15b
が用いられている。キャリッジホームセンサ21は透過
型のフォトインタラプタが用いられ、キャリッジ15が
移動して待機位置まで移動した時に、キャリッジホーム
センサ21の一部から照射された光が遮光板15bによ
ってその透過が遮られることを利用して、記録ヘッド5
とキャップ20とが相対的に対向した位置にあることを
検知する。
【0037】記録紙Pは図中下側より上方へ給紙され、
給送ローラ2および紙ガイド22によって水平方向に曲
げられて、矢印G方向(副走査方向)に搬送される。給
送ローラ2および排紙ローラ6は夫々、記録モータ(不
図示)によって駆動され、必要に応じてキャリッジ15
の往復移動と連動して高精度に記録紙Pを副走査方向に
搬送する。また、副走査方向には撥水性の高い材料でつ
くられ、その刃状の円周部のみで記録紙Pに接触する拍
車23が設けられる。拍車23は排紙ローラ6に対向す
る位置で、軸受部材23aにより主走査方向に所定長離
間して複数箇所に配設されており、記録直後の記録紙上
の未定着画像に接触しても画像に影響を与えずに記録紙
Pをガイドし搬送するようになっている。
【0038】フォトセンサ8は、図2に示すように、キ
ャップ20と記録紙Pの紙端との間に記録ヘッド5のノ
ズル列5aに対向した位置に配置され、記録ヘッド5の
ノズルより吐出されるインク滴を直接光学的に検知する
透過型フォトインタラプタである。
【0039】図2は図1に示すプリンタのフォトセンサ
付近の詳細な構成を示す拡大斜視図である。
【0040】ここで用いているフォトセンサ8は発光素
子81に赤外線LEDを用い、LED発光面にはレンズ
を一体成形し、受光素子82に向けておおよそ平行にビ
ーム光を投射できる。受光素子82にはフォトトランジ
スタが用いられ、受光素子82の受光面の前面にはモー
ルド部材80により例えば0.7mm×0.7mm程度
の穴が光軸上に形成され、受光素子81と発光素子82
との間全域において検出範囲を高さ方向には0.7m
m、幅方向には0.7mmに絞り込んでいる。
【0041】なぜなら、インク滴はビーム光の光束及び
センサの径に比べて10分の1以下と小さく、センサに
おいて得られる光量の変化量も小さいので、モールド部
材80に設けられたピンホールにより検出領域を絞るこ
とで、インク滴がその領域に存在するときに得られる光
量と、インク滴が光束中に存在しないときに得られる光
量との比(S/N比)を大きくすることができ、検出精
度を高めることができるからである。
【0042】また、発光素子81と受光素子82とを結
ぶ光軸83は記録ヘッド5のノズル列5cと角度θで交
差するように配置され、発光素子81と受光素子82と
の間隔は記録ヘッド5のノズル列5cよりも広くなって
いる。その検出範囲をインク滴が通過することにより、
インク滴が発光側からの光を遮り、受光側への光量を減
少させ、受光素子82であるフォトトランジスタの出力
の変化が得られる。
【0043】なお、上記の検出領域を絞る手段や形状は
モールド部材のピンホールに限るものでなく、スリット
等を使用しても良い。
【0044】図2において、P1は記録紙Pに既に記録
がなされた領域を、P2はこれから記録がなされる領域
を、また、S1、S2、Snは記録ヘッドから吐出され
たインク液滴の落下軌跡を、71は記録ヘッド5の移動
方向に沿って平行に取り付けられたスケールを、72は
記録ヘッド5に取り付けられたリニアエンコーダを示
す。
【0045】そして、記録ヘッド5の移動中にリニアエ
ンコーダ72はスケール71の目盛りを読み取ることに
よって記録ヘッド5の位置を検出する。この位置は画像
記録における基準になるとともに記録用紙Pへのインク
液滴の理想的な吐出を実現し、画像品位の向上に貢献
し、さらには後述する不良ノズル検知のための基準情報
ともなる。
【0046】また、部材84は、不良ノズル検出のため
に吐出されたインク滴を受ける部材で、支持台85に取
り付けられていて、図示されていないが部材84には間
欠的に少量の洗浄水が注がれ、吸引ポンプ(不図示)に
よってインクがその水とともに排出されるようになって
いる。
【0047】なお、記録ヘッドに備えられるノズル数が
多くなるほど、インク滴を相対的には長距離にわたって
安定的に検出する必要があるので、フォトセンサの光源
としては指向性が強く光束を絞りやすいものを用いた方
が有利である。従って、上記のLEDからの赤外光の他
に、例えば、半導体レーザやその他のレーザ光源等を用
いても良い。また、インク滴は1ノズル単位で順次記録
ヘッドから吐出されるが、その吐出周期は200μs以
下の短い周期であるため、フォトセンサ8にはPINシ
リコンフォトダイオードなどの高速応答性の良いものを
用いることが望ましい。更に、光源の出力は、フォトセ
ンサ8の特性(入射光強度の絶対定格等)に応じ調節し
ても良く、例えば、NDフィルタ等を用いてその光量を
調節しても良い。
【0048】図3は図1に示すプリンタの制御構成を示
すブロック図である。
【0049】図3において、24は装置全体を制御する
ための制御部であり、制御部24はCPU25と、CP
U25が実行する制御プログラムや各種データを記憶し
ているROM26と、CPU25が種々の処理を実行す
るにあたり作業領域として使用したり、各種データを一
時的に保存するためのRAM27と、記録ヘッド5の記
録動作を制御するヘッドコントローラ48等を有してい
る。
【0050】図3に示すように、記録ヘッド5はフレキ
シブルケーブル19を介して制御部24に接続し、フレ
キシブルケーブル19には制御部24から記録ヘッド5
に対する制御信号線、画像信号線が含まれている。ま
た、フォトセンサ8の出力は制御部24に転送され、ヘ
ッドコントローラ48を経てCPU25で解析可能とな
っている。キャリッジモータ30はモータ駆動回路32
によるパルスステップ数によって回転可能なモータであ
る。さらに、制御部24は、モータ駆動回路33を介し
キャリッジモータ30を、モータ駆動回路32を介し搬
送モータ31を制御し、キャリッジホームセンサ21か
らの出力を入力している。
【0051】さらにまた、制御部24は、外部コンピュ
ータ56からの記録命令や記録データを受信するプリン
タインタフェース54を備えている。さらにまた、制御
部24は装置利用者が種々の操作や指示を行なう操作パ
ネル58を接続している。操作パネル58にはメッセー
ジ表示を行なうためのLCD59が設けられている。
【0052】図4はヘッドコントローラ48の構成とそ
の動作に関連したフォトセンサ8の構成を示すブロック
図を示す。
【0053】図4に示すように、ヘッドコントローラ4
8は吐出コントローラ122及び補正回路123から構
成されている。
【0054】CPU25は外部コンピュータ56から転
送されRAM27に一時保存された画像データやROM
26に予め用意された画像データを、プリンタの記録動
作制御に従って、順次吐出コントローラ122に転送す
る。その転送信号には、シリアルスキャン方式で記録が
なされる記録ヘッド5の走査方向の有効画像領域を示す
BVE*信号(121d)、記録ヘッド5のノズル列5
a方向の有効画像領域を示すVE*信号(121e)、
画像信号(121f)、画像信号(121f)の転送同
期クロック(121g)の4つの信号が含まれる。これ
ら4つの信号はまとめて画像制御信号ともいい、記録ヘ
ッド5の位置を監視するリニアエンコーダ72からの基
準信号をもとに生成され、どの位置でどのデータを記録
すべきかを制御している。
【0055】また、吐出コントローラ122と補正回路
123とは、CPUデータバス121a、CPUアドレ
スバス121b、CPUコントロールバス121cを介
してCPU25或は互いに接続されている。 CPUコ
ントロールバス121cを介して授受されるバスコント
ロール信号には、デバイスティップセレクト信号、バス
リード・ライト信号、バスディレクション信号などが含
まれる。なお、 CPUデータバス121a、CPUア
ドレスバス121b、CPUコントロールバス121c
をまとめて総括的にCPUバスともいう。
【0056】更に、CPU25はフォトセンサ8の発光
素子81に対して、その光源をON/OFFする発光制
御信号121aを出力する。
【0057】さて、吐出コントローラ122はCPUバ
スを介してCPU25から供給される画像制御信号(1
21d〜g)に従い、記録ヘッド5を動作させるために
必要な4種類の信号で構成されるヘッド制御信号(12
2c)を生成する。また、吐出コントローラ122は補
正回路123に対して、補正同期クロック(122a)
と、VE*信号(121e)に同期した吐出同期信号
(122b)を出力している。
【0058】補正回路123は、受光素子82より出力
された検知信号112aを受け取り、S/N比を高めた
後、吐出コントローラ122から供給される補正同期ク
ロック122aと吐出同期信号122bに同期させて、
記録ヘッド5のノズルからのインク吐出状態を精度良く
検知し、その検知データをCPUバスを介してCPU2
5からのアクセスタイミングに従ってCPU25に転送
する。
【0059】さて、発光素子81から受光素子82に向
けて照射されたビーム光は、記録ヘッド5に備えられた
ノズル(図4では1N〜8N)から順次吐出されるイン
ク滴(113a〜113h)によって遮られる。この遮
光は受光素子82における受光強度の低下によって検知
され、その検知によって得られる情報に基づいて、各ノ
ズルのインク滴吐出状態が判断される。
【0060】図5は吐出コントローラ122の内部構成
を示すブロック図である。
【0061】図5から分かるように、吐出コントローラ
122はCPUインタフェース(I/F)1221と、
2つのヒートパルスジェネレータ1222、1223
と、セレクタ1224とから構成される。ヒートパルス
ジェネレータ1222、1223は夫々、インク吐出不
良の検出時、画像データを用いて記録を行う時に、記録
ヘッド5において用いられる制御信号を生成する。そし
て、セレクタ1224はヒートパルスジェネレータ12
22、1223から出力されるパルス信号1222a或
はパルス信号1223aを、CPUインタフェース(I
/F)1221から出力される選択信号1221fに従
って選択して出力する。一方、CPUインタフェース1
221はCPU25とのCPUバスを介して接続され、
後述の(1)〜(6)の吐出制御に必要な設定と、記録
ヘッド5への画像転送信号の生成、さらには、補正回路
123に供給する制御信号の生成を行う。
【0062】吐出制御に必要な設定及び信号生成とは以
下の通りである。
【0063】(1)ヒートパルスジェネレータ(122
2)へのヒートパルス設定。
【0064】これにより、インク吐出状態検出時のヒー
トパルスであるシングルパルスが設定信号(1221
d)により設定される。ここで設定されたヒートパルス
幅は、後述する吐出臨界領域におけるパルス幅である。
【0065】(2)ヒートパルスジェネレータ(122
3)へのヒートパルス設定。
【0066】これにより、通常記録動作実行時のヒート
パルスであるダブルパルスが設定信号(1221e)に
より設定される。ここで設定されたヒートパルス幅は、
吐出可能領域におけるパルス幅である。
【0067】(3)選択信号1221fの生成 これにより、ヒートパルスジェネレータ1222からの
パルス信号1222a、或は、ヒートパルスジェネレー
タ1223からのパルス信号1223aのいづれかが選
択される。パルス信号1223aの選択は通常記録モー
ド(モード1)の選択であり、パルス信号1222aの
選択はインク吐出状態検出モード(モード2)の選択で
ある。
【0068】(4)CPU25から供給される画像制御
信号(121d〜g)に基づいた記録ヘッド5へのデー
タ転送信号(1221a〜c)の生成。
【0069】ここで、データ転送信号1221aは全ノ
ズルに対応する(図4の例では8ノズル分)画像信号、
データ転送信号1221bは同期クロック、データ転送
信号1221cはラッチ信号である。具体的には、同期
クロック1221bの立ち上がりエッジで、画像信号1
221aを記録ヘッド5内部に備えられるシフトレジス
タ(不図示)に転送した後、ラッチ信号1221cを記
録ヘッド5に転送し、記録ヘッド5内部に設けられたラ
ッチ回路(不図示)に画像信号1221aをラッチさせ
るように信号を生成する。なお、実際のインク吐出はヒ
ートパルスジェネレータ1223から供給されるパルス
信号1223aにより実行される。
【0070】(5)補正回路123に供給するクロック
信号112aの生成 このクロック信号は、画像転送クロック1221bと非
同期で、かつ、4倍の周波数の信号である。
【0071】(6)補正回路123に供給するVE*信
号122bの生成。
【0072】この同期信号は、VE*信号(121e)
に同期した信号で、吐出パルス信号と同タイミングで出
力される。
【0073】図6は補正回路123の内部構成を示すブ
ロック図である。また、図7はフォトセンサ8から得ら
れた検知信号が補正回路123で処理される時の各信号
のタイムチャートである。以下、図6〜図7を参照して
補正回路123の動作について説明する。
【0074】図6において、バンドパスフィルタ(BP
F)1231は、受光素子82の出力から得られる検知
信号(112a)のS/N比を向上させるためのフィル
タで、検知信号112aの特徴波形(1231a:以
下、フィルタ信号という)を抽出する。検知信号112
aは記録ヘッド5の第1ノズルから順番にインクが正常
に吐出されたかどうかを示す信号である。記録ヘッド5
に設けられたn個全てのノズルから正常にインク吐出が
なされるならば、一定の周期でピークをもつ信号が出力
される。図7における検知信号112aにおいて、11
2a−1は第1ノズルのインク滴吐出に関連した検知信
号、112a−2は第2ノズルのインク滴吐出に関連し
た検知信号、112a−3は第3ノズルのインク滴吐出
に関連した検知信号であり、以下同様に、第nノズルの
インク滴吐出に関連した検知信号まで続く。ただし、図
7では、第1〜第3ノズルまでの状態が示されている。
ここでは、第1、2ノズルが正常にインク吐出がなされ
た状態(吐出状態)を、第3ノズルがインク吐出がなさ
れなかった状態(不吐出状態)を示している。
【0075】さて、図7にも示されているように、検知
信号112aはノイズ成分を含んだ信号であるため、フ
ィルタ1231を通してノイズ成分を除去したフィルタ
信号(1231a)を生成する。これによって、例え
ば、第1ノズルのインク滴吐出に関連した検知信号(1
12a−1)は図7に示される信号(1231a−1)
のように高周波成分のノイズが除去された整形された信
号となる。
【0076】しかし、抽出された特徴波形(1231
a)は電圧レベルが低い微弱信号であるため、このまま
ではCPU25での処理に適さない。従って、増幅器
(AMP)1232はフィルタ信号(1231a)を増
幅して、図7に示されているように、その増幅信号(1
232a)を出力し、A/Dコンバータ1233により
デジタル信号(1233a)に変換する。
【0077】このようにしてデジタル化された検知信号
(1233a)は同期回路1234に入力され、スパイ
クノイズなどの信号処理には不要なノイズ信号の除去の
ため、図7に示されているように、吐出コントローラ1
22から供給されるクロック信号(122a)に基づい
て整形される。ノイズ成分のない整形された検知信号
(1234a)は、レジスタ1236のラッチクロック
に入力される。
【0078】一方、インク滴吐出順序をカウントしてい
るラインカウンタ1235の出力であるカウント信号
(1235a)はレジスタ1236に入力され、その値
がレジスタ1236に設定される。設定されたレジスタ
のデータは、CPU25からCPUコントロールバス1
21cを介して供給される制御信号に従って、CPUデ
ータバス121aを介してCPU25に出力される。レ
ジスタ1236に設定されたレジスタ値は吐出カウント
信号(122b)により毎吐出時にクリアされる。
【0079】従って、インク滴が吐出されたときは、レ
ジスタ1236からはノズル番号を表わし、インク吐出
不良が発生したときはレジスタクリアにより“0”とな
る吐出検知データ(1236a)が出力される。
【0080】次に、実際のインク滴検知を図7に示すタ
イムチャートを参照しながら順を追って説明する。
【0081】(1)時刻t=t1 吐出カウント信号(122b)がラインカウンタ123
5に入力され、そのカウント値をインクリメントしカウ
ント信号(1235a)の値を“1”にする。それと同
時に、吐出カウント信号(122b)は、レジスタ12
36のクリア端子(CLR)にも入力され、吐出検知デ
ータ(1236a)を“0”クリアする。
【0082】(2)時刻t=t2 検知信号(1234a)の立ち上がりは記録ヘッド5の
第1ノズルのインク滴が検知されたことを示すので、カ
ウント信号(1235a)の値“1”をレジスタ123
6にラッチする。このタイミングでラッチされた吐出検
知データ(1236a)の値は“0”から“1”に変化
し、第1ノズルからのインク滴検知をCPU25にCP
Uデータバス121aを介して通知する。
【0083】(3)時刻t=t3 吐出カウント信号(122b)がラインカウンタ123
5のカウント値をインクリメントし、カウント信号12
35aの値を“2”にする。それと同時に、レジスタ1
236の吐出検知データ(1236a)の値を“0”ク
リアする。
【0084】(4)時刻t=t4 次の検知信号(1234a)の立ち上がりは記録ヘッド
5の第2ノズルのインク滴が検知されたことを示すの
で、カウント信号(1235a)の値“2”をレジスタ
1236にラッチする。このタイミングでラッチされた
吐出検知データ(1236a)の値は“0”から“2”
に変化し、第2ノズルからのインク滴検知をCPU25
にCPUデータバス121aを介して通知する。
【0085】(5)時刻t=t5 吐出カウント信号(122b)がラインカウンタ123
5のカウント値をインクリメントし、カウント信号(1
235a)の値を“3”にする。それと同時に、レジス
タ1236の吐出検知データ(1236a)を“0”ク
リアする。
【0086】(6)時刻t=t6 このタイミングでは検知信号(1234a)はインク滴
の検知状態になく、パルス信号の立ち上がりエッジがな
いために、カウント信号(1235a)の値“3”をレ
ジスタ1236にラッチすることができない。従って、
ラッチデータである吐出検知データ(1236a)の値
は“0”のまま変化せず、第3ノズルからのインク滴は
未検知である、即ち、不吐出状態をCPU25にCPU
データバス121aを介して通知する。
【0087】以上のような処理によって、この実施形態
のプリンタはほぼリアルタイムに各ノズル毎のインク吐
出状態をCPU25に通知することができる。また、フ
ォトセンサ8は記録ヘッド5のホームポジションと記録
有効領域との間に設けられているので、特別な記録ヘッ
ドの移動制御を行なわずとも、通常の記録ヘッドの往復
走査の中でインクの吐出状態を検出することができる。
【0088】さて、上述したようにこのプリンタには、
通常の記録を行なう通常記録モード(モード1)と、フ
ォトセンサ8を用いてインクの吐出状態を検出するイン
ク吐出状態検出モード(モード2)の2つのモードがあ
り、これらのモードはCPU25からの制御に従って選
択的に実行される。
【0089】次に、これら2つのモード夫々の動作につ
いて、図8〜図9に示すタイムチャートを参照して説明
する。
【0090】(1)通常記録モード(モード1) 図8は通常記録モード(モード1)が実行されるときの
パルス信号の波形を示すタイムチャートである。なお、
通常記録モード(モード1)では、高画質化のためにダ
ブルパルスによる吐出制御がなされる。
【0091】図8には、第1ノズル(N1)から第8ノ
ズル(N8)のヒータに印加されるパルス波形(122
4a−1〜8)と、受光素子82から出力される検知信
号112aが同じ時間軸上に示されている。また、図8
の例は、第1ノズル(N1)だけからインクを吐出する
場合である。
【0092】さて、実際にインクが吐出される第1ノズ
ルのヒータには、ヒートパルス信号1224a−1が印
加され、時刻t=t7〜t8において、プレヒートパル
ス1011aが印加された後、時刻t=t9〜t10に
おいてはメインヒートパルス1011bが印加されイン
クが吐出される。これら2つのパルス信号1011a、
1011bの印加時にはヒータに電流が流れ、プレヒー
トパルス1011aの印加時はインクの加温、メインヒ
ートパルス11bの印加時はインクが発泡しノズルから
インクが吐出される。
【0093】一方、第2〜第8ノズル各々のヒータに
は、時刻t= t7〜t8において、第1ノズルのヒー
タに対するのと同じタイミングでプレヒートパルス10
12a〜1018aが印加されるが、メインヒートパル
スは印加されない。
【0094】従って、プレヒートパルスの印加時(時刻
t=t7〜t8)では、全ノズルにプレヒートパルスが
印可されるため、この間、記録ヘッド5に流れる総電流
は大きく、電磁ノイズが記録ヘッド5の近傍に配置され
た受光素子82に誘導され、検知信号112aに悪影響
を及ぼす。
【0095】このことと調和して、図8に示すように、
時刻t=t7以降、検出信号112aとして、大きなノ
イズ信号112a−4が観測されている。このノイズ信
号は、実際のインク吐出によって得られる検出信号11
2a−5より電圧レベルが大きく、インク吐出状態の検
出を誤やまらせる原因となる。電磁誘導ノイズ112a
−4は、記録ヘッドに備えられるノズル数の多いほど顕
著になり、インク吐出状態の検出精度は更に大きな影響
を与える。
【0096】従って、全ノズルにプレヒートパルスを印
加してインク吐出を行なうような制御を行なって、イン
ク吐出状態をフォトセンサ8で検出しようとすれば、そ
の検出精度は著しく低下する。 (2)インク吐出状態検出モード(モード2) 図9はインク吐出状態検出モード(モード2)が実行さ
れるときのパルス信号の波形を示すタイムチャートであ
る。図9も図8と同様に、第1ノズル(N1)から第8
ノズル(N8)のヒータに印加されるパルス波形(12
24a−1〜8)と、受光素子82から出力される検知
信号112aが同じ時間軸上に示されている。また、図
8の例は、第1ノズル(N1)だけからインクを吐出す
る場合である。
【0097】なお、このモードでは、吐出性能を調べる
と同時にインク吐出状態も検出するため、後述するよう
な吐出最低条件(臨界吐出条件)を満たすシングルパル
スを用いてインク吐出制御がなされる。
【0098】まず、第1ノズルのヒータには、ヒートパ
ルス信号1224a−1が印加され、時刻t=t11〜
t12において、そのシングルパルス1021bによっ
てヒータに電流が流れ、ノズル内のインクが発泡し、そ
のノズルからインクが吐出される。
【0099】これに対して、第2〜第8ノズルには、モ
ード1実行時のようなプレヒートパルスが印可されない
ので、通常記録モード時のような電磁ノイズが受光素子
82に誘導されることはほとんどない。従って、実際の
インク吐出によって得られる検知信号112a−1は他
の要因によって影響されることがなくなり、安定してか
つ精度良くインク吐出状態を監視できる。
【0100】このモードにおいても、シングルパルス1
021bの印加によって発生する電磁ノイズが多少は受
光素子82に誘導されるが、その一瞬一瞬に注目すれ
ば、1ノズルのヒータからのノイズであるため、そのノ
イズはインク吐出状態の監視という観点からすれば、ほ
とんど無視することができる。
【0101】モード2では第1ノズルについてのインク
吐出状態の検知が終了すると、順次、第2ノズルから第
8ノズルまでの吐出状態検知を、第1ノズルと同様に実
行する。
【0102】このように、この実施形態ではインク吐出
状態を検出するときには動作モードを切り替えて、通常
記録モードとは異なるパルス制御を行なうことによっ
て、プレヒートパルスの印加に伴う電磁ノイズの発生を
抑えている。
【0103】<臨界吐出パルスの説明>図10は、イン
ク吐出が発生する吐出最低条件(臨界吐出条件)を示す
図である。
【0104】図10において、横軸にはヒートパルス幅
(W)を、縦軸に経験的に定められた指標である吐出安
定性(S)をとっている。
【0105】図10に示すように、ヒートパルス幅は、
記録ヘッド5のヒータの特性及びインクの特性により、
確実にインク吐出が発生する吐出可能領域7−a、全く
インク吐出が発生しない非吐出領域7−b、インク吐出
は発生するかどうか不安定な吐出臨界領域7−cに分け
られる。
【0106】吐出可能領域7−aでは、吐出安定度がS
oとなり100%吐出可能であることを示している。し
かし、吐出可能領域に於いてもあまりヒートパルス幅が
大きいと、消費電力の浪費、ヒータの劣化などを引き起
こすため、最適なヒートパルス幅(Wn)を設定してい
る。従って、消費電力の削減やヒータ保護の観点から、
インク吐出状態検出モード(モード2)におけるシング
ルパルスのヒートパルス幅は、吐出臨界領域7−cと吐
出可能領域7−aの境界のパルス幅(Wr)に設定して
ある。このような設定により、吐出劣化の始まったヒー
タでは十分な吐出条件が得られず、吐出不良やインクミ
スト吐出などを引き起こしインク吐出状態を検知できな
い状態となり、吐出劣化ヒータが発見できず、通常の画
像記録中に突然にインク吐出不良が発生するといった事
態を防止することができる。
【0107】なお、Waは非吐出領域7−bと吐出臨界
領域7−cとの境界にあるヒートパルス幅を示す。
【0108】従って以上説明した実施形態に従えば、記
録装置に2つのモードを設け、通常の記録動作を行なう
場合にはダブルパルス制御によってインク吐出を行なわ
せ、インク吐出状態を検出する場合にはシングルパルス
制御によってインク吐出を行なうので、プレヒートパル
スの印加に伴う電磁ノイズの発生を抑え、そのノイズが
受光素子82に影響を最小限にしているので、高精度に
インク吐出状態の検出を行なうことができる。
【0109】さらにリアルタイムに各ノズル毎のインク
吐出状態を検出するので、その検出タイミングの間に検
出できないインク吐出不良が発生することも抑えられ
る。
【0110】なお、以上の実施形態では、記録ヘッドに
8つのノズルがある場合について説明したが、本発明は
これによって限定されるものではなく、ノズル数が他の
数であっても良いことは言うまでもない。
【0111】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例え
ば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギ
ーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いるこ
とにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0112】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0113】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0114】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0115】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0116】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0117】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0118】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0119】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下
の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。
【0120】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0121】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力
端末として一体または別体に設けられるものの他、リー
ダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有
するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良
い。
【0122】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0123】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても、達成されることは言う
までもない。
【0124】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0125】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD
−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMな
どを用いることができる。
【0126】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0127】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録ヘッドの走査中にインクの吐出状態を検出する検出手
段が設けられた位置で記録ヘッドを制御して試験的にイ
ンク吐出を行い、そのインクの吐出状態を検出手段によ
り検出し、該検出結果に基づいて、記録ヘッドの複数の
記録要素各々について動作状態をリアルタイムに分析す
るが、その試験的なインク吐出の際には、入力画像信号
に基づいた画像記録の際のインク吐出に用いられるダブ
ルパルス信号とは異なり、シングルパルス信号を印加し
て記録ヘッドからインクを吐出させるよう制御するの
で、リアルタイムにインク吐出状態を検出できるのみな
らず、プレヒートパルスによる電磁誘導ノイズの影響を
受けることなく高精度にインク吐出状態を検出すること
ができるという効果がある。
【0129】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態であるインクジェッ
ト方式に従って記録を行う記録ヘッドを備えたプリンタ
の詳細な構成を示す立体斜視図である。
【図2】図1に示すプリンタのフォトセンサ付近の詳細
な構成を示す拡大斜視図である。
【図3】図1に示すプリンタの制御構成を示すブロック
図である。
【図4】ヘッドコントローラ48の構成とその動作に関
連したフォトセンサ8の構成を示すブロック図を示す。
【図5】吐出コントローラ122の内部構成を示すブロ
ック図である。
【図6】補正回路123の内部構成を示すブロック図で
ある。
【図7】フォトセンサ8から得られた検知信号が補正回
路123で処理される時の各信号のタイムチャートであ
る。
【図8】通常記録モードが実行されるときのパルス信号
の波形を示すタイムチャートである。
【図9】インク吐出状態検出モードが実行されるときの
パルス信号の波形を示すタイムチャートである。
【図10】インク吐出が発生する吐出最低条件(臨界吐
出条件)を示す図である。
【図11】8つのノズルを有する記録ヘッドに印加され
るプレヒートパルスとメインヒートパルスのタイムチャ
ートである。
【図12】インク吐出が発生するノズル内のインク温度
の時間変化を示す図である。
【図13】インク吐出が発生しないノズル内のインク温
度の時間変化を示す図である。
【符号の説明】
5 記録ヘッド 5a ノズル列 8 フォトセンサ 15 キャリッジ 19 フレキシブルケーブル 21 キャリッジホームセンサ 24 制御部 25 CPU 26 ROM 27 RAM 30 キャリッジモータ 32、33モータ駆動回路 48 ヘッドコントローラ 54 プリンタインタフェース 56 外部コンピュータ 58 操作パネル 59 LCD 71 スケール 72 リニアエンコーダ 80 モールド部材 81 発光素子 82 受光素子 121a CPUデータバス 121b CPUアドレスバス 121c CPUコントロールバス 122 吐出コントローラ 123 補正回路 1221 CPUインタフェース(I/F) 1222、1223 ヒートパルスジェネレータ 1224 セレクタ 1231 バンドパスフィルタ(BPF) 1232 増幅器(AMP) 1233 A/Dコンバータ 1234 同期回路 1235 ラインカウンタ 1236 レジスタ P 記録紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 繁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 清水 昌志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−293968(JP,A) 特開 平8−150713(JP,A) 特開 平9−94948(JP,A) 特開 平4−269549(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/175

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノズルを配列したノズル列を備え
    たインクジェット方式記録ヘッドを用い、インクを記
    録媒体に吐出して記録を行う記録装置であって、 前記記録ヘッドを往復走査させる走査手段と、前記走査手段による 前記記録ヘッドの走査経路の一端で
    ある前記記録ヘッドのホームポジションと、前記記録ヘ
    ッドによ記録がなされる有効記録領域の外側との間に
    設けられ、光を照射する発光素子と該発光素子から照射
    された光を受光する受光素子とを設けるとともに、前記
    発光素子と前記受光素子との間の光軸が前記複数のノズ
    ルの配列方向に対して所定の角度をもって交差するよう
    に配置され、前記光軸の遮断状況に応じた信号を出力す
    るフォトセンサと、 前記走査手段により前記記録ヘッド走査させながら、
    前記フォトセンサが設けられた位置において、前記記録
    ヘッドから試験的にインク吐出を行うように前記記録ヘ
    ッドの動作を制御する試験吐出手段と、 前記試験吐出手段により前記記録ヘッドからのインク吐
    出を行っているときの、前記走査手段による走査方向に
    関する前記記録ヘッドの複数の位置夫々における前記フ
    ォトセンサからの出力信号に基づいて、前記試験吐出手
    段によりインク吐出を行ったノズル毎のインクの吐出状
    態を分析する分析手段と、 入力画像信号に基づいた画像記録のためのインク吐出の
    際には、ダブルパルス信号を前記記録ヘッドに印加して
    前記記録ヘッドからインクを吐出させる第1のモードを
    選択、 前記試験吐出手段による試験的なインク吐出の際には、
    シングルパルス信号を前記記録ヘッドに印加してインク
    を吐出させる第2のモードを選択し、インク吐出を行な
    うよう制御する制御手段とを有することを特徴とする記
    録装置。
  2. 【請求項2】 前記発光素子は、レーザ光を照射するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与
    える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第2のモードにおいて用いられるシ
    ングルパルス信号のパルス幅は、パルス信号を前記記録
    ヘッドに印加してインク吐出を安定的に行なわせること
    のできる最小のパルス幅となるように設定されることを
    特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記試験吐出手段は前記記録ヘッドの複
    数のノズル1つ1つに順次、 前記シングルパルス信号を印加してインク吐出を行なわ
    せることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記ダブルパルス信号は、前記記録ヘッ
    ドのインクを加温するために用いる第1のパルス信号
    と、前記第1のパルス信号よりパルス幅が長く、前記記
    録ヘッドからインク吐出を生じさせるために用いる第2
    のパルス信号とを含むことを特徴とする請求項1に記載
    の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記第1のモードにお
    いて、前記第1のパルス信号を前記複数のノズル全てに
    対して印加するよう制御することを特徴とする請求項6
    に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記ダブルパルス信号を発生する第1の
    発生手段と、 前記シングルパルス信号を発生する第2の発生手段とを
    さらに有することを特徴とする請求項1に記載の記録装
    置。
  9. 【請求項9】 複数のノズルを所定方向に沿って配列し
    たノズル列を備えたインクジェット方式に従う記録ヘッ
    ドを走査しながらインクを記録媒体に吐出して記録を行
    う際に、前記記録ヘッドの走査経路の一端である前記記
    録ヘッドのホームポジションと、前記記録ヘッドによ
    記録がなされる有効記録領域の外側との間に設けられ、
    光を照射する発光素子と該発光素子から照射された光を
    受光する受光素子とを備えるとともに、前記発光素子と
    前記受光素子との間の光軸が前記複数のノズルの配列方
    向に対して所定の角度をもって交差するように配置さ
    れ、前記光軸の遮断状況に応じた信号を出力するフォト
    センサを用いたインク吐出状態検出方法であって、 前記記録ヘッド走査させながら、前記フォトセンサが
    設けられた位置において、前記記録ヘッドから試験的に
    インク吐出を行うように前記記録ヘッドの動作を制御す
    試験吐出工程と、 前記試験吐出工程において前記記録ヘッドからのインク
    吐出を行っているときの、前記記録ヘッドの走査方向に
    関する前記記録ヘッドの複数の位置夫々における前記フ
    ォトセンサからの出力信号に基づいて、前記試験吐出工
    程においてインク吐出を行ったノズル毎のインクの吐出
    状態を分析する分析工程と、 前記試験吐出工程におけインク吐出の際には、入力画
    像信号に基づいた画像記録の際のインク吐出に用いられ
    るダブルパルス信号とは異なり、シングルパルス信号を
    印加して前記記録ヘッドからインクを吐出させるよう制
    御する制御工程とを有することを特徴とするインク吐出
    状態検出方法。
  10. 【請求項10】 前記シングルパルス信号のパルス幅
    は、パルス信号を前記記録ヘッドに印加してインク吐出
    を安定的に行なわせることのできる最小のパルス幅とな
    るように設定されることを特徴とする請求項9に記載の
    インク吐出状態検出方法。
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