JP3495685B2 - 蓄熱体及びその氷蓄熱槽 - Google Patents

蓄熱体及びその氷蓄熱槽

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JP3495685B2
JP3495685B2 JP2000159444A JP2000159444A JP3495685B2 JP 3495685 B2 JP3495685 B2 JP 3495685B2 JP 2000159444 A JP2000159444 A JP 2000159444A JP 2000159444 A JP2000159444 A JP 2000159444A JP 3495685 B2 JP3495685 B2 JP 3495685B2
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正明 廣瀬
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、蓄熱体及びこの
蓄熱体を並べる氷蓄熱槽に係り、特に密閉式の蓄熱体を
氷蓄熱槽内に沈めることにより蓄熱率の向上と共に均一
に氷結及び氷解させることができる蓄熱体及びその氷蓄
熱槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力を効率的に利用する方法として、氷
蓄熱システムが提案されている。この氷蓄熱システム
は、夜間の安価な電力を使って冷凍機を運転し、この冷
凍機で冷却した不凍液によって、蓄熱体(蓄冷体)中の
水を凍結させて氷の潜熱として蓄熱しておき、この氷が
融解するときの冷熱を使って昼間の冷房又は設備冷却を
行う方法である。この氷蓄熱システムには、多数の蓄熱
体(蓄冷体)と、これらの蓄熱体を氷結させる氷蓄熱槽
とが必要である。
【0003】従来の蓄熱体(蓄冷体)1としては、図5
の正断面図に示すように、氷蓄熱槽21内で浮遊させる
軟質ポリエチレン又は軟質ポリプロピレン製等の軟質チ
ューブの容器本体2を利用したものがある。この軟質チ
ューブの容器本体2は、その上部を偏平に潰すことによ
り、内部の水3が氷結するときの体積膨張をこの上部に
逃がすことができるようになっている。
【0004】氷蓄熱槽21に流通させる不凍液Aの比重
は約1.04であり、蓄熱体1内に充填した蓄熱剤、例
えば水3の比重1.0より大きいので、不凍液Aの液面
より容器本体2内の水3の液面が低いと外圧が勝って容
器本体2は偏平に潰れるので、水3の液面を不凍液Aの
液面より高くする必要があった。そこで、蓄熱体1の上
部は不凍液Aより上に首を出させるために、容器本体2
に浮き4を取り付け、浮遊させるようになっている。な
お、容器本体2内には過冷却防止剤5も混入していた。
【0005】上記従来の軟質チューブを容器本体2に利
用した蓄熱体1は、コストが高いため、あまり利用され
なくなってきた。そこで、図6の正断面図に示すよう
に、硬質チューブを容器本体2に利用した蓄熱体1が提
案されている。この硬質チューブの容器本体2を用いた
蓄熱体1は、氷結時に水の体積膨張を逃がすために、そ
の上部を開放したものである。水の高さを不凍液Aの液
面より高くして凹まないようにしている。また、このよ
うに上部が開放した蓄熱体1は、氷蓄熱槽21の蓄熱槽
本体22の底部22aに着座した状態で槽内に並べてい
た。
【0006】上述した蓄熱体1を並べた氷蓄熱槽21
は、図7の説明断面図に示すように、冷却した不凍液A
は、蓄熱槽本体22の下部に設けた注入口23から供給
し、多数並べた蓄熱体1を下方から冷却し、熱交換して
温度上昇した不凍液Aを蓄熱槽本体22の上部から排出
していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記軟質チューブ又は
硬質チューブの容器本体2を利用した蓄熱体1は、容器
本体2が周囲の不凍液Aの液圧で凹まないようにするた
め、何れも容器本体2内の水3の高さが、不凍液Aの液
面より高くしていた。また、上部を開放した蓄熱体1
は、温熱蓄熱しようとすると内部の水3が蒸発するの
で、温熱蓄熱には不向きであるという問題を有してい
た。
【0008】また、このように構成した蓄熱体1は、建
築現場において、蓄熱体1の一本一本に水3を注入した
後、不凍液Aを入れた蓄熱槽本体22内に並べていた。
この蓄熱体1の一本一本に水3を注入する作業は大変時
間と手間のかかる作業であるという問題を有していた。
【0009】一方、上記従来の蓄熱槽本体22では、多
数の蓄熱体1を蓄熱槽本体22の底部22aに着座した
状態、かつ多数の円筒形状の蓄熱体1の容器本体2が稠
密した状態で並べられ、かつ蓄熱体1が不凍液Aの液面
より上部に頭を出しているため(図3参照)、氷蓄熱槽
21上部における不凍液Aの流通が妨げられ、蓄熱槽本
体21内における不凍液Aの流れが阻害され伝熱が低下
し、氷結と氷解が効率的に行えないという問題を有して
いた。
【0010】本発明は、かかる問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、蓄
熱体に予め水等の蓄熱剤を充填しておくことで、建築現
場での水入れ作業を省略して、現場作業の迅速化を図る
ことができると共に、この蓄熱体を不凍液中に沈めるこ
とで、蓄熱槽本体内において不凍液を円滑に流通させ、
氷結効率の向上と氷結と氷解時間の短縮及び均一化を図
ることができる蓄熱体及びその氷蓄熱槽を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の蓄熱体によれ
ば、上下方向に長い略有底筒体から成り、その下部が先
端に向かって扁平になり、その上部も先端に向かって扁
平になるように形成した容器本体(8)に、相変化の
潜熱を利用して蓄熱と放熱を交互に行い得る蓄熱剤
(9)と、該蓄熱剤(9)の氷結を促進する過冷却防止
剤(10)とを充填し、前記容器本体(8)に、該容器
本体(8)が氷蓄熱槽(21)中の不凍液(A)の液圧
で潰れることを防止するための補強筒(12)を設け、
更に浮上防止用の錘を設けた、ことを特徴とする蓄熱体
が提供される。前記容器本体(8)に、前記蓄熱剤
(9)が氷結したときに、その上部先端において体積膨
張を吸収し得る程度の気体(11)を充填することがで
きる。前記蓄熱剤(9)には水を使用する。
【0012】 上記発明の構成では、蓄熱体(7)に予
め水等の蓄熱剤(9)を充填してあるので、建築現場で
はこの蓄熱体(7)をそのまま蓄熱槽本体(22)内に
並べて、不凍液(A)を充填するだけで設置作業を容易
に完了させることができる。特に、従来のように、蓄熱
体(7)の一本一本に水(3)を注入する作業がないの
で、現場作業の迅速化を図ることができる。
【0013】また、蓄熱槽本体(22)内に多数の蓄熱
体(7)を並べた状態で、建築現場まで搬送し、そのま
ま設置することも可能である。このときは、蓄熱槽本体
(22)を蓄熱体(7)と共に搬送するときは、多数の
蓄熱体(7)を束ねる保持架構(24)を用いることが
できる。この保持架構(24)は、傘立てのような格子
状の架構を上下二段に設置して多数の蓄熱体(7)を保
持するものである。この保持架構(24)は、蓄熱体
(7)の内部の水等の蓄熱剤(9)が結氷したときに比
重が軽くなり、この蓄熱体(7)が倒れることを阻止す
る機能をも有する。
【0014】 前記容器本体(8)に設けた補強筒(1
2)は、この容器本体(8)が不凍液(A)の液圧で潰
れることを防止する機能を有する。この補強筒(12)
は、不凍液(A)の液圧で潰れ易い容器本体(8)の下
部に限定されず、容器本体(8)の全体に設けることが
できる。但し、短い蓄熱体(7)の場合はこの補強筒
(12)は不要である。
【0015】 前記容器本体(8)の上下端は、収斂す
るような形状、即ち円筒形の一端を潰して先端に向かっ
て扁平になるような形状であるために、不凍液(A)が
流通する隙間が形成される。そこで、不凍液(A)を円
滑に流通させることができるので、氷結効率の向上と氷
解時間の短縮化を図ることができる。
【0016】 前記容器本体(8)に設けた浮上防止用
の錘は、蓄熱体(7)を不凍液(A)内に沈めさせ、不
凍液(A)の槽内における蓄熱体(7)の隙間の流れを
均一とし、不凍液(A)と蓄熱体(7)との熱伝達を促
進することができる。
【0017】 本発明の氷蓄熱槽によれば、上下方向に
長い略有底筒体の上下部が先端に向かって扁平になるよ
うに形成した容器本体(8)内に蓄熱剤(9)と過冷却
防止剤(10)とを充填して成る蓄熱体(7)を、複数
鉛直に並べる蓄熱槽本体(22)と、前記蓄熱槽本体
(22)内に、前記蓄熱体(7)の上部が不凍液(A)
の液面より浮かび上がらないように設けた上部分散板
(25)と、前記蓄熱槽本体(22)に、その底部(2
2a)との隙間が形成されるように設けた下部分散板
(26)と、を備え、前記蓄熱体(7)を前記不凍液
(A)に沈めた状態で、前記蓄熱槽本体(22)内に前
記不凍液(A)を流通させるように構成したこと、を特
徴とする氷蓄熱槽が提供される。
【0018】 上記構成の氷蓄熱槽(21)では、上部
分散板(25)で蓄熱体(7)の浮上を阻止して、この
蓄熱体(7)を不凍液(A)内に沈めているので、蓄熱
体(7)の上方に不凍液(A)を円滑に流通させること
ができる。特に、容器本体(8)の上部は収斂するよう
な形状、即ち先端に行く程に細くなる形状であるため、
蓄熱槽本体(22)内において不凍液(A)が流通する
隙間が形成されるので、この不凍液(A)を円滑に流通
させることができる。そこで、蓄熱体(7)の氷結効率
の向上と氷解時間の短縮化を図ることができる。
【0019】 また、下部分散板(26)で蓄熱体
(7)を蓄熱槽本体(22)の底部(22a)から離し
ているので、蓄熱体(7)の下方に不凍液(A)を円滑
に流通させることができる。また、容器本体(8)の下
部も収斂するような形状、即ち先端に行く程に細くなる
形状であるため、蓄熱槽本体(22)内において不凍液
(A)が流通する隙間が形成されるので、不凍液(A)
を円滑に流通させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。なお、図において共通の部
材には同一の符号を付し重複した説明を省略する。図1
は本発明の蓄熱体の実施の形態を示すものであり、
(a)は一部省略した正断面図、(b)は一部省略した
側断面図である。本発明の蓄熱体7は、略有底筒状の容
器本体8に、蓄熱剤9とこの蓄熱剤9の氷結を促進させ
る過冷却防止剤10とを充填し、この容器本体8に気体
11を充填してその上部を閉じたものである。
【0021】この容器本体8は、例えばポリエチレン、
ポリプロピレン等の硬質プラスチック製又は金属製の上
下方向に長いパイプ状の容器である。この容器本体8
は、氷蓄熱槽21に並べたときに、不凍液Aの液圧で凹
まない程度の剛性を有するものである。そこで、このよ
うに凹まないように、容器本体8の内部であって、その
下部に硬質プラスチック製の筒状の補強筒12を設ける
ことができる。なお、この補強筒12は、容器本体8の
外囲に張り付けるように設けることも可能である。更
に、この補強筒12は、容器本体8の全体に設けること
も可能である。但し、短い蓄熱体12の場合は、この補
強筒12を設ける必要はない。この補強筒12は必ずし
もプラスチックで製造する必要はなく、金属製の薄板材
を加工して用いることも可能である。また、このように
構成した補強筒12に代えて、コイルバネ状の補強体を
用いることができる。金属製のコイルバネ状の補強体を
用いるときは、ステンレス鋼等の不銹鋼を用いるか、あ
るいは、補強体の錆止め、即ち酸化防止のために還元剤
も同時に容器本体8内に充填することが好ましい。更に
過冷却防止剤10を接着剤等で固化した補強材を用いる
ことも可能である。
【0022】この容器本体8中には、潜熱の蓄熱と放熱
を交互に行い得る水等の蓄熱剤9を充填すると共に、こ
の蓄熱剤9の氷結を促進させる過冷却防止剤10を少量
充填してある。この過冷却防止剤10は、例えば川砂等
であり、水等の蓄熱剤9を容器本体8内で下部から上部
へ徐々に氷結させるものである。即ち、過冷却防止剤1
0は、過冷却を防止して、0℃近くの高い温度で結氷さ
せるものである。
【0023】このように、容器本体8は、水等の蓄熱剤
9と過冷却防止剤10とを充填した後に、この蓄熱剤9
が氷結したときにその体積が膨張するが、この体積膨張
を吸収し得る程度の空気等の気体11を充填した後に、
この容器本体8の上部を閉じたものである。即ち、空気
等の気体11は、氷結膨張により圧縮されても圧力があ
まり高くならないようにするものである。この気体11
と蓄熱剤(水)9の容積比は、容器本体8の長さに応じ
て決定する。なお、不凍液Aの外圧により蓄熱体7が潰
れないように、容器本体8の内の気体11を加圧するこ
ともある。あるいは、容器本体8に蓄熱剤9等の体積膨
張を吸収する空間を形成するように、容器本体8の上部
まで蓄熱剤9等を満タンに充填せず、この空間内の気体
を排除して偏平になるように容器本体8の上部を閉じた
ものとする。
【0024】この容器本体8の上部を閉じるときは、図
1(b)の側断面図に示すように、円筒形の先端を1本
線になるように潰して熱圧着又は接着で閉じ、先端に行
く程に細くなる、収斂するような形状にする。このよう
に、容器本体8の上下端が収斂するような形状である
と、蓄熱槽本体22内において不凍液Aが流通する隙間
が形成されるので、不凍液Aを円滑に流通させることが
でき、氷結効率を向上させ、氷解時間を短縮させること
ができる。
【0025】本発明の蓄熱体7は、容器本体8に予め水
等の蓄熱剤9を充填してあるので、建築現場ではこの蓄
熱体7を、そのまま蓄熱槽本体22内に並べて、不凍液
Aを注入すれば設置作業を容易に完了させることができ
る。例えば、工場等で同品質の蓄熱体7を大量生産し、
それを蓄熱槽本体22内に並べることにより、コストダ
ウンを図ることができる。特に、従来のように、蓄熱体
7の一本一本に水を注入する作業がないので、現場作業
の迅速化を図ることができる。
【0026】または、蓄熱槽本体22内に多数の蓄熱体
7を並べた状態で、建築現場まで搬送して、そのまま設
置することも可能である。このときは、蓄熱槽本体22
を蓄熱体7と共に搬送するときは、多数の蓄熱体7同士
の衝突による破損を防止するために、これらの蓄熱体7
を束ねる保持架構24を用いる。この保持架構24は、
傘立てのような格子状の架構を上下二段に設置して多数
の蓄熱体7を保持するものである。この保持架構24
は、蓄熱体7の内部の水等の蓄熱剤9が結氷したときに
軽くなり、この蓄熱体7が倒れることを阻止する機能を
併有するものである。
【0027】図2は蓄熱体を氷蓄熱槽内に配置した状態
を示す説明図である。図3は多数の蓄熱体を氷蓄熱槽内
に配置した状態を示す説明平面図である。本発明の氷蓄
熱槽21は、複数本の蓄熱体7を鉛直に並べる蓄熱槽本
体22内に、これらの蓄熱体7の上部が不凍液Aの液面
より浮かび上がらないように上部分散板25を設けてい
る。これは蓄熱体7を不凍液Aに沈めた状態で、蓄熱槽
本体22内に不凍液Aを流通させるようにするためであ
る。
【0028】上部分散板25は、氷蓄熱槽21の上部に
おいて不凍液Aを流通させると共に、蓄熱体7は不凍液
Aの液面より浮かび上がらないようにするための所謂多
数の孔を開けた多孔板である。また、下部分散板26
は、同様に多数の孔を開けた多孔板であり、多数の蓄熱
体7を支えると共に、蓄熱槽本体22の底部22aから
所定の隙間を設け、氷蓄熱槽21の下部において不凍液
Aを流通させるためのものである。
【0029】このように、本発明の氷蓄熱槽21は、上
部分散板25で蓄熱体7の浮上を阻止して、この蓄熱体
7を不凍液A内に沈め、蓄熱体7の上方に不凍液Aを円
滑に流通させるようになっている。また、下部分散板2
6で蓄熱体7を蓄熱槽本体22の底部22aから離し
て、蓄熱体7の下方にも不凍液Aを円滑に流通させるこ
とにより、蓄熱体7の氷結効率の向上と氷解時間の短縮
化を図ることができるようになっている。
【0030】なお、容器本体8の内部又は外部に浮上防
止用の錘(図示していない)を設けることができる。こ
の錘により蓄熱体7を不凍液A内に沈めておくことも可
能である。この錘を設けることにより、上部分散板25
の強度を低くすることができる。
【0031】図4は蓄熱体を並べた氷蓄熱槽内において
不凍液の流通状態を示す説明図であり、(a)は氷結時
の不凍液の流れを示し、(b)は氷解時の不凍液の流れ
を示すものである。本発明の蓄熱体7を並べた氷蓄熱槽
21は、蓄熱時には蓄熱槽本体22の下部に設けた注入
口23から注入した不凍液Aを、下部分散板26の下部
から上方へ向けて、図3に示すように並んだ多数の蓄熱
体7の隙間を流すようになっている。不凍液Aは、これ
らの蓄熱体7の隙間を流れる際に、蓄熱体1を下方から
冷却する。また、熱交換して温度上昇した不凍液Aは、
上部分散板25の上部空間へ流され、排出口27へ円滑
に排出させることができる。
【0032】一方、蓄熱体7の氷解時には、次のように
不凍液Aを流す。蓄熱槽本体22の上部に設けた注入口
(氷結時の排出口27)から、不凍液Aを注入し、上部
分散板25の上部空間からこの不凍液Aが多数並んだ蓄
熱体7の上部から隙間に均等に下方へ流れる。不凍液A
は、これらの蓄熱体7の隙間を流れ落ちる際に、蓄熱体
1を上方から加温する。また、熱交換して温度下降した
不凍液Aは、下部分散板26の下部へ滞留し、排出口
(氷結時の注入口23)へ円滑に排出させることができ
る。
【0033】なお、本発明は上記実施の形態にのみ限定
されるものではなく、硬質プラスチック製の容器本体8
に関する実施の形態について説明してあるが、このよう
な硬質プラスチックに限定されず、金属製の容器本体8
を用いることも可能である。また、この容器本体8の上
下端の形状も、図1に示すような円筒形の部材を1本線
のように潰した形状に限定されず、円錐形や角錐形状に
形成することも可能であり、そのため本発明の要旨を逸
脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論
である。
【0034】容器本体8の製造方法も、容器本体8に蓄
熱剤(水)9と過冷却防止剤10とを充填し、更に気体
11を入れた後に上部を閉じる方法について説明してあ
るが、このように順番に限定されず、容器本体8に上記
の全部材の充填と同時に上下端を閉じることも可能であ
る。
【0035】
【発明の効果】上述したように、本発明の蓄熱体は、蓄
熱体に予め水等の蓄熱剤を充填してあるので、建築現場
ではこの蓄熱体をそのまま蓄熱槽本体内に並べ、不凍液
を注入するだけで作業を容易に完了することができる。
特に、従来のように蓄熱体一本一本に水を注入する作業
がないので、現場作業の迅速化を図ることができる。更
に、蓄熱槽本体内に多数の蓄熱体を並べた状態で建築現
場まで搬送し、そのまま設置することも可能である。
【0036】また、本発明の氷蓄熱槽は、上部分散板で
蓄熱体の浮上を阻止して、この蓄熱体を不凍液内に沈め
ているので、蓄熱体の上方に不凍液を円滑に流通させる
ことができるので、蓄熱体の氷結効率の向上と氷結及び
氷解時間の短縮化を図ることができる、等の優れた効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓄熱体の実施の形態を示すものであ
り、(a)は一部省略した正断面図、(b)は一部省略
した側断面図である。
【図2】蓄熱体を氷蓄熱槽内に配置した状態を示す説明
図である。
【図3】多数の蓄熱体を氷蓄熱槽内に配置した状態を示
す説明平面図である。
【図4】蓄熱体を並べた氷蓄熱槽内において不凍液の流
通状態を示す説明図であり、(a)は氷結時の不凍液の
流れを示し、(b)は氷解時の不凍液の流れを示すもの
である。
【図5】従来の浮きを取り付けた蓄熱体を示す正断面図
である。
【図6】従来の上部が開放してある蓄熱体を示す正断面
図である。
【図7】従来の蓄熱体を氷蓄熱槽内に配置した状態を示
す説明断面図である。
【符号の説明】
7 蓄熱体 8 容器本体 9 蓄熱剤(水) 10 過冷却防止剤 11 気体(空気) 12 補強筒 21 氷蓄熱槽 22 蓄熱槽本体 22a 底部 25 上部分散板 26 下部分散板

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に長い略有底筒体から成り、そ
    の下部が先端に向かって扁平になり、その上部も先端に
    向かって扁平になるように形成した容器本体(8)
    に、相変化の潜熱を利用して蓄熱と放熱を交互に行い得
    る蓄熱剤(9)と、該蓄熱剤(9)の氷結を促進する過
    冷却防止剤(10)とを充填し、前記容器本体(8)に、該容器本体(8)が氷蓄熱槽
    (21)中の不凍液(A)の液圧で潰れることを防止す
    るための補強筒(12)を設け、更に浮上防止用の錘を
    設けた、 ことを特徴とする蓄熱体。
  2. 【請求項2】 前記容器本体(8)に、前記蓄熱剤
    (9)が氷結したときに、その上部先端において体積膨
    張を吸収し得る程度の気体(11)を充填した、ことを
    特徴とする請求項1の蓄熱体。
  3. 【請求項3】 前記蓄熱剤(9)が水であること、を特
    徴とする請求項1の蓄熱体。
  4. 【請求項4】 上下方向に長い略有底筒体の上下部が先
    端に向かって扁平になるように形成した容器本体(8)
    内に蓄熱剤(9)と過冷却防止剤(10)とを充填して
    成る蓄熱体(7)を、複数本鉛直に並べる蓄熱槽本体
    (22)と、 前記蓄熱槽本体(22) 内に、前記蓄熱体(7)の上部
    が不凍液(A)の液面より浮かび上がらないように設け
    た上部分散板(25)と、前記蓄熱槽本体(22)に、その底部(22a)との隙
    間が形成されるように設けた下部分散板(26)と、を
    備え、 前記蓄熱体(7)を前記不凍液(A)に沈めた状態で、
    前記蓄熱槽本体(22)内に前記不凍液(A)を流通さ
    せるように構成したこと、を特徴とする氷蓄熱槽。
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