JP3494930B2 - 信号処理セルおよび信号処理装置 - Google Patents

信号処理セルおよび信号処理装置

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JP3494930B2
JP3494930B2 JP26798399A JP26798399A JP3494930B2 JP 3494930 B2 JP3494930 B2 JP 3494930B2 JP 26798399 A JP26798399 A JP 26798399A JP 26798399 A JP26798399 A JP 26798399A JP 3494930 B2 JP3494930 B2 JP 3494930B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は信号処理セル等に
関し、特に、信号処理セルを用いて複雑な処理を行う技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用機械や家電機器の制御などに、マ
イクロコンピュータが用いられる。マイクロコンピュー
タを用いれば、複雑なシーケンス制御を実現することが
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなマイクロコンピュータを用いた従来のシーケンス
制御には、次のような問題点があった。マイクロコンピ
ュータはノイマン型コンピュータであるため、本質的に
同時並列処理を行うことができない。従って、高速処理
には不向きである。
【0004】このような問題点を解決するために多数の
CPUを用いた制御システムが考えられるが、このよう
な制御システムは高価で、かつ、信号処理も複雑とな
る。
【0005】この発明は、このような問題点を解決し、
複雑な処理を高速に行うことができる簡単な構成の信号
処理セルおよび信号処理装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段、発明の作用および効果】
この発明の信号処理セルは、組合せ回路部における処理
手順を動的にプログラム可能に構成するとともに、当該
組合せ回路部から出力された信号をラッチする出力ラッ
チ部と、出力ラッチ部にラッチされた信号を当該組合せ
回路部の被処理信号として用いるために帰還させる帰還
部と、を設けたことを特徴とする。
【0007】したがって、組合せ回路部から出力された
信号を当該組合せ回路部に帰還させつつ、組合せ回路部
における処理手順をリアルタイムで変更することによ
り、連続した複雑な処理を1つの組合せ回路部で実現す
ることができる。また、組合せ回路部に入力する彼処理
信号を多数設けることにより、同時並列処理が可能とな
る。すなわち、簡単な構成で、複雑な処理を高速に行う
ことができる。
【0008】 請求項1の信号処理セルは、入力された
被処理信号を所定の処理手順にしたがって処理して出力
する組合せ回路部と、組合せ回路部から異なるタイミン
グで出力された複数の信号をラッチするための複数のラ
ッチ回路を有する出力ラッチ部と、組合せ回路部におけ
る処理手順を、動的にプログラムする手段と、複数のラ
ッチ回路にラッチされた複数の信号の中から、組合せ回
路部の被処理信号として用いるために帰還させる信号を
選択する選択手段と、から構成される。
【0009】 したがって、ラッチされた複数の信号の
うち所望の信号を必要に応じて出力することができる。
また、組合せ回路部に入力する被処理信号を多数設ける
ことにより、同時並列処理が可能となる。すなわち、簡
単な構成で、複雑な処理を高速に行うことができる。
【0010】
【0011】 また、ラッチされた複数の信号のうち所
望の信号を必要に応じて組合せ回路部に帰還させること
ができる。このため、簡単な構成で、さらに複雑な処理
を高速に行うことができる。
【0012】
【0013】 また、組合せ回路部における処理手順を
リアルタイムで変更することにより、連続した複雑な処
理を1つの組合せ回路部で実現することができる。この
ため、簡単な構成で、よりいっそう複雑な処理を高速に
行うことができる。
【0014】 請求項2の信号処理セルにおいては、出
力ラッチ部を、不揮発性記憶素子を用いて構成したこ
と、を特徴とする。
【0015】したがって、電源が遮断された状態でも、
処理結果を記憶しておくことができる。このため、何ら
かの事故により電源が遮断された場合であっても、速や
かに、電源が遮断される前の状態にデータを復帰させる
ことができる。また、信号処理セルが使用されない場合
には当該信号処理セルの電源をOFFにしておき、当該
信号処理セルが使用されるときに当該信号処理セルの電
源をONにするよう制御することで省電力化を図ること
ができる。
【0016】 請求項3の信号処理セルにおいては、組
合せ回路部を、不揮発性記憶素子を用いて構成したこ
と、を特徴とする。
【0017】したがって、電源が遮断された状態でも、
処理手順を記憶しておくことができる。このため、何ら
かの事故により電源が遮断された場合であっても、速や
かに、電源が遮断される前の処理手順に復帰することで
きる。また、信号処理セルが使用されない場合には当該
信号処理セルの電源をOFFにしておき、当該信号処理
セルが使用されるときに当該信号処理セルの電源をON
にするよう制御することで省電力化を図ることができ
る。
【0018】 請求項4の信号処理セルにおいては、不
揮発性記憶素子を、強誘電体を用いて構成したこと、を
特徴とする。したがって、処理手順情報をリアルタイム
で不揮発的に書き換えることができる信号処理セルを、
簡単な回路構成で実現することができる。
【0019】 請求項5の信号処理装置は、請求項1な
いし請求項4のいずれかの信号処理セルを複数用いたこ
と、を特徴とする。したがって、たとえば、簡単な構成
で、複雑な処理を高速に行うことができるダイナミカリ
ー・プログラマブル・ゲートアレイ(DPGA)を実現
することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の一実施形態に
よる信号処理装置であるダイナミカリー・プログラマブ
ル・ゲートアレイ(DPGA)を構成する信号処理セル
82を示すブロック図である。信号処理セル82は、プ
ログラムセル2、出力ラッチ部84、プログラムデータ
設定部86、および、ラッチ回路選択部88を備えてい
る。
【0021】 図2は、プログラムセル2の回路図であ
る。プログラムセル2は、処理手順情報記憶部であるプ
ログラムラッチ部4と、組合せ回路部6とを備えてい
る。組合せ回路部6は、入力された第1被処理信号であ
る外部入力信号Aおよび第2被処理信号である帰還入力
信号O(ともに、2値信号)を、プログラムラッチ部4
に記憶されたプログラムデータによって決定された論理
演算構成(処理手順)にしたがって処理し、出力Dを得
る。出力Dが、プログラムセル2の出力となる。
【0022】組合せ回路部6における処理手順は動的に
プログラム可能に構成されている。すなわち、プログラ
ムラッチ部4に記憶されるプログラムデータは、リアル
タイムに変更できるよう構成されている。
【0023】図1に示すプログラムデータラインPDL
に与えられたプログラムデータは、プログラムデータ設
定部86を介して、プログラムセル2を構成するプログ
ラムラッチ部4(図2参照)に取り込まれる。図1に示
す出力ラッチ部84は、プログラムセル2から異なるタ
イミングで出力された複数の出力Dをラッチするための
複数のラッチ回路LT,LT,…を備えている。プログ
ラムセル2から出力された出力Dは、ラッチ回路選択部
88によって選択されたいずれかのラッチ回路LTにラ
ッチされる。
【0024】一方、ラッチ回路LT,LT,…にラッチ
された複数の出力Dのうちいずれかの出力Dが、帰還部
である帰還ラインFBLを介して、プログラムセル2の
帰還入力信号Oとなる。どのラッチ回路LTのラッチ内
容を帰還入力信号Oとするかも、上述のラッチ回路選択
部88によって決定される。
【0025】ラッチ回路選択部88は、ラッチアドレス
ラインLALに与えられたラッチアドレスデータにした
がって、出力ラッチ部84を構成する複数のラッチ回路
LT,LT,…のうち一つのラッチ回路LTを選択す
る。
【0026】後述するように、各ラッチ回路LT,L
T,…および、上述のプログラムラッチ部4(図2参
照)には、強誘電体を用いた不揮発性記憶素子が用いら
れている。
【0027】図1には一つの信号処理セル82のみを描
いたが、この実施形態においては、DPGAは、信号処
理セル82を複数備えている(図示せず)。バンクコン
トロールラインBCLに与えられたバンクコントロール
データによって、上述のプログラムデータラインPDL
に与えられたプログラムデータをどの信号処理セル82
に与えるかが、指示される。同様に、バンクコントロー
ルデータによって、上述のラッチアドレスラインLAL
に与えられたラッチアドレスデータをどの信号処理セル
82に与えるかが、指示される。
【0028】図2に基づいて、プログラムセル2の構造
を、やや詳しく説明する。プログラムラッチ部4は、処
理手順情報である4ビットのプログラムデータを書き換
え可能に記憶することができる。すなわち、プログラム
ラッチ部4は、プログラムデータのビット数に対応した
4つのラッチ回路F0、F1、F2、F3を備えてい
る。各ラッチ回路F0、F1、F2、F3は、強誘電体
を備えた不揮発性記憶素子、すなわち強誘電体記憶素子
により構成されている。
【0029】組合せ回路部6は、3つのスイッチング素
子対であるトランジスタ対TP1、TP2、TP3を備
えている。
【0030】トランジスタ対TP1は、2つのスイッチ
ング素子であるトランジスタT1、T2を備えている。
【0031】トランジスタT1は、金属酸化物半導体電
界効果型トランジスタ(MOSFET)であり、制御端
子であるゲート電極G1に入力されたデータに基づい
て、入力端子であるソース電極S1と出力端子であるド
レイン電極D1とを実質的に導通状態にするか非導通状
態にするかを切り換えるスイッチング素子として機能す
る。
【0032】トランジスタT2も、トランジスタT1と
同様の構成である。すなわち、トランジスタT2は、制
御端子であるゲート電極G2に入力されたデータに基づ
て、入力端子であるソース電極S2と出力端子であるド
レイン電極D2とを実質的に導通状態にするか非導通状
態にするかを切り換えるスイッチング素子として機能す
る。
【0033】トランジスタT1のドレイン電極D1とト
ランジスタT2のドレイン電極D2とを結合して、共通
出力端子である共通ドレイン電極CDとしている。
【0034】他のトランジスタ対TP2、TP3も、ト
ランジスタ対TP1と同様の構成である。
【0035】図2に示すように、組合せ回路部6を構成
する3つのトランジスタ対TP1、TP2、TP3は、
回路構成上、2層に配置されている。図面の上から第1
層目には、1個のトランジスタ対TP1が配置されてい
る。第2層目には、2個のトランジスタ対TP2、TP
3が配置されている。
【0036】第2層に属するトランジスタ対TP2、T
P3の総計4個のソース電極S2、S1、S2、S1
は、上述のように、プログラムラッチ部4を構成する4
つのラッチ回路F0、F1、F2、F3に、それぞれ、
1対1に接続されている。
【0037】第2層に属するトランジスタ対TP2、T
P3の総計2個の共通ドレイン電極CD、CDは、それ
ぞれ、第1層に属するトランジスタ対TP1のソース電
極S2、S1に、1対1に接続されている。
【0038】第1層に属するトランジスタ対TP1を構
成するトランジスタT1のゲート電極G1に、外部入力
信号Aを入力するための入力信号線L1が接続されてい
る。一方、トランジスタT2のゲート電極G2に、外部
入力信号Aの反転信号を入力するための入力信号線L1
Bが接続されている。
【0039】第2層に属するトランジスタ対TP2およ
びTP3を構成する2つのトランジスタT1、T1の各
ゲート電極G1、G1に、帰還入力信号Oを入力するた
めの入力信号線L2が接続されている。一方、2つのト
ランジスタT2、T2の各ゲート電極G2、G2に、帰
還入力信号Oの反転信号を入力するための入力信号線L
2Bが接続されている。
【0040】したがって、入力された外部入力信号A、
帰還入力信号Oは、プログラムラッチ部4に与えられた
4ビットのプログラムデータに基づいて決定された論理
演算構成にしたがって処理され、第1層のトランジスタ
対TP1の共通ドレイン電極CDに出力される。
【0041】図3は、図2に示すプログラムセル2にお
ける入力モードと出力パターンとの関係などを記載した
表である。図4A〜図4Dは、プログラムラッチ部4に
与えられたプログラムデータの内容によって変化する組
合せ回路部6の等価回路の一例を示す図面である。図
2,図3および図4A〜図4Dに基づいて、プログラム
セル2の動作を説明する。
【0042】図2に示すように、処理対象となる入力
は、外部入力信号A、帰還入力信号Oの2つである。外
部入力信号A、帰還入力信号Oはいずれも2値信号であ
るから、入力モード(外部入力信号Aおよび帰還入力信
号Oの内容の組み合わせ)は2 通り、すなわち、図3
に示すように、入力モードM0〜M3の、4通りとな
る。
【0043】一方、出力Dも2値信号であるから、出力
パターン(各入力モードM0〜M3に対する出力Dの内
容の組み合わせ)は2通り、すなわち、図3に示すよ
うに、出力パターンD0〜D15の、16通りとなる。
つまり、外部入力信号Aおよび帰還入力信号Oを処理し
て出力Dを得るための論理演算構成は、16通り存在す
ることになる。
【0044】この実施形態においては、図3に示す出力
パターンD0〜D15に対応した4ビットのプログラム
データを図2に示すプログラムラッチ部4に与えること
により、組合せ回路部6の論理演算構成を、16通りに
変化できるようにしたのである。
【0045】図4Aは、図3に示す出力パターンD0に
対応した4ビットのプログラムデータ”0000”を図
2に示すプログラムラッチ部4に与えた場合の、組合せ
回路部6の等価回路を示す図面である。当該等価回路か
ら、組合せ回路部6が論理演算構成(論理式)”D=
0”を満足していることが分かる。
【0046】また、図4Bは、図3に示す出力パターン
D1に対応した4ビットのプログラムデータ”000
1”を図2に示すプログラムラッチ部4に与えた場合
の、組合せ回路部6の等価回路を示す図面である。当該
等価回路から、組合せ回路部6が論理演算構成”D=A
・B”を満足していることが分かる。
【0047】同様に、図4Cないし図4Dは、図3に示
す出力パターンD2ないしD3に対応した4ビットのプ
ログラムデータ”0010”ないし”0011”を図2
に示すプログラムラッチ部4に与えた場合の、組合せ回
路部6の等価回路をそれぞれ示す図面である。当該各等
価回路から、4ビットのプログラムデータを与えられた
組合せ回路部6が、図3の「論理式」欄に記載された対
応する論理演算構成をそれぞれ満足していることが分か
る。なお、出力パターンD4ないしD15に対応した4
ビットのプログラムデータ”0100”ないし”111
1”を図2に示すプログラムラッチ部4に与えた場合
の、組合せ回路部6の等価回路については、記載を省略
する。
【0048】このように、図2に示すプログラムセル2
を用いれば、4ビットのプログラムデータをプログラム
ラッチ部4に与えるだけで、組合せ回路部6の理演算構
成を任意に設定することができる。
【0049】4ビットのプログラムデータがセットされ
たプログラムセル2の動作を説明する。図2に示す各ゲ
ート電極G1,G2に入力された外部入力信号A,帰還
入力信号Oおよび、これらの反転信号にしたがって、各
トランジスタT1,T2・・・のソース電極S1,S2
・・・とドレイン電極D1,D2・・・とが実質的に導
通状態になったり非導通状態になったりする。
【0050】第2層に属するトランジスタ対TP2,T
P3の各ソース電極S2,S1,S2,S1に与えられ
た4ビットのプログラムデータは、実質的に導通状態に
なっているトランジスタを介して、第1層の共通ドレイ
ン電極に至り、プログラムセル2の出力Dとなる。
【0051】このように、プログラムセル2における処
理の際、外部入力信号A,帰還入力信号Oおよび、これ
らの反転信号は、ゲート電極G1またはG2を1段通過
するのみであるから、信号処理の速度が高速となる。
【0052】また、各トランジスタT1,T2・・・の
3つの端子のすべて、すなわち、ゲート電極、ソース電
極、ドレイン電極を、信号の入力または出力に用いてい
る。すなわち、ゲート電極を外部入力信号A,帰還入力
信号Oおよび、これらの反転信号を入力するための端子
として用い、ソース電極をプログラムデータを入力する
側の端子として用い、ドレイン電極をプログラムデータ
を出力する側の端子として用いている。
【0053】したがって、少ない数(この実施形態にお
いては6個)のトランジスタで、複雑な論理処理が可能
となる。このためプログラムセルの集積度を高めること
ができる。また、信号処理の際の消費電力を少なくする
ことができる。
【0054】また、スイッチング素子として、金属酸化
物半導体電界効果型トランジスタ(MOSFET)を用
いているので、プログラムセルの集積度をより高めるこ
とができる。また、信号処理の際の消費電力をより少な
くすることができる。
【0055】 被処理信号として2つの信号(外部入力
信号Aおよび帰還入力信号O)を入力する場合を例に説
明したが、被処理信号はこれに限定されるものではな
い。被処理信号として、たとえば、3つ以上の信号を入
力する場合や、1つの信号のみを入力する場合にも、こ
の発明を適用することができる。
【0056】図5に、3つの信号(外部入力信号A、外
部入力信号Bおよび帰還入力信号O)を入力するよう構
成したプログラムセル12の回路図を示す。プログラム
セル12は、上述のプログラムセル2(図2参照)とほ
ぼ同様の構成である。ただし、3入力に対応するため
に、一部、プログラムセル2と異なる。
【0057】すなわち、図5に示すように、プログラム
セル12の組合せ回路部16は、回路構成上3層に配置
された7つのトランジスタ対TP1〜TP7を備えてい
る。図面の上から第1層目には、1個のトランジスタ対
TP1が配置されている。第2層目には、2個のトラン
ジスタ対TP2、TP3が配置されている。第3層目に
は、4個のトランジスタ対TP4、TP5、TP6、T
P7が配置されている。
【0058】また、プログラムセル12のプログラムラ
ッチ部14は、処理手順情報である8ビットのプログラ
ムデータを書き換え可能に記憶することができる。すな
わち、プログラムラッチ部14は、プログラムデータの
ビット数に対応した8つのラッチ回路F0〜F7を備え
ている。
【0059】図6は、プログラムセル12における入力
モードと出力パターンとの関係を記載した表である。図
5に示すように、処理対象となる入力は、外部入力信号
A、外部入力信号B、帰還入力信号Oの3つであるか
ら、入力モードは2通り、すなわち、図6に示すよう
に、入力モードM0〜M7の、8通りとなる。
【0060】したがって、出力パターンは2通り、す
なわち、図6に示すように、出力パターンD0〜D25
5の、256通りとなる。つまり、外部入力信号A、外
部入力信号Bおよび帰還入力信号Oを処理して出力Dを
得るための論理演算構成は、256通り存在する。
【0061】つまり、プログラムセル12においては、
図6に示す出力パターンD0〜D255に対応した8ビ
ットのプログラムデータを図5に示すプログラムラッチ
部14に与えることにより、組合せ回路部16の論理演
算構成を、256通りに変化できるようにしている。
【0062】プログラムセル2またはプログラムセル1
2に着目して、信号処理セル82をを一般的に記述すれ
ば次のようになる。
【0063】 すなわち、信号処理セル82は、入力さ
れた被処理信号を所定の処理手順にしたがって処理して
出力する組合せ回路部、を有する信号処理セルであっ
て、当該組合せ回路部は、下記の(A)スイッチング素
子対、(A)制御端子に入力されたデータに基づいて入
力端子と出力端子とを実質的に導通状態にするか非導通
状態にするかを切り換えるスイッチング素子を2つ備
え、当該2つのスイッチング素子の制御端子をそれぞれ
第1および第2の制御端子とし、当該2つのスイッチン
グ素子の入力端子をそれぞれ第1および第2の入力端子
とし、当該2つのスイッチング素子の出力端子を結合し
て共通出力端子としたスイッチング素子対、を(2n−
1)個(nは正の整数)備え、当該スイッチング素子対
を、第i層(i=1、2、…、n)に属するスイッチン
グ素子対の数が2(i−1)個となるよう、回路構成上
n層に配置し、第n層に属するスイッチング素子対の総
計2n個の第1および第2入力端子に、対応する2n
ビットのプログラム可能な処理手順情報を与え、nが2
以上の場合には、第i層(i=2、…、n)に属する各
スイッチング素子対の共通出力端子の出力を、第(i−
1)層に属するスイッチング素子対の対応する第1また
は第2入力端子に与え、第i層(i=1、2、…、n)
に属する各スイッチング素子対の第1制御端子に第i
処理信号を入力するとともに、第2制御端子に第i被処
理信号を反転した信号を入力し、入力された第1ないし
第n被処理信号を、与えられた処理手順情報に基づいて
決定された処理手順にしたがって処理して、第1層のス
イッチング素子対の共通出力端子に出力するよう構成し
たこと、を特徴とするプログラム可能な信号処理セルで
ある。
【0064】なお、上述の各実施形態においては、スイ
ッチング素子として、金属酸化物半導体電界効果型トラ
ンジスタ(MOSFET)を用いた場合を例に説明した
が、スイッチング素子は、これに限定されるものではな
い。スイッチング素子として、たとえば、他の電界効果
型トランジスタやバイポーラ型トランジスタを用いるこ
ともできる。また、リレーのようなスイッチング素子を
用いることもできる。
【0065】上述の実施形態において、プログラムラッ
チ部4等を構成しているラッチ回路F0等に用いられる
強誘電体記憶素子はとくに限定されるものではないが、
たとえば、1トランジスタ1キャパシタ型の強誘電体記
憶素子や、2トランジスタ2キャパシタ型の強誘電体記
憶素子などのように、強誘電体コンデンサを用いた記憶
素子を用いることができる。
【0066】図7に、このような強誘電体コンデンサを
用いた強誘電体記憶素子22の回路構成の一部を示す。
強誘電体記憶素子22は、強誘電体(たとえば、PZT
(PbZrxTi1-x3))を用いた強誘電体コンデンサ2
4と負荷用コンデンサ26とを備えている。図8に、強
誘電体コンデンサ24に関する電圧(図7に示すプレー
トラインPLを基準電位とした場合のビットラインBL
の電位)と分極状態(図においては、”分極状態”と等
価な”電荷”で表わしている)との関係を表わす履歴曲
線(電圧・電荷特性)を示す。
【0067】図8において、残留分極Z1を生じている
状態を第1の分極状態P1(記憶データ「1」に対応)
とし、残留分極Z2を生じている状態を第2の分極状態
P2(記憶データ「0」に対応)とする。強誘電体コン
デンサ24がいずれの分極状態にあるかを調べることに
より、強誘電体コンデンサ24の記憶データを読み出す
ことができる。
【0068】強誘電体コンデンサ24がいずれの分極状
態にあるかを調べるには、図7に示す負荷用コンデンサ
26を放電させた後、ビットラインBLをフローティン
グ状態とし、その後、プレートラインPLに読出用電圧
Vpを与え、このとき強誘電体コンデンサ24の両端に
生ずる電圧Vfを測定する。
【0069】図8に示す図式解法によれば、負荷用コン
デンサ26の静電容量を直線L1の傾きで表わした場
合、強誘電体コンデンサ24が第1の分極状態P1であ
れば、強誘電体コンデンサ24の両端に生ずる電圧Vf
はV1となり、第2の分極状態P2であれば、電圧Vf
はV2となる。したがって、基準電圧Vrefを図8のよ
うに設定しておけば、読出時における誘電体コンデンサ
24の両端に生ずる電圧Vfと基準電圧Vrefとを比較す
ることにより、強誘電体コンデンサ24がいずれの分極
状態にあるかを調べることができる。
【0070】このようにして強誘電体コンデンサ24の
分極状態を調べることにより、分極状態に対応する記憶
データを読み出すことができるのである。
【0071】ラッチ回路F0等に用いられる強誘電体記
憶素子としては、上述の強誘電体コンデンサを用いた記
憶素子以外に、たとえば、強誘電体膜を用いたFET
(電界効果型トランジスタ)がある。
【0072】図9Aに、強誘電体膜を用いたFETの一
例を示す。図9Aに示すFET32は、MFMIS(Me
tal Ferroelectric Metal Insulator Silicon)構造の
FETと呼ばれ、半導体基板34のチャネル形成領域C
Hの上に、ゲート酸化膜36、フローティングゲート3
8、強誘電体膜40、コントロールゲート42をこの順
に形成したものである。
【0073】図9Bは、図9Aに示すFET32を記号
で表した図面である。半導体基板34に形成されたソー
ス領域にはソース電極Sが接続され、ドレイン領域には
ドレイン電極Dが接続されている。コントロールゲート
42にはコントロールゲート電極CGが接続されてい
る。フローティングゲート38には何も接続されておら
ず、フローティング状態となっているFET32(Nチ
ャンネル)の基板34を接地し、コントロールゲート4
2に正の電圧+Vを与えると強誘電体膜40は分極反転
を起こす。コントロールゲート42の電圧を除去して
も、強誘電体膜40残留分極によりチャネル形成領域C
Hには負の電荷が発生する。これを「1」の状態とす
る。
【0074】逆に、コントロールゲート42に負の電圧
−Vを与えると、強誘電体膜40は逆方向に分極反転を
起こす。コントロールゲート42の電圧を除去しても、
強誘電体膜40の残留分極によりチャネル形成領域CH
には正の電荷が発生する。これを「0」の状態とする。
このようにして、FET32に情報(「1」または
「0」)を書込む。
【0075】書込んだ情報を読み出すには、コントロー
ルゲート42に読み出し電圧Vrを与える。読み出し電
圧Vrは、「1」の状態におけるFET32のしきい値
電圧Vth1と、「0」の状態におけるFET32のしき
い値電圧Vth0との間の値に設定されている。したがっ
て、コントロールゲート42に読み出し電圧Vrを与え
たとき、所定のドレイン電流が流れたか否かを検出する
ことにより、書込まれた情報が「1」であったか「0」
であったかがわかる。読み出しを行なう際、書込まれた
情報が消えることはない。
【0076】このように、強誘電体膜を用いたFET3
2を用いれば、いわゆる非破壊読み出しが可能となる。
このため、破壊読み出しの強誘電体記憶素子のように、
読み出しを行なう際、記憶内容がいったん破壊されるこ
とはない。したがって、読み出し動作時の動作速度が速
い。また、消費電力が小さい。さらに、強誘電体膜の劣
化が少ないので、記憶内容保持に関する信頼性が比較的
高いので、さらに好都合である。
【0077】プログラムラッチ部4等を構成しているラ
ッチ回路F0等を、強誘電体記憶素子を用いて構成する
ことによって、電源が遮断された状態でも、処理手順を
記憶しておくことができる。このため、何らかの事故に
より電源が遮断された場合であっても、速やかに、電源
が遮断される前の処理手順に復帰することできる。ま
た、信号処理セル82が使用されない場合には当該信号
処理セル82の電源をOFFにしておき、当該信号処理
セル82が使用されるときに当該信号処理セル82の電
源をONにするよう制御することで省電力化を図ること
ができる。
【0078】また、強誘電体記憶素子を用いることによ
り、処理手順情報をリアルタイムで不揮発的に書き換え
ることができるプログラムセルを、簡単な回路構成で実
現することができる。
【0079】なお、上述の各実施形態においては、プロ
グラムラッチ部4等を構成しているラッチ回路F0等に
用いられる不揮発性記憶素子として、強誘電体記憶素子
を用いた場合を例に説明したが、ラッチ回路F0等に用
いられる不揮発性記憶素子は、強誘電体記憶素子に限定
されるものではない。
【0080】また、上述の実施形態においては、プログ
ラムラッチ部4等を構成しているラッチ回路F0等を不
揮発性記憶素子を用いて構成したが、ラッチ回路F0等
を揮発性記憶素子を用いて構成してもよい。ラッチ回路
F0等に用いられる揮発性記憶素子として、たとえば、
図10に記号で示すような記憶素子62(SRAM(st
atic random access memory))を用いることもでき
る。記憶素子62は、プログラムデータをリアルタイム
で書き換えることができるため、ダイナミカリー・プロ
グラマブル・ゲートアレイ(DPGA)を構成するプロ
グラムセルとして用いることができる。ただし、電源を
切るとプログラムデータが失われてしまう。
【0081】つぎに、上述(図1参照)のラッチ回路L
Tの構成を、図11に基づいて説明する。
【0082】ラッチ回路LTは、出力Dを伝送する信号
路を構成するライン104を備えている。ライン104
の一部は、主信号路を構成するライン106および帰還
信号路を構成するライン108により構成されている。
ライン106およびライン108により、環状信号路を
構成している。
【0083】環状信号路より入力側において、ライン1
04に、ゲート制御信号であるクロックパルスCpに基
づいて継断動作を行なう入力側ゲートであるトランスミ
ッションゲートGT1が挿入されている。トランスミッ
ションゲートGT1は、クロックパルスCpが”H”の
ときにOFFになり、クロックパルスCpが”L”のと
きにONになるよう構成されている。
【0084】ライン108には、帰還ゲートであるトラ
ンスミッションゲートGT2が挿入されている。トラン
スミッションゲートGT2は、トランスミッションゲー
トGT1と逆に、クロックパルスCpが”H”のときに
ONになり、クロックパルスCpが”L”のときにOF
Fになるよう構成されている。
【0085】このように、トランスミッションゲートG
T2を挿入して、ライン108を遮断することで、非ラ
ッチ時における消費電力を低減することができる。
【0086】ライン106には、インバータ回路INV
1が挿入されている。インバータ回路INV1は、CM
OSインバータ回路であり、PチャネルMOSFETと
NチャネルMOSFETとを直列に接続した構成を備え
ている。
【0087】このように、主信号路を構成するライン1
06に強誘電体トランジスタを設けないことで、非ラッ
チ時における信号の伝送速度を高速化することができ
る。
【0088】ライン108には、強誘電体記憶部である
インバータ回路INV2が挿入されている。インバータ
回路INV2は、インバータ回路INV1と同様に、C
MOSインバータ回路であるが、構成要素であるPチャ
ネルMOSFETであるトランジスタPTとNチャネル
MOSFETであるトランジスタNTが、ともに強誘電
体トランジスタである点で、インバータ回路INV1と
異なる。
【0089】トランジスタNTおよびトランジスタPT
は、いわゆるMFMIS構造の強誘電体トランジスタで
あり、上述のFET32(図9A、B参照)と同様の構
成である。
【0090】コントロールゲート電極CG(インバータ
回路INV2の入力側)は、図11に示すインバータ回
路INV1の出力側に接続され、ドレイン電極D(イン
バータ回路INV2の出力側)は、トランスミッション
ゲートGT2に接続され、ソース電極Sは接地されてい
る。
【0091】トランジスタNTとトランジスタPTと
は、一方が「Nチャネル型」のMOSFETであり、他
方が「Pチャネル型」のMOSFETである点を除き、
同様の構成である。すなわち、トランジスタPTも、M
FMIS構造の強誘電体トランジスタである。
【0092】図1に示すプログラムセル2からの出力D
は、ラッチ回路選択部88によってONとなったラッチ
回路選択用のトランジスタSTを介して、選択されたラ
ッチ回路LTに与えられる。ラッチ回路LTに与えられ
た出力Dは、図11に示すトランスミッションゲートG
T1を介して入力され、インバータ回路INV1で反転
された後、インバータ回路INV2で再反転され(すな
わち、元に戻され)、ふたたび、インバータ回路INV
1に入力される。つまり、インバータ回路INV2を有
する帰還回路を用いて、データ保持の安定化を図ってい
る。
【0093】インバータ回路INV1の出力すなわちラ
ッチ回路LTの出力は、図1に示すトランジスタSTお
よび帰還ラインFBLを介して、帰還入力信号Oとし
て、プログラムセル2に入力される。すなわち、ラッチ
回路選択部88によってONとなったラッチ回路選択用
のトランジスタSTを介して、選択されたラッチ回路L
Tの出力が、帰還入力信号Oとして、プログラムセル2
に入力される。
【0094】上述のように、図11のラッチ回路LT
は、強誘電体トランジスタNT,PTを備えている。し
たがって、電源が遮断された状態でも、処理結果を記憶
しておくことができる。このため、何らかの事故により
電源が遮断された場合であっても、速やかに、電源が遮
断される前の状態にデータを復帰させることができる。
また、信号処理セル82が使用されない場合には当該信
号処理セル82の電源をOFFにしておき、当該信号処
理セル82が使用されるときに当該信号処理セル82の
電源をONにするよう制御することで省電力化を図るこ
とができる。
【0095】また、強誘電体トランジスタを用いること
により、リアルタイムで不揮発的にデータをラッチでき
るラッチ回路を、簡単な回路構成で実現することができ
る。
【0096】なお、ラッチ回路LTの構造は、図11に
示す構造に限定されるものではない。たとえば、図11
とは逆に、インバータ回路INV1を構成する2つのト
ランジスタを強誘電体トランジスタとすることができ
る。また、インバータ回路INV1およびインバータ回
路INV2を構成する4つのトランジスタすべてを強誘
電体トランジスタとすることもできる。また、該4つの
トランジスタのうち一つのトランジスタのみを強誘電体
トランジスタとしてもよい。さらに、ラッチ回路LTを
強誘電体コンデンサ(図7参照)を用いて構成すること
もできる。
【0097】なお、ラッチ回路LTに用いられる不揮発
性記憶素子として、強誘電体記憶素子を用いた場合を例
に説明したが、ラッチ回路LTに用いられる不揮発性記
憶素子は、強誘電体記憶素子に限定されるものではな
い。
【0098】また、ラッチ回路LTを不揮発性記憶素子
を用いて構成したが、ラッチ回路LTを、たとえば図1
2に示すSRAM(static random access memory)型
の揮発性記憶素子を用いて構成してもよい。ただし、こ
の場合は、電源を切るとラッチデータが失われてしま
う。
【0099】つぎに、図6および図13〜図15に基づ
いて、信号処理セル82の動作を説明する。図13は、
信号処理セル82の動作を説明するために、図1に示す
信号処理セル82の一部を簡略化して表したブロック図
である。ただし、プログラムセル2の代わりに、図5に
示すプログラムセル12を用いている。また、説明の便
宜上、出力ラッチ部84は一つのラッチ回路LTのみで
構成されているものとしている。
【0100】図14は、図6の出力パターンD0に対応
した8ビットのプログラムデータを図5に示すプログラ
ムラッチ部14に与えた場合における、信号処理セル8
2の状態遷移図である。
【0101】図6に示すように、たとえば、外部入力信
号A、Bおよび帰還入力信号Oがすべて「0」である場
合(入力モードM0の場合)は、これらの入力を処理し
た結果の出力Dは「0」となる。したがって、再び、帰
還入力信号Oが「0」となる。すなわち、入力モードは
M0のままである(図14参照)。
【0102】一方、外部入力信号A、Bが「0」で、帰
還入力信号Oが「1」である場合(入力モードM1の場
合)は、これらの入力を処理した結果の出力Dは「0」
となる。したがって、帰還入力信号Oは「0」になる。
すなわち、入力モードは、M1からM0に移行する(図
14参照)。
【0103】同様に、最初の状態が入力モードM2,M
4,M6である場合には、入力処理後も、これらの状態
は維持される(図14参照)。また、最初の状態が入力
モードM3,M5,M7である場合には、入力処理後
に、これらの状態は、それぞれ、入力モードM2,M
4,M6に移行する(図14参照)。
【0104】図15は、図6の出力パターンD1に対応
した8ビットのプログラムデータを図5に示すプログラ
ムラッチ部14に与えた場合における、信号処理セル8
2の状態遷移図である。
【0105】図14と図15とを比較すると、最初の状
態が入力モードM7である場合、次にどう変化するか
が、両者で異なることがわかる。
【0106】図示しないが、図6の出力パターンD2〜
D255に対応した8ビットのプログラムデータを図5
に示すプログラムラッチ部14に与えた場合における、
信号処理セル82の状態遷移図も、それぞれ存在する。
【0107】このように、プログラムセル12の出力D
をラッチ回路LTにラッチするとともに、所定タイミン
グでこれを帰還入力信号Oとしてプログラムセル12に
帰還させることで、連続した複数の処理を1つのプログ
ラムセル12で実現することが可能となる。この場合、
任意の8ビットのプログラムデータを図5に示すプログ
ラムラッチ部14に与えることで、所望の連続した複数
の処理を実現することができる。
【0108】 さらに、この実施形態においては、プロ
グラムラッチ部14に与えるプログラムデータをリアル
タイムに変更できるようにしている。したがって、連続
した、より複雑な処理を1つのプログラムセル12で実
現することができる。また、プログラムセル12に入力
する被処理信号を多数設けることにより、同時並列処理
が可能となる。すなわち、簡単な構成で、複雑な処理を
高速に行うことができる。
【0109】また、上述のように、この実施形態におい
ては、実際には、図1に示すように、プログラムセル1
2から異なるタイミングで出力された複数の出力Dを複
数のラッチ回路LT,LT,…にラッチしておき、必要
に応じて、所望のタイミングにおける出力を任意のラッ
チ回路LTから取り出して、帰還入力信号Oとしてプロ
グラムセル12に帰還させることができる。
【0110】このため、任意の時点から処理を再開した
り、一連の処理のうち任意の処理にジャンプしたりする
ことが可能となる。また、プログラムラッチ部14に与
えるプログラムデータ、および、帰還入力信号Oを取り
出すラッチ回路LTを、リアルタイムに変更することが
できるので、簡単な構成で、いっそう複雑な連続した処
理を行うことができる。
【0111】さらに、この実施形態におけるDPGA
は、上述(図1参照)のように、複数の信号処理セル8
2、82、…を備えており、バンクコントロールライン
BCLに与えられたバンクコントロールデータによっ
て、プログラムデータラインPDLに与えられたプログ
ラムデータをどの信号処理セル82に与えるかが、指示
される。同様に、バンクコントロールデータによって、
上述のラッチアドレスラインLALに与えられたラッチ
アドレスデータをどの信号処理セル82に与えるかが、
指示される。
【0112】したがって、複数の信号処理セル82、8
2、…をリアルタイムで切り換えて複数の信号処理セル
82、82、…に処理を行わせることで、簡単な構成に
もかかわらず、極めて複雑な連続した処理を実行するこ
とが可能となる。
【0113】上述の実施形態においては、信号処理セル
として、2入力1出力のプログラムセル2または3入力
1出力のプログラムセル12を備えた信号処理セル82
を例に説明したが、この発明にかかる信号処理セルはこ
れらに限定されるものではない。たとえば、3入力2出
力のプログラムセルを備えた信号処理セルにも、この発
明を適用することができる。
【0114】図16に、このような信号処理セルの一部
を簡略化して表したブロック図を示す。図16に示す信
号処理セルは、3入力2出力のプログラムセル92と2
つのデータをラッチすることができるラッチ回路94と
を備えている。
【0115】プログラムセル92は、与えられた16ビ
ットのプログラムデータにしたがって、外部入力信号
A、帰還入力信号O1,O2を処理し、出力D1,D2
を得る。出力D1,D2は、ラッチ回路94にラッチさ
れ、所定のタイミングで、帰還入力信号O1,O2とし
て、処理ラインFBL1、FBL2を介して、プログラ
ムセル92に入力される。
【0116】図16のプログラムセル92およびラッチ
回路94は、たとえば、図13に示すプログラムセル1
2およびラッチ回路LTをそれぞれ2つ用いて、図17
のように結線することによって実現することができる。
【0117】図18は、プログラムセル92における入
力モードと出力パターンとの関係を記載した表である。
図16に示すように、処理対象となる入力は、外部入力
信号A、帰還入力信号O1、帰還入力信号O2の3つで
あるから、入力モードは2通り、すなわち、図18に
示すように、入力モードM0〜M7の、8通りとなる。
【0118】したがって、出力D1,D2の出力パター
ンはそれぞれ2通り、すなわち、図18に示すよう
に、出力D1の出力パターンは、出力パターンD1,0〜
D1,255の256通りとなり、出力D2の出力パターン
は、出力パターンD2,0〜D2,255の256通りとなる。
つまり、外部入力信号A、帰還入力信号O1、帰還入力
信号O2を処理して出力D1,D2を得るための論理演
算構成は、256×256通り、すなわち216通り存
在する。
【0119】つまり、プログラムセル92においては、
図18に示す出力パターンD1,0〜D1,255および出力パ
ターンD2,0〜D2,255の組合せに対応した16ビットの
プログラムデータをプログラムラッチ部(図5、プログ
ラムラッチ部14参照)に与えることにより、組合せ回
路部(図5、組合せ回路部16参照)の論理演算構成
を、216通りに変化できるようにしている。
【0120】つぎに、図16〜図19に基づいて、図1
6に示す信号処理セルの動作を説明する。図19は、図
16に示す信号処理セルの状態遷移図の一例(図18の
出力パターンD1,163および出力パターンD2,64に対応
した16ビットのプログラムデータをプログラムセルの
プログラムラッチ部に与えた場合における、当該信号処
理セルの状態遷移図)である。
【0121】上述の例では、図18に示すように、たと
えば、外部入力信号A、帰還入力信号O1,O2がすべ
て「0」である場合(入力モードM0の場合)は、これ
らの入力を処理した結果の出力D1、D2は、それぞれ
「1」、「0」となる。したがって、帰還入力信号O
1,O2は、それぞれ「1」、「0」となる。すなわ
ち、入力モードはM2に移行する(図19参照)。
【0122】一方、外部入力信号A、帰還入力信号O1
がともに「0」で、帰還入力信号O2が「1」である場
合(入力モードM1の場合)は、これらの入力を処理し
た結果の出力D1、D2は、それぞれ「0」、「1」と
なる。したがって、帰還入力信号O1,O2は、それぞ
れ「0」、「1」となる。すなわち、入力モードはM1
のままである(図19参照)。
【0123】最初の状態が入力モードM2〜M7である
場合に、どのように状態が遷移していくかも、図19に
示す。図示しないが、図18に示す出力パターンの他の
組合せに対応した16ビットのプログラムデータをプロ
グラムセル92に与えた場合における、該信号処理セル
の状態遷移図も、それぞれ存在する。
【0124】このように、3入力2出力のプログラムセ
ルを備えた信号処理セルにこの発明を適用することによ
り、さらに複雑な連続した複数の処理を実現することが
できる。さらに、3入力2出力以外の多出力のプログラ
ムセル、たとえば、5入力3出力のプログラムセルなど
にも、この発明を適用することができる。
【0125】なお、上述の各実施形態においては、複数
のラッチ回路を有する出力ラッチ部を備えるよう構成し
たが、一つのラッチ回路を有する出力ラッチ部を備える
よう構成することもできる。
【0126】 また、上述の各実施形態においては、ラ
ッチ回路にラッチされた信号を組合せ回路部の被処理信
として用いるために帰還させるよう構成したが、ラッ
チされた信号を帰還させないよう構成することもでき
る。
【0127】また、上述の各実施形態においては、組合
せ回路部における処理手順を動的にプログラム可能に構
成したが、組合せ回路部における処理手順を動的にプロ
グラム不能に構成することもできる。
【0128】なお、この発明は、ダイナミカリー・プロ
グラマブル・ゲートアレイ(DPGA)のみならず、コ
ンピュータなど信号処理装置一般に適用することができ
る。さらに、この発明は、少なくとも一つの信号処理セ
ルを含む半導体装置全般に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態による信号処理装置であ
るダイナミカリー・プログラマブル・ゲートアレイ(D
PGA)を構成する信号処理セル82を示すブロック図
である。
【図2】信号処理セル82に用いられるプログラムセル
の一例を示す回路図である。
【図3】図2に示すプログラムセル2における入力モー
ドと出力パターンとの関係などを記載した表である。
【図4】図4A〜Dは、プログラムラッチ部4に与えら
れたプログラムデータの内容によって変化する組合せ回
路部6の等価回路を示す図面である。
【図5】信号処理セル82に用いられるプログラムセル
の他の例を示す回路図である。
【図6】図5に示すプログラムセル12における入力モ
ードと出力パターンとの関係を記載した表である。
【図7】強誘電体コンデンサを用いた強誘電体記憶素子
22の回路構成の一部を示す図面である。
【図8】強誘電体コンデンサ24に関する電圧と分極状
態との関係を表わす履歴曲線(電圧・電荷特性)を示す
図面である。
【図9】図9Aは、強誘電体膜を用いたFETの一例を
示す図面である。図9Bは、図9Aに示すFET32を
記号で表した図面である。
【図10】ラッチ回路F0等に用いられる揮発性記憶素
子の一例を記号で表した図面である。
【図11】図1に示すラッチ回路LTの構成の一例を示
す回路図である。
【図12】図1に示すラッチ回路LTの構成の他の例を
示す回路図である。
【図13】信号処理セル82の動作を説明するために、
図1に示す信号処理セル82の一部を簡略化して表した
ブロック図である。
【図14】図6の出力パターンD0に対応した8ビット
のプログラムデータをプログラムラッチ部14に与えた
場合における、信号処理セル82の状態遷移図である。
【図15】図6の出力パターンD1に対応した8ビット
のプログラムデータをプログラムラッチ部14に与えた
場合における、信号処理セル82の状態遷移図である。
【図16】この発明の一実施形態による信号処理装置で
あるダイナミカリー・プログラマブル・ゲートアレイ
(DPGA)を構成する信号処理セルの他の例の一部を
簡略化して表したブロック図である。
【図17】図16のプログラムセル92およびラッチ回
路94の具体的な構成例を示す図面である。
【図18】プログラムセル92における入力モードと出
力パターンとの関係を記載した表である。
【図19】図16に示す信号処理セルの状態遷移図の一
例を示す図面である。
【符号の説明】
2・・・・・・・プログラムセル 84・・・・・・出力ラッチ部 A・・・・・・・外部入力信号 D・・・・・・・出力 FBL・・・・・帰還ライン LT・・・・・・ラッチ回路 O・・・・・・・帰還入力信号

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力された被処理信号を所定の処理手順に
    したがって処理して出力する組合せ回路部と、 該組合せ回路部から異なるタイミングで出力された複数
    の信号をラッチするための複数のラッチ回路を有する出
    力ラッチ部と、 前記組合せ回路部における処理手順を、動的にプログラ
    ムする手段と、 前記複数のラッチ回路にラッチされた複数の信号の中か
    ら、前記組合せ回路部の被処理信号として用いるために
    帰還させる信号を選択する選択手段と、 から構成される信号処理セル。
  2. 【請求項2】請求項1の信号処理セルにおいて、 前記出力ラッチ部を、不揮発性記憶素子を用いて構成し
    たこと、を特徴とするもの。
  3. 【請求項3】請求項1または2の信号処理セルにおい
    て、 前記組合せ回路部を、不揮発性記憶素子を用いて構成し
    たこと、を特徴とするもの。
  4. 【請求項4】請求項2または3の信号処理セルにおい
    て、 前記不揮発性記憶素子を、強誘電体を用いて構成したこ
    と、を特徴とするもの。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかの信号
    処理セルを複数用いたこと、 を特徴とする信号処理装置。
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