JP3494707B2 - 新規溶剤組成物を用いた非架橋合成樹脂廃棄物の回収方法 - Google Patents
新規溶剤組成物を用いた非架橋合成樹脂廃棄物の回収方法Info
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- JP3494707B2 JP3494707B2 JP22267094A JP22267094A JP3494707B2 JP 3494707 B2 JP3494707 B2 JP 3494707B2 JP 22267094 A JP22267094 A JP 22267094A JP 22267094 A JP22267094 A JP 22267094A JP 3494707 B2 JP3494707 B2 JP 3494707B2
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J11/00—Recovery or working-up of waste materials
- C08J11/04—Recovery or working-up of waste materials of polymers
- C08J11/06—Recovery or working-up of waste materials of polymers without chemical reactions
- C08J11/08—Recovery or working-up of waste materials of polymers without chemical reactions using selective solvents for polymer components
-
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- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J3/00—Processes of treating or compounding macromolecular substances
- C08J3/02—Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques
- C08J3/09—Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques in organic liquids
- C08J3/091—Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques in organic liquids characterised by the chemical constitution of the organic liquid
- C08J3/095—Oxygen containing compounds
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶剤組成物を用いるこ
とを特徴とする非架橋合成樹脂廃棄物、とくにスチレン
系樹脂廃棄物の回収方法に関するものである。
とを特徴とする非架橋合成樹脂廃棄物、とくにスチレン
系樹脂廃棄物の回収方法に関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】合成樹脂は、その成形品
として使用されているほか、食品や衣料を含めて種々の
物品の容器、包装または梱包材料などとして広範囲にわ
たって使用されている。
として使用されているほか、食品や衣料を含めて種々の
物品の容器、包装または梱包材料などとして広範囲にわ
たって使用されている。
【0003】したがって、ある種の製品が製造されれば
それに付随して、その後に製造工場、流通機構、ユーザ
ーなどの各段階からいろいろのプラスチック廃棄物が生
じることになる。ユーザーの旺盛な需要欲求を満たすた
めに、多種類の製品が製造されるような現在にあって
は、あらゆる場所でのプラスチック廃棄物の発生は避け
られない。
それに付随して、その後に製造工場、流通機構、ユーザ
ーなどの各段階からいろいろのプラスチック廃棄物が生
じることになる。ユーザーの旺盛な需要欲求を満たすた
めに、多種類の製品が製造されるような現在にあって
は、あらゆる場所でのプラスチック廃棄物の発生は避け
られない。
【0004】これらのプラスチック廃棄物は産業廃棄物
として、また一般廃棄物としてますます増加傾向にあ
り、その効率的な回収方法や処分方法がメーカーや流通
業者、また地方自治体の重大な問題になっていることは
周知の事実である。
として、また一般廃棄物としてますます増加傾向にあ
り、その効率的な回収方法や処分方法がメーカーや流通
業者、また地方自治体の重大な問題になっていることは
周知の事実である。
【0005】また、発泡スチロールのような発泡体にお
いても同様なことが言える。従来より発泡スチロールが
軽量性、圧縮強度および成形性などの優れた特性を備え
ることから、食品トレーなどに広く使用されているが、
その発泡スチロールが安定で腐敗せず、また嵩張ること
から、その効率的な回収方法や廃棄処理が重要な問題と
なっている。
いても同様なことが言える。従来より発泡スチロールが
軽量性、圧縮強度および成形性などの優れた特性を備え
ることから、食品トレーなどに広く使用されているが、
その発泡スチロールが安定で腐敗せず、また嵩張ること
から、その効率的な回収方法や廃棄処理が重要な問題と
なっている。
【0006】現在、産業廃棄物の大半は廃棄物処理業者
によって地中に埋められたり、または他の方法で処分さ
れ、他方、一般廃棄物は地方自治体の廃棄物処理場にお
いて焼却されたり、または地中に埋められている。
によって地中に埋められたり、または他の方法で処分さ
れ、他方、一般廃棄物は地方自治体の廃棄物処理場にお
いて焼却されたり、または地中に埋められている。
【0007】いずれにしても、プラスチック廃棄物は空
気や地下水の汚染源であり、その処分により環境汚染を
引き起こす。これらの問題の解決手段として、プラスチ
ック廃棄物を炭化水素系溶剤に溶解させて回収する方法
が提案されている(特開昭51−28175号公報な
ど)。しかし、この方法では使用されている溶剤は劇物
や発癌性、環境破壊が懸念されているキシレン、ベンゼ
ン、四塩化炭素などの芳香族炭化水素、あるいはハロゲ
ン化炭化水素であり、安全上および環境保安上好ましく
ない。
気や地下水の汚染源であり、その処分により環境汚染を
引き起こす。これらの問題の解決手段として、プラスチ
ック廃棄物を炭化水素系溶剤に溶解させて回収する方法
が提案されている(特開昭51−28175号公報な
ど)。しかし、この方法では使用されている溶剤は劇物
や発癌性、環境破壊が懸念されているキシレン、ベンゼ
ン、四塩化炭素などの芳香族炭化水素、あるいはハロゲ
ン化炭化水素であり、安全上および環境保安上好ましく
ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように当業技術分
野では、人体に対する毒性や安全上の問題もなく、環境
破壊の恐れもなく、しかも廃プラスチックに対し高い溶
解力を有する回収用溶剤の開発が重要な課題になってい
る。
野では、人体に対する毒性や安全上の問題もなく、環境
破壊の恐れもなく、しかも廃プラスチックに対し高い溶
解力を有する回収用溶剤の開発が重要な課題になってい
る。
【0009】本発明は、前述したような従来の芳香族炭
化水素、ハロゲン化炭化水素のもつ欠点を克服し、非ハ
ロゲン系溶媒からなり、環境破壊物質の生成がなく、プ
ラスチック廃棄物の溶解能力が高く、毒性や不快臭がな
く、生分解性が高いため自然界への蓄積がなく、しかも
沸点も比較的高いという安全な溶剤組成物を用いたプラ
スチック廃棄物の回収方法を提供することを目的とした
ものである。
化水素、ハロゲン化炭化水素のもつ欠点を克服し、非ハ
ロゲン系溶媒からなり、環境破壊物質の生成がなく、プ
ラスチック廃棄物の溶解能力が高く、毒性や不快臭がな
く、生分解性が高いため自然界への蓄積がなく、しかも
沸点も比較的高いという安全な溶剤組成物を用いたプラ
スチック廃棄物の回収方法を提供することを目的とした
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有する溶剤組成物を用いたプラスチック廃
棄物回収方法を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、この
回収方法に用いる溶剤組成物として、α−アルコキシイ
ソ酪酸アルキルエステル、β−アルコキシイソ酪酸アル
キルエステル、およびα−ヒドロキシイソ酪酸アルキル
エステルなどのオキシイソ酪酸エステル類がその目的に
適合することを見いだし、本発明に到達した。
ましい性質を有する溶剤組成物を用いたプラスチック廃
棄物回収方法を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、この
回収方法に用いる溶剤組成物として、α−アルコキシイ
ソ酪酸アルキルエステル、β−アルコキシイソ酪酸アル
キルエステル、およびα−ヒドロキシイソ酪酸アルキル
エステルなどのオキシイソ酪酸エステル類がその目的に
適合することを見いだし、本発明に到達した。
【0011】すなわち本発明は、下記の一般式[1]で
表されるα−アルコキシイソ酪酸アルキルエステル
表されるα−アルコキシイソ酪酸アルキルエステル
【化4】
下記の一般式[2]で表されるβ−アルコキシイソ酪酸
アルキルエステル
アルキルエステル
【化5】
および下記の一般式[3]で表されるα−ヒドロキシイ
ソ酪酸アルキルエステル
ソ酪酸アルキルエステル
【化6】
(ただし、前記各式中のR1およびR2は炭素数1〜4の
アルキル基を表す。)から選ばれた少なくとも一種のオ
キシイソ酪酸エステルを有効成分として含む溶剤組成物
に非架橋性合成樹脂廃棄物を溶解させることを特徴とす
る非架橋性合成樹脂廃棄物の回収方法に関する。
アルキル基を表す。)から選ばれた少なくとも一種のオ
キシイソ酪酸エステルを有効成分として含む溶剤組成物
に非架橋性合成樹脂廃棄物を溶解させることを特徴とす
る非架橋性合成樹脂廃棄物の回収方法に関する。
【0012】本発明の非架橋性合成樹脂廃棄物の回収方
法に用いる溶剤組成物は、オキシイソ酪酸アルキルエス
テルを含有することが重要な点である。オキシイソ酪酸
エステルとしては、α−メトキシイソ酪酸メチル、α−
メトキシイソ酪酸エチル、α−エトキシイソ酪酸メチ
ル、α−エトキシイソ酪酸エチルなどのα−アルコキシ
イソ酪酸アルキルエステル(一般式[1]に相当);β
−メトキシイソ酪酸メチル、β−メトキシイソ酪酸エチ
ル、β−エトキシイソ酪酸メチル、β−エトキシイソ酪
酸エチルなどのβ−アルコキシイソ酪酸アルキルエステ
ル(一般式[2]に相当);およびα−ヒドロキシイソ
酪酸メチル、α−ヒドロキシイソ酪酸エチルなどのα−
ヒドロキシイソ酪酸アルキルエステル(一般式[3]に
相当)が挙げられ、特にα−メトキシイソ酪酸メチル、
β−メトキシイソ酪酸メチル、β−エトキシイソ酪酸メ
チルまたはα−ヒドロキシイソ酪酸メチルが溶解力およ
び揮発性などの点から好ましい。
法に用いる溶剤組成物は、オキシイソ酪酸アルキルエス
テルを含有することが重要な点である。オキシイソ酪酸
エステルとしては、α−メトキシイソ酪酸メチル、α−
メトキシイソ酪酸エチル、α−エトキシイソ酪酸メチ
ル、α−エトキシイソ酪酸エチルなどのα−アルコキシ
イソ酪酸アルキルエステル(一般式[1]に相当);β
−メトキシイソ酪酸メチル、β−メトキシイソ酪酸エチ
ル、β−エトキシイソ酪酸メチル、β−エトキシイソ酪
酸エチルなどのβ−アルコキシイソ酪酸アルキルエステ
ル(一般式[2]に相当);およびα−ヒドロキシイソ
酪酸メチル、α−ヒドロキシイソ酪酸エチルなどのα−
ヒドロキシイソ酪酸アルキルエステル(一般式[3]に
相当)が挙げられ、特にα−メトキシイソ酪酸メチル、
β−メトキシイソ酪酸メチル、β−エトキシイソ酪酸メ
チルまたはα−ヒドロキシイソ酪酸メチルが溶解力およ
び揮発性などの点から好ましい。
【0013】これらのα−アルコキシイソ酪酸アルキル
エステル(一般式[1]に相当)、β−アルコキシイソ
酪酸アルキルエステル(一般式[2]に相当)およびα
−ヒドロキシイソ酪酸アルキルエステル(一般式[3]
に相当)は、単独で用いてもよいし、また2種以上を組
合せて用いてもよい。その混合割合は任意である。
エステル(一般式[1]に相当)、β−アルコキシイソ
酪酸アルキルエステル(一般式[2]に相当)およびα
−ヒドロキシイソ酪酸アルキルエステル(一般式[3]
に相当)は、単独で用いてもよいし、また2種以上を組
合せて用いてもよい。その混合割合は任意である。
【0014】本発明におけるα−アルコキシイソ酪酸ア
ルキルエステル、β−アルコキシイソ酪酸アルキルエス
テルおよびα−ヒドロキシイソ酪酸アルキルエステル
は、アルコール、エステル、ケトン、アミド、芳香族な
どの他の一般有機溶剤とも良く相溶し、セルロース系樹
脂などの天然樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、
酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂などのビニル樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などの合成
樹脂など広範囲の高分子化合物に対して極めて優れた溶
解性を有している。このため、これら本発明の回収方法
に用いるオキシイソ酪酸エステル類は、溶剤として単独
で使用することができるが、オキシイソ酪酸エステルに
他の有機溶媒を併用した溶剤組成物として使用すること
もできる。その割合は任意であるが、オキシイソ酪酸エ
ステルの安全性、溶解性などを効果的に発現させるため
には、オキシイソ酪酸エステルを5重量%以上、好まし
くは10重量%以上、とくに好ましくは25重量%以上
とするのがよい。
ルキルエステル、β−アルコキシイソ酪酸アルキルエス
テルおよびα−ヒドロキシイソ酪酸アルキルエステル
は、アルコール、エステル、ケトン、アミド、芳香族な
どの他の一般有機溶剤とも良く相溶し、セルロース系樹
脂などの天然樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、
酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂などのビニル樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などの合成
樹脂など広範囲の高分子化合物に対して極めて優れた溶
解性を有している。このため、これら本発明の回収方法
に用いるオキシイソ酪酸エステル類は、溶剤として単独
で使用することができるが、オキシイソ酪酸エステルに
他の有機溶媒を併用した溶剤組成物として使用すること
もできる。その割合は任意であるが、オキシイソ酪酸エ
ステルの安全性、溶解性などを効果的に発現させるため
には、オキシイソ酪酸エステルを5重量%以上、好まし
くは10重量%以上、とくに好ましくは25重量%以上
とするのがよい。
【0015】併用される有機溶剤は、特に制限されるも
のではないが、好ましいものとしては、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、ピロリドン、N−メ
チルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸
メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、β−メトキシプロピ
オン酸メチル、β−エトキシプロピオン酸エチル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トル
エン、キシレン、ヘキサン、リモネン、シクロヘキサン
などが挙げられる。これらの有機溶媒は2種類以上を組
合せて用いることもできる。
のではないが、好ましいものとしては、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、ピロリドン、N−メ
チルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸
メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、β−メトキシプロピ
オン酸メチル、β−エトキシプロピオン酸エチル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トル
エン、キシレン、ヘキサン、リモネン、シクロヘキサン
などが挙げられる。これらの有機溶媒は2種類以上を組
合せて用いることもできる。
【0016】本発明の対象樹脂としては、とくにスチレ
ン系合成樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂が
好ましい。その場合のスチレン含有率は特に限定される
ものではないが、好ましくは5%以上、特に好ましくは
10%以上である。また、スチレン系合成樹脂として
は、本質的にはスチレン系であればいずれでも良く、成
形性、圧縮強度、高い衝撃吸収性などから緩衝材として
の梱包材や車のバンパー充填材などに使用されているス
チレン改質複合発泡樹脂、ケーシング材として使用され
ているABS樹脂、AS樹脂、通常の家庭ゴミとして排
出される発泡スチロールなどが例示されるが、特にポリ
スチレン、発泡スチロールなどが好ましい。
ン系合成樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂が
好ましい。その場合のスチレン含有率は特に限定される
ものではないが、好ましくは5%以上、特に好ましくは
10%以上である。また、スチレン系合成樹脂として
は、本質的にはスチレン系であればいずれでも良く、成
形性、圧縮強度、高い衝撃吸収性などから緩衝材として
の梱包材や車のバンパー充填材などに使用されているス
チレン改質複合発泡樹脂、ケーシング材として使用され
ているABS樹脂、AS樹脂、通常の家庭ゴミとして排
出される発泡スチロールなどが例示されるが、特にポリ
スチレン、発泡スチロールなどが好ましい。
【0017】本発明の対象となる合成樹脂の形成は、フ
ィルム、シート、フォーム、成形品などいずれでも良
い。
ィルム、シート、フォーム、成形品などいずれでも良
い。
【0018】回収後の合成樹脂溶液は、そのまま樹脂溶
液として再利用することができる。また、減圧脱揮によ
り溶剤を回収した後、樹脂をペレットなどとして回収、
再利用することもできる。
液として再利用することができる。また、減圧脱揮によ
り溶剤を回収した後、樹脂をペレットなどとして回収、
再利用することもできる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるもので
はない。
するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるもので
はない。
【0020】実施例1
図1に示す有効内容積20リットルの溶解槽3のジャケ
ット4の温度を予め100℃に設定した。6kgのポリ
スチレン廃棄物を粉砕機1に供給し、次いで粉砕された
ポリスチレン廃棄物をブロアー2の空気圧によって溶解
槽3に供給し、そして撹拌しながら10kgのβ−メト
キシイソ酪酸メチルを供給すると、約10分でポリスチ
レン溶液が生成した。
ット4の温度を予め100℃に設定した。6kgのポリ
スチレン廃棄物を粉砕機1に供給し、次いで粉砕された
ポリスチレン廃棄物をブロアー2の空気圧によって溶解
槽3に供給し、そして撹拌しながら10kgのβ−メト
キシイソ酪酸メチルを供給すると、約10分でポリスチ
レン溶液が生成した。
【0021】得られたポリスチレン溶液を、濾過器11
に通し、溶液から不溶性の異物を除去後、230℃の温
度および30トールの真空度に予め設定した直径15c
m、高さ100cmの真空脱揮槽5に約3時間にわたっ
て供給した。得られたポリスチレン溶融物を脱揮槽5か
ら抜き出し、二重導管6を経てダイ7に供給してそのノ
ズルから押し出すと、透明度が極めて良好なひも状の成
形品が得られた。このひも状成形品をカッター8で切断
してペレット化したところ、ほぼ無色のバージンに近い
ポリスチレンペレットが5.8kg得られた。
に通し、溶液から不溶性の異物を除去後、230℃の温
度および30トールの真空度に予め設定した直径15c
m、高さ100cmの真空脱揮槽5に約3時間にわたっ
て供給した。得られたポリスチレン溶融物を脱揮槽5か
ら抜き出し、二重導管6を経てダイ7に供給してそのノ
ズルから押し出すと、透明度が極めて良好なひも状の成
形品が得られた。このひも状成形品をカッター8で切断
してペレット化したところ、ほぼ無色のバージンに近い
ポリスチレンペレットが5.8kg得られた。
【0022】蒸発した溶剤をコンデンサー9で凝縮液と
し、これを溶剤タンク10に送り、溶剤として再使用し
た。
し、これを溶剤タンク10に送り、溶剤として再使用し
た。
【0023】実施例2
溶剤として、α−ヒドロキシイソ酪酸メチルを用いた以
外は、実施例1と同様に行った。
外は、実施例1と同様に行った。
【0024】実施例3
溶剤として、α−メトキシイソ酪酸メチルを用いた以外
は、実施例1と同様に行った。
は、実施例1と同様に行った。
【0025】実施例4
溶剤として、β−メトキシイソ酪酸メチルとキシレンの
混合物を用いた以外は、実施例1と同様に行った。
混合物を用いた以外は、実施例1と同様に行った。
【0026】実施例5
プラスチック廃棄物として、ABS樹脂を用いた以外
は、実施例1と同様に行った。
は、実施例1と同様に行った。
【0027】実施例6
プラスチック廃棄物として、ポリエステル樹脂を用いた
以外は、実施例1と同様に行った。
以外は、実施例1と同様に行った。
【0028】実施例7
プラスチック廃棄物として、アクリル樹脂を用いた以外
は、実施例1と同様に行った。
は、実施例1と同様に行った。
【0029】比較例1
溶剤として、キシレンを用いた以外は、実施例1と同様
に行った。
に行った。
【0030】比較例2
溶剤として、キシレン、プラスチック廃棄物として、A
BS樹脂を用いた以外は、実施例1と同様に行った。
BS樹脂を用いた以外は、実施例1と同様に行った。
【0031】以上の実施例1〜5および比較例1〜2の
結果を表1および表2に示した。
結果を表1および表2に示した。
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、安定で腐敗せず、また
嵩張る汎用スチレン系合成樹脂(発泡スチロール)など
を溶剤に溶解させることにより、従来の代表的溶剤であ
るキシレンに優るとも劣らない効率で回収できる。ま
た、使用する溶剤には以下の利点がある。 (1)ハロゲン原子を含んでいないため、環境を破壊す
ることがない。 (2)毒性や不快臭がないため、作業上、安全である。 (3)生分解性が高いため、自然界への蓄積がない。 (4)沸点および引火点が比較的高く、操作性や安全性
が著しく向上する。 (5)多くの有機溶剤と自由に混和する。
嵩張る汎用スチレン系合成樹脂(発泡スチロール)など
を溶剤に溶解させることにより、従来の代表的溶剤であ
るキシレンに優るとも劣らない効率で回収できる。ま
た、使用する溶剤には以下の利点がある。 (1)ハロゲン原子を含んでいないため、環境を破壊す
ることがない。 (2)毒性や不快臭がないため、作業上、安全である。 (3)生分解性が高いため、自然界への蓄積がない。 (4)沸点および引火点が比較的高く、操作性や安全性
が著しく向上する。 (5)多くの有機溶剤と自由に混和する。
【図1】本発明に従ったスチレン系合成樹脂の回収方法
を実施するための一つの概略フローシートである。
を実施するための一つの概略フローシートである。
1 粉砕機
2 ブロアー
3 溶解槽
4 ジャケット
5 真空脱揮槽
6 二重導管
7 ダイ
8 カッター
9 コンデンサー
10 溶剤タンク
11 濾過器
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 菅間 直樹
神奈川県横浜市鶴見区大黒町10番1号
日東化学工業株式会社 中央研究所内
(72)発明者 杉田 勝
東京都中央区日本橋小舟町5番1号 長
瀬産業株式会社内
(56)参考文献 特開 平5−263065(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08J 11/00 - 11/28
B09B 3/00 - 5/00
Claims (3)
- 【請求項1】 下記の一般式[1]で表されるα−アル
コキシイソ酪酸アルキルエステル 【化1】 下記の一般式[2]で表されるβ−アルコキシイソ酪酸
アルキルエステル 【化2】 および下記の一般式[3]で表されるα−ヒドロキシイ
ソ酪酸アルキルエステル 【化3】 (ただし、前記各式中のR1およびR2は炭素数1〜4の
アルキル基を表す。)から選ばれた少なくとも一種のオ
キシイソ酪酸エステルを有効成分として含む溶剤組成物
に非架橋合成樹脂廃棄物を溶解させることを特徴とする
非架橋合成樹脂廃棄物の回収方法。 - 【請求項2】 前記溶剤組成物が、少なくとも一種のオ
キシイソ酪酸エステルに、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、ピロリドン、N−メチルピロリド
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、乳酸
メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、β−メトキシプロピ
オン酸メチル、β−エトキシプロピオン酸エチル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トル
エン、キシレン、ヘキサン、リモネンおよびシクロヘキ
サンよりなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物を
加えてなる請求項1記載の非架橋合成樹脂廃棄物の回収
方法。 - 【請求項3】 オキシイソ酪酸エステルが、α−メトキ
シイソ酪酸メチル、α−メトキシイソ酪酸エチル、α−
エトキシイソ酪酸メチル、α−エトキシイソ酪酸エチ
ル、β−メトキシイソ酪酸メチル、β−メトキシイソ酪
酸エチル、β−エトキシイソ酪酸メチル、β−エトキシ
イソ酪酸エチル、α−ヒドロキシイソ酪酸メチルまたは
α−ヒドロキシイソ酪酸エチルである請求項1または2
記載の非架橋合成樹脂廃棄物の回収方法。
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