JP3494680B2 - 摩擦電気式粉体スプレーガン - Google Patents

摩擦電気式粉体スプレーガン

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JP3494680B2
JP3494680B2 JP24839693A JP24839693A JP3494680B2 JP 3494680 B2 JP3494680 B2 JP 3494680B2 JP 24839693 A JP24839693 A JP 24839693A JP 24839693 A JP24839693 A JP 24839693A JP 3494680 B2 JP3494680 B2 JP 3494680B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B5/00Electrostatic spraying apparatus; Spraying apparatus with means for charging the spray electrically; Apparatus for spraying liquids or other fluent materials by other electric means
    • B05B5/025Discharge apparatus, e.g. electrostatic spray guns
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B05B5/047Discharge apparatus, e.g. electrostatic spray guns using tribo-charging

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  • Electrostatic Spraying Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電粉体塗装に関し、
より詳しくは改良された摩擦電気式粉体スプレーガンに
関する。
【0002】
【従来の技術】静電粉体塗装においては、乾燥塗料粒子
を粉体ホッパー中で流動化し、ホースを通してスプレー
ガンにポンプ輸送し、そのスプレーガンが粉体を塗装す
べき物体上に吹き付ける。スプレーガンは一般的に2つ
の方法のどちらかで、すなわちガンが高電圧帯電電極を
有するか、あるいはガンが摩擦により、すなわち摩擦電
気的に粉体を帯電させる手段を有することにより、粉体
を帯電させる。本発明は摩擦電気式粉体スプレーガンに
関する。
【0003】一般的に、摩擦電気式粉体スプレーガンで
は、粉体がエポキシ系であり、ガン内部には一般的にポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる表面が
備えられており、この表面に粉体粒子が何度も衝突し、
粒子が摩擦的に帯電する。粉体粒子がガンの前部からス
プレーされると、それらの粒子は、一般的に電気的に接
地され、頭上のコンベヤから吊下げられた、塗装すべき
物体に向かって静電気的に引き付けられる。これらの静
電気的に帯電した粉体粒子は、物体上に堆積すると静電
気引力によりそこに付着し、次いでオーブン中に搬送さ
れ、そこで融解し、流れて一つになり、物体上に連続的
な被覆を形成する。粉体塗装は一般的に多くの械器、庭
園用具、芝刈り機、その他の製品に見られる様な、強靱
で、耐性のある仕上げを与える。
【0004】市販の摩擦電気式粉体スプレーガンの一つ
は、米国特許第4,339,945号に記載されてい
る。このガンは、ノードソン コーポレーション、アム
ハースト、オハイオからトリボマティックガン(商標
名)として市販されている。このガンでは、コアの回り
に巻き付けられた、湾曲したPTFEチューブの束の中
で粉体が帯電する。粉体がチューブの中を通過する際
に、チューブの内壁に数回衝突し、接触する度に電荷を
拾い上げる。チューブ束の外側層は導電性材料により覆
われ、ガンの作動中、電荷をアースに放出する。帯電チ
ューブの接地により、粉体の帯電が強化され、作業員に
ショックを与える、あるいは火花を発生して火事や爆発
を引き起こす可能性がある、ガンへの静電電荷蓄積を防
止することにより、安全性を高めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】粉体に与えられる電荷
の大きさにおける重要なファクターの一つはガンを通過
する粉体の速度であり、粉体の速度が高い程、粉体の電
荷が高くなる。したがって、粉体上の電荷を増加させる
ために、粉体を高速度でガンを通して流す。しかし、粉
体の速度は粉体ガン部品の摩耗寿命に対しても有害な影
響を及ぼす。部品の摩耗は速度とも関係があり、速度が
高い程、摩耗の程度も高い。粉体はガンの帯電部分中の
帯電チューブ全体を摩滅させるので、再構築のためにガ
ン全体を定期的に製造者に返還し、全く新しいガンまた
は再構築されたガンと交換することになる。
【0006】摩擦電気式粉体スプレーガンの性能におけ
るもう一つの重要な要素は、ガンの静電気的な接地であ
る。米国特許第4,339,945号に示される先行技
術のガンの接地には、非常に時間がかかる複雑な製造工
程が関与する。帯電チューブを特殊な金型中で加熱する
ことにより、巻き込んだ形状に予備成形する。次いでチ
ューブをアルミニウムコアの回りに配置し、黒色グラフ
ァイト型の導電性コーティングを吹き付ける。次いで、
チューブ束全体を導電性材料で覆う。接地ワイヤをコア
から装置の制御盤に伸ばす。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、スリーブまた
はシリンダー内部にコアを配置し、コアの外部とシリン
ダーの内部との間に粉体流路を備えた、改良された流路
を有する摩擦電気式粉体スプレーガンを提供する。より
詳しくは、シリンダーの内部およびコアの外部は起伏し
た、または波形の表面を有しているので、ガン内部に粉
体のための輪状の波形流路が備わっている。コアの外側
およびシリンダーの内側の両方がPTFEの表面を備え
ている。コアおよびシリンダーの波形表面により、粉体
は、ガンの帯電部分を通過する間に何度も方向を変え、
PTFE帯電表面と接触し、接触する度に粉体粒子は電
荷を拾い上げる。コアの外側およびシリンダーの内側は
狭い間隔に保持されているので、粉体の流路は非常に狭
く、各粉体粒子が帯電表面に衝突する回数がさらに増加
する。
【0008】また、本発明はガンの改良された静電気接
地方法をも提供する。本発明は、米国特許第4,33
9,945号に示されている様な先行技術のガンに必要
とされる様な、時間がかかる複雑な製造工程を避け、改
良された、簡単な接地経路を提供する。本発明は、粉体
流路の始めの部分に、ただし外側に接地リングを取り付
けることにより、先行技術の設計を改良している。
【0009】本発明は、独特の「波形の」コアおよびシ
リンダーの帯電方式を外部接地リングと組合わせてい
る。リングを流路の外側に配置することにより、接地リ
ングは清浄に維持される。その上、接地リングをガンの
帯電部分への入り口に配置することにより、接地リング
は最大量の帯電が起こる所に位置し、この位置は電荷を
放電するのに理想的な場所である。
【0010】本発明のガンの帯電部分における接触表面
は、良好な摩擦電気的帯電特性を与える、PTFEの様
な電気的な絶縁材料からなる。この材料は電気的に絶縁
性であるが、接触表面から接地リングへの表面放電また
は表面伝導を利用することにより、接地は達成される。
帯電部分は分離した部品からなるので、これらの部品間
に透き間が形成される。本発明により、この透き間の表
面が表面伝導経路の一部として使用され、その透き間は
接地リングの位置の近くに配置されている。
【0011】また本発明は、波形の外側表面を有するコ
アを、波形の内側表面を有するシリンダーの中に挿入す
る、およびそのシリンダーから取り出すことができる、
改良されたコアおよびシリンダーの設計をも提供する。
この取り外し性は、内側コアの峰または隆起部の直径
を、外側シリンダーの峰または隆起部の直径以下に寸法
調節することにより達成される。この設計により、帯電
表面のどちらかが摩耗した場合に、ガン全体を再構築の
ためにメーカーに返送する必要がなく、新しいコアおよ
び/またはシリンダーを現場で容易に交換できるので、
先行技術の設計に対して重要な利点が得られる。これに
よって時間と経費が節約される。
【0012】内側コアおよび外側シリンダーはそれぞれ
容易に取り外し、交換できる様に設計された摩耗スリー
ブを含む。各摩耗スリーブは、NEMAグレードG−1
0材料の様な、電気絶縁性および寸法安定性を有する材
料からなる強化部品で形成され、PTFEの様な電気絶
縁性接触材料の接触層を有する。
【0013】さらに、内側コアならびに外側シリンダー
の上の摩耗スリーブは長さ方向で対称的であるので、摩
耗スリーブのどちらの末端を先に挿入して再組み立てし
てもよい。これによって、ガンの組み立てが容易にな
り、摩耗スリーブの一方を不注意で逆に取り付けること
による、組み立て間違いを防止することができる。
【0014】また本発明は、粉体を帯電部分を通して所
望の速度で流すことにより粉体上の電荷を制御するため
に、ガンの後部にディフューザーを備える。粉体を帯電
させるための輪状透き間を有する先行技術のガンは、帯
電部分の後部に空気ノズルを使用しているが、このノズ
ルは電極を清浄に維持する目的だけのために備えられて
いる。
【0015】これらの、および他の利点は、粉体を搬送
ガスと混合するためのディフューザー、ディフューザー
の下流にある帯電部分、および帯電部分の出口にある、
帯電した粉体を配量するためのスプレーヘッドを含む本
発明の粉体スプレーガンにより与えられる。帯電部分
は、粉体が通過する際にそれを帯電させるための手段を
含む。帯電手段は、中空の外側シリンダーの中に取り外
しできる様に配置された内側コアを含む。外側シリンダ
ーは内のり寸法を有し、内側コアは外のり寸法を有す
る。外側シリンダーと内側コアの間に輪状透き間が形成
され、粉体のための帯電経路を与える。外側シリンダー
の内のり寸法が増加する長さ方向の位置と一般的に同じ
位置で、内側コアの外のり寸法が増加する。外側シリン
ダーの内のり寸法が減少する長さ方向の位置と一般的に
同じ位置で、内側コアの外のり寸法が減少する。輪状透
き間の幅は外側シリンダーおよび内側コアの長さに沿っ
て一般的に一定である。内側コアおよび外側シリンダー
上に蓄積する摩擦電荷は、これらの表面に沿って、粉体
の経路に対して外側に位置する接地リングに流れる。粉
体は、この経路を通って流れる間に、これらの表面に繰
り返し接触することにより帯電する。
【0016】
【実施例】最初に図1および2に、本発明の摩擦電気粉
体スプレーガン10を示す。ガン10は、ガン本体11
を有し、その中を中央開口部が通っている。ガン取り付
け機構12が固定具13および14によりガン本体11
に取り付けられている。ガン10は、入り口にあるディ
フューザー部分15、中央の帯電部分16、および出口
にあるスプレーヘッド部分17を含む。
【0017】ガンのディフューザー部分15は、中央軸
方向の通路22を有するディフューザー本体21を含
む。ディフューザー本体21は、ガン本体11中の中央
開口部の入り口端部の中にはめ込まれており、ディフュ
ーザー本体と、ガン本体11中の中央開口部の入り口端
部の内側表面との間で、ディフューザー本体21の外側
表面の周囲にある溝の中に、Oリング23および24が
ある。
【0018】ガン制御モジュール(図には示していな
い)からコネクター27を通して圧縮空気がディフュー
ザー部分15に入る。コネクター27は、通路22の前
端部の中に挿入されたディフューザーノズル28に接続
されている。粉体は、米国特許第4,615,649号
に示される様なポンプから送られる空気流により、ホッ
パーからディフューザー部分15に輸送される。粉体お
よびポンプから送られる輸送空気は供給ホースを通して
ガンの中に入るが、その供給ホースは、通路22に向か
ってディフューザー本体21の中に半径方向で伸びてい
る入り口コネクター29の所でガンに接続している。粉
体がコネクター29からディフューザー部分15に入る
と、粉体はディフューザーノズル28から来るディフュ
ーザー空気と混合される。粉体入り口コネクター29を
横切って流れるディフューザー空気により、粉体入り口
で負圧が生じ、その負圧がポンプを支援し、粉体供給ホ
ースからディフューザーの中に粉体を吸引する。ディフ
ューザー中のノズル28の孔は、低圧で大量の空気流を
与える様な大きさを有する。
【0019】ディフューザー内部が低圧であるためにポ
ンプには背圧がほとんどかからないので、ポンプからの
粉体流吐出量が高くなる。ディフューザー空気の量が大
きいので、粉体は帯電部分16を通して高速度で搬送さ
れ、それによって粉体の帯電度が高くなる。粉体に与え
られる電荷の大きさは、ガンを通過する粉体の速度に直
接関係するので、ディフューザー空気の量によって本質
的に粉体の帯電が調節され、ディフューザー空気が高い
程、粉体の帯電度も高まり、ディフューザー空気が低い
程、帯電度も低い。本発明は、ガンの後部にディフュー
ザーを備え、粉体を所望の速度で帯電部分16を通過さ
せることにより、粉体の帯電を制御する。
【0020】ガン本体11に取り外しできる様に取り付
けられ、本体の前端部から伸びている外側延長チューブ
31の内側に、ガンの帯電部分16が位置している。帯
電部分16は、外側シリンダーアセンブリー33の中に
取り付けられた内側コアアセンブリー32を含む。
【0021】図2に示す様に、内側コアアセンブリー3
2は、中央のねじ山の付いた棒35を含み、その一端に
ねじ込まれた一般的に円錐形の入り口分配器36、およ
び他端にねじ込まれた一般的に円錐台形の出口分配器3
7を有する。一般的に円筒形の内側摩耗スリーブ38は
入り口分配器36および出口分配器37の間に挟まれて
いる。
【0022】外側シリンダーアセンブリー33は、延長
チューブ31の内部に取り付けられており、入り口摩耗
スリーブ41と出口摩耗スリーブ42の間に挟まれた外
側摩耗スリーブ40を含む。内側摩耗スリーブ41は、
ガン本体11内部の中央開口部の出口端部における肩部
に突き合わされている。外側摩耗スリーブ42はその外
部に肩部43を有し、延長チューブ31の出口端部はフ
ランジ44を有し、そのフランジは半径方向で内側に向
かって伸び、圧縮ガスケット45を通して肩部43と接
し、出口摩耗スリーブを所定の位置に保持している。
【0023】こうして、入り口摩耗スリーブ41は入り
口分配器36の周囲に位置し、外側摩耗スリーブ40は
内側摩耗スリーブ38の周囲に位置し、出口摩耗スリー
ブ42は出口分配器37の周囲に位置する。
【0024】内側および外側摩耗スリーブ38および4
0の間に輪状(環状)透き間46が形成される。内側摩
耗スリーブ38の外側表面および外側摩耗スリーブ40
の内側表面は波形になっているので、輪状透き間46
は、粉体が帯電部分16を通過するための蛇行した経路
を与える。特に、内側摩耗スリーブ38の外径は全体的
に、外側摩耗スリーブ40の内径が減少する縦方向の位
置と同じ位置で減少し、内側摩耗スリーブ38の外径は
全体的に、外側摩耗スリーブ40の内径が増加する縦方
向の位置と同じ位置で増加するので、スリーブ38と4
0の間の輪状透き間46により、狭い「波形の」流路が
粉体のために形成される。輪状透き間46の直径は変化
するが、輪状透き間46の幅は内側および外側摩耗スリ
ーブ38および40の長さに沿って全体的に一定であ
る。
【0025】粉体は、ディフューザー部分15からガン
の帯電部分16に入り、入り口摩耗スリーブ41および
入り口分配器36の収束する表面により、内側および外
側摩耗スリーブ38と40の間の輪状透き間46の中に
誘導される。ガン本体11の中に位置する入り口摩耗ス
リーブ41は、外側摩耗スリーブ40からディフューザ
ー本体21に向かって伸び、ガンのディフューザー部分
から出る粉体のための通路を限定する。
【0026】次いで粉体は、狭い「波形の」輪状透き間
46を通り、続いて出口分配器37および出口摩耗スリ
ーブ42の発散する表面により限定される、広がって行
く輪状透き間を通って流れ、そこから粉体はスプレーヘ
ッド部分17の中に放出される。
【0027】粉体の流路を密閉するために、ガンの様々
な部品間に複数のOリングが備えられている。入り口摩
耗スリーブ41は、ガン本体11と入り口摩耗スリーブ
の間の、帯電部分16の始まる所に備えられたOリング
48(図3)により、ガン本体11に対して密閉されて
いる。もう一つのOリング49も入り口摩耗スリーブ4
1の外周に位置する。Oリング50および51は外側摩
耗スリーブ40の外周に位置し、Oリング50は外側摩
耗スリーブ40の入り口端部に近い所に位置し(図
3)、Oリング51は、摩耗スリーブの出口端部で、外
側摩耗スリーブ40と延長チューブ31の間に位置する
(図4)。
【0028】延長チューブ31は、ガン本体11から延
長チューブ31中に形成された溝53の中に伸びている
ピン52を含むバヨネット型掛け金機構によりガン本体
11に取り外しできる様に取り付けられているので、帯
電部分16は、使用中はガン本体に固定され、ガンまた
は摩耗スリーブの一つを清掃する場合には容易に取り外
すことができる。延長チューブ31がバヨネット機構に
よりガン本体11に固定された状態では、延長チューブ
31の外側フランジ44と出口摩耗スリーブ42の肩部
43の間に位置する発泡ネオプレンガスケット45によ
り、外側摩耗スリーブ40は本体11中の中央開口部の
中に押し込まれる(図1および5)。ガスケット45は
圧縮可能で弾性があり、外側摩耗スリーブ40をガン本
体11に向かって押し付けるスプリングを形成する。ガ
スケット45により外側摩耗スリーブ40がガン本体1
1の中に押し込まれると、外側摩耗スリーブの末端にあ
るOリング50は接地リング81(後でに説明する)に
接する。
【0029】図5に詳細に示す様に、内側摩耗スリーブ
38は、内側強化部品またはスリーブ55の外径上に形
成された内側PTFE接触層54を含む。外側摩耗スリ
ーブ40も同様に、外側強化部品またはスリーブ57の
内径上に形成された外側PTFE接触層56を含む。強
化スリーブ55および57は、電気絶縁性の、寸法安定
性がある材料からなり、好ましくはNEMAグレードG
−10(エポキシ樹脂を含浸した連続ガラスフィラメン
ト織布)または類似の材料からなる。接触層54および
56は、粉体流路に沿って電気絶縁材料の層を与える
が、接地用の表面導電性をも与える。強化スリーブ55
および57は、スリーブを補強し、機械加工の際に「波
形の」PTFEスリーブがその形状を半径方向および長
さ方向の両方で保持するのを助け、長期間にわたり輪状
透き間46に沿って安定した寸法を維持する。
【0030】再び図2に関して、外側シリンダーアセン
ブリー33に対する内側コアアセンブリー32の位置
は、位置合わせリング60および間隔合わせリング61
により維持される。位置合わせリング60は、帯電部分
16の入り口で内側摩耗スリーブ38を半径方向で入り
口分配器36と整列させ、同時に内側摩耗スリーブ38
および分配器36および37を軸方向で外側摩耗スリー
ブ40および摩耗スリーブ41および42と整列させ
る。間隔合わせリング61は、帯電部分16の出口で内
側摩耗スリーブ38および出口分配器37を半径方向で
摩耗スリーブ40および出口摩耗スリーブ42と整列さ
せることのみに使用される。位置合わせリング60およ
び間隔合わせリング61はそれぞれデルリン(Delrin)の
様な表面導電性を与える電気絶縁性材料でできている。
【0031】図3に示す様に、位置合わせリング60は
入り口摩耗スリーブ41と外側摩耗スリーブ40の間、
および入り口分配器36と内側摩耗スリーブ38の間に
配置されている。外側摩耗スリーブ40に隣接して入り
口摩耗スリーブ41の内側表面の周上に、位置合わせリ
ング60のための小さな窪み63が形成されている。同
様に、入り口摩耗スリーブ41に隣接して外側摩耗スリ
ーブ40の内側表面の周上に、小さな窪み64が形成さ
れている。対応する位置合わせリング60のための窪み
65および66が、それぞれ入り口分配器36および内
側摩耗スリーブ38の外側表面に形成されている。この
様に位置合わせリング60は、図7に最も分かり易く示
す様に、窪み63、64、65および66により挟まれ
ている。
【0032】位置合わせリング60の構造を図7により
詳細に示す。位置合わせリング60は、入り口摩耗スリ
ーブ41と外側摩耗スリーブ40の間で窪み63および
64に挟まれる外側リング部分69および入り口分配器
36と内側摩耗スリーブ38の間で窪み65および66
に挟まれる内側リング部分70を含む。内側リング部分
70および外側リング部分69は、相互に90o の間隔
で配置された4個のウェブ部分71により接続されてい
る。ウェブ部分71は、粉体流路を通って伸びており、
特に図8に示す様に、粉体の衝撃融合により粉体がウェ
ブ部分に蓄積するのを防止するために、ウェブ部分は先
細りまたは流線形になっている。
【0033】外側摩耗スリーブ40中の窪み64は、外
側PTFE接触層56を完全に通過し、外側強化スリー
ブ57の中に伸びている。同様に内側摩耗スリーブ38
中の窪み66は、内側PTFE接触層54を完全に通過
し、内側強化スリーブ55の中に伸びている。強化スリ
ーブ55および57の材料は、接触層54および56の
軟質PTFE材料よりも硬く、強化スリーブ中への窪み
の深さにより、リング60の位置合わせに対する寸法的
な安定性が得られる。この様に窪み63、64、65お
よび66により、外側シリンダーアセンブリー33およ
び内側コアアセンブリー32に対して位置合わせリング
60を軸方向で正確に配置することができる。
【0034】間隔合わせリング61は、外側摩耗スリー
ブ40と出口摩耗スリーブ42の間に位置している。図
4に示す様に、窪み73は出口縁部で外側摩耗スリーブ
40の中に形成されており、対応する窪み74は出口摩
耗スリーブ42の中に形成されている。間隔合わせリン
グ61は、窪み73および74により形成される溝の中
にはめ込まれている。図9に示す様に、間隔合わせリン
グ61は、窪み73および74により形成される溝の中
にはめ込まれている外側リング部分75および外側リン
グ部分75から半径方向で内側に向かって伸びる4個の
突出したスペーサー部分76を含む。スペーサー部分7
6は、相互に90o の間隔を置いて配置されている。ス
ペーサー部分76の先端は出口分配器37の外壁に接
し、内側コアアセンブリー32に対して外側シリンダー
アセンブリー33を半径方向で位置合わせしている。図
10に示す様に、スペーサー部分76も、衝突融合によ
る粉体の蓄積を防止するために、位置合わせリング60
のウェブ部分71と同様に先細りまたは流線形の断面を
有する。
【0035】内側摩耗スリーブ38の、窪み66と反対
側の末端にも窪み78(図4)がある。この窪み78
は、間隔合わせリング61が内側コアアセンブリー中に
取り付けられないので、間隔合わせリングの位置合わせ
には必要とされない。しかし、この窪み78は、内側摩
耗スリーブ38が長さ方向で対称的になる、すなわち反
転可能になる様に設けられている。したがって、窪み7
8は、内側摩耗スリーブ38の他端の窪み66に対して
対称的に位置する。図4に示す様に、窪み78は間隔合
わせリング61に必要ではないので、出口分配器37
は、窪み78にはまり込む小さなフランジ79を備えて
いる。
【0036】従来の摩擦電気粉体スプレーガンの設計で
は、粉体の帯電を強化し、作業者にショックを与える、
あるいは火花を生じて火事や爆発を引き起こす恐れのあ
るガンへの静電荷蓄積を防止して安全性を高めるため
に、帯電部分16を接地する。しかし、本発明は改良さ
れた接地構造を使用する。接地電極は、ガン本体11の
内部の、粉体への最も高い電荷移動が起こる帯電部分1
6の入り口近くで、入り口摩耗スリーブ41および外側
摩耗スリーブ40の外周部に配置された接地リング81
の形で備えられている。接地リング81は、粉体流路か
ら離れた所に位置しているので、清浄に維持され、良好
で一定した電気的接地が達成される。Oリング49は接
地リング81と入り口摩耗スリーブ41の間に位置し、
Oリング50は接地リング81と外側摩耗スリーブ40
の間に位置する。
【0037】外側スリーブ40は入り口摩耗スリーブ4
1から離れた部品であるので、その間に透き間82が形
成される。透き間82の寸法は重要ではなく、この透き
間を形成する部品40および41は、実際には接触し
て、つまり互いに突き合わせになっていてもよい。部品
40および41が接触していても、これらの部品間には
接地リング81へ電荷が通るのに十分な透き間82が存
在する。透き間82は輪状であり、外側摩耗スリーブ4
0と入り口摩耗スリーブ41の間には外側表面が与えら
れるので、これらの表面に沿って、接地経路の一部とし
て表面伝導が起こり得る。
【0038】ガンの帯電部分16の部品の電気的接地
は、内側摩耗スリーブ38、外側摩耗スリーブ40、入
り口摩耗スリーブ41、入り口分配器36、出口分配器
37および出口摩耗スリーブ42の外表面に沿った表面
伝導により達成される。先に述べた様に、粉体流路の一
部を形成するこれらの部品の少なくとも表面は、PTF
Eの様な良好な帯電特性を有する電気絶縁材料からな
る。PTFE材料は表面放電を起こすこともでき、それ
によって接地のための導電性経路が得られる。入り口摩
耗スリーブ41、外側摩耗スリーブ40および出口摩耗
スリーブ42の表面上の電荷はこれらの表面に沿い、入
り口摩耗スリーブ41と外側摩耗スリーブ40の間に設
けられた透き間82を通して接地リング81に流れる。
入り口分配器36、内側摩耗スリーブ38および出口分
配器37の表面上の電荷はこれらの表面に沿い、位置合
わせリング60の表面を横切り、透き間82を通して接
地リング81に流れる。これらの表面上の一部の電荷
は、間隔合わせリング61を横切って外側摩耗スリーブ
40に流れてから透き間82を通過することも十分に考
えられる。リング60および61もデルリンの様な十分
な表面導電性を有する電気絶縁性材料からなるので、内
側コア部品36、37および38接地リング81へ十分
な放電電流が流れる。
【0039】電流は接地リング81から接地支柱84を
通り、ノブ85により接地支柱84上に保持された接地
ワイヤ(図には示していない)に流れ、そこからガン制
御モジュールに流れ、そこで電流計により表示され、次
いで大地に流れる。PTFEの表面導電性、接地リング
81への経路の長さ、および粉体接触表面上の電荷の電
位はすべて、適切な接地および最適な帯電性能を得るた
めにガンの設計で考慮される変数である。
【0040】ガンの帯電部分16の出口端部は、従来の
様々なスプレーヘッドを受け入れられる様に設計されて
いる。スプレーヘッド部分17は通常のスプレーヘッド
88を含み、図ではスプレーヘッドを帯電部分16の出
口に取り付けた状態を示す。スプレーヘッド88は、延
長チューブ31の出口端部のフランジ44に隣接する出
口摩耗スリーブ42に取り付けられている。Oリング8
9および90(図4)は、スプレーヘッド88と出口摩
耗スリーブ42の間で、出口摩耗スリーブの外側にある
溝の中に配置されている。
【0041】帯電部分16中の粉体に与えられる電荷の
大きさは、(1)粉体の速度、(2)流路壁を構成する
材料、(3)帯電部分を通る粉体経路の幾何学的構造つ
まり設計、(4)帯電表面の電気的接地、および(5)
粉体コーティング材料の組成により異なる。本発明のガ
ンは、上記の5つのファクターのそれぞれを考慮に入れ
て、粉体に最大限の電荷を与える様に設計されている。
【0042】粉体に与えられる電荷の大きさにおける重
要なファクターの一つは、ガンの帯電部分16を通過す
る粉体の速度であり、粉体の速度が高い程、粉体上の電
荷は高くなる。しかし、粉体の速度には粉体ガンの部品
の摩耗寿命に対する悪影響もある。部品の摩耗も速度の
関数であり、速度が高い程、摩耗も大きくなる。したが
って、十分な帯電に必要な速度よりも高い速度で粉体を
流すことは好ましくない。
【0043】本発明の好ましい実施態様では、ガンの帯
電部分16で粉体が接触し得るすべての部品、すなわち
内側摩耗スリーブ38、外側摩耗スリーブ40、入り口
摩耗スリーブ41、入り口分配器36、出口分配器3
7、および出口摩耗スリーブ42はフッ素重合体材料、
好ましくはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)か
らなる。この材料は、様々な組成を有する粉体塗料を摩
擦電気的に帯電させるのに非常に効果的であることが分
かっている。粉体は、PTFE表面に接触する度に電荷
を拾い上げる。したがって、粉体にさらされるPTFE
表面を最大限に増加することにより、粉体を帯電させる
機会も最大限に増加する。PTFEは電気絶縁性材料で
あるが、粉体に与えられた電荷を接地するための表面導
電性を有する。
【0044】内側および外側摩耗スリーブ38および4
0の独特な設計、特にそれらの「波形の」表面も、粉体
に与えられる電荷の大きさを増加するのに役立つ。内側
および外側摩耗スリーブ38および40の湾曲した表面
により、粉体は輪状透き間46を通って蛇行した経路で
流れ、それによって粉体は各スリーブの峰と谷または溝
に押し付けられる。スリーブ38および40の直径が変
化する度に、粉体はその方向を強制的に変化させられ、
スリーブのPTFE表面にさらに衝突し、粉体に電荷が
加えられる。
【0045】粉体に与えられる電荷の大きさは、輪状透
き間46の幅が比較的狭いことにより、さらに増大す
る。2つの摩耗スリーブ38および40間の輪状透き間
は小さく、0.032インチ(0.82mm)のオーダー
である。したがって、粉体が摩耗スリーブ38および4
0の表面に多数回接触する可能性は、帯電部分にあまり
接触せずに直線的に流れる場合よりも高くなる。先に述
べた様に、入り口摩耗スリーブ41、出口摩耗スリーブ
42、および内側摩耗スリーブ38と、入り口分配器3
6、出口分配器37、および外側摩耗スリーブ40の間
の輪状透き間のこの狭い幅は、位置合わせリング60お
よび間隔合わせリング61により保持されている。
【0046】ガンの帯電部分16を通る粉体速度の増加
により粉体に与えられる電荷が増加し、粉体速度の増加
により粉体ガン部品の摩耗が増加するので、摩耗した部
品を容易に交換できるのが有利である。本発明により、
2個の摩耗スリーブ38および40の交換は容易であ
る。2個の摩耗スリーブ38および40は、内側摩耗ス
リーブ38を外側摩耗スリーブ40のどちらかの末端か
ら押出す、または引き抜くことにより、内側摩耗スリー
ブを外側摩耗スリーブから離脱できる様な寸法を有す
る。この離脱性は、内側摩耗スリーブ38の峰または隆
起部の直径を、外側摩耗スリーブ40の峰または隆起部
の直径以下の寸法にすることにより、達成される。スリ
ーブ38および40のどちらかが摩耗した場合、ガン全
体を再構築するためにメーカーに返却する必要はなく、
新しいスリーブを現場で容易に交換することができ、そ
の結果、時間と経費を節約することができる。
【0047】ガン10を組み立てるには、まず内側摩耗
スリーブ38の一端にある窪み66の中に位置合わせリ
ング60を入れる。ここで、内側摩耗スリーブ38は長
さ方向で対称的であるので、位置合わせリング60を内
側摩耗スリーブのどちらの末端に配置しても、組み立て
を開始することができる。次いで、内側摩耗スリーブの
位置合わせリングと同じ側の、窪み65の中に入り口分
配器36を配置する。次にねじ山付きの棒35を、入り
口分配器36中の対応するねじ山付きの開口部の中に挿
入する。次いで出口分配器37を棒35の他端にねじ込
むことにより、内側コアアセンブリー32の組み立てが
完了する。
【0048】本体11は、ディフューザー本体21、ガ
ン取り付けアセンブリー12、接地リング81、接地支
柱84およびノブ85を所定の位置にして予め組み立て
る。入り口摩耗スリーブ41の外周上のOリング用の溝
にOリング48および49を配置し、その入り口摩耗ス
リーブをガン本体11中の中央開口部の出口端部の中に
挿入する。前に組み立てた内側コアアセンブリー32を
挿入し、入り口分配器36を入り口スリーブ41の中に
はめ込み、位置合わせリング60を入り口摩耗スリーブ
中の窪み63の中にはめ込む。次に、外側摩耗スリーブ
40の外側にある溝の中にOリング50を配置する。次
いで、位置合わせリング60が外側摩耗スリーブ40の
末端にある窪み64の中に落ち着くまで、外側摩耗スリ
ーブを本体11の中央開口部の中に挿入する。外側摩耗
スリーブ40は長さ方向で対称的であるので、組み立て
の際に外側摩耗スリーブのどちら側の末端をガン本体1
1の中に挿入してもよい。
【0049】次いで間隔合わせリング61を出口分配器
37の周囲に配置し、外側摩耗スリーブ40の外側に伸
びている末端上の、窪み73の中に配置する。出口摩耗
スリーブ42の外側にある溝の中にOリング89および
90を予め配置し、次いで出口摩耗スリーブ42を外側
摩耗スリーブ40の外側に伸びている末端に合わせ、間
隔合わせリング61を出口摩耗スリーブ42の窪み74
の中に収容する。出口摩耗スリーブ42の肩部43に対
してネオプレンガスケット45を配置し、延長チューブ
31を外側に伸びているアセンブリーの上に被せる。延
長チューブ31を回転させるとピン62が開口部を通し
て溝53の中に入るので、延長チューブを外側摩耗スリ
ーブ40の回りで本体11の中央開口部の中に押し込
み、フランジ44がネオプレンガスケット45に接し、
これを圧迫する。これによって、出口摩耗スリーブ4
2、外側摩耗スリーブ40、位置合わせリング60およ
び入り口摩耗スリーブ41が本体11の方に向かって押
し付けられるので、入り口摩耗スリーブ41がガン本体
11の肩部39に対して押し付けられる。これによっ
て、外側摩耗スリーブ40の中に位置する内側コアアセ
ンブリー32も、位置合わせリング60および間隔合わ
せリング61により軸方向で位置合わせされる。延長チ
ューブ31は、1/8回転させてピン52を溝53の末
端にある戻り止めに噛み合わせることにより、本体11
に固定される。次いで所望のスプレーヘッド88を出口
摩耗スリーブ42の末端に取り付けることができる。
【0050】摩耗スリーブ38および40の清掃または
交換の際にもガンを容易に分解することができる。摩耗
スリーブ38および40をガンから取り外すには、先ず
スプレーヘッド88を出口摩耗スリーブ42から取り外
す。次に延長チューブ31を回転させ、バヨネット機構
を外すことにより、延長チューブをガン本体11から取
り外す。その後、出口摩耗スリーブ42および出口分配
器37を除去し、内側摩耗スリーブ38を外側摩耗スリ
ーブ40から取り外すか、あるいは出口摩耗スリーブ4
2および外側摩耗スリーブ40を内側摩耗スリーブ38
から取り外すことができる。
【0051】摩耗スリーブの再組み立ておよび摩耗した
スリーブの新しい摩耗スリーブへの交換は、摩耗スリー
ブ38および40の設計によりさらに容易になってい
る。摩耗スリーブ38および40はそれぞれ対称的であ
るので、どちら側の末端を先にしてガンに組み込んでも
よい。このため、現場で摩耗スリーブ38および40の
一方を他方に対して間違って挿入することがなくなり、
不注意による摩耗スリーブの誤整列およびその結果生じ
る輪状透き間46の不正確な寸法を防止することができ
る。
【0052】粉体に与えられる電荷の大きさにおけるも
う一つの重要なファクターは、ガンの適切な接地であ
る。接地リング81は、帯電部分16の入り口近くで、
粉体流路から離れて位置する。接地リング81は、ガン
の、最大量の帯電が起こる区域に位置し、したがってこ
の位置は電荷を放出するのに好ましい位置である。接地
リング81を粉体経路の外に配置することにより、接地
リングは粉体の蓄積から清浄に維持され、良好で一定し
た電気的接地を得ることができる。
【0053】上に説明した本発明には様々な変形および
改良を加えることができる。例えば、スリーブ38およ
び40の外側表面により形成される波の寸法および幾何
学的形状を変えることができる。同様に、波の数をより
多く、あるいはより少なくすることもできる。
【0054】スリーブ38および40の外側表面は、P
TFEと同じ位長持し、粉体を摩擦電気的に帯電させる
ことができる、パーフルオロアルコキシ(PFA)や変
成エチルテトラフルオロエチレンフッ素重合体のテフゼ
ル(Tefzel商標名)の様な他の材料でできていてもよい。
【0055】内側および外側摩耗スリーブ38および4
0は、製造し易くし、製造コストを下げるために射出成
形することもできる。射出成形製法を使用してスリーブ
を製造するには、押出しまたは圧縮成形だけが可能なP
TFEの代わりに、PFA、FEPまたはテフゼルの様
な射出成形可能な材料を使用しても良い。強化スリーブ
55および57がNEMAグレードG−10(エポキシ
樹脂を含浸した連続ガラスフィラメント織布)または類
似の材料からなる場合、PFAをG−10チューブ上に
射出成形し、次いで、必要であれば、アセンブリーのP
FA部分を機械加工することにより波を仕上げることが
できる。
【0056】その上、内側接触層54を内側強化スリー
ブ55に、および外側接触層56を外側強化スリーブ5
7に接着する代わりに、これらの材料を摩擦により一つ
に固定することもできる。これを達成するためには、内
側のPTFE接触層54を加熱して膨張させ、その内側
接触層を内側強化スリーブ55の上に横滑りさせて被
せ、冷却してスリーブ55の上に収縮させる。同様に、
外側接触層56を例えば液体窒素中で過冷却して収縮さ
せ、外側強化スリーブ57の中に挿入することもでき
る。次いで、外側接触層56を室温に戻して膨張させ、
スリーブ57と圧迫適合させることができる。
【0057】粉体が流れる輪状透き間46は、ガンの中
央線からの半径に応じてその幅を変え、半径が大きい所
では輪状透き間の幅が小さくなる様にすることもでき
る。これは、粉体が帯電部分16を通過する際に粉体を
比較的一定の速度に維持するために、粉体経路の断面積
をほぼ一定にするために行なう。
【0058】ここに記載した特定の実施態様のその他の
変形および修正は、当業者には明らかであり、すべて本
発明の精神および範囲内に入る。本発明を特定の実施態
様に関して説明したが、これらは説明目的で記載したの
であり、本発明を制限するものではない。したがって、
特許は範囲および効果においてここに記載した特定の実
施態様に限定されるものではなく、本発明によりこの分
野でなされた進歩の程度に矛盾するものでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガンの側面図であり、ガン本体の一部
を取り去り、ガン本体から延長チューブ上の溝の中に伸
び、バヨネット型留め金機構を形成するピンを断面で示
す図である。
【図2】図6の線2−2に沿って見た、図1のガンの断
面図である。
【図3】図2の一部を拡大した詳細断面図である。
【図4】図2の別の部分を拡大した詳細断面図である。
【図5】図2の別の部分を拡大した詳細断面図である。
【図6】図1の線6−6に沿って見たガンの断面図であ
る。
【図7】図3の線7−7に沿って見た断面図である。
【図8】図7の線8−8に沿って見た詳細断面図であ
る。
【図9】図4の線9−9に沿って見た断面図である。
【図10】図9の線10−10に沿って見た詳細断面図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アラン ジェー. ノベ アメリカ合衆国.44001 オハイオ,ア ムハースト,マッキントッシュ レーン 575 (72)発明者 ゲラルド ダヴリュ. クラム アメリカ合衆国.44035 オハイオ,エ リリア,ジョージア アヴェニュー 409 (56)参考文献 特開 昭61−283369(JP,A) 特開 平1−148354(JP,A) 国際公開92/011949(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05B 5/043

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩擦電気式粉体スプレーガンであって、 粉体と搬送ガスとを混合する混合手段と、 該混合手段の下流側に設けられた帯電区間であって、該
    帯電区間は粉体が内部を通って流れるときに粉体を帯電
    させる帯電手段を含み、該帯電手段は中空の外側シリン
    ダーの中に位置する内側コアを含み、該外側シリンダー
    は内のり寸法を有し、該内側コアは外のり寸法を有し、
    該外側シリンダーと該内側コアとの間に粉体の摩擦帯電
    流路を構成する輪状透き間が形成されており、該内側コ
    アの外のり寸法および該外側シリンダーの内のり寸法は
    それぞれ複数回増加および減少して波形の帯電表面を構
    成しており、該外側シリンダーの内のり寸法が増加する
    長さ方向の位置とほぼ同じ位置で該内側コアの外のり寸
    法が増加しており、該外側シリンダーの内のり寸法が減
    少する長さ方向の位置とほぼ同じ位置で該内側コアの外
    のり寸法が減少しており、該内側コアおよび該外側シリ
    ンダーの帯電表面がそれぞれ電気絶縁材料からつくらて
    おり、それによって、粉体が該輪状透き間を通って流れ
    る間に、粉体が該外側シリンダー又は該内側コアと繰り
    返し接触することにより摩擦的に帯電される帯電区間
    と、 該帯電区間の出口に設けられ、帯電した粉体を吐出する
    ためのスプレーヘッドとを含む摩擦電気式粉体スプレー
    ガンにおいて、 該内側コアは、該外側シリンダーから取り外すことがで
    き、そして、該内側コアを該外側シリンダーから長さ方
    向に取り外せる様に該内側コアの最大外のり寸法は、該
    外側シリンダーの最小内のり寸法よりも小さいことを特
    徴とする摩擦電気式粉体スプレーガン。
  2. 【請求項2】 該内側コアと該外側シリンダーとうちの
    少なくとも一方は、粉体の流路の外側に配置された接地
    電極を通して電気的に接地されており、それによって粉
    体が該輪状透き間を通って流れる間に、粉体が、接地さ
    れた該外側シリンダー又は該内側コアと繰り返し接触す
    ることにより摩擦的に帯電されることを特徴とする請求
    項1に記載の摩擦電気式粉体スプレーガン。
  3. 【請求項3】 該接地電極は、該帯電区間への入り口に
    配置されていることを特徴とする請求項2に記載の摩擦
    電気式粉体スプレーガン。
  4. 【請求項4】 該接地電極は、該外側シリンダーの外側
    にある接地リングを含むことを特徴とする請求項3に記
    載の摩擦電気式粉体スプレーガン。
  5. 【請求項5】 粉体の該流路の一部を形成する部品間に
    透き間が存在し、該透き間が該接地電極の近くに位置す
    ることを特徴とする請求項3に記載の摩擦電気式粉体ス
    プレーガン。
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