JP3494298B2 - 排気システム - Google Patents

排気システム

Info

Publication number
JP3494298B2
JP3494298B2 JP2001188319A JP2001188319A JP3494298B2 JP 3494298 B2 JP3494298 B2 JP 3494298B2 JP 2001188319 A JP2001188319 A JP 2001188319A JP 2001188319 A JP2001188319 A JP 2001188319A JP 3494298 B2 JP3494298 B2 JP 3494298B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust
passage
buffer tank
vacuum pump
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001188319A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003004272A (ja
Inventor
幸廣 岩下
光男 原
恭光 池上
優喜 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2001188319A priority Critical patent/JP3494298B2/ja
Publication of JP2003004272A publication Critical patent/JP2003004272A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3494298B2 publication Critical patent/JP3494298B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ventilation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内の空気を屋外
に排出する排気システムに係り、特に真空装置を備えた
工場などに適用するのに好適な排気システムに関する。
【0002】
【従来の技術】工場などは、真空装置を有する場合が多
い。特に、半導体装置を製造する場合、多くの製造工程
において真空装置を使用する。そして、真空装置(真空
ポンプ)から排出された排気ガスは、通常、図8に示し
たように、工場内の各部屋の換気による空気とともに建
物の外(外部)に排出するようになっている。
【0003】すなわち、図8に示したように、排気シス
テム10は、工場の建物にダクトなどによって形成した
主排気流路12が設けられ、この主排気流路12の下流
側端部に排気用送風機14が設置してある。そして、主
流路12内の空気(排気ガス)26は、排気用送風機14
によって吸引され、図示しない除害装置などを介して建
物の外部に排出される。
【0004】主排気流路12には、複数の分岐流路16
(16a、16b、………)が接続される。これらの分
岐流路16の先端には、真空チャンバ18を排気する真
空ポンプ20や、作業台22の上方などに配設した作業
用ダクト24を接続してある。そして、分岐流路16
は、内部が主排気流路12を介して送風機14によって
吸引され、真空ポンプ20の吐出した排気ガス23や作
業室内の排気空気25を主排気流路12に導く。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体装置
の製造工場などにおいては、多数の真空装置が使用さ
れ、それらの真空装置に対応した真空ポンプ20が分岐
流路16を介して主排気流路12に接続される。真空ポ
ンプ20は、周知のように稼動開始時の排気量が多く、
真空チャンバ18の内部が減圧されるのに従って排気量
が減少する。そして、複数の真空ポンプ20が同時に稼
動されると、各真空ポンプ20から吐出された排気ガス
23が一度に主排気流路12に流入し、主排気流路12
の圧力が上昇する。主排気流路12の内部圧力が上昇す
ると、主排気流路12内の排気ガス26が真空ポンプ2
0を接続していない分岐流路16bを介して作業室に逆
流することになる。この逆流するガスには、真空チャン
バ18内を高温の窒素ガスによってパージしたものや、
作業室において使用した有機溶媒の蒸気などの好ましく
ないものを含む場合が多く、作業室への排気ガスの逆流
を避ける必要がある。
【0006】そこで、従来は、複数の真空ポンプ20が
同時に稼動しても、主排気流路12の内部の圧力が作業
室内の圧力より高くならないような排気能力を有する排
気用送風機14を主排気流路12に設置し、主排気流路
10内の排気ガス26が作業室に逆流しないようにして
いる。ところが、前記したように、真空ポンプ20は、
稼動開始時の排気量が多く、時間の経過とともに減少す
る。また、常に多数の真空ポンプ20が同時に稼動を開
始するわけではない。従って、図8に示したような従来
の排気システム10にあっては、大きな排気能力を必要
とする時間は比較的短時間である。このため、従来の排
気システム10においては、通常の排気量に比較して非
常に大きな排気能力を有する排気用送風機14を設置す
る必要があり、設備費が高価になるとともに、大きな送
風機14を駆動するために多くの電力エネルギーを必要
とし、運転コストも高くなる。
【0007】一方、排気システム10の運転コストを低
減するために、主排気流路12の内部に圧力センサを設
置し、真空ポンプ20が稼動して主排気流路12内の圧
力が上昇すると、排気用送風機14の回転数を上げて排
気量を増大させ、主排気流路12内の圧力が低下すると
送風機14の回転数を減少させるような排気システムも
ある。しかし、この場合においても、大きな排気能力を
有する排気用送風機14を設置する必要がある。また、
主排気流路12内に圧力センサを設置したり、圧力セン
サの検出値に応じて排気用送風機14の回転数(排気能
力)を制御するためのインバータや制御装置などを必要
とし、設備費用が高くなる。
【0008】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、設備費用の低減を図ることを目
的としている。また、本発明は、省エネルギーを図るこ
とを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る排気システムは、屋内の空気を外部
に排出する送風機を設けた主排気流路と、この主排気流
路に接続されて真空ポンプが吐出した排気ガスを前記主
排気流路に導く分岐流路と、この分岐流路に設けられて
前記真空ポンプの吐出した排気ガスが流入するバッファ
タンクと、このバッファタンクの流出口と前記主排気流
路との間に設けられ、前記真空ポンプの稼動開始時にお
ける前記バッファタンクからの排気ガスの流出量を、真
空ポンプからのバッファタンクへの流入量より少なくす
る流量制限部と、を有することを特徴としている。
【0010】このようになっている本発明は、真空ポン
プが吐出した排気ガスをバッファタンクに流入させると
ともに、流量制限部を介してバッファタンク内の排気ガ
スを主排気流路に徐々に放出する。このため、複数の真
空ポンプが同時に稼動を開始させたとしても、主排気流
路に流入する真空ポンプからの排気ガスの量を少なくす
ることができる。従って、従来と同じ台数の真空ポンプ
が設置してあったとしても、排気用送風機の排気能力を
小さくすることができ、主排気流路の断面積も小さくす
ることが可能で、設備費用を削減できるとともに、送風
機の駆動エネルギーが削減できて運転費用を低減するこ
とができる。しかも、主排気流路の圧力によって排気用
送風機の回転数を変化させる必要がないため、圧力セン
サや制御装置を必要としない。もちろん、主排気流路内
の圧力によって排気用送風機の排気能力を変える場合で
あっても、送風機の最大排気能力を小さくすることがで
き、設備費用を削減することができる。
【0011】本発明においては、101325Paを1
気圧(標準大気圧)として説明する。通常の真空ポンプ
は、外部の圧力が1.3気圧程度以内であれば、正常に
稼動させることができる。従って、バッファタンクの大
きさは、バッファタンクから流量制限部を介して主排気
流路に流出させる排気ガスの量、経済的な効率(費用効
率)を考慮するとともに、真空ポンプの排気能力に影響
を与えないような値に設定される。
【0012】流量制限部は、分岐流路の一部であって、
真空ポンプの吐出した排気ガスをバッファタンクに流入
させる流入路より小さな流路断面積を有し、バッファタ
ンク内の排気ガスを主排気流路に導く流出路によって構
成することができる。このように、分岐流路自体を流量
制限部とすることにより、構造の簡素化が図れるととも
に、保守が容易となる。
【0013】流量制限部は、バッファタンクと主排気流
路との間の分岐流路に設けたオリフィスによって構成し
てもよい。このようにオリフィスによって流量制限部を
形成すると、従来の分岐流路をそのまま使用することが
でき、既存の排気システムへの適用を容易に行なうこと
ができる。
【0014】分岐流路とバッファタンクとの周囲に、主
排気流路に連通した第2流路を形成してもよい。このよ
うないわゆる二重配管構造にすると、分岐流路とバッフ
ァタンクとから、これらの外側に設けた第2流路に万が
一漏れ出た排気ガスを、作業室などに拡散させることな
く主排気流路に確実に導くことができる。また、二重配
管構造にすると、第2流路の内側のバッファタンクと分
岐流路とからなる内側流路を高温の排気ガスが流れる場
合に、第2流路に存在する気体が断熱材として作用する
ため、作業室などの温度上昇を避けることができ、作業
室などに設置した機器への影響を避けることができ、空
調設備などの稼働率を下げることができる。
【0015】そして、第2流路には、真空ポンプの吐出
口近くに吸引口を設けるとよい。このように、真空ポン
プの吐出口の近くに吸引口を設けると、真空ポンプから
万が一漏れ出るオイルミストを吸引口から第2流路内に
吸引することができ、オイルミストが作業室内などに拡
散して部品や製品などを汚染するのを防止することがで
きる。また、吸引開口を設けることにより、第2流路内
の気体の流れが良好となり、分岐流路とバッファタンク
とが第2流路を流れる気体によって冷却され、分岐流
路、バッファタンクに収容できる排気ガスの量を増大
し、排気ガスの処理能力が向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係る排気システムの好ま
しい実施の形態を、添付図面に従って詳細に説明する。
なお、従来技術において説明した部分と対応する部分に
ついては、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0017】図1は、本発明に係る第1実施形態の説明
図である。図1において、排気システム30は、主排気
流路12に複数の分岐流路32(32a、32b、……
…)が接続してある。これらの主排気流路12、分岐流
路32は、内部を流れる排気ガスによって亜鉛メッキ鋼
やアルミニウム、銅などの金属材料やポリ塩化ビニルな
どのプラスチック材料を適宜に選択して形成してある。
そして、作業用ダクト24に接続した分岐流路32b
は、作業台22において生じた有機溶媒の蒸気などを含
む排気空気34を主排気流路12に導くようになってお
り、ほぼ一様な流路断面積を有するように形成してあ
る。
【0018】真空ポンプ20が接続される分岐流路32
aは、中間部にバッファタンク36が設けてあり、この
バッファタンク36の流入口38と真空ポンプ20とを
接続する流入路40と、バッファタンク36の流出口4
2と主排気流路12とを接続する流出路44とに分かれ
ている。流入路40は、真空ポンプ20の吐出した排気
ガス46をバッファタンク36に流入させる。また、流
出路44は、バッファタンク36内の排気ガス46を主
排気流路12に導く。そして、流出路44は、流路断面
積が流入路40より小さくなった流量制限部を形成して
いる。このため、真空ポンプ20の吐出した排気ガス4
6は、バッファタンク36に流入するよりバッファタン
ク36から流出するのに大きな流動抵抗を受け、バッフ
ァタンク36から徐々に主排気流路12に流入する。す
なわち、真空ポンプ20の稼動開始時には、バッファタ
ンク36から主排気流路12に流出する排気ガスの量
が、真空ポンプ20からバッファタンク36に流入する
排気ガス46の量より少なくなるようにしてある。
【0019】このようになっている第1実施形態の排気
システム30は、真空ポンプ20を起動して真空チャン
バ18内の排気を開始すると、真空ポンプ20の吐出し
た排気ガス46が流入路40を介してバッファタンク3
6に流入する。バッファタンク36に流入した排気ガス
46は、流出口38に接続した流出路44を介して主排
気流路12に導かれる。主排気流路12に流入した排気
ガス46は、分岐流路32bから主排気流路12に導か
れた排気空気34などとともに、全体排気ガス48とな
って排気用送風機14に吸引され、図示しない除害装置
などによって除害処理がされたのち、大気中に放出され
る。
【0020】ところで、実施形態の流出路44は、流路
断面積が流入路40の流路断面積より小さくしてある。
従って、真空ポンプ20の吐出した排気ガス46は、バ
ッファタンク36に一時的に貯溜され、流出路44を介
して徐々に主排気流路12に放出される。このため、多
数の真空ポンプが同時に稼動を開始したとしても、真空
ポンプ20の稼動開始時に、各真空ポンプ20から主排
気流路12に流入する排気ガス46の量を大幅に低減す
ることができる。よって、実施形態の排気システム30
は、排気用送風機14の排気能力を従来より小さくした
としても、主排気流路12内の圧力が上昇し、主排気流
路12内の全体排気ガス48が例えば分岐流路32bな
どを介して作業室などに逆流することがなく、設備費を
削減することができるとともに、送風機14の駆動エネ
ルギーを少なくできて運転コストを低減することができ
る。
【0021】第1実施形態の排気システム30は、バッ
ファタンク36と主排気流路12とを接続した流出路4
4の流路断面積が、バッファタンク36の流入口38と
真空ポンプ20とを接続した流入路40の流路断面積よ
り小さく設定してある。すなわち、排気ガス46のバッ
ファタンク36からの流出抵抗が、バッファタンク36
への流入抵抗より大きくしてある。このため、真空ポン
プ20の稼動開始時には、真空ポンプ20から流入路4
0を介してバッファタンク20に流入する排気ガス46
の量より、流出路44を介してバッファタンク36から
主排気流路12に流出する排気ガス46の量が少なくな
り、バッファタンク36および流入路40の圧力が上昇
する。このため、バッファタンク36の容積と流出路4
4の流路断面積とは、真空ポンプ20の排気性能に影響
を与えないような値に設定してある。
【0022】通常の真空ポンプの場合、外部の圧力が
1.3気圧程度であれば、性能に影響を与えることなく
排気が可能である。従って、バッファタンク36の容積
と流出路44の流路断面積とは、通常の真空ポンプ20
を使用する場合、バッファタンク36内の圧力が1.3
気圧を超えないように設定する。
【0023】そして、バッファタンク36の容積を大き
くすればするほど、真空ポンプ20の性能に影響を与え
ることなく、流出路44の断面積を小さくして、バッフ
ァタンク36から流出する排気ガス46の流動抵抗を大
きくすることができ、排気用送風機14の排気能力をよ
り小さくできる。しかし、バッファタンク36の大きさ
は、経済効率の観点から最適な大きさに選択することが
望ましい。
【0024】図2は、第2実施形態の説明図である。こ
の実施形態の排気システム50は、バッファタンク36
の流出口42と主排気流路12とを接続した流出路44
の流路断面積が、バッファタンク36の流入口38と真
空ポンプ20とを接続した流入路40の流路断面積と同
じにしてある。そして、流出路44の主排気流路12へ
の接続部に、流出制限部となるオリフィス52が設けて
あって、バッファタンク36から流出する排気ガス46
の流動抵抗が大きくなるようにしてある。他の構成は、
第1実施形態と同様である。
【0025】このように構成した第2実施形態の排気シ
ステム50は、バッファタンク36から流出路44に流
出した排気ガス46が、流路断面積の小さなオリフィス
52を通過して主排気流路12に流入する。このため、
バッファタンク36に流入した排気ガス46は、オリフ
ィス52を介して徐々に主排気流路12に導かれ、第1
実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0026】なお、前記実施の形態においては、オリフ
ィス52を流出路44の主排気流路12との接続部の近
くに配設した場合について説明したが、オリフィス52
の設置位置は、流出路44の任意の位置であってよい。
【0027】図3は、第3実施形態の説明図である。こ
の第3実施形態に係る排気システム60は、真空ポンプ
20の吐出した排気ガス46を主排気流路12に導く排
気系統が二重構造となっている。すなわち、分岐流路3
2aを形成している流入路40および流出路44、並び
にバッファタンク36の周囲に、間隙を隔てて外壁部6
2が設けてあり、流入路40、流出路44およびバッフ
ァタンク36の周囲に第2流路64が形成してある。こ
の外壁部62は、分岐流路32aやバッファタンク36
と同じ材質の部材を用い、分岐流路32a、バッファタ
ンク36と同様に形成してよい。そして、第2流路64
は、主排気流路12に連通する流出開口66を有すると
ともに、真空ポンプ20の吐出口の近くに吸引開口68
が形成してある。
【0028】このようになっている第3実施形態は、分
岐流路32aやバッファタンク36から万が一排出ガス
46が漏れても、作業室などに拡散させることなく主排
気流路12に導くことができる。
【0029】本発明においては、真空ポンプ20から吐
出された排気ガス46をバッファタンク36に流入さ
せ、流入側より大きな流動抵抗を有する流出路44を介
して、バッファタンク36内の排気ガス46を徐々に主
排気流路12に流入させるようにしている。このため、
バッファタンク36と分岐流路32aの内部の圧力が周
囲の圧力より上昇する。バッファタンク36および分岐
流路32aは気密構造とするが、周囲に排気ガス46が
漏れ出るおそれがある。そこで、第3実施形態において
は、分岐流路32a、バッファタンク36の周囲に、主
排気流路12に連通した第2流路64を形成し、分岐流
路32a、バッファタンク36から万が一排気ガス46
が漏れ出ても、第2流路64によって主排気流路12に
導くようにしている。このため、分岐流路32a、バッ
ファタンク36の気密構造に万が一不備があっても、こ
れらから漏れ出た排気ガス46が作業室などに拡散する
おそれがない。
【0030】また、第3実施形態においては、真空ポン
プ20からの排気ガス46を主排気流路12に導く排気
系統を、第2流路64を設けた二重構造としたことによ
り、例えば真空チャンバ18内を高温の窒素ガスなどに
よって置換する場合のように、真空ポンプ20が高温の
排気ガス46を吐出したとしても、第2流路64に存在
する気体が断熱材の作用をするため、高温排気ガスによ
る作業室などへの熱的影響を防止することができる。し
かも、第3実施形態に係る排気システム60は、真空ポ
ンプ20の吐出口の近くに、第2流路64の吸引開口6
8を設けたことにより、真空ポンプ20からのオイルミ
ストが万が一漏れても、作業室の内部などに拡散させる
ことなく主排気流路12に排出することができる。ま
た、吸引開口68を設けたことにより、第2流路64内
の気体の流れが良好となり、分岐流路32aとバッファ
タンク36とが第2流路64を流れる気体によって冷却
され、分岐流路32a、バッファタンク36に収容でき
る排気ガス46の量を増大し、排気ガス46の処理能力
が向上する。
【0031】なお、上記において説明した実施形態は、
本発明の一態様であって、これに限定されるものでな
く、例えばバッファタンク36から流出する排気ガス4
6の流動抵抗を大きくするために、流出路44にダンパ
を設けたり、流出路44の距離を大きくしたり曲げたり
してもよい。また、主排気流路12内の圧力を検出して
排気用送風機14の回転数を制御するような排気システ
ムにも適用できることはもちろんである。
【0032】
【実施例】図4ないし図7は、容積35リットル(L)の
真空チャンバに排気能力5.0L/sの真空ポンプを接
続するとともに、真空ポンプの排気経路に容積50Lの
バッファタンクを設けた場合の、真空ポンプによる排気
シミュレーションの一例を示したものである。
【0033】図4は、真空ポンプが稼動(排気)を開始し
てからの時間に対する真空チャンバ内の残留ガス量(標
準大気圧下換算)、標準大気圧に換算した真空ポンプの
排気量、バッファタンク内ガス量(標準大気圧下換
算)、バッファタンク内圧力(標準大気圧は10132
5Paに相当する。)、バッファタンクからの排気量
(標準大気圧下換算)を計算により求めた結果の一部を
示す図である。
【0034】この図4における排気時間は、真空ポンプ
を稼動して排気を開始してからの経過時間である。ま
た、チャンバ内残留ガス量は、真空チャンバに残留して
いるガス(空気)の量をリットル(L)単位(標準大気圧下
換算)で示したものである。そして、チャンバ内残留ガ
ス量は、排気開示時に35Lであったものが、排気を開
始してから0.5秒後に3.25×10Lに減少し、排
気を開始してから5秒後には1.99×10Lに減少
し、さらに排気を開始してから20秒後には8.51L
に減少していることを示している。
【0035】図4に示した排気体積は、真空ポンプが吐
出する排気ガスの1秒当りの量を、1気圧の量に換算し
てリットルで示している。そして、1気圧での排気体積
の排気時間に対する変化を図5に示した。これらの図か
らわかるように、真空ポンプの排気量は、排気開始時
(稼動開始時)におけるを5.00L/秒をピークとし、
排気時間の経過とともに急速に減少する。そして、この
1気圧での排気体積は、図5に示したように、排気開始
から2000秒が経過すると、1.00×10-4(1.0
0E−04)L/秒を下回ってくる。
【0036】バッファタンク内ガス量は、容積50Lの
バッファタンク内のガス量を標準大気圧(標準大気圧1
気圧は101325Paに相当する。)に換算してリッ
トルで示している。そして、真空ポンプによる排気時間
に対するバッファタンク内の圧力の変化を図6に示し
た。これらの図から、このシミュレーションにおいて
は、真空ポンプによる排気を開始してから7秒後に、バ
ッファタンク内の圧力が1.2419気圧とピークに達
し、このときのバッファタンク内のガス量は1気圧換算
で62.096Lとなる。その後、バッファタンク内の
圧力は、漸減して1.3気圧を超えることはなく、真空
ポンプの排気能力に影響を与えることがない。
【0037】図4に示したバッファタンクからの排気量
は、図1に示したバッファタンク36から流出路44を
介して主排気流路12に流入する排気ガス46の量に相
当し、1気圧に換算して1秒当り何リットルがバッファ
タンクから流出するかを示している。そして、図7に排
気時間と、1気圧に換算したバッファタンクからの排気
量(流出量)との関係を示した。これらの図から、真空ポ
ンプにより排気を開始してから7秒後に、バッファタン
クからの排気量が最大となり、1気圧に換算した排気量
が1.2096L/秒である。真空ポンプによる排気開
始から最初の1秒間の排気量4.7Lと比較すると、約
1/4となる。従って、主排気流路12に設置する排気
用送風機14の排気能力を大幅に小さくすることができ
ることがわかる。
【0038】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、真空ポンプが吐出した排気ガスをバッファタンクに
流入させ、流量制限部を介してバッファタンク内の排気
ガスを主排気流路に徐々に流入させる。このため、複数
の真空ポンプが同時に稼動を開始させたとしても、主排
気流路に流入する真空ポンプからの排気ガスの量を少な
くすることができ、従来と同じ台数の真空ポンプが設置
してあったとしても、排気用送風機の排気能力を小さく
することができ、主排気流路の断面積も小さくすること
が可能で、設備費用を削減できるとともに、送風機を駆
動するエネルギーを節減でき、運転費用を低減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る排気システムの説
明図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る排気システムの説
明図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係る排気システムの説
明図である。
【図4】本発明の効果をシミュレーションにより求めた
結果を示す図である。
【図5】シミュレーションにより求めた排気時間と、真
空ポンプの排気量を標準大気圧に換算した値との関係を
示す図である。
【図6】シミュレーションにより求めた排気時間とバッ
ファタンク内圧力との関係を示す図であって、1は標準
大気圧である。
【図7】シミュレーションにより求めた排気時間と、標
準大気圧に換算したときのバッファタンクからの排気量
との関係を示す図である。
【図8】従来の排気システムの説明図である。
【符号の説明】
12………主排気流路、14………排気用送風機、20
………真空ポンプ、24………作業用ダクト、30、5
0、60………排気システム、32a、32b………分
岐流路、34………排気空気、36………バッファタン
ク、40………流入路、44、52………流量制限部
(流出路、オリフィス)、46………排気ガス、48……
…全体排気ガス、64………第2流路、66………流出
開口、68………吸引開口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 優喜 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−152217(JP,A) 特開 平8−186066(JP,A) 特開2000−24447(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 7/04 - 7/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋内の空気を外部に排出する送風機を設
    けた主排気流路と、 この主排気流路に接続されて真空ポンプが吐出した排気
    ガスを前記主排気流路に導く分岐流路と、 この分岐流路に設けられて前記真空ポンプの吐出した排
    気ガスが流入するバッファタンクと、 このバッファタンクの流出口と前記主排気流路との間に
    設けられ、前記真空ポンプの稼動開始時における前記バ
    ッファタンクからの排気ガスの流出量を、真空ポンプか
    らのバッファタンクへの流入量より少なくする流量制限
    部と、 を有することを特徴とする排気システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の排気システムにおい
    て、 前記分岐流路は、前記バッファタンクの流出口と前記主
    排気流路とを接続する流出路と、前記バッファタンクの
    流入口と前記真空ポンプの吐出口とを接続する流入路と
    からなり、 前記流量制限部は、前記流入路より流路断面積が小さい
    流出路である、 ことを特徴とする排気システム。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の排気システムにおい
    て、前記流量制限部は、前記バッファタンクと前記主排
    気流路との間の前記分岐流路に設けたオリフィスである
    ことを特徴とする排気システム。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の排
    気システムにおいて、前記分岐流路と前記バッファタン
    クとの周囲に形成され、前記主排気流路に連通した第2
    流路を有することを特徴とする排気システム。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の排気システムにおい
    て、前記第2流路は、前記真空ポンプの吐出口の近くに
    設けた吸引開口を有していることを特徴とする排気シス
    テム。
JP2001188319A 2001-06-21 2001-06-21 排気システム Expired - Fee Related JP3494298B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001188319A JP3494298B2 (ja) 2001-06-21 2001-06-21 排気システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001188319A JP3494298B2 (ja) 2001-06-21 2001-06-21 排気システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003004272A JP2003004272A (ja) 2003-01-08
JP3494298B2 true JP3494298B2 (ja) 2004-02-09

Family

ID=19027444

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001188319A Expired - Fee Related JP3494298B2 (ja) 2001-06-21 2001-06-21 排気システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3494298B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2849255B2 (ja) * 1991-11-29 1999-01-20 東洋エンジニアリング株式会社 高性能半導体製造用の排気システムおよびその制御方法
JP3201701B2 (ja) * 1994-12-28 2001-08-27 敏夫 淡路 半導体素子製造工程の微粒子粉塵処理方法及びその装置
JP2000024447A (ja) * 1998-07-09 2000-01-25 Sony Corp 排ガス処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003004272A (ja) 2003-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8313312B2 (en) Screw compressor
EP1979619B1 (en) Vacuum pump unit
EP1806503B1 (en) Booster-type gas compressor
KR20050071354A (ko) 공정 진공 챔버로부터 가스를 배기하는 방법 및 진공 배기장치
JP5438279B2 (ja) 多段真空ポンプ及びその運転方法
EP3447297B1 (en) Dry vacuum pump apparatus
JP2011106697A (ja) 空調室内機
KR100985894B1 (ko) 수직 통로 내 공기의 급기 및 배기를 통한 고층건물수직통로에서의 연돌 효과 저감방법 및 장치
KR100701710B1 (ko) 반도체 제조 장치의 환기 시스템
KR100884115B1 (ko) 진공하에서 물체를 가공하기 위한 다중 챔버 장치, 상기 장치를 진공화하기 위한 방법 및 상기 방법을 위한 진공화 시스템
JP3494298B2 (ja) 排気システム
RU98103470A (ru) Способ и устройство для быстрого сброса давления в установке, в частности, в генераторе с водородным охлаждением
JP3930297B2 (ja) ターボ分子ポンプ
JPH10103018A (ja) 背圧蒸気タービンのグランド軸封装置
JPH0313493B2 (ja)
CN111846187B (zh) 一种海上核电平台集中进排风系统
JP4721671B2 (ja) 排気システム及び排気方法
CN2105580U (zh) 高温轴流风机
JP2008039345A (ja) 空調装置
KR101940546B1 (ko) 볼텍스 튜브를 이용한 공기조화장치
CN213237687U (zh) 一种集成有冰箱功能的中央烟道系统
JP4139133B2 (ja) エンジン装置
JP2002089262A (ja) エンジン装置
KR200362528Y1 (ko) 제연장치
JP3098907B2 (ja) 蒸気式真空排気装置のガス排出装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081121

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091121

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091121

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101121

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101121

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131121

Year of fee payment: 10

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees