JP4139133B2 - エンジン装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン室とポンプ室とを隔離する構造のエンジン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2に示されるように、建設機械(油圧ショベル)は、下部走行体1上に設けられた上部旋回体2の、前部にキャブ3および作業装置4が搭載され、後部にカウンタウエイト5と共にエンジン装置6が搭載されている。
【0003】
図3は、図2のIII-III線断面を示し、エンジン室11およびその周辺の配置構造において、通常、エンジン室11内に収容されたエンジン12に対し、作業装置4の油圧アクチュエータを駆動する油圧回路の動力源となる油圧ポンプ13と、エンジン冷却用の冷却水および油圧回路の作動油などを冷却するための冷却装置(すなわちラジエータおよびオイルクーラ)14とが配置され、また、近年、機械の低騒音化が進む中、その配慮の1つとして、エンジン室11の周りにエンクロージャと呼ばれる隔壁体15を設け、騒音発生源であるエンジン12をこの隔壁体15により囲うことで、エンジン12から発生する騒音を閉じ込め、機械の騒音を低減させる構造となっている。
【0004】
この構造を採用した場合、エンジン12の騒音をシャットアウトできる上に、油圧ポンプ13を収容したポンプ室16と、エンジン室11とを仕切ることができるため、万一、ポンプ室16内で油漏れなどが発生しても、その油が、エンジン室11内に収容されたマフラ17などの高温部にかかる事態を避けることができる。
【0005】
しかし、一方、エンジン12という発熱体が囲いの中に納められているため、エンジン室11内の温度上昇が著しくなる。
【0006】
このため、エンジン12に付属される部品の耐候性の向上が要求され、コストがかかる問題と、エンジン室上部カバー20とともにポンプ室16上で開閉可能のエンジン室周辺カバー18も熱くなり、このエンジン室周辺カバー18の一部を作業者が開けて作業する際などに不都合が生ずる。
【0007】
これを回避するため、エンジン室11の換気が必須となってくるので、図3に示されるように、マフラ17から排気される排気ガス流の勢いを利用したエジェクタ19を搭載している。
【0008】
このエジェクタ19は、マフラ17から引出されたマフラ煙突部19aと、エンジン室上部カバー20の上方に突出された排気パイプ19bとが、隙間19cを介して同心状に嵌合されたもので、マフラ煙突部19aから排気パイプ19b内に噴出されたマフラ排気ガス流の周囲に発生する負圧を利用して、エンジン室11内の空気を吸引して換気する換気システムであり、このようなエンジン室換気を考慮した設計が必要となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、エンジン騒音が外部に漏れることを防止するために、エンジン室11の換気が充分行なわれなかった場合は、エンジン12という発熱体が囲いの中に納められているため、エンジン室11内の温度上昇が著しくなり、エンジン室11内に配置されたコンポーネントの耐久性に悪影響を及ぼしたり、あるいは、エンジン室上部カバー20とともにエンジン室周辺カバー18も熱くなり、このエンジン室周辺カバー18の一部を作業者が開けて作業する際などに不都合が生ずる。
【0010】
また、エンジン室11内の空気は、エジェクタ19の換気効果によって強制的に外部へ排出されるが、エンジン騒音が外部に漏れることを防止するためにエンジン室11内への空気の吹込み側の開口総面積は狭くしてあり、エンジン室カバー類および隔壁類の僅かな隙間からエンジン室11内にポンプ室内空気が吹込まれるに過ぎないので、エンジン室11内が負圧ぎみになる。
【0011】
この現象により、ポンプ室16内において何かの要因で油漏れが発生した場合に、エンジン室11・ポンプ室16間の隔壁体15の僅かな隙間からエンジン室11に向けて油分を含んだ空気が流れ、マフラ17などの高温部にこの油分が接触するおそれがある。
【0012】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、低騒音化構造のエンジン室における十分な換気を確保して、換気不足の場合に生ずる問題を解消するとともに、エンジン室がポンプ室での油漏れの影響を受けないようにしたエンジン装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、エンジンを収容するエンジン室と、エンジン室を囲む隔壁体と、エンジン室の一側に隔壁体を介して配置されエンジンにより駆動される油圧ポンプを収容したポンプ室と、ポンプ室に設けられエンジンにより駆動されるコンプレッサと、コンプレッサから隔壁体を通してエンジン室内まで配設されコンプレッサからエンジン室内に圧縮空気を加圧供給することでエンジン室圧をポンプ室圧以上に昇圧させる給気配管と、コンプレッサから給気配管を経てエンジン室内に圧縮空気を供給することで昇圧されたエンジン室圧をポンプ室圧以上に保てる範囲でエンジン室内の空気を強制的に排出する空気排出手段とを具備したエンジン装置であり、ポンプ室のコンプレッサから給気配管により、一般的にエンジン室内雰囲気より低温のポンプ室内空気をエンジン室内に強制的に吹込むことで、低騒音化構造のエンジン室においても十分な換気が可能となり、エンジン室内の温度を下げ、換気不足の場合に生ずるエンジン室内の温度上昇に伴なう問題を解消するとともに、ポンプ室内のコンプレッサから給気配管を経てエンジン室内に供給された圧縮空気によりエンジン室圧をポンプ室圧より高圧に保つことで、ポンプ室で油漏れが 生じても、エンジン室がその油分を含む空気をポンプ室から吸込むおそれを防止し、特に、エンジン室では、コンプレッサからの圧縮空気の供給と、空気排出手段による空気の強制的な排出とが同時になされるので、より十分な換気が可能となり、また、空気排出手段は、コンプレッサから供給された圧縮空気により昇圧されたエンジン室圧をポンプ室圧以上に保てる範囲でエンジン室内の空気を排出するので、ポンプ室で油漏れが生じても、エンジン室がその油分を含む空気をポンプ室から吸込むおそれを防止する。
【0014】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載のエンジン装置において、給気配管の先端に設けられエンジン室内の最も冷却を要する最冷却対象物に対して圧縮空気を吹付ける空気噴出口を具備したものであり、給気配管の先端に設けられた空気噴出口からエンジン室内の最冷却対象物に対して圧縮空気を吹付けることで、特に高温に弱い最冷却対象物を効率良く冷却する。
【0015】
請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載のエンジン装置において、給気配管に対し設けられコンプレッサにより加圧された圧縮空気を冷却する熱交換器を具備したものであり、熱交換器により、コンプレッサによる加圧時に温度上昇した圧縮空気を冷却することで、加圧状態でも低温の圧縮空気をエンジン室に供給し、高い冷却効果を得るようにする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1に示された一実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1に示されるように、エンジン21を収容するエンジン室22は、遮音性を有する隔壁体(エンクロージャ)23により囲まれている。
【0018】
中央のエンジン室22に対し、一側の隔壁体23aを介して、エンジン21により駆動される油圧ポンプ24を収容したポンプ室25が配置されている。このポンプ室25の上部に設けられたエンジン室周辺カバー26は、その一部が作業者により開閉可能に設けられている。
【0019】
また、中央のエンジン室22に対し、他側の隔壁体23bを介して、冷却装置27を収容した冷却装置室28が配置されている。なお、隔壁体23a,23bは、エンジン室22の周囲を囲む一連の隔壁体23の一部である。
【0020】
冷却装置27は、エンジン21を冷却する冷却媒体である冷却水をさらに冷却するためのラジエータ、油圧ポンプ24から供給された油圧回路の作動油を冷却するためのオイルクーラなどの熱交換器が一体化され、これらの熱交換器よりエンジン室22側に冷却ファン29を有するものである。
【0021】
この冷却ファン29の駆動手段30は、油圧式モータでも良いが、油圧駆動の場合は、油漏れなどが発生した際にエンジン室22内に悪影響が及ぶおそれもあるので、電動式モータで駆動することが望ましい。
【0022】
エンジン室22には、エンジン21とともに、このエンジン21の稼働状態を制御するための最冷却対象物としてのエンジンコントローラ31が設置されている。エンジン21の上部には、エンジン21から発生する排気音を消音処理するマフラ32が配置されている。
【0023】
さらに、エンジン室22の上部には、マフラ32から排気された排気ガス流の勢いを利用してエンジン室内空気を強制的に排出するエンジン室換気用の空気排出手段33が搭載されている。
【0024】
この空気排出手段33は、マフラ32から引出された小径円筒形のマフラ煙突部34と、エンジン室上部カバー40の上方に突出された大径円筒形の排気パイプ35とを、隙間36を介して同心状に嵌合したエジェクタである。
【0025】
この空気排出手段33は、エンジン21からマフラ32を経てマフラ煙突部34より排気パイプ35内に噴出されたマフラ排気ガス流の周囲には、大気より低圧の負圧が発生するので、この負圧発生現象を利用して、エンジン室22内の空気を、隙間36から負圧発生部に吸引するエジェクタ機能を有し、エンジン室22内の空気を強制的に吸出し、換気することができる。
【0026】
また、前記冷却装置室28にて前記隔壁体23bとは反対側の蔽い板には、外部空気を吹込むための吹込口37が設けられ、冷却ファン29の斜め上方には、冷却ファン29から送風された冷却風を外部へ排出するための排風口38が設けられている。
【0027】
エンジン室22と冷却装置室28との間の隔壁体23bは、その中央部より上側にてエンジン室22側に折曲された斜面板部39を有し、この斜面板部39により冷却ファン29から排風口38への空気流れが円滑になるように形成されている。
【0028】
また、ポンプ室25には、エンジン21により駆動されて圧縮空気を作り出すためのコンプレッサ41が設けられている。このコンプレッサ41は、既に設置されている油圧ポンプ24の回転軸を利用して駆動するため、およびエンジン室22以外の空気をエンジン室22内に送込むために、ポンプ室25内に設置することが望ましい。
【0029】
このコンプレッサ41の圧縮空気吐出口から隔壁体23aを通してエンジン室22内まで給気配管42が配設され、コンプレッサ41は、その空気吸込口(図示せず)よりポンプ室25内の空気を吸込んで圧縮し、その圧縮空気を給気配管42にてエンジン室22内に加圧供給する。
【0030】
コンプレッサ41からの配管先である給気配管42の先端には空気噴出口43が開口され、この空気噴出口43は、エンジン室22内でも最も冷却を要する最冷却対象物に対して、エンジン室22内の雰囲気より低温の圧縮空気を直接吹付けることができるように、その位置および向きが設置されている。
【0031】
図1に示された例では、給気配管42の空気噴出口43を、高温に弱く最も冷却を要するエンジンコントローラ31に対し、風向きを合わせるとともに、所定の離間距離を置いて配置している。
【0032】
コンプレッサ41からの給気配管42に対して、コンプレッサ41から吐出された圧縮空気の圧力変動を平滑化する蓄圧タンク44と、コンプレッサ41による加圧時に温度上昇した圧縮空気を冷却するための熱交換器45とが設けられている。これらの蓄圧タンク44および熱交換器45は、必要に応じて設置し、場合によっては設置しなくても良い。
【0033】
このように、ポンプ室25に設置されたコンプレッサ41からエンジン室22内に圧縮空気を給気配管42を介して送込むので、ポンプ室25内のポンプ室圧は低下し、エンジン室22内のエンジン室圧は上昇することになる。
【0034】
ここで、空気排出手段33による空気排出量は、コンプレッサ41から給気配管42を経てエンジン室22内に圧縮空気を供給することで昇圧されたエンジン室圧をポンプ室圧以上に保てる範囲でエンジン室22内の空気を強制的に排出するように規制されている。
【0035】
言い換えると、前記空気排出手段33は、エンジン室22内の空気を外部へ強制的に排出するので、エンジン室圧を低下させるように働くが、この空気排出手段33による空気排出量は、コンプレッサ41からエンジン室22内に強制的に吹込まれた圧縮空気量より少ないため、エンジン室22内が大気圧よりも低い負圧になることはない。
【0036】
さらに、機体の一側部および他側部には、作業者の足場となるステップ47が設けられているので、作業者は、このステップ47上で、エンジン室周辺カバー26などを開けて、ポンプ室25内などのメンテナンス作業をする。
【0037】
次に、図1に示された実施の形態の作用効果を説明する。
【0038】
冷却装置27の冷却ファン29が回転すると、この冷却ファン29により吹込口37から吹込まれた外部空気により冷却装置27のラジエータおよびオイルクーラなどにおける熱交換が促進され、エンジン冷却水および油圧回路の作動油などが冷却される。高温のエンジン冷却水および作動油と熱交換して温度上昇した空気は、上部の排風口38から外部へ排出される。
【0039】
この冷却装置27による冷却と並行して、エンジン21によりポンプ室25の油圧ポンプ24を駆動するとともに、この油圧ポンプ24を介してコンプレッサ41を駆動し、コンプレッサ41からエンジン室22にわたって配設された給気配管42により、エンジン室22内の雰囲気より低温の圧縮空気をエンジン室22内に強制的に吹込む。
【0040】
このとき、給気配管42の空気噴出口43からエンジンコントローラ31に向けてエンジン室22内の雰囲気より低温の圧縮空気を吹付け、このエンジンコントローラ31を直接冷却するとともに、このエンジンコントローラ31を経た冷却空気をエンジン室22の全体に拡散させる。
【0041】
同時に、空気排出手段33によりエンジン室22内の空気を外部へ強制的に排出するので、低騒音化構造の隔壁体23を有するエンジン室22においても十分な換気が可能となり、この換気によりエンジン室22内の温度を下げ、換気不足の場合に生ずるエンジン室22内の温度上昇に伴なう問題を解消できる。
【0042】
すなわち、エンジン室22では、コンプレッサ41からの圧縮空気の供給と、空気排出手段33による空気の強制的な排出とが同時になされるので、いずれか一方のみがなされる場合より十分な換気が可能となり、エンジンコントローラ31と共に、エンジン21およびマフラ32などを効果的に冷却できる。
【0043】
このとき、空気排出手段33とコンプレッサ41との給排量バランスは、空気排出手段33によりエンジン室22から強制的に排出される空気量よりも、ポンプ室25内のコンプレッサ41から給気配管42によりエンジン室22内に強制的に吹込まれる空気量が多くなるように制御することで、エンジン室22内のエンジン室圧がポンプ室25内のポンプ室圧よりもやや高圧になるように昇圧制御する。
【0044】
これにより、万一、ポンプ室25で油圧ポンプ24などから油漏れが発生しても、隔壁体23aなどの隙間を経て、相対的に高圧のエンジン室22が低圧のポンプ室25から油分を含む空気を吸込むことはあり得ず、高温のマフラ32などに油分が付着するおそれもなくなる。
【0045】
その上、強制給気手段としてのコンプレッサ41により、エンジン室22の隔壁体23の底部などに大気を直接吸込むための開口穴を穿設する必要がないので、隔壁体23による騒音低減効果を維持できる。
【0046】
また、蓄圧タンク44により、コンプレッサ41から吐出された圧縮空気の圧力変動を平滑化でき、エンジン室22内に安定した空気流量を供給できる。
【0047】
さらに、熱交換器45により、コンプレッサ41による加圧時に温度上昇した圧縮空気を冷却するため、加圧状態でも低温の圧縮空気をエンジン室22に供給でき、高い冷却効果を得ることができる。
【0048】
次に、図1に示す構造を採用することにより、以下の効果が得られる。
【0049】
ポンプ室25内のコンプレッサ41からエンジン室22内の雰囲気より低温の圧縮空気をエンジン室22内に供給して、エンジン室22内の換気性能を上げることにより、エンジン室22内の雰囲気温度を下げることができるので、エンジン室内機器の信頼性の向上を図ることができる。
【0050】
その際、エンジン室22内に挿入された給気配管42の先端の空気噴出口43から噴出された低温の圧縮空気を、エンジン室22内の最も冷却を要する最冷却対象物としてのエンジン室内機器、例えばエンジンコントローラ31に対して冷却風として直接吹付けることで、高温に弱いエンジン室内機器でも効率良く冷却でき、一層の信頼性向上を図ることができる。
【0051】
コンプレッサ41からの圧縮空気をエンジン室22に供給することにより、エンジン室22内に、より低温のポンプ室内空気を積極的に取入れるので、エンジン室上部カバー40およびポンプ室25上のエンジン室周辺カバー26の温度上昇も抑制でき、このエンジン室周辺カバー26の一部を開けて作業する作業者にとって作業しやすい。
【0052】
コンプレッサ41からの圧縮空気をエンジン室22に供給することにより、エンジン室22内を昇圧するので、空気排出手段33のエジェクタ機能を高めることができ、すなわち、換気性能を上げることができる。
【0053】
コンプレッサ41からの圧縮空気によりエンジン室22内を昇圧することで、ポンプ室25内で油圧ポンプ24などから油漏れが発生した際の、エンジン室22内への油の侵入を防止できる。
【0054】
このように、冷却装置27の冷却ファン29とは別に設置されたコンプレッサ41により、ポンプ室内空気を高温のエンジン室22内に強制的に吹込んでエンジン室内機器を冷却し、この冷却により温まった空気は、空気排出手段33により外部へ強制的に排出するので、隔壁体23による低騒音化構造のエンジン室22においても十分な換気量を確保でき、エンジン室22内の温度を効率良く下げることができ、換気不足の場合に生ずるエンジン室22内の温度上昇に伴なうエンジン室内機器の信頼性低下を防止でき、エンジンコントローラ31などの信頼性の向上を図ることができる。
【0055】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ポンプ室のコンプレッサから給気配管により、一般的にエンジン室内雰囲気より低温のポンプ室内空気をエンジン室内に強制的に吹込むことで、低騒音化構造のエンジン室においても十分な換気が可能となり、エンジン室内の温度を下げ、換気不足の場合に生ずるエンジン室内の温度上昇に伴なう問題を解消できるとともに、ポンプ室内のコンプレッサから給気配管を経てエンジン室内に供給された圧縮空気によりエンジン室圧をポンプ室圧より高圧に保つことで、ポンプ室で油漏れが生じても、エンジン室がその油分を含む空気をポンプ室から吸込むおそれを防止でき、特に、エンジン室では、コンプレッサからの圧縮空気の供給と、空気排出手段による空気の強制的な排出とが同時になされるので、より十分な換気が可能となり、また、空気排出手段は、コンプレッサから供給された圧縮空気により昇圧されたエンジン室圧をポンプ室圧以上に保てる範囲でエンジン室内の空気を排出するので、ポンプ室で油漏れが生じても、エンジン室がその油分を含む空気をポンプ室から吸込むおそれを防止できる。
【0056】
請求項2記載の発明によれば、給気配管の先端に設けられた空気噴出口からエンジン室内の最冷却対象物に対して圧縮空気を吹付けることで、特に高温に弱い最冷却対象物を効率良く冷却できる。
【0057】
請求項3記載の発明によれば、熱交換器により、コンプレッサによる加圧時に温度上昇した圧縮空気を冷却するため、加圧状態でも低温の圧縮空気をエンジン室に供給でき、高い冷却効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るエンジン装置の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】 油圧ショベルの正面図である。
【図3】 図2のIII-III線断面を示す従来のエンジン装置の断面図である。
【符号の説明】
21 エンジン
22 エンジン室
23,23a 隔壁体
24 油圧ポンプ
25 ポンプ室
31 最冷却対象物としてのエンジンコントローラ
33 空気排出手段
41 コンプレッサ
42 給気配管
43 空気噴出口
45 熱交換器
Claims (3)
- エンジンを収容するエンジン室と、
エンジン室を囲む隔壁体と、
エンジン室の一側に隔壁体を介して配置されエンジンにより駆動される油圧ポンプを収容したポンプ室と、
ポンプ室に設けられエンジンにより駆動されるコンプレッサと、
コンプレッサから隔壁体を通してエンジン室内まで配設されコンプレッサからエンジン室内に圧縮空気を加圧供給することでエンジン室圧をポンプ室圧以上に昇圧させる給気配管と、
コンプレッサから給気配管を経てエンジン室内に圧縮空気を供給することで昇圧されたエンジン室圧をポンプ室圧以上に保てる範囲でエンジン室内の空気を強制的に排出する空気排出手段と
を具備したことを特徴とするエンジン装置。 - 給気配管の先端に設けられエンジン室内の最も冷却を要する最冷却対象物に対して圧縮空気を吹付ける空気噴出口
を具備したことを特徴とする請求項1記載のエンジン装置。 - 給気配管に対し設けられコンプレッサにより加圧された圧縮空気を冷却する熱交換器
を具備したことを特徴とする請求項1または2記載のエンジン装置。
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