JP3494284B2 - 4ストロークサイクル内燃機関の吸気ポート構造 - Google Patents
4ストロークサイクル内燃機関の吸気ポート構造Info
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Description
の内の1個の吸気弁が休止(本明細書では弁リフトが微
小で吸気が僅かになされるものも休止とする)する4ス
トロークサイクル内燃機関において、全運転域に亘り燃
焼が円滑に行なわれ、排気ガス中の大気汚染物質排出が
可及的に抑制されるとともに、高出力と高効率が得られ
る吸気ポートに関するものである。
て、熱効率を向上させて燃焼を低減する一手法として、
低負荷運転または低速運転のように、吸入空気量が少な
い低吸入空気運転域にて、シリンダー内の燃焼室に向う
吸気に、シリンダー中心線を軸とする水平方向の旋回流
(スワール)を発生させ、燃焼状態の改善を図ってい
た。
来では、1対の吸気弁をそれぞれ備えた1対の分岐吸気
ポートの内、常に吸気弁が開閉動作する側の吸気弁常時
動作側分岐ポートを著しく弯曲させることにより、吸気
弁休止時の低吸入空気運転域での燃焼室内の吸気流れに
指向性を強化させるものがあった。
吸気弁常時動作側分岐ポートと吸気弁休止側分岐ポート
とを仕切る隔壁に連通孔を設けることにより、吸気弁休
止時の低吸入空気運転域において、吸気弁休止側分岐ポ
ートを流れる吸気を前記連通孔を介して側方から吸気弁
常時動作側分岐ポートに流入させて、旋回流を強化させ
るもの(実公昭59−33852号公報、特開平6−2
72561号公報参照)があった。
と低燃費化を図るために、常時動作側分岐ポートの弯曲
の度合いを強化し、または、常時動作側分岐ポートの横
断面積を絞ると、旋回流は強化されるものの、両吸気弁
を共に開閉動作させた高吸入空気運転域での吸気の吸入
抵抗が増加して、吸入流量係数が低下してしまい、高吸
入空気運転状態の最高出力が低下し、かつ燃費が悪化し
てしまう不具合があった。
ることを課題としている。
項1記載の発明は、1本の共通吸気ポートがその下流端
にて、隔壁を介し1対の分岐吸気ポートに分岐され、該
1対の分岐吸気ポートをそれぞれ別個に開閉する1対の
吸気弁が設けられ、低吸入空気運転域にて、前記1対の
吸気弁の内の一方の吸気弁が開閉するとともに他方の吸
気弁が休止し、高吸入空気運転域にて、前記1対の吸気
弁が共に開閉する4ストロークサイクル内燃機関におい
て、前記1対の分岐吸気ポートを仕切る隔壁の巾中央部
に、該隔壁の上流端縁から下流に向って切欠きが形成さ
れ、前記隔壁における切欠き下流端面は、常時開閉する
一方の吸気弁開口に接近する方向へ傾斜したことを特徴
とするものである。
岐吸気ポートを仕切る隔壁の巾中央部に、該隔壁の上流
端縁から下流に向って切欠きが形成されたため、両吸気
弁が共に開閉動作する高吸入空気運転域では、この切欠
きにより吸気流が大きく乱されることもなければ、また
両分岐吸気ポートの横断面積が低下することもなく、こ
の結果、最高出力の増大と、燃費の向上が可能となる。
そして、一方の吸気弁を休止する低吸入空気運転域で
は、吸気弁休止側分岐ポートに流入した吸気は、その上
流側の共通吸気ポートに逆流することなく、前記切欠き
を介して常時動作側分岐ポートに流入して、該常時動作
側分岐ポート内の吸気と合流するため、該常時動作側分
岐ポートから燃焼室へ流入する吸気の旋回流が強化さ
れ、低負荷運転または低速運転状態の低吸入空気運転状
態における吸気中の混合気濃度が均一化されて、NOx
および未燃ガスの発生が抑制されるとともに、希薄燃焼
性の向上でもって、燃費の改善が可能となる。
されるために、隔壁の表面積が減少して、燃料の壁面付
着量が低下し、その結果、内燃機関の始動性が向上し、
また、排気ガス性状が改善される。
は、常時開閉する一方の吸気弁開口に接近する方向へ傾
斜したため、低吸入空気運転状態では、前記切欠き部内
を流れて該切欠きの下流端に当る吸気流は常時動作側分
岐ポートに滑らかに流れ、吸入流量係数の低下を伴なわ
ずに旋回流がさらに強化され、前述した効果がさらに一
段と向上する。
することにより、低吸入空気運転状態において、吸気弁
常時動作側分岐吸気ポートを流れる吸気流の流速を増大
させて、旋回流をより強化することができ、NOxや未
燃焼ガスの発生を一層抑制することができるとともに、
燃費を一段と改善することができる。
構成することにより、低吸入空気運転状態において、吸
気弁休止側分岐吸気ポートを流れて前記切欠きの溝部内
に流入した吸気流を、吸気弁常時動作側分岐吸気ポート
の吸気口の近くに導くことができるので、旋回流を一段
と強化することができ、NOx発生の抑制と希薄燃焼性
の向上をさらに図ることができる。
ることにより、低吸入空気運転状態において、吸気弁休
止側分岐吸気ポートから前記切欠きの溝部を介して吸気
弁常時動作側分岐吸気ポートに円滑に吸気流を流すこと
ができ、請求項3記載の効果を一段と上げることができ
る。
することにより、請求項2記載の発明で奏せられる効果
をさらに向上させることができる。
れた本出願の請求項1,2,5記載の発明の一実施形態
について説明する。
トロークサイクル内燃機関1が搭載され、該4気筒火花
点火式4ストロークサイクル内燃機関1におけるシリン
ダーブロック2のシリンダー3にピストン4が摺動可能
に嵌合され、シリンダーブロック2の上端に結合される
シリンダヘッド5とシリンダー3との間に燃焼室6が画
成され、該シリンダヘッド5に燃焼室6に臨んで点火栓
7が取付けられ、ピストン4はコネクティングロッド9
を介して図示されないクランクシャフトに連結されてい
る。
吸気ポート10が形成され、該共通吸気ポート10は、その
下流端に隔壁11を介して左右1対の吸気弁常時動作側分
岐吸気ポート12と吸気弁休止側分岐吸気ポート14とに分
岐され、燃焼室6に臨む吸気弁常時動作側分岐吸気ポー
ト12および吸気弁休止側分岐吸気ポート14の吸気弁常時
動作側開口13および吸気弁休止側開口15には、この吸気
弁常時動作側開口13および吸気弁休止側開口15を開閉す
る常時動作側吸気弁16および休止側吸気弁17が、ガイド
筒18に摺動可能に嵌装され、該常時動作側吸気弁16,休
止側吸気弁17の頂端に設けられたリテーナ19とガイド筒
18の頂端とにバルブスプリング30が介装されており、バ
ルブスプリング30のバネ力で常時動作側吸気弁16および
休止側吸気弁17は常に閉じられるようになっている。
ポート10の反対側に位置して1本の共通排気ポート20が
形成され、該共通排気ポート20は、その上流端に隔壁21
を介して左右1対の排気ポート22と排気ポート24とに分
岐され、燃焼室6に臨む排気ポート22および排気ポート
24の排気開口23, 25には、この排気開口23, 25を開閉
する排気弁26,27がガイド筒28に摺動可能に嵌装され、
該排気弁26,27の頂端に設けられたリテーナ29とガイド
筒28の頂端とにバルブスプリング30が介装されており、
該バルブスプリング30のバネ力で排気弁26,27は常に閉
じられるようになっている。
ャフトと平行に向ってシリンダヘッド5にカムシャフト
31が、図示されない動弁伝動機構を介しクランクシャフ
ト(図示されず)の半分の回転速度で回転可能に枢支さ
れるとともに、該カムシャフト31と平行にロッカシャフ
ト32が配設され、該ロッカシャフト32に常時動作側ロッ
カアーム33,休止側ロッカアーム34がそれぞれ摺動可能
に嵌合され、両常時動作側ロッカアーム33,休止側ロッ
カアーム34には切換機構35が介装されている。
ト32と平行に指向して常時動作側ロッカアーム33にシリ
ンダー室36が形成されるとともに、その同一軸線上に位
置して休止側ロッカアーム34に段付シリンダー室37が形
成され、該シリンダー室36および段付シリンダー室37に
それぞれピストン38および段付ピストン39が摺動可能に
嵌合され、段付シリンダー室37の段部37aと段付ピスト
ン39の頭部39aとに戻しスプリング40が介装され、シリ
ンダー室36は、常時動作側ロッカアーム33のバルブタイ
ミング切換油路41、ロッカシャフト32のバルブタイミン
グ切換油路42および図示されない油圧切換弁を介して油
圧源に連通されており、該油圧源からの圧油がシリンダ
ー室36に供給されない状態では、ピストン38はシリンダ
ー室36内に退入して、ピストン38と段付ピストン39との
衝接端面は常時動作側ロッカアーム33,休止側ロッカア
ーム34間に位置し、常時動作側ロッカアーム33と休止側
ロッカアーム34との連結が断たれ、油圧源からの圧油が
シリンダー室36に供給された状態では、ピストン38は段
付シリンダー室37内に突出して、常時動作側ロッカアー
ム33と休止側ロッカアーム34とが一体に結合されるよう
になっている。
高い常時動作側カム山43とカム山の著しく低い休止側カ
ム山44とが形成されており、これら常時動作側カム山43
および休止側カム山44は、常時動作側ロッカアーム33お
よび休止側ロッカアーム34の各スリッパーに接触し、常
時動作側ロッカアーム33と休止側ロッカアーム34との連
結が断たれた状態では、常時動作側カム山43および休止
側カム山44によって、常時動作側吸気弁16および休止側
吸気弁17は図6に図示されるような特性のリフト量で開
閉されるようになっている。
弁26,27の頂端にそれぞれ接するロッカアーム45,46は
ロッカシャフト47に摺動自在に嵌合され、該ロッカアー
ム45,46の各スリッパーに接触する1対のカム山48,48
は相互に同一形状に形成され、前記ロッカアーム45,46
には、吸気系の切換機構35は設けられておらず、排気弁
26,27は同一のカムリフト特性で開閉されるようになっ
ている。
共通吸気ポート10に連通する吸気マニホルド49が取付け
られており、共通吸気ポート10と吸気マニホルド49との
連結部分頂部には、上方へ凹部10a,49aが形成され、
吸気マニホルド49の凹部49aに燃料噴射弁8が嵌装され
ており、燃料噴射弁8から燃料が、共通排気ポート20を
介して吸気弁常時動作側分岐吸気ポート12および吸気弁
休止側分岐吸気ポート14に噴射されるようになってい
る。
側分岐吸気ポート12と吸気弁休止側分岐吸気ポート14と
の立体的形状を詳細に説明するために、図2に図示する
ように、共通吸気ポート10,吸気弁常時動作側分岐吸気
ポート12および吸気弁休止側分岐吸気ポート14の中心線
を通る左右巾方向に水平な分割弯曲面50と、共通排気ポ
ート20,排気ポート22および排気ポート24の中心線を通
る左右巾方向に水平な分割弯曲面51と、吸気弁常時動作
側開口13および吸気弁休止側開口15の点火栓7寄りの半
径部分を通る分割平面52と、排気開口23および排気開口
25の点火栓7寄りの半径部分を通る分割平面53とを、滑
らかな接続弯曲面54,55,56とで接続し、これら分割弯
曲面50,51,分割平面52,53および接続弯曲面54,55,
56でもってシリンダヘッド5を上下に分割すると、シリ
ンダーヘッド上半部5aとシリンダーへド下半部5bの
分割部分形状は、図8ないし図11に図示されるように
なっている。
bを図1にてVII方向から見た斜視図で、共通吸気ポ
ート10は吸気弁常時動作側開口13および吸気弁休止側開
口15に接近するにつれて先細(図1では先細の度合いが
弱いがさらにその先細度合いを強くしてもよい)となっ
て吸気弁常時動作側分岐吸気ポート12,吸気弁休止側分
岐吸気ポート14の上流側に滑らかに連なっている。そし
て、吸気弁常時動作側分岐吸気ポート12と吸気弁休止側
分岐吸気ポート14とを左右に仕切る隔壁11の上下巾中央
部には、隔壁11の上流端縁11aから吸気弁常時動作側開
口13および吸気弁休止側開口15に向って側面視(図1参
照)でU字状の切欠き57が形成され、該切欠き57の上側
面57aは吸気弁休止側分岐吸気ポート14から吸気弁常時
動作側開口13に向って吸気弁常時動作側開口13に接近す
るように下方へ傾斜し、該切欠き57の下側面57bは、図
1にてVIII方向およびIX方向から見た図8および
図9に図示されるように、切欠き57の上側面57aと同様
に、吸気弁休止側分岐吸気ポート14から吸気弁常時動作
側開口13に向って吸気弁常時動作側開口13に接近するよ
うに下方へ傾斜し、切欠き57の下流端面57cは、図1に
てX方向およびXI方向から見た図10および図11と
図4とに図示されるように、吸気弁休止側分岐吸気ポー
ト14の上流側から吸気弁常時動作側分岐吸気ポート12の
下流側に向って吸気弁常時動作側開口13に接近するよう
に下流方向へ傾斜しており、吸気弁休止側分岐吸気ポー
ト14内を流れた吸気は、これら切欠き57の上側面57a,
下側面57bでもって吸気流に沿って時計方向へ捩られる
とともに、切欠き57の下流端57cでもって吸気弁常時動
作側開口13へ導かれるようになっている。
の横断面積が、吸気弁休止側分岐吸気ポート14の横断面
積に比べて狭くなるように、吸気弁常時動作側分岐吸気
ポート12は吸気弁休止側分岐吸気ポート14に比べて細く
形成され、しかも、吸気弁常時動作側分岐吸気ポート12
の左右巾が、吸気弁休止側分岐吸気ポート14の左右巾よ
りも狭くなるように、吸気弁常時動作側分岐吸気ポート
12および吸気弁休止側分岐吸気ポート14は形成されてい
る。
記したように構成されているので、火花点火式4ストロ
ークサイクル内燃機関1が運転を始め、ピストン4が下
降して常時動作側吸気弁16および休止側吸気弁17が開く
吸気行程では、吸気マニホルド49から共通吸気ポート10
に吸気が流入し、吸気弁常時動作側分岐吸気ポート12お
よび吸気弁休止側分岐吸気ポート14に分かれて流れ、吸
気弁常時動作側開口13および吸気弁休止側開口15より燃
焼室6内に吸入され、同時に燃料噴射弁8より共通吸気
ポート10内に燃料が噴射されるが、低速運転または低負
荷運転のように、吸入空量が少ない低吸入空気運転域で
は、図5に図示されるように、バルブタイミング切換油
路42,41を介してシリンダー室36内への圧油供給が断た
れて、ピストン38がシリンダー室36内に退入し、常時動
作側ロッカアーム33および休止側ロッカアーム34はそれ
ぞれ、常時動作側カム山43および休止側カム山44によっ
てリフト量に大きな差が生ずるように上下に揺動する。
このため、休止側吸気弁17は左程開かないため、共通吸
気ポート10内に吸入された吸気の大部分は常時動作側吸
気弁16より燃焼室6内に流入し、休止側吸気弁17から
は、吸気弁休止側分岐吸気ポート14内に燃料が滞留しな
い程に僅かな吸気が吸気弁休止側開口15を介して燃焼室
6内に流入する。
した低吸入空気運転域では、吸気の大部分は吸気弁常時
動作側分岐吸気ポート12より吸気弁常時動作側開口13を
介して燃焼室6内に流入するとともに、吸気弁休止側分
岐吸気ポート14内に流入した吸気の大部分は、逆流を起
さずに、隔壁11に設けられた切欠き57を介して吸気弁常
時動作側分岐吸気ポート12内に流入し、かつ図3に図示
されるように、吸気弁休止側開口15側から吸気弁休止側
分岐吸気ポート14側に向って流れるため、反時計方向へ
強い旋回流(スワール)が発生する。
ト12を介して燃焼室6内に吸入された大部分の吸気中の
燃料は均一に分散されて、排気ガス性状の悪化が阻止さ
れ、特にNOxの生成が抑制される。
して燃焼室6内に吸入される少量の吸気は、低濃度の燃
料を含んだ状態であってもスワールにより燃料が均一に
分散されて点火栓7に向うため、低吸入空気運転域、す
なわち希薄燃焼時の着火性は高い水準を維持することが
できる。
が形成されるため、隔壁11の表面に付着する燃料の付着
量が減少し、始動性や排気ガス性状が向上する。
面57bとが、図7に図示の如く共通吸気ポート10の上流
側から吸気弁常時動作側分岐吸気ポート12,吸気弁休止
側分岐吸気ポート14に向って見えるように、吸気弁常時
動作側開口13の方へ右下がりに傾いているため、切欠き
57を流れる吸気は時計方向へ捩れて流れ、その結果、前
記旋回流による吸気の拌撹作用がより促進される。
弁休止側分岐吸気ポート14側から吸気弁常時動作側分岐
吸気ポート12側に向って吸気弁常時動作側開口13に接近
するように傾いているため、切欠き57を流れた吸気の大
部分は吸気弁常時動作側開口13に導かれ、前記旋回流が
強化されるとともに、吸気抵抗が低下する。
の横断面積が吸気弁休止側分岐吸気ポート14の横断面積
に比べて狭く吸気弁常時動作側分岐吸気ポート12が形成
されているため、低吸入空気運転域において、吸気弁常
時動作側分岐吸気ポート12を通過する吸気は、吸気弁休
止側分岐吸気ポート14を通過する吸気よりも著しく加速
されて、旋回流が一層強くなる。
12の左右巾が、吸気弁休止側分岐吸気ポート14の左右巾
よりも狭くなるように吸気弁常時動作側分岐吸気ポート
12が形成されているため、吸気弁常時動作側分岐吸気ポ
ート12を通過した吸気の旋回流がさらに一段と強化され
る。
に、吸気量が多い高吸入空気運転域では、図5におい
て、バルブタイミング切換油路42,41を介してシリンダ
ー室36内へ圧油が供給され、ピストン38が突出して段付
シリンダー室37に嵌合し、休止側ロッカアーム34は常時
動作側ロッカアーム33と共に一体に上下に揺動し、常時
動作側吸気弁16のみならず休止側吸気弁17も大きなリフ
ト特性LIAで開閉し、共通吸気ポート10内に流入した吸
気は、吸気弁常時動作側分岐吸気ポート12と吸気弁休止
側分岐吸気ポート14とに同じような流動状態で流れ、燃
焼室6内に大量の吸気が円滑に流入しうる。
き57によって吸気が大きく乱されることもなければ、両
吸気弁常時動作側分岐吸気ポート12および吸気弁休止側
分岐吸気ポート14の横断面積が増大して吸気流動抵抗が
低下するため、最高出力が増大するとともに、燃費が向
上する。
項1、3、4記載の本発明の他の実施形態について説明
する。
ないし図11に図示の実施形態と共通する同一部分、部品
については、図1ないし図11に図示の実施形態と同一符
号が符されている。
に、吸気弁休止側分岐吸気ポート14の上流部から吸気弁
常時動作側分岐ポート12に向って傾斜した溝58が形成さ
れている。
欠き57の下側面57bに前記したように溝58が形成されて
いるため、吸気弁休止側分岐吸気ポート14の底面に沿っ
て流れる吸気は、溝58を介して吸気弁常時動作側分岐吸
気ポート12の下流側底面に段差なしに滑らかに導かれ、
吸気弁休止側開口13より燃焼室6に一層円滑に流れ、そ
の結果、低吸入空気運転域での旋回流(スワール)が一
段と強化され、NOx発生が充分に抑制されるとともに
希薄燃焼性がさらに向上し、燃費が低減する。
流量係数比を取って、スワールの強弱と吸気流動抵抗の
大小との関係を図示した特性図であり、吸気弁常時動作
側分岐吸気ポートと吸気弁休止側分岐ポートとを仕切る
従来の内燃機関(実線)と、本出願発明の第1実施形態
(1点鎖線)と、第2実施形態(点線)との各特性が示
されている。
気流量と両吸気弁が共に開閉する場合の吸気流量との比
を一定にした場合には、従来の内燃機関のスワールが最
も弱く、本出願発明の第1実施形態のスワールが従来の
ものに比べて強く、本出願発明の第2実施形態のスワー
ルが最も強い。
従来の内燃機関の吸気流量が最も低く、本出願発明の第
1実施形態の吸気流量が次に大きく、本出願発明の第2
実施形態の吸気流量が最も大きいことが図16で示され
ている。
焼変動率を取って、空燃比が増大した場合に、燃焼安定
性がどのように変動するかを示した特性図で、従来の内
燃機関の燃焼状態(実線)は、空燃比が20を越える
と、大巾に悪化するが、本出願発明の第1実施形態の燃
焼状態(1点鎖線)は、従来のものに比べて著しく改善
され、本出願発明の第2実施形態の燃焼状態(点線)
は、最も高く改善されていることが分る。
トロークサイクル内燃機関の縦断側面図である。
る。
図である。
よび休止側ロッカアームの縦断平面図である。
のリフト特性図である。
1のVIII方向から見た斜視図である。
1のIX方向から見た斜視図である。
図1のX方向から見た斜視図である。
図1のXI方向から見た斜視図である。
4ストロークサイクル内燃機関の縦断側面図である。
る。
図12のXIV方向から見た斜視図である。
図12のXV方向から見た斜視図である。
取って、スワールの強弱と吸気流動抵抗の大小との関係
を図示した特性図である。
空燃比が増大した場合に、燃焼安定性がどのように変動
するかを示した特性図である。
リンダーブロック、3…シリンダー、4…ピストン、5
…シリンダヘッド、6…燃焼室、7…点火栓、8…燃料
噴射弁、9…コネクティングロッド、10…共通吸気ポー
ト、11…隔壁、12…吸気弁常時動作側分岐吸気ポート、
13…吸気弁常時動作側開口、14…吸気弁休止側分岐吸気
ポート、15…吸気弁休止側開口、16…常時動作側吸気弁、
17…休止側吸気弁、18…ガイド筒、19…リテーナ、20…共
通排気ポート、21…隔壁、22…排気ポート、23…排気開
口、24…排気ポート、25…排気開口、26,27…排気弁、
28…ガイド筒、29…リテーナ、30…バルブスプリング、
31…カムシャフト、32…ロッカシャフト、33…常時動作
側ロッカアーム、34…休止側ロッカアーム、35…切換機
構、36…シリンダー室、37…段付シリンダー室、38…ピ
ストン、39…段付ピストン、40…戻しスプリング、41,
42…バルブタイミング切換油路、43…常時動作側カム
山、44…休止側カム山、45,46…ロッカアーム、47…ロ
ッカシャフト、48…カム山、49…吸気マニホルド、50,
51…分割弯曲面、52,53…分割平面、54,55,56…接続
弯曲面、57…切欠き、58…溝。
Claims (5)
- 【請求項1】1本の共通吸気ポートがその下流端にて、
隔壁を介し1対の分岐吸気ポートに分岐され、該1対の
分岐吸気ポートをそれぞれ別個に開閉する1対の吸気弁
が設けられ、 低吸入空気運転域にて、前記1対の吸気弁の内の一方の
吸気弁が開閉するとともに他方の吸気弁が休止し、高吸
入空気運転域にて、前記1対の吸気弁が共に開閉する4
ストロークサイクル内燃機関において、 前記1対の分岐吸気ポートを仕切る隔壁の巾中央部に、
該隔壁の上流端縁から下流に向って切欠きが形成され、 前記隔壁における切欠き下流端面は、常時開閉する一方
の吸気弁開口に接近する方向へ傾斜した ことを特徴とす
る4ストロークサイクル内燃機関の吸気ポート構造。 - 【請求項2】1本の共通吸気ポートがその下流端にて、
隔壁を介し1対の分岐吸気ポートに分岐され、該1対の
分岐吸気ポートをそれぞれ別個に開閉する1対の吸気弁
が設けられ、 低吸入空気運転域にて、前記1対の吸気弁の内の一方の
吸気弁が開閉するとともに他方の吸気弁が休止し、高吸
入空気運転域にて、前記1対の吸気弁が共に開閉する4
ストロークサイクル内燃機関において、 前記1対の分岐吸気ポートを仕切る隔壁の巾中央部に、
該隔壁の上流端縁から下流に向って切欠きが形成され、 吸気弁常時動作側分岐吸気ポートの横断面積は、吸気弁
休止側分岐吸気ポートの横断面積より狭く設定された こ
とを特徴とする4ストロークサイクル内燃機関の吸気ポ
ート構造。 - 【請求項3】前記隔壁切欠きの吸気弁開口寄り部におけ
る前記両分岐吸気ポートの弯曲内側面には、吸気弁休止
側分岐吸気ポートの上流側から吸気弁常時動作側分岐吸
気ポートの下流側に向う溝部が形成されたことを特徴と
する請求項1記載の4ストロークサイクル内燃機関の吸
気ポート構造。 - 【請求項4】前記溝部の底面は、吸気弁休止側分岐吸気
ポートの底面と吸気弁常時動作側分岐吸気ポートの下流
底面とに滑らかに連なることを特徴とする請求項3記載
の4ストロークサイクル内燃機関の吸気ポート構造。 - 【請求項5】前記隔壁の一側面と、これに対向する吸気
弁常時動作側分岐ポートの側面との巾は、前記隔壁の他
側面とこれに対向する吸気弁休止側分岐ポートの側面と
の巾よりも狭く設定されたことを特徴とする請求項2記
載の4ストロークサイクル内燃機関の吸気ポート構造。
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