JP3493421B2 - 逆浸透式純水製造装置の運転方法及び装置 - Google Patents
逆浸透式純水製造装置の運転方法及び装置Info
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Description
装置の運転方法及び装置に関し、更に詳しくは、起動時
の負荷を軽減する逆浸透式純水製造装置の運転方法及び
装置に関する。
み、血液分析等の生化学検査や、大学及び研究所等にお
ける実験で用いる水としては適当でない。このため、こ
れらの場合に用いる水は、水処理装置によって必要量ず
つその都度製造している。このような目的で使用される
小型の水処理装置として、逆浸透膜を利用する逆浸透式
純水製造装置が知られている。逆浸透膜は、水をはじ
め、種々の液体の膜分離に適用できるが、本明細書中で
は液体の代表として水を例にして説明する。
て供給水室と透過水室とに区画された逆浸透膜モジュー
ルと、供給水室に原水を流入させる加圧ポンプとを備え
ている。逆浸透膜モジュールは、加圧ポンプによって加
圧されて流入する原水を透過水と濃縮水とに分離する。
逆浸透式純水製造装置は更に、原水の供給源と加圧ポン
プとの間に配設された供給側開閉弁と、濃縮水の排出側
に配設された、逆浸透膜モジュールに流入する原水の圧
力を調節するための供給水圧力調節弁と、供給水圧力調
節弁によって調節された原水の圧力を低下させるための
排出側開閉弁とを備え、また、透過水を一時的に貯蔵す
る貯水タンクを備える。
転時における各部の作動タイミングを示すタイムチャー
トである。逆浸透式純水製造装置の起動に際して、従来
は、排出側開閉弁を閉止した状態で、供給側開閉弁を開
放して加圧ポンプに原水を供給し、これとほぼ同時に加
圧ポンプ駆動用の電動モータに電力を供給していた。こ
れにより、徐々に加圧されて逆浸透膜モジュールに流入
する原水の圧力が逆浸透圧に打ち勝ったとき、逆浸透プ
ロセスによって原水が透過水と濃縮水とに分離し、透過
水は貯水タンクを経由して流れ使用場所に供給され、濃
縮水は流出口から廃棄される。
水製造装置では、起動時の電動モータには、加圧ポンプ
内の慣性モーメントによって定まる比較的大きな回転エ
ネルギーが必要となり、また、逆浸透圧に打ち勝つ水圧
を得るための運動エネルギーを静止原水に与えるための
エネルギーも必要となる。このため、電動モータが所定
回転数に達して平常運転が行われるまでには、大きな起
動電流が所定時間流れる。例えば、電源容量が比較的小
さい場合には、逆浸透式純水製造装置の起動時間が長い
と電源の電圧降下によって、同じ配電線を利用する機器
に種々の不具合が発生するおそれがある。インバータを
配設して該不具合に対処することも考えられるが、コス
トアップを招く。
際には、図4に示すように、加圧ポンプの停止とほぼ同
時に供給側開閉弁を閉止するため、原水供給源側から逆
浸透膜モジュールに勢い良く流れている原水が瞬時に停
止する。これにより、過渡的な圧力上昇(ウォータハン
マ)が発生して、給水配管が振動し、或いは、同一配管
系統の蛇口等が衝撃音を発する等の不都合を招くことが
あった。
の際に流れる起動電流を低く且つ短時間に抑え、平常運
転に達するまでの時間を短縮できる逆浸透式純水製造装
置の運転方法及び装置を提供することを目的とする。更
に、本発明は、逆浸透式純水製造装置の停止に際して、
ウォータハンマ現象を発生させることがない逆浸透式純
水製造装置の運転方法を提供することを目的とする。
に、本発明の逆浸透式純水製造装置の運転方法は、逆浸
透膜モジュールと、所定圧力で流入する原水を加圧して
逆浸透膜モジュールの供給水室に流入させる回転式の容
積形ポンプとを備え、原水を透過水と濃縮水とに分離し
て夫々第1流出路及び第2流出路から流出させる逆浸透
式純水製造装置の運転方法において、原水供給側開閉弁
と前記第2流出路に連通する排出側開閉弁とを開放し、
原水を前記第2流出路から流出させた状態で所定時間の
経過後に前記容積形ポンプを駆動し、次いで前記排出側
開閉弁を閉止することにより純水製造装置を起動するこ
とを特徴とする。
浸透膜モジュール、所定圧力で流入する原水を加圧して
逆浸透膜モジュールの供給水室に流入させる回転式の容
積形ポンプ、原水供給側開閉弁、濃縮水を排出する排出
側開閉弁及び制御手段を備える逆浸透式純水製造装置に
おいて、前記制御手段は、前記原水供給側開閉弁と排出
側開閉弁とが開放してから所定時間の経過後に前記容積
形ポンプを駆動する信号を送出することを特徴とする。
は、ベーンポンプや歯車ポンプ等のように、ケーシング
と該ケーシングに内接する回転体との間の密閉空間の移
動又は変化によって流体を吸い込み、流体の圧力を高め
つつ吐出する形式のポンプである。この形式のポンプで
は、流路を全開にした状態でポンプを起動すると、起動
時の負荷が最小になることが知られている。
及び装置によると、原水供給側開閉弁と排出側開閉弁と
を共に開放し、原水によって容積形ポンプを予め回転さ
せてから、容積形ポンプを駆動するため、容積形ポンプ
の起動電流を抑え、平常運転に達するまでの時間を短縮
することができる。
に際して、容積形ポンプを停止してから第2の所定時間
経過後に前記供給側開閉弁を閉止する。これによると、
ウォータハンマ現象を防止することができる。
に説明する。図1は、本発明の一実施形態例の逆浸透式
純水製造装置の全体構成を示す斜視図である。同図で
は、逆浸透膜、供給水室及び透過水室を模式的に示して
いる。
11は、逆浸透膜37によって供給水室24と透過水室
28とに区画された逆浸透膜モジュール12と、所定圧
力で流入する原水を加圧して供給水室24に流入させる
ベーンポンプ(回転式の容積形ポンプ)13と、ベーン
ポンプ13の駆動源である電動モータ14と、透過水室
28から供給される透過水を一旦貯蔵する純水タンク2
3と、マイクロコンピュータ等から成る制御手段10と
を備えている。
インペラ16を有しており、ケーシング15と原水供給
源である市水蛇口20との間には、電磁切換え弁から成
る原水供給側開閉弁18が配設されている。原水供給側
開閉弁18は、流路17を経由してケーシング15の原
水流入側に連通し、且つ所定長さ(例えば、3〜5m程
度)のホース19を介して市水蛇口20に連通してい
る。ベーンポンプ13の原水流出側は、流路21を経由
して、逆浸透膜モジュール12における供給水室24の
一方の端に連通している。供給水室24の他方の端に
は、濃縮水の第2流出路25が連通しており、第2流出
路25は、供給水圧力調節弁26と電磁切換え弁から成
る排出側開閉弁29とに連通している。また、逆浸透膜
モジュール12における透過水室28には、透過水の第
1流出路22が連通しており、第1流出路22は純水タ
ンク23に連通している。供給水圧力調節弁26及び排
出側開閉弁29を夫々通過した水は、いずれも廃棄され
る。
30が挿入されている。供給水圧力調節弁26の開度
は、運転時における供給水室24への流入側の圧力が所
定値となるように、供給水室圧力調節計30の値に基づ
いて調節される。通常、市水蛇口20から得られる原水
の圧力は1kgf/cm2程度であるが、運転時における原水
の圧力は10kgf/cm2程度に高められる。
えた逆浸透膜モジュールの一例を示すケーシングの長手
方向に沿った断面図である。逆浸透膜モジュール12
は、円筒形状のケーシング31を有しており、ケーシン
グ31の両端には、Oリングにより水密を保持された閉
止部材32、33が夫々嵌合している。また、ケーシン
グ31の内側には、円筒形状の逆浸透膜エレメント35
が装填されている。逆浸透膜エレメント35は、透過水
集合管36と、袋状に形成され透過水集合管36にスパ
イラル状に巻き付けられた逆浸透膜37と、逆浸透膜3
7の外側に被覆された外装シート40と、両端に固定さ
れた押え部材41、42とを備えている。押え部材41
は逆浸透膜エレメント35の原水の入口を開放してお
り、押え部材42は逆浸透膜エレメント35の濃縮水の
出口を開放している。
水を流入させる原水流入口43が形成されており、原水
流入口43は流路21に連通している。閉止部材33に
は、透過水を流出させる透過水流出口45と、濃縮水を
流出させる濃縮水流出口46とが形成されており、透過
水流出口45は第1流出路22に連通し、濃縮水流出口
46は第2流出路25に連通している。閉止部材32と
ケーシング内面との間にはOリング34が介装され、閉
止部材33とケーシング内面との間にはOリング38が
介装されている。
水配水室47が、閉止部材33と押え部材42との間に
は濃縮水集水室49が夫々形成されている。逆浸透膜エ
レメント35の外面とケーシング31の内面との間に
は、筒状の間隙50が形成される。押え部材41の外縁
面とケーシング内面との間には、間隙50と原水配水室
47との間を閉止するシール51が設けられている。透
過水集合管36の押え部材41側の突出端36aは、エ
ンドキャップ52によって閉止されており、押え部材4
2側の突出端36bは、エンドコネクタ53を介して透
過水流出口45に連通している。
1内における原水配水室47、濃縮水集水室49及び間
隙50を含む、逆浸透膜37の透過前の部分を示す。ま
た、透過水室28は、透過水集合管36を含む、逆浸透
膜37の透過後の部分を示す。
転時における各部の作動タイミングを示すタイムチャー
トである。同図を参照して、制御手段11が逆浸透式純
水製造装置11を起動する際の運転手順を説明する。
は、原水供給側開閉弁18と排出側開閉弁29とが閉止
され、且つベーンポンプ13が停止している。この状態
から制御手段10は、まず、原水供給側開閉弁18と排
出側開閉弁29とに夫々開放信号を出力し、双方の開閉
弁18、29を共に開放する。これにより、市水蛇口2
0からの給水圧力によって、原水がベーンポンプ13及
び供給水室24を経由して第2流出路25から流出し、
排出側開閉弁29を経由して排出される。この際、市水
蛇口20からの給水圧力で流れる原水により、ベーンポ
ンプ13内のインペラ16が低速度で回転を始める。
5から原水を流出させた状態で所定時間(図3のa)の
経過後、即ち、原水の流速が所定値(例えば、600〜
100 l/h)に達すると、制御手段10は、ベーンポン
プ13を駆動する信号を送出する。これにより、電動モ
ータ14が回転を開始し、ベーンポンプ13が起動し
て、原水の流れを加速する。
後に、即ち、ベーンポンプ13によって加速された原水
の流速が所定値に達すると、制御手段10が閉止信号を
出力して排出側開閉弁29を閉止する。これにより、逆
浸透膜モジュール12内の原水の圧力が、供給水圧力調
節弁26によって予め調節された値に向かって速やかに
上昇する。
え部材41を経由して原水入口(図示せず)から逆浸透
膜エレメント35側に流入し、一部が逆浸透膜37を透
過して清浄な透過水として透過水集合管36内に集水さ
れ、透過水室28から第1流出路22を経由して純水タ
ンク23に一旦貯蔵される。純水タンク23内に貯蔵さ
れる透過水は、タンク外面に設けられた蛇口55を開放
することによって取り出すことができる。一方、透過水
を分離した原水の残りは、供給水室24から第2流出路
25及び供給水圧力調節弁26を経由して流出する。
1では、原水供給側開閉弁18及び排出側開閉弁29を
共に開放して流路内の負荷を最小にした状態で、給水圧
力で流れる原水によってインペラ16を予め低速度で回
転させてから起動する。これにより、静止状態の原水を
急激に加速する場合に比較して、ベーンポンプ13の起
動トルクが小さく、且つ起動時間が短くなる。従って、
起動電流が抑えられ、例えばピーク電流が従来に比較し
て例えば10%程度低減されると共に、平常電流に安定
するまでの時間が例えば30%程度短縮される。
には、制御手段10が、原水供給側開閉弁18を開放し
たままの状態で、電動モータ14への給電を断つ信号を
送出して、ベーンポンプ13を停止する。これにより、
ベーンポンプ13内のインペラ16の負荷で原水の流速
が低下する。制御手段10は、原水が所定の流速まで減
速するのに要する所定時間(第2の所定時間(図3の
c))の経過後に、閉止信号を送出して原水供給側開閉
弁18を閉止する。この場合、既に流速が低下した原水
を閉止するので、ウォータハンマ現象が発生することは
ない。
透膜モジュール12では、原水から透過水を分離する過
程で、内部にスライムや固形物等の汚れが蓄積する。汚
れが多量に蓄積すると、逆浸透膜37に目詰まりが生
じ、透過処理能力が低下する。このような場合には、排
出側開閉弁29を開放した状態で、ベーンポンプ13を
所定時間(例えば、30秒程度)駆動して、逆浸透膜モ
ジュール12の供給水室24側から流れる原水と共に汚
れを外部に押し流す。
を一旦貯蔵する純水タンク23を備え、運転開始時に
は、タンク23内に前回の透過処理時に溜めた透過水を
使用することができるので、使用に際して、逆浸透膜モ
ジュール12から透過水が直ちに供給されなくても問題
はない。
は、市水蛇口20とベーンポンプ13との間に限らず、
ベーンポンプ13と逆浸透膜モジュール12との間でも
良い。この場合にも、本実施形態例と同様の効果を奏す
ることができる。
づいて説明したが、本発明の逆浸透式純水製造装置の運
転方法及び装置は、上記実施形態例の構成にのみ限定さ
れるものではなく、上記実施形態例の構成から種々の修
正及び変更を施した逆浸透式純水製造装置の運転方法及
び装置も、本発明の範囲に含まれる。
純水製造装置の運転方法及び装置によれば、加圧ポンプ
の起動電流を低く抑え、且つ平常電流に安定するまでの
時間が短縮できる顕著な効果を奏する。
の全体構成を示す斜視図である。
モジュールの一例を示すケーシングの長手方向に沿った
断面図である。
び停止時における各部の作動タイミングを示すタイムチ
ャートである。
時における各部の作動タイミングを示すタイムチャート
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 逆浸透膜モジュールと、所定圧力で流入
する原水を加圧して逆浸透膜モジュールの供給水室に流
入させる回転式の容積形ポンプとを備え、原水を透過水
と濃縮水とに分離して夫々第1流出路及び第2流出路か
ら流出させる逆浸透式純水製造装置の運転方法におい
て、 原水供給側開閉弁と前記第2流出路に連通する排出側開
閉弁とを開放し、原水を前記第2流出路から流出させた
状態で所定時間の経過後に前記容積形ポンプを駆動し、
次いで前記排出側開閉弁を閉止することにより純水製造
装置を起動することを特徴とする逆浸透式純水製造装置
の運転方法。 - 【請求項2】 逆浸透式純水製造装置の停止に際して、
前記容積形ポンプを停止してから第2の所定時間経過後
に前記供給側開閉弁を閉止することを特徴とする請求項
1に記載の逆浸透式純水製造装置の運転方法。 - 【請求項3】 逆浸透膜モジュール、所定圧力で流入す
る原水を加圧して逆浸透膜モジュールの供給水室に流入
させる回転式の容積形ポンプ、原水供給側開閉弁、濃縮
水を排出する排出側開閉弁及び制御手段を備える逆浸透
式純水製造装置において、 前記制御手段は、前記原水供給側開閉弁と排出側開閉弁
とが開放してから所定時間の経過後に前記容積形ポンプ
を駆動する信号を送出することを特徴とする逆浸透式純
水製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09684197A JP3493421B2 (ja) | 1997-04-15 | 1997-04-15 | 逆浸透式純水製造装置の運転方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09684197A JP3493421B2 (ja) | 1997-04-15 | 1997-04-15 | 逆浸透式純水製造装置の運転方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10286564A JPH10286564A (ja) | 1998-10-27 |
JP3493421B2 true JP3493421B2 (ja) | 2004-02-03 |
Family
ID=14175751
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09684197A Expired - Lifetime JP3493421B2 (ja) | 1997-04-15 | 1997-04-15 | 逆浸透式純水製造装置の運転方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3493421B2 (ja) |
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CN113083022A (zh) * | 2016-12-22 | 2021-07-09 | 佛山市美的清湖净水设备有限公司 | 反渗透滤芯的外壳、反渗透滤芯及反渗透净水系统 |
CN107998885B (zh) * | 2016-12-22 | 2021-04-27 | 佛山市顺德区美的饮水机制造有限公司 | 反渗透滤芯、反渗透净水系统和反渗透净水器 |
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-
1997
- 1997-04-15 JP JP09684197A patent/JP3493421B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH10286564A (ja) | 1998-10-27 |
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