JP3493170B2 - 航空機内で使用される反射型スクリーン - Google Patents
航空機内で使用される反射型スクリーンInfo
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Description
れる反射型スクリーンに関するものである。
内で使用される内装部品は、厳しい燃焼規格(例えば、
F2)をクリアする必要があり、この航空機内で使用さ
れる反射型スクリーンも、当然ながら、厳しい燃焼規格
をクリアする難燃性の高いものが使用されている。
ーンには、難燃性以外にも、高いコントラスト性能が要
求されている。なぜなら、航空機内は照明によって明る
く、コントラスト性能が低いと、該照明光が外光として
反射型スクリーンに侵入,反射して観察者の目に入り、
画像が不鮮明になるからである。
クリーンは、ロールタイプ(巻き取りタイプ)とパネル
タイプ(設置タイプ)がある。そして、ロールタイプ
は、火災の危険性が高い離発着時に巻き取り収納できる
が、パネルタイプは収納できない為、ロールタイプより
厳しい燃焼規格(例えば、F1)をクリアすることが要
求されている。
り、巻取収納性が必要ない為、その構造の制約が少く、
従って、パネルタイプの反射型スクリーンは、高いコン
トラスト性能を発揮し得る偏光スクリーン、即ち、偏光
板の表面には、外光が観察者の目に入ることを可及的に
防止する為の光拡散層が積層され、一方、偏光板の裏面
には、偏光板を通過した光を反射し、且つ、スクリーン
全体の難燃性を向上せしめる為のアルミ板等の金属製反
射層が積層された構成のものが採用されている。
像を投影するプロジェクターの技術が進歩し、より鮮明
な画像を投影する為、例えば、R(レッド)G(グリー
ン)B(ブルー)の内、Gの偏光の振動方向をR及びB
の偏光の振動方向と90°回転せしめた新型プロジェク
ターが提案されている。そして、この新型プロジェクタ
ーからの投影光を前記偏光スクリーンに投影すると、例
えば、R及びBは偏光板を通過して金属製反射層で良好
に反射されるが、Gは、R及びBと偏光の振動方向が異
なる為、偏光板を通過することができず、必然的に金属
製反射層で反射されない(即ち、Gは観察者の目に入ら
ない)という問題点がある。
対応でき、且つ、従来の航空機用偏光スクリーンと同等
の高コントラスト性及び難燃性を発揮できる反射型スク
リーンが要望されている。
リーンを提供するものである。
明の要旨を説明する。
あって、このスクリーンは、R(レッド)G(グリーン)B
(ブルー)の内のいずれか一つの偏光の振動方向が他の偏
光の振動方向と90°回転せしめられたプロジェクター
に使用されるものであり、また、このスクリーンは偏光
板を含まない構成であり、また、表面の全光線反射率が
70%以上の金属製反射層1の上に貼着層2が積層さ
れ、この貼着層2の上に透明フィルム層3としてポリプ
ロピレンフィルムが積層され、この透明フィルム層3の
上に染料を添加した接着層が光吸収層4として積層さ
れ、この光吸収層4の上にヘイズが40乃至70%の光
拡散フィルム層5として二軸延伸ポリプロピレンフィル
ムが積層されている構成であることを特徴とする航空機
内で使用される反射型スクリーンに係るものである。
る反射型スクリーンにおいて、金属製反射層1としてヘ
アライン処理アルミ板が採用されていることを特徴とす
る航空機内で使用される反射型スクリーンに係るもので
ある。
ーンであって、このスクリーンは、R(レッド)G(グリ
ーン)B(ブルー)の内のいずれか一つの偏光の振動方向
が他の偏光の振動方向と90°回転せしめられたプロジ
ェクターに使用されるものであり、また、このスクリー
ンは偏光板を含まない構成であり、また、ヘアライン処
理アルミ板の上に粘着層を介して透明ポリプロピレンフ
ィルムが積層され、このポリプロピレンフィルムの上に
黒系染料を添加した接着層が積層され、この接着層の上
に二軸延伸ポリプロピレンフィルムが積層されている構
成であることを特徴とする航空機内で使用される反射型
スクリーンに係るものである。
る反射型スクリーンにおいて、ヘアライン処理アルミ板
の厚さは0.5乃至1.0mmに設定され、粘着層の厚
さは20乃至30μmに設定され、ポリプロピレンフィ
ルムの厚さは15乃至25μmに設定され、接着層の厚
さは3乃至10μmに設定され、二軸延伸ポリプロピレ
ンフィルムの厚さは15乃至25μmに設定されている
ことを特徴とする航空機内で使用される反射型スクリー
ンに係るものである。
投影光は、光拡散フィルム層5,光吸収層4,透明フィ
ルム層3及び貼着層2を通過した後、金属製反射層1で
反射され、再び、貼着層2,透明フィルム層3,光吸収
層4及び光拡散フィルム層5を通過して観察者の目に入
る。
いる為、当然ながら、プロジェクターから投影される投
影光を構成するRGBの内、例えば、Gのみ偏光の振動
方向が異なるものであっても、該投影光が良好に反射さ
れて観察者の目に入ることができる。
ろ、F1規格をクリアできる難燃性を有し、また、従来
の偏光スクリーンと同等の高いコントラスト性を有して
いることも確認された。
ジェクターから投影される投影光の種類を選ばずに反射
することができ、しかも、高い難燃性と高いコントラス
ト性能とを両立した極めて実用性,汎用性に秀れた航空
機内で使用される反射型スクリーンとなる。
たものであり、以下に説明する。
以上の金属製反射層1の上に粘着剤による貼着層2が積
層され、この貼着層2の上に透明フィルム層3が積層さ
れ、この透明フィルム層3の上に染料を添加した接着層
が光吸収層4として積層され、この光吸収層4の上にヘ
イズが40乃至70%の光拡散フィルム層5が積層され
ている航空機内で使用される反射型スクリーンに係るも
のである。
0mmの反射性に秀れたアルミ板が採用されている。
尚、このアルミ板の厚さは、難燃性と軽量性(航空機の
内装部品には可及的に軽量であることが要望されてい
る)の観点から、適宜選定する。
施されたものが採用されている。
等にアルミ板を一定方向に移動させつつ擦りつける処理
で、該アルミ板の表面には多数の極細溝が平行状態で刻
まれることになる。
方向に延設される状態に配設される。従って、このアル
ミ板は、左右方向への光拡散性が高く、上下方向への光
拡散性が低いという特性を発揮する。よって、航空機内
の天井からの照明光は、金属製反射層1によって観察者
方向(水平方向)には反射されにくく、且つ、プロジェ
クターから投影された投影光は左右方向には適度に拡散
する為、スクリーンの斜め左右位置の観察者にも良好に
投影光が入ることになる。
等の粘着剤を厚さ20乃至30μmで塗布することによ
り形成される。尚、貼着層2は、粘着剤以外にも、最
近、市場において流通しつつある粘接着剤や、接着剤を
塗布することにより形成しても良い。
ムが採用されている。また、ポリプロピレンフィルムは
厚さ15乃至25μmのものが採用されている。このポ
リプロピレンフィルムは光透過性に秀れている為、プロ
ジェクターからの投影光を良好に通過せしめる。
ムに染料を添加したウレタン樹脂等の難燃性に秀れた接
着剤を厚さ3乃至10μmで塗布することにより形成さ
れる。この添加された染料により、接着剤は光吸収作用
を発揮する。
では黒色染料を採用している。尚、黒色染料は、プロジ
ェクター光の主波長域以外を吸収するスペクトルを持つ
ものであることが望ましい。また、良好な映像を得る為
に特定波長領域の光の反射を抑制する場合等において
は、例えば、黒色染料以外にも赤色染料を添加したりす
る等の構成を採用して良い。
乃至70%のものを採用することが望ましい。
μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムが採用されてい
る。尚、このポリプロピレンフィルムの延伸は、スクリ
ーンとした際の光学的特性、特に、スクリーンのトップ
ゲインと、スクリーンの法線から所定角度におけるゲイ
ンとの比を考慮して適宜選定される。
した際の該白色板における輝度(cd/m2)を1とし
た場合の比の最大値である。
述する。
アライン処理アルミ板を採用し、貼着層2として厚さ2
5μmにアクリル樹脂粘着剤を積層し、透明フィルム層
3として厚さ20μmのポリプロピレンフィルムを積層
し、光吸収層4として厚さ5μmに黒色染料が添加され
たウレタン樹脂接着剤を積層し、光拡散フィルム層5と
して厚さ20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを
積層した本実施例品について、難燃性を測定したとこ
ろ、F1規格、即ち、スクリーンを帯状に切断し、垂設
状態として60秒バーナーで着火した後の消火時間が1
5秒以内で且つ炭化長6インチ(152mm)以内であ
ることを満足した。
機用材料試験法)に定められている燃焼規格を満足する
か否かを測定したところ、全発熱量65kw・min/
m2以下に対し、43.08kw・min/m2、最大発
熱量65kw/m2以下に対し、54.55kw/m2で
あり、十分燃焼規格を満足できることが確認された。
全発熱量を意味し、最大発熱量とは、燃焼曲線ピーク時
の最大発熱量を意味する。
リーン(長方形で、対角距離が50インチ(1270m
m)のスクリーン)を製造し、コントラスト性能を測定
したところ、トップゲイン2.00、スクリーンの法線
に対してゲインがトップゲインの1/2となる水平方向
の角度は、34.4°、1/3となる水平方向の角度は
48.1°であり、航空機内でも映像がはっきり見える
コントラスト性能を有していることが確認された。
F1規格は満足できるものの、トップゲイン2.70、
スクリーンの法線に対してゲインがトップゲインの1/
2となる水平方向の角度は、21.7°、1/3となる
水平方向の角度は31.9°であった。
よりも水平視野角特性が秀れていることが確認された。
%(RH)で耐環境性能を実験したところ、良好な耐環
境性能を発揮することも確認された。
ない構成である為、どのようなプロジェクターからの投
影光であっても良好に反射して観察者が画像を見ること
ができる実用性,汎用性に秀れた反射型スクリーンとな
る。
し、また、従来の偏光スクリーンと同等の高いコントラ
スト性を有している為、航空機用として極めて秀れ、且
つ、観察者が鮮明な画像を見ることができる。
らの照明光が観察者に達しにくい構成である為、この点
においても観察者が鮮明な画像を見ることができる。
為、航空機内での視環境に好適なものとなる。
Claims (4)
- 【請求項1】 航空機内で使用される反射型スクリーン
であって、このスクリーンは、R(レッド)G(グリーン)
B(ブルー)の内のいずれか一つの偏光の振動方向が他の
偏光の振動方向と90°回転せしめられたプロジェクタ
ーに使用されるものであり、また、このスクリーンは偏
光板を含まない構成であり、また、表面の全光線反射率
が70%以上の金属製反射層の上に貼着層が積層され、
この貼着層の上に透明フィルム層としてポリプロピレン
フィルムが積層され、この透明フィルム層の上に染料を
添加した接着層が光吸収層として積層され、この光吸収
層の上にヘイズが40乃至70%の光拡散フィルム層と
して二軸延伸ポリプロピレンフィルムが積層されている
構成であることを特徴とする航空機内で使用される反射
型スクリーン。 - 【請求項2】 請求項1記載の航空機内で使用される反
射型スクリーンにおいて、金属製反射層としてヘアライ
ン処理アルミ板が採用されていることを特徴とする航空
機内で使用される反射型スクリーン。 - 【請求項3】 航空機内で使用される反射型スクリーン
であって、このスクリーンは、R(レッド)G(グリーン)
B(ブルー)の内のいずれか一つの偏光の振動方向が他の
偏光の振動方向と90°回転せしめられたプロジェクタ
ーに使用されるものであり、また、このスクリーンは偏
光板を含まない構成であり、また、ヘアライン処理アル
ミ板の上に粘着層を介して透明ポリプロピレンフィルム
が積層され、このポリプロピレンフィルムの上に黒系染
料を添加した接着層が積層され、この接着層の上に二軸
延伸ポリプロピレンフィルムが積層されている構成であ
ることを特徴とする航空機内で使用される反射型スクリ
ーン。 - 【請求項4】 請求項3記載の航空機内で使用される反
射型スクリーンにおいて、ヘアライン処理アルミ板の厚
さは0.5乃至1.0mmに設定され、粘着層の厚さは
20乃至30μmに設定され、ポリプロピレンフィルム
の厚さは15乃至25μmに設定され、接着層の厚さは
3乃至10μmに設定され、二軸延伸ポリプロピレンフ
ィルムの厚さは15乃至25μmに設定されていること
を特徴とする航空機内で使用される反射型スクリーン。
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