JPH0682918A - 投射スクリーン - Google Patents

投射スクリーン

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JPH0682918A
JPH0682918A JP23451292A JP23451292A JPH0682918A JP H0682918 A JPH0682918 A JP H0682918A JP 23451292 A JP23451292 A JP 23451292A JP 23451292 A JP23451292 A JP 23451292A JP H0682918 A JPH0682918 A JP H0682918A
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JP
Japan
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light
polarizer
projection screen
polarization
projector
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Application number
JP23451292A
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English (en)
Inventor
Ikuo Kato
幾雄 加藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プロジェクタの投射光を投射して画像を観察
する投射スクリーンのコントラスト比を向上させるこ
と。 【構成】 プロジェクタから投射された偏光度の大きい
投射光を少なくとも1枚のレンチキュラレンズ3の背面
から前面方向に透過させた透過光を観察する透過型の投
射スクリーン18において、少なくとも1枚のレンチキ
ュラレンズ3の片面に2色性をもつ物質からなる偏光子
17を設け、この偏光子17によりレンチキュラレンズ
3に対する室内の照明光によるバックグラウンド光を大
幅に減少させて投射スクリーン18のコントラスト比を
高めるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビ会議装置、オー
バーヘッドプロジェクタ、スライド投影機等に利用され
る投射スクリーンに関する。
【0002】
【従来の技術】臨場感のある画像を与えるには、高精細
であると同時に、高視域であることが望ましい。大画面
ディスプレイにおいては、CRT直視型では、HDTV
用に36インチが量産されているが、50インチ以上は
気圧に対抗させるようにガラスを厚くする必要があるた
め重くなり、その実用化は困難である。これに対して、
プロジェクタは、投射型ディスプレイとも呼ばれ、透過
型投射スクリーンを用いるリア型と反射型投射スクリー
ンを用いるフロント型とに分けられる。また、CRTを
使用する方式と液晶ディスプレイを使用する方式とに分
けられる。
【0003】透過型投射スクリーンで代表的なものとし
ては、例えば、特開平3−60104号公報に示される
ようなフレネルレンズとレンチキュラレンズとを組合せ
たものがあり、このタイプの複雑なものには3枚以上の
構成のものもある。また、実開平3−42432号公報
に示されるように、2枚のレンチキュラレンズを直交配
置して用いるものや、拡散透過板を用いるものもある。
一方、反射型投射スクリーンで代表的なものとしては、
拡散反射板を用いるものがあるが、その他にも指向性を
もたせた反射を行い、法線方向を中心に利得を上げるよ
うにしたものがある。
【0004】このような投射スクリーンに関してその第
一の従来例を図10及び図11に基づいて説明する。ま
ず、透過型投射スクリーン1は、図10に示すように、
後述するプロジェクタ側のフレネルレンズ2と観察者側
のレンチキュラレンズ3との各々のレンズ凹凸面を相対
するように配置させて構成されている。前記レンチキュ
ラレンズ3の観察者側の面には、垂直方向に沿う複数の
凹凸部が形成されている。この凹凸部の各凸部にはブラ
ックストライプ3aが設けられており、これらのブラッ
クストライプ3aの間となる各凹部は光が透過する開口
部3bとされている。
【0005】そして、前記透過型投射スクリーン1は使
用に際して、例えば図11に示すように配置される。即
ち、前記透過型投射スクリーン1に対して左側(背面
側)にプロジェクタ4が配置され、右側(前面側)に観
察者5の位置が設定されている。前記プロジェクタ4
は、光源としてのメタルハライドランプ6と、このメタ
ルハライドランプ6の後方近傍に配置された集光器7
と、前記メタルハライドランプ6の前方に順に配設され
た液晶ディスプレイ8、拡大投影レンズ9とにより構成
されている。また、前記フレネルレンズ2のレンズ面を
除く周囲及び前記プロジェクタ4は筐体10で覆われて
いる。
【0006】このような構成において、図11に示すよ
うに、メタルハライドランプ6から液晶ディスプレイ
8、拡大投影レンズ9を介して紙面左側から透過型投射
スクリーン1に投射された投射光11aは、フレネルレ
ンズ2で平行光11bになった後、レンチキュラレンズ
3で拡散されて視野が拡がった透過光11cとなり、透
過型投射スクリーン1の右側にいる観察者5に広い視域
の画像情報として観察される。
【0007】続いて、第二の従来例を図12に基づいて
説明する。なお、図11において説明した部分と同一部
分は同一符号で示し、説明も省略する(以下の従来例に
ついても同様とする)。ここでは、図12に示すよう
に、図11に示したフレネルレンズ2とレンチキュラレ
ンズ3とに代えて、拡散透過板12よりなる投射スクリ
ーン13を設けたものである。
【0008】このような構成において、メタルハライド
ランプ6から液晶ディスプレイ8、拡大投影レンズ9を
介して紙面左側から透過型投射スクリーン13に投射さ
れた投射光11aは、拡散透過板12で拡散されて視野
が拡がった透過光11bとなり、透過型投射スクリーン
13の右側にいる観察者5に広い視域の画像情報として
観察される。この場合、拡散透過板12の透過率は、一
般に小さく、拡散率にもよるが50%程度が代表的であ
る。また、透過型投射スクリーン13用には完全拡散板
である必要はないので、拡散率を小さく、透過率を大き
くしたものを用いてもよい。
【0009】さらに、第三の従来例を図13に基づいて
説明する。ここでは、観察者5側にメタルハライドラン
プ6、集光器7、液晶ディスプレイ8、拡大投影レンズ
9よりなるプロジェクタ4が配置されており、このプロ
ジェクタ4の前方に位置させてこのプロジェクタ4から
の投射光11aを投射する拡散反射板14よりなる反射
型投射スクリーン15が設けられている。
【0010】このような構成において、メタルハライド
ランプ6から出射されて液晶ディスプレイ8、拡大投影
レンズ9を介して紙面右側から反射型投射スクリーン1
5に投射され投射光11aは、拡散反射板14で拡散さ
れ反射されて視野が拡がった反射光11bとなり、反射
型投射スクリーン15の右側にいる観察者5に広い視域
の画像情報として観察される。この場合、拡散反射板1
4は、白色の無機物質粒子を塗布したり、拡散透過板と
鏡面とを組合せたりすることにより容易に作製できる。
白色の無機物質粒子として、例えば硫酸バリウムの粉末
を用いた場合には、98%以上の反射率が簡単に得られ
るものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フロント型
(反射型)、リア型(透過型)とも投射スクリーンの画
像品質は、光源、CRTや液晶ディスプレイ、光学系、
スクリーンの性能等で決まるが、特に最後のスクリーン
で大きく性能が左右される。特にリア型ではその影響が
大きいが、種々の改良により現在では明るい室内での直
視型CRTに近いコントラストのある画像品質が得られ
ており、今後は明るい室内でも電力の小さい光源でも高
コントラスト比が得られることが求められている。ま
た、フロント型の投射スクリーンでは、明るい室内での
コントラストが非常に低いため、現在では暗い室内での
観察しかできず、今後は特に明るい室内で高コントラス
トな画像が得られることが要望される。
【0012】具体的には、第一の従来例の場合、図14
にレンチキュラレンズ3の一部を拡大して示すように、
室内の照明光16aは、右側からレンチキュラレンズ3
に入射するが、この時、その一部はブラックストライプ
3aに入射するために吸収され、その残りは開口部3b
に入射し、レンチキュラレンズ3を透過して透過光16
bとなり、さらにフレネルレンズ2を透過して筐体10
内に入射する。この筐体10内に入射した入射光は、そ
の内部の壁面及び各部品で吸収できない部分が再びフレ
ネルレンズ2とレンチキュラレンズ3とを透過して開口
部3bより出射し、透過型投射スクリーン1のバックグ
ラウンド光となり、観察する画像のコントラストを低下
させる。
【0013】また、空気とレンチキュラレンズ3やフレ
ネルレンズ2との境界面でも入射光に対する反射が生
じ、これもバックグラウンド光となる。この空気とレン
チキュラレンズ3やフレネルレンズ2との境界面で生じ
る照明光16aの反射によるバックグラウンド光は、反
射防止膜で被覆することにより大幅に減少させることが
できるが、筐体10内からの照明光16aの一部の再出
射によるバックグラウンド光を減少させることは難し
い。この他、バックグラウンド光としては、メタルハラ
イドランプ6からのフレア光などもあるが、これは反射
防止膜により減少できる。一方、筐体10内部の各部品
に反射防止コートを施したり、壁面に艶消し黒を塗布し
たりすることも効果的であるが、これはコストを上昇さ
せる。
【0014】ここに、レンチキュラレンズ3の設計を最
適にして、光損失が生じないように開口部3bの幅を小
さくしてブラックストライプ3aの幅を大きくすればす
るほど、一度、筐体10内に入射した照明光16aによ
るバックグラウンド光を減少させることができる。しか
し、レンチキュラレンズ3の開口部3bの幅を小さくす
るにも光学的な収差が存在することから限界があり、こ
の方法ではバックグラウンド光を減少させるにも限界が
ある。しかも、レンチキュラレンズ3の構造が複雑とな
り、コストが上昇することになる。
【0015】第二の従来例の場合、図15に拡散透過板
12の一部を拡大して示すように、まず、図15(a)
において、プロジェクタ4からの投射光11aが紙面左
側から拡散透過板12に入射すると、この入射した各々
の投射光11aの光線は拡散透過板12内で散乱反射を
し、その散乱光11bの一部が右側に透過して透過光1
1cとなり、残りの部分は左側に反射するか内部に吸収
される。この場合、散乱現象を利用するため、透過光1
1cのみとするのは難しい。ここで、拡散透過板12の
左側に反射した反射光11dの内、筐体10内で吸収で
きないものは、再び拡散透過板12に入射してバックグ
ラウンド光に寄与し、透過型投射スクリーン13のコン
トラスト比を低下させてしまう。
【0016】また、図15(b)に示すように、室内か
らの照明光16aは、右側から拡散透過板12に入射
し、図15(a)と同様に各々の照明光16aの光線は
拡散透過板12内で散乱し、この散乱光16bの一部が
左側に透過して透過光16cとなり、残りの部分は右側
に反射されるか内部に吸収される。この時にも、右側に
反射した反射光11dはバックグラウンド光に寄与す
る。また、照明光16aが拡散透過板12を透過した透
過光16cの一部も、筐体10内部で反射され再び拡散
透過板12を透過してバックグラウンド光に寄与するこ
とになり、透過型投射スクリーン13のコントラスト比
を低下させてしまう。実際には、拡散反射板12の透過
率にもよるが、主たるバックグラウンド光は、拡散透過
板12による照明光16aの直接の反射光16dであ
り、この反射光16dが大きいため、この透過型投射ス
クリーン13では室内をある程度暗くする必要がある。
【0017】第三の従来例の場合、図13を参照して説
明すると、室内の照明光は、投射光11aと同じ側から
拡散反射板14に投射されるので、投射光11aとほぼ
同じ反射率をもち、この反射光がバックグラウンド光と
なり、反射型投射スクリーン15のコントラスト比を低
下させることになる。この反射型投射スクリーン15に
おいては、反射率を高くするのが一般的であるため、バ
ックグラウンド光の光量も大きくなり、明るい室内で観
察するのは難しい。明るい室内で観察しようとすれば、
コントラストを確保するため、大きな投射光11aの光
量(輝度)が必要となる。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、プロジェクタから投射された偏光度の大きい投射光
を少なくとも1枚のレンチキュラレンズの背面から前面
方向に透過させた透過光を観察する透過型の投射スクリ
ーンにおいて、少なくとも1枚の前記レンチキュラレン
ズの片面に2色性をもつ物質からなる偏光子を設けた。
【0019】請求項2記載の発明では、プロジェクタか
ら投射された偏光度の大きい投射光を拡散透過板の背面
から前面方向に透過させた透過光を観察する透過型の投
射スクリーンにおいて、前記拡散透過板の片面に2色性
をもつ物質からなる偏光子を設けた。
【0020】請求項3記載の発明では、プロジェクタか
らの偏光度の大きな投射光を拡散反射板の前面から投射
して前面方向に反射させた反射光を観察する反射型の投
射スクリーンにおいて、前記拡散反射板の前面に2色性
をもつ物質からなる偏光子を設けた。
【0021】請求項4記載の発明では、前後両端面に2
色性をもつ物質からなる偏光子が配置された液晶ディス
プレイを有するとともに前面の前記偏光子を検光子とし
て用いるようにしたプロジェクタからの偏光度の大きな
投射光を投射する透過型又は反射型の拡散板よりなる投
射スクリーンにおいて、前記液晶ディスプレイの前面の
前記偏光子を拡大して前記拡散板の前記液晶ディスプレ
イ側の面に配設してこの液晶ディスプレイの検光子と共
用した。
【0022】
【作用】請求項1記載の発明においては、プロジェクタ
から投射された偏光度の大きい投射光の偏光面と偏光子
の光吸収の小さい方向とを一致させることにより、投射
光はほとんど全て偏光子を透過し、偏光度の小さい偏ら
ない室内の照明光は半分以下に減少して偏光子を透過す
るので、レンチキュラレンズに対する室内の照明光によ
るバックグラウンド光を大幅に減少させて透過型の投射
スクリーンのコントラスト比を高めることが可能とな
る。
【0023】請求項2記載の発明においては、プロジェ
クタから投射された偏光度の大きい投射光の偏光面と偏
光子の光吸収の小さい方向とを一致させることにより、
投射光はほとんど全て偏光子を透過し、偏光度の小さい
偏らない室内の照明光は半分以下に減少して偏光子を透
過するので、拡散透過板に対する室内の照明光及びプロ
ジェクタからの投射光によるバックグラウンド光を大幅
に減少させて透過型の投射スクリーンのコントラスト比
を高めることが可能となる。
【0024】請求項3記載の発明においては、プロジェ
クタから投射された偏光度の大きい投射光の偏光面と偏
光子の光吸収の小さい方向とを一致させることにより、
投射光はほとんど全て偏光子を透過し、偏光度の小さい
偏らない室内の照明光は半分以下に減少して偏光子を透
過するので、拡散反射板に対する室内の照明光及びプロ
ジェクタからの投射光によるバックグラウンド光を大幅
に減少させて反射型の投射スクリーンのコントラスト比
を高めることが可能となる。
【0025】請求項4記載の発明においては、投射スク
リーンの偏光子を液晶ディスプレイの検光子と共用する
ことにより、従来の液晶ディスプレイの前面に配置され
る検光子を省略することが可能となり、特に、カラー液
晶ディスプレイの場合には、R,G,Bの3個の液晶デ
ィスプレイに対する3枚の検光子を1枚の投射スクリー
ンの偏光子で共有させることが可能となり、カラー液晶
ディスプレイの3枚の検光子を省略してさらに構造の簡
素化を図り得るものとなる。
【0026】
【実施例】請求項1記載の発明の一実施例を図1ないし
図3に基づいて説明する。なお、図10及び図11にお
いて説明した部分と同一部分は同一符号で示し、説明も
省略する。本実施例は、図10及び図12に示した第一
の従来例の透過型投射スクリーン1のコントラスト比を
高めるようにしたものであり、図1及び図2に示すよう
に、フレネルレンズ2とレンチキュラレンズ3との間に
2色性(2色性色素)をもつ物質からなる偏光子17を
配置して透過型投射スクリーン18を形成したものであ
る。
【0027】このような構成において、図3(a)に示
すように、室内の照明光16aは、紙面右側からレンチ
キュラレンズ3に入射するが、この時、その一部はブラ
ックストライプ3aに入射してこれに吸収され、その残
りは開口部3bに入射してレンチキュラレンズ3を透過
する。この透過光16bは偏光子17に入射するが、室
内の照明光16aは一般に偏光度が小さい偏らない光で
あるため、例えば、紙面と平行な方向の偏光に光吸収を
生じさせ、偏光子17を透過して筐体10内に入射する
透過光16cの光量はおよそ半分になる。このため、筐
体10内からレンチキュラレンズ3の開口部3bへの戻
り光が筐体10内への入射光と同じ偏光方向を保ったま
まとしても、透過型投射スクリーン18のバックグラウ
ンド光はおよそ半分になる。実際には、戻り光の偏光方
向は、光学部品の表面での反射光以外は大きく乱れ、ほ
とんど偏らない光からなるので、再び、偏光子17で光
吸収が生じ、その結果、バッグラウンド光を2分の1か
ら4分の1近くにまで減少し得るものとなる。
【0028】一方、図3(b)に示すように、例えば、
液晶ディスプレイ8にアクティブマトリックス(TN−
LCD)を用いた場合、紙面左側から偏光子17に入射
したプロジェクタ4による投射光11aは完全に特定方
向に偏光しているため、その偏光度は100%近くとな
り、この投射光11aの偏光方向(偏光面)と偏光子1
7の光吸収の小さい方向とが一致するように調整するこ
とにより、プロジェクタ4からの投射光11aをほとん
ど全て透過させた透過光11bを得ることが可能とな
る。
【0029】また、偏光子17に、例えば、ヨウ素を含
んだポリビニルアルコールによるH膜(ポラロイド株式
会社製)の一種であるヨウ素系ニュートラルグレイ偏光
子(代表的なものとしてHN−38等)を用いた場合、
波長特性があるものの可視光に対しては、偏光面を一致
させることにより80%の透過率を確保するとともに、
これに対して垂直な方向の透過率は約0.1%にするこ
とが可能である。本実施例の場合、偏光子17の偏光度
が比較的小さくてもよいため、投射光11aの透過率を
上げるように偏光子17を作製するのは容易である。特
に、ヨウ素系ハイコントラスト偏光子では、偏光度が大
きい偏光子にも拘らず、投射光11aの透過率を90%
以上確保することが容易である。
【0030】このように、本実施例では、レンチキュラ
レンズ3に対するバックグラウンド光を減少させるだけ
でなく、透過型投射スクリーン18の偏光子17を透過
しても投射光11aの光量がほぼ変わらないため、透過
型投射スクリーン18のコントラスト比を大きく改善す
ることが可能となる。その結果、画像の黒を忠実に再現
でき、かつ、明るい室内の照明光でも使用可能となり、
光源の負担を軽減し得るものとなる。
【0031】ところで、偏光子17に2色性をもつ物質
からなる偏光子以外の偏光子である、例えば、ガラスか
らなる巨大な偏光ビームスプリッタを用いた場合、偏向
させた方向の偏光の吸収体を用意しないと、結果として
筐体10内のどこかで反射された反射光がレンチキュラ
レンズ3の開口部3bから出射してバックグラウンド光
を増加させる原因となるため、偏光子(偏光ビームスプ
リッタ)と吸収体との2つを用意する必要がある。実際
には、小さな偏光ビームスプリッタを多数個設けて偏光
子を形成しなければならず、この場合には、偏向させた
方向の偏光の吸収も難しいものとなるため、実用化は難
しい。
【0032】したがって、2色性をもつ物質よりなる偏
光子17を用いることにより、この偏光子17が、透過
しない特定方向の偏光を反射、偏向せずに吸収する、い
わゆる黒色染色体として働くことで、透過型投射スクリ
ーン18を黒くさせる効果がブラックストライプ3aの
半分程度あると考えてよい。
【0033】続いて、変形例を図4に示す。まず、図4
(a)に示す例では、フレネルレンズ2のレンズ凹凸面
が図2に示した実施例と同様にレンチキュラレンズ3側
に向けられ、その反対のプロジェクタ4側の面に偏光子
17が密着されている。この場合、バックグラウンド光
は図2に示した実施例と同様に偏光子17によって減少
されるが、プロジェクタ4からの投射光が直接、偏光子
17に投射され、未だフレネルレンズ2により平行光に
されておらず、偏光子17に入射する投射光の偏光面が
拡大投影レンズ9により回転して変化する部分があるの
で、この部分で直交方向となる投射光の偏光成分の光量
が偏光子17の吸収により減少することになる。ここ
で、輝度を均一にしたい場合には、拡大投影レンズ9に
よる投射光の偏光面の回転を打消すような位相板を設け
ることにより、投射光の光量の減少を防止すればよい。
或いは、予め、電気的に液晶ディスプレイ8の液晶の各
画素毎に異なる電圧を印加して投射光の光量を補正して
もよい。
【0034】図4(b)に示す例では、フレネルレンズ
2のレンズ凹凸面がプロジェクタ4側に向けられてお
り、フレネルレンズ2のプロジェクタ4と反対のレンチ
キュラレンズ3側の面に偏光子17が密着されている。
この場合、プロジェクタ4からの投射光はフレネルレン
ズ2によって平行光とされた後、偏光子17に入射する
ので、投射光の偏光面は回転せずにほとんど保たれてい
る。これにより、偏光子17による投射光の吸収は通常
の平行光の吸収のみとなり、その光量はほとんど変化し
ないものとなる。
【0035】これらの図4(a),(b)に示した例で
は、偏光子17をフレネルレンズ2に密着させているた
め、偏光子17自体の強度が必要なくなり、偏光子17
の厚さを薄くし得るものとなる。逆に、偏光子17を通
常の厚さにしてフレネルレンズ2を薄くすることも可能
となる。また、偏光子17をフレネルレンズ2に密着さ
せることにより、偏光子17やフレネルレンズ2と空気
との境界面で生じる反射光を減少させることが可能とな
る。さらに、2色性をもつ物質によってフレネルレンズ
2自体を作製すると、偏光子17と張り合わせる必要も
なくなり、効果的である。ただし、この場合には、フレ
ネルレンズ2の厚さの相違に応じて光の吸収率が変化す
るので、フレネルレンズ2の厚さを光学的または電気的
に補正する必要がある。
【0036】図4(c)に示す例では、レンチキュラレ
ンズ3の前面側に偏光子17が配置されている。この場
合、レンチキュラレンズ3の方向と偏光子17の方向と
を調整しておかないと、レンチキュラレンズ3により投
射光の偏光面が回転して偏光子17で余分に吸収されて
しまうので、注意する必要がある。また、ブラックスト
ライプ3aと偏光子17とを密着させてもよい。この場
合、レンチキュラレンズ3と偏光子17との2つで強度
を確保すればよくなり、偏光子17を薄くし得るものと
なる。さらに、レンチキュラレンズ3の前面にこのレン
チキュラレンズ3の保護板を設け、この保護板に偏光子
17を密着させてもよく、この場合にも、偏光子17を
薄くし得るものとなる。
【0037】図4(d)に示す例では、レンチキュラレ
ンズ3の各開口部3bに対応して複数に分割された偏光
子17a〜17gが配設されている。この場合、偏光子
17による透過型投射スクリーン18の厚さの増加を小
さくし得るとともに、図4(c)に示した構成例と比較
して、ブラックマトリックスの部分に対する偏光子17
による照明光の影響を減少し得るものとなる。
【0038】なお、以上の図1ないし図3に示した実施
例及び図4に示した変形例では、プロジェクタ4に液晶
ディスプレイ8を用いて説明したが、CRTディスプレ
イを用いたCRTプロジェクタでも同様に実施可能であ
る。また、フレネルレンズ2をなくし、一枚以上のレン
チキュラレンズ3からなる透過型投射スクリーンを用い
ても同様に実施可能である。
【0039】次に、請求項2記載の発明の一実施例を図
5及び図6に基づいて説明する。なお、図12において
説明した部分と同一部分は同一符号で示し、説明も省略
する。本実施例は、図12に示した第二の従来例の透過
型投射スクリーン13のコントラスト比を高めるように
したものであり、図5に示すように、拡散透過板12の
裏面側に2色性をもつ物質からなる偏光子19を配置し
て透過型投射スクリーン20を形成したものである。
【0040】このような構成において、まず、図6
(a)に示すように、プロジェクタ4からの投射光11
aは紙面左側から偏光子19に入射するが、この時、プ
ロジェクタ4の液晶ディスプレイ8からの投射光11a
の偏光面と偏光子19の光吸収の小さい方向とを一致さ
せることで、偏光子19の透過率を90%以上確保する
ことが容易にできる。そして、偏光子19を透過した透
過光は拡散透過板12に入射して拡散されてこの拡散透
過板12を透過し、視野が拡がった透過光11bとな
る。これにより、透過型投射スクリーン20の右側にい
る観察者5は、従来より10%暗くなるだけで画像を観
察し得るものとなる。
【0041】これに対して、図6(b)に示すように、
室内の照明光16は、紙面右側から拡散透過板12に入
射するが、その一部は拡散透過板12で反射されて反射
光16bとなるか内部に吸収され、その残りは拡散透過
板12に入射して拡散されてこの拡散透過板12を透過
して偏光子19に入射する。この偏光子19への入射光
は偏光度の小さい偏らない光であるため、半分以下しか
偏光子19を透過しない。そして、偏光子19を透過し
た透過光16cは筐体10内に入射し、その一部は筐体
10内で反射されて戻り光として再び偏光子19に入射
する。この戻り光も偏らない光であるため、再び偏光子
19を透過した透過光によるバックグラウンド光は2分
の1から4分の1程度となる。
【0042】これにより、筐体10内での反射によるバ
ックグラウンド光は無視し得るものとなる。このこと
は、拡散透過板12の透過率が大きければ大きいほど効
果的である。例えて言うなら、黒い紙の上に薄い白い紙
を置くと、白い紙が灰色がかる現象と同様に、白い紙が
薄い、即ち、その透過率が大きいほど効果的である。た
だし、明るい室内では、照明光16aが拡散透過板12
で直接、反射された反射光16bによるバックグラウン
ド光の絶対値が大き過ぎるため、この場合にはあまり効
果的ではない。
【0043】また、図15(a)に示した第二の従来例
の場合、観察者5がよく見えるように投射光11aの光
量(輝度)を大きくすればするほど、拡散透過板12に
よる投射光11aに対する反射光が大きくなり、室内の
明るさに関係なく暗いときでも、この反射光が筐体10
内部で反射して再び拡散透過板12に入射し、この拡散
反射板12を透過してバックグラウンド光を増加させる
ことになる。
【0044】これに対して、本実施例では、図6(a)
に示すように、偏光子19を配置することにより、投射
光11aの偏光子19による反射光11cを偏光子19
で半減した後、筐体10内部で反射して再び偏光子19
に入射させた偏光度の小さい偏らない戻り光をこの偏光
子19でさらに半減するので、その結果として、投射光
11aの偏光子19による反射光11cを2分の1から
4分の1に減少させることが可能となる。これにより、
透過型投射スクリーン20を裏面側から透過する透過光
によるバックグラウンド光を大幅に減少させることが可
能となる。特に、最近では明るい室内で投射するという
高い要求により、投射光11aの光量の大きさ、即ち、
輝度を高くすることが多いため、この場合には非常に効
果的となる。
【0045】また、偏光子19と拡散透過板12との拡
散性が損なわれないように注意しながら密着すれば、一
枚で透過型投射スクリーン20を構成でき、しかも、強
度が強くなるため、さらに効果的である。さらに、偏光
子19を拡散透過板12に対して観察者5側に設けて
も、投射光11aの光量の減少に対して照明光16aの
光量の減少が大きくなるので、透過型投射スクリーン2
0のコントラスト比を高めることが可能となる。これ
は、拡散透過板12を透過する投射光11aと照明光1
6aとはどちらも偏光度の小さい偏らない光であり、偏
光子19で吸収されるが、投射光11aは1回だけしか
偏光子19を透過しないのに対して照明光16aは偏光
子19を2回透過するためである。
【0046】次に、請求項3記載の発明の一実施例を図
7及び図8に基づいて説明する。なお、図13に示した
第三の従来例で説明した部分と同一部分は同一符号で示
し、説明も省略する。本実施例では、図13に示した反
射型投射スクリーン15のコントラスト比を高めるよう
にしたものであり、図7に示すように、拡散反射板14
の前面側に2色性をもつ物質からなる偏光子21を配設
して反射型投射スクリーン22を形成したものである。
【0047】このような構成において、図8は拡散反射
板14と偏光子21との一部を拡大して示すもので、プ
ロジェクタ4からの投射光11aは、まず、偏光子21
に入射するが、ここで、偏光子21の光吸収の小さい方
向と液晶ディスプレイ8からの投射光11aの偏光面と
を一致させることで、容易に偏光子21の透過率を90
%以上にすることが可能となる。また、説明の便宜上、
偏光子21に対する平行光の透過率を100%、この平
行光に対する直交光の透過率を0%、拡散反射板14の
反射率を100%とする。
【0048】以下、本実施例の動作を図8に基づいて説
明する。図8(b)に示すように、プロジェクタ4から
の投射光11aは、紙面右側から偏光子21に入射す
る。この時、偏光子21の光吸収の小さい方向と液晶デ
ィスプレイ8からの投射光11aの偏光面とが一致する
ように調整されているため、偏光子21に入射した投射
光11aは偏光子21を100%透過し、この透過光1
1bを拡散反射板14で100%反射する。この時、こ
の反射光11cの偏光面は大きく乱れ、偏らない偏光度
の小さい光となるため、反射光11cは再び偏光子21
を透過するときに50%吸収され、残りの50%が透過
光11dとなる。その結果、反射型投射スクリーン22
の投射光11aに対する反射率は50%となる。
【0049】一方、図8(a)に示すように、室内の照
明光16aが紙面右側から偏光子21に入射すると、こ
の照明光16aは、一般に偏らない偏光度の小さい光で
あるため、偏光子21で50%吸収され、その透過率は
50%となる。この偏光子21を透過した透過光16b
は偏光度の高い光であるが、拡散反射板14で反射され
たときにその偏光面が大きく乱れ偏光度の小さい光とな
るため、この反射光16cは再び偏光子21を透過する
ときに50%吸収され、残りの50%が偏光子21を透
過して透過光16dとなり、反射光16cに対する偏光
子21の透過率は50%となる。その結果、室内の照明
光16aに対する反射型投射スクリーン22の反射率は
25%となる。
【0050】このように、室内の照明光16aの反射率
に対してプロジェクタ4の投射光11aの反射率が2倍
となるため、従来より反射型投射スクリーン22のコン
トラスト比を2倍上昇させることが可能となる。
【0051】しかし、実際には、偏光子21の平行方向
の光の吸収や偏光子21による光の反射を考慮する必要
がある。偏光子21による光の反射は、投射光11a、
照明光16aとも同様に生じるのでコントラストには影
響しない。例えば、平行方向の光に対する透過率が80
%、直交方向の光に対する透過率が0.1%の偏光子2
1を考えると、この偏光子21を反射防止コートしたと
すると、その差が最初の透過の際に生じるため、コント
ラスト比を約1.6倍上昇させることが可能となる。ま
た、投射光11aの光量は、最初の40%まで減少す
る。さらに、必要に応じて偏光子21の透過率や偏光度
を変化させることにより、コントラストを下げて光量を
増加することも可能である。ただし、本実施例の反射型
投射スクリーン22にあっては、投射光11aの光量も
半分近くになるため、反射光の輝度の絶対的な大きさが
必要なときや、投射光11aの光量が小さいときには、
コントラストが上昇しても見にくい場合が生じることに
注意する必要がある。
【0052】また、拡散反射板14の代わりに、微少の
レンズからなる反射スクリーンを設けてもよい。この場
合、スクリーンの反射方向をある程度限定できるため、
その分だけ反射の際に偏光面が変化せず、これを利用し
て反射率を大きくすることが可能となる。例えば、水平
方向に曲率をもつレンチキュラ型の反射ミラーでは、偏
光方向を水平方向に変化させ、垂直方向には変化させな
いようにできるので、偏光子21の方向とレンチキュラ
ミラーの方向とを調整することにより、透過率を大きく
することが可能となる。この場合、偏光子21を1回透
過した投射光11aと照明光16aとは、既に両方とも
偏光度がほとんど同じであるため、コントラストに変化
はないが、輝度を確保したいときには効果的である。
【0053】さらに、偏光子21に2色性色素を利用し
たゲストーホスト型の液晶を用いることにより、偏光度
を電気的に制御でき、投射光11aや照明光16aの状
態、又は、スクリーンの裏面にある環境の状態によって
偏光度や透過率を変化させることにより、多目的にスク
リーンを利用し得るものとなる。しかも、拡散反射板1
4の拡散反射を妨げないようにこの拡散反射板14に偏
光子21を密着させることにより、強度を確保すること
が可能となる。
【0054】次に、請求項4記載の発明の一実施例を図
9に基づいて説明する。なお、図12において説明した
部分と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する。図
9は本実施例の概略構成を示すもので、拡散透過板12
の裏面側に偏光子23よりなる透過型投射スクリーン2
4が配設されている。また、本実施例で使用するプロジ
ェクタ4の液晶ディスプレイ25は図9に示す構成とさ
れている。即ち、この液晶ディスプレイ25は、スペー
サ26aを要するTN液晶26と、このTN液晶26の
両端面に積層された配向膜27a,27bと、これら配
向膜27a,27bの外面に積層された走査電極28
a,信号電極28bと、これらの電極28a,28bの
外面に積層された基板ガラス29a,29bと、これら
の内、一方の基板ガラス29aの外面(メタルハライド
ランプ側の面)に設けられた偏光子30aとにより形成
されている。
【0055】ここで、通常の液晶ディスプレイでは、図
9中に仮想線で示すように、基板ガラス29bの拡大投
影レンズ9側の面にも検光子として働く偏光子30bが
設けられている。そして、前記偏光子30aはメタルハ
ライドランプ6からの光線を特定方向に振動する偏光に
するものであり、その反対側の検光子(偏光子)30b
はTN液晶26による偏光面の回転の相違により光の透
過率が変化することからディスプレイとして機能するも
のである。
【0056】本実施例では、通常の液晶ディスプレイ部
分のメタルハライドランプ6と反対側の検光子30bを
省略し、この検光子30bの役割をもたせるように、通
常の液晶ディスプレイ部分の検光子30bの方向と前記
拡散透過板12の裏面側に配設された偏光子23の方向
とが一致するように調整している。このため、偏光子2
3においては、TN液晶26の偏光面の回転にしたがっ
て光の透過率が変化するように設定される。
【0057】このような構成によれば、図5及び図6に
示した前記実施例と同様に透過型投射スクリーン24の
コントラスト比を高めることが可能となる上、通常の液
晶ディスプレイの検光子30bを不要として部品の省
略、共有化が可能となり、構造を簡素化してコストを低
減し得るものとなる。また、偏光子23による光の吸収
を比較的大面積で行っているので、発熱による温度変化
を減少させることが可能となる。さらに、カラー液晶デ
ィスプレイの場合には、従来ではR(赤),G(緑),
B(青)に相当する3つの液晶ディスプレイを必要とす
るため、これらの液晶ディスプレイに対して3枚の検光
子30bが必要であったが、本実施例によれば、1枚の
スクリーン用の偏光子23で全ての検光子30bと共有
でき、液晶ディスプレイ部分の3枚の検光子30bを省
略可能となり、構造をさらに簡素化してコストを一層低
減し得るものとなる。
【0058】なお、本実施例では、図12に示した透過
型投射スクリーン13に適用して説明したが、図13に
示したような反射型投射スクリーン15に適用しても同
様に、検光子30bの省略、共有化とともに透過型投射
スクリーンのコントラスト比を高めることが可能とな
る。
【0059】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、プロジェ
クタから投射された偏光度の大きい投射光を少なくとも
1枚のレンチキュラレンズの背面から前面方向に透過さ
せた透過光を観察する透過型の投射スクリーンにおい
て、少なくとも1枚の前記レンチキュラレンズの片面に
2色性をもつ物質からなる偏光子を設け、プロジェクタ
から投射された投射光の偏光面と偏光子の光吸収の小さ
い方向とを一致させることにより、投射光はほとんど全
て偏光子を透過し、偏光度の小さい偏らない室内の照明
光は偏光子で半分以下に減少して透過するので、レンチ
キュラレンズに対する室内の照明光によるバックグラウ
ンド光を大幅に減少させて透過型の投射スクリーンのコ
ントラスト比を高めることができ、画像品質の高い投射
画像を得ることができるものである。
【0060】請求項2記載の発明によれば、プロジェク
タから投射された偏光度の大きい投射光を拡散透過板の
背面から前面方向に透過させた透過光を観察する透過型
の投射スクリーンにおいて、前記拡散透過板の片面に2
色性をもつ物質からなる偏光子を設け、プロジェクタか
ら投射された投射光の偏光面と偏光子の光吸収の小さい
方向とを一致させることにより、投射光はほとんど全て
偏光子を透過し、偏光度の小さい偏らない室内の照明光
は偏光子で半分以下に減少して透過するので、拡散透過
板に対する室内の照明光及びプロジェクタからの投射光
によるバックグラウンド光を大幅に減少させて透過型の
投射スクリーンのコントラスト比を高めることができ、
画像品質の高い投射画像を得ることができるものであ
る。
【0061】請求項3記載の発明によれば、プロジェク
タからの偏光度の大きな投射光を拡散反射板の前面から
投射して前面方向に反射させた反射光を観察する反射型
の投射スクリーンにおいて、前記拡散反射板の前面に2
色性をもつ物質からなる偏光子を設け、プロジェクタか
ら投射された投射光の偏光面と偏光子の光吸収の小さい
方向とを一致させることにより、投射光はほとんど全て
偏光子を透過し、偏光度の小さい偏らない室内の照明光
は偏光子で半分以下に減少して透過するので、拡散反射
板に対する室内の照明光及びプロジェクタからの投射光
によるバックグラウンド光を大幅に減少させて反射型の
投射スクリーンのコントラスト比を高めることができ、
画像品質の高い投射画像を得ることができるものであ
る。
【0062】請求項4記載の発明によれば、前後両端面
に2色性をもつ物質からなる偏光子が配置された液晶デ
ィスプレイを有するとともに前面の前記偏光子を検光子
として用いるようにしたプロジェクタからの偏光度の大
きな投射光を投射する透過型又は反射型の拡散板よりな
る投射スクリーンにおいて、前記液晶ディスプレイの前
面の前記偏光子を拡大して前記拡散板の前記液晶ディス
プレイ側の面に設けてこの液晶ディスプレイの検光子と
共用したので、通常の液晶ディスプレイの前面に配置さ
れる検光子を省略することができ、特に、カラー液晶デ
ィスプレイの場合には、R,G,Bの3個の液晶ディス
プレイに対する3枚の検光子を投射スクリーンの偏光子
で共有させることで、カラー液晶ディスプレイの3枚の
検光子を省略してさらに構造の簡素化を図ることがで
き、これにより、コストを一層低減できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の一実施例を示す斜視図で
ある。
【図2】その平面図である。
【図3】透過型投射スクリーンの光線の透過状態を示す
拡大平面図である。
【図4】4つの変形例を示す平面図である。
【図5】請求項2記載の発明の一実施例を示す斜視図で
ある。
【図6】透過型投射スクリーンの光線の透過状態を示す
拡大平面図である。
【図7】請求項3記載の発明の一実施例を示す斜視図で
ある。
【図8】反射型投射スクリーンの光線の反射状態を示す
拡大平面図である。
【図9】請求項4記載の発明の一実施例を示す平面図で
ある。
【図10】第一の従来例を示す平面図である。
【図11】投射時の透過型投射スクリーンの配置を示す
平面図である。
【図12】第二の従来例を示す平面図である。
【図13】第三の従来例を示す平面図である。
【図14】レンチキュラレンズの照明光の透過状態を示
す拡大平面図である。
【図15】透過型投射スクリーンの光線の透過状態を示
す拡大平面図である。
【符号の説明】
3 レンチキュラレンズ 4 プロジェクタ 12 拡散透過板(拡散板) 14 拡散反射板(拡散板) 17 偏光子 19 偏光子 21 偏光子 23 偏光子 25 液晶ディスプレイ 30a 偏光子 30b 偏光子(検光子)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロジェクタから投射された偏光度の大
    きい投射光を少なくとも1枚のレンチキュラレンズの背
    面から前面方向に透過させた透過光を観察する透過型の
    投射スクリーンにおいて、少なくとも1枚の前記レンチ
    キュラレンズの片面に2色性をもつ物質からなる偏光子
    を設けたことを特徴とする投射スクリーン。
  2. 【請求項2】 プロジェクタから投射された偏光度の大
    きい投射光を拡散透過板の背面から前面方向に透過させ
    た透過光を観察する透過型の投射スクリーンにおいて、
    前記拡散透過板の片面に2色性をもつ物質からなる偏光
    子を設けたことを特徴とする投射スクリーン。
  3. 【請求項3】 プロジェクタからの偏光度の大きな投射
    光を拡散反射板の前面から投射して前面方向に反射させ
    た反射光を観察する反射型の投射スクリーンにおいて、
    前記拡散反射板の前面に2色性をもつ物質からなる偏光
    子を設けたことを特徴とする投射スクリーン。
  4. 【請求項4】 前後両端面に2色性をもつ物質からなる
    偏光子が配置された液晶ディスプレイを有するとともに
    前面の前記偏光子を検光子として用いるようにしたプロ
    ジェクタからの偏光度の大きな投射光を投射する透過型
    又は反射型の拡散板よりなる投射スクリーンにおいて、
    前記液晶ディスプレイの前面の前記偏光子を拡大して前
    記拡散板の前記液晶ディスプレイ側の面に配設してこの
    液晶ディスプレイの検光子と共用したことを特徴とする
    投射スクリーン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002139799A (ja) * 2000-10-31 2002-05-17 Seiko Epson Corp 背面投影用スクリーン及びその製造方法
KR100497616B1 (ko) * 1998-01-14 2005-09-30 삼성전자주식회사 엘씨디 장치의 구조

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KR100497616B1 (ko) * 1998-01-14 2005-09-30 삼성전자주식회사 엘씨디 장치의 구조
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