JPH06282011A - スクリーン、偏光板、及び背面投射型表示装置 - Google Patents

スクリーン、偏光板、及び背面投射型表示装置

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JPH06282011A
JPH06282011A JP5068003A JP6800393A JPH06282011A JP H06282011 A JPH06282011 A JP H06282011A JP 5068003 A JP5068003 A JP 5068003A JP 6800393 A JP6800393 A JP 6800393A JP H06282011 A JPH06282011 A JP H06282011A
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JP
Japan
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screen
light
polarizer
polarizing plate
display device
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Application number
JP5068003A
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English (en)
Inventor
Takeshi Goto
猛 後藤
Toshihiro Suzuki
敏弘 鈴木
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、偏光特性を有する光束を出射する
ライトバルブを用いた背面投射型表示装置および、これ
に用いられる透過型カスクリーンに関し、画像の輝度を
低下させることなく、コントラストを向上させることが
できる背面投射型表示装置を提供する。 【構成】 レンチキュラーレンズ23と、該レンチキュ
ラーレンズ23からの光のうち特定の方向の偏光を透過
し、且つ、これに直交する方向の偏光を吸収する特性を
有する偏光子22とを含み、偏光子22の吸収軸方向
は、最も偏光子22側のレンチキュラーレンズ23の溝
23aの方向と平行になるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏光特性を有する光束
を出射するライトバルブを用いた背面投射型表示装置お
よび、これに用いられる透過型カスクリーンに関する。
【0002】近年、情報処理分野において表示装置の重
要性がますます増大しており、薄型、軽量で、高性能、
かつ大画面の表示装置が求められている。このため、比
較的簡単に薄型、軽量、大画面が実現できる背面投射型
の表示装置が注目されている。
【0003】
【従来の技術】図9には、従来の背面投射型表示装置の
概略構成が示され、図9(A)において、投射光学系8
で出射された光9は、光路折り曲げ用ミラー10a,1
0b,10cを介してスクリーン11に投射される。図
9(B)に示されるように、スクリーン11は、スモー
ク板、レンチキュラーレンズ付拡散板13、フレネルレ
ンズ14から構成されており、前記フレネルレンズ14
は投射光学系8から投射された光9を結像させる。
【0004】上記のように、背面投射型表示装置では、
投射光学系8から投射され空間変調された画像光を透過
型スクリーン11に拡大投射し、視認者は投射光学系8
の反対側からスクリーン11を見るようになっている。
従って、画像光はスクリーン11を透過し、視認者は透
過光を見る構成となっている。一般に、背面投射型表示
装置は明るい部屋で使われるため、室内の照明等の環境
光15が、レンチキュラーレンズ付拡散板13で反射さ
れ、画像光と共にスクリーン11を出射して、画像が白
っぽい表示となり、コントラストを低下させるといった
問題を生じていた。このため、スクリーン11の視認側
に透過率80[%]程度のスモーク板12を設置して、
コントラスト低下を防止していた。これは、環境光15
がレンチキュラーレンズ付拡散板13で反射されて視認
されるためには、スモーク板12を2回通過する必要が
ある一方、投射光(画像光)9が視認されるためには、
スモーク板12を1回通過するだけでよく、スモーク板
12において、環境光15が投射光9に比べてより多く
吸収されるためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の背面投射型表示
装置では、図9に示すように環境光の反射によるコント
ラストの低下を抑えるために、視認側にスモーク板を設
置し、このスモーク板による環境光の吸収によってコン
トラストの低下を抑えていた。
【0006】しかしながら、このような構造では本来画
像表示に使用されるべき投射光までのスモーク板で吸収
され、且つ、環境光と投射光との間の吸収の選択性が低
いため、十分なコントラストを得ようとすると、画像の
明るさが低下するという問題があった。このため、十分
な輝度を得るためには、より消費電力の大きい光源を使
用する必要があり、消費電力の増大、より厳しい熱対策
が必要であるという問題が出ていた。
【0007】そこで、本発明は画像の輝度を低下させる
ことなく、コントラストを向上させることができる背面
投射型表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】レンチキュラーレンズ
(23)と、該レンチキュラーレンズ(23)からの光
のうち特定の方向の偏光を透過し、且つ、これに直交す
る方向の偏光を吸収する特性を有する偏光子(22)
と、を含み、前記偏光子(22)の吸収軸方向は、最も
偏光子(22)側のレンチキュラーレンズ(23)の溝
(23a)の方向と平行になるように設定されるように
構成されている。
【0009】このように、本発明では従来環境光を吸収
するために用いてきたスモーク板に代えて、偏光子を用
いることによって、基本的に投射光(画像光)を吸収せ
ず、環境光のみを吸収するという環境光対策が実現でき
る。
【0010】
【作用】本発明において、スクリーンに入射する環境光
は、まず、偏光子に入射する。環境光は無偏光であるた
め、この偏光子でスクリーンに入射する環境光線の内の
約半分が吸収され、残りの半分が透過する。一方、投射
光(画像光)は、ライトバルブから出射する際、既に直
線偏光となっているため、この投射光の偏光方向とスク
リーンの透過軸方向を一致させる事により、ほとんど損
失なく配光させる事ができる。これにより、画像光の明
るさを損なわずに環境光によるコントラスト低下を防止
することができる。
【0011】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の好適な実施例
を説明する。なお、以下の実施例では、偏光特性を有す
るライドバルブとして液晶パネルを用いた場合を例に説
明するが、本発明ではライトバルブは液晶パネルに限ら
れないことを認識されたい。
【0012】図1,2には、本発明の第1実施例による
背面投射型表示装置の概略構成が示されている。図1
(A)の全体構成において、投射光学系18で発生され
た光19は、光路折り曲げ用ミラー20a,20b,2
0cを介して、スクリーン21に投射される。なお、投
射光学系18の構成は、図2(B)に示されており、こ
れについては後述する。また、スクリーン21は、図1
(B)及び図2(A)に示されるように、偏光板22、
レンチキュラーレンズ付拡散板23、フレネルレンズ2
4から構成されており、前記フレネルレンズ24は、投
射光学系20から投射された光を結像させる。
【0013】レンチキュラーレンズ付拡散板23は利得
が約6である拡散板に、フレネルレンズ24は光学アク
リル樹脂に、それぞれ、微小プリズムを型押し法によっ
て片面に形成した物である。なお、後述する図2(B)
中の偏光板34,34´は、透過率がやや低いものの偏
向度が高いタイプの偏光フィルムを用いているのに対
し、スクリーン21の偏光板22は逆に偏向度が低くと
も透過率が高い物が用いている。
【0014】次に、図2(B)を参照しながら、投射光
学系18について説明する。投射光学系18は、R投射
部30R、G投射部30G、B投射部30Bを含み、こ
れらの投射部30Rは、30G、30Bは同一構成であ
るので、B投射部30Bを例にとり説明する。B投射部
30Bにおいては、31液晶パネル、34,34´は偏
光板、35は集光レンズであり、B投射部30Bには、
光源36からの光がダイクロイックミラー37,37,
37を介して投射される。
【0015】位相差板32は、直線偏光の偏光方向を回
転させる物であり、この場合には45゜回転させてい
る。液晶パネル33は、TN型液晶を薄膜トランジスタ
アレイを用いて駆動する液晶表示パネルであり、入射す
る光束の偏光方向は投射レンズ31側から見て左上り4
5゜、出射する光束の偏光方向は、液晶に電圧が印加さ
れていない状態で投射レンズ31側から見て右上り45
゜となっている。これは、液晶パネル33に入射する光
束が集光レンズ35によって投射レンズ31の瞳上に焦
点を持つ集光性の光束となっているため、視覚特性等の
液晶パネル33の性質によるコントラストの低下を最小
限に押さえるためである。このため、偏光板34,34
´の透過軸は、それぞれ投射レンズ31側から見て左上
り45゜、右上り45゜となっている。
【0016】ダイクロイックミラー(DM)37,3
7,37は、特定の波長範囲のみを透過/反射する一種
のミラーであり、ここでは、光源36から出射された白
色光線をR,G,Bの光束に分割するためのものであ
る。また、光源36には、発行効率が高く色温度の高い
メタルハライドランプを用いている。
【0017】光源36から出射された無偏光の光束は、
ダイクロイックミラー37,37,37によってRGB
に分解された後、集光レンズ35によって投射レンズ3
1の瞳上に焦点を持つ集光性の光線となり、偏光板34
を経て液晶パネル33に入射する。
【0018】偏光板34は、無偏光の光束から直線偏光
成分のみを取り出す為の物であり、ここで直線偏光とな
った光線は、液晶パネル33で画像変調を受け、さらに
偏光板34´によって画像化された後、位相差板(半波
長板)32によって偏光方向を回転され、投射レンズ3
1により拡大投射される。そして、前記図(A)を参照
すると、投射レンズ31から投射された光19は、光路
折り曲げ用ミラー20a,20b,20cで反射された
後、スクリーン21に入射する。液晶パネル33から出
射する光線の偏光方向は、前記の通り斜め45゜に設定
されており、偏光板34´の透過軸もこれに合わせて設
定されている。液晶パネル33を通過し、偏光板34´
で映像化された光線は、位相差板32によって偏光方向
をスクリーン21の偏光板22の透過軸に合わせる為の
物であり、当然、回転量は出射側の偏光板34´の透過
軸方向とスクリーン21側の偏光板22の透過軸方向に
よって決定される。本実施例では、スクリーン21側の
偏光板22の吸収軸方向を画像上下方向に設定している
為、前記したように45゜回転させる必要があるのであ
る。
【0019】図2(A)に示されるように、スクリーン
21側の偏光板22の吸収軸の方向は、スクリーン21
の構造によって決定される。本実施例の装置では、左右
へううの視角を広く取る為のレンチキュラーレンズ23
は縦方向に刻んである。図3,図4には、レンチキュラ
ーレンズ23と環境光線との間が示されており、溝23
aが縦方向(上下方向)に形成されているレンチキュラ
ーレンズ23では、スクリーン21に反射して装置正面
に跳ね返ってくる光線は、主に左右方向からスクリーン
21に入射する光線(環境光線38)である事を示して
いる(図3(B)及び図4(B)参照)。これは、次の
理由による。
【0020】すなわち、上下方向からスクリーン21に
入射する光線(環境光線39)から見たレンチキュラー
レンズ23は実質的に平面と等価であり、上方から入手
した光線39は、下方に進むこととなる。(図4
(A),(B)参照)。このため、画面の正面から観察
した場合、スクリーン21に上下方向から入射する光線
39は、装置正面からは観察されない。これに対し、左
右方向から見たレンチキュラーレンズ23は、等化的な
拡散面となっており、あらゆる方向から入射した光線の
一部が装置正面方向に反射される(図3(B),図4
(B)参照)。一方、光束が入射角を持って屈折率の異
なる物体に入射する際、入射光線の偏光方向によって反
射率は変化し、P偏光よりもS偏光が反射されやすい。
この為、レンチキュラーレンズ23の表面で反射されや
すいS偏光成分を効果的に吸収する様に、偏光板22の
吸収軸方向を設定することにより環境光線の反射を効果
的に減少することができる。この場合には、レンチキュ
ラーレンズ23の溝23aの方向が画面上下方向に設定
されているため、偏光板22も画面上下方向に吸収軸方
向を設定すればよいのである。
【0021】投射光学系18の液晶パネル33(図2
(B)参照)が直線偏光として出射した光線は、位相差
板(半波長板)32、投射レンズ31、フレネルレンズ
23、レンチキュラーレンズ付拡散板23を通過する際
に若干偏光度が低下するがほぼ直線偏光のまま偏光子2
2に入射するため、偏光子22による吸収は極めて少な
く、映像が暗くなることはない。また、スクリーン22
に視認側から入射する環境光線38,39は、ほぼ無偏
光の為約半分が偏光子22によって吸収され、またレン
チキュラーレンズ付拡散板23表面で反射して画面正面
方向に反射される光線38,39を効率よく吸収する用
に、偏光子22の吸収軸の方向を画面上下方向に設定す
ることで、コントラストの大幅な向上が可能である。本
実施例の装置の場合では、レンチキュラーレンズ付拡散
板23を透過した後の光の偏光度(設定方向の偏光の輝
度/設定方向と直交する方向の輝度)は約16程度であ
り、スクリーン21での照度が約500[1x]の環境化
で設定したコントラストは、従来のスモーク板を用いた
場合に9程度だったのに対し、上記スクリーン21を用
いることにより20以上に改善する事ができた。
【0022】なお、本実施例では、ライトバブルとして
TN型液晶を薄膜トランジスタアレイを用いて駆動する
液晶表示パネルを用いて説明したが、偏光特性の変調及
び表示を行う光学素子であれば置換して用いる事ができ
る。同時に液晶の動作モード、またそれら起因する入射
・出射光線の偏光方向等の条件は本発明の本質的なもの
ではない。したがって、出射光の偏光方向を回転させる
位相差板は必ずしも必要ではない。
【0023】次に図5には、本発明の第2実施例による
背面投射型表示装置に用いられる透過型スクリーンの概
略構成が示されている。図4において、41はフレネル
レンズ付拡散板、42はレンチキュラーレンズ、43は
偏光フィルムを示している。フレネルレンズ付拡散板4
1は利得が約6である拡散板に、レンチキュラーレンズ
42は光学アクリル樹脂に、それぞれ微小プリズムを型
押し法によって片面に形成した物を用いている。偏光フ
ィルム43は、レンチキュラーレンズ42の平面側42
aに接着されており、偏光フィルム43は、一般的に市
販されている物である。
【0024】本実施例の装置は、視認距離を小さく設定
しているため、フレネルレンズ41の焦点距離が短くな
っている。短焦点のフレネルレンズ41を用いるスクリ
ーンでは、内部反射に起因する表示品質が若干劣化する
場合があるが、従来レンチキュラーレンズ42内に設定
されていた拡散層をフレネルレンズ41内に配置するこ
とにより、これを解決できる。この際、拡散層がフレネ
ルレンズ41側に移る為、高い解像度を得る為には、レ
ンチキュラーレンズ42のプリズム面をフレネルレンズ
41側に配置する必要があり、したがって、視認者側に
はレンチキュラーレンズ42の平面側が配置され、この
平面42aに偏光フィルム43を張りつけることができ
る。これにより、スクリーン構成部材を少なくすること
ができ、反射損を減少させ、約10%の輝度向上を実現
できる。また、前記第1実施例と同様な明室環境におい
てコントラストの大幅な増加も実現できる。
【0025】次に図6には、本発明の第3実施例による
背面投射型表示装置に用いられる透過型スクリーンの概
略構成が示されている。図6(A)において、スクリー
ン50は、ノングレア処理を施された偏光板51、レン
チキュラーレンズ付拡散板52、フレネルレンズ53か
ら構成されており、投射光学系18(図1(A)参照)
から投射された光線は、フレネルレンズ53によって集
光された後、レンチキュラーレンズ付拡散板52上に結
像する。偏光板51は、前記第1,第2実施例て示した
ように、投射光を効率よく透過し、且つ環境光をよく吸
収する事によって形成される画像のコントラストを上げ
る為のものであり、本第3実施例では、写り込みを低減
するために、偏光板51として、アンチグレア処理の施
された偏光フィルム51aをアクリル板に張り付けたも
のを用いている。
【0026】レンチキュラーレンズ付拡散板52は利得
が約6である拡散板に、フレネルレンズ53は光学アク
リル樹脂に、それぞれ微小プリズムを型押し法によって
形成した物を用いている。偏光板51に用いている偏光
フィルム51aは、一般的に市販されているアンチグレ
アタイプの偏光フィルムであり、偏光フィルム51aで
の鏡面反射による写り込みを低減する効果がある(図6
(B)参照)。これは、偏光フィルム51aの表面に微
小の凹凸を形成することによっても実現でき、方法は問
わない。
【0027】アンチグレアタイプの偏光板51は、一種
の拡散面であるため、鏡面反射は減少するものの拡散反
射はむしろ増加する。これによって黒輝度の浮き上がり
(上昇)が生じるが、その程度は小さなものであるた
め、特に問題にはならない。
【0028】なお、本第3実施例ではアンチグレア処理
を施された偏向フィルム51aを用いて説明したが、こ
れは偏光フィルム51aが視認側に配置されているため
であり、偏光フィルム51aを装置側に配置し、すなわ
ち視認側にアクリル板51bを向けて配置する場合に
は、アクリル板51bにアンチグレア処理を施すかまた
はアンチグレア処理の施されたアクリル基板51bを用
いる必要がある。この場合には、偏光フィルム51a
は、一般的なクリアタイプで良い。
【0029】次に図7には、本発明の第4実施例による
背面投射型表示装置に用いられる透過型スクリーンの概
略構成が示されている。図7(A)において、スクリー
ン60は、反射防止処理を施した偏光板61、レンチキ
ュラーレンズ付拡散板62、フレネルレンズ63から構
成されており、投射光学系18(図1(A)参照)から
投射された光線は、フレネルレンズ63によって集光さ
れ、レンチキュラーレンズ付拡散板62に結像する。偏
光板61は、前記各実施例に示したように、投射光を効
率よく透過し、且つ環境光をよく吸収することによって
形成される画像のコントラストを上げる為のものであ
る。レンチキュラーレンズ付拡散板62は利得が約6で
ある拡散板に、フレネルレンズ63は光学アクリル樹脂
に、それぞれ微小プリズムを型押し法によって形成した
物を用いている。偏光板61は、アクリル板64に市販
の偏光フィルム65を張り付けた後、フッ素系の反射防
止膜66をディップ法によって両面に成膜している。
【0030】なお、本来、反射防止膜は真空蒸着法によ
って成膜されるのが一般的であるが、スクリーンのよう
な大面積に安価に形成するのは難しいため、引き上げ法
により形成された反射防止膜を用いている。偏光板61
に反射防止処理を施したことによって、従来偏光フィル
ム65の表面で鏡面反射していた光線を大幅に減少させ
ることができ、明環境での使用時に問題となる写り込み
をほぼ解消できる。この際、減少した光線は、従来偏光
フィルム65の表面で反射していたものであり、これを
透過させることによってコントラストの若干の低下が懸
念されるが、従来のスモーク板による場合と異なり、偏
光フィルム65を透過し、偏光板61の中に進んだ光線
もその半分は無条件に偏光フィルム65に吸収された後
にレンチキュラーレンズ62に達する為、反射防止処理
を施したことによる黒輝度の浮き上がりは数%程度であ
る。また、前記第3実施例で示したアンチグレアタイプ
の偏光板を用いる場合と比べ、拡散反射成分が偏光板6
1で吸収されるため、より効果が高い。また投射光の透
過率も向上し、画像の白色輝度もほぼ同様に上昇するた
め、第3実施例と比べ、実際にはコントラストはほとん
ど変化させる事なく高輝度化が実現できた。
【0031】実際に、図1(A)に示した表示装置に本
第4実施例のスクリーンを装着した場合、一般的な事務
所環境において照明を写り込ませてこの写り込んだ照明
の鏡面反射成分を測定したところ、反射防止処理を施し
ていない場合に比べて約1/3に低下させることができ
た。また、反射防止処理を施したことによる黒輝度の上
昇は、前記事務所環境(画面上照度500[1x])の照
明下で約6%程度であるが、白輝度も同程度上昇してい
るためコントラストは変化せず、高コントラストを維持
できた。
【0032】なお、本第4実施例では、反射防止処理と
してフッ素系の反射防止膜を用いているが、反射防止膜
は、もちろんこれに限定されるものではなく、反射率を
下げるものであれば何でも良い。また、前記第3実施例
のアンチグレアタイプの偏光板を用い、これに反射防止
膜を形成することで、より一層の写り込み防止が実現で
きる。
【0033】また、一般に偏光フィルムは機械的あるい
は化学的に弱いため、場合によっては反射防止処理が出
来ない場合がある。この場合には図7(B)に示される
ように、基板であるアクリル板64に反射防止処理を行
って反射防止膜66を形成し、その後に偏光フィルム6
5を張り付けることによって対策できる。
【0034】なお、この場合には図7(B)に示すよう
に、偏光フィルム65は投射側に配置する必要がある。
この場合、偏光板61の片面に反射防止処理が施されて
いないため、若干効果は低下するが、実際に測定を行っ
たところ、反射防止処理を行わない場合に比べて約1/
2程度の写り込みに抑えることができ、効果が大きいこ
とが確認された。
【0035】次に図8には、本発明の第5実施例による
背面投射型表示装置の概略構成が示されており、図8
(A)は、偏光板を示し、図8(B)は投射光学系を示
す。なお、装置の全体構成及びスクリーンの構成は、前
記第1実施例(図1(A),(B)参照)と同様である
のでその説明は省略する。
【0036】これまでの、第1,2,3,4実施例で
は、スクリーンに用いられる偏光フィルムは、輝度の低
下を抑えるために、偏光度は低くても透過率の高い物を
用いてきたが、本第5実施例では、後述の用に、スクリ
ーンの偏光板22に用いられる偏光フィルム22aが検
光子を兼ねているため、透過率は低いものの偏光度の高
いタイプの偏光フィルム22aを用いる必要がある(図
8(A)参照)。これは画像のコントラストが検光子の
偏光度に大きく影響されるためである。
【0037】図8(B)を参照しながら、投射光学系1
8(図1(A)参照)について説明すると、投射光学系
18は、R投射部90R、G投射90G、B投射部90
Bを含み、これらの投射部90R、90G、90Bは同
一構成であるので、B投射部90Bを例にとり説明す
る。
【0038】B投射部90Bにおいて、91は投射レン
ズ、92は位相差板、93は液晶パネル、94は偏光
板、95は集光レンズであり、B投射部90Bには光源
96からの光がダイクロイックミラー97,97,97
を介して投射される。位相差板92は、直線偏光の偏光
方向を回転させるためのものである。
【0039】光源96から出射された無偏光の光束は、
ダイクロイックミラー97,97,97によってRGB
の各成分に分解された後、集光レンズ95によって投射
レンズ921の瞳上に焦点を持つ集光性の光線となり、
偏光板94を経て液晶パネル93に入射する。偏光板9
3は、無偏光の光束から直線偏光成分のみを取り出す為
のものであり、ここで直線偏光となった光線は、液晶パ
ネル93で画像調整を受けた後、位相基板92によって
偏光方向を回転され、投射レンズ91により拡大投射さ
れる。そして、前記図1(A)を参照すると、投射レン
ズ91から投射された光19は、光路折り曲げ用ミラー
20a,20b,20cで反射され、スクリーン21に
入射する。液晶パネル93を通過した光線は、位相差板
92によって偏光方向を回転される。この時点では、位
相差板92を通過した光線は異なる方向の偏光成分が混
在したままであり、この状態の光線がスクリーン21ま
で投射される。この光線はスクリーン21でフレネルレ
ンズ24、レンチキュラーレンズ付拡散板23を経て偏
光板22に入射し(図1(A)参照)、この時に液晶パ
ネル93から出射した光線は初めて画像化される。
【0040】本第5実施例では、検光子を環境光線対策
用偏光子22で兼ねさせることにより、構成部材を減少
させることができるとともに、前記第1,2,3,4実
施例では輝度の低下を防ぐ為に用いることのできなかっ
た偏光度の高い偏光ティルム22aを使用できる(図8
(A)参照)。このため、より外光の強い条件下でもコ
ントラストの低下を小さくできる。
【0041】なお、前記各実施例で用いてきた偏光フィ
ルムは、一般的な市販品を用いているが、偏光フィルム
には用途によってさまざまな透過率、偏光度等の特性の
物がある。そこで、これらの偏光フィルムの内でスクリ
ーンに用いるのに適したものは以下のように規定でき
る。
【0042】一般に照明下でディスプレイを見て作業を
行う場合、このディスプレイのコントラストが10〜2
0程度であるときが最も疲れず、見易いとされている。
このため、ディスプレイのコントラストがこの範囲とな
るように偏光フィルムの特性を設定する必要がある。実
際には、スクリーンのゲイン、投射/環境光の輝度等に
よって必ずしも一義的には決められないが、これらの間
の関係は下記に示すようにして近似的に求めることがで
きる。
【0043】いま、白色の表示をした時の投射光照度を
0 、岐路黒色の表示をした時の投射光照度(洩れ光線
照度)をA1 、環境光線の照度をB、偏光要素の無偏光
の透過率をT0 、同透過軸と平行な直線偏光の透過率を
1 、偏光要素を含まないスクリーンの反射ゲインをR
0 、同透過ゲインをR1 、得たいコントラストをCとし
てとき、白表示輝度E0 、黒表示輝度E1 はそれぞれ以
下のように近似できる。 E0 =A0 ×T1 ×R1
+B×T0 ×R0 ×T11 =(B×T0 ×R0 +A1 ×R1 )×T1 この時、コントラトストCは、
【0044】
【数2】 として求められる。偏光要素以外の特性(A0 ,A0
B,R0 ,R1 ,C)は装置・環境固有の値として分か
っているため、上記計算式から求める偏光要素の特性が
算出できる。この式では近似のため、偏光要素の透過軸
と平行な直線偏光の透過率T1 を含まない式となってい
るが、現実にはT0 とT1 の間には密接な関係があり、
実使用に問題はない。
【0045】実際には本計算式を用いて偏光要素の特性
を算出すると、測定データ、 白表示投射光輝度 : 144.8[cd/
m2 ] 黒表示投射光輝度 : 15.2[cd/
m2 ] 環境光の反射による輝度上昇 : 14.2[cd/
m2 ] から、 A0 ×R1 =130.6[cd/m2 ] A1 ×R1 = 1.0[cd/m2 ] B ×R0 = 14.2[cd/m2 ] が得られる。
【0046】これを上記の式に当てはめると、 C=20の場合 → T0 ≒0.41 C=15の場合 → T0 ≒0.58 となり、求める特性が算出される。
【0047】なお、この値は、当然のことながら、実際
の測定値(T0 ≒0.37〜0.40でC≒20)とほ
ぼ一致した。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
背面投射型表示装置に用いる透過型スクリーンにおい
て、表示輝度を犠牲にすること無く、環境光によるコン
トラスト低下、表示品質の低下を安価な方法で確実に防
止でき、装置の性能向上に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による背面投射型表示装置
の構成説明図であり、(A)は表示装置の全体構成図、
(B)はスクリーンの説明図である。
【図2】本発明の第1実施例による背面投射型表示装置
の構成説明図であり、(A)は偏光板の説明図、(B)
は投射光学系の説明図である。
【図3】レンチキュラーレンズと環境光線との関係を示
す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図である。
【図4】レンチキュラーレンズと環境光線との関係を示
す図であり、(A)は側面図、(B)は斜視図である。
【図5】本発明の第2実施例による背面投射型表示装置
のスクリーンの構成説明図である。
【図6】本発明の第3実施例による背面投射型表示装置
のスクリーンの構成説明図であり、(A)はスクリーン
の構成説明図、(B)は偏光板で拡散反射を示す図であ
る。
【図7】本発明の第4実施例による背面投射型表示装置
のスクリーンの構成説明図であり、(A),(B)はそ
れぞれ第1構成、第2構成を示す図である。
【図8】本発明の第5実施例による背面投射型表示装置
の構成説明図であり、(A)は偏光板の説明図、(B)
は投射光学系の説明図である。
【図9】従来の背面投射型表示装置の構成説明図であ
り、(A)は表示装置の全体構成図、(B)はスクリー
ンの説明図である。
【符号の説明】
18…投射光学系 19…投射光 20a,20b,20c…ミラー 21…スクリーン 22…偏光板 23…レンチキュラーレンズ付拡散板 23a…溝 24…フレネルレンズ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンチキュラーレンズ(23)と、該レ
    ンチキュラーレンズ(23)からの光のうち特定の方向
    の偏光を透過し、且つ、これに直交する方向の偏光を吸
    収する特性を有する偏光子(22)と、を含み、 前記偏光子(22)の吸収軸方向は、最も偏光子(2
    2)側のレンチキュラーレンズ(23)の溝(23a)
    の方向と平行になるように設定されていることを特徴と
    するスクリーン。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスクリーンにおいて、前
    記偏光子(22)は、偏光フィルムまたは偏光板である
    ことを特徴とするスクリーン。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のスクリーン(21)
    を用い、前記スクリーン(21)に入射する表示光は水
    平方向の直線偏光または水平方向の偏光成分の多い光線
    であり、且つ、レンチキュラーレンズ(23)は、その
    溝(23a)の方向が垂直方向に設定されていることを
    特徴とする背面投射型表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項3の表示装置において、表示素子
    (33)から射出する光線の偏光方向が、偏光方向回転
    手段を用い回転させられ、スクリーン(21)の偏光透
    過軸方向に整合させられることを特徴とする背面投射型
    表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項4の表示装置において、表示素子
    (33)から射出する光線の偏光方向が、画面水面軸方
    向から45゜回転させられ、スクリーン(21)の偏光
    吸収軸方向は、画面垂直方向に設定されていることを特
    徴とする背面投射型表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または2のスクリーンにおい
    て、前記レンチキュラーレンズ(42)と偏光子(4
    3)とは、一体に形成されていることを特徴とするスク
    リーン。
  7. 【請求項7】 基板(64)に反射防止処理が施され、
    前記反射防止処理をされた基板(64)に偏光フィルム
    (65)が張り付けられていることを特徴とする偏向
    板。
  8. 【請求項8】 請求項7の偏光板において、偏光フィル
    ム(65)にノングレア処理を施されていることを特徴
    とする偏光板。
  9. 【請求項9】 請求項7の偏光板において、基板(6
    4)にノングレア処理が施されていることを特徴とする
    偏光板。
  10. 【請求項10】 基板(64)に偏光フィルム(65)
    が張り付けられ、前記偏光フィルム(65)が張り付け
    られた基板(64)に反射防止処理が施されていること
    を特徴とする偏光板。
  11. 【請求項11】 請求項10の偏光板において、偏光フ
    ィルム(65)にノングレア処理が施されていることを
    特徴とする偏光板の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項10の偏光板において、基板
    (64)にノングレア処理を施されていることを特徴と
    する偏光板の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1,2,または6のスクリーン
    において、白色の表示をしたときの投射光照度をA0
    黒色の表示をしたときの投射光照度(洩れ光線照度)を
    1 ,環境光照度をB,偏光子(22)を除いたスクリ
    ーンの反射ゲインをR0 9同透過ゲインをR1 ,得たい
    コントラストをCとしたとき、無偏光の透過率T0 が次
    式を満たすような偏光子(22)を用いることを特徴と
    するスクリーン。 【数1】
  14. 【請求項14】 請求項3,4,5において、表示素子
    (33)から射出する偏光変調された光線を、前記スク
    リーン(21)上の偏光子(22)で画像化することを
    特徴とする背面投射型表示装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09244147A (ja) * 1996-03-12 1997-09-19 Nec Corp 透過型スクリーン
JP2002517800A (ja) * 1998-06-11 2002-06-18 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 背面投射システム
JP2006500623A (ja) * 2002-09-20 2006-01-05 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド 高効率ビューイングスクリーン
US7742137B2 (en) * 2005-08-12 2010-06-22 Hitachi, Ltd. Display device and electrical appliance using the same

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