JP3492913B2 - 油回収装置 - Google Patents

油回収装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油回収装置に係
り、特に一般空調産業や低冷水温度の必要な工業の分野
で使用する冷凍装置の油回収装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球温暖化に伴う温室効果ガス発
生量の削減が論議されている状況下において、省エネル
ギーに伴う各種の検討、技術開発が活発化する趨勢にあ
る。例えば、空調産業においても、深夜電力を利用した
氷蓄熱システムが注目されているものの、初期設備投資
に必要とするコストが問題となることがある。一般的な
水蓄熱システムのチューブプレート式の蓄氷部では、凍
結という技術的課題があり、従来、凍結事故を配慮して
冷水温度は4℃前後が限度として運用されてきた。例え
ば、日本冷凍協会発行第5版「冷凍空調便覧,2巻,機
器編」P.286に記載されているとおり、一般には冷
水温度は5℃や7℃の仕様となつている。
【0003】一方、最近では、既設の水蓄熱設備を流用
して、さらに低温域の冷水温度製造の需要が高まってい
る。既に小容量領域では、レシプロ形圧縮機を用いプレ
ート式熱交換器を用いた冷凍装置で0℃に近い低温冷水
を得ている。
【0004】また、中大容量になると、プレート式蒸発
器で100%の冷凍容量を満足させようとするとプレー
ト式熱交換器が大型になり設置スペースの増大、コスト
の増加等の問題がある。また、従来の満液式蒸発器を有
する冷凍装置で低温水取り出しを行うには、安定した負
荷パターンの場合を除き、冷水量の変動あるいは経年的
なチューブの汚れによる伝熱性能低下で、凍結によるチ
ューブ破裂、機内浸水の恐れがあるため、実用上冷水出
口温度には限界があった。
【0005】このため、満液式蒸発器による小形化、プ
レート式熱交換器による凍結に対する信頼性の各メリツ
トを有効利用し、満液式蒸発器にできるだけ多くの容量
を受け持たせて、可能な範囲の低い冷水温度まで冷却
し、さらに残りの容量をプレート式熱交換器で分担して
冷水温度を0℃付近まで冷却するシリーズフローの方式
が開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の冷凍
装置を安定した状態で運転継続させるには、圧縮機から
冷媒系統にわずかづつではあるが継続的に漏れ込む油ミ
ストによる油面低下を防止する必要がある。一般的な冷
凍装置では、蒸発器、油回収器が各々1個で構成され
る。この場合、蒸発器内の冷媒液面付近に設けたタップ
から油を含む冷媒液を、凝縮器内の温度を加熱源として
利用した油回収器に導き、この油回収器で冷媒液を蒸発
させて油を濃縮し圧縮機の油タンクに戻している。
【0007】ところが、満液式蒸発器、プレート式蒸発
器など複数の蒸発器を採用した冷凍装置の場合、1個の
油回収器に各蒸発器から油を含む冷媒を導くと、各蒸発
器内圧の違いにより圧力の低い蒸発器からは冷媒液が油
回収器に流入しないという課題がある。また、各蒸発器
ごと各々専用に油回収器を設けるとコストの面で割高と
なる。
【0008】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、0℃近い低温冷水を製造する2
種類の蒸発器を組み合わせた冷凍装置について、簡素な
構造で、安価で信頼性の高い油回収器を提供すること
を、その目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る油回収装置の第1の構成は、圧縮機、
凝縮器、蒸発器、およびこれらを接続する冷媒系統を備
えて冷凍サイクルを構成し、蒸発器に通水する冷水系統
を有する冷凍装置において、前記蒸発器として満液式蒸
発器とプレート式蒸発器を併用して、冷水を前記満液式
蒸発器に通水し、さらに前記プレート式蒸発器で0℃付
近まで冷却するように構成するとともに、少なくとも、
前記プレート式蒸発器の冷媒系統出口からの液,ガス混
合冷媒を気液分離させるサージドラムと、分離された冷
媒ガスを圧縮機吸込口に導く配管とを備え、前記冷媒系
統に、前記凝縮器の熱を加熱源として油の濃縮を行う油
回収器を設け、前記満液式蒸発器の冷媒液面付近に設け
た第1のタップと、前記サージドラムに設けた第2のタ
ップとを接続する配管を設けて、冷媒液と油の混合液を
通し、前記サージドラムの他の位置に設けた第3のタッ
プと前記油回収器とを接続する配管を設けて、前記サー
ジドラムの油を含む冷媒液を前記油回収器に導くととも
に、当該油回収器で蒸発させた冷媒ガスを前記圧縮機の
吸込み配管へ戻す配管と、当該油回収器で濃縮された油
を前記圧縮機の油タンクへ戻す配管とを設けたものであ
る。
【0010】すなわち、上記第1の構成では、各蒸発器
の冷媒中に混入した油を油回収器に導く手段として、圧
力の高い側の蒸発器内の油を含む冷媒液の上澄みを配管
を介して他方の圧力の低いサージドラム内の油を含む冷
媒液と合流させ、さらに圧縮機吸込側と圧力バランスさ
せた油回収器へ配管を介して油を含む冷媒液を導き、こ
の油回収器で加熱蒸発した冷媒ガスを配管を介して圧縮
機吸込側へ導き、他方、濃縮した油を圧縮機の油タンク
へ導くものである。
【0011】また、上記目的を達成するために、本発明
に係る冷凍装置の第2の構成は、上記第1の構成に加え
て、満液式蒸発器の冷媒液面付近に設けた第1のタップ
とサージドラムに設けた第2のタップとを接続する配管
の途中から、油回収器に接続するバイパス配管を設け、
このバイパス配管の途中に仕切り弁を設けたものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
を参照して説明する。図1は、本発明の一実施の形態を
示す冷凍装置の系統図である。図中、矢印は冷媒および
冷水の流れを示すものである。図1において、1は、冷
凍サイクルを構成する満液式蒸発器、2は、満液式蒸発
器1と併用して冷凍サイクルを構成するプレート式蒸発
器、3は、プレート式蒸発器2で発生する気液混合冷媒
の気液を分離するサージドラム、4は、満液式蒸発器1
と圧縮機6とを結ぶ冷媒ガス配管21に設けた電動弁、
5は、冷凍サイクルを構成する凝縮器、6は圧縮機、7
は、圧縮機6を駆動する電動機、8は、圧縮機6の吸込
側の容量制御装置である。
【0013】9は、凝縮器5から満液式蒸発器1,プレ
ート式蒸発器2へ向かう冷媒配管20に設けた油回収器
で、この油回収器9は、凝縮器5の熱を加熱源として油
の濃縮を行うもので二重管構造となっている。10は、
油回収器9と圧縮機6の吸込側である冷媒ガス配管21
に接続する冷媒ガス配管、11は、油回収器9と圧縮機
6の油タンクを結ぶ油配管である。12は、満液式蒸発
器1の冷水出口側の冷水配管13に具備した温度検知
器、18は、プレート式蒸発器2の最終冷水出口側の冷
水配管16に具備した温度検知器、17は、前記冷水配
管16に設けた冷水ポンプである。
【0014】13は、満液式蒸発器1とプレート式蒸発
器2との間を接続する冷水配管、19(19−1,19
−2の総称)は、冷水配管13に設けた仕切り弁であ
る。20は、圧縮機6,凝縮器5,満液式蒸発器1,プ
レート式蒸発器2を接続する冷媒系統に係る冷媒配管、
21は、満液式蒸発器1,圧縮機6間の冷媒ガス配管、
22は、プレート式蒸発器2,サージドラム3間の冷媒
配管、23は、サージドラム3,圧縮機6間の冷媒ガス
配管、24は、サージドラム3,プレート式蒸発器2間
の冷媒配管で、プレート式蒸発器2における冷媒循環回
路を構成する。25は、クーリングタワーへ通じ凝縮器
5の冷却管群に冷却水を流通させる冷却水系を示す。ま
た、26は、冷媒配管20に設けたプレート式蒸発器2
への冷媒供給弁、29は、電動機7の冷却系を示す。
【0015】図1に示すように、本実施の形態の冷凍装
置は、主要機器として、満液式蒸発器1、プレート式蒸
発器2、サージドラム3、電動弁4、凝縮器5、圧縮機
6、電動機7、容量制御装置8、油回収器9、油回収配
管および冷媒系統、冷水系統により構成される。
【0016】満液式蒸発器1は、詳細を図示しないが、
一般に良く知られているように、容器内に冷水管群(チ
ューブバンドル)が設けられ、そのチューブ1a内に冷
水が流通し、チューブ1a外は冷媒に浸っている。チュ
ーブ1a内面には、図示しないが熱伝達率を促進するた
めの突起が形成されている。1bはエリミネータを示
す。
【0017】また、プレート式蒸発器2は、詳細を図示
しないが、一般に良く知られているように、数枚のプレ
ートが所定の間隔で配列され、上部には、外部配管から
供給される冷水の受水槽14を設けており、受水槽14
の底には、各プレート上部より冷水が表面を流下するた
めに多数の小孔が穿孔されている。プレートは対接する
プレート間に冷媒通路を形成してあり、この冷媒通路内
の冷媒はプレート外表面を流下する冷水と熱交換され冷
媒の一部がガス化し、プレートから出たのち、気液混合
状態で配管22を経てサージドラム3に送られる。サー
ジドラム3の内部は、詳細を図示しないが、一般に知ら
れているように、冷媒液とガスを分離する多孔板を設け
たものである。
【0018】さらに図1において、30は圧縮機6に設
けた油分離器、31は、油分離器30と圧縮機の吸込側
とを結ぶ配管である。32は、満液式蒸発器1の冷媒液
面付近に設けた第1のタップ、33は、サージドラム3
に設けた第2のタップ、34は、前記サージドラム3の
他の位置に設けた第3のタップ、35は、第1のタップ
32と第2のタップ33とを接続する配管、36は、第
3のタップ34と油回収器9とを接続する配管である。
さらにまた、37は、前記配管35の途中から、油回収
器9に接続するバイパス配管、38は、このバイパス配
管37の途中に設けた仕切り弁である。
【0019】次に、本実施の形態の冷凍装置の動作につ
いて図1を参照して説明する。負荷側から冷水ポンプ
(図示せず)で供給される冷水は、まず満液式蒸発器1
に冷水管群(チューブバンドル)を構成するチューブ1
a内を流通する。例えば12℃で流入する冷水は、ここ
で冷媒液と熱交換して4℃まで冷却される。満液式蒸発
器1の冷水出口側の冷水配管13に具備された温度検知
器12により冷水温度を検知する。この検知温度と制御
装置(図示せず)に予め設定された所定の設定温度との
差を極力ゼロにするように、満液式蒸発器1から発生し
冷媒ガス配管21を経て圧縮機6に導かれる冷媒ガス量
を、前記制御装置により電動弁4を作動させて自動調整
する。
【0020】圧縮機6で圧縮された高温高圧の冷媒ガス
は凝縮器5に至り冷却水と熱交換して凝縮する。凝縮器
5からの冷媒液は満液式蒸発器1とプレート式蒸発器2
へ分流される。次に、満液式蒸発器1からの冷水は、冷
水配管13によりプレート式蒸発器2へ供給される。こ
のとき、仕切り弁19−1が開、仕切り弁19−2が閉
となっている。
【0021】プレート式蒸発器2では、冷水はプレート
上部に設けられた受水槽14に流入し、受水槽14の底
に設けられた多数の小孔から散布され、各プレートの外
表面を流下し、プレート内の通路を流れる冷媒と熱交換
して仕様温度(例えば1℃)まで冷却される。流下した
冷水はプレート式蒸発器2の下部にある水槽15に集め
られる。このとき、前記プレート式蒸発器2の冷媒通路
内では、冷媒液が蒸発し液とガスの混合状態で冷媒配管
22を経てサージドラム3に入り液とガスに分離され
る。
【0022】前記水槽15に集められた冷水は、冷水配
管16を介して冷水ポンプ17により蓄熱槽(A)に送
水される。この最終冷水出口側である冷水配管16に具
備された温度検出器18により最終冷水の温度を検知す
る。この検知温度と制御装置(図示せず)に予め設定さ
れた所定の設定温度との差を極力ゼロにするように、プ
レート式蒸発器2から発生しサージドラム3、冷媒配管
23を経て圧縮機6に導かれる冷媒ガス量を、前記制御
装置により容量制御装置8を作動させてサクションダン
パー8aの開閉を自動調整する。
【0023】サージドラム3で分離された冷媒ガスは冷
媒配管23を介して前述のように圧縮機6へ導かれる。
一方、サージドラム3で分離された冷媒液は、冷媒配管
24により、凝縮器5から冷媒配管20,冷媒供給弁2
6を経て供給された冷媒液と合流して再度プレート式蒸
発器2に導かれる。上述の冷水1℃取り出し運転は、深
夜の安価な電力で行われる蓄熱運転に有効である。
【0024】次に、本発明の特徴部について説明する。
一般に、圧縮機6の油タンクには、図示しないが、羽根
車の背側に配している非接触シール部分からの冷媒ガス
が流れ込む。このままでは、油タンク内圧が上昇し羽根
車を回転させる高速軸のスラスト軸受荷重が上昇し、焼
損の恐れがあるため、冷媒ガスを吸込側に戻し適正内圧
に保持させている。油タンク内の冷媒ガスは油ミストを
含んでおり、油分離器30で油を分離しているものの配
管31を通じてわずかに油ミストが通過し冷媒系統に流
入する。これが継続されるとやがて油タンク内の油面が
低下し運転不能に陥る。
【0025】このため、満液式蒸発器1の冷媒液面付近
に設けた第1のタップ32からサージドラム3に設けた
第2のタップ33へ、配管35を介して油を含む冷媒液
を導く。満液式蒸発器1からサージドラム3へ導かれた
油を含む冷媒液は、プレート式蒸発器2からの油を含む
冷媒とサージドラム3内で合流後、第3のタップ34、
配管36を経て油回収器9に導かれる。すなわち、圧力
の高い側の満液式蒸発器1内の油を含む冷媒液の上澄み
を配管35を介して他方の圧力の低いサージドラム3内
の油を含む冷媒液と合流させ、さらに圧縮機吸込側と圧
力バランスさせた油回収器9へ配管36を介して油を含
む冷媒液を導くものである。
【0026】油回収器9では、冷媒配管20を流通する
凝縮器5の冷媒液の温度により、前記導かれてきた油を
含む冷媒液を加熱し油を濃縮する。濃縮後、圧縮機6の
油タンクに油配管11を介して油を戻す。油タンクへ戻
す手段の例として油圧を利用しベンチュリー42を用い
て負圧を形成し、ストレーナ39,41を経て油回収器
9より油を吸い上げる。40は逆流を防止する逆止弁で
ある。一方、油回収器9で蒸発した冷媒ガスは、冷媒ガ
ス配管10を経て圧縮機6の吸込み配管である冷媒ガス
配管21へ戻る。
【0027】次に、昼間の空調運転の場合で、冷水温度
条件を5℃あるいは7℃に上げて運転する場合には、満
液式蒸発器1の冷水出口温度を所定の5℃あるいは7℃
に調整し、プレート式蒸発器2を介さないで、冷水を全
量バイパスさせ負荷側(B)へ送水する。すなわち、冷
水配管13の仕切り弁19−1を閉、仕切り弁19−2
を開として満液式蒸発器1から取り出した冷水を負荷側
(B)へ供給する。この方法では、プレート式蒸発器2
へ冷水を送らないので、プレート式蒸発器2の冷水出口
側に設けた冷水ポンプ17を運転する必要はない。
【0028】また、この場合、プレート式蒸発器2へ冷
水を送らないので、プレート式蒸発器2へ冷媒を供給す
る必要は無くなる。したがつて、この場合の対応も可能
とするために、満液式蒸発器1から油回収器9にバイパ
ス配管37を介して直接油を含む冷媒を導くようにして
いる。すなわち、仕切り弁38の開閉により、運転パタ
ーンに合った油回収を実施する。
【0029】本実施の形態によれば、伝熱性能の高い満
液式蒸発器1と、凍結に対する信頼性の高いプレート式
蒸発器2とを併用する冷凍装置について、共通の油回収
器9を設け、配管と切り換え弁の追加だけで幅広い運転
パターンに対応できる低コストで、かつ信頼性の高い油
回収装置を実現できる。
【0030】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、0℃近い低温冷水を製造する2種類の蒸発器を組
み合わせた冷凍装置について、簡素な構造で、安価で信
頼性の高い油回収器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す冷凍装置の系統図
である。
【符号の説明】
1…満液式蒸発器、2…プレート式蒸発器、3…サージ
ドラム、4…電動弁、5…凝縮器、6…圧縮機、7…電
動機、8…容量制御装置、9…油回収器,10…冷媒ガ
ス配管、11…油配管、12,18…温度検知器、1
3,16…冷水配管、14…受水槽、15…水槽、17
…冷水ポンプ、19−1,19−2…仕切り弁、20…
冷媒配管、21,23…冷媒ガス配管、32,33,3
4…タップ、35,36…配管、37…バイパス配管、
39,41…ストレーナ、42…ベンチュリー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木庭 賢二 福岡県福岡市南区塩原二丁目1番47号 九州電力株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 平2−52959(JP,A) 特開 平9−210479(JP,A) 特開 平2−219960(JP,A) 特許2691154(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機、凝縮器、蒸発器、およびこれらを
    接続する冷媒系統を備えて冷凍サイクルを構成し、蒸発
    器に通水する冷水系統を有する冷凍装置において、 前記冷凍サイクルは、深夜の蓄熱運転時に、前記蒸発器
    として満液式蒸発器とプレート式蒸発器を併用し、冷媒
    ガスが前記圧縮機で高温高圧に圧縮され、この冷媒ガス
    が前記凝縮器で凝縮され、この凝縮された冷媒液が前記
    満液式蒸発器と前記プレート式蒸発器へ分流してそれぞ
    れの蒸発器で蒸発され、前記満液式蒸発器で蒸発された
    冷媒ガスと前記プレート式蒸発器で蒸発された冷媒ガス
    とが合流して前記圧縮機に戻されるように前記冷媒系統
    を構成し、 前記冷水系統は、冷水を前記満液式蒸発器に通水し、さ
    らに前記プレート式蒸発器で0付近まで冷却するよう
    に構成するとともに、 前記プレート式蒸発器の冷媒系統出口からの液,ガス混
    合冷媒を気液分離させる圧力の低いサージドラムと、分
    離された冷媒ガスを圧縮機吸込口に導く配管とを備え、 前記冷媒系統に、前記凝縮器の熱を加熱源として油の濃
    縮を行う油回収器を設け、 前記満液式蒸発器の冷媒液面付近に設けた第1のタップ
    と、前記サージドラムに設けた第2のタップとを接続
    し、圧力の高い前記満液式蒸発器内の油を含む冷媒液の
    上澄みが圧力の低い前記サージドラムの油を含む冷媒液
    に合流されるように導く配管を設け、 前記サージドラムの他の位置に設けた第3のタップと前
    記油回収器とを接続し、前記サージドラム内で合流され
    た油を含む冷媒液を前記油回収器に導く配管を設けると
    ともに、 当該油回収器で蒸発させた冷媒ガスを前記圧縮機の吸込
    み配管へ戻す配管と、当該油回収器で濃縮された油をベ
    ンチュリーを介して前記圧縮機の油タンクへ戻す配管と
    を設けたことを特徴とする油回収装置。
  2. 【請求項2】前記満液式蒸発器の冷水出口から前記プレ
    ート式蒸発器に至る冷水配管の途中に仕切り弁を設け、
    昼間の空調運転の場合に、前記仕切り弁を閉じ、前記満
    液式蒸発器の冷水出口に設けた前記第1の温度検知器に
    て必要な温度に制御された冷水を、前記満液式蒸発器か
    らの冷水配管の途中で分岐された配管から前記プレート
    式蒸発器を介さないでバイパスさせ負荷側へ送水する構
    成とし、 前記満液式蒸発器の冷媒液面付近に設けた前記第1のタ
    ップと前記サージドラムに設けた前記第2のタップとを
    接続する前記配管の途中から、前記油回収器に接続する
    バイパス配管を設け、このバイパス配管の途中に仕切り
    弁を設け、昼間の空調運転の場合に前記仕切り弁を開い
    て前記満液式蒸発器から油回収器に直接油を含む冷媒を
    導くように構成したことを特徴とする請求項1記載の油
    回収装置。
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