JP3492854B2 - スイッチ切換装置 - Google Patents

スイッチ切換装置

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JP3492854B2
JP3492854B2 JP16707296A JP16707296A JP3492854B2 JP 3492854 B2 JP3492854 B2 JP 3492854B2 JP 16707296 A JP16707296 A JP 16707296A JP 16707296 A JP16707296 A JP 16707296A JP 3492854 B2 JP3492854 B2 JP 3492854B2
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卓 工藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置等に
用いられるスイッチ切換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機やファクシミリ等の画像形成装置
では、装置を使用するユーザがトナーマガジンの交換時
や記録紙の紙詰まりの除去のために、装置を覆う本体上
部カバーやサイドカバーを開放することがある。このよ
うな装置には、装置の保全や誤作動をなくしてユーザの
安全のために装置の覆うカバー類が開放されると、スイ
ッチを切って装置を停止させるスイッチ切換装置が設け
られている。例えば、実開昭62−33061号公報に
は、上ユニットやサイドカバーが開放されるとスイッチ
を切って装置を停止させ、上ユニットとサイドカバーの
双方を閉じとスイッチを解除状態して機器を動作可能と
するスイッチ切換装置が記載されている。
【0003】ところで、一般に複写機やファクシミリ等
には、モータ等の電装部品を駆動するための動作系電気
回路と、ソフトウェア等のシステムを操作させるための
システム系電気回路の2系統が設けられている。そし
て、これら2系統の電気回路には、遮断、接続に順序性
が求められている。すなわち、遮断時には、システム系
電気回路が動作系電気回路よりも先に遮断され、接続時
には動作系電気回路がシステム系電気回路よりも先に接
続されなくてはならない。なぜなら、この順序が逆にな
ると、本体上部カバーやサイドカバーの開閉の途中でそ
の動作が一時休止したり、あるいは、システム系電気回
路に通電されているにもかかわらず、動作系電気回路が
通電されない事態が発生した場合、装置に装着された電
装部品等の故障であるかの如く装置のソフトが判断し、
装置に故障修理を知らせるサービスコールマークが表示
されてしまうからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】とろこが、上記従来構
成のものでは、一つのスイッチを本体上部カバーやサイ
ドカバーの開閉に応じて断続するので、2系統の電気回
路の遮断/接続に順序性をつけることが困難である。ま
た、複写機等を大量に生産する場合、部品等の誤差から
バラツキが生じるので、このような部材で機器を組み上
げると各機器毎に寸法誤差が累積されて意図するスイッ
チの遮断、接続タイミングが得られなくなる場合も予想
される。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、2系統の電気
回路の遮断/接続に順序性を明確に持たせるために、シ
ステム系電気回路を接続/遮断する第1スイッチと動作
系電気回路を接続/遮断する第2スイッチとを同一回動
中心とした第1ブラケット及び第2ブラケットにそれぞ
れ設け、第2ブラケットに第1スイッチを作動させる係
合部を設け、開閉可能に支持したサイドカバー及び本体
上部カバーで、第1ブラケット及び第2ブラケットの双
方を、第1及び第2スイッチがそれぞれシステム系電気
回路と動作系電気回路とを接続する方向に押圧し、第
スイッチのスイッチ切換作動力よりも大きな付勢力を設
定された付勢手段で双方のブラケットにそれぞれ相反
する回動習性を与え、本体上部カバーと第2ブラケット
との間に摺動機構を設けて本体上部カバーの動作を第2
ブラケットに伝達するようにした。
【0006】従って、サイドカバーを開くと、第1ブラ
ケットにかかる押圧力が弱まり付勢手段の付勢力により
第1ブラケットが回動して係合部と第1スイッチとが離
間する。サイドカバーの開放が進んで第1ブラケットに
かかる押圧力がさらに弱まると、第2ブラケットに対す
る付勢手段の付勢力が弱まり、第2ブラケットが第2ス
イッチを切る方向に移動する。サイドカバーを閉じる
と、付勢手段の付勢力に抗して第1ブラケットが回動
し、これと一緒に付勢手段を介して第2ブラケットも回
動して第2スイッチが接続状態となると共に、この第2
ブラケットの係合部で第1スイッチが接続される。
【0007】一方、本体上部カバーを開くと、付勢手段
の付勢力に抗して押圧されていた係合部を有する第2ブ
ラケットが、付勢手段の付勢力により固定側となる第1
ブラケットから離れる方向に回動する。この時、付勢手
段は第2スイッチの回路切換力よりも大きな付勢力に設
定されているので、第2スイッチが接続方向に付勢され
たままのとなり、同スイッチよりも先に第1スイッチと
係合部とが離間し第1スイッチが切断状態となる。
【0008】本体上部カバーを閉じると、摺動機構を介
して第2スイッチが押されて接続されると共に、第2ブ
ラケットが付勢手段に抗して押圧され、固定状態にある
第1スイッチが係合部で押されて接続される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明にかかるスイッチ切換装置
は、システム系電気回路を接続/遮断する第1スイッチ
を設けた第1ブラケットと、動作系電気回路を接続/遮
断する第2スイッチを設けた第2ブラケットとを同一回
転中心上に配置し、第1スイッチと第2スイッチとがシ
ステム系電気回路及び動作系電気回路を接続するよう
に、サイドカバーと本体上部カバーとの閉状態時におい
て第1ブラケット及び第2ブラケットを押圧し、第
イッチのスイッチ切換作動力よりも大きな付勢力を有す
る付勢手段で第1ブラケット及び第2ブラケットを連結
両ブラケットに互いに相反する回動習性を与える。
本体上部カバーと第2ブラケットとの間には、本体上部
カバーの開閉動作を第2ブラケットに伝達する摺動機構
を設ける。
【0010】上記第1ブラケットを、第1スイッチを取
付ける第1部材と、サイドカバーとの当接部及び付勢手
段の係止部が形成され、上記2ブラケットに設けた係合
部に対して第1部材を変位可能に支持する第2部材とか
ら構成しても良い。このように構成すると、第1部材に
設けた第1スイッチの位置が係合部に対して変位可能と
なるので、第1スイッチの切断/接続の時期を調整する
ことができる。
【0011】
【実施例】本発明の第1実施例を図面を用いて詳細に説
明する。
【0012】図1に示すスイッチ切換装置は、画像形成
装置の一例である複写機の側面を覆い、図示しない機器
本体に開閉自在に支持されサイドカバー1と、複写機の
上方を覆い図示しない機器本体に軸8で開閉自在に支持
された本体上部カバー2とを有する複写機内Sに配置さ
れている。サイドカバー1は、軸8を中心に矢印Eで示
す方向に回動すると開放され、矢印Cで示す方向に回動
すると閉じられる。本体上部カバー2は、矢印Dで示す
方向に回動すると開放され、矢印Fで示す方向に回動す
ると閉じられる。サイドカバー1及び本体上部カバー2
は、図示しないロック機構により機器本体に対して図1
に示す閉状態に保持される。この例において、サイドカ
バー1は略垂直に、本体上部カバー2は略水平にそれぞ
れ保持される。
【0013】スイッチ切換装置は、複写機の図示しない
システム系電気回路と動作系電気回路とを個別に接続/
遮断する第1スイッチ3及び第2スイッチ4を、第1ブ
ラケット5と第2ブラケット6とにそれぞれ装着してい
る。
【0014】第1スイッチ3は、システム系電気回路と
接続するリミットスイッチからなり、そのスイッチング
レバー3aを上方に配置してビス7で第1ブラケット5
の略中央部に固着されている。このスイッチングレバー
3aは、第1スイッチ3に対して起倒自在となってい
て、スイッチ内部に設けた図示しない復帰機構により図
2に示すように、起きた状態となる復帰習性が与えられ
ている。第1スイッチ3は、図1に示す倒れた状態とな
るとシステム系電気回路を接続し、図2に示す起きた状
態となると同回路を遮断するようになっている。
【0015】第2スイッチ4は、動作系電気回路と接続
するプッシュ式スイッチからなり、その作動片4aを上
方に配置して第2ブラケット6の回動端6a上部に固定
されている。第2スイッチ4は、作動片4aを図示しな
いスプリングで上方に突出付勢しており、図1に示すよ
うに、押された状態となると動作系電気回路を接続し、
図3に示すように突出した状態となると同回路を遮断す
るようになっている。
【0016】第1ブラケット5は板金製で、図示しない
機器本体に固着された軸9に、その基端5aを回動自在
に支持されている。第1ブラケット5には、その左端部
5bに当接部11が、回動端5c側にバネ掛け部12が
それぞれ紙面方向に向かって屈曲形成されている。当接
部11は、サイドカバー1の下部内面に一体成形した突
起部1aと当接し、このカバー1が矢印C方向に回動す
るに従い、徐々に押圧されるようになっている。
【0017】第2ブラケット6は板金製で、第1ブラケ
ット5と重ねて設けられている。第2ブラケット6は、
軸9にその基端側を回動自在に支持されており、第1ブ
ラケット5と同一回動中心となっている。バネ掛け部1
2と対向する第2ブラケット6の部位には、バネ掛け部
13が屈曲形成されている。第2ブラケット6の中央上
縁部6bには、スイッチングレバー3aと接触して押圧
する係合部となる屈曲突起部14が形成されている。バ
ネ掛け部13の近傍の第2ブラケット6の縁部には、屈
曲ストッパ23が一体成形されている。この屈曲ストッ
パ23は、第1ブラケットの回動端5cよりも下方でそ
の軌道上に配置されており、第1ブラケット5の矢印A
方向への回動を規制するようになっている。
【0018】バネ掛け部12,13には、付勢手段とな
るコイルスプリング10の両端10a,10bがそれぞ
れ係止されている。このコイルスプリング10は、第1
ブラケット5と第2ブラケット6とにそれぞれ相反する
方向への回動習性を与えると共に、両ブラケット5,6
を弾性的に連結している。すなわち、第1ブラケット5
には、軸9を中心として矢印Aで示す時計周り方向、第
2ブラケット6には、軸9を中心として矢印Bで示す反
時計周り方向への付勢力がそれぞれ与えられている。ま
た、コイルスプリング10による付勢力は、第2スイッ
チ4の作動片4aにかかる付勢力よりもやや大きくなる
ように設定されている。
【0019】第1ブラケット5及び第2ブラケット6
は、サイドカバー1及び本体上部カバー2が図1に示す
閉じ状態の時に、コイルスプリング10の付勢力に抗し
て押圧されて略水平状態に保持されるようになってい
る。
【0020】第2スイッチ4の上方には、本体上部カバ
ー2の開閉動作を同スイッチ4に伝達する摺動機構15
が配置されている。摺動機構15は、図示しない機器本
体に固着された大径ガイドピン16及び小径ガイドピン
17と、このピン16,17に摺動可能に支持されたス
ライダー18とから構成されている。この例では、図面
上下方向に摺動するようになっている。スライダー18
は、その底部18aに第2スイッチ4の上面を押圧する
突起19が形成されていると共に、下端部18bで作動
片4aを押圧するようになっている。スライダー18と
対向する本体上部カバー2の内面2aには、作動板20
が機器内方に向かって突設している。この作動板20
は、本体上部カバー2の全閉時にスライダー18を図1
に示す最下位置まで押し下げる高さを有している。
【0021】第2ブラケット6の下方には、ストッパー
部材21が図示しない本体に固定されており、第2ブラ
ケット6の矢印A方向への回動を規制している。第2ブ
ラケット6の上方には、本体ケース22が近接配置され
ていて、同ブラケット6の矢印B方向への回動時に中央
上縁部6bと当接し、同ブラケットの矢印B方向への回
動規制をするようになっている。
【0022】このような構成のスイッチ切換装置の動作
を説明する。図1では、サイドカバー1及び本体上部カ
バー2の双方が図示しないロック装置により全閉状態に
置かれている。この時、スライダー18は、本体上部カ
バー2に設けた作動板20によって最下位置まで押し下
げられ、底部18aの突起19で第2ブラケット6に固
定された第2スイッチ4を下方に押し下げている。第1
ブラケット5側では、サイドカバー1の突起部1aが当
接部11と当接して押圧されている。
【0023】従って、バネ掛け部12,13に係止され
たコイルスプリング10が伸長されて、第1ブラケット
5に軸9を中心とする矢印A方向への回動習性を与え、
第2ブラケット6に軸9を中心とする矢印B方向への回
動習性を与えている。このような状態では、スイッチン
グレバー3aが屈曲突起部14に押圧され、作動片4a
が下端面18bによって押圧されるので、図示しないシ
ステム系電気回路と動作系電気回路とが接続した状態と
なる。
【0024】(本体上部カバーの開閉に伴うスイッチ切
換動作)図示しないロック装置を解除して本体上部カバ
ー2を、図2に示すように開放方向となる矢印D方向に
回動させると、作動板20が上方へ移動する。この移動
に伴いスライダー18を介して第2ブラケット6に伝達
された押圧力が弱まり、コイルスプリング10の付勢力
により第2ブラケット6が軸9を中心として矢印B方向
へ回動を始める。ここで、コイルスプリング10の第2
ブラケット6に対する付勢力は、作動片4aにかかる上
方への付勢力(スイッチ切換作動力)よりも大きく設定
されているため、第2スイッチ4の上面が突起部19か
ら離れることなくスライダー18を上方へと摺動させ
る。従って、スライダー18の下端部18bによって押
圧されている作動片4aは、押圧されたままの状態とな
るので、動作系電気回路の接続状態が継続される。
【0025】この第2ブラケット6が矢印B方向に回動
すると、屈曲突起部14も一体的に移動するので、スイ
ッチングレバー3aに対する押圧が解除され、システム
系電気回路が遮断される。
【0026】図3に示すように、本体上部カバー2の開
放が更に進むと、第2ブラケット6がコイルスプリング
10の作用により矢印B方向(反時計周り方向)へと回
動を続け、上端面8bが本体ケース22に当接してその
回動が規制される。これとは関係なく本体上部カバー2
の開放は続くので、作動板20がスライダー18から離
れる。この動作により第2スイッチ4の作動片4aに対
する押圧力が解除されて図示しないバネにより作動片4
が突出状態となり、動作系電気回路が遮断される。ま
た、この作動片4aの突出力によりスライダー18が図
3に示す最上位置まで押し上げられる。
【0027】 開放された本体上部カバー2を閉じ方向
である矢印F方向に回動させると、作動板20が最上位
置のスライダー18に当接する。同カー2の回動を続
けると、図2に示すようにスライダー18が下降して、
その下端部18bで作動片4aを押圧し、動作系電気回
路が接続状態となる。さらに、本体上部カバー2を回動
させると、スライダー18の突起部19が第2スイッチ
4の上面を押圧して第2ブラケット6を軸9を中心に
矢印A方向に押圧回動させる。すると、図1に示すよう
に、屈曲突起部14によってスイッチングレバー3aが
押圧されてシステム系電気回路が接続状態となる。
【0028】(サイドカバーの開閉に伴うスイッチ切換
動作)ロック装置を解除して図1に示す全閉状態に保持
されたサイドカバー1を、図4に示すように、軸8を中
心に開放方向となる矢印E方向に回動させると、突起部
1aが左方に移動する。すると、第1ブラケット5がコ
イルスプリング10の作用により軸9を中心に矢印A方
向(時計周り方向)に回動する。これによりスイッチン
グレバー3aが、第2ブラケット6に設けた屈曲突起部
14による押圧から解除され、システム系電気回路が遮
断される。この時、第2ブラケット6には、第2スイッ
チ4のスイッチ切換作動力よりも大きく設定されたコイ
ルスプリング10のバネ力が作用しているので、作動片
4aはスライダー18によって押圧されたままの状態と
なり、動作系電気回路は接続状態に置かれる。
【0029】サイドカバー1の回動が進んで更に開放さ
れ、図5に示すようにサイドカバー1の突起部1aが第
1ブラケット5の当接部11から完全に離間すると、バ
ネ掛け部12,13に係止されたコイルスプリング10
が収縮して、第1ブラケット5の回動端5cと屈曲スト
ッパ23とが当接する。このため、第1ブラケット5に
はコイルスプリング10による回動習性が働かなくな
り、第1ブラケット5と第2ブラケット6とが実質一体
となる。この一体となった第1及び第2ブラケット5,
6は、その自重により軸9を中心に矢印A方向に回動落
下し、第2ブラケット6の回動端下部6dにストッパー
21が当接してその回動落下が停止する。この時の第2
ブラケット6の移動により、第2スイッチ4の位置が下
がり、作動片4aにかかるスライダー18の押圧が解除
され、動作系電気回路が遮断状態となる。
【0030】ストッパー21は、少なくとも第2スイッ
チ4が確実に切れて動作系電気回路を遮断できる位置ま
で第2ブラケット6を回動させる部位に配置するのが好
ましい。また、スライダー18においては、少なくとも
第2スイッチ4が確実に切れて動作系電気回路を遮断で
きる位置まで第2ブラケット6を回動させる部位あるい
はストロークに設定するのが好ましい。
【0031】図5に示すように、開放されたサイドカバ
ー1を矢印Cで示す閉止方向に回動させると、突起部1
aが図4に示すように第1ブラケット5の当接部11と
当接する。この状態では、コイルスプリング10の付勢
力は働かないので、サイドカバー1の回動を続けること
で、両ブラケットが軸9を中心に突起部11で押し上げ
られる。この時、スライダー18は作動板20により最
下位置に押しさげられているので、第2ブラケット6が
押し上げられることで、作動片4aがスライダー18の
下端部18bで押圧されると共に突起部19が第2スイ
ッチ4の上面と接触し、動作系電気回路が接続状態とな
る。
【0032】また、突起部19と第2スイッチ4とが接
触すると、第2ブラケット6の回動が阻止され、これ以
降は第1ブラケット5だけが軸9を中心として矢印B方
向に回動可能となる。この状態から更にサイドカバー1
を矢印C方向に回動させると、固定状態となった第2ブ
ラケット6に対して第1ブラケット5だけが回動してコ
イルスプリング10が伸長され、第1ブラケット5及び
第2ブラケット6に対する矢印A,B方向への付勢力が
チャージされる。サイドカバー1の回動を続行すると、
第1ブラケット5上のスイッチングレバー3aが屈曲突
起部14により押圧されてシステム系電気回路が接続状
態となる。
【0033】次に、図6,図7をメインに本発明の第2
実施例を説明する。この実施例は、第1実施例における
第1ブラケットの構成を変更して第1スイッチ3の位置
を調整可能にしたものであり、基本構成は第1実施例と
同一構成である。従って、第1実施例と同一構成部材に
は、同一符号付し重複説明は省略する。
【0034】図6に示すスイッチ切換装置の第1ブラケ
ット50は、第1スイッチ3を装着する第1部材51
と、第1部材51を揺動可能に支持すると共に、サイド
カバー1の突起部1aに当接して回動力(押圧力)の伝
達を受ける当接部11’とバネ掛け部12’を形成され
た第2部材52とから構成されている。
【0035】第1部材51は、図7に示すように、その
基端51aをコ字状に屈曲して軸9を挿通するための軸
受孔53A,53Bを穿孔されている。第1部材51の
中央から他端にかけては、第1スイッチ3がビス54で
固着されている。第1スイッチ3の下方に位置する第1
部材51の部位は、他の部位に比べて膨設されていて、
軸受孔53A,53Bを中心とする円弧状の長孔55
が、第1ブラケット50の回動方向に延出形成されてい
る。
【0036】第2部材52の基端52aは、コ字状に屈
曲形成され、軸9を挿通するための軸受孔56A,56
Bが穿孔されている。軸受孔56A,56Bの間隔H
は、軸受孔53A、53Bの間隔hよりも広く形成され
ていて、軸9に各軸受孔53A,53B、56A,56
Bを挿通させたときに、第1部材51を第2部材52上
で軸9を中心に回動可能としている。軸受孔56Bの下
方には、当接部11’が下方に向かって屈曲形成されて
いる。バネ掛け部12’は、軸受孔56A,56Bと対
向する第2部材52の回動端52bに紙面方向に向かっ
て屈曲形成されており、コイルスプリング10の一端1
0aが係止されるようになっている。バネ掛け部12’
と軸受孔56Bとの間に位置し、長孔55と対応する部
位には、ねじ孔57が貫通して設けられており、長孔5
5側からスプリングワッシャ58を介してビス59を螺
合させることで、第1部材51を第2部材52に締結し
て両者を一体化している。
【0037】このような構成のスイッチ切換装置におい
ては、第1ブラケット50に矢印A方向への回動付勢力
がコイルスプリング10により与えられるので、サイド
カバー1及び本体上部カバー2を図6に実線で示す位置
から矢印C,Dで示す開放方向にそれぞれ回動させる
と、第1実施例同様、第1スイッチ3のスイッチングレ
バー3aと屈曲突起部14との押圧状態が、第2スイッ
チ4の作動片4aとスライダー18の下端部18bとの
押圧状態よりも早く解除され、システム系電気回路が駆
動系電気回路よりも早く遮断されることになる。
【0038】また、開放されたサイドカバー1と本体上
部カバー2とを、矢印E,Fで示す閉止方向に回動させ
ると、今度は、第1スイッチ3のスイッチングレバー3
aと屈曲突起部14との押圧状態が、第2スイッチ4の
作動片4aとスライダー18の下端部18bとの押圧状
態よりも遅く解除され、システム系電気回路が駆動系電
気回路よりも遅く接続されることになる。
【0039】一方、第1ブラケット50は、第1スイッ
チ3を固定した第1部材51及び第2部材52を重合さ
せ、軸9を各軸受孔53A,53B、56A,56Bに
挿通させて、図示しない装置本体に回動自在に支持す
る。次に、第2部材52のバネ掛け部12’にコイルス
プリング10の一端10aを係止し、係合部11’に突
起部1aを当接させる。このようにすると、第1ブラケ
ット50に対するコイルスプリング10の付勢力や突起
部1aによる回動力を第2部材52も受けることにな
る。このような状態に第2部材52をセットした後、第
1部材51を回動させて第1スイッチ3をスイッチング
レバー3aが第2ブラケット6に設けた屈曲係合部14
によって確実に切れる位置まで案内し、位置が決まった
ところでビス59にスプリングワッシャ58を通し、長
孔55からねじ孔57に螺合させる。
【0040】第1スイッチ3の切れが悪いときには、ね
じ59を緩め、第1部材51を回動して、屈曲突起部1
4に対するスイッチングレバー3aの位置を調整し、ビ
ス59を締め込むことで最適部位に第1スイッチ3を配
置させることができる。
【0041】このように、第1スイッチ3を固定した第
1部材51を、付勢力や押圧力が与えられる第2部材5
2に対して個別に回動可能に装着することで、第1スイ
ッチ3の位置調整を容易にできる。よって、機器毎のバ
ラツキや部品のバラツキや歪み等の寸法誤差を吸収で
き、第1スイッチ3の誤作動の防止に効果がある。この
ことは、スイッチ切換装置が安定して機能し、延いては
このスイッチ切換装置を用いた機器の安定動作につなが
ると共に、作業性も向上する。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、サイドカバーや本体上
部カバーを開く時には動作系電気回路よりもシステム系
電気回路が必ず先に解除され、サイドカバーや本体上部
カバーを閉じる時には動作系電気回路がシステム系電気
回路よりも必ず先に接続されるので、システム系電気回
路の接続時には、常に動作系電気回路が接続されること
になる。従って、サイドカバーや本体上部カバーを機器
の作動中に開閉しても、電気回路の誤作動がなくなり、
安定したスイッチ切換装置となる。
【0043】また、本発明によれば、システム系電気回
路の切断/遮断を行なう第1スイッチの位置調整が可能
となるので、機器毎のバラツキや部品の寸法誤差等が合
っても確実なスイッチ切換えを行なえ、画像形成装置を
安定して動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すスイッチ切換装置の
全体構成図である。
【図2】本体上部カバーの回動初期におけるスイッチ切
換装置の状態を示す図である。
【図3】本体上部カバーの回動が進んだ時のスイッチ切
換装置の動作を示す図である。
【図4】サイドカバーの回動初期におけるスイッチ切換
装置の状態を示す図である。
【図5】サイドカバーの回動が進んだ時のスイッチ切換
装置の動作を示す図である。
【図6】本発明の第2実施例を示すスイッチ切換装置の
全体構成図である。
【図7】第2実施例の要部となる第1ブラケットの構成
を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 サイドカバー 2 本体上部カバー 3 第1スイッチ 4 第2スイッチ 5,50 第1ブラケット 6 第2ブラケット 4 第2スイッチ 10 付勢手段 11,11’ 当接部 12,12’,13 係止部(バネ掛け部) 14 係合部 15 摺動機構 51 第1部材 52 第2部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/00 550 G03G 21/16 - 21/18 B41J 29/00 - 29/70 H05K 5/00 - 5/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】端部に回動中心を配置され、システム系電
    気回路を接続/遮断する第1スイッチが設けられた第1
    ブラケットと、 上記第1ブラケットと同一回動中心を端部に配置され、
    動作系電気回路を接続/遮断する第2スイッチが設けら
    れると共に、上記第1スイッチを動作させる係合部を設
    けた第2ブラケットと、 上記第1スイッチと第2スイッチの双方が上記システム
    系電気回路及び動作系電気回路を接続する方向に、上記
    第1ブラケット及び第2ブラケットの双方を閉状態時に
    おいて押圧する開閉可能なサイドカバー及び本体上部カ
    バーと、 上記第1ブラケット及び第2ブラケットに係止され
    記第1及び第2ブラケットに相反する回動習性を与える
    と共に上記第スイッチのスイッチ切換作動力よりも大
    きな付勢力に設定された付勢手段と、 上記本体上部カバーと上記第2ブラケットとの間に設け
    られ、上記本体上部カバーの開閉動作を上記第2ブラケ
    ットに伝達する摺動機構とを具備するスイッチ切換装
    置。
  2. 【請求項2】上記第1ブラケットが、上記第1スイッチ
    を取付けた第1部材と、上記サイドカバーとの当接部及
    び上記付勢手段の係止部が形成されると共に上記第1部
    材を上記第2ブラケットに設けた係合部に対して変位可
    能に支持する第2部材とから構成された請求項1記載の
    スイッチ切換装置。
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