JP3492740B2 - 塩素含有樹脂組成物 - Google Patents
塩素含有樹脂組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩素含有樹脂組成物、
詳しくは、過塩素酸アンモニウムおよび過塩素酸の金属
塩を添加してなる、安定化された塩素含有樹脂組成物に
関するものである。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】塩素含
有樹脂は、加熱成型加工を行なう際に、主として脱塩化
水素に起因する熱分解を起こしやすく、このために加工
製品の機械的性質の劣化、色調の悪化を生じ、著しい不
利益をまねく。 【0003】従来、かかる目的で、塩素含有樹脂に各種
の有機酸または無機酸の金属塩、有機錫化合物等を数種
組み合わせて使用することが行なわれており、組成物の
熱安定性の面ではほぼ満足すべき結果が得られている。 【0004】しかしながら、これらの各種金属塩の組み
合わせ、例えば、Cd/Ba系、Ba/Zn系、Ca/
Zn系、Ba/Ca/Zn系等を用いた場合には、着色
性等の性能は十分ではなく、各種安定化助剤、例えば、
エポキシ化合物、多価アルコール類、有機リン化合物、
有機硫黄化合物、フェノール化合物、β−ジケトン化合
物等の使用が提案されているが、未だ十分とは言えず、
更に改善する必要があった。 【0005】近年、ハロゲン酸素酸塩が、特に、樹脂組
成物の初期および熱老化後の着色性を改善することが見
出され、例えば、特開昭53−11948号公報には、
有機酸金属塩とハロゲン酸素酸塩類を併用添加すること
が提案されており、特開昭58−122951号公報に
は、有機酸金属塩、ハイドロタルサイト類およびハロゲ
ン酸素酸塩類を併用添加することが提案されており、特
開昭59−140261号公報には、過塩素酸処理した
ハイドロタルサイト類が提案されており、特開昭61−
78874号公報および特開昭61−113636号公
報には、過塩素酸処理した珪酸塩が提案されており、特
開平4−173854号公報には、過塩素酸の金属塩と
過塩素酸処理したハイドロタルサイト類または過塩素酸
処理した珪酸塩を併用添加することが提案されており、
特開平4−136054号公報には、過塩素酸アルカリ
金属塩と過塩素酸アルカリ土類金属塩を併用添加するこ
とが提案されているが、これらの方法では樹脂組成物の
耐熱性、着色性が十分ではないばかりか、場合によって
はブリードあるいはブルームすることもあり、実用上未
だ満足のできるものではなかった。 【0006】従って、本発明の目的は、ブリードやブル
ームを起こすことなく、耐熱性、初期の着色性、熱老化
性および耐光性に優れた塩素含有樹脂組成物を提供する
ことにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、塩素含有樹脂に、特定量の過塩素酸アン
モニウムおよび特定量の過塩素酸金属塩を添加してなる
塩素含有樹脂組成物が、上記目的を達成し得ることを見
出し、本発明を完成した。 【0008】 即ち、本発明は、塩素含有樹脂100重
量部に、(イ)過塩素酸アンモニウム(NH4ClO4) 0.0
01〜10重量部および(ロ)過塩素酸の金属塩0.0
01〜10重量部を添加してなる塩素含有樹脂組成物を
提供するものである。 【0009】以下、本発明の塩素含有樹脂組成物につい
て詳細に説明する。 【0010】本発明に用いられる塩素含有樹脂として
は、例えば、ポリ塩化ビニル、後塩素化ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、塩素化
ポリプロピレン、塩化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−
プロピレン共重合体、塩化ビニル−スチレン共重合体、
塩化ビニル−スチレン−無水マレイン酸三元共重合体、
塩化ビニル−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩化
ビニリデン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢
酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アルキル、シクロ
アルキル又はアリールマレイミド共重合体、塩化ビニル
−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−ブタジエ
ン共重合体、塩化ビニル−イソプレン共重合体、塩化ビ
ニル−塩素化プロピレン共重合体、塩化ビニル−マレイ
ン酸エステル共重合体、塩化ビニル−シクロヘキシルマ
レイミド共重合体、塩化ビニル−シクロヘキシルマレイ
ミド共重合体、塩化ビニル−ウレタン共重合体等の塩素
含有樹脂、さらに、上記塩素含有樹脂と、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−3−メチルブ
テンなどのα−オレフィン重合体またはエチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体などの
オレフィン及びこれらの共重合体、ポリスチレン、アク
リル樹脂、スチレンと他の単量体(例えば無水マレイン
酸、ブタジエン、アクリロニトリルなど)との共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体、メタクリル酸エステル−ブタジエン−スチレン共重
合体、ポリウレタンとのブレンド品などが挙げられる。 【0011】 本発明に用いられる(イ)成分である過
塩素酸アンモニウムは、無水塩でも含水塩でもよい。 【0012】 上記過塩素酸アンモニウムの添加量は、
塩素含有樹脂100重量部に対し、0.001〜10重
量部、好ましくは0.01〜5重量部である。上記添加
量が0.001重量部未満ではその効果がほとんど見ら
れず、10重量部を超えても効果は上がらず、むしろ耐
熱性、着色性等に悪影響を与えることすらある。 【0013】 本発明に用いられる(ロ)成分である過
塩素酸の金属塩を構成する金属成分としては、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ストロンチウム、バリウ
ム、亜鉛、カドミニウム、鉛、アルミニウムなどが例示
できる。また、上記過塩素酸の金属塩は、無水物でも含
水物でもよく、また、ブチルジグリコール、ブチルジグ
リコールアジペート等のアルコール系およびエステル系
の溶剤に溶かしたものおよびその脱水物でもよい。 【0014】 【0015】 【0016】 【0017】 【0018】 【0019】 【0020】 【0021】 上記(ロ)成分である過塩素酸の金属塩
の添加量は、塩素含有樹脂100重量部に対し、0.0
01〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部であ
る。上記添加量が0.001重量部未満ではその効果が
ほとんど見られず、10重量部を超えても効果は上がら
ず、むしろ耐熱性、着色性等に悪影響を与えることすら
ある。 【0022】 また、本発明において、安定剤として用
いられる、上記過塩素酸アンモニウムおよび過塩素酸金
属塩は、それぞれ別個に塩素含有樹脂に配合することも
できるが、これらを混合して用いることもでき、この場
合には、必要に応じて他の安定剤成分等も含むいわゆる
複合系安定剤として用いることもできる。 【0023】また、本発明の塩素含有樹脂組成物には、
上記(イ)成分および(ロ)成分に加えて、通常塩素含
有樹脂に使用される各種添加剤が併用できる。該添加剤
としては、例えば、金属の有機酸塩、塩基性有機酸塩、
過塩基性有機酸塩、無機金属化合物、エポキシ化合物、
β−ジケトン化合物、多価アルコール、フェノール系、
硫黄系およびホスファイト系などの酸化防止剤、紫外線
吸収剤、ヒンダードアミン系などの光安定剤、可塑剤な
どが挙げられる。 【0024】上記添加剤の中でも、金属の有機酸塩、塩
基性有機酸塩および過塩基性有機酸塩は塩素含有樹脂の
基本熱安定剤として慣用のものであり、通常は本発明の
塩素含有樹脂組成物に対しても用いることが好ましい。 【0025】上記金属の有機酸塩、塩基性有機酸塩およ
び過塩基性有機酸塩を構成する金属種としては、Li,
Na,K,Ca,Ba,Mg,Sr,Zn,Cd,S
n, 有機Sn、Pb、Cs,Al,有機Sn等が挙げら
れ、有機酸としては、カルボン酸、有機リン酸類または
フェノール類が挙げられ、該カルボン酸としては、例え
ば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、
エナント酸、カプリル酸、ネオデカン酸、2−エチルヘ
キシル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、
ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシ
ステアリン酸、ベヘニン酸、モンタン酸、エライジン
酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、チオグリコ
ール酸、メルカプトプロピオン酸、オクチルメルカプト
プロピオン酸、安息香酸、モノクロル安息香酸、p−第
三ブチル安息香酸、ジメチルヒドロキシ安息香酸、3,
5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸、トルイル
酸、ジメチル安息香酸、エチル安息香酸、クミン酸、n
−プロピル安息香酸、アセトキシ安息香酸、サリチル
酸、p−第三オクチルサリチル酸等の一価カルボン酸、
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン
酸、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、メタコン
酸、イタコン酸、アコニット酸、チオジプロピオン酸、
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、オキシフタル
酸、クロルフタル酸等の二価のカルボン酸あるいはこれ
らのモノエステル又はモノアマイド化合物、ブタントリ
カルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ヘミメリット
酸、トリメリット酸、メロファン酸、ピロメリット酸等
の三価又は四価カルボン酸のジ又はトリエステル化合物
などが挙げられ、上記有機リン酸類としては、モノまた
はジオクチルリン酸、モノまたはジドデシルリン酸、モ
ノまたはジオクタデシルリン酸、モノまたはジ−(ノニ
ルフェニル)リン酸、ホスホン酸ノニルフェニルエステ
ル、ホスホン酸ステアリルエステルなどが挙げられ、上
記フェノール類としては、フェノール、クレゾール、キ
シレノール、メチルプロピルフェノール、メチル第三オ
クチルフェノール、エチルフェノール、イソプロピルフ
ェノール、第三ブチルフェノール、n−ブチルフェノー
ル、ジイソブチルフェノール、イソアミルフェノール、
ジアミルフェノール、イソヘキシルフェノール、オクチ
ルフェノール、イソオクチルフェノール、2−エチルヘ
キシルフェノール、第三オクチルフェノール、ノニルフ
ェノール、ジノニルフェノール、第三ノニルフェノー
ル、デシルフェノール、ドデシルフェノール、オクタデ
シルフェノール、シクロヘキシルフェノール、フェニル
フェノール、クレゾール、エチルフェノール、シクロヘ
キシルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノ
ールなどが挙げられる。 【0026】上記金属の有機酸塩、塩基性有機酸塩また
は過塩基性有機酸塩の添加量は、塩素含有樹脂100重
量部に対し、好ましくは0.001〜10重量部で、更
に好ましくは0.01〜5重量部である。 【0027】上記無機金属化合物としては、上記金属の
有機酸塩等を構成する金属種として例示した金属種の、
例えば、酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、硫
酸塩、硝酸塩、珪酸塩等の無機酸塩及びその塩基性塩、
前記一般式(I)で表されるハイドロタルサイト化合物
などが挙げられる。 【0028】上記エポキシ化合物としては、エポキシ化
大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化魚油、エポキ
シ化トール油脂肪酸エステル、エポキシ化牛脂油、エポ
キシ化ヒマシ油、エポキシ化サフラワー油、エポキシ化
アマニ油脂肪酸ブチル、エポキシステアリン酸メチル,
−ブチル,−2−エチルヘキシルまたは−ステアリル、
トリス(エポキシプロピル)イソシアヌレート、3−
(2−キセノキシ)−1,2−エポキシプロパン、エポ
キシ化ポリブタジエン、ビスフェノール−Aジグリシジ
ルエーテル、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド、ジ
シクロペンタジエンジエポキサイド、3,4−エポキシ
シクロヘキシル−6−メチルエポキシシクロヘキサンカ
ルボキシレートなどが挙げられる。 【0029】上記β−ジケトン化合物としては、デヒド
ロ酢酸、ジベンゾイルメタン、パルミトイルベンゾイル
メタン、ステアロイルベンゾイルメタンなど挙げられ、
これらの金属塩も同様に有用である。 【0030】上記多価アルコールとしては、ペンタエリ
スリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、
マンニトール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトールまたはジペンタエ
リスリトールのステアリン酸部分エステル、ビス(ジペ
ンタエタスリトール)アジペート、グリセリン、ジグリ
セリン、トリス(2ーヒドロキシエチル)イソシアヌレ
ートなどが挙げられる。 【0031】上記フェノール系酸化防止剤としては、例
えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6
−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステ
アリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオ
ジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−
ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサ
メチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビ
ス(6−第三ブチル−m−クレゾール) 、2,2’−メ
チレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−第三
ブチルフェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕
グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−
第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデン
ビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−
エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェ
ノール) 、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒド
ロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−
第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−
第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタ
レート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−
ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレー
ト、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−
ヒドルキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−
トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−
トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、
テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ第三ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2
−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオ
キシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル) フェノー
ル、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第
三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ〔5. 5〕ウンデカン、トリエチレングリ
コールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)プロピオネート〕などが挙げられる。 【0032】上記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、
チオジプロピオン酸ジラウリル、ジミリスチル、ジステ
アリル等のジアルキルチオジプロピオネート類及びペン
タエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプトプロ
ピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカプト
プロピオン酸エステル類などが挙げられる。 【0033】上記ホスファイト系酸化防止剤としては、
例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス
(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリ
ス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニ
ル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチル
ジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホ
スファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノ
(ジノニルフェニル)ビス(ノニルフェニル)ホスファ
イト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファ
イト、ジ (ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホ
スファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ
第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトー
ルジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリ
デンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシ
ル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テ
トラ(C12〜15混合アルキル)−4,4’−n−ブチリ
デンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール) ジ
ホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−ト
リス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフ
ェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4
−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイ
ト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフ
ェニル)( オクチル) ホスファイトなどが挙げられる。 【0034】上記紫外線吸収剤としては、例えば、2,
4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オク
トキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−
ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒ
ドロキシベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−
5’−メチルフェニル) ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニ
ル) ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三
ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−第三オク
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−3’.5’−ジクミルフェニル) ベンゾトリア
ゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−
6−ベンゾトリアゾリル)フェノール等の2−(2’−
ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニル
サリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,
4−ジ第三ブチルフェニル−3’,5’−ジ第三ブチル
−4’−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,
5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベ
ンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリ
ド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置
換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフ
ェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル
−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシア
ノアクリレート類などが挙げられる。 【0035】上記ヒンダードアミン系光安定剤として
は、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシル
コハク酸イミド、1−〔(3,5−ジ第三ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕−
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−
(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,
6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)マロネート、N,N’−ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘ
キサメチレンジアミン、テトラ(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレ
ート、テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・
ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレー
ト、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキ
シカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチ
ル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.
5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2
−{トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−
ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニル
オキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ〔5.5〕ウンデカン、1,5,8,12−テトラ
キス〔4,6−ビス{N−(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)ブチルアミノ}−1,3,5−
トリアジン−2−イル〕−1,5,8,12−テトラア
ザドデカン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸
ジメチル縮合物、2−第三オクチルアミノ−4,6−ジ
クロロ−s−トリアジン/N,N’−ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレ
ンジアミン縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミ
ン/ジブロモエタン縮合物などが挙げられる。 【0036】上記可塑剤としては、フタル酸エステル系
可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑性、ピロメリッ
ト酸エステル系可塑剤、ビフェニルテトラカルボン酸エ
ステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤等のエス
テル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、燐酸エステル系
可塑剤、塩素系可塑剤などが挙げられる。 【0037】さらに、本発明の樹脂組成物には、必要に
応じて、耐衝撃性改善剤、架橋剤、充填剤、発泡剤、帯
電防止剤、防曇剤、プレートアウト防止剤、表面処理
剤、難燃剤、螢光剤、防黴剤、殺菌剤、金属不活性剤、
離型剤、顔料、加工助剤などを併用することができる。 【0038】本発明の樹脂組成物は、カレンダー加工、
押出加工、インジェクション加工、ブロー加工、粉体成
型加工、ペースト加工、キャスティング加工など種々の
加工方法によって、フィルム、シート、各種成型品とし
て目的の製品に加工される。 【0039】本発明の樹脂組成物は、ダッシュボード、
クラッシュパッド、バンパーなどの車両用内外装剤、鋼
板建材、電線被覆材、玩具、壁紙、ホース、上下水道
管、レザー、食品包装容器、ラップフィルム、医療機
器、農業用フィルム、塗料などの種々の用途に用いるこ
とができる。 【0040】 【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例によっ
て制限を受けるものではない。 【0041】実施例1 下記〔配合〕に示す配合物を、ロール混練し、ついでプ
レス加工を行ない厚さ1mmのシートを作成した。この
シートを用いて、190℃のギヤーオーブンで黒化時間
(熱安定性)を測定した。また、120℃で5日間熱老
化後の着色を観察し、1(着色なし)〜10(激しく着
色)の10段階で表示した。それらの結果を下記〔表
1〕に示す。 【0042】 〔配 合〕 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂 100 ジ(C8 〜12アルキル)フタレート 50 エポキシ化大豆油 2 オレイン酸バリウム 0.8 メタトルイル酸亜鉛 0.4 テトラ(C12〜15アルキル)ビスフェノールAジホスファイト 0.4 ジベンゾイルメタン 0.05 過塩素酸アンモニウム 0.2 試験化合物(下記〔表1〕に示す) 〔表1〕 【0043】 【表1】 【0044】実施例2 下記〔配合〕に示す配合物を、ロール混練し、次いでプ
レス加工を行ない厚さ1mmのシートを作成した。この
シートについて、実施例1と同様に190℃での熱安定
性を測定した。 【0045】また、このシートを金型にセットし、ウレ
タンフォーム用ポリオールとポリイソシアネートを撹拌
して素早く金型に流し込みウレタンフォーム層を形成さ
せ、ウレタン裏打ちシート(ウレタンフォーム層10m
m)を作成した。 【0046】このウレタン裏打ちシートを用い、110
℃×400時間熱老化させた後の着色(熱老化性)およ
びブラックパネル温度83℃のフェードメーター中で6
00時間光照射後の着色(耐光性)を観察し、1(着色
なし)〜10(激しく着色)(但しそれぞれ相対比較)
で表示した。それらの結果を下記〔表2〕に示す。 【0047】 〔配 合〕 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂 100 ジ(C8 〜12アルキル)フタレート 70 エポキシ化大豆油 2 炭酸カルシウム 20 酸化チタン 10 オクチル酸亜鉛 0.5 ステアリン酸バリウム 1.0 過塩素酸アンモニウム 0.1 試験化合物(下記〔表2〕に示す) 〔表2〕 【0048】 【表2】【0049】実施例3 下記〔配合〕に示す配合物を、実施例1と同様に厚さ1
mmのシートに作成し、このシートについて、120℃
および190℃での熱安定性を測定した。それらの結果
を下記〔表3〕に示す。 【0050】 〔配 合〕 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂 50 ABS樹脂 50 NBR 10 エポキシ化大豆油 10 テトラ(C12〜15アルキル)ビスフェノールAジホスファイト 0.5 ステアリン酸バリウム 0.8 ラウリン酸亜鉛 0.4 過塩素酸アンモニウム 0.1 試験化合物(下記〔表3〕に示す) 〔表3〕 【0051】 【表3】 【0052】実施例4 下記〔配合〕に示す配合物を均一に分散して得られたペ
ーストゾルを、ステンレス板上に0.5mmの厚さに塗
布し、200℃で5分間キュアした。得られたシートを
金型にセットし、ウレタンフォーム用ポリオールとポリ
イソシアネートを撹拌して素早く金型に流し込み、厚さ
10mmのウレタンフォーム層を形成させ、ウレタン裏
打ちシートを作成した。 【0053】上記シートを用い、110℃での熱老化試
験を行ない、経時的に着色を観察した( 100Hr後、 500
Hr後)。尚、評価は、1(着色なし)〜10(激しく着
色)で表示した。それらの結果を下記〔表4〕に示す。 【0054】 〔配 合〕 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂(カネビニールPSH−33) 70 ポリ塩化ビニル樹脂(カネビニールPBM−5B) 30 炭酸カルシウム 10 エポキシ化アマニ油 4 フェニル・ジトリデシルホスファイト 1.0 オレイン酸バリウム 0.6 第三ブチル安息香酸亜鉛 0.3 過塩素酸アンモニウム 0.1 試験化合物(下記〔表4〕に示す) 〔表4〕 【0055】 【表4】 【0056】実施例5 下記〔配合〕に示す配合物をヘンシェルミキサーで混合
し、パウダーコンパウンドを作成した。このパウダーコ
ンパウンドをクロム鏡面板上に均一に延ばし、230℃
のギヤーオーブン中で4分間ゲル化させ、60℃まで冷
却して剥離し、厚さ1.8mmのシートを作成した。そ
の際のクロム鏡面板上の曇具合(金型汚染)を評価し
た。評価基準は5段階で1が曇の無い状態を表し、数値
の大きいものほど曇具合の激しい状態を表す。また、こ
のシートについて、実施例2と同様に熱安定性、熱老化
性および耐光性の試験を行なった。但し熱老化試験に関
しては促進条件を120℃、400時間とした。 【0057】さらに、上記シートを15cm×3cmの
短冊状に切り、その試験片を水を張ったビーカーに壁面
に付かないように吊るし、水面に触れない状態でそれぞ
れ密閉し、70℃のオーブン中に入れ、2週間後の吹き
出し物(ブリード)の有無を観察した。評価は、5段階
で全く吹き出しのないものを1とし、数値の増大に伴い
吹き出しの多いことを表す。それらの結果を下記〔表
5〕に示す。 【0058】 〔配 合〕 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂 90 ペースト用ポリ塩化ビニル樹脂 10 トリ(C7 〜9 アルキル)トリメリテート 70 エポキシ化大豆油 5 二酸化チタン 10 オクチル酸亜鉛 0.3 ステアリン酸バリウム 1.0 過塩素酸アンモニウム 0.2 試験化合物(下記〔表5〕に示す) 〔表5〕 【0059】 【表5】 【0060】 上記〔表1〕〜〔表5〕の結果より、塩
素含有樹脂に、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸の金属
塩、過塩素酸処理ハイドロタルサイトまたは過塩素酸処
理珪酸塩をそれぞれ単独で使用した塩素含有樹脂組成物
は、いずれも熱老化性および耐光性にある程度の効果は
示すものの、その効果は未だ不十分で、単純にその添加
量を増量しただけではその効果はあまり改善されないこ
とが判る。また、過塩素酸の金属塩などは多量に配合す
ることにより、熱安定性を低下したり、ブルームやブリ
ードを起こすことも判る。 【0061】 これに対し、塩素含有樹脂に、過塩素酸
アンモニウムおよび過塩素酸の金属塩を併用した本発明
の塩素含有樹脂組成物は、熱安定性、ブルーム性、ブリ
ード性等に悪影響を与えることなく、熱老化性あるいは
耐光性等に著しい改善効果を示すことが判る。 【0062】 【発明の効果】本発明の塩素含有樹脂組成物は、ブリー
ドやブルームを起こすことなく、耐熱性、初期の着色
性、熱老化性および耐光性に優れたものである。
詳しくは、過塩素酸アンモニウムおよび過塩素酸の金属
塩を添加してなる、安定化された塩素含有樹脂組成物に
関するものである。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】塩素含
有樹脂は、加熱成型加工を行なう際に、主として脱塩化
水素に起因する熱分解を起こしやすく、このために加工
製品の機械的性質の劣化、色調の悪化を生じ、著しい不
利益をまねく。 【0003】従来、かかる目的で、塩素含有樹脂に各種
の有機酸または無機酸の金属塩、有機錫化合物等を数種
組み合わせて使用することが行なわれており、組成物の
熱安定性の面ではほぼ満足すべき結果が得られている。 【0004】しかしながら、これらの各種金属塩の組み
合わせ、例えば、Cd/Ba系、Ba/Zn系、Ca/
Zn系、Ba/Ca/Zn系等を用いた場合には、着色
性等の性能は十分ではなく、各種安定化助剤、例えば、
エポキシ化合物、多価アルコール類、有機リン化合物、
有機硫黄化合物、フェノール化合物、β−ジケトン化合
物等の使用が提案されているが、未だ十分とは言えず、
更に改善する必要があった。 【0005】近年、ハロゲン酸素酸塩が、特に、樹脂組
成物の初期および熱老化後の着色性を改善することが見
出され、例えば、特開昭53−11948号公報には、
有機酸金属塩とハロゲン酸素酸塩類を併用添加すること
が提案されており、特開昭58−122951号公報に
は、有機酸金属塩、ハイドロタルサイト類およびハロゲ
ン酸素酸塩類を併用添加することが提案されており、特
開昭59−140261号公報には、過塩素酸処理した
ハイドロタルサイト類が提案されており、特開昭61−
78874号公報および特開昭61−113636号公
報には、過塩素酸処理した珪酸塩が提案されており、特
開平4−173854号公報には、過塩素酸の金属塩と
過塩素酸処理したハイドロタルサイト類または過塩素酸
処理した珪酸塩を併用添加することが提案されており、
特開平4−136054号公報には、過塩素酸アルカリ
金属塩と過塩素酸アルカリ土類金属塩を併用添加するこ
とが提案されているが、これらの方法では樹脂組成物の
耐熱性、着色性が十分ではないばかりか、場合によって
はブリードあるいはブルームすることもあり、実用上未
だ満足のできるものではなかった。 【0006】従って、本発明の目的は、ブリードやブル
ームを起こすことなく、耐熱性、初期の着色性、熱老化
性および耐光性に優れた塩素含有樹脂組成物を提供する
ことにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、塩素含有樹脂に、特定量の過塩素酸アン
モニウムおよび特定量の過塩素酸金属塩を添加してなる
塩素含有樹脂組成物が、上記目的を達成し得ることを見
出し、本発明を完成した。 【0008】 即ち、本発明は、塩素含有樹脂100重
量部に、(イ)過塩素酸アンモニウム(NH4ClO4) 0.0
01〜10重量部および(ロ)過塩素酸の金属塩0.0
01〜10重量部を添加してなる塩素含有樹脂組成物を
提供するものである。 【0009】以下、本発明の塩素含有樹脂組成物につい
て詳細に説明する。 【0010】本発明に用いられる塩素含有樹脂として
は、例えば、ポリ塩化ビニル、後塩素化ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、塩素化
ポリプロピレン、塩化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−
プロピレン共重合体、塩化ビニル−スチレン共重合体、
塩化ビニル−スチレン−無水マレイン酸三元共重合体、
塩化ビニル−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩化
ビニリデン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢
酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アルキル、シクロ
アルキル又はアリールマレイミド共重合体、塩化ビニル
−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−ブタジエ
ン共重合体、塩化ビニル−イソプレン共重合体、塩化ビ
ニル−塩素化プロピレン共重合体、塩化ビニル−マレイ
ン酸エステル共重合体、塩化ビニル−シクロヘキシルマ
レイミド共重合体、塩化ビニル−シクロヘキシルマレイ
ミド共重合体、塩化ビニル−ウレタン共重合体等の塩素
含有樹脂、さらに、上記塩素含有樹脂と、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−3−メチルブ
テンなどのα−オレフィン重合体またはエチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体などの
オレフィン及びこれらの共重合体、ポリスチレン、アク
リル樹脂、スチレンと他の単量体(例えば無水マレイン
酸、ブタジエン、アクリロニトリルなど)との共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体、メタクリル酸エステル−ブタジエン−スチレン共重
合体、ポリウレタンとのブレンド品などが挙げられる。 【0011】 本発明に用いられる(イ)成分である過
塩素酸アンモニウムは、無水塩でも含水塩でもよい。 【0012】 上記過塩素酸アンモニウムの添加量は、
塩素含有樹脂100重量部に対し、0.001〜10重
量部、好ましくは0.01〜5重量部である。上記添加
量が0.001重量部未満ではその効果がほとんど見ら
れず、10重量部を超えても効果は上がらず、むしろ耐
熱性、着色性等に悪影響を与えることすらある。 【0013】 本発明に用いられる(ロ)成分である過
塩素酸の金属塩を構成する金属成分としては、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、ストロンチウム、バリウ
ム、亜鉛、カドミニウム、鉛、アルミニウムなどが例示
できる。また、上記過塩素酸の金属塩は、無水物でも含
水物でもよく、また、ブチルジグリコール、ブチルジグ
リコールアジペート等のアルコール系およびエステル系
の溶剤に溶かしたものおよびその脱水物でもよい。 【0014】 【0015】 【0016】 【0017】 【0018】 【0019】 【0020】 【0021】 上記(ロ)成分である過塩素酸の金属塩
の添加量は、塩素含有樹脂100重量部に対し、0.0
01〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部であ
る。上記添加量が0.001重量部未満ではその効果が
ほとんど見られず、10重量部を超えても効果は上がら
ず、むしろ耐熱性、着色性等に悪影響を与えることすら
ある。 【0022】 また、本発明において、安定剤として用
いられる、上記過塩素酸アンモニウムおよび過塩素酸金
属塩は、それぞれ別個に塩素含有樹脂に配合することも
できるが、これらを混合して用いることもでき、この場
合には、必要に応じて他の安定剤成分等も含むいわゆる
複合系安定剤として用いることもできる。 【0023】また、本発明の塩素含有樹脂組成物には、
上記(イ)成分および(ロ)成分に加えて、通常塩素含
有樹脂に使用される各種添加剤が併用できる。該添加剤
としては、例えば、金属の有機酸塩、塩基性有機酸塩、
過塩基性有機酸塩、無機金属化合物、エポキシ化合物、
β−ジケトン化合物、多価アルコール、フェノール系、
硫黄系およびホスファイト系などの酸化防止剤、紫外線
吸収剤、ヒンダードアミン系などの光安定剤、可塑剤な
どが挙げられる。 【0024】上記添加剤の中でも、金属の有機酸塩、塩
基性有機酸塩および過塩基性有機酸塩は塩素含有樹脂の
基本熱安定剤として慣用のものであり、通常は本発明の
塩素含有樹脂組成物に対しても用いることが好ましい。 【0025】上記金属の有機酸塩、塩基性有機酸塩およ
び過塩基性有機酸塩を構成する金属種としては、Li,
Na,K,Ca,Ba,Mg,Sr,Zn,Cd,S
n, 有機Sn、Pb、Cs,Al,有機Sn等が挙げら
れ、有機酸としては、カルボン酸、有機リン酸類または
フェノール類が挙げられ、該カルボン酸としては、例え
ば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、
エナント酸、カプリル酸、ネオデカン酸、2−エチルヘ
キシル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、
ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシ
ステアリン酸、ベヘニン酸、モンタン酸、エライジン
酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、チオグリコ
ール酸、メルカプトプロピオン酸、オクチルメルカプト
プロピオン酸、安息香酸、モノクロル安息香酸、p−第
三ブチル安息香酸、ジメチルヒドロキシ安息香酸、3,
5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸、トルイル
酸、ジメチル安息香酸、エチル安息香酸、クミン酸、n
−プロピル安息香酸、アセトキシ安息香酸、サリチル
酸、p−第三オクチルサリチル酸等の一価カルボン酸、
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン
酸、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、メタコン
酸、イタコン酸、アコニット酸、チオジプロピオン酸、
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、オキシフタル
酸、クロルフタル酸等の二価のカルボン酸あるいはこれ
らのモノエステル又はモノアマイド化合物、ブタントリ
カルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ヘミメリット
酸、トリメリット酸、メロファン酸、ピロメリット酸等
の三価又は四価カルボン酸のジ又はトリエステル化合物
などが挙げられ、上記有機リン酸類としては、モノまた
はジオクチルリン酸、モノまたはジドデシルリン酸、モ
ノまたはジオクタデシルリン酸、モノまたはジ−(ノニ
ルフェニル)リン酸、ホスホン酸ノニルフェニルエステ
ル、ホスホン酸ステアリルエステルなどが挙げられ、上
記フェノール類としては、フェノール、クレゾール、キ
シレノール、メチルプロピルフェノール、メチル第三オ
クチルフェノール、エチルフェノール、イソプロピルフ
ェノール、第三ブチルフェノール、n−ブチルフェノー
ル、ジイソブチルフェノール、イソアミルフェノール、
ジアミルフェノール、イソヘキシルフェノール、オクチ
ルフェノール、イソオクチルフェノール、2−エチルヘ
キシルフェノール、第三オクチルフェノール、ノニルフ
ェノール、ジノニルフェノール、第三ノニルフェノー
ル、デシルフェノール、ドデシルフェノール、オクタデ
シルフェノール、シクロヘキシルフェノール、フェニル
フェノール、クレゾール、エチルフェノール、シクロヘ
キシルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノ
ールなどが挙げられる。 【0026】上記金属の有機酸塩、塩基性有機酸塩また
は過塩基性有機酸塩の添加量は、塩素含有樹脂100重
量部に対し、好ましくは0.001〜10重量部で、更
に好ましくは0.01〜5重量部である。 【0027】上記無機金属化合物としては、上記金属の
有機酸塩等を構成する金属種として例示した金属種の、
例えば、酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、硫
酸塩、硝酸塩、珪酸塩等の無機酸塩及びその塩基性塩、
前記一般式(I)で表されるハイドロタルサイト化合物
などが挙げられる。 【0028】上記エポキシ化合物としては、エポキシ化
大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化魚油、エポキ
シ化トール油脂肪酸エステル、エポキシ化牛脂油、エポ
キシ化ヒマシ油、エポキシ化サフラワー油、エポキシ化
アマニ油脂肪酸ブチル、エポキシステアリン酸メチル,
−ブチル,−2−エチルヘキシルまたは−ステアリル、
トリス(エポキシプロピル)イソシアヌレート、3−
(2−キセノキシ)−1,2−エポキシプロパン、エポ
キシ化ポリブタジエン、ビスフェノール−Aジグリシジ
ルエーテル、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド、ジ
シクロペンタジエンジエポキサイド、3,4−エポキシ
シクロヘキシル−6−メチルエポキシシクロヘキサンカ
ルボキシレートなどが挙げられる。 【0029】上記β−ジケトン化合物としては、デヒド
ロ酢酸、ジベンゾイルメタン、パルミトイルベンゾイル
メタン、ステアロイルベンゾイルメタンなど挙げられ、
これらの金属塩も同様に有用である。 【0030】上記多価アルコールとしては、ペンタエリ
スリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、
マンニトール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトールまたはジペンタエ
リスリトールのステアリン酸部分エステル、ビス(ジペ
ンタエタスリトール)アジペート、グリセリン、ジグリ
セリン、トリス(2ーヒドロキシエチル)イソシアヌレ
ートなどが挙げられる。 【0031】上記フェノール系酸化防止剤としては、例
えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6
−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステ
アリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオ
ジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−
ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサ
メチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビ
ス(6−第三ブチル−m−クレゾール) 、2,2’−メ
チレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−第三
ブチルフェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕
グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−
第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデン
ビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−
エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェ
ノール) 、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒド
ロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−
第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−
第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタ
レート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−
ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレー
ト、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−
ヒドルキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−
トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−
トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、
テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ第三ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2
−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオ
キシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル) フェノー
ル、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第
三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ〔5. 5〕ウンデカン、トリエチレングリ
コールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)プロピオネート〕などが挙げられる。 【0032】上記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、
チオジプロピオン酸ジラウリル、ジミリスチル、ジステ
アリル等のジアルキルチオジプロピオネート類及びペン
タエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプトプロ
ピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカプト
プロピオン酸エステル類などが挙げられる。 【0033】上記ホスファイト系酸化防止剤としては、
例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス
(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリ
ス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニ
ル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチル
ジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホ
スファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノ
(ジノニルフェニル)ビス(ノニルフェニル)ホスファ
イト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファ
イト、ジ (ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホ
スファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ
第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトー
ルジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリ
デンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシ
ル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テ
トラ(C12〜15混合アルキル)−4,4’−n−ブチリ
デンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール) ジ
ホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−ト
リス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフ
ェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4
−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイ
ト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフ
ェニル)( オクチル) ホスファイトなどが挙げられる。 【0034】上記紫外線吸収剤としては、例えば、2,
4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オク
トキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−
ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒ
ドロキシベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−
5’−メチルフェニル) ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニ
ル) ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三
ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−第三オク
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−3’.5’−ジクミルフェニル) ベンゾトリア
ゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−
6−ベンゾトリアゾリル)フェノール等の2−(2’−
ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニル
サリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,
4−ジ第三ブチルフェニル−3’,5’−ジ第三ブチル
−4’−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,
5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベ
ンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリ
ド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置
換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフ
ェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル
−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシア
ノアクリレート類などが挙げられる。 【0035】上記ヒンダードアミン系光安定剤として
は、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシル
コハク酸イミド、1−〔(3,5−ジ第三ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕−
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−
(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,
6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)マロネート、N,N’−ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘ
キサメチレンジアミン、テトラ(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレ
ート、テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・
ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレー
ト、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキ
シカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチ
ル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.
5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2
−{トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−
ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニル
オキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ〔5.5〕ウンデカン、1,5,8,12−テトラ
キス〔4,6−ビス{N−(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)ブチルアミノ}−1,3,5−
トリアジン−2−イル〕−1,5,8,12−テトラア
ザドデカン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸
ジメチル縮合物、2−第三オクチルアミノ−4,6−ジ
クロロ−s−トリアジン/N,N’−ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレ
ンジアミン縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミ
ン/ジブロモエタン縮合物などが挙げられる。 【0036】上記可塑剤としては、フタル酸エステル系
可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑性、ピロメリッ
ト酸エステル系可塑剤、ビフェニルテトラカルボン酸エ
ステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤等のエス
テル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、燐酸エステル系
可塑剤、塩素系可塑剤などが挙げられる。 【0037】さらに、本発明の樹脂組成物には、必要に
応じて、耐衝撃性改善剤、架橋剤、充填剤、発泡剤、帯
電防止剤、防曇剤、プレートアウト防止剤、表面処理
剤、難燃剤、螢光剤、防黴剤、殺菌剤、金属不活性剤、
離型剤、顔料、加工助剤などを併用することができる。 【0038】本発明の樹脂組成物は、カレンダー加工、
押出加工、インジェクション加工、ブロー加工、粉体成
型加工、ペースト加工、キャスティング加工など種々の
加工方法によって、フィルム、シート、各種成型品とし
て目的の製品に加工される。 【0039】本発明の樹脂組成物は、ダッシュボード、
クラッシュパッド、バンパーなどの車両用内外装剤、鋼
板建材、電線被覆材、玩具、壁紙、ホース、上下水道
管、レザー、食品包装容器、ラップフィルム、医療機
器、農業用フィルム、塗料などの種々の用途に用いるこ
とができる。 【0040】 【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例によっ
て制限を受けるものではない。 【0041】実施例1 下記〔配合〕に示す配合物を、ロール混練し、ついでプ
レス加工を行ない厚さ1mmのシートを作成した。この
シートを用いて、190℃のギヤーオーブンで黒化時間
(熱安定性)を測定した。また、120℃で5日間熱老
化後の着色を観察し、1(着色なし)〜10(激しく着
色)の10段階で表示した。それらの結果を下記〔表
1〕に示す。 【0042】 〔配 合〕 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂 100 ジ(C8 〜12アルキル)フタレート 50 エポキシ化大豆油 2 オレイン酸バリウム 0.8 メタトルイル酸亜鉛 0.4 テトラ(C12〜15アルキル)ビスフェノールAジホスファイト 0.4 ジベンゾイルメタン 0.05 過塩素酸アンモニウム 0.2 試験化合物(下記〔表1〕に示す) 〔表1〕 【0043】 【表1】 【0044】実施例2 下記〔配合〕に示す配合物を、ロール混練し、次いでプ
レス加工を行ない厚さ1mmのシートを作成した。この
シートについて、実施例1と同様に190℃での熱安定
性を測定した。 【0045】また、このシートを金型にセットし、ウレ
タンフォーム用ポリオールとポリイソシアネートを撹拌
して素早く金型に流し込みウレタンフォーム層を形成さ
せ、ウレタン裏打ちシート(ウレタンフォーム層10m
m)を作成した。 【0046】このウレタン裏打ちシートを用い、110
℃×400時間熱老化させた後の着色(熱老化性)およ
びブラックパネル温度83℃のフェードメーター中で6
00時間光照射後の着色(耐光性)を観察し、1(着色
なし)〜10(激しく着色)(但しそれぞれ相対比較)
で表示した。それらの結果を下記〔表2〕に示す。 【0047】 〔配 合〕 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂 100 ジ(C8 〜12アルキル)フタレート 70 エポキシ化大豆油 2 炭酸カルシウム 20 酸化チタン 10 オクチル酸亜鉛 0.5 ステアリン酸バリウム 1.0 過塩素酸アンモニウム 0.1 試験化合物(下記〔表2〕に示す) 〔表2〕 【0048】 【表2】【0049】実施例3 下記〔配合〕に示す配合物を、実施例1と同様に厚さ1
mmのシートに作成し、このシートについて、120℃
および190℃での熱安定性を測定した。それらの結果
を下記〔表3〕に示す。 【0050】 〔配 合〕 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂 50 ABS樹脂 50 NBR 10 エポキシ化大豆油 10 テトラ(C12〜15アルキル)ビスフェノールAジホスファイト 0.5 ステアリン酸バリウム 0.8 ラウリン酸亜鉛 0.4 過塩素酸アンモニウム 0.1 試験化合物(下記〔表3〕に示す) 〔表3〕 【0051】 【表3】 【0052】実施例4 下記〔配合〕に示す配合物を均一に分散して得られたペ
ーストゾルを、ステンレス板上に0.5mmの厚さに塗
布し、200℃で5分間キュアした。得られたシートを
金型にセットし、ウレタンフォーム用ポリオールとポリ
イソシアネートを撹拌して素早く金型に流し込み、厚さ
10mmのウレタンフォーム層を形成させ、ウレタン裏
打ちシートを作成した。 【0053】上記シートを用い、110℃での熱老化試
験を行ない、経時的に着色を観察した( 100Hr後、 500
Hr後)。尚、評価は、1(着色なし)〜10(激しく着
色)で表示した。それらの結果を下記〔表4〕に示す。 【0054】 〔配 合〕 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂(カネビニールPSH−33) 70 ポリ塩化ビニル樹脂(カネビニールPBM−5B) 30 炭酸カルシウム 10 エポキシ化アマニ油 4 フェニル・ジトリデシルホスファイト 1.0 オレイン酸バリウム 0.6 第三ブチル安息香酸亜鉛 0.3 過塩素酸アンモニウム 0.1 試験化合物(下記〔表4〕に示す) 〔表4〕 【0055】 【表4】 【0056】実施例5 下記〔配合〕に示す配合物をヘンシェルミキサーで混合
し、パウダーコンパウンドを作成した。このパウダーコ
ンパウンドをクロム鏡面板上に均一に延ばし、230℃
のギヤーオーブン中で4分間ゲル化させ、60℃まで冷
却して剥離し、厚さ1.8mmのシートを作成した。そ
の際のクロム鏡面板上の曇具合(金型汚染)を評価し
た。評価基準は5段階で1が曇の無い状態を表し、数値
の大きいものほど曇具合の激しい状態を表す。また、こ
のシートについて、実施例2と同様に熱安定性、熱老化
性および耐光性の試験を行なった。但し熱老化試験に関
しては促進条件を120℃、400時間とした。 【0057】さらに、上記シートを15cm×3cmの
短冊状に切り、その試験片を水を張ったビーカーに壁面
に付かないように吊るし、水面に触れない状態でそれぞ
れ密閉し、70℃のオーブン中に入れ、2週間後の吹き
出し物(ブリード)の有無を観察した。評価は、5段階
で全く吹き出しのないものを1とし、数値の増大に伴い
吹き出しの多いことを表す。それらの結果を下記〔表
5〕に示す。 【0058】 〔配 合〕 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂 90 ペースト用ポリ塩化ビニル樹脂 10 トリ(C7 〜9 アルキル)トリメリテート 70 エポキシ化大豆油 5 二酸化チタン 10 オクチル酸亜鉛 0.3 ステアリン酸バリウム 1.0 過塩素酸アンモニウム 0.2 試験化合物(下記〔表5〕に示す) 〔表5〕 【0059】 【表5】 【0060】 上記〔表1〕〜〔表5〕の結果より、塩
素含有樹脂に、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸の金属
塩、過塩素酸処理ハイドロタルサイトまたは過塩素酸処
理珪酸塩をそれぞれ単独で使用した塩素含有樹脂組成物
は、いずれも熱老化性および耐光性にある程度の効果は
示すものの、その効果は未だ不十分で、単純にその添加
量を増量しただけではその効果はあまり改善されないこ
とが判る。また、過塩素酸の金属塩などは多量に配合す
ることにより、熱安定性を低下したり、ブルームやブリ
ードを起こすことも判る。 【0061】 これに対し、塩素含有樹脂に、過塩素酸
アンモニウムおよび過塩素酸の金属塩を併用した本発明
の塩素含有樹脂組成物は、熱安定性、ブルーム性、ブリ
ード性等に悪影響を与えることなく、熱老化性あるいは
耐光性等に著しい改善効果を示すことが判る。 【0062】 【発明の効果】本発明の塩素含有樹脂組成物は、ブリー
ドやブルームを起こすことなく、耐熱性、初期の着色
性、熱老化性および耐光性に優れたものである。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 長浜 勝
埼玉県浦和市白幡5丁目2番13号 旭電
化工業株式会社内
(56)参考文献 特開 昭64−65155(JP,A)
特開 昭58−122951(JP,A)
特開 平4−173854(JP,A)
特開 平1−236252(JP,A)
特開 平3−168241(JP,A)
特開 平5−287144(JP,A)
特開 平5−125241(JP,A)
特開 平5−17648(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08L 27/04 - 27/08
C08L 23/28
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 塩素含有樹脂100重量部に、(イ)過
塩素酸アンモニウム(NH4ClO4) 0.001〜10重量部
および(ロ)過塩素酸の金属塩0.001〜10重量部
を添加してなる塩素含有樹脂組成物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP29799793A JP3492740B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 塩素含有樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29799793A JP3492740B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 塩素含有樹脂組成物 |
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JPH07149979A JPH07149979A (ja) | 1995-06-13 |
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ID=17853796
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP29799793A Expired - Fee Related JP3492740B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 塩素含有樹脂組成物 |
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---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-11-29 JP JP29799793A patent/JP3492740B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH07149979A (ja) | 1995-06-13 |
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