JP3492368B2 - アルキル化剤およびα,β−不飽和ケト化合物にアルキル基を1,4−付加する方法 - Google Patents

アルキル化剤およびα,β−不飽和ケト化合物にアルキル基を1,4−付加する方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、アルキル化剤及びα,β−不飽和又はα,
β−二重不飽和ケトン又はα,β−不飽和アルデヒドに
アルキル基を1,4−付加する方法に関する。
ステロイドへの1−メチル導入は、1−メチルステロ
イドの製造の際の最初の重要な合成工程である。この物
質クラスの例はアタメスタン(1)(1−メチルアンド
ロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン)、エストロゲン
生合成の阻害剤(アロマターゼ阻害剤)及びメステロロ
ン(2)(1α−メチルアンドロスタ−17β−オール−
3−オン)、アンドロゲン作用を有するステロイドであ
る。
たとえば(3)(アンドロスター1,4−ジエン−3,17
−ジオン)へ1−メチル導入して(4)(1α−メチル
アンドロステ−4−エン−3,17−ジオン)にする公知の
方法は、メチルリチウム及び銅−I−ハロゲン化物から
製造されるジメチル銅−リチウムの付加である。このた
めに、相応する銅塩のモル量が必要である。4への変換
の際の完全な変換を達成するために、明らかに過剰量の
試薬Me2CuLiが必要である。
この方法は、ドイツ連邦共和国特許第2.046640号明細
書及び第2253087号明細書の対象である。この場合、重
大な問題は、モル量で生じる銅塩であり、これは後処理
しなければならないが、濾過によっては分離するのが著
しく困難である。
多量の銅塩の生成は、メチルマグネシウムハロゲン化
物を用いる銅−I−接触1,4−付加により回避すること
ができるが、この場合、副反応として不所望な1,2−付
加が行われる。従って、この条件下では、アンドロスタ
−1,4−ジエン−3,17−ジオン(3)は所望な生成物の
1α−メチル−アンドロステ−4−エン−3,17−ジオン
(4)へメチル化することができない。むしろ、ここで
は3−カルボニル基の攻撃により及び中間に生成される
カルビノールからの脱水の後に3−エキソメチレン−ア
ンドロスタ−1,4−ジエン−17−オン(5)が生成され
る。
文献中では、α,β−二重不飽和カルボニル系の1,4
−の付加の僅かな例があるだけであり、たとえばアンド
ロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン(3)の例がこの
場合である。3から4へ直接到達するために、上記した
ように、モル量のジメチル銅−リチウムが常に必要であ
り、これはモル量のメチルリチウム及び銅−I−ハロゲ
ン化物から製造しなければならない。
接触条件下でステロイドの1位にメチル基を導入する
他の方法として、次の反応式に示された反応順序がM.Ta
nabe及びD.F,Crowe,Can.J.Chem.45,475(1967)及びド
イツ連邦共和国特許第1223837号明細書に記載されてい
る。
このために、まず1,4−ジエン−系6を1,5−ジエン−
ステロイド化合物7に変換する必要がある。
脱共役(dekonjugiert)された1,5−ジエン系7の引
き続く付加は、7から8への相応する付加工程の際に収
率が実際に50%を上回ることがないといえども、接触条
件下で可能である。付加的工程数及びそれと関連して減
少する総収率のために、前記した多工程の順序では、全
体としては有利でも経済的でもない方法である。
つまり、今はで、3−ケト−1,4−ジエン−ステロイ
ド、たとえばアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオ
ン(3)の1位にメチル基を導入(1,4−付加)するた
めには使用可能な遷移金属触媒法ならびに適当なメチル
化剤は存在しなかった。
未公開のドイツ連邦共和国特許出願第P4132755.1(欧
州特許出願第92250276.0号明細書、公開番号0534582に
相当)には、トリメチルアルミニウム又はジメチル亜鉛
もしくはトリエチルアルミニウムをメチル−もしくはエ
チル源として、ならびに付加的な触媒量の1種又は数種
の銅−I−及び/又は銅−II−化合物を含有する新規の
アルキル化剤、ならびにメチル−もしくはエチル基を、
この新規のアルキル化剤の使用下でのα,β−不飽和又
はα,β−二重不飽和ケトン又はα,β−不飽和アルデ
ヒドに付加するための新規の遷移金属接触法が記載され
ている。
有利に、このアルキル化剤は、アルキル化すべきα,
β−不飽和ケト化合物に対して合計で5〜10モル%の銅
−I−及び/又は銅−II−化合物を含有する。
銅−I−及び/又は銅−II−化合物として、まず第1
に、一般式I CuX又はCuX2 (I) [式中、Xは1価の基であり、塩素、臭素、ヨウ素、シ
アノ、チエニル−、フェニル−、アルコキシ−、チオア
ルコキシ−(その際、その中に含まれるアルキル基は1
〜8個の炭素原子を有し、場合により分枝及び/又は不
飽和である)、置換アルキニル基R−C≡C−、(その
際、Rはフェニル−又は場合により分枝したC1〜C8アル
キル基を表す)、又は無機酸又はカルボン酸の残基、又
は酸素−及び/又は窒素原子を介して二座配位する錯リ
ガンド(二価の銅の場合にリガンドのアセチルアセトネ
ートを除く)を表す]で示される1種又は数種の化合
物、及び/又は一般式II: Cu2Y又はCuY (II) [式中、Yは2価の基であり、酸素又は硫黄を表す]で
示される1種又は数種の化合物が挙げられる。Xが無機
酸の残基である場合、たとえばヒドロゲンカーボネート
−、ヒドロゲンスルフェート残基又は類似の残基が考え
られる。有機酸の残基として、特にアセテート残基が挙
げられる。
特に、塩化銅−I−及び/又はII又は臭化銅−I−及
び/又はIIもしくはシアン化銅−Iが遷移金属触媒とし
て考慮される。
トリメチルアルミニウム及びトリエチルアルミニウム
ならびにジメチル亜鉛は、トルエン−又はヘキサン溶液
として使用することができる。金属アルキルの困難な取
り扱い及び自然発火性のために、純粋な形での使用に比
べて溶液の形での使用が有利である。
有機アルミニウム化合物は、通常の反応条件下で触媒
の添加なしでは、僅かな程度で1,2−付加するだけであ
る。激烈な反応条件下(高温)でようやくこのような反
応が行われることが文献から公知である。通常の条件下
では、このような反応は、第2の分子のトリメチルアル
ミニウムが提供される場合にのみ進行するにすぎない。
この第1の分子のトリメチルアルミニウムはカルボニル
基を錯化し、次いで、こうして活性化されたカルボニル
基に第2の分子が付与する[E.C.Ashby et al.,J.Am.Ch
em.Soc.,90(1968)5179]。アルミニウムアルキルに関
する概要は、T.Mole及びE.A.Jeffry,“Organoaluminium
u Compounds",Elsevier 1972,294頁以降に記載されてい
る。1,4−付加は、Me2AlJを用いて可能であり、1,2−付
加との競合において、触媒として銅の添加なしに進行
し、[J.Ashley et al.,J.Org.Chem.,44(1979)]及び
選択的でない。
α,β−不飽和ケト化合物へのメチル−もしくはエチ
ル基の1,4−付加のための言及された方法の場合、この
α,β−不飽和ケト化合物はトリメチルアルミニウム又
はジメチル亜鉛もしくはトリエチルアルミニウムを用い
て、1種又は数種の銅−I−及び/又は銅−II−化合物
の触媒量の存在でアルキル化される。
所望の1,4−付加は円滑に進行する。
このような触媒方法について文献においてまだ例がな
い。
機械的に見ると、この言及された方法の場合、それ自
体1,4−付加を引き起こす銅−I−化合物はメチル銅も
しくはジメチル銅化合物に変換される。基体(エノン)
上にメチル基を移した後、反応性でかつ1,4−選択的銅
試薬は、循環プロセスにおいてトリメチルアルミニウム
から新たに生成することができる。
銅−I−ハロゲン化物として、塩化物又は臭化物が有
利に使用される。この反応は有利に、溶剤としてテトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、トルエ
ン中で又は酢酸エチル中でも実施される。その際、見出
された反応条件下では酢酸エチルのカルボン酸エステル
基との反応が行われないことは意想外であった。溶剤と
しての酢酸エチルの利点は、これらの溶剤の環境適合性
にあり、これは天然由来のグループの酢酸及びエタノー
ルから構成され、環境中でこれらの天然分子へと加水分
解されるか又は分解されることができる。
銅−I−ハロゲン化物の他に、銅−II−ハロゲン化
物、銅−II−化合物、たとえばCuO及びCuSもこの反応に
適している。
銅がリガンドにより配位されている銅−II−錯体も良
好に適していることが判明した。
式10及び11のこのような錯体は、L.Sacconi et al.,
J.Chem.Soc.,1964,276の文献に記載されており、これら
はサリチルアルデヒドから誘導され、及びそれから製造
することができる。
R=アルキル:メチル、エチル、n−プロピル、i−プ
ロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、又は両
方のRは一緒になって基−(CH2−(n=2又は
3)を表す。
銅−II−塩−溶液へのサリチルアルデヒドの添加は、
濾過の後に錯体10を生じさせ、これを単離し、アミンた
とえばイソプロピルアミンとの反応の後に、Rがイソプ
ロピル基を表す錯体11の形のシッフの基が生じる。同様
に他の錯体も製造することができる。
銅−II−化合物の触媒としての使用の際に、恐らく還
元により生じる銅−I−化合物もこの活性種である。
この全ての銅−I−及び銅−II−化合物の場合、触媒
量の使用で十分である。この場合、使用されたケトンに
対して銅化合物5〜10モル%の量を使用するのが有利で
ある。
1,4−ジエン−3−ケトステロイドへの付加の際の優
れた1,4−選択性の他に、この付加の高い1−選択性が
言及に値する。これはステロイドの1位における4への
付加が有利に行われ、これは明らかに立体的により強く
遮蔽された5位に対して優先される。
言及された方法は、高度に立体選択性であり;副生成
物として生成される5β−メチル化合物((3)5β−
メチル−アンドロステ−1−エン−3,17−ジオンのメチ
ル化の場合)の割合は、粗製生成物において5%を下回
る。
記載された方法のもう一つの利点は、アセチル保護基
がこの反応条件下で保持されることである。このよう
に、たとえば17β−アセトキシ−アンドロステ−1−エ
ン−3−オンの17β−アセトキシ−1α−メチル−5α
−アンドロスタン−3−オンへの変換は89%の収率で行
われる。
この生成物の単離は、反応生成物の晶出により又はク
ロマトグラフィーにより行うのが有利である。生成物の
収率は理論値の99%までに達することができる。
記載された接触の方法によりADD(3)から得ること
ができる物質の1α−メチルアンドロステ−4−エン−
3,17−ジオン(4)はメステロロン(2)の合成のため
の重要な中間体である。
文献:DE−1152100B;DE−2046640B;NaBH4−還元:Fried
& Edwards,Organic Reactions in Steroid Chemistry,
Vol.I,1972,61頁以降,Van Nostrand Reinhold Company,
New York;バーチ還元:Fried & Edwards,Vol.I,39頁。
同様に17β−アセトキシ−1α−メチル−5α−アンド
ロスタン−3−オンはメステロロンの製造のための出発
物質として適しており、これは前者から容易に17β−ア
シル基の鹸化により得ることができる。
カルボン酸無水物又は−クロリドを3→4の反応の後
処理の前に反応溶液に添加する場合、この反応中に存在
するエノレートをエノールエステル、たとえば13として
捕捉することができる。
カルボン酸無水物又は−クロリドとして、直鎖又は分
枝鎖の2〜8個の炭素原子を有するアルカンカルボン酸
の無水物、特に酢酸もしくは安息香酸の無水物が挙げら
れる。
3−アセトキシ−1α−メチル−アンドロスタ−2,4
−ジエン−17−オン(13)は、アタメスタンの合成のた
めの重要な中間生成物であり、これはそれから立体選択
的な2β−ヨウ素ならびに引き続くヨウ化水素分解によ
り高い収率で得ることができる(ドイツ連邦共和国特許
出願第P4015247.2号及びドイツ連邦共和国特許出願公開
(DE−A)第3715869.4号明細書)。
この方法は、1箇所の不飽和のカルボニル系、たとえ
ば14の1,4−付加を行うのにも適している。
この際、アンドロステ−4−エン−3,17−ジオン(1
4)から、5β−メチル−アンドロスタン−3,17−ジオ
ン(15)が生ずる。
前記のα,β−不飽和ケト−ステロイドへの1,4−付
加から更に、前記の方法を一般的に、α,β−不飽和ケ
トンへのメチル−もしくはエチル基の1,4−付加のため
にに使用することができる。この例は、シクロヘキセ−
2−エン−1−オン(16)を、3−メチルヘキサノン
(17)にする反応である。
反応全てを、0℃〜50℃で実施するのが有利である。
反応のために、銅−触媒5〜10モル%の添加下、不活性
ガス、例えば、窒素雰囲気下で、ケトンもしくはケトス
テロイドを、適当な溶剤中に予め装入し、かつトリメチ
ルアルミニウム(ジメチル亜鉛、トリエチルアルミニウ
ム)を、0℃〜室温で添加する。反応を、約30〜120分
後に、水又は低級アルコールの添加下に加水分解させ、
かつ引き続き、生成物を単離する。
前記の作用剤及び前記の方法は、メチル−もしくはエ
チル源として、トリメチルアルミニウム又はジメチル亜
鉛もしくはトリエチルアルミニウムを使用することに限
定されない。前記と全く同様に、前記のアルキル化試薬
の代わりに、式:Alk3-mAlOEtm[式中、Alkは、メチル−
又はエチル基を表し、かつOEtはエトキシ基を表し、m
は、1又は2である]のアルミニウム−試薬を、メチル
−もしくはエチル基をもたらす試薬として、本発明の作
用剤又は方法中で使用することもできる。Alkが、メチ
ル基である場合には、mは1であるのが有利である(ジ
メチルアルミニウム−エトキシド)。
前記の作用剤並びに相応する方法は、非常に幅広く使
用することができ、このことは、例えば、相応するエノ
ンからの次の化合物を製造することにより実証される: 1α−メチルアンドロステ−4−エン−3,17−ジオン 5β−メチル−19−ノルアンドロスタン−3,17−ジオ
ン 1α−メチル−17β−アセトキシ−アンドロステ−4
−エン−3−オン 5β−メチルアンドロスタン−3,17−ジオン 17β−ヒドロキシ−1α−メチル−アンドロステ−4
−エン−3−オン(1α−メチルテストステロン) 17β−アセトキシ−1α−メチル−5α−アンドロス
タン−3−オン 16α−メチル−プレグナ−1,4−ジエン−20−オン 3−アセトキシ−1α−メチル−アンドロスタ−2,4
−ジエン−17−オン 3−メチルシクロヘキサノン 1α−メチル−アンドロスタ−4,6−ジエン−3,17−
ジオン 3−アセトキシ−16α−メチル−プレグネ−5−エン
−20−オン 1α−エチルアンドロステ−4−エン−3,17−ジオン 1α−エチルアンドロスタ−4,6−ジエン−3,17−ジ
オン 3−アセトキシ−16α−エチル−プレグネ−5−エン
−20−オン 4−フェニル−ペンタン−2−オン 4−フェニル−ヘキサン−2−オン 1α−メチルアンドロステ−4−エン−3,17−ジオン 2β−ヨード−1α−メチルアンドロステ−4−エン
−3,17−ジオン(→アタメスタン) 17β−アセトキシ−2α−ブロム−1α−メチル−5
α−アンドロスタン−3−オン 17−アセトキシ−1α−エチル−5α−アンドロスタ
ン−3−オン 1−メチル−7,7−(2,2−ジメチルトリメチレンジオ
キシ)−シス−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン 1−エチル−7,7−(2,2−ジメチルトリメチレンジオ
キシ)−シス−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン 2−t−ブチル−5−メチル−シクロヘキサノン 3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキサノン 17β−アセトキシ−1α−メチル−5α−アンドロス
タン−3−オン ところで、これらのアルキル化剤に、一般式III:R1R2
R3SiZ (III) [式中、R1、R2及びR3は、同じか又は異なっていてよ
く、かつ1個もしくは分枝鎖の場合には3〜10個の炭素
原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキル基、場合により
1〜3個の塩素原子又は1個もしくは3〜6個の炭素原
子を有する1〜3個の直鎖又は分枝鎖のアルコキシ−も
しくはアルキル基により置換されているアリール基を表
し、並びに Zは、塩素−、臭素−又はヨウ素原子、シアノ基、ペ
ルフルオルアルキルスルホニルオキシ基[(CnF2n+1SO2
O−):n=1、2、3又は4]、メシレート基CH3SO2O−
又はトシル基p−CH3−C6H4−SO2O−を表す]の1種
(又は数種)のシリル試薬を添加すると、前記のアルキ
ル化剤及びそれを使用する方法を改善することができる
ことを発見した。
更に、本発明による新規のアルキル化剤中に、トリメ
チルアルニウム又はジメチル亜鉛もしくはトリエチルア
ルミニウム又は式:Alk3-mAlOEtm[式中、Alkはメチル−
又はエチル基を表す]の化合物を、アルキル源として使
用できることだけではなく、一般的に、式:Alk3-mAlLm
[式中、Alkは、分枝鎖であってもよいメチル−、エチ
ル−、n−又はi−プロピル−、n−、i−又はt−ブ
チル−、ペンチル−、ヘキシル−、ヘプチル−又はオク
チル基を表し、Lは、エトキシ基、塩素−又は臭素原子
を表し、かつmは、0、1又は2である]のアルミニウ
ム試薬が、アルキル源としてこのような作用剤中で好適
であること及びこのような作用剤を用いて、これらの高
級同族アルキル基をα,β−不飽和又はα,β−2重不
飽和ケトン中に又はα,β−不飽和アルデヒド中に導入
することも可能であることを発見した。
従って、本発明は、このような改良されたシリル含有
アルキル化剤並びにこの改良されたシリル含有アルキル
化剤の使用下でのアルキル基Alk(Alkは、メチル−、エ
チル−、n−又はi−プロピル−、n−、i−又はt−
ブチル−、ペンチル−、ヘキシル−、ヘプチル−又はオ
クチル基である)の1,4−付加の方法に関する。
アルキル源としては、本発明では、ジメチル亜鉛、ト
リメチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリ
ド、ジメチルアルミニウムエトキシド又はトリエチルア
ルミニウムが有利である。
直鎖又は分枝鎖のアルキル基R1、R2、R3としては、例
えば、メチル−、エチル−、プロピル−、ブチル−及び
t−ブチル基がこれに該当し、メチル−及びt−ブチル
基が有利である。
置換されていないフェニル基が、アリール基として有
利であるが、もちろん、o−、m−又はp−トリル−又
はキシリル基も、置換されているアリール基として考え
られる。
Zとして挙げられた置換基のうちで、塩素原子又はト
リフレート基(CF3SO2O−)が有利である。
本発明に有利なシリル試薬は、次の慣用のシリル試薬
である: トリメチルシリルクロリド(TMSCl) t−ブチル−ジメチルシリルクロリド(TBDMSCl) t−ブチル−ジフェニルシリルクロリド(TBDPSCl) トリメチルシリルトリフレート及び トリメチルシリルシアニド(TMSCN)。
トリメチルシリルクロリドが、特に有利である。
新規のアルキル化剤は、一般式IIIのシリル試薬を一
般的に、アルキル化される化合物に対して10〜1000モル
%、有利に、50〜300モル%及び殊に、100〜250モル%
の濃度で含有する。
その他の点では、新規のアルキル化剤は、前記の未公
開のヨーロッパ特許出願第92250276.0号明細書(公開番
号0534582)のアルキル化剤と異ならず、かつ新規方法
は、前記のヨーロッパ特許出願中に記載の前記の方法と
全く同様であるが、本発明の場合には、付加的に、一般
式IIIのシリル試薬を含有する新規のアルキル化剤の使
用下で実施する。
しかし、未公開のアルキル化剤及び新規のアルキル化
剤は、より少量の、つまり、アルキル化される化合物に
対して、全部で0.1〜10モル%の銅−I−及び/又は銅
−II−化合物を含有すればよいことを発見した。アルキ
ル化される化合物に対して、全部でCu−I−及び/又は
Cu−II−化合物1〜10モル%が、新規のアルキル化剤中
に含有されているのが有利である。
一般式IIIのシリル試薬(殊には、トリメチルシリル
クロリドを使用)の添加により、特に、3−ケト−Δ
1,4−ステロイドへのメチル−又はエチル基の1,4−付加
が促進されるが、新規のアルキル化剤及びその使用は、
ステロイドに限定されない。
反応の促進と並んで、一般式IIIの1種(以上)のシ
リル試薬の添加により、副生成物の形成も減少し、並び
に粗製生成物中の出発物質の割合も1%未満に減少す
る。
アルキル化生成物の収率は、これらのことにより本質
的に上昇させることができ、例えば、次のものの製造の
際に収率が上昇する: 1α−メチルアンドロステ−4−エン−3,17−ジオ
ン;理論量の77%から89%に上昇(例1及び比較例とし
ての例8参照)、 1α−エチルアンドロステ−4−エン−3,17−ジオ
ン;理論量の85%から90%に上昇(例2及び比較例とし
ての例9参照)及び 2−t−ブチル−5−メチルシクロヘキサノン;理論
量の70%から86%に上昇(例4及び比較例としての例10
参照)。
シリルクロリドの添加は、他の有機金属化合物(銅酸
塩等)の場合には、既に公知であり、かつ次の文献中に
記載されている: a)C.R.Johnson,T.J.Marren,Tetrahedron Lett.,1987,
28,27、 b)E.Nakamura,S.Matsuzawa,Y.Horiguchi,I.Kuwajima,
Tetrahedron Lett.,1986,27,4029、 c)C.Chuit,J.P.Foulon,J.F.Normant,Tetrahedron 198
0,36,2305;Tetrahedron 1981,37,1385、 d)E.J.Corey,N.W.Boaz,Tetrahedron Lett.,1985,601
5;同書1619、 e)A.Alexakis,J.Berlan,Y.Besace,Tetrahedron Let
t.,1986,27,1047。
1,4−付加の際に、トリメチルシリルクロリド等を添
加することと同様に、ルイス酸を添加することに関する
論文の抜粋が、Y.Yamamoto,Angew.Chem.1986,98,945中
にみられる。
BF3Et2Oについても、前記のアルキル化剤へのルイス
酸−添加物として試験した(ヨーロッパ特許出願第9225
0276.0号明細書)。この添加は、反応の進行の改良をも
たらさなかった。
トリメチルシリル−添加を行う反応の際に、後処理の
際に加水分解される、中間体であるシリルエノールエー
テルが生ずる。穏やかな条件下で後処理するか又はシリ
ルクロリドを使用すると、加水分解安定性のシリルエノ
ールエーテルが生じ、このシリルエノールエーテルを、
反応生成物として単離することもできる。
次の例で、本発明を詳述する。例8、9及び10は、シ
リル試薬の添加をせずに、よい低い収率で、本発明の例
1、2及び4の生成物をもたらすヨーロッパ特許出願第
92250276.0号明細書による比較例である。
例1:1α−メチルアンドロステ−4−エン−3,17−ジオ
ン 窒素下で、アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオ
ン(1)8.52g(30ミリモル)及びCuBr86mg(0.6ミリモ
ル)を、THF70ml中に溶かす。氷浴冷却下で、トルエン
中の10%トリメチルアルミニウム溶液28.4ml(33ミリモ
ル)を添加する。この溶液に、トリメチルシリルクロリ
ド3.26g(30ミリモル)を添加する。この溶液を更に、
室温で2時間撹拌する。この溶液を、水3mlで加水分解
させ、無機固体を吸引濾過し、かつ後洗浄する。粗製生
成物をシリカゲルで、酢酸エチル/ヘキサンを用いてク
ロマトグラフィー処理することにより、融点154℃の生
成物1α−メチルアンドロステ−4−エン−3,17−ジオ
ン8g(理論量の89%)が生ずる。
例2:1α−エチルアンドロステ−4−エン−3,17−ジオ
ン 窒素下で、アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオ
ン(1)2.84(10ミリモル)及びCuBr143mg(1ミリモ
ル)を、THF15ミリモル中に溶かす。20℃で、トルエン
中の1.9モルトリエチルアルミニウム溶液5.78ml(11ミ
リモル)を添加する。この溶液に、トリメチルシリルク
ロリド2.16g(20ミリモル)を添加する。この溶液を更
に、室温で3.5時間撹拌する。この溶液を水3mlで加水分
解させ、無機固体を吸引濾過し、かつ酢酸エチルで後洗
浄する。粗製生成物をシリカゲルで、溶離液として酢酸
エチル/ヘキサンを用いてクロマトグラフィー処理する
ことにより、融点168℃の生成物1α−エチルンアンド
ロステ−4−エン−3,17−ジオン2.8g(理論量の89%)
が生ずる。
例3:17β−アセトキシ−1α−エチルアンドロスタン−
3−オン 17β−アセトキシ−アンドロステ−1−エン−3−オ
ン3.31g(10ミリモル)及びCuBr143mg(1ミリモル)
を、無水THF15ml中に予め装入する。0℃で、トルエン
中の1.9モルトリエチルアルミニウム溶液5.79ml(11ミ
リモル)並びにトリメチルシリルクロリド2.16g(20ミ
リモル)を添加する。室温で1時間撹拌し、引き続き2n
塩酸10mlで加水分解させ、かつ生成物をメチルt−ブチ
ル−エーテルで抽出する。溶剤の蒸発及びアセトンから
の再結晶の後に、融点159℃の17β−アセトキシ−1α
−エチルアンドロスタン−3−オン3.2g(理論量の90
%)が得られる。
例4:2−t−ブチル−5−メチルシクロヘキサノン 室温で、プレゴン(2−イソプロピリデン−5−メチ
ルシクロヘキサノン)1.52g(10ミリモル)及びCuBr14.
3mg(0.1ミリモル)を、無水THF10ml中に予め装入す
る。0℃で、トルエン中の10%トリメチルアルミニウム
9.5ml(11ミリモル)並びにトリメチルシリルクロリド
1.3g(12ミリモル)を添加する。更に、室温で5時間撹
拌し、水5mlで加水分解させ、かつそれぞれエーテル30m
lを用いて2回抽出し、かつ有機相を一緒にする。溶剤
の蒸発の後に、生成物を10トール、120℃で、球管中で
蒸留する。2−t−ブチル−5−メチルシクロヘキサノ
ン1.45g(理論量の86%)が得られる。
例5:3,3−ジメチルシクロヘキサノン 3−メチル−シクロヘキセ−2−エン−1−オン1.1g
(10ミリモル)及びCuBr28mg(0.2ミリモル)を、THF15
ml中に予め装入する。0℃で、ヘキサン中の10%トリメ
チルアルミニウム溶液11ml(11ミリモル)並びにトリメ
チルシリルクロリド2.16g(20ミリモル)を添加し、か
つ室温で3時間撹拌する。1n塩酸10mlで加水分解させ、
酢酸エチルで抽出し、かつ溶剤を蒸発させる。3,3−ジ
メチルシクロヘキサノン1.21g(理論量の97%)が得ら
れる。
例6:3−エチル−3−メチルシクロヘキサノン 3−メチル−シクロヘキセ−2−エン−1−オン1.1g
(10ミリモル)及びCuBr14mg(0.2ミリモル)を、THF15
ml中に予め装入する。0℃で、トルエン中の1.6モルト
リエチルアルミニウム溶液5.78ml(11ミリモル)並びに
トリメチルシリルクロリド2.16g(20ミリモル)を添加
し、かつ室温で3時間撹拌する。1n塩酸10mlで加水分解
させ、酢酸エチルで抽出し、かつ溶剤を蒸発させる。シ
リカゲルでのクロマトグラフィー処理の後に、3−エチ
ル−3−メチル−シクロヘキサノン1.26g(理論量の90
%)が得られる。
例7:1α−メチルアンドロステ−4−エン−3,17−ジオ
ン 窒素下で、アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオ
ン(1)5.68g(20ミリモル)及びCuBr143mg(1ミリモ
ル)を、THF50ml中に溶かす。氷浴冷却下で、ヘキサン
中の10%ジメチルアルミニウムクロリド溶液22ml(22ミ
リモル)を添加する。この反応溶液に、トリメチルシリ
ルクロリド2.6g(24ミリモル)を添加する。この溶液
を、更に室温で2時間撹拌する。加水分解のために、こ
の溶液に1モルHCl−溶液15mlを添加し、かつ15分間、
後撹拌する。生成物を、それぞれ酢酸エチル40mlで3回
抽出する。粗製生成物をシリカゲルで、溶離液として酢
酸エチル/ヘキサンを用いてクロマトグラフィー処理す
ることにより、生成物として融点152〜154℃の1α−メ
チルアンドロステ−4−エン−3,17−ジオン4.9g(理論
量の82%)が生ずる。
例8:1α−メチルアンドロステ−4−エン−3,17−ジオ
ン アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン14.2g(50
ミリモル)を、窒素雰囲気下で水不含のジオキサン100m
l中に溶かす。臭化銅(I)716mg(5ミリモル)を添加
し、かつこの溶液を25℃に加温する。引き続き、トルエ
ン中の10%トリメチルアルミニウム溶液47ml(55ミリモ
ル)を、温度が35℃を上回らないように、反応に添加す
る。引き続き、更に35℃で1.5時間、後撹拌する。加水
分解のために、ジオキサン10mlと混合されている水2.5m
lを、反応に添加し、かつこの溶液を、更に15分間、後
撹拌する。無機固体を吸引濾過し、かつジオキサン30ml
で後洗浄する。ジオキサン溶液の濃縮後に、粗製生成物
17gが得られ、これをシリカゲルで、溶離液としてヘキ
サン/酢酸エチル−混合物を用いてクロマトグラフィー
処理する。フラクションの濃縮及びジイソプロピルエー
テルからの再結晶の後に、融点154℃の1α−メチルア
ンドロステ−4−エン−3,17−ジオン11.66g(理論量の
77%)が得られる。
例9:1α−エチルアンドロステ−4−エン−3,17−ジオ
ン アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン2.84g(10
ミリモル)を、窒素雰囲気下で、水不含のジオキサン20
ml中に溶かす。臭化銅(I)143mg(1ミリモル)を添
加し、かつこの溶液を25℃に加温する。引き続き、ヘキ
サン中の1モルトリエチルアルミニウム溶液10ml(10ミ
リモル)を、温度が30℃を上回らないように、反応に添
加する。引き続き、更に30℃で1.5時間、後撹拌する。
加水分解のために、ジオキサン5mlと混合されている水1
mlを反応に添加し、かつこの溶液を更に15分間撹拌す
る。無機固体を吸引濾過し、かつジオキサン30mlで後洗
浄する。ジオキサン溶液の濃縮の後に、粗製生成物3gが
得られ、これをシリカゲルで、溶離液として、酢酸エチ
ル割合が増加していくヘキサン/酢酸エチル−混合物を
用いてクロマトグラフィー処理する。フラクションの濃
縮の後に、融点168℃の1α−エチルアンドロステ−4
−エン−3,17−ジオン2.67g(理論量の85%)が得られ
る。
例10:2−t−ブチル−5−メチル−シクロヘキサノン 酢酸エチル30ml中の2−イソプロピリデン−5−メチ
ル−シクロヘキサン−1−オン(プレゴン)4.56g(30
ミリモル)及びCuBr214.5mg(1.5ミリモル)に、トルエ
ン中の10%トリメチルアルミニウム溶液28.5ml(33ミリ
モル)を滴加する。この反応溶液を、更に25℃で1時間
撹拌する。加水分解のために、水2mlを慎重に添加し、
かつ更に15分間、後撹拌する。無機固体を吸引濾過し、
酢酸エチルで後洗浄し、かつこの溶液を、真空下で濃縮
させる。120℃/6トールでの粗製生成物の蒸留により、
2−t−ブチル−5−メチル−シクロヘキサノン3.4g
(理論量の70%)が、異性体混合物として生じる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特表 平6−511485(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07B 37/02 C07J 1/00

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム試薬Alk3-mAlLm(式中、Alk
    はメチル−、エチル−、n−又はi−プロピル−、n
    −、i−又はt−ブチル−、ペンチル−、ヘキシル−、
    ヘプチル−又はオクチル基を表し、これらは全ては分枝
    鎖であることもでき、Lはエトキシ基、塩素−又は臭素
    原子を表し、mは同じで0、1又は2である)をアルキ
    ル源として又はメチル源としてジメチル亜鉛を含有する
    アルキル化剤において、付加的触媒量の1種又は数種の
    銅−I−及び/又は銅−II−化合物及び一般式III: R1R2R3SiZ (III) [R1、R2及びR3は同じ又は異なってもよく、1個もしく
    は分枝鎖の場合に3〜10個の炭素原子を有する直鎖又は
    分枝鎖のアルキル基、場合により1〜3個の塩素原子又
    は1〜3個の直鎖又は分枝鎖の、1個もしくは分枝鎖の
    場合に3〜6個の炭素原子を有するアルコキシ−もしく
    はアルキル基で置換されているアルキル基を表し、Zは
    塩素−、臭素−又はヨウ素原子、シアノ−、ペルフルオ
    ルアルキルスルホニルオキシ基[(CnF2n+1SO2O−)、
    n=1、2、3又は4]、メシレート基CH3SO2O−又は
    トシル基p−CH3−C6H4−SO2O−を表す]で示される1
    種(又は数種)のシリル試薬を含有することを特徴とす
    るアルキル化剤。
  2. 【請求項2】ジメチル亜鉛、トリメチルアルミニウム、
    ジメチルアルミニウムクロリド又はジメチルアルミニウ
    ムエトキシドをメチル源として含有する請求項1記載の
    メチル化剤。
  3. 【請求項3】トリエチルアルミニウムをエチル源として
    含有する請求項1記載のエチル化剤。
  4. 【請求項4】銅−I−及び/又は銅−II−化合物とし
    て、一般式I: CuX又はCuX2 (I) [式中、Xは1価の基であり、塩素、臭素、ヨウ素、シ
    アノ、チエニル−、フェニル−、アルコキシ−、チオア
    ルコキシ−、(その際、その中で、1〜8個の炭素原子
    を有し及び場合により分枝鎖及び/又は不飽和であ
    る)、置換アルキニル基R−C≡C−(その際、Rはフ
    ェニル−又は場合により分枝鎖のC1〜C8アルキル基を表
    す)又は無機酸又はカルボン酸の残基、又は酸素−及び
    /又は窒素原子を介して二座配位する錯リガンド(ただ
    し、二価の銅の場合にリガンドのアセチルアセトネート
    を除く)を表す]で示される1種又は数種の化合物、及
    び/又は一般式II: Cu2Y又はCuY (II) [式中、Yは二価の基であり、酸素又は硫黄を表す]で
    示される1種又は数種の化合物を含有する請求項1、2
    又は3記載のアルキル化剤。
  5. 【請求項5】銅−I−及び/又は銅−II−クロリド及び
    /又は−ブロミド及び/又は銅−I−シアニドを含有す
    る請求項4記載のアルキル化剤、
  6. 【請求項6】アルキル化すべき化合物に対して、合計で
    0.1〜10モル%の銅−I−及び/又は銅−II−化合物を
    含有する請求項1から5までのいずれか1項記載のアル
    キル化剤。
  7. 【請求項7】トリメチルシリルクロリド、t−ブチル−
    ジメチルシリルクロリド、t−ブチル−ジフェニルシリ
    ルクロリド、トリメチルシリルトリフレート及び/又は
    トリメチルシリルシアニドをシリル試薬として含有する
    請求項1から6までのいずれか1項記載のアルキル化
    剤。
  8. 【請求項8】アルキル化すべき化合物に対して、合計で
    10〜1000モル%を含有する請求項1から7までのいずれ
    か1項記載のアルキル化剤。
  9. 【請求項9】α,β−不飽和又はα,β−二重不飽和ケ
    トン又はα,β−不飽和アルデヒドへアルキル基Alk(A
    lkはメチル−、エチル−、n−又はi−プロピル−、n
    −、i−又はt−ブチル−、ペンチル−、ヘキシル−、
    ヘプチル−又はオクチル基を表し、これら全ては分枝し
    ていることもできる)を1,4−付加する方法において、
    α,β−不飽和又はα,β−二重不飽和ケトン又はα,
    β−不飽和アルデヒドを、アルミニウム試薬Alk3-mAlLm
    (式中、Alkはメチル−、エチル−、n−又はi−プロ
    ピル−、n−、i−又はt−ブチル−、ペンチル−、ヘ
    キシル−、ヘプチル−又はオクチル基を表し、これら全
    ては分枝していることができ、Lはエトキシ基、塩素−
    又は臭素原子を表し、mは同じで0、1又は2である)
    を用いて、触媒量の1種又は数種の銅−I−及び/又は
    銅−II−化合物の存在で、及び一般式III: R1R2R3SiZ (III) [R1、R2及びR3は同じ又は異なることができ、1個もし
    くは分枝鎖の場合3〜10個の炭素原子を有する直鎖又は
    分枝鎖のアルキル基、場合により1〜3個の塩素原子又
    は1〜3個の直鎖又は分枝鎖の1個もしくは分枝鎖の場
    合3〜6個の炭素原子を有するアルコキシ−もしくはア
    ルキル基で置換されたアルキル基を表し、ならびにZは
    塩素−、臭素−又はヨウ素原子、シアノ−、ペルフルオ
    ルアルキルスルホニルオキシ基[(CnF2n+1SO2O−)、
    n=1、2、3又は4]、メシレート基CH3SO2O−又は
    トシル基p−CH3−C6H4−SO2O−を表す]で示される1
    種(又は数種)のシリル試薬の存在でアルキル化するこ
    とを特徴とするα,β−不飽和ケト化合物へアルキル基
    を1,4−付加する方法。
  10. 【請求項10】ジメチル亜鉛、トリメチルアルミニウ
    ム、ジメチルアルミニウムクロリド又はジメチルアルミ
    ニウムエトキシドを用いてメチル化する請求項9記載の
    方法。
  11. 【請求項11】トリエチルアルミニウムを用いてエチル
    化する請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】一般式I: CuX又はCuX2 (I) [式中、Xは1価の基であり、塩素、臭素、ヨウ素、シ
    アノ、チエニル−、フェニル−、アルコキシ−、チオア
    ルコキシ−、(その際、その中で、1〜8個の炭素原子
    を有し及び場合により分枝鎖及び/又は不飽和であ
    る)、置換アルキニル基R−C≡C−(その際、Rはフ
    ェニル−又は場合により分枝鎖のC1〜C8アルキル基を表
    す)又は無機酸又はカルボン酸の残基、又は酸素−及び
    /又は窒素原子を介して二座配位する錯リガンド(ただ
    し、二価の銅の場合にリガンドのアセチルアセトネート
    を除く)を表す]で示される1種又は数種の化合物、及
    び/又は一般式II: Cu2Y又はCuY (II) [式中、Yは二価の基であり、酸素又は硫黄を表す]で
    示される1種又は数種の化合物の存在でアルキル化する
    請求項9、10又は11項記載の方法。
  13. 【請求項13】銅−I−及び/又は銅−II−クロリド及
    び/又は−ブロミド及び/又は銅−I−シアニドの存在
    でアルキル化する請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】アルキル化すべきα,β−不飽和化合物
    に対して、合計で0.1〜10モル%の銅−I−及び/又は
    銅−II−化合物の存在でアルキル化する請求項9から13
    までのいずれか1項記載の方法。
  15. 【請求項15】シリル試薬として、トリメチルシリルク
    ロリド、t−ブチル−ジメチルシリルクロリド、t−ブ
    チル−ジフェニルシリルクロリド、トリメチルシリルト
    リフレート及び/又はトリメチルシリルシアニドの存在
    でアルキル化する請求項9から14までのいずれか1項記
    載の方法。
  16. 【請求項16】アルキル化すべき化合物に対して合計で
    10〜1000モル%のシリル試薬の存在でアルキル化する請
    求項9から15までのいずれか1項記載の方法。
  17. 【請求項17】溶剤としてテトラヒドロフラン、ジオキ
    サン、ジメトキシエタン又はトルエン中で実施する請求
    項9から16までのいずれか1項記載の方法。
  18. 【請求項18】溶剤として酢酸エチル中で実施する請求
    項9から16までのいずれか1項記載の方法。
  19. 【請求項19】0℃〜50℃の反応温度で実施する請求項
    9から18までのいずれか1項記載の方法。
  20. 【請求項20】α,β−不飽和ケトンが3−ケト−1,4
    −ジエン−ステロイド、3−ケト−1−エン−ステロイ
    ド、3−ケト−4−エン−ステロイド又は17−アシル−
    16−エン−ステロイドである請求項9から19までのいず
    れか1項記載の方法。
  21. 【請求項21】アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジ
    オンを請求項9〜19までのいずれか1項記載の方法によ
    りメチル化することを特徴とする1α−メチル−17β−
    ヒドロキシ−5α−アンドロスタン−3−オンの製造の
    ための中間体としての1α−メチルアンドロステ−4−
    エン−3,17−ジオンの製造方法。
  22. 【請求項22】アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジ
    オンを請求項9から19までのいずれか1項記載の方法に
    よりメチル化し、メチル化の後に反応混合物中に存在す
    るエノレートを、2〜8個の炭素原子を有する直鎖又は
    分枝鎖アルカンカルボン酸又は安息香酸のカルボン酸無
    水物−又は−クロリドを用いて捕捉することを特徴とす
    る1−メチル−アンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジ
    オン(アタメスタン)の製造のための中間生成物として
    の3−アシルオキシ−1α−メチル−アンドロスタ−2,
    4−ジエン−17−オンの製造方法。
  23. 【請求項23】エノレートを無水酢酸又はアセチルクロ
    リドを用いて捕捉する請求項22記載の方法。
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